自動車整備士 教養考査 次の問題について、問1及び問2に答えなさい

自動車整備士 教養考査
次の問題について、問1及び問2に答えなさい。
解答は、各問それぞれについて、行頭に問題番号を、続けて解答内容を記入しなさい。
問1 大阪府民が安全に暮らすために、最も大切なことは何だと思いますか。また、なぜそう思
うのか、理由を具体的に述べなさい。
問2 大阪府民が安全に暮らすためには、どうすればよいと考えますか。
自動車整備士
問1
専門考査
次の文章(1)∼(10)を読んで、正しいものには○を、誤っているものには×を
解答欄に記入しなさい。
(1)
エチレン・グリコールを主成分とするLLC(ロング・ライフ・クーラント)を
河川に流出させると、バクテリアの働きによって炭酸ガスと水に分解され、水中の
酸素を消費するため、水中の酸素が不足し、魚等が死滅するほか、悪臭を放って自
然環境を破壊する。
そのため、廃LLCは、油水分離装置を用いて浄化した後に廃棄しなくてはなら
ない。
(2)
4サイクル・エンジンのエンジン・オイルは、漏れていなくても、微量ではある
が、エンジンのシリンダ内及び排気系統での燃焼によって一緒に燃えてしまうため、
定期的なエンジン・オイル量の確認が重要である。
エンジン・オイルは、燃焼、高速回転等過酷な条件で使用されるため、他のオイ
ルより早く性能が劣化するが、交換時期は目視での判断が難しく、使用車種、期間、
走行距離、使用実態等を勘案して決めなくてはならない。
かくはん
(3)
ガソリンは電気の不良導体で、配管内を流れたり、激しく攪拌すると静電気が発
生しやすいので静電気対策が必要である。火災が発生した場合は、一般の粉末(ABC)
消火器を用いて消火することができる。
(4)
12V40Wの電球は、24V60Wの電球より電気抵抗が大きい。
(5)
車検とは、自動車使用者の保守管理の状態を国としてチェックし、保安基準に適
合しているか否かを判断し、自動車が継続して使用可能か否かの判断をするもので
あるが、将来的に自動車の機能が維持されることを保証するものではない。
(6)
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)制御に影響する故障が発生した場
合、フェイルセーフ・リレーをONにすることで、ABS警告灯の点灯、ポンプ・
モータ及びソレノイド・バルブが誤作動しないようにしている。
(7)
プロペラ・シャフト等で使用されるフック・ジョイントの等速性とは、入力軸の
回転速度が一定でも、出力軸の回転速度は、入力軸と出力軸との交わる角度により
増減し、90度ごとに加速と減速を繰り返すことである。
(8)
パラレル・シリーズ・ハイブリット・システム車両の高電圧系統の点検・整備に
ついては、絶縁手袋を着用し、サービス・プラグを取り外すなど、感電防止措置を
確実に実施すること。
また、高電圧のコネクタや端子に触れるときは、サービス・プラグを取り外し、
5分間を経てインバータ内の高電圧コンデンサを放電させてからにすること。
(9)
タイヤは、1回転するごとに路面から周期的に変動する力を受けるが、そのうち
のラジアル・フォース・バリエーションとは、タイヤの幅方向(横方向)に向かう
力の変動をいい、高速時の横揺れの原因となる。
(10)
CNG(圧縮天然ガス)車両の燃料用ガス・ボンベの充填可能期限は、「高圧ガ
ス保安法」の規定により、ボンベ製造日より15年とされており、自動車に搭載さ
れた後の再検査は、ボンベ製造日又は検査日から初回は5年以内、その後は2年ご
とに受けなくてはならない。
問2
次の文章〔A〕∼〔E〕を読んで、(
)内に当てはまる語句又は数字を解答欄に
記入しなさい。
〔A〕
緊急自動車には、当該自動車が緊急自動車であることを他の交通に示すことがで
きるものとして、警光灯の色、明るさ、サイレンの音の大きさに関し「道路運送車
両の保安基準の細目を定める告示」の基準に適合する、警光灯及びサイレンを備え
