MWE2013 基礎講座 実用的マイクロ波フィルタの基礎・設計・応用 実際の応用例に学ぶマイクロ波フィルタの 基本設計 2013年11月27日 (株)村田製作所 平塚敏朗 今回の説明対象となるフィルタ 1、周波数選択による分類 低域通過フィルタ(LPF) 高域通過フィルタ(HPH) 帯域通過フィルタ(BPF) 帯域阻止フィルタ(BEF) 2、動作原理からの分類 回路網構成によるフィルタ 分布定数型共振器フィルタ トランスバーサルフィルタ 3 目次 最初に~お伝えしたいこと~ 1.本講座の目的 2.フィルタの基本的な設計手順 3.実際のフィルタ設計への適用 2種類のフィルタ設計(異なるアプローチ) 4.設計時の注意事項 5.まとめ 最後に 4 最初に ~お伝えしたいこと~ フィルタにはマイクロ波回路設計に必要なエッセンス がぎっしり詰まっています →フィルタ理論の理解は、その他のマイクロ波デバイ スの研究開発にも役立ちます 古典的なフィルタ理論は、シンプルで非常に美しい形 にまとめられています →理論をマスターすることにより、ものごとの本質を理 解し易くなります 5 1.本講座の目的 ①基礎的な理論をベースとした、簡単な構成のフィル タ設計手法を学ぶこと ②上記設計手法を、実際のフィルタに適用する技術を 学ぶこと ③ (ほんの一部ではあるが、)より精度の高い設計を 実現する手法を学ぶこと 6 目次 最初に~お伝えしたいこと~ 1.本講座の目的 2.フィルタの基本的な設計手順 3.実際のフィルタ設計への適用 2種類のフィルタ設計(異なるアプローチ) 4.設計時の注意事項 5.まとめ 最後に 7 2.基本的な設計手順 設計フローチャート 所望フィルタ特性 (挿入損失、反射損失、減衰量、、、、) 設計条件設定 (段数、f0、BW、リップル) 基本性能の確認 設計条件 変更 NG 反射損失、減衰量、、、 G g-value計算 外部Q(Qe)、結合係数(k)計算 等価回路設定/回路定数計算 フィルタ構造の設計 8 10 2.基本的な設計手順 <フィルタ特性(定義)> 0dB 阻止帯域 通過帯域 挿入損失 相対 減衰量 振 幅 反射損失 絶対 減衰量 反射特性 -30 透過特性 周波数 ここでは簡単のため 「絶対減衰量」を「減衰量」とする 1.45 1.559 2.基本的な設計手順 設計条件の選定 段数(n)、中心周波数(fo)、帯域幅(BW)、設計リップル(LAr) フィルタ基本特性(チェビシェフ特性) リップル係数 10 LAr 10 1 1 2 反射特性(dB) RL 10 log10 減衰特性(dB) 2 f f0 2 2 Att 10 log10 1 cosh n arccosh BW 2 10 2.基本的な設計手順 g-value計算(段数:n、リップル係数:ε) 1 2n , g1 g 0 sinh 2n 2 sin g i 1 n : odd g0 g n1 1 coth 2 n : even g 0 4 1 gi 4 sin 2i 1 sin 2i 1 2n 2n i sinh 2 sin 2 2n n , i 1, 2, 1 2 1 ln 2 1 1 外部Q、結合係数計算(中心周波数:f0、設計帯域幅:BW) Qe1 g0 g1 ki ,i 1 f0 f , Qe 2 g n g n 1 0 BW BW 1 BW , i 1, 2, f gi gi 1 0 ポート1 Qe1 f0 k23 k12 f0 Qe2 ポート2 f0 11 2.基本的な設計手順 基準LPFからBPFへの周波数変換 g g g 0 L1 g 1 2 3 g 4 g 5 RL g1 RL RL 1 C1 2 0 RL g1 1 BRPL F1の 等 価 回 路 C2 g2 L2 2 RL 0 g 2 Δ:帯域幅(角周波数) RL:負荷インピーダンス 12 2.基本的な設計手順 ラダー型BPF回路から並列共振型BPF回路への変換 R1 R0 L1 C1 R2 C2 L2 R0 R0 R1 C1 L1 J01 J 01 B1 , J n, n 1 R0Qe1 R2 C2 L2 J12 Bn R0Qe 2 Jn,n+1 J i ,i 1 k i ,i 1 Bi Bi 1 , i 1, 2, Bi R0 Ci Li 13 2.基本的な設計手順 Jインバータ回路適用例 R0 R1 C1 L1 J01 R2 C2 L2 J12 Jn,n+1 J12 = C12 C12 R1 C1 L1 -C12 - R1 C1 C12 L1 R0 J01 R0 Jインバータ回路 R2 C2 L2 -C12 - C12 R2 C2 C12 L2 Jn,n+1 R0 14 2.