教員採用試験の対策

[1] 頂点の個数が奇数個である凸多角形の頂点を 1 つおきに結んででき
る星形多角形について, 次の (1), (2) に答えなさい。
図
(1) 上の図のように, 星形多角形の先端部分にできる 7 つの角の和を
求めなさい。
1
(i)
A
a
G
b
a
b
B
c
g
c
g
F
C
f
d
f
d
E
e
D
上の図のように, 多角形内の角をそれぞれ決める
三角形の内角の和は 180 °なのでそれぞれ
A+a+b=180 °
B+b+c=180 °
C+c+d=180 °
D+d+e=180 °
E+e+f=180 °
F+f+g=180 °
G+g+a=180 °
この両辺を足すと,
(A+B+…+G)+2(a+b+…+g)=180 °× 7 …
(ii)
e
b-180°
a-180°
c-180°
g-180°
f-180°
d-180°
e-180°
次に内側の七角形に着目すると内角の角度は図のようになる。
七角形の内角の和は 900 °なので
(180 °-a)+(180 °-b)+(180 °-c)+(180 °-d)+(180 °-e)+(180 °-f)+(180 °-g)=900 °
これを整理すると
a+b+…+g=360 ° …
, より
A+B+C+D+E+F+G=540 °
よって求める角度の和は,540 °
(終)
2
[2] 下の図 1 は, 点 O1 を中心としてかいた 2 つの球で, 点 A, B は外側の
球面上にあり, 線分 AB は内側の球の接点である。同様に, 図 2 は, 点
O2 を中心としてかいた 2 つの球で, 点 C, D は外側の球面上にあり, 線
分 CD は内側の球の接線である。次の (1), (2) に答えなさい。
(1) 図 1 において AB=20 のとき, 外側と内側の球の面積の差を
求めなさい。
(2) 図 1, 図 2 において, それぞれ同じ点を中心としてかいた 2 つの球
で, AB=CD ならば, 外側の球と内側の球の表面積の差は, 球の半
径にかかわらずいつでも等しくなることを証明しなさい。
3
[3] 平面上に三角形 OAB があり, その 3 辺の長さは OA=3, AB=7,
−→ −→ −−→ −
→
OB=5 である。この三角形の外心を K とし, またGO+GA+GB= 0
−
−→ → −−→ →
を満たす平面上の点を G とする。OA=−
a ,OB= b として, 次の (1)
∼(3) に答えなさい。
−
→
→
(1) −
a ・ b を求めなさい。
→
−−→ − −
(2) OK=x→
a +y b とするとき, x, y の値を求めなさい。
(3) 線分 GK の長さを求めなさい。
4
[3] 平面上に三角形 OAB があり, その 3 辺の長さは OA=3, AB=7,
−→ −→ −−→ −
→
OB=5 である。この三角形の外心を K とし, またGO+GA+GB= 0
−
−→ → −−→ →
を満たす平面上の点を G とする。OA=−
a ,OB= b として, 次の (1)
∼(3) に答えなさい。
−
→
→
(1) −
a ・ b を求めなさい。
→
−
−
→
→
−
→
a ・ b = |−
a | b cos ∠ AOB
余弦定理より
AB 2 = OA2 + OB 2 − 2OA・OBcos ∠ AOB
72 = 32 + 52 − 3・5cos ∠ AOB
整理して
cos ∠ AOB = − 21
よって
−
→
−
→
→
−
→
a ・ b = |−
a | b cos ∠ AOB
= 3・5・(− 12 )
= − 15
2
→
−−→ − −
(2) OK=x→
a +y b とするとき, x, y の値を求めなさい。
K
は三角形 OAB の外心なので
−
→ −−→ −−→
−
OK = AK = BK −
→
−
→
−
−
OK = x→
a +y b
−
→ −−→ −→
−
AK = OK − OA
−
→ →
→
= x−
a +y b −−
a
−
→
−
→
= (x − 1)
a + y b −
→ −−→ −−→
−
BK = OK − OB −
→ −
→
→
= x−
a +y b − b
−
→
−
= x→
a + (y − 1) b
−
→2 −−→2
−
0 = OK − AK −
→
→
−
→
−
0 = (x−
a + y b )2 − ((x − 1)→
a + y b )2
−
−
→
− 2
−
→
→
→2
−
→
→
→
0 = (x2 |→
a |2 + 2xy −
a・b + y 2 b ) − ((x − 1)2 |−
a |2 + 2(x − 1)y −
a・b + y 2 b )
→
−
→
−
→
0 = 2x |−
a |2 − |→
a |2 + 2y −
a・b
)
0 = 2x・32 − 32 + 2y・(− 15
2
0 = 6x − 5y − 3…(i)
