第1号 × 清 水 ゼ ミ の 食 事 だ よ り 本文・レイアウト:玉田葉月(金城学院大学 生活環境学部 助教) レシピ考案:清水ゼミナール、清水彩子(金城学院大学 生活環境学部 食環境栄養学科 講師) 受け継がれる正月料理とアレンジお節 正月に「お節料理」を食べるという文化は、現代を生きる私たちにとってもなじみのあるものです。もともとは、五節句(年中行事を祝う季 節の節目)の祝儀料理のことを指す言葉であったものが、次第に正月の代表的な料理となり、現代では正月料理だけを指すようになっ たといわれているようです。この「お節料理」には、正月には火の使用を慎み、また、ふだん多忙な女性を休ませるという意味合いが含ま れていたとされています。「お節料理」には、新しい年の多幸を願い、縁起をかついで様々な語呂合せをしたものが多く含まれます。 今回、清水ゼミでは「まるごとピューレ大豆」や「まるごとピューレかぼちゃ」を使った「アレンジおせち」を開発しました。現代においては、正月 料理の楽しみ方は家庭ごとに様々な形があると思いますが、今年はちょっとした変り種を取り入れてみてはいかがでしょうか。 材料と作り方 南瓜と黒大豆のクリームチーズのテリーヌ 大豆の伊達巻 ・ ・ ・ ・ 卵 まるごとピューレ大豆 砂糖 酒 4個 大さじ 2 大さじ2 小さじ2 ・ 塩 ・ だし汁 ・ みりん 小さじ 1/2 大さじ 2 大さじ1 ① 卵をボウルに割りほぐし、その他の材料をすべて入れてよく混ぜる。 ② オーブンシートを敷いたバットに流し、180℃に予熱したオーブンで 20 分焼く。 ③ 熱いうちにバットから出し、焼き色のついた面を下にして巻きすに のせる。 ④ 巻きやすいように表面に浅く切り目を入れ、手前からしっかり 折り込むように巻く。 ⑤ 巻きすごと冷まし、約 1cm 幅に切る。 大豆のきんとん ・ まるごとピューレ大豆 40g ・ さつまいも(ゆで) 40g ・ 砂糖 ・ 栗甘露煮 10g 1個 ① 栗の甘露煮は半分に切り、半分は細かく刻む。 ② ①の刻んだ栗と他の材料を鍋に入れ、つやが出るまで火にかける。 ③ ラップに 1/2 量をのせ、1の半分の栗をのせて茶巾に絞る。 参考:野本寛一, 食の民俗事典, 2011 土屋京子, 節句と節句料理についての一考察, 2010 A ・ ・ ・ ・ ・ ・ まるごとピューレかぼちゃ クリームチーズ 塩 豆乳 粉ゼラチン 水 50g 25g 少々 小さじ2 2g 大さじ1 A ・ ・ ・ ・ ・ ・ まるごとピューレ黒大豆 クリームチーズ 塩 豆乳 粉ゼラチン 水 50g 0 25g 少々 小さじ2 2g 大さじ1 A ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ まるごとピューレ大豆 クリームチーズ スモークサーモン 塩 豆乳 粉ゼラチン 水 50g 25g 20g 少々 小さじ2 2g 大さじ1 ① それぞれ A を鍋にいれて火にかけ、よく混ぜながら少し水分を飛ばす。 ② 水でふやかしたゼラチンを入れ、溶かす。 ③ 1 つずつ順番に型に流し入れる。(1つが冷えて固まったら次を入れる。) 渕上倫子ら, 調理文化の地域性と調理科学:行事食・儀礼食, 2011 松下幸子, 祝いの食文化, 1991
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