指導案2

4.単元計画(総時数 10 時間)
○指導 【 】評価観点 <>評価方法 ◎C→B への支援
次
学習活動と主な思考の流れ
指導と評価
<やまなしを読んでどんなことを発見したかな>
自分の感想や疑問を出しあい
○気づいたこと 思ったこと 考えたことを発表しよう
それらをもとにこれからの学習
・不思議で変わった言葉や表現が出てきておもしろいな
のめあてを持とうとしている
第 ・
「12月」にだけ出てくる「やまなし」を題名にしている
【関心・意欲・態度】<発言>
一 ・
「やまなし」は何かを象徴しているんだ
次 ・読者に受け止めてほしい作者の思いや願いがあるんだよ
◎学習の見通しが持てるよう 教科
宮沢賢治が「やまなし」で
つ
書 P102 の学習のポイントを読む
伝えたかった思いとは何かな?
か
○象徴について意識できるように
む
「カレーライス」の学習をふり返り
・学習のゴールは宮沢賢治レポートにまとめることだよ
題名に注目させたい
② ・作者の考え方や生き方を重ねながら読んでいくんだね
<宮沢賢治さんはどんな人なのかな >
宮沢賢治について興味をもち
○「イーハトーブの夢」を読み年表にまとめよう
進んで人物像を調べようとする
・子どもの頃は虫の命も大切にしていたよ
【関心・意欲・態度】<ノート>
・26歳の時 妹「トシ」を亡くしているよ(永訣の朝)
・やまなしはトシを亡くした翌年に発表しているよ
・風の又三郎やセロ弾きのゴーシュなどの作品があるよ
◎作者の生涯や人物像に興味がも
・死の直前まで困っている人に尽くしていたよ
てるように映像資料も視聴させる
○作者の人物像を捉えられるよう
宮沢賢治さんは 自分のことよりも人の幸せを願い 最後
賢治の考えがわかるところに線を
まで人のために生きていこうとする優しい人だと思うよ
・賢治の他の作品も読みながらやまなしを読んでいこう
引かせたい
(並行読書)
第
二
次
調
べ
る
深
め
る
⑥
・この作品は「前書き」
「本文」
「後書き」の3つに分かれ
るよ 本文を「5月」
「12月」に分けると4つだね
<五月の谷川やかにの兄弟はどんな様子なのかな>
○観点別に表にまとめよう
・登場人物はたくさんいてにぎやかだよ
・かにの兄弟はかわせみが現れて恐怖を感じているよ
・水の様子 色 音 光から分かる部分もあるよ
・
「~のように」という言葉も多いね
・明るいけど暗い感じがするよ
五月の谷川は日光の光があふれる明るくきれいで楽しい
様子だよ でもかわせみがきて魚が殺された時のかにの
兄弟のこわい気持ちが伝わって暗くて不気味な様子もあ
るよ 登場人物 かにの様子 色 光 たとえを使った
言葉などから様子を考えることができたよ
<十二月の谷川やかにの兄弟はどんな様子なのかな>
○五月と同じ観点で表にまとめて考えてみよう
・月光がきれいだよ 色や登場人物も比べて少ないね
・かにの兄弟も成長しているよ
・かにたちはやまなしのお酒を楽しみにしているよ
・五月にはなかった音やにおいが感じられるよ
十二月の谷川は暗くて冷たい感じがするけど 月光のに
じのきれいさや やまなしが落ちてきた時のかにの兄弟
の楽しさや幸せな気持ちが伝わって 穏やかで平和な様
子だよ
・五月と十二月の対比から考えたら賢治の思いや願いが伝
わってきそうだな
擬声語や擬態語 比喩表現など
に着目し その役割や効果を理
解している
【言語についての知識・理解・
技能】
<ノート>
◎擬声語や擬態語 比喩表現などに
着目できるように 調べる観点を
決めて表にそれぞれまとめさせた
い
○谷川の様子がわかるように 時間
の流れや位置関係などを板書し視
覚的にイメージしやすいようにす
る
擬声語や擬態語 比喩表現など
から十二月の谷川の様子を想像
している【読む能力】<発言>
◎擬声語や擬態語 比喩表現などに
着目できるよう 音 色 光 に
