荷主 NEWS FILE 良品計画 アンリツ 東芝 華南センターが稼働 SCM改革推進、他部門とも連携 物流部門の環境対応事例紹介 調達物流の合理化推進 NEWS FILE グローバル・ビッド導入も航 空 国際物流でシー&レールなど 良品計画が調達物流や国内配送の効率 化に向けた取り組みを進めている。この ほど広東省東莞市に同社初の海外物流セ ンターとなる「華南センター」が稼働。国内 需要に応じて3カ所の物流センター(浦安、 に供給する。これまで商品の 神戸、福岡) ほぼ全量を浦安に直送しており、国内輸 送費や非稼働在庫の圧縮が課題となって いた。アソート機能を持つ「華南センター」 の稼働で、需要に応じて必要量を適宜輸 送し、在庫生産性の向上を図る。 (海事プレス 10 月 20 日) 電子計測器製造大手のアンリツは 4 月 に「SCM 本部」を立ち上げ、SCM 改革を 推進している。海外売上高比率が年々上 昇する中、グローバルな競争力維持には SCM 改革が必要と判断した。航空輸送の 便数集約など効率化で輸送コスト削減な どに取り組む。各法人で個別起用してい る物流業者の選定も、全体最適の観点か らグローバル・ビッドの導入などを検討す る。また、生産、営業部門など他部門とも 連携し、改革の効果を最大化していく。 (日刊航空貿易 10 月 22 日) 東芝の実平喜好環境推進部長は 10 月 28 日、都内で開催されたロジスティクス全 国大会で講演し、同社の環境負荷低減に 向けた取り組みを紹介した。東芝の 2007 年国際貨物量は海上 7 万 4000FEU、航空 9 万 7000 ㌧、陸上 1 万 4000FEU。実平部 長は「鉄道や内航海運などモーダルシフト の推進、物流の最適化などを通じ、低炭 素型物流システムの構築を目指す」 と語っ た。国際物流でも、シー&レールの活用や 通い箱の利用を拡大している。 (海事プレス10 月 29 日) トヨタ自動車 ダイハツ工業 古野電気 競合他社と完成車の共同輸送 CO2 排出量、年間5000㌧削減 アジア向け輸出、昨年度並み 品番単位出荷で充填率向上 航空輸出3割増、初の1000㌧超 商船需要背景に航空輸入など増 トヨタ自動車の渡邊浩之技監は 10 月 28 日、 「ロジスティクス全国大会 2008」で、 「ト ヨタ自動車における環境対応」 と題して基 調講演した。渡邊技監は、トヨタ自動車の 物流部門の環境対応として、競合他社と の完成車共同輸送(国内)を例に挙げ、 「改善前は海運 2 社で同一方面へ 24 隻を 運航していたが、競合他社と往復のスペ ースを有効活用することで、運航船を 21 隻に削減。年間 5000 ㌧の CO2 削減効果 を生んだ」と語った。 (海事プレス 10 月 31 日) ダイハツ工業の今年度輸出コンテナ貨 物量は、輸出の約 9 割を占めるアジア向 けが昨年度(約 1 万 2400TEU)並みとなる 見通しだ。昨年度の全体は 1 万 3913TEU で、2006 年度に比べ 12 %減少した。マレ ーシア向けなど、一部車種での台数単位 から品番単位(バルク輸送)の出荷に伴う コンテナ充填率の向上が主因。船社選定 では「スペース確保と運賃水準」を最優先 「スケジュールの安定性や短輸 するほか、 送日数」を踏まえ、マレーシア向けなどで 一部変更した。(海事プレス10 月 31 日) 古野電気の今年度の国際物量(2008 年 3 月∼ 09 年 2 月) は、堅調な商船需要など を背景に輸出入の航空・海上貨物とも過 去最高となる見通しだ。航空輸出は昨年 度比30%増で、初めて年間1000㌧を超え る見込み。欧米向け商品の短納期化対応 が主因。航空輸入、海上輸出入でも10 ∼ 30 %増となる見通し。また、空輸する韓 国向け貨物の一部で大阪発フェリー輸送 への転換を検討するほか、10 年度には全 製部品を欧州物流センター経由の安定供 給体制とする。 (日刊航空貿易 11 月 7 日) 日本製紙 シャープ 昭和電工 仙台港利用で物流費2∼3割減 京浜港からシフト、61%に拡大 液晶TV、1100万台に上方修正 販売比率は海外6割・国内4割 ベトナムで磁石合金用原料生産 海上輸送で秩父事業所に供給 日本製紙は、仙台港を活用した物流効 率化を進めている。同社は宮城県内に 2 カ所の生産拠点を有するが、2 工場から 海外向け製品出荷の一部で、積み地を従 来の京浜港から仙台港にシフトした結果、 20 ∼ 30 %の物流費低減につながったと いう。従来は京浜港の港頭地区で製品を コンテナにバン詰めしていたが、出荷時に 工場内でバン詰めする体制に改めた。