621.2002年3月、パリ近郊のナンテール市議会で男が銃を乱射し、市議ら8人が死亡、29人 … 西日本新聞「コラム春秋」2012.10.30. (傍線:吉田祐起引用) 2002年3月、パリ近郊のナンテール市議会で男が銃を乱射し、市議ら8人が死亡、29人が重軽傷 を負った。現地で取材して事件の異常さ、痛ましさに衝撃を受けたが、発生時刻にも首をひねった ▼午前1時15分。議員らはその直前まで市の予算案などを審議していた。よほど重大な案件だっ たのかと思ったが、審議が日付をまたぐのは、特別なことではないと聞いた ▼深夜の議会には訳がある。フランスの地方議員は原則無報酬だ。だから、みな本業は別にあ る。議員はその日の仕事を終えて集まるので、開会は夜になりがちという ▼ フランスの人口は日本の約半分。だが、数百人規模の小村が多く、自治体の数は日本の15倍 くらいある。それぞれに議会があって議員がいる。とても日本のように生活を保障するだけの報酬 を全員には払えない。大都市には報酬制度があるが、小さな自治体では、まるで町内会の役員の ように、手弁当の議員が地方自治を担っているの だ ▼本業の片手間で議員の職責を果たせるのか、との批判はあろう。ならば、専業でやれる日本の センセイ方はどうか ▼議場での居眠りは珍しくない。任期中ほとんど発言しない議員もいる。政策の調査研究に使う政 務調査費を、飲食や娯楽本購入、親族の給料に充てるなどの問題も相次いで露見した 。さて、セン セイ方。血税で賄われる報酬や手当に見合う働きをしていると、胸を張って言えますか。 ヨシダコメント: ここでもヨシダ論「日本の民主主義は幼稚だ!」がまかり通るって感じです。 選挙中は、「土下座までして、お願いします!」といった態度で懇願した政治家が、一旦、当選する と、胸のバッジこれ見よがしで「威張る姿勢(?)」。 対する選挙民は、選挙中の「俺たちが票を入れてやる」といった表情で運動し、一旦、センセイが当 選したら、「先生、センセイ!」と、持ち上げるのが日本の選挙民の在り様です。当のセンセイは、胸 のバッジで急転直下力関係が逆転するのがニッポンの実態です。 議員無報酬どころか、歳費支出にも抜け目なくって按配の日本の政治家とはドエライ差異です。民 主主義の根の深さの大小が招来する、としか言いようがありません。また、それ以上に、それを許 す選挙民に問題ありです。日本人の事なかれ主義はこんなところでも発揮(?)されている感じです。 No.1(1-300) No.2(301-400) No.3(401-500) No.4(501-700)
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