同様にして
5
−
−→2 −−→2
0 = OK − BK を計算すると
0 = 21x − 50y + 25…(ii)
(i)(ii)
より
{
0 = 6x − 5y − 3
0 = 3x − 10y + 5
これを解いて
x = 11
9
13
y = 15
(3) 線分 GK の長さを求めなさい。
−→ −→ −−→ −
→
GO + GA + GB = 0
より
−→
−→ −→
−−→ −→
−
→
− OG + (OA − OG) + (OB − OG) = 0
−→ 1 −→ 1 −−→
OG = 3 OA + 3 OB
→
−
→
a + 13 b
= 13 −
また (2) から
−
→
−−→ 11 −
OK = 9 →
a + 13
b
15
−−→ −−→ −→
GK = OK − OG
なので
−
→
−
→
−−→
→
−
−
a + 13
b ) − ( 13 →
a + 31 b )
GK = ( 11
9
15
→
8 −
→
= 89 −
a + 15
b
−
→2
→2
−
8 −
→
a + 15
b)
GK = ( 89 −
→2
−
→
2
64 →
64 −
→
−
−
= 64
|
a
|
+
a
・
b
+
b
81
135
225
64
64
× 9 + 135
× (− 15
) + 225
× 25
= 64
81
2
64
= 9
よって
−
→
−
GK =
8
3
6
7
[4] 赤球が n 個, 白玉が (10 − n) 個入っている袋から, よくかき混ぜて同時に玉を 3
個取り出す。ただし, 3 ≤ n ≤ 7 とする。次の (1)∼(3) に答えなさい。
(1) 赤玉を 3 個取り出す確立を n で表しなさい。
5
(2) 赤玉を 2 個, 白玉を 1 個取り出す確率が 12
になるときの n の値を求
めなさい。
(3) (2) のとき, 取り出す赤玉の個数の期待値を求めなさい。
8
[4] 赤玉が n 個, 白玉が (10 − n) 個入っている袋から, よくかき混ぜて同時に玉を 3
個取り出す。ただし, 3 ≤ n ≤ 7 とする。次の (1)∼(3) に答えなさい。
(1) 赤玉を 3 個取り出す確立を n で表しなさい。
赤玉が n 個, 白玉が (10 − n) 個入っているので, 玉は全部で 10 個入っている
玉 10 個の玉から 3 個取り出すときの事象は
10・9・8
10 C3 = 3・2・1
赤球 n 個の玉から 3 個取り出すときの事象は
n・(n−1)・(n−2)
n C3 =
3・2・1
求める確率は
・(n−2) 3・2・1
n C3
・10・9・8
= n・(n−1)
3・2・1
10 C3
・(n−2)
= n・(n−1)
720
5
になるときの n の値を求
(2) 赤玉を 2 個, 白玉を 1 個取り出す確率が 12
めなさい。
n個の赤玉から 2 個取り出すときの事象は
n・(n−1)
n C2 =
2・1
10-n個の白玉から 1 個取り出すときの事象は
10−n
10−n C1 =
1
求める確率は
C2・10−n C1
10 C3
n・(n−1) 10−n 3・2・1
= 2・1 ・ 1 ・10・9・8
1
= 240
n(n − 1)(10 − n)
n
5
1
これが 12
と等しいので, 240
n(n − 1)(10 − n) =
これを満たす n は 3 ≤ n ≤ 7 の範囲では
n=5
5
12
(3) (2) のとき, 取り出す赤玉の個数の期待値を求めなさい。
(2) のとき,n=5 なので, 赤玉と白玉は 5 個ずつある
10 個の玉から 3 個取り出すときの事象は 10 C3 = 120
このとき
(i) 赤玉 5 個の中から 3 個取るときの事象は
9
C3 = 10
10
確率は 120
(ii) 赤玉 5 個の中から 2 個, 白玉 5 個の中から 1 個取り出すときの事象は
5 C2 ×5 C1 = 50
50
確率は 120
(iii) 赤玉 5 個の中から 1 個, 白玉 5 個の中から 2 個取り出すときの事象は
5 C1 ×5 C2 = 50
50
確率は 120
5
よって求める期待値は
10
50
50
× 3 + 120
× 2 + 120
×1
120
180
= 120
= 32
10
[5] f(x)=cosx とする。曲線 y=f(x) 上の点 P(t, f(t)) における接線 l と,
曲線 y=f(x), y 軸, 直線 x= π2 で囲まれた, 下の図の斜線部分の面積を
S(t) とするとき, 次の (1)∼(3) に答えなさい。ただし, 0 < t < π2 とする。
(1) 接線 l 方程式を求めなさい。
(2) S(t) を t の式で表しなさい。
(3) S(t) の最小値を求めなさい。
11
[5]f (x) = cosx とする。曲線 y = f (x) 上の点 P (t, f (t)) における接線 l と,
