保健 学習指導案 香川県立小豆島高等学校 1 日 時 平成18年6月15日(木)2校時 2 場 所 307教室 3 学 級 2年A組 4 教科書及び補助教材 男子17名、女子9名 教諭 小笠原 忍 計26名 現代保健体育(大修館書店) 、ノート、アンケート、プリント資料、パワーポイント 5 単元名 生涯を通じる健康(妊娠・出産と健康) 6 単元について (1)教材観 高齢化社会がすすみ、現代の高校生が高齢者と呼ばれる年齢に達するころには、およそ3人に 1人が高齢者の時代になるといわれている。そのような社会の中で、ただ長生きするだけでなく、 健康で生きがいを以て人生を送ることは自分自身にとっても社会にとっても望まれることだろう。 私たちの体と心は年齢とともに変化していく。それぞれの段階で健康のために私たち自身や社 会がすきことも同じく変化していく。思春期から中高年期までの健康に関わる事柄や、それぞれの 段階で必要になる保健・医療サービスの活用の仕方などについて学ばせることにより、自分自身の 今後の体の変化や心の変化に見通しを持たせ、健康を自ら守る態度を身につけさせることが必要で ある。また、自分自身だけでなく、家族や身の回りの人たちの心身の変化や健康に対する理解を深 め、ともに健康に過ごしていくために何ができるかを学ぶことが重要であると考える。 (2)生徒観 本学級の生徒は、明るく活発な生徒もいれば、静かに黙々とノートを取る生徒もいる。本時で 学ぶ「妊娠・出産」については、これまでにも学習の機会はあったので、何となくは理解している が、その課程については理解できていないというものも多い。また、思春期である生徒の中には、 性教育を受けることに対して、「恥ずかしい」とか「気持ち悪い」など、少なからず抵抗感を持っ ている生徒も少なくない。 単元の最初に行った「親友からの相談 君ならどうする?」というワークシートでは、高校生 の友人が妊娠してしまった都自分に相談してきたら・・・という設定で、もし自分の立場だったら どうするかという問に半数以上が「産まない」と答えている。しかし、その選択は簡単なものでは なく、命の大切さと自分の人生とを秤にかけた上での苦渋の選択である。ワークシートを行うこと により、今回の単元を自分自身の問題として取り組む意識は高まっている。 (3)指導観 近頃の新聞やニュースなどで舞い日日のように報じられるのは、殺人や自殺、子どもに対する 虐待など、人の命の尊厳を余りにも軽んじた悲しい事件である。本時では、まず妊娠・出産の課程 を学習することで、命が芽生えることのすばらしさ、多くの可能性の中から自分が産まれてきたこ との奇跡や感動を味わいながら、改めて「命」ということについて考え、見つめさせたい。 本単元では、将来、健康で幸せな家庭生活を送るために、それぞれの段階で必要な知識や態度 を学ばせることにより、自分自身の健康を自ら守ろうとする態度を養わせるとともに、世代を超え た周囲の人たちへの理解や互いに思い合う態度を養いたいと考えている。 (4)単元目標 ①生涯の各段階に応じた体や心の変化、健康に関する課題を知り、将来的な心身の健康につい ての見通しや周囲の人たちへの理解を深めることができる。 ②生涯にわたって健康を保持増進するためには、生涯の各段階の課題に応じた自己の健康管理 を行う必要があることを理解する。 ③が国の保健・医療制度や機関について知り、地域の保健所、保健センター医療機関などを適 切に活用することが重要であることを理解する。 7 8 単元の全体計画 思春期と健康 1時間 性意識と性行動の選択 1時間 結婚生活と健康 1時間 妊娠・出産と健康 1時間(本時) 家族計画と人工妊娠中絶 1時間 加齢と健康 1時間 高齢者のための社会的取り組み 1時間 保険制度と保健サービスの活用 1時間 医療制度と医療費 1時間 医療機関と医療サービスの活用 1時間 本時の目標 ①受精・妊娠・出産の過程を理解する ②妊娠・出産期の健康のために、本人および周囲の人々が留意すべき点をあげられるようになる。 9 本時の展開 学習内容 学習計画(学習活動) 1.あいさつ 導 2.前時の復習 評価活動 ・授業の準備ができて ・ワークシートの結果を振り返り、こ 入 れから行う「妊娠・出産と健康」「家 5 族計画と人工妊娠中絶」等に関わる学 分 習を身近な問題として考えることを いるか。 再度確認する。 3.本時の説明 ・本時は妊娠・出産の課程と健康につ いて学習することを伝える。 展 開 1.受精・妊娠・出産につ ・まず「妊娠する」というのは何を以 ・自ら考え解答するこ いて ていうのかという問いに答えさせる。 とができたか。 3 ・パワーポイントを使って、受精・妊 ・説明を意欲的に聞け 5 娠・出産の課程について説明する。 分 ・説明の中で大切な部分を抜き出し、 ・要点をまとめてノー ノートに記録させる。 ているかどうか。 トに記録できている かどうか。 2.妊娠・出産のための健 ・妊娠中の過ごし方や妊娠初期の注意 康について について説明し、男女それぞれの立場 ・それぞれの立場で、 妊娠・出産時の健康の で妊娠・出産時にできることについて ためにできることを 考えをノートに書かせる。 理解しているかどう か。 ま 1.まとめ と ・妊娠・出産の課程と健康について問 ・本時の内容を正しく いに答えさせる。 め 理解できているかど うか。 1 ・妊娠・出産時に自分の立場でできる ・積極的に発表ができ 0 ことについて考えを述べさせる。 分 たかどうか。 ・発表者の意見を聞く 態度ができていたか どうか。 2.次時の予告 ・次時は家族計画と人工妊娠中絶につ いて学習することを伝える。 10 評価の観点》 「関心・意欲・態度」説明を意欲的に聞き、発問に対して自分の考えを発言できているか 「思考・判断」妊娠・出産期の健康のために、本人および周囲の人々が留意すべき点を 理解できたか。 「知識・理解」受精・妊娠・出産の過程を理解できたか。
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