2013 年 11 月 アイデックス ラボラトリーズ株式会社 検査サービス事業部長 山崎浩介 Tel: 0120-71-4921 アイデックス外注検査サービス Cardiopet®proBNP 改良に関するお知らせ アイデックス検査サービス事業部の Cardiopet®proBNP(NT-proBNP 検査)に関して、下記の変 更をご案内させていただきます。尚、この変更は試薬の改良に伴うものです。 【猫】検体送付用専用チューブを廃止いたします。 試薬の改良により測定の安定性が向上し、一般的な検体送付用チューブをご使用いた だけるようになりました。早期発見が難しい猫の心筋症診断の一環として是非ご利用 ください。 【新】血清またはEDTA血漿 0.3ml、冷凍(専用チューブ不要) 【旧】EDTA 血漿 0.3ml、冷蔵または冷凍(専用チューブ使用必須) (犬は従来同様、血清またはEDTA血漿 0.3ml 冷凍) 【犬】測定範囲が広がりました。 測定範囲 【新】250~10,000 pmol/L 【旧】50~3,000 pmol/L (尚、猫の測定範囲は 24~1,500 pmol/L で変更はありません。 ) 結果解釈を改訂いたしました。 新しい研究結果に基づき、結果解釈の見直しを行いました。 参考基準範囲の変更はございません。詳細は次ページをご参照ください。 2013 年 10 月 10 日受付分から猫検体の専用チューブは不要となりましたが、既存専用チュー ブをご使用いただいても問題はございません。ご質問、ご不明の点などございましたら、弊社検 査サービス事業部(0120-71-4921)までご連絡いただきますよう宜しくお願い申し上げます。 Cardiopet®proBNP(NT-proBNP)解釈基準(2013 年 9 月改訂) 試薬変更および研究結果に基づいて、解釈を変更いたします。なお、基準値自体に変更はございま せん。 1. 犬 NT-proBNP(心雑音がある犬、またはリスク犬種の場合) <900 pmol/L 心筋への負荷や伸展が増大している可能性は低いと考えられます。現時点 では臨床的に有意な心疾患の可能性は低いと考えられます。注1 900~ 1800 pmol/L 心筋への負荷や伸展の増大が認められ、現時点で臨床的に有意な心疾患の 可能性が高いと考えられます。臨床症状(呼吸器症状、運動不耐性など) が見られる場合は、それが心疾患によるものかそれ以外の原因によるもの かを鑑別することは困難です。さらに詳細な追加検査を行うことが推奨さ れます。注2 >1800 pmol/L 心筋への負荷や伸展の増大が認められ、現時点で臨床的に有意な心疾患の 可能性が高いと考えられます。臨床症状(呼吸器症状、運動不耐性)が見 られる場合は心不全が原因である可能性が高いと考えられます。詳細な追 加検査を行うことが強く推奨されます。注2 注1: ドーベルマンで NT-proBNP が ≥ 735pmol/L の場合には、無症候の拡張型心筋症のリスクの 上昇が認められます。 注2: 僧帽弁疾患がある体重 20Kg 未満の犬で NT-proBNP が > 1500pmol/L の場合には、今後 12 か月以内に心不全を発症するリスクが上昇しています。 *診断および治療方針の決定は、その他の検査結果も含めて総合的に行ってください。 *肺高血圧症や腎疾患等の併発疾患の影響により NT-proBNP 濃度が上昇することがあります。 *室温で保存された血清検体においては NT-proBNP 濃度が低下することがあります。 2.猫 NT-proBNP <100pmol/L 心筋への負荷や伸展が増大している可能性は低いと考えられます。現時点 では臨床的に有意な心疾患の可能性は低いと考えられます。 100 ~ 270pmol/L 心筋への負荷や伸展が増大している可能性が高いと考えられます。 さら に正確な情報を得るために、心エコー検査が推奨されます。呼吸器症状が あっても、それらが心不全に伴って起こっている可能性は低く、その他の 原因の鑑別のために他の診断方法をご検討ください。 >270pmol/L 心筋への負荷や伸展が増大している可能性が高いと考えられます。呼吸器 症状がある場合、それらが心不全に伴って起こっている可能性が高く、更 に詳細な検査が推奨されます。 *甲状腺機能亢進症、高血圧または重度の高窒素血症の猫の場合は NT-proBNP が上昇することがある ため、更に詳細な検査が推奨されます。 以上
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