第 4 回赤ちゃん学を学ぶ会 2014.5.24(土) 最新の脳科学から分かる 赤ちゃんの こころの発達 14:00~17:00 徳島市シビックセンター(徳島駅前) 会議室 「心の理論」に至るまでの赤ちゃんの心の発達を最新の研究成果(ロボット、チンパンジー)を交えながら、 乳児の視線発達、鏡像認知などの発達を比較認知発達科学の立場から読み解いていきます。 ■講師 板倉 昭二 (いたくら 経歴 先生 しょうじ) 1959 年 大 分 市 生 ま れ . 1983 年横浜国立大学教育 学部卒業,1989 年京都大 学大学院理学研究科(霊長類 学専攻)博士後期課程修了. 日本学術振興会特別研究員(PD),大分県立芸 術文化短期大学,米国エモリー大学ヤーキース 霊長類センター,大分県立看護科学大学等を経 て,2010 年 11 月より現職 京都大学大学院 文学研究科心理学研究室教授 【主な著書】 『心のしくみ——現代教養心理学』(学術図書 出版社,1992 年), 『自己の起源』 (金子書房, 1999 年), 『乳児の世界』 (共監訳) (ミネルヴ ァ書房,2004 年), 『「私」はいつ生まれるか』 ( ち く ま 新 書 , 2006 年 ), Diversity of Cognition: Evolution, Development, Domestication, and Pathology ( 共 編 著 ) (Kyoto University Press)ほか. 問合せ先 090-9693-6946 木下 純 --------------------------------キリトリセン----------------------------徳島の保育園研修会申込書 参加者氏名(役職・経験年数) 保育園名 住 所 (電 話) №100 参加時間に○して下い。 ① 〒 - ( ・ 午前 ・ 午後 午前 ・ 午後 午前 ・ 午後 年) ② 電話 [ ] ( ・ 年) ( ・ 年) ③ E-mail 前言語期の 10 ヶ月の乳児が苦境にある他者へ同情的態度を示すことを発見 2013 年 6 月 13 日 左から鹿子木特定助教、板倉教授、奥村大学院生 鹿子木康弘(かなこぎ やすひろ) 教育学研究科特定助教(当時は文学研究科大学院生)、奥村優子 文学研究科博士 課程 3 回生、板倉昭二 同教授、井上康之 電気通信大学特任助教(当時は豊橋技術科学大学)、北崎充晃 豊橋技術科学 大学准教授らのグループは、共同研究において、前言語期にある 10 ヶ月の乳児が苦境にある他者に対して、原初的な同 情的態度をとることを発見しました。 本研究成果は、米国科学誌「PLoS ONE」誌に掲載されました。 概要 本研究グループは、幾何学図形のアニメーションを用いて、犠牲者と攻撃者の相互作用を乳児に見せ、犠牲者と攻撃者 の図形やその実物を対にして提示した際に乳児がそれらの役割を区別し、犠牲者である幾何学図形に対する注視や、その 実物に対する接近がみられるかどうかを検証しました。 その結果、乳児は攻撃者よりも犠牲者に対して選択的な接近行動を示しました。また幾何学図形の相互作用に接触がな い場合には、このような選択的な反応は見られませんでした。さらにこの反応は、中立図形が加えられ、中立図形と各幾 何学図形(攻撃者、犠牲者)とを対にして提示した際にも維持されました。 これらのことから、本研究グループは、前言語期にある 10 ヶ月の乳児が苦境にある他者に対して原初的な同情的態度 をとると結論付けました。この苦境にある他者への反応は、後に発達する、より成熟した同情行動の基盤となっているか もしれません。
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