基本的な設計手順 入出力部回路変換(逆Γ型回路使用) R0 Ce1 -C 01 R C L 1 C e1 0 C 1 01 0 Ce1 R1 1 L1 C12 R2 R0 B0 Qe1 B0 RB 1 0 0 R0Qe1 Qe1 B0 最終設計回路 R0 B0 R0Qe1 C L L2 R0 Ce1-C01-C12 C2-C12 15 2.基本的な設計手順 インバータ回路を使う際の注意事項 ある周波数1点(中心周波数)でしか所望のJ値が得られない。 ①広帯域フィルタ設計には不適 ②減衰特性が左右非対称になる 0 -C -30 -C C結合 -10 -20 S21 [dB] S21 [dB] C -30 -40 -40 ラダー型 (基準BPF) -50 -50 L結合 -60 L -60 1.4 1.45 1.5 周波数 [GHz] 1.55 1.6 1.55 1.6-L -L 周波数 [GHz] 16 TM110モード誘電体フィルタへの適用例 フィルタ構造 実測値 こちらの回路の方が減衰特性が良く一致する -L Kインバータ使用 L -L L Jインバータ使用 -L -L 17 目次 最初に~お伝えしたいこと~ 1.本講座の目的 2.フィルタの基本的な設計手順 3.実際のフィルタ設計への適用 2種類のフィルタ設計(異なるアプローチ) 4.設計時の注意事項 5.まとめ 最後に 18 3.実際のフィルタ設計への適用 実際のフィルタ設計を2つの異なる手法で行う 手法①:所望の特性を満足する等価回路/回路定数を求めた 後、フィルタ構造を導く 設計例:誘電体同軸フィルタ 使用ツール:手計算(EXCEL)、回路シミュレータ 手法②:所望の特性を満足する結合係数、共振周波数、外部Q を求めた後、フィルタ構造を直接導く 設計例:マイクロストリップフィルタ 使用ツール:手計算(EXCEL)、電磁界シミュレータ 19 3-1 誘電体同軸フィルタ 誘電体同軸共振器構造 誘電体同軸フィルタ(Gigafil®) の内部写真 電極 オープン面 高誘電率 セラミック ショート面 l 4 誘電体同軸共振器仕様値 外形 □3mm 内径 φ1mm 比誘電率 92 特性インピーダンス 7.34Ω 無負荷Q 340 20 3-1 誘電体同軸フィルタ フィルタ構造 共振器結合基板 (アルミナ) 誘電体同軸 共振器 表面ー裏面導体間 容量 隣接導体間 ギャップ容量 Ce1 C12 C23 Za,q1 Za,q2 Za,q3 Ce2 基本等価回路 21 3-1. 誘電体同軸フィルタ 設計フローチャート 所望フィルタ特性 設計条件設定 設計条件変更 基本性能の確認 G NG gパラメータ計算 外部Q(Qe)、結合係数(k)計算 集中定数共振器回路での設計 同軸共振器回路への変換 寄生成分を考慮した詳細設計 フィルタ構造の設計 22 3-1. 誘電体同軸フィルタ 目標仕様 設計条件 設定 設計値 項目 記号 目標性能 中心周波数 f0 1500MHz 通過帯域幅 BW 15MHz 減衰量 Att 25dB at f0±50MHz 挿入損失 IL 4dB 反射損失 RL 15dB 中心周波数 f0 1500MHz 段数 n 3 設計リップル LAr 0.1dB 設計帯域幅 BW 24MHz 外部Q Qe1 = Qe2 64.47 結合係数 k12 = k23 1.471% 23 3-1. 誘電体同軸フィルタ 同軸共振器の集中定数型等価回路への変換 Z jZ a tan q Za , q 等価 C サセプタンス スロープ一致 R 0 1 B0 2 Z a tan q 4Z a 0 (サセプタンス・スロープ) C L 40 Z a L 4Z a 0 R 4Z a Q0 J i ,i 1 Ci ,i 1 ki ,i 1 Bi Bi 1 , i 1, 2, Ce1 C12 C23 Ce2 サセプタンススロープを一致させること により結合容量の絶対値が求められる この回路に変換した後、先に説明した手法で設計を進める 24 3-1. 誘電体同軸フィルタ 集中定数回路での設計 R0 R1 C1 L1 J01 R2 C2 L2 J12 Jn,n+1 J12 = C12 C12 R1 C1 L1 -C12 R0 Jインバータ回路 R2 C2 L2 -C12 同軸共振器への変換 R0 C12 J01 -C12 -C12 Jn,n+1 R0 25 3-1. 誘電体同軸フィルタ 同軸共振器フィルタ回路への変換 C e1 -C 01 Za, q C 12 -C 12 Za, q C 23 -C 23 Za, q C e2 -C 34 JインバータのC成分を下記式により、共振器電気長を変化させて 最終的にフィルタ設計回路を得る C e1 C 12 C 23 C e2 Za, q1 Za, q2 Za, q3 C i 1, i C i , i 1 , i 1, 2, 3 q i 1 0 2 2 B0 26 3-1. 