曲線 y = f (x), y 軸, 直線 x = π2 で囲まれた, 下の図の斜線部分の面積を
S(t) とするとき, 次の (1)∼(3) に答えなさい。ただし, 0 < t < π2 とする。
(1) 接線 l の方程式を求めなさい。
f (x) = cosx 上での接線の傾きの式は
f ′ (x) = −sinx
より, 点 P (t, f (t)) 上での傾きは
f ′ (t) = −sint
よって接線 l の式は
y − cosx = −sint(x − t)
y = −xsint + tsint + cost
(2) S(t) を t の式で表しなさい。
∫
π
S= π02 ((−xsint + tsint + cost) − cosx)dx
∫
= 02 (−xsint + tsint + cost − cosx)dx
π
2
=[− x2 sint + xtsint + xcost − sinx]02
2
=− π8 sint + π2 tsint + π2 cost − sin π2 − (−sin0)
2
=− π8 sint + π2 tsint + π2 cost − 1
(3) S(t) の最小値を求めなさい。
2
S(t) = − π8 sint + π2 tsint + π2 cost − 1
2
S ′ (t) = − π8 cost + π2 sint + π2 tcost − π2 sint
2
= − π8 cost + π2 tcost
2
= cost(− π8 + π2 )
0 < t < π2 より
S ′ (t) = 0
となるのは
t = π4
x
S(t)
S ′ (t)
…
↘
-
π
4
極小
0
…
↗
+
よって S(t) の最小値は
2
S( π4 ) = − π8 sin π4 + π2・π4 sin π4 + π2 cos π4 − 1
12
√
・ 2 −1
= π√
2 2
= 42 π − 1
13
[6] 2 次関数 f (x) = 3x2 − 6ax + a + 2 について, 次の (1)∼(3) に答えなさい。
(1) f(x) の頂点の座標を求めなさい。
(2) 0 ≤ x ≤ 2 における f(x) の最小値 m を a で表しなさい。
(3) 0 ≤ x ≤ 2 において, つねに f(x)>0 が成立するような a の値の範囲を
求めなさい。
14
[6] 2 次関数 f (x) = 3x2 − 6ax + a + 2 について, 次の (1)∼(3) に答えなさい。
(1) f(x) の頂点の座標を求めなさい。
f (x) = 3x2 − 6ax + a + 2
= 3(x2 − 2ax) + a + 2
= 3(x2 − 2ax + a2 − a2 ) + a + 2
= 3(x − a)2 − 3a2 + a + 2
よって, f (x) の頂点は
(a, −3a2 + a + 2)
(2) 0 ≤ x ≤ 2 における f(x) の最小値 m を a で表しなさい。
(i)a<0 のとき
x = 0 で最小値をとるので
m = f (0) = a + 2
(ii)0 ≤ a ≤ 2 のとき
x = a で最小値をとるので
m = f (a) = −3a2 + a + 2
(iii)2<a のとき
x = 2 で最小値をとるので
m = f (2) = 3・22 − 6・2a + a + 2
= −11a + 14
(3) 0 ≤ x ≤ 2 において, つねに f (x)>0 が成立するような a の値の範囲を
求めなさい。
f (x)>0 が成立するような条件は
(i)a<0 のとき
f (0) > 0
a+2>0
a > −2
よって
− 2<a<0
(ii)0 ≤ a ≤ 2 のとき
f (a) > 0
− 3a2 + a + 2 > 0
(a − 1)(3a + 2) < 0
15
− 32 <a<1
よって
0 ≤ a<1
(iii)2<a のとき
f (2) > 0
− 11a + 14 > 0
a< 14
11
よってこの範囲では条件を満たす a は存在しない
(i),(ii)より
− 2<a<1
16
[7] 次の (1),(2) に答えなさい。
(1) 対数の定義『a>0, a ̸= 1, M >0 のとき, ap = M ⇔ p = loga M 』を用
いて『a>0, a ̸= 1, M >0, N >0 のとき, loga M N = loga M + loga N 』
が成立することを示しなさい。
(x)
(2) 導関数の定義『f´(x) = lim f (x+h)−f
』にしたがって, 関数
h
h→0
f (x) = x3 − x を微分しなさい。
17
[7] 次の (1),(2) に答えなさい。
(1) 対数の定義『a>0, a ̸= 1, M >0 のとき, ap = M ⇔ p = loga M 』を用
