2009 年度 環境活動レポート (2009 年 4 月〜2010 年 3 月) ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社 線材工場 作成日 2010 年 6 月 25 日 線材 EA-009-09 年度 1.組織の概要 ① 事業所名 代表者名 ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社 代表取締役 西元 善郎 ② 所在地 〒800-007 福岡県北九州市門司区小森江2−2−1 ③ 環境管理責任者 線材工場 工場長 宮武 孝之 担当者氏名 山口 稔浩 TEL 093-391-2835 FAX 093-391-2847 E メールアドレス [email protected] ④ 事業の内容 超電導線材の製造、販売 ⑤ 事業年度 4 月〜翌年 3 月 ⑥ 事業の規模 2007 年度 2008 年度 2009 年度 単位 2007 年 4 月〜 2008 年 3 月 2008 年 4 月〜 2009 年 3 月 2009 年 4 月〜 2010 年 3 月 売上高 百万円 908 1,140 1,729 従業員数 人 27 38 45 床面積 m2 3,608 3,608 3,608 従業員は年度初の数 ⑦ 事業の沿革 1980 年 (株)神戸製鋼所が超電導線材の製造、販売を開始 2002 年 ジャパンマグネットテクノロジー(株)と事業統合によりジャパンスーパーコン ダクタテクノロジー(株)を設立 2.環境方針 環境方針 1. 環境理念 ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社は、神戸製鋼グループ゚の一員としてグ ループ環境経営のもと、環境に配慮した活動を展開します。 私たちが提供する超電導線材、超電導マグネットは電流を抵抗ゼロで流すことが可能であ り、省エネルギーに貢献できる製品です。送電、発電機、核融合炉等の省エネルギー機器 の開発に採用されています。 私たちはこれらの製品・技術の提供を通じて、健全な地球環境を次世代に残すとともに、 事業活動においても環境に配慮した、地域と共存できる企業を目指していきます。 2.行動指針 従業員全員による下記の取組みを継続的に実施します。 ①環境経営システムを構築し、継続的に運用・改善するために組織体制を整備します。 ②環境関連法規制や当社が同意するその他の要求事項を順守し、環境汚染の予防に努 めます。 ③環境への負荷の少ない循環型社会の構築に向けて二酸化炭素排出量の削減、水排出 量の削減、廃棄物の減量・再資源化に努めます。 ④環境目標を設定し、定期的に見直すとともに継続的な改善を図ります。 ⑤全従業員が環境方針を認識し、方針に沿った活動が継続的に実践できるように教育、 研修をおこないます。 ⑥地域社会の環境保全活動に参画します。 ⑦環境方針および環境経営システムに基づく実践活動の結果を公表します。 2008年7月24日 ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー株式会社 代表取締役社長 西元 善郎 3.環境目標と実績 3.1 目標の達成状況 線材工場は、2007 年度 8 月からエコアクション21を構築し、環境活動に取り組んできました。過 去の環境負荷実績及び 2009 年度の目標と実績は下表のとおりです。CO2 排出量、水排出量、 総廃棄物排出量のすべてにおいて、従業員全員の削減に対する意識が定着したことにより目 標を達成することができました。また、活動を開始した 2007 年以降目標を上回るペースで順調 に排出量(生産量あたり)の削減を進めることができています。 環境目標 目標 実績 二酸化炭素 目標 kg-CO2/生産量 1 トン*1 排出量の削減 実績 総量(kg-CO2) 2007 年度 2007 年度 2008 年度 2009 年度 (4-7 月) (8-3 月) (4-3 月) (4-3 月) − 3,039 3,027 3,015 123,788 259,964 472,758 470,883 kg-CO2/生産量 1 トン*1 3,051 2,909 2,717 2,701 − 18.9 17.6 16.2 1,095 1,447 2,625 1,980 m3-水/生産量 1 トン*1 27 16.2 15.1 11.8 単位 総排水量の 目標 m3-水/生産量 1 トン*1 削減 実績 総量(m3) 廃棄物排出 目標 トン-廃棄物/生産量 1 トン*1 *2 - 0.374 0.372 量の削減 実績 総量(トン-廃棄物) *2 33.6 51.8 42.0 トン-廃棄物/生産量 1 トン*1 *2 0.376 0.300 0.250 *1 線材工場設定の定義による生産量 *2 2007 年 7 月以前は廃棄物のうち、一般ごみ、プラスチックなどの処理を神鋼メタル殿に委託していたため実績 が把握できておりません。 二酸化炭素排出量の削減 総排水量の削減 30 0.35 25 3000 廃棄物排出量の削減 0.4 3100 0.3 20 2900 0.25 2800 15 2700 10 0.1 5 実績 0.05 目標 実績 09年度 08年度 07年度 (8-3) 09年度 07年度 (4-7) 0 0 08年度 09年度 08年度 07年度 (8-3) 目標 07年度 (8-3) 実績 2500 07年度 (4-7) 0.15 07年度 (4-7) 目標 2600 0.2 3.2 今年度以降の目標 これまで、各種削減策を実施し目標を上回る削減をおこなってきましたが、今後大きな削減 は期待できない状況であり、下表の目標値としました。 