昨 年、仙台港の利用率は全体の 41 %だった が、今年上期は仙台港積みが 61 %と大幅 に拡大した。 (海事プレス11 月 12 日) シャープの今年度液晶テレビの世界販 売は、期初予想を 100 万台上回る1100 万 台とした。販売比率は概ね海外 6 割、国 内 4 割。また、2009 年度中の稼働を目指 「地上 す大型液晶パネル生産の堺工場は、 デジタル化推進のほか、稼働後には景気 回復も見込まれる」として、現計画どおり 進める方針。今夏には亀山第 2 工場の生 産能力を従来比 5 割増としたが、新ライン の生産効率化に伴う能力アップ分以外に は堺工場稼働まで、液晶パネルの増産は ない。 (日刊航空貿易 11 月 14 日) 昭和電工は、2010 年 4 月からベトナムで 自動車・家電に使用される高機能磁石合 金用原料を生産する。生産した原料(年 は全量、同合金を生産する秩父 産 800 ㌧) 事業所に供給する。日本への輸送方法 は、海上コンテナの可能性が高いという。 新会社は、ハーナム省ドンバン 2 工業団地 内に設立。資本金は約 7 億円で同社が 90 %、東海貿易が 10 %を出資した。中国 江西省などで産出するイオン吸着鉱など を原料にジスプロシウムメタルやジジムメタ ルを生産する。 (日刊航空貿易 11 月 21 日) 海運 NEWS FILE CARGO DECEMBER 2008 79 航空 NEWS FILE 日本通運 カッコ内は 「日刊海事プレス」 紙での掲載日 マースクライン 内外トランスライン 中国・深 均 訓 に「華南日通」設立 30年度に貨物60∼70万㌧の試算 労組と正式合意、ライン再開へ 営業、オペレーション強化 NEWS FILE沖縄総合事務局、ハブ構想も考慮海 運契約期間延長で雇用保証に対応 欧州、北米で各10%スペース削減 需要落ち込む特定週の航海を休止 欧州合理化も日本直航サービス強化 北欧主要港T/T維持、寄港地拡大 混載専業者初の東証2部上場 今期連結売上予想は117.8億円 日本通運の中国現地法人、香港日本通 運は深 均 訓 に「華南日通国際物流(深 均 訓) 有限公司」を設立し、11 月 1 日から営業 を開始した。従来、華南地域は、香港日 通が出資する各支店および機能会社が担 「華南日通」 当してきたが、体制を見直し、 を通じ同地域のオペレーション、営業全体 を強化していく。新会社の資本金は 2000 万元(約 3 億円)。従業員は 314 人。本社 所在地は、広東省深均 訓市羅湖区深南東路 2001 号鴻昌広場 1312 室。 (日刊航空貿易 11 月 5 日) 那覇空港の貨物取扱量は 2030 年度に は 60.3 ∼ 70.7 万㌧に達するとの見通しを 内閣府沖縄総合事務局がまとめた。07 年 度の国内線と国際線を合わせた同空港の 航空貨物量は合計 24.6 万㌧。全日本空輸 (ANA)の物流拠点構想に伴う増加分も 考慮して、15 年度に 56 ∼ 59.6 万㌧、20 年 度に 57.7 ∼ 63.2 万㌧に達すると予測して いる。同航空需要予測は、那覇空港技術 検討委員会の第 2 回会合で提示、了承さ れた。 (日刊航空貿易 11 月 6 日) 国際機械工労組(IAM)に所属するボ ーイング社のスタッフが雇用条件の改定に 正式合意し、11 月 2 日夜から生産現場に 復帰し始めていることが分かった。地元 メディアなどが伝えた。同社とIAM の雇 用契約は従来、3 年で満了を迎えていた が、新契約ではIAM からの雇用保証に対 する要求に応えるため、契約期間を 4 年 間に延長した。そのほか、4 年間で 15 % の賃金増、年金受給額の最低8000 ㌦の積 み増しを含んだ。 (日刊航空貿易 11 月 6 日) グランド・アライアンス (GA =ハパックロ イド、MISC、日本郵船、OOCL)が東西基 幹航路で閑散期の合理化実施を検討して いるもようだ。アジア/欧州航路、同北米 航路で 10 %ずつスペースを削減する計画 とみられる。中国の旧正月期など、輸送 需要の落ち込む特定週のサービスを休止 する合理化策がメーンになる見通し。こ のほか、減速運航の徹底など、航行速度 の調整で欠便とするなどの手法が計画さ れているようだ。 (海事プレス10 月 30 日) マースクラインが日本マーケットへの取 り組み強化を進めている。今年 1 ∼ 9 月 にマースクが取り扱ったアジア発欧州向 け貨物は、北欧州と地中海いずれも前年 割れとなったが、日本出しに関しては前年 同期比約 15 %増を記録した。