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第49話 親とのコミュニケーションと親からの期待

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渡部 雪子(わたべ ゆきこ:応用心理学部臨床心理学科)
主な担当授業:発達臨床心理学・臨床心理学実習・心理学概論
専門:発達臨床、青年期のコミュニケーション、青年期の親子関係
第49話 親とのコミュニケーションと親からの期待
●親とのコミュニケーションの変化~今と昔~
近頃、青年期(中学生~大学生くらい)における親子関係に変化がみられるようになっ
たと言われています。テレビなどでも、最近の親子はとても仲が良くて高校生くらいの男
の子でもお母さんと一緒に買い物に行ったりするという話を聞いたことがありませんか?
昔は、青年期には反抗期を迎え、親との間に激しい対立があり、葛藤を抱えると考えられ
ていました。大学生に中学生の頃や高校生の頃を振り返って、反抗期があったかどうか聞
いてみると、教室の半分以上の人は「反抗期がなかったと答えることが多くなってきてい
ます。
●親は子どもに期待している?
子供が葛藤を抱く原因の一つに親が期待を無理やり押し付けてしまっているということ
が考えられます。例えば、医者になりたかった父親が息子に自分の代わりに「絶対医者に
なれ!などと将来を決めてしまう場合などがあります。一方で、最近では子どもに無関心
で全く期待をしないという親も増加してきていて、どうやって進路を決めたらいいか見当
も付かない人も出てきています。
●期待されると苦しい?うれしい?
このように最近変化がみられる青年期の親子関係ですが、親子がどんなコミュニケー
ションの中で期待を伝えていったら子どもがポジティブにとらえられるのかについて疑問
に思い、中学生の期待の受け止め方について調査しました。その結果、子どもは、親に対
して信頼感を持っていると、期待を肯定的に受け止めてパワーに変えていることがわかり
ました。信頼感が築けていない状態で、親が期待をかけると子どもは精神的に追い詰めら
れてしまうことがわかったのです。期待は諸刃の剣なので、信頼感や子どもの自尊心を高
めるコミュニケーションが必要なようです。
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第50話 誰かに助けを求める方法
●どんな時に助けを求めますか?
大学生がどんな悩みを相談するか調べた
ところ、図 1 のような悩みを持った時に相
談することがわかりました。特に進路の悩
みについては、80%の人が相談すると答え
ています。
図 1:大学生が抱く悩みの内容
●誰に助けを求めますか?
悩み事を抱えた時や、困った時に相談す
る相手の候補として挙げられるのが、図 2
の人たちです。大学生では、友達に相談す
る人が多くなるため、皆さんも誰かに相談
される機会が増えるかもしれませんね。
図 2:相談相手の候補
●友達にどうやって助けを求めますか?
みなさんは困った時や相談したいときにどんな方法を使って友達に助けを求めますか?
直接会って友人関係の悩みや進路の悩みを相談したいという人もいると思いますが、直接
会って相談するのは苦手という人もいるかと思います。会って相談するほどではない場合、
携帯メールや電話で相談するといった方法もあります。最近増えているのが、SNS(ソー
シャルネットワーキングサービス)上で相談するという方法です。気軽に相談でき、相手
への負担が小さく、相手が好きな時に回答ができるからだと考えられます。相談する方法
はたくさんありますが、電話やメールという方法においても直接会うコミュニケーション
場面同様に「挨拶ができる」などのコミュニケーションスキルが相談する上では必要であ
ることがわかっています。唯一、SNS 上で相談を投げかけるという方法はコミュニケー
ションスキルに自信がない場合でも、相談する方法として選ばれやすい傾向がありました。
直接会って相談することは満足感が高いのですが、そういう人が近くにいない場合、SNS
など手軽な方法を使って相談してみるとそこから本格的な相談につながるかもしれません
ね。
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