なければならない。
同告示において警光灯は、前方(
(
②
①
)メートルの距離から点灯を確認できる
)のもの、サイレンの音の大きさは、その自動車の前方(
ルの位置において(
④
)dB以上(
⑤
③
)メート
)dB以下であることと定められて
いる。
〔B〕
ジーゼル・エンジンで使用されているコモン・レール式高圧燃料噴射システムは、
噴射圧力を高圧化することで液体の燃料を(
⑥
)化させ、吸入空気や熱とよく
触れさせることで良い燃焼状態になり、PM(パティキュレート・マター:粒子状
物質)の発生を低減させる。
さらに、(
⑥
)化したことで着火性が良くなるため、噴射時期を(
ことができ、着火遅れや燃焼時間が短くなることにより燃焼温度が(
⑧
⑦
)
)なる
ため、NOx(窒素酸化物)の生成も低減できる。
〔C〕
筒内噴射式ガソリン・エンジンの燃料の燃焼方式は、運転状況に応じて、部分的
に濃淡の混合気の層を作り出し、濃い部分で燃焼させる(
混合気が混ざっている状態での(
⑩
⑨
)燃焼と、一様に
)燃焼とに分けることで低燃費と高出力を
得ている。
〔D〕
トラクション・コントロールは、駆動輪のスリップを防止することで(
⑪
)
の安定性を確保する役割をしている。
また、VSCS(ビークル・スタビリティ・コントロール・システム)は、車両
の(
〔E〕
⑫
)の安定性を確保する役割をしている。
O2センサに用いられる円筒状の(
⑬
)素子は、内外面に白金がコーティン
グされており、活性化領域の温度を超えたとき、大気側と排気ガス側の酸素濃度差
により、起電力を発生させる性質がある。
このセンサを、信号形態別に分けた場合は、(
⑭
)信号センサとなる。
問3
A∼C車のフロント・ホイール・アライメントを測定した結果、下表の値となった。
この結果から、平坦地を走行するとA∼C車はどのようなハンドル流れになるか、解
答欄に記入しなさい。
なお、タイヤ、路面、天候の影響はないものとする。
フロント・ホイール・アライメントの測定結果表
測定項目
キャンバー
キャスター
キングピン・アングル
右
−0°10′
1°50′
9°10′
左
−0°15′
0°30′
9°15′
右
−0°50′
0°30′
9°00′
左
−0°20′
0°35′
9°50′
右
1°00′
1°10′
9°30′
左
0°20′
1°40′
9°10′
0°35′±45′
(左右差30′以内)
9°10′±30′
(左右差30′以内)
A 車
B 車
C 車
基 準 値
問4
−0°20′±45′
(左右差30′以内)
下表の諸元の乗用車において、前車軸から重心位置までの水平距離を求め、解答欄
に記入しなさい。
なお、解答は小数点以下を切り捨てて記入すること。
全
長
4900mm
車両重量
1600kg
全
幅
1790mm
前軸重
850kg
全
高
1640mm
後軸重
750kg
ホイールベース
2848mm
問5
下図のプラネタリ・ギヤについて、
(1)と(2)の答えを解答欄に記入しなさい。
なお、解答は小数点以下を切り捨てて記入すること。
D
A
B
○
○
○
C
(1)
A
サン・ギヤ
歯数36
B
プラネタリ・ピニオン
歯数19
C
プラネタリ・キャリヤ
D
インターナル・ギヤ
歯数72
インターナル・ギヤを固定し、サン・ギヤを630回転させるとプラネタリ・
キャリヤは何回転するか。
(2)
プラネタリ・キャリヤを固定し、サン・ギヤを1600回転させると、イン
ターナル・ギヤは何回転するか。
問6
下図の電気回路図について、(1)∼(3)の答えを解答欄に記入しなさい。
なお、配線と接続部分には抵抗はないものとする。また、解答は小数点以下を切り
捨てて記入すること。
(a)
40Ω
60Ω
20Ω
40Ω
30Ω
(b)
50Ω
10Ω
12V
(1)
(a)の60Ωに流れる電流は、何mAとなるか。
(2)
全体の合成抵抗は、何Ωとなるか。
(3)
(b)の10Ωにかかる電圧は、何Vとなるか。