このほど、 アジア/欧州航路合理化の一環として AE8 を休止したものの、日本出しでは北 欧州主要港への従来のトランジット・タイム (T / T) を維持しつつ、さらにルアーブル を追加してカバレッジを広げている。 (海事プレス11 月 5 日) 内外トランスラインは 11 月 5 日、東京証 券取引所市場第 2 部に上場する。海上混 載輸送の専業者が同 2 部に上場するのは 初めて。約 3 年前から IPO の準備に着手。 戸田社長は「海外を含めた知名度、信用 度アップ、またステークホルダーとの信頼 強化のためには上場しかないと判断した」 と語った。引き続き、M & A にも積極的 に取り組む考え。今期(1 ∼ 12 月)の連結 業績予想は売上高が前期比2.6 %増の117 億 8300 万円、営業利益は 9.4 %増の 11 億 5700 万円。 (海事プレス11 月 5 日) スカイマーク 阪急阪神ホールディングス 日本航空インターナショナル 定期船各社 商船三井・薬師寺副社長 CKYH グループ フライト・シミュレーター導入 B737型対応、羽田空港整備場に 国際輸送、海上が輸出入とも増収 航空は輸出1%減、輸入6%減 フランクフルト空港で品質向上推進 南部地区で自社専用上屋を活用 コンテナ需要見極めに慎重姿勢 リース価格や荷況、総合的に判断 TSAなど3団体脱退を語る 柔軟な航路運営と自立的な営業へ 欧州、北米で各20%スペース削減 既存航路の一時休止、欠便で対応 スカイマークは、来年 5 月にフル・フライ ト・シミュレーター 1 台を導入する。同社 は来年度には全機材を B737 型機に統一 する計画だが、高性能・高効率の同型機 の訓練需要は高く、今後、養成・訓練場所 の確保が難しくなることが予想されるた め、自社で導入することを決めた。設置 場所は羽田空港整備場。同社は B767 型 機で運航を開始、2005 年 3 月には同型機 6 機の運航体制となった。05 年 12 月から は B737 型機への転換を進めている。 (日刊航空貿易 11 月 7 日) 阪急阪神ホールディングスによると2009 年 3 月期連結中間決算の中で国際輸送事 業(阪急エクスプレス、阪神エアカーゴ)の 売上高は、海上輸送が好調に推移したこ とで前年同期を上回ったという。同事業 の売上高の増減をセグメント別にみると、 海上輸送の輸出が前年同期比11 %増、輸 入が9 %増、航空輸送の輸出が1 %減、輸 入が 6 %減だった。同社は当期から会計 基準を変更しており、前年同期比増減は 参考数値。 (日刊航空貿易 11 月 10 日) 日本航空インターナショナルは、ドイツ・ フランクフルト空港南部地区(カーゴ・シテ ィ・サウス、CCS)の自社専用上屋スペース (5000 ㎡) を活用し、品質向上を図ってい る。同専用スペースは今夏に運用を開始 した新施設。従来は同社の付加価値サー ビス「J プロダクツ」など一部貨物のみを専 用上屋で取り扱っていたが、新施設運用で 一般貨物も専用スペースで取り扱うことが できるようになった。駐機スポットや日系フ ォワーダー施設にも近い立地となった。 (日刊航空貿易 11 月 10 日) 定期船各社は航路削減や荷動きのスラ ックシーズン入りに合わせてコンテナの削 減にも着手しているが、トレードに不透明 感が強まっていることから例年以上に慎 重な姿勢を見せている。現在は例年どお りの季節的な荷動き減に合わせたリース コンテナの返却が中心だが、同時に来年 に向けた新造バン調達の検討も始めてい る。配船各社は荷動きや新造バン価格、 リース価格をにらみつつ総合的に判断し ていく方針だ。 (海事プレス11 月 6 日) 商船三井の薬師寺正和副社長は 11 月 6 日、TSA、CTSA、ELAA からの脱退に ついて語った。3 団体からの脱退は、いず れも欧州連合(EU)の競争法に違反する リスクを回避するため、という大前提があ る。ただ、TSA、CTSA からの脱退につ いてはリスク回避だけでなく、①船社間協 定の枠組みにとらわれない、柔軟でスピー ディーな航路運営の実現②同盟や船社間 協定での決定に頼らない、自立的な営業 体制の構築―なども脱退の理由、と説 明した。 (海事プレス11 月 7 日) CKYH グループ(コスコ・コンテナライン ズ、川崎汽船、ヤンミン、韓進海運)は東 西基幹航路の合理化を実施する見通し だ。既存サービスの一時休止や特定週の 減便などにより、アジア/北米、アジア/ 欧州航路でそれぞれ 20 %前後のスペー ス削減を断行するもよう。