いて『a>0, a ̸= 1, M >0, N >0 のとき, loga M N = loga M + loga N 』
が成立することを示しなさい。
p = loga M, q = loga N (a>0, a ̸= 1, M >0, N >0) とおくと, 定義より
ap = M, aq = N
ここで
M× N = ap × aq = ap+q
p + q = r とおくと M N = ar は定義より
r = loga M N となる
r = p + q = loga M + loga N なので
loga M N = loga M + loga N が成り立つ
(2) 導関数の定義『f´(x) = lim
h→0
f (x+h)−f (x)
』にしたがって,
h
f (x) = x − x を微分しなさい。
3
f (x+h)−f (x)
h
h→0
((x+h)3 −(x+h))−(x3 −x)
lim
h
h→0
(3x2 +1)h+3xh2 +h3
lim
h
h→0
2
lim (3x + 1) + 3xh + h2
h→0
2
f´(x) = lim
=
=
=
= 3x + 1
18
関数
[1] 三角関数の加法定理 sin(α + β)=sinαcosβ+cosαsinβ,
cos(α +β)=cosαcosβ-sinαsinβ を用いて, 次の (1)∼(3) を証明しなさい。
(1) sin 2θ =2sinθ cos θ
(2) cos 2θ =1-2sin2 θ
(3) sin 3θ =3sinθ-4sin3 θ
19
[1] 三角関数の加法定理 sin(α + β)=sinαcosβ+cosαsinβ,
cos(α +β)=cosαcosβ-sinαsinβ を用いて, 次の (1)∼(3) を証明しなさい。
(1) sin 2θ =2sinθ cos θ
sin(α + β)=sinαcosβ+cosαsinβ
α=β のとき
sin(α + α)=
sin 2α=sinαcosα+cosαsinα
=2sinαcosα
よって
sin 2θ =2sinθ cos θ
(2) cos 2θ =1-2sin2 θ
cos(α + β) = cosαcosβ − sinαsinβ
α = β のとき
cos(α + α) =
cos2α = cosαcosα − sinαsinα
= cos2 α − sin2 α
ここで
sin2 α + cos2 α = 1 より
cos2α
= cos2 α − sin2 α
= (1 − sin2 α) − sin2 α
= 1 − 2sin2 α
よって
cos2θ = 1 − 2sin2 θ
(3) sin 3θ =3sinθ-4sin3 θ
sin(α + β)=sinαcosβ+cosαsinβ
2α=β のとき
sin(α + 2α)=
sin3α=sinαcos2α+cosαsin2α
(1),(2) の結果を用いて
sin3α=sinα(1 − 2sin2 α)+cosα・2sinαcosα
=sinα-2sin3 α+2sinαcos2 α
ここで
sin2 α + cos2 α = 1 より
20
sin3α=sinα-2sin3 α+2sinα(1 − sin2 α)
=3sinα-4sin3 α
よって
sin 3θ =3sinθ-4sin3 θ
21
√
√
[2] 円に内接する四角形 ABCD で,AB= 2,BC= 2,CD=2,
√
DA= 3+1 であるとき, 次の (1),(2) に答えなさい。
(1) ∠ B の大きさを求めなさい。
(2) 四角形 ABCD の面積を求めなさい。
22
√
√
[2] 円に内接する四角形 ABCD で,AB= 2,BC= 2,CD=2,
√
DA= 3+1 であるとき, 次の (1),(2) に答えなさい。
(1) ∠ B の大きさを求めなさい。
余弦定理より
AC 2 = AB 2 + BC 2 − 2AB・BCcos ∠ B
AC 2 = CD2 + DA2 − 2CD・DAcos ∠ D
四角形 ABCD は円に内接しているので
∠ B+∠ D=180 °
よって
cos ∠ B=-cos ∠ D
余弦定理の式に代入すると,
AC 2 = AB 2 + BC 2 − 2AB・BCcos ∠ B
√ 2 √ 2
√ √
= 2 + 2 − 2・ 2・ 2cos ∠ B
= 4 − 4cos ∠ B
AC 2 = CD2 + DA2 − 2CD・DAcos ∠ D
√
√
= 22 + ( 3 + 1)2 + 2・2・( 3 + 1)cos ∠ B
√
√
= 8 + 2 3 + 4( 3 + 1)cos ∠ B
√
√
8 + 2 3 + 4( 3 + 1)cos ∠ B = −4cos ∠ B
√
√
4( 3 + 2)cos ∠ B = −2( 3 + 2)
cos ∠ B = − 12 よって∠ B = 60°
(2) 四角形 ABCD の面積を求めなさい。
四角形 ABCD = △ ABC + △ CDA