おい 水ややまなしの様子が分か
るところに線や波線を引かせたい
○谷川の様子を想像できるように
に 自分のもっている十二月の印象
をまず考えさせたい
<五月と十二月にはどんな対比ができるかな>
○ベン図で表してみよう
・5月の大きな出来事は魚がかわせみに食べられたことだ
・12月の大きな出来事はやまなしが落ちてきたことだ
・やまなしとかわせみを対比しよう
・黄金のぶち-はじが黒
・丸い-コンパスのようにとがっている
・においやお酒を与える-魚をうばう
・植物-動物
・やまなしと魚でも対比できそうだね
五月と十二月には かにの兄弟の心を変えたやまなしと
かわせみの対比ができたよ 対比から賢治がやまなしで
何を表そうとしたのか考えられそうだよ
五月と十二月から対比するもの
を読み取っている
【読む能力】<発言>
◎対比するものを読み取れるよう
に反対の意味を表す言葉の例をい
くつか提示してイメージをもたせ
たい
○対比するものがわかるようにベ
ン図を使って表すように促したい
・まずはかわせみから考えていくよ
<賢治は「かわせみ」で何を表そうとしたかったのかな>
○かわせみとやまなしの対比やかにの親子の様子や5月の
谷川の様子などから考えよう
・賢治は恐怖を与えるもの命を奪うものを表したと思うよ
・賢治は明るい世界での死の恐怖を表したと思うよ
・賢治はトシの死の悲しみを表したのかもしれないな
・賢治は自然の厳しさを表したと思うよ(弱肉強食の世界)
・賢治は自分の理想と反対の世界を表したと思うよ
賢治は「かわせみ」で命を奪われる恐怖や 強いものしか
生き残れない弱肉強食の世界を表したかったと思うな
トシの突然の死の悲しみも表したと思うな
賢治が「かわせみ」で表したか
ったことを自分なりに読み取っ
ている【読む能力】 <発言>
◎賢治が「かわせみ」で表したかっ
たことを考えられるように かわせ
みとやまなしの色や様子の違いや
かにの兄弟の気持ちの変化に着目
させたい
○自分の考えが言えるように①賢
治が表したかったこと②叙述③理
由付けの3点を意識させたい
・いよいよ次は題名にもなっているやまなしだよ
本
時
<賢治は「やまなし」で何を表そうとしたかったのかな>
○かわせみとやまなしの対比やかにの親子の様子や12月
の谷川の様子などから考えよう
・賢治は周りに喜びや幸せを与えるものを表したと思う
・賢治は自分の生き方や自分自身を表したと思う
・賢治は命を与えるものや つながる命を表したと思う
・賢治はみんなを幸せにするものを表したと思うよ
・賢治はトシの死をのりこえ未来への希望を表したと思
うよ
賢治は「やまなし」で自分が滅びても新しい命を与える
ものや 周りに幸せや喜びや希望を与え みんなが幸せに
なるような理想の世界を表したかったと思うな トシの
死をのりこえ未来への希望も表したと思うな
・賢治はなぜわざわざ前書きと後書きを書いたのかな
<賢治はなぜ前書きと後書きをわざわざ書いたのかな>
○宮沢賢治が前書きと後書きにこめた思いを考えよう
・賢治は心象スケッチをしていたね
・動きのない絵なのに多くのものが登場し動き回っている
・後書きの「私の幻灯」から私の心の中のという意味だ
賢治は心の中の言いたいことを表すために前書きを書い
て それを全部五月と十二月で表したから「これでおしま
いであります」と後書きで強く書いたと思うよ 2枚の
幻灯は賢治の心の中にあるんだ 賢治は表と裏の世界を
心の中で見ていたんだな
賢治が「やまなし」で表したか
ったことを自分なりに読み取っ
ている【読む能力】 <発言>
◎賢治が「やまなし」で表したかっ
たことを考えられるように かわせ
みとやまなしの色や様子の違いや
かにの親子の気持ちの変化の違い
に着目させたい
○自分の考えが言えるように
「賢治は~を表そうとしたと思う
なぜなら~と書いてある所で私
は~だと感じたから」という3点