既に、他の単独 運航船社やアライアンスに先駆けてパナマ 経由のアジア/米国東岸、アジア/東地 中海航路を休止しているが、荷動き減の 続く東西基幹航路で、一段の合理化に踏 み切る。 (海事プレス11 月 12 日) デルタ航空 日本郵便 茨城空港 韓国船 6 社 大阪港スパ中計画 GA/TNWA 来年5月以降に新規15路線開設 日本関連では成田で2路線新設 播磨屋本店の販売物流/ロジス獲得 国内物流一括受託は初、提案力評価 旅客ターミナル起工で安全祈願祭 橋本知事「航路決定で厳しい状況」 阪神/韓国航路を減船で合理化 便数・スペース維持、コスト削減 10億円超の事業費増 参画企業14社から7社に半減 西地中海と米東岸で共同運航 市況不振に対応、合理化拡大 デルタ航空は来年 5 月以降に国際線 15 路線(旅客便) を新設すると米国運輸省に 申請した。ノースウエスト航空を子会社化 した効果でネットワーク拡大を進める計画 の一環。15 路線のうち 12 路線は他の米国 航空会社が運航していない路線。日本路 線関係ではニューヨーク∼成田(毎日、 B777-200ER) 、ソルトレーク・シティ∼成田 を開設する。現在毎 (週 5 便、A330-200) 日 運 航 のアトランタ∼ 成 田 は 1 日 2 便 (B747-400)に増便する。 (日刊航空貿易 11 月 14 日) 郵便事業会社(日本郵便)が企業の国 内物流業務全体を初めて一括受託した。 おかきの製造・販売業者、播磨屋本店(本 社=兵庫県朝来市)が製品配送の販売物 流、和田山物流センター(同)内のロジス ティクス業務、ダイレクトメール(DM)の配 送などを一括委託したもの。11 月 1 日か ら業務を開始した。日本郵便は「当社の 提案力を高く評価してくれたと考えてい とし 「年間 15 %はコスト削減ができる」 る」 ている。 (日刊航空貿易 11 月 17 日) 2010 年 3 月開港予定の茨城空港で 11 月 14 日、旅客ターミナルビル起工に先立 ち安全祈願祭が開催された。茨城県開発 公社、茨城県、国土交通省、小美玉市な どから関係者が出席した。同日午前 11 時 から鍬入れなどの神事が行われた後、関 係各所の代表者が挨拶した。同県知事の 橋本昌氏は、茨城空港の首都圏需要取り 「国際線、国内線 込みに期待を示す一方、 ともに航路決定で厳しい状況に立たされ ている」と直面する問題に言及した。 (日刊航空貿易 11 月 17 日) 阪神/韓国間で共同運航を実施してい る韓国船 6 社は 11 月後半から、投入船の 入れ替えによりサービスを合理化する。現 行の運航船である 340 ∼ 420TEU 型船 3 隻のうち2 隻を抜き、新たに750TEU 型船 を投入。供給スペースおよび大阪・神戸 への週 3 便の寄港頻度を維持する形で、 投入船を 3 隻から 2 隻へ減船し、運航コ ストを大幅に削減する。急激に進むウォン 安円高で日本からの輸出が伸び悩む中、 さらなる合理化策に踏み切る。 (海事プレス11 月 13 日) 大阪港のスーパー中枢港湾ターミナル、 夢洲コンテナターミナル(C10・11・12)は 2009 年 10 月 1 日の開業を控え、厳しい事 業運営を迫られている。鋼材など原材料 の高騰で、運営会社の夢洲コンテナター ミナル(DICT、高森昭社長)が整備する 荷役機器などの費用が当初計画より10 億 円以上アップするほか、巨額事業費の連 帯保証問題などもあって、参画企業は当 初の 14 社から 7 社に半減するなど 1 社当 たりの負担が倍加する状況になっている。 (海事プレス11 月 18 日) グランド・アライアンス (ハパックロイド、 MISC、日本郵船、OOCL) とザ・ニュー・ (APL、現代商船、 ワールド・アライアンス 商船三井)がアジアと西地中海、およびア ジアと米国東岸を結ぶ 2 サービスを対象 に共同運航を実施する方向で検討を進め ている。船腹需給悪化など定航市況の不 振に対応するもので、各アライアンスが取 り組んでいる合理化策を一段と拡大する 格好だ。西地中海および米東岸航路にお ける提携開始により、共同運航は週3 便に 拡大する。 (海事プレス11 月 21 日) CARGO DECEMBER 2008 ボーイング 海運 NEWS FILE グランド・アライアンス 80 那覇空港 カッコ内は 「日刊航空貿易」 紙での掲載日 CARGO DECEMBER 2008 81
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