単位(生産 量当たり) 2010 年度(2010 年 2011 年度(2011 年 2012 年度(2012 年 4 月-2011 年 3 月) 4 月-2012 年 3 月) 4 月-2013 年 3 月) 二 酸 化 炭 素 排 kg-CO2/生産 量 1 トン 出量の削減 2,762(▲0.5%) 2,748(▲1.0%) 2,734(▲1.5%) 総 排 水 量 の 削 m3-水/生産量 1 トン 減 14.2(▲1.0%) 14.1(▲2.0%) 13.9(▲3.0%) 廃 棄 物 排 出 量 トン-廃棄物/ 生産量 1 トン の削減 0.304(▲1.5%) 環境目標 0.299(▲3.0%) 0.295(▲4.5%) ( )内は 2007-2009 年度実績平均に対する削減率 4.2009 年度のおもな環境活動計画 4.1 二酸化炭素排出量削減のための取り組み目標と取り組み方法 (1) 電気使用量の削減(1.2%削減) ① 1、2号炉から製品取り出しした後、扉をすぐに閉める ② NbTi 製造工程の短縮により熱処理回数を削減する ③ エアコンフィルターの清掃(2 回/年)、省エネタイプへの買換えの実施(新規) 4.2 総排水量削減のための取り組み (1) 冷却水、洗浄水の削減(40%削減) ① テントハウス内小型電気炉の冷却水を循環方式にする ② NbTi 製造工程の短縮により洗浄回数を低減する (2) 節水活動の推進 ① 各場所の水使用量を定期的にチェックし無駄な使用を防止する(1 回/月、新規) 4.3 廃棄物排出量の削減のための取り組み(1.0%削減) (1) 再利用、繰り返し利用の徹底 ① 裏紙コピーの使用、電子メディア利用の徹底を図る(新規) (2) 酸排出量の削減 ① 硝酸洗いに使用する吊り具を改善し硝酸排出量の削減を図る ② 硫酸の管理基準の見直しにより排出量の削減を図る ③ 包装の簡素化、通い箱回収の推進(新規) 5. 2009 年度環境活動の取り組み結果の評価 エコアクション 21 を運用した2009 年度の活動目標に対する実績は以下の通りとなりました。 単位 2009 年度 2009 年度 目標 (生産量当たり) 4〜3 月目標 4〜3 月実績 達成 kg-CO2/トン-生産量 3,015 2,701 ○ kwh/トン-生産量 8,072 7,065 ○ m3-水/トン-生産量 16.2 11.8 ○ 総廃棄物排出量の 1.0%削減 トン-廃棄物/トン-生産量 0.372 0.250 ○ (コピー用紙使用量の 10%削減) kg-廃棄物/トン-生産量 2.94 1.6 ○ (硝酸排出量の 30%削減) kg-酸/トン-生産量 132 43 ○ (硫酸排出量の 5%削減) kg-酸/トン-生産量 171 48 ○ 目 標 二酸化炭素排出量の 1.2%削減 (電気使用量の 1.2%削減) 水排出量の 40%削減 5.1 二酸化炭素排出量の削減 ・ 二酸化炭素排出量の削減に関しては目標を達成できました。 ・ 線材工場で使用しているエネルギーはほぼ 100%電気である。電気使用量の削減に関しては、 製品取り出し後すぐに電気炉の扉を閉める、NbTi 製造工程の短縮するにより電気使用量 の削減が引き続き効果をあげており、月ごとのバラツキはあるもの通年では目標を達成でき ました。 ・ また、新たに取り組んだ、エアコンフィルターの清掃も確実に実施できており、一部省エネ効果の 高いエアコンを導入するなど節電意識が定着してきています。 5.2 水排出量の削減 ・ 水排出量の削減に関しても目標を達成することができました。 ・ 新規に導入した小型電気炉の稼働率が非常に高く、冷却水を循環方式にしたことで、水排 出量を引き続き大幅に削減できています。 ・ 水使用量を定期的にチェックすることで昨年発生した見えない場所での水漏れも防止できまし た。また線材洗浄時の水や水道水をこまめに止める、などの意識が線材工場従業員に浸 透していることがうかがえました。 5.3 廃棄物排出量の削減 ・ 廃棄物排出量は月ごとのバラツキが大きく(硫酸を廃棄した月は排出量が非常に多くなる)、 目標を達成できない月もありましたが、通年では総廃棄物排出量の削減目標を達成する ことができました。 ・ また、新規に取り組んだ裏紙コピーの徹底や電子メディア利用によるコピー用紙の削減を含め、 すべての取り組み項目で削減目標を達成することができました。特に排出量の多い、硫酸 の廃棄に関する管理基準の見直しによる廃棄回数の削減(これまで 2 回/年→1 回/年)が 大きく寄与しました。 6. 環境関連法規等への違反、訴訟等の有無 ・ 環境関連法規等の遵守状況を確認した結果、環境法規等の逸脱はありませんでした。 ・ 2008 年から廃棄に関する管理票の交付状況について毎年北九州市に報告する必要が発 生しており、2008 年、2009 年ともに 6 月に報告しました。今後も確実に実行していく必要が あります。 ・ また、関係機関等からの指摘、地域住民、利害関係者からの訴訟や苦情はなく、過去 3 年 間にわたっても違反や訴訟はありませんでした。 7. 地域社会との環境保全共同活動等 ・ 引き続き、地域美化活動の一環として、線材工場周辺の道路をスタッフが輪番で清掃をお こなっています。
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