を意識させたい
賢治と幻灯との関係を読み取っ
ている 【読む能力】<発言>
◎幻灯の位置を考えられるように
賢治と幻灯の絵を描かせたい
○賢治と幻灯との関係を読み取る
ために「私の幻灯」の「の」に注目
し 国語辞典などを使って 所有の
「の」か関連の「の」かを検討させ
たりしたい
第
三
次
ま
と
め
る
②
<賢治の他の作品にも賢治の思いは表れているのかな>
○「やまなし」と「よだかの星」を読み比べよう
・どちらも生き物が出てくるよ 命を大切にしているよ
・たくさんの虫の命を奪う事を悲しんでいる
・強い者に弱い者が殺される動物の世界は望んでいないよ
・比喩表現や独特の表現が使われていているよ
・やまなしと似ている所があるね
賢治の作品には 登場してくる生き物たちの中に 自分
の思い(心)や生き方(理想)が表れているよ 賢治の
人生と重ねて読んだり 言葉や表現に気をつけて読むと
作品の世界を深く読み味わえるね
<単元まとめプリント(宮沢賢治レポート)をかこう>
○賢治がやまなしで伝えたかった思いについて書こう
・賢治の生き方や考え方について書けるね
・二枚の幻灯の様子について書けるね
・賢治の特徴的な表現やそのよさについて書けるね
・対比されるものについて書けるね
・かわせみややまなしが表しているものについて書けるね
・他の作品と比べて賢治の思いや作品の特徴を書こう
宮沢賢治が「やまなし」で伝えたかった思いとは やまな
しのように周りのものに幸せや喜びを与えたいというこ
とや 厳しい現実の世界でも自分はみんなが幸せで喜び
にあふれた理想の世界を大切にしたいということだと思
ったよ
他の賢治の作品から賢治の思い
や願いは表れているのか進んで
読もうとしている
【関心・意欲・態度】
<ワークシート>
◎他の作品を進んで読めるように
やまなしで調べた観点をもとに文
や言葉に線を引かせたい
○やまなしとの共通点や相違点が
わかるようにベン図を使って書か
せたい
作品中のものや色の対比などを
通して「やまなし」に込めた賢
治の思いを自分なりにまとめて
いる
【書く能力】<ワークシート>
◎単元のまとめができるようにレ
ポートの例を見せてイメージをも
たせたい
○単元のまとめができるように こ
れまでの国語レポートをふり返り
ながらまとめさせたい・ノート
6.板書計画
し
た
か
っ
た
賢
治
の
理
想
の
世
界
し 賢
さ 治
は
希 や
望 ま
を な
与 し
え で
み
ん
な
が
幸
せ
に
な
る
よ
う
な
理
想
の
世
界
を
表
自
分
の
こ
と
よ
り
も
自
分
の
周
り
に
喜
び
や
楽
水波黄
金
サ金の
ラ剛ぶ
サ石ち
ラの
←粉←
辺
黒
り
い
は
赤
し
ん
心
が
通
い
あ
う
世
界
き十水いお
ら二のいい
き月中にし
ら
おそ
月いいう
光っだだ
ね
←
ぱ
ぎ冷い
らた
ぎい
ら水
・
未
来
へ
の
希
望
・・・・・周周↓み谷
や幸命楽喜りり
ん川
させ
しびをに
なの
し
み
変与
世
さ
ええ
界
るる
全
も
て
のも
の
お
い
し
い
お
酒
お熟
どし
るた
よ
う
に
声
も
出
ず
←
ぶ
る
ぶ
る
か
に
の
周
り
も
最
高
に
変
化
ト
シ
の
死
乗
り
越
え
る
輝
い
て
い
る
暗
い
冷
た
い
中
す
ご
く
明
る
い
次
の
命
に
生
ま
れ
変
わ
る
賢
治
の
言
葉
み
た
い
天
井
か
ら
落
ち
て
き
た
人
生
を
知
っ
て
い
る
お
父
さ
ん
の
言
葉
か
に
の
た
め
よ
く
熟
し
た
や
ま
な
し
が
十
二
月
の
世
界
おみう
酒んれ
なし
楽いく
しいて
く気仕
な持方
るちな
い
最
後
ま
で
生
き
た
〈
賢
治
は
や
ま
な
し
で
何
を
表
そ
う
と
し
た
か
っ
た
の
か
な
〉