= 12 AB・BCsin
∠ B + 12 CD・DAsin
∠D
√
√
√
√
√
1
3
1
3
= 2・ √2・ 2 2 + 2・2・( 3 + 1)・ 2
= 3+22 3
23
[3] O を頂点とし, 正方形 ABCD を底面とする四角すい O-ABCD におい
て,AB=OA=OB=OC=OD=1, 辺 CD を 4:5 に内分する点を P,P か
−→
ら平面 OAB に引いた垂線と平面 OAB の交点を Q とする。また OA
→ −→ →
−−→ −
→
=−
a ,OB= b ,OC=−
c とする。次の (1),(2) に答えなさい。
− →
−→ → →
(1) OP を −
a , b ,−
c で表しなさい。
− →
−→ → →
(2) P Q を −
a , b ,−
c で表しなさい。
24
[3] O を頂点とし, 正方形 ABCD を底面とする四角すい O-ABCD におい
て,AB=OA=OB=OC=OD=1, 辺 CD を 4:5 に内分する点を P,P か
−→
ら平面 OAB に引いた垂線と平面 OAB の交点を Q とする。また OA
→ −→ →
−−→ −
→
=−
a ,OB= b ,OC=−
c とする。次の (1),(2) に答えなさい。
→
− −
−→ −
→
→
(1) OP を a , b , c で表しなさい。
辺の長さがすべて等しいのでこの四角すいは正四角すいである
→
−−→ −
AC と BD の交点を H, OD= d とおくと,
−
→ −
→
OH = a +2 c
−
→ −
→
OH = b + d
2
よって
→
− −
→
−
→
→
a +−
c = b+d
→
− 2 −
→
−2 →
d =→
a − b +−
c
点 P は CD を 4 : 5 に内分する点なので
→
→+4−
−→ 5−
d
OP = c4+5
→ →
−
→ −
→−−
b +−c )
= 5 c +4( a4+5
→ −
−
→ −
→
= 4 a −4 9b +9 c
− →
−→ → →
(2) P Q を −
a , b ,−
c で表しなさい。
点 Q は△ OAB 上の点なので
−
→
−→
→
OQ = x−
a + y b とおくと
−→ −→ −→
P Q = OQ − OP
→ −
−
→ −
→
−
→
→
= (x−
a + y b ) − ( 4 a −4 9b +9 c )
−
→ →
−
= (x − 94 )→
a + (y + 94 ) b − −
c
−→
P Qと△ OAB は垂直に交わるので
−→ −→
−→ −−→
P Q・OA = 0, P Q・OB = 0
(i)
−→ −→
P Q・OA
→
− → →
→
= ((x − 49 )−
a + (y + 49 ) b − −
c )・−
a
→
−
4 −
4 −
2
→
→
→
−c
a・→
= (x − 9 )∥ a ∥ + (y + 9 ) a・b − −























ここで
−
→
→
−c = 0
→
→
a・→
∥−
a ∥ = 1, −
a・b = 12 , −
−
→
−
→
−
→
(→
a・b = ∥−
a ∥∥ b ∥cos60°= 21 )
√
(ABCD は正方形なので AC = 2,
√
△ OAC は OA = OC = 1 より辺の比 1 : 1 : 2の直角三角形,
→
→
→
→
よって∠ AOC = 90°なので−
a・−
c = ∥−
a ∥∥−
c ∥cos90°= 0)
25
= (x − 49 ) + (y + 49 ) × 21 − 0
=0
まとめると
18x − 9y − 4 = 0
(ii)
同様にして
−
→ → −
→
−→ −−→
−
P Q・OB = ((x − 49 )→
a + (y + 49 ) b − −
c )・b
−
→
→
−
−
→−
−
= (x − 94 )→
a・b + (y + 94 )∥ b ∥2 − b・→
c


ここで



−
→→ 1
→
−
→

→
 ∥−
b ∥ = 1, −
a・b = 12 , b・−
c =2
−
→
−
→
−
→
−
→

( a・b = ∥ a ∥∥ b ∥cos60°= 12 )



→−
−
→ →

 (−
b・→
c = ∥ b ∥∥−
c ∥cos60°= 21 )
4
1
= (x − 9 ) × 2 + (y + 49 ) − 21
=0
まとめると
9x + 18y − 5 = 0
(i)(ii)
より
{
18x − 9y − 4 = 0
9x + 18y − 5 = 0
これを解いて
x = 19
y = 29
よって
−→
PQ
−
→ →
−
= (x − 49 )→
a + (y + 94 ) b − −
c
− −
1
4 −
2
4 →
→
→
= (9 − 9) a + (9 + 9) b − c
→
− →
