第1学年3組 美術科学習指導案

第1学年3組 美術科学習指導案
日 時 平成 27 年 1 月 16 日(金)
場 所 西原中学校
授業者 板倉 香代美
1 題材名 「色々MYワード」
(絵文字)
A表現 感じる・考える:描
B鑑賞 鑑
2 題材のねらい
(1)生徒の実態(省略)
(2)題材の設定理由
中学校に入学し半年以上が過ぎ、総合的な学習の時間で進路学習について取り上げられるようになった
1年生に、絵文字という創作活動を通し、今後の中学校生活への夢や希望や将来について考える機会にし
たいと思い、題材を設定した。現在の自分自身を振り返り、自分にかかわる世界から好きな漢字一文字を
選び、見る人に楽しさや自分の思いが伝わる絵文字を創作させる。選んだ漢字には、オリジナルの読み仮
名や意味を付け、
MYワードとしての価値を高め、
鑑賞活動の時に作品の制作動機として発表することで、
その思いを深めさせることを期待している。また、技能面ではレタリングや平塗りなど中学校で学習した
基礎的な力の定着を図ることで、より豊かに表現できる力を育てたい。
3 研究テーマとの関わり
研究テーマ「イメージを広げ、つくり出す喜びを味わわせ、思いを伝え合う指導の工夫」の具現化を目
指し、本題材では、まず生徒一人ひとりに自分の思いが詰まった漢字を選び出させ、そこに創作読みがな
や新しい意味をつくる活動と、書体の様式美や漢字の意味を形づくる部首の面白さを見付ける活動を通し
て、
〔共通事項〕を意識しながら楽しく発想・構想ができるように工夫した。鑑賞活動においても、
「よさ、
美しさ」と、
「作者の思いに共感できる」の2つの観点で鑑賞し、作品の「よさ、美しさ」を味わうととも
に、お互いの創作活動を認め合い、思いの大切さを感じ合えるよう指導することで、研究テーマに迫って
いきたい。
4 題材の目標
(1)題材の楽しさを感じ、自分の主題を深めて制作している。
(2)自分の主題や漢字の形の面白さを生かし、発想構想を広げている。
(美術への関心・意欲・態度)
(発想や構想の能力)
(3)レタリングなど基本的な技能を踏まえて、主題を豊かに表している。
(4)漢字に込めた思いや、お互いの作品のよさについて豊かに伝え合おうとしている。
1
(創造的な技能)
(鑑賞の能力)
5 指導と評価の計画
(1)題材の観点別評価
学習活動に即した評価規準
美術への関心・意欲・態度 関
発想や構想の能力 発
創造的な技能 創
①絵文字の楽しさを感じ ①自分の主題を深めな
鑑賞の能力 鑑
①レタリングなど基本 ①漢字に込めた思いや
取り、意欲的に取り組
がらスケッチをする
的な技能を踏まえて
意味を豊かに伝えて
もうとしている。
などして思いを広げ
効果的に表現してい
いる。
ている。
る。
②自分の主題を深めなが
ら制作しようとしてい ②漢字の形と絵の面白
る。
②お互いの作品のよさ、
②形や色を工夫し、主題
美しさを味わい、作者
さを生かし、発想・
を豊かに表現してい
の思いを感じ取り、伝
構想している。
る。
え合っている。
6 指導計画(8時間扱い)
・第1次 「私の絵文字のテーマを決めよう」
・・・・・・・・・・・・1時間
・第2次 「アイデアスケッチを練り上げよう」
・・・・・・・・・・・1時間
・第3次 「実寸大スケッチを完成させよう」
・・・・・・・・・・・・1時間
・第4次 「基本をふまえて着彩しよう」
・・・・・・・・・・・・・・4時間
・第5次 「お互いの作品を鑑賞しよう」
・・・・・・・・・1時間 【本時】
7 本時の学習指導 (8/8)
(1) 本時の目標
絵文字のよさや美しさとともに作者の思いを感じ取り、豊かに伝え合おう。
(鑑賞の能力)
(2)準備【教師】教科書、資料集、鑑賞カード(付箋紙)
、色画用紙、のり、実物投影機、大型モニター
【生徒】教科書、資料集、作品、ファイル、筆記用具
(3)本時の展開
時間
導入
