単元名単元の目標１－４植物のなかま配当時間５時間 (1) 植物の体について学習した内容を関連づけ，整理することを通して，その特徴を発見し植物をなかま分けしようとする。 (2) 植物の体のつくりの特徴に基づいた分類の観点を列挙することができる。 (3) 分類の基準を設定し，身近な植物の検索表や分類表を作成することができる。 (4) 植物の分類の仕方を述べ，代表的なグループを身近な種類の例をあげて説明することができる。 ☆ここでは，種子植物の体のつくりにはいろいろな特徴があり，その特徴に基づいて分類できること，分類に基づいて種子植物の種類を知ることができることを理解させることがねらいである。種子を作らない植物については、小学校で扱わず，中学校ではじめて学習する。ここでは，植物はすべてが種子をつくるのではなく，シダ植物やコケ植物のように，種子をつくらない仲間があることを理解させることがねらいである。いろいろな植物を，体のつくりや生活の仕方の特徴から，なかま分けしよう。 ① 植物を根・茎・葉の特徴をもとになかま分けの基準を考えよう。ｏ検索表について知る。・根の広がり方・茎の維管束の並び方・葉脈の形状・子房の有無・双子葉類，単子葉類・合弁花類，離弁花類・花がさき種子をつくる・花がさかず，種子をつくらない ② シダ植物の体のつくりを調べよう。ｏシダ植物の体のつくりを観察する。ｏシダ植物の葉の裏側を観察する。・胞子のう，胞子・根，茎，葉の区別がある ③ コケ植物の体のつくりを調べよう。ｏコケ植物の体のつくりを観察する。ｏコケ植物の葉のようなもの（葉状体）を観察する。・仮根，雄株，雌株，胞子のう，胞子・根，茎，葉の区別がない ④ なかま分けの基準をもとに検索表を作成しよう。ｏ種子植物と種子をつくらない植物に分ける。ｏ種子植物を被子植物と裸子植物に分ける。評植物の体について学習したことをもとに観察した植物を分類することができる。（観察） ⑤ 検索表をもとに，実際に未知の植物を分類いろいろな植物を自分の考えた特徴をもとに分類しよう。 ① 花の咲く植物を調べよう。ｏ地域や季節にあった被子植物と裸子植物の観察から，種子をつくる植物の特徴を見つける。ｏ被子植物と裸子植物の体のつくりと殖え方の特徴について共通点や相違点をまとめる ② 種子植物と種子をつくらない植物の「植物カード」をつくろう。ｏ画用紙に，花のようす，葉のつき方と葉脈のようす，根のようすをスケッチし，生育場所などの特徴を記録した植物カードを作成する。 ③ 「植物カード」でなかま分けをしよう。ｏカードを交換し合い，いろいろな視点からなかま分けをする。ｏ種子をつくらない植物の分類方法をを知る。・シダ植物，コケ植物評植物を分類する観点をできるだけ多く列挙することができる。（発表，ノート） ④ なかま分けの基準を検索表にまとめよう。ｏ検索表をもとに「植物カード」を分類する。 ⑤ 検索表をもとに，実際に未知の植物を分類してみよう。ｏ未知の植物の名前をその特徴を分類していくことから特定する。評未知の植物の名前を検索して同定することができる。（ノート）しよう。ｏ未知の植物の名前をその特徴を分類していくことから特定する。評それぞれの植物の特徴をもとになかま分けをすることができる。（ノート）これまでに学習してきた植物について特徴をまとめ，それをもとにして身のまわりの植物をなかま分けできるようにする単元展開例である。また，生徒の実態に応じて，○○植物，○○ 類のように分類上の用語を用いてもよい。コンピュータソフトやインターネットによる科学館や博物館等へのアクセスにより，植物の検索ができるので利用したい。多くの種類の植物をいくつかの特徴，すなわち「花」では，合弁花，離弁花，がく片の数，花弁の数，おしべの数，「葉」では，形，単葉，複葉，葉脈，茎に対する付き方，子葉の数，「茎」では，維管束の並び方，「根」では，主根・側根かひげ根かなどに分けて注目させたい。シダ植物やコケ植物を観察させ，コケ植物は葉、茎、根の区別も維管束もないことを理解させる。また，胞子の観察を行うなどして、これらの植物は種子をつくらず胞子をつくることにもふれる。教材用野草写真図鑑「身近な野草」作成した植物カードをもとに，同じ特徴をもつ植物は「同じなかま」として扱うことを通して植物の分類の仕方を習得する単元展開例である。例えば，食べられるかどうか，薬草として扱えるかどうかという特徴でもかまわない。学習内容にこだわらず，生徒の生活経験からの発想を大切にしたい。最終的には，未知の植物の名前を検索できるようにしたい。また，図鑑で調べたり，図鑑に記載されている特徴を自分で確認する作業を通して，どのような特徴が植物の分類に使われているかをおさえたい。インターネット上には植物検索プログラムがあるので，これを利用することも検索技術を身につけるのに有効である。 ②では，できる限り多くの植物カードを作らせたい。 http://www.tcp-ip.or.jp/~jswc3242/