−
= − 31 →
a + 23 b − −
c
26
[4] logx+logy=log(x+y) が成立している。このとき、次の (1),(2) に答え
なさい。
(1) y を x の式で表しなさい。また,x のとりうる値の範囲を求めなさい。
(2) (1) で求めた式の表す曲線と直線 x+y= 92 とで囲まれた部分の面
積を求めなさい。
27
[5] 1 けたの自然数を使って, 千の位の数が一の位の数より 2 以上大きい
4 けたの整数をつくり, この整数を (i) とする。この整数 (i) をもとに次
の操作をする。
[操作 1] 整数 (i) の千の位と一の位の数を入れかえる。できた
整数を (ii) とする。
[操作 2] 整数 (i) のから整数 (ii) を引く。その結果できた整数を (iii) と
する。
[操作 3] 整数 (iii) の千の位の数と一の位の数を入れかえる。できた
整数を (iiii) とする。
[操作 4] 整数 (iii) に整数 (iiii) をたす。その結果, できた整数を (iiiii) とす
る。
4 つの操作後に出来た整数 (iiiii) について, 次の (1),(2) に答えなさい。
(1) (i) がどんな整数であっても, 整数 (iiiii) は常に同じ値となる。整数 (iiiii)。
を求めなさい。
(2) 整数 (iiiii) が常に同じ値となることを証明しなさい。
28
[6] 1 辺の長さが 1 の正方形 ABCD がある。辺 AB 上に点 P,CD 上に点 Q
をとり線分 PQ を折り目として, この正方形 ABCD を頂点 B が辺 AD 上
にあるように折り返す。折り返した後の頂点 B, 頂点 C の位置をそれ
ぞれ B’,C’ とし, 線分 B’C’ と辺 CD との交点を R とする。図のよう
に AB’=t(0 < t < 1) とするとき, 次の (1)∼(3) に答えなさい
(1) AP=s とするとき,s を t で表しなさい。
(2) PB’,B’R の長さをそれぞれ t で表しなさい。
(3) 四角形 PQC’B’ の面積が最小となるときの t の値を求めなさい。
29
[7] 太郎, 次郎, 三郎の 3 兄弟を含む 12 人が A,B2 つの円形の 6 人席のテ
ーブルに着席するとき, 次の (1),(2) に答えなさい
(1) 太郎, 次郎, 三郎の 3 兄弟が同じテーブルに着席する確率を求め
なさい。
(2) 太郎, 次郎, 三郎の 3 兄弟が同じテーブルで隣り合わせに着席す
る確率を求めなさい。
30
[1] 1 辺の長さが 8cm の正方形の折り紙を, 下の図のように n 回折って直
角二等辺三角形をつくる。その後で, 長さが等しい 2 辺の中点を結ぶ
線分で切るという操作をする。
[n=1]
・対角線で折り, 直角二等辺三角形をつくる。
[n=2]
・対角線で折り, 直角二等辺三角形をつくる。
・直角二等辺三角形を 1 回半分に折り, 直角二等辺三角形をつくる。
[n=k]
・対角線で折り, 直角二等辺三角形をつくる。
・直角二等辺三角形を k-1 回半分に折り, 直角二等辺三角形を作る。
操作後の図形について次の (1),(2) に答えなさい。ただし, 各操作は
正方形の折り紙から始め, 折ったときの厚さは考えないものとする。
(1) n=4 の操作後の図形の概形を書きなさい。
(2) n=5 の操作後の図形の面積を求めなさい。
31
[2] 定規とコンパスを用いて, つぎの (1)∼(3) を作図しなさい。その際,
作図に用いた線は消さないこと。また, 回答用紙の例にしたがい, 作
図の手段を書きなさい。
(1) ∠ AOB の二等分線
(2) 円の中心 O
(3) 円外の点 P から, 円 O への 2 本の接線
32
[3] 下の図を用いて, sin15◦ の値を求めなさい。
33
△ ADC について
∠ DAC=60 °
AC=1 なので
AD=2
√
DC = 3
また, △ ABD について
∠ ABD=15 °
∠ ADB=150 °
∠ DAB=15 °
よって △ ABD は AD = BD の二等辺三角形なので
BD = 2
√
BC = 2 + 3
△ ABC について三平方の定理より
AB 2 = BC 2 + AC 2
√
= (2 + 3)2 + 12
√
=8+4 3
√
= 2(4 + 2 3)
√
√
= 2(( 3)2 + 2 3 + 12 )
√
= 2( 3 + 1)2
AB>0 より
√ √
AB = 2( 3 + 1)2
√
√
= ( 3 + 1) 2
√
√
= 6+ 2
sin15°=
= √6+1 √2
AC
AB
34
[4] 下の図のように, 放物線 y=ax2 上と y=bx2 (a>b>0, x ≥ 0) がある。
y=ax2 上に任意の点 A をとり, 直線 OA と y=bx2 との交点を B とする。
