平成18年7月18日 ライフプラン21 CFP®認定者 日本FP協会群馬支部副支部長 投資の基礎講座 「日々決算型公社債投信とゼロ金利解除」 7月14日に日銀はゼロ金利解除を行いましたが、短期金利の市場では既にそれを織り込 み始めていて、無担保コール(翌日物)の金利(平均)は、今年の5月始めに0.005%でした が、6月30日には0.027%に、国内CP(コマーシャルペーパー)の1ヶ月物の平均金利は4月 末の0.08%から6月末には0.24%まで上昇していました。 日々決算型のMMF、MRF、中期国債ファンドなどは短期の債券のほか、無担保コールや CPなどで運用していますので、短期金利の上昇を受けて徐々に実績利回りが上昇してき ています。 右のグラフは三菱UFJ投信の中期国債ファンドの7日間平均利回りの実績推移です。 ほとんど限りなくゼロに近かった利回りが徐々に上昇してきているのが見て取れます。他 社のMMF、MRF、中期国債ファンドなども概ね同じように実績利回りが上昇してきています。 投資信託はゼロ金利解除の効果を先取りしているといえます。 先週の金融市場データ 週間高低表(終値ベース) 日経平均株価 TOPIX 東証1部単純平均 高値 安値 週末終値 1ヶ月 1年 2年 14,845.24円 14,845.24円 群馬銀行 0.02% 0.10% 0.12% 0.15% 0.18% 1,594.07 1,594.07 1,521.71 1,521.71 東和銀行 0.02% 0.06% 0.10% 0.15% 0.20% 高崎信用金庫 0.06% 0.06% 0.06% 0.12% 0.13% 0.02% 0.02% 0.02% 0.08% 0.13% 東証1部売買高 1,704,919千株 1,734,274千株 1,579,595千株 1,659,138千株 郵便局 ニューヨークダウ平均 11,103.55ドル 11,134.77ドル 10,736.35ドル 10,736.35ドル 2,116.93 2,243.78 2,037.35 2,037.35 10年国債利回り 451.22円 451.22円 1.970% 1.970% 1.855% 1.855% 131.04円 132.45円 131.04円 132.45円 0.037% 0.089% 0.037% 0.089% 円TIBOR 1ヶ月 0.23182% 0.32182% 0.23182% 0.32182% 円TIBOR 3ヶ月 0.38364% 0.41727% 0.38364% 0.41727% 無担保コールO/N ドル/円相場 113.54円 115.66円 113.54円 115.66円 ユーロ/円相場 145.36円 146.57円 145.36円 146.57円 1ユーロ=ドル 1.2800ドル 1.2800ドル 1.2670ドル 1.2670ドル 5.2500% 5.2500% 5.2500% 5.2500% 5.12% 5.12% 5.06% 5.06% 米国FFレート 6ヶ月 15,552.81円 473.19円 債券先物中心限月 3ヶ月 15,552.81円 473.19円 NASDAQ 平成18年7月18日現在 スーパー定期(ニュー定期)金利表 週初 大谷 明 米国10年国債利回り 私設取引所 カブドットコム証券は、私設取引システム(PTS)といわれる株 式の私設取引所の運営業務の認可を金融庁から受けたと発表しまし た。当認可は、2005年4月施行の証券取引法の一部改正にて追加され たPTSにおける競売買(オークション)方式として、国内で初めてと なるものです。 PTSとは、「電子情報処理システムを使用して、同時に多数の顧 客を相手に有価証券の売買又はその媒介等を行うもの」と定義されて おり、日本版ビッグバンの一環として、1998年12月1日施行の金融シ ステム改革法で証券会社にその開設と運営が認められるようになりま した。 カブドットコム証券の場合、8月に福岡に開設しますが、同社に取 引口座があること、取引時間が19時30分∼23時で、当面銘柄数は300 程度に限られることなど通常の取引所とは異なります。 今週の株式相場見通し 18,000 17,500 17,000 16,500 16,000 15,500 15,000 14,500 14,000 13,500 日経平均株価日足 25日移動平均 75日移動平均 3/1 3/23 4/13 2.20% 2.10% 2.00% 1.90% 1.80% 1.70% 1.60% 1.50% 1.40% 5/30 6/20 7/11 10年国債利回り 今週の債券・為替相場見通し 新発債利回り 3/1 122 120 118 116 114 112 110 108 5/9 先週の株式相場は、週初こそ好調な機械受注などを好感して高くなった ものの、原油高による米経済の失速懸念、ミサイル問題や中東情勢など地 政学的リスクの拡大を嫌気して大きく値を下げました。 今週の株式相場は、米主要企業の4―6月期決算発表が本格化するな か、業績の下方修正が相次ぎ米国株安に歯止めがかからないこと、中東 の地政学的リスクは拡大していることなど売り要因が多く、下値模索の展 開が予想されます。 日銀のゼロ金利政策解除で国内イベントは当面ないことから、海外市場 の影響を受けやすい状況となりそうです。原油価格の高騰による世界経済 に与える影響が懸念され、日経平均株価が再び140000円に接近する場面 もありそうです。 3/23 4/13 5/9 5/30 円/ドル相場 6/20 7/11 先週の債券相場は、株価の上昇で一時10年国債利回りが2%に接近する 場面もありましたが、ゼロ金利解除を織り込み、地政学的リスクの高まりか らリスク回避の動きが強まり、強含みの展開となりました。 今週の債券相場は、ゼロ金利解除で暫く利上げはないとの見方が強まり 比較的確りとした展開が予想されます。しかし、原油高騰によるインフレ懸 念があることから10年国債利回りが1.8%を大きく割り込むことはなさそうで す。 先週の為替相場は、米景気減速懸念から1ドル=113円台までドルが売ら れましたが、地政学的リスクの高まりを受けてドルが反発、1ドル=116円台 (週末のロンドン市場では117円台)までドル高・円安となりました。 今週の為替相場は、ゼロ金利解除で円買い材料は出尽くしたものと思わ れますが、米景気の失速懸念もあり一進一退の値動きとなりそうです。 25日移動平均 75日移動平均 CFP®、CERTIFIED FINANCIAL PLANNER®およびサーティファイド ファイナンシャル プラン ナー®は、米国外においてはFinancial Planning Standards Board Ltd. (FPSB)の登録商標で、 3/1 3/23 4/13 5/9 5/30 6/20 7/11 FPSBとのライセンス契約の下に、日本国内においてはNPO法人日本FP協会が商標の使用を認め ています。 本資料は情報提供のみを目的として作成したものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。ここに記載されているデータ、は信頼できる各種情報源から入手したものですが、 その正確性や完全性を保証するものではありません。また、本資料に記載された見解や予測等は資料作成時点における個人的意見であり、ライフプラン21が保証するものではありません。 投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願い申し上げます。
© Copyright 2024 Paperzz