○学習活動・予想される生徒の姿 言語活動言
☆指導上の留意点 ★評価
〔共通事項〕との関連 ア
〔共通事項〕との関連 ア
イ
○鑑賞会プリント、作品、用具を配付する。
イ
☆生徒が目的意識をもって主体的に活動できるように制
作カードに記入させる。
5分
○題材の内容を知り、本時の目標を確認し、
鑑賞会プリントに記入する。
展開①
10分
提案1 お互いの作品のよさや美しさを感じ伝え合おう(小グループでの鑑賞会)
☆1 人 1 分程度で、MYワードとして漢字を選び、創作
○鑑賞会進行手順表と感想カードを配付す
る。
読みがなを付けた絵文字に創作した理由や意図などを
発表させる。
○鑑賞会の手順を説明する。
☆発表者、司会者、鑑賞者の役割を分担し進行させる。
○作業机ごとの 4 人グループでの鑑賞会。
感想カードの記入の仕方とともに、鑑賞会マナーにつ
2
1 人ずつ作品紹介カードを基に作品発表と
いても指導する。
感想カードを記入し、発表し合う。言
★絵文字のよさや楽しさを味わい、作者の思いを感じ取
・「冬」という絵文字を、「クリスマス」と読
ってお互いに伝え合っている。鑑②
みがなを付けることで楽しさが伝わってく
る。
展開②
15分
提案2 よさや美しさを感じる作品、作者の思いに共感できる作品を見付けよう(クラス全体での鑑賞会)
○クラス全体の生徒作品を鑑賞する。
☆作品のよさ、美しさの観点と、作者の思いに共感でき
よさや美しさを感じた作品や作者の思いに
るという観点で作品を鑑賞することで、より多くの作
共感できると感じた作品を選び、感想カー
品に触れ合えるように声を掛ける。
ドを記入し作品の横に付ける。
☆感想カードは観点別にそれぞれ「いいね!」と「わか
る!」で色を分けた付箋紙を配る。
・この作品は全体的に力強くてどこかユーモ
☆ア「いいね!」では色または形など具体的な箇所を指し
ラスでいいね。
て、
「わかる!」は作品全体から受けるイメージに注目
・同じ部活だから、この字を選んだ作者の思
してコメントするように声をかけて、
〔共通事項〕の観
いはよく分かる。
点に意識を向けさせる。
・絵の部分が、白黒だから文字の部分の色使
いで工夫したんだね。
☆時間を決めて班ごとに、一方通行で教室内を巡回しな
がら鑑賞させる。
(1 つの班の机を1~2分でまわり、
その後3分間自由に鑑賞する時間をとる。
)
展開③
10分
提案3 いいね!わかる!の感想を集めた作品の発表を聞こう (代表者の作品の鑑賞会)
○「いいね!」、「わかる!」を付けた推薦者
☆各自の席に戻り、作品発表を聞く態勢を整える。
の理由を聞く。言
☆「いいね!」
、
「わかる!」の感想カードを集めた作品
のコメントから、予め推薦者を選んでおいて1~2名
・漢字のつくりを動物にしたところが、かわ
を指名し、理由を聞く。推薦者は、作品のよさ、美し
いらしくていいと思う。
さや共感した点について鑑賞者の立場で発言し交流で
・この絵文字から部活動を頑張りたい気持ち
きるように配慮する。
が伝わってきて共感できる。
○代表者の作品発表を聞き、鑑賞する。
「いいね!」、「わかる!」をそれぞれ集め
☆実物投影機で作品を大型モニターに映して、全員で鑑
た作品の代表の制作者が前に出て作品発表
賞しながら、推薦者、制作者の作品発表を聞くように
を行う。言(各2名ずつ)
する。
○他の推薦者を指名し、感想発表を聞く。
☆作者の発表を聞いて、気付いたことや感想について別
の推薦者を指名し発表させる。
まとめ
5分
○鑑賞会プリントに鑑賞を通して気付いたこ
☆鑑賞会プリントに、本時の振り返り、感想や質問を書
とを書き、作品とともに提出する。
かせて、提出させる。
○片付けをする。
☆授業後、1学年全員の作品を掲示し、学年で鑑賞、交
流できるようにする。
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