平成２３年度「篠ノ井西中学校学校通信」発行日平成２３年５月１７日第２号（１０４号）長野市立篠ノ井西中学校電話（０２６）２９２－０２４４ FAX（０２６）２９２－７８８０発行者教頭高池一昭 “篠ノ井西中学校人権を考える日” ４月２８日今年も西中にとって最も大切な「人権を考える日」を４月２８日に設定し、生徒会と職員が一緒になって、全校で実施しました。生徒会では、一人ひとりが「いじめを許さない決意」を紙に書き、それをハート型に切り抜き、各学級ごとにまとめて学級人権宣言と併せて模造紙にまとめて中校舎廊下に掲示しました。人権を考える日校長講話皆さんは、「キング牧師」という名を聞いたことがありますか。キング牧師は、アメリカ合衆国のジョージア州アトランタの黒人牧師の家に生まれました。彼は、アメリカの黒人公民権運動の指導者で、人種差別と闘った人です。アメリカでは黒人や有色人種に対する差別が横行していて、不当な差別受けて苦しんでいた人々がたくさんいました。この差別に対してキング牧師は、暴力で対抗するのではなく、非暴力主義で闘い続けました。この闘いの中では有名なのが「バスボイコット運動」です。当時のアメリカは、人種の違いを理由に黒人と白人とそれぞれ隔離し別々の学校で教育することを法律で定めていました。その後、黒人と白人を隔離することは不当であるという法律が制定され、裁判所は隔離教育を解消する計画を立てさせることを指示しました。しかし、白人の抵抗は強く、なかなか実現しませんでした。駅の待合室や便所、バスの座席も白人用と黒人用で分けられていました。キング牧師を中心とした黒人たちは、座席が隔離されたバスに乗ることを拒否する運動をはじめました。そして、この運動の結果、「バスの人種隔は憲法に反する」という最高裁判所の判定を勝ち取ることができました。この判定をきっかけに「非暴力主義」による差別解消の闘いが一層盛んになってきたのです。このようにキング牧師は、人種差別と闘う指導者でした。1964 年にノーベ平和賞を受けています。キング牧師は、差別との闘いの中で、次のような言葉を残しています。これは、人種差別と闘っていた１９５０年代のアメリカの様子です。(左写真参照) さて、日本の状況はどうでしょう。世界の国々の中では、比較的に豊かな経済状況の中で生活をしている私たちです。しかし、学校現場では、いじめや暴力等で自らの命を断ったり、学校へ来れなくなった子どもたちもいます。ところで、篠ノ井西中学校ではどうでしょう。皆さんは、この西中で、過去に「いじめ」が原因で自分の命を絶った仲間がいたことを知っていますか。弱い立場にある仲間を、時には集団で、あるいは個人で、言葉や暴力によって心や体を傷つけてしまう「いじめ」。「いじめ」で傷つられた心は、一生消えることはありません。また、生きる力までも奪い命を断ってしまうこともあります。「いじめ」は、絶対に許すことはできません。どんな理由があろうとも、「いじめ」は許すことができません。自分では、何気なく言った言葉でも、言われた本人からすると、ひどく傷つけられることもあります。皆さんの周りに、悲しんでいたり、悩んでいたりする人はいませんか。それが原因で学校へ来たくないと思っている人はいませんか。そして、皆さんは、どのようにそのような友達を支えていますか。入学式では、１年生へ「一番大切なものは命であり、命を輝かせてほしいという話をしました。また、西中の校歌の作詞者「まど・みちお」さんの詩を紹介し、「みなさん一人ひとりが、生きて、ここにいることが一番大事である。皆さんの存在そのものが大事である」というお話をしました。西中学校の全生徒が、「学校へ来ることが楽しい」と思えるような学校をみんなでつくってきましょう。差別や「いじめ」を見つけたら、みんなで行動を起こしましょう。暴力や仕返しをすることでいじめの根本的な解決はできません。キング牧師のように、みんなに訴え、みんなで行動を起こしましょう。さて、これから、学級に戻り担任の先生から資料をいただいて、人権学習があります。みなさんが、自分の問題として受け止め、これからの自分のあり方を見つめ、明るく誰もが安心して過ごせる学級や学校にするために頑張りましょう。最後に、西中学校で過去になくなられたお友達のご冥福と「いじめ」「差別」のない西中にすることを誓って、黙祷をします。いじめのない西中にと熱く語られる校長先生各種行事から 5/16 □4/28（木）PTA 総会・歓送迎会、5/16（月）授業・部活動参観日が行われました。いずれも大勢の保護者の皆様にご出席をいただきありがとうございました。部活動参観日・懇談会 4/28 中庭コンサート