同様に y=ax2 上に任意の点 C をとり, 直線 OC と y=bx2 との交点を D と
する。点 A の x 座標を m, 点 C の x 座標を n とする。
次の (1),(2) に答えなさい。
(1) 点 B の座標を答えなさい。
(2)2 つの放物線が相似であることを証明しなさい。
35
4 (1)
A の x 座標が m,B の x 座標が n なので
A(m, am2 )
C(n, bn2 )
直線 OA の傾きは A(m, am2 ) 通ることから,
am2
= am
m
よって直線 OA の式は
y = amx
これが y = bx2 と交わる点は
bx2 = amx
bx2 − amx = 0
x(bx − am) = 0
より
x = 0, am
b
b¿0 より
b = am
b
y = bx2 に代入して,
y = b( am
)2
b
2
2
y = a bm
2 2
B( am
, a bm )
b
(2)
(1) と同様に考えると
2 2
D( an
, a bn )
b
点 A, B, C, D から x 軸に垂直におろした線と,
x 軸との交点をそれぞれ A′ , B ′ , C ′ , D′ とすると
OA : OB = OA′ : OB ′
OC : OD = OC ′ : OD′
A(m, am2 )
2 2
B( am
, a bm )
b
C(n, bn2 )
2 2
D( an
, a bn )
b
より
OA : OB = OA′ : OB ′
OA : OB = m : am
b
OA : OB = 1 : ab
36
OA : OB = b : a…(i)
OC : OD = OC ′ : OD′
OC : OD = n : an
b
OC : OD = 1 : ab
OC : OD = b : a…(ii)
△ AOB と△ BOD について
∠ AOC = ∠ BOD
(i),(ii) より
OA:OB=OC:OD
よって
△ AOB ∽△ BOD
より
二つの放物線も相似である
37
[5] 次の (1),(2) に答えなさい。
(1) 整数 n について,「n2 が 5 の倍数ならば,n は 5 の倍数である」こと
を対偶を用いて証明しなさい。
√
(2) 5 が有理数でないことを, 背理法を用いて照明しなさい。
38
(5)
「n2 が 5 の倍数ならば, n は 5 の倍数である」
の対偶は
「n は 5 の倍数でないならば,n2 が 5 の倍数でない」
である
n が 5 の倍数ではないとき
n = 5k + 1
n = 5k + 2
n = 5k + 3
n = 5k + 4
のいずれかである (k は任意の定数)
(i)n = 5k + 1 のとき
n2 = (5k + 1)2
=25k 2 + 10k + 1
=5(5k 2 + 2k) + 1
なので 5 の倍数ではない
(ii)n = 5k + 2 のとき
n2 = (5k + 2)2
= 25k 2 + 20k + 4
= 5(5k 2 + 4k) + 4
なので 5 の倍数ではない
(ii)n = 5k + 3 のとき
n2 = (5k + 3)2
= 25k 2 + 30k + 9
= 5(5k 2 + 6k + 1) + 4
なので 5 の倍数ではない
(iii)n = 5k + 4 のとき
n2 = (5k + 4)2
= 25k 2 + 40k + 16
= 5(5k 2 + 8k + 3) + 1
なので 5 の倍数ではない
(i)∼(iii) より
「n は 5 の倍数でないならば, n2 が 5 の倍数でない」
は真であるよって対偶である
「n2 が 5 の倍数ならば, n は 5 の倍数である」
も真
39
[6] 曲線 C:y= x2x+1 (x≥0) があり、点 P は曲線 C 上を動く。点 P におけ
る曲線 C の接線を l とし, 接線 l の傾きを k とする。このとき次の (1),(2)
に答えなさい。
(1) k が最小となるときの点 P の x 座標を求めなさい。
(2) (1) のとき, 接線 l と曲線 C 及び y 軸で囲まれた部分の面積を求めな
さい。
40
5
(1)y= x2x+1
2
+1)−x(2x)
k=y’= (x (x
2 +1)2
−x +1
= (x
2 +1)2
2
k’= −2x(x
2 +1)2 −(−x2 +1)2(x2 +1)2x
(x2 +1)4
2x5 −4x3 −6x
= (x2 +1)4
4
2 −3)
= 2x(x(x2−2x
+1)4
2
2 −3)
= 2x(x(x+1)(x
2 +1)4
2 −3)
= 2x(x
(x2 +1)3
よって
x2 − 3 = 0
すなわち x>0 より
√
x = 3 のとき k は最小値を取る
(2)(1) のとき
k=- 18
√ √
また, 接点の座標は ( 3, 43 )
よって接線の式は
√
√
y- 43 =- 18 (x
3)
−
√
1
3 3