誘電体同軸フィルタ 設計結果 Ce1 = Ce2 0.6384 pF C12 = C23 0.1670 pF Ce1 C12 C23 Za,q 1 Za,q 2 Za,q 3 損失あり S11 θ1 87.02deg (l = 5.040mm) θ2 88.68deg (l = 5.136mm) θ3 87.02deg (l = 5.040mm) Ce2 無損失 S21 27 3-1. 誘電体同軸フィルタ 寄生成分を考慮した設計 主要な寄生成分を入れた等価回路 Ce1 Zx1 C12 Zx2 C23 Ce2 Zx3 28 3-1. 誘電体同軸フィルタ 寄生成分量とフィルタ特性への影響 0.02pF 0.7nH Ce1 Zx1 C12 Zx2 C23 Ce2 0.5pF S11 S21 Zx3 0.04nH 29 3-1. 誘電体同軸フィルタ 回路シミュレータによる最適化 変動した特性を回路シミュレータで最 適化することにより、最終的な設計値 を導く 最適化前 最適化後 Ce1 = Ce2 0.6384 pF 0.6720pF C12 = C23 0.1670 pF 0.1535pF l1 5.040mm 5.034mm l2 5.136mm 5.125mm l3 5.040mm 5.034mm 0.02pF 0.5pF 0.7nH Ce1 Zx1 C12 Zx2 C23 Ce2 Zx3 0.04nH 30 3-1. 誘電体同軸フィルタ 試作結果 周波数特性 試作フィルタ 実測値 -40 計算値 31 3-1. 誘電体同軸フィルタ 設計手法まとめ 誘電体同軸フィルタの設計について、以下の手順を説明した ①同軸共振器と等価な集中定数型共振器の定数導出 ②Jインバータを用いたBPF回路設計 ③集中定数型共振器から同軸共振器を用いた回路への変換 インバータ回路成分を考慮した共振器電気長導出 ④寄生成分による特性変動量の算出 ⑤回路シミュレータによる最適設計 設計終了 32 3.実際のフィルタ設計への適用 実際のフィルタ設計を2つの異なる手法で行う 手法①:所望の特性を満足する等価回路/回路定数を求めた 後、フィルタ構造を導く 設計例:誘電体同軸フィルタ 使用ツール:手計算(EXCEL)、回路シミュレータ 手法②:所望の特性を満足する結合係数、共振周波数、外部Q を求めた後、フィルタ構造を直接導く 設計例:マイクロストリップフィルタ 使用ツール:手計算(EXCEL)、電磁界シミュレータ 33 3-2.マイクロストリップフィルタ フィルタ構造 52 15 S 40 10 P L 3 基板厚さ:1mm 比誘電率:4.0 誘電正接:0.01 金属ケースサイズ(内寸) 52 X 40 X 15mm 34 3-2.マイクロストリップフィルタ 設計フローチャート 所望フィルタ特性 (挿入損失、反射損失、減衰量、、、、) 設計条件設定 (段数、f0、BW、リップル) 基本性能の確認 設計条件 変更 NG 反射損失、減衰量、、、 G g-value計算 外部Q(Qe)、結合係数(k)計算 等価回路設定/回路定数計算 フィルタ構造の設計 35 3-2.マイクロストリップフィルタ 目標仕様 設計条件 設定 設計値 中心周波数 f0 2000MHz 通過帯域幅 BW 100MHz 減衰量(低域) Att1 30dB at 1600MHz 減衰量(高域) Att2 30dB at 2400MHz 中心周波数 f0 2000MHz 通過帯域幅 BW 155MHz 段数 n 3 設計リップル LAr 0.1dB 外部Q Qe1 = Qe2 13.29 結合係数 k12 = k23 7.13% 36 3-2.マイクロストリップフィルタ 構造(導体パターン)設計手法 使用シミュレータ : 3次元電磁界シミュレータ Femtet®(ムラタソフトウエア製) 設計項目: 共振周波数(fo) 固有値解析(共振解析) 結合係数(k) 調和解析(周波数特性解析) 外部Q(Qe) 調和解析(周波数特性解析) 37 3-2.マイクロストリップフィルタ 共振器長の設計 共 振 周 波 数 (MHz) L 19.83mm 共振器長 L (mm) 38 3-2.マイクロストリップフィルタ 入出力タップ位置の設計 S21データ 13.29 P 外 部 Q 3dB f1 f2 Qe1 Qe2 4.20mm タップ位置 P (mm) Qe2 >> Qe1の条件でS21計算 Qe1 ≒ QL = 2(f2-f1)/(f1+f2) 39 3-2.