2010 ファイル - Fレックス LMS

ミクロ経済学Ⅱ
試験
ワープロの関係で,線がズレているものがあるが,気にせず解答せよ。
1.次の問いの(
)を埋めよ。
(1)下図は貯蓄の決定メカニズムを図示したものである。図において現在所得はOD,
将来所得はOEとする。利子率がRからR´に上昇すると,貯蓄は変化する。変化部分の
うち,所得効果は図の( 1 ),代替効果は図の( 2 )によって示される。
チ/w
無差別曲線
1+R´
E
無差別曲線
1+R
O
現在財
AB C D
(2)下図は完全競争市場と独占市場の賃金決定を図示したものである。完全競争市場に
おける労働量は図の( 3 )である。独占市場の場合,完全競争市場と比較して,図の
( 4 )だけの超過負担(厚生損失)が生じている。
/2
ク
G
限界支出曲線
F
E
労働供給
(労働の限界生産価値)
D
労働需要
C
O
A
B
労働量
-1-
( 3 )下図は公害の超過負担を図示したものである 。市場に任せておくと生産量は図の(
5 )となる。この時,図の( 6 )だけの超過負担(厚生損失)が生じている。
pD5/!ェ
社会的限界費用
H
F
価格
G
私的限界費用
E
D
C
A
O
B
生産量
(4)下図は独占の価格決定メカニズムを図示したものである。独占企業が決定する価格
は図の( 7 )である。また,この時の利潤は図の( 8 )である。
pD5/!ェ
G
H
F
需要
E
平均費用
限界費用
D
C
限界収入
O
A
B
生産量
(5)公益事業の価格の一つとしてピークロード料金がある。この料金システムの下では
ピーク時の価格はオフ・ピーク時よりも( 9 )[( 9 )は高いか,低いか,同じ
かを書け]。
-2-
(6)下図は独占的競争市場の短期の価格決定メカニズムを図示したものである。生産量
は ,図の( 10 )である。また長期において ,企業の( 超過)利潤は( 11 )となる。
pD5/!ェ
短期需要
短期限界収入
平均費用
限界費用
O
A B
C
D
生産量
(7)屈折需要曲線において,価格を引き上げた時と,引き下げた時では,需要の価格弾
力性は,引き上げた場合の方が( 12 )(
[
12 )は大きいか,小さいか,同じ(変化
しない)かを答えよ ]。
(8)マークアップ理論では,需要が増加した時,価格は(
るか,低下するか,変化しないかを答えよ ]。
13
)(
[
13
)は上昇す
( 9)下図は売上高最大化仮説を図示したものである。企業の決定する生産量は,図の(
)である。
25D5ム「
利潤
売上金額
最低要求利潤
O
A
B C D
生産量
-3-
14
( 10)クールノー型とベルトラン型の2つのシュタッケル・モデルのうち,先導者が有利
なのは( 15 )である。
2.次の動学的ゲームの均衡解の利得を書け。(
プレーヤー1
16
)
プレーヤー2
利得
a
(8,6)
A
b
(3,8)
a
(6,2)
b
(4,0)
B
(
)内の前の数値はプレーヤー1,後の数値はプレーヤー2の利得を示す。
3.次のa∼eの例のうち,モラル・ハザードを防ぐためにエージェンシー理論を利用し
ているものは( 17 ),逆選択を防ぐためにシグナリングを利用しているものは( 18
)である。ただし,当てはまる例のない場合には,×をつけよ。
a.銀行Aは経営危機に陥ったが,金融機関を潰すことはできないと考えた政府が救済し
た。そこで,政府から受け取った資金の大部分を経営陣のボーナス支払いに充てることと
した。
b.住宅メーカーBは質の優れた住宅を売っている。そのために費用がかかり,販売価格
は高くなるが,消費者に住宅の質の高さを認識してもらえば,必ず売れるという自信を持
っている。しかし,実際には質が高いことが消費者に伝わらないために,なかなか売れな
い。そこで,住宅に長期保証をつけることによって,消費者にB社の販売している住宅が
優れていることをアピールすることにした。
c.企業Cは不況の中でコストを引き下げるために,従業員の賃金を引き下げた。すると
優秀な従業員が真っ先にやめて,かえって企業の業績が悪化した。
d.企業Dは,従業員がサボらないように,従業員の業績に応じて,賃金を支払うように
している。
e.自動車会社Eは自動車事故をあまり起こさなそうな人に自動車保険に入って欲しいと
考えた。そこで,例えば,中高年層,仕事で自動車を使わない人など自動車事故を起こさ
なそうな人に対して,自動車保険の割引を行った。
-4-
4 .[記述問題]次の問に答えよ。必要があれば,図を書いて説明せよ。
(1)独占企業が市場を分断し,価格差別を行った。この時,需要の価格弾力性が高い市
場と低い市場では,何れの価格がより高くなるか,答えよ。理由もあわせて説明せよ。
(2)今,市場に独占企業がある。参入阻止価格理論によると,この独占企業はライバル
企業の参入を阻止できる価格に価格を設定する。その理由を説明せよ。説明にあたっては,
参入を阻止できる価格がどの水準かも明らかにすること。
(3)理論的には,公共財の限界費用が,その社会の全ての人々の公共財の限界評価の和
と等しくなった時,公共財が最適に供給されることになる。しかし,実際にはこうした形
で ,公共財の供給量を決めることはできない。以上の2点について,その理由を説明せよ 。
-5-