福岡病院 CPAP ニュース No.72 2011.12.01. 今年も最後の月になりました。年末・年始には家を離れられる方も多いかと思います。そのよ うなときに問題になるのが CPAP を短期間中止するとどうなるかということです。最近、CPAP を 2週間中止した際の変化についての詳しい検討が米国誌に発表されましたので、それを紹介させ ていただきます。 無呼吸の 無呼吸の人が CPAP を2週間中断すると 週間中断すると? すると? スイスの大学病院でおこなわれた研究です(Am J Respir Crit Care Med 2011; 184:1192)。CPAP 治療中の患者でこの検討に参加することを同意した 41 名を、無作為に CPAP 継続群と CPAP 中断群 に分けて 2 週間の経過観察が行われました。厳密に検討するため、患者さんは自分が中断群なのか 継続群かがわからないように、CPAP 中断群には圧の低い無効な CPAP が与えられました。その結果、 CPAP 中断群では翌日から無呼吸が頻発、朝の血圧や脈拍数も翌朝から徐々に増加しました。2週間 後の時点では、自覚的な眠気が増加、血管内皮細胞機能の低下、交感神経系の亢進などが認められ ました。 旅行時の 旅行時の CPAP CPAP を持っていくべきかどうか迷われるケースは多いと思います。持っていけば安心であり、イ ビキで人に迷惑をかけることもありません。とくに無呼吸に伴う低酸素が強い患者さんの場合は是 非とも持って行った方が良いと思います。 現在の CPAP 機器は 240 ボルトまで対応しており、海外でも変圧器(トランス)は必要ではなく、 空港の売店で売っているプラグの変換アダプタ―のみで大丈夫です。ホテルでは思う場所にコンセ ントが無いことは多く、延長コードは持って行った方が良いでしょう。 どうしても荷物の都合で持っていけない場合は、横向きで寝ることで、無呼吸やそれに伴う低酸 素は軽減する可能性があります。
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