マイクロストリップフィルタ 共振器間ギャップの設計 f1 f2 S 結 合 係 数 (%) 7.13% 1.01mm 共振器間ギャップ S (mm) k = 2(f2-f1)/(f1+f2) 40 3-2.マイクロストリップフィルタ 初期設計値と特性 1.01 4.2 S21 S11 19.83 スミスチャート(S11) 目標特性 初期設計特性 中心周波数 (MHz) 2000.0 2022.0 3dB幅(MHz) 216.7 171.9 41 3-2.マイクロストリップフィルタ 結合係数補正後の特性 1.01⇒0.80 4.2 19.83 42 3-2.マイクロストリップフィルタ 外部Q補正後の特性 4.20 ↓ 4.63 0.80 19.83 43 3-2.マイクロストリップフィルタ 共振周波数補正後の特性 4.63 0.80 19.83 ↓ 19.95 44 3-2.マイクロストリップフィルタ 各共振モードの 共振器内蓄積 エネルギー この共振器長を変えれば f1,f3が変化する この共振器長を変えれば f1,f2,f3が変化する f1 f2 f3 47 3-2.マイクロストリップフィルタ 0.80 最終設計値 S11 4.63 S21 19.95 中心の共振器の長さ:19.95⇒19.99mm 48 3-2. マイクロストリップフィルタ 設計手法まとめ マイクロストリップフィルタの設計について、以下の手順を説明 した ①所望の特性を満足する共振周波数(f0)、結合係数(k)、外部 Q(Qe)設計値の導出 ②電磁界シミュレータによる、設計値( f0、k、Qe)を満足する構 造(導体寸法)の導出(初期設計値) ③電磁界シミュレータによる初期設計値でのフィルタ特性計算 f0、3dB幅、振幅特性、スミスチャート ④振幅特性、スミスチャートを用いた、Qe、kの最適設計 ⑤各共振器の蓄積エネルギー差を利用した共振器f0設計 設計終了 49 目次 最初に~お伝えしたいこと~ 1.本講座の目的 2.フィルタの基本設計手順 3.実際のフィルタ設計への適用 2種類のフィルタ設計(異なるアプローチ) 4.設計時の注意事項 5.まとめ 最後に 50 4.設計時の注意事項 1.寄生成分の考慮 誘電体同軸フィルタの設計で説明 浮遊容量の付加 電流経路によるL値の付加 その他、不連続部の等価回路化、、、、、 2.シールド構造(パッケージ)の設計 入出力アイソレーション設計、パッケージ共振回避設計 3.損失の見極め 損失の主要因 マイクロストリップ共振器の損失 51 4.設計時の注意事項 ケース内の導波管モード伝搬、キャビティ共振 広帯域特性 基本波 2倍波 キャビティ 共振 磁界分布(4.63GHz) 3次元導波路解析 Femtet® 高周波になるほどパッケージ設計が重要 52 4.設計時の留意事項 挿入損失の見積もり n段フィルタの中心周波数で の損失(IL)見積もり 損失は段数が多 いほど増える n gi 4.343 IL(dB) BW i 1 Qi f0 損失は比帯域幅に反比 例する ↓ 広帯域なほど低損失 損失は共振器の無負荷Qに 反比例する ↓ 無負荷Qが高いほど低損失 53 4.設計時の留意事項 マイクロストリップ共振器の無負荷Q低下 基板界面表面粗さに よる損失増加 不純物拡散による抵 抗値増加、等 電流集中による 損失増加 端面表面粗さによる 損失増加 導体(t=10um) 基板による損失 tanδ 吸湿 温度特性 最も確実な方法は、事前に共振器を 作成し、無負荷Qを評価すること 2次元導波路解析 Femtet® 54 5.まとめ ①基本的なマイクロ波フィルタ設計手法を説明した ②上記設計手法を実際に使用するために、2種類のフ ィルタを例に挙げ、現実的なフィルタ設計を説明した ③ より精度の高い設計を実践するために、注意すべ きことについて(ほんの一部であるが)説明した 55 参考図書 (1) G. Matthaei, L. Young and E. M. T. Jones, Microwave Filters, Impedance Matching Networks, and Coupling Structures, Artech House, Norwood MA, 1980. (2) 小西, 「通信用フィルタ回路の設計とその応用」, 総合電子出版社, 1994. (3) 小林, 鈴木, 古神, 「マイクロ波誘電体フィルタ」, 電子情報通信学会, 2007. (4) 柳沢, 神林, 「フィルタの理論と設計」, 産報出版(秋葉出版), 1974 (絶版) 56 6、最後に 本講座の受講をきっかけとして、フィルタ およびマイクロ波回路の習得に努め、第 一線で活躍されることを期待します 57 ご清聴ありがとう ございました 58
© Copyright 2024 Paperzz