y=- 8 x+ 8
よってこのときの面積は
√
∫ √3 1
3 3
(x+
)-( x2x+1 ))dx
0
8
8
√
√
1 2 3 3
=[- 16
x + 8 x)- 12 log(x2 + 1)]0 3
3
=- 16
+ 98 - 12 log4
= 15
-log2
16
41
[7] 微分可能な 2 つの関数 f(x),g(x) の商
は
f ′ (x)g(x)−f (x)g ′ (x)
f (x)
g(x)
の導関数
となる。(ただし g(x)̸=0)
{g(x)}2
(x)
このことを微分の定義式 f(x)=lim f (x+h)−f
を用いて証明しな
h
さい。
h→0
42
(7) 導関数の定義式 f(x)=lim
h→0
f (x+h)−f (x)
h
(x)
より F(x)= fg(x)
とおくと
F (x+h)−F (x)
h
h→0
1
=lim ( h F (x + h) − F (x))
h→0
(x)
(x+h)
=lim h1 fg(x+h)
− fg(x)
h→0
F’(x)=lim
ここで
1 f (x+h) f (x)
[
]
h g(x+h) g(x)
(x+h) f (x)
- g(x) ]
= h1 [ fg(x+h)
(x)
= h1 [ f (x+h)g(x)−g(x+h)f
]
g(x+h)g(x)
1
1
= h g(x+h)g(x) [f (x + h)g(x) + (−f (x)g(x) + f (x)g(x)) − g(x + h)f (x)]
1
= h1 g(x+h)g(x)
[(f (x + h) − f (x))g(x) − f (x)(g(x + h) − g(x))]
(x)
1
= g(x+h)g(x)
[ f (x+h)−f
g(x) − f (x) g(x+h)−g(x)
]
h
h
h → 0 のとき
1
= g(x)g(x)
(f ′ (x)g(x) − f (x)g ′ (x))
このことから
′
(x)g ′ (x)
F’(x)= f (x)g(x)−f
g(x)g(x)2
が成り立つ
43
[1] 次の関数の最大値, 最小値を求めなさい。また, その問いの x の値を
求めなさい。
y = (x2 − 1) − 2(x2 − 1) + 2 (0≤x≤3)
44
y=(x2 − 1)2 − 2(x2 − 1) + 2
t = x2 − 1 とおくと
y=t2 − 2t + 2
= (t − 1)2 + 1…(i)
また
0≤x≤3
より
02 ≤ x2 ≤ 32
02 − 1 ≤ x2 − 1 ≤ 32 − 1
−1 ≤ x2 − 1 ≤ 8
よって
−1 ≤ t ≤ 8…(ii)
(i),(ii) より
t=1 のとき最小値
t=8 のとき最大値を取り, その時の値は
t = x2 − 1 = 1
x2 = 2
0 ≤ x ≤ 3 から
√
x= 2
のとき最小値 1
t = x2 − 1 = 8
x2 = 9
0 ≤ x ≤ 3 から
x = 3 のとき最大値 50 をとる
45
1
[2] a1 = 45 ,an+1 = 2−a
(n=1,2,3…) で定義された数列 an につい
n
て, 次の (1),(2),(3) に答えなさい。
(1) a2 , a3 , a4 を求めなさい。
(2) an を推定し, それが正しいことを数学的帰納法を用いて証明しな
さい。
46
2
(1)
a1 = 45 , an+1 =
1
a2 = 2−a
1
= 2−1 4
= 56
1
2−an
より
5
1
a3 = 2−a
2
= 2−1 5
= 67
6
1
a4 = 2−a
3
= 2−1 6
= 78
7
(2)(1) より an = n+3
と推測できる
n+4
(i)n=1 のとき
a1 = 1+3
1+4
= 54
となるので a1 は等しい
(ii)n=k のとき ak =
1
ak+1 = 2−a
k
= 2−1k+3
k+3
k+4
が等しいとすると
k+4
= 2k+8 1− k+3
k+4
k+4
1
= k+5
k+4
= k+4
k+5
= (k+3)+1
(k+4)+1
よって k+1 のときも成り立つ
(i)(ii) から
an = n+3
n+4
47
[3] 太郎君と花子さんが何枚かの硬貨を同時に投げ, 表の出た枚数の多
いほうを勝ちとするゲームを行った。次の (1),(2) に答えなさい。
(1) 太郎君と花子さんがともに 3 枚ずつ投げたとき, 太郎君が勝つ確
率を求めなさい。
(2) 花子さんは 2 枚投げることにする。太郎君の勝つ確率が 23 を上回
るためには, 太郎君は最低何枚の硬貨を投げればよいか, 求めなさ
い。
48
3 (1) 太郎君が花子さんに勝つときのそれぞれが表を出す枚数は
(太, 花)=(3,2),(3,1),(3,0),(2,1),(2,0),(1,0)
表 3 枚を出す確率は 3 C0 × 213 = 18
表 2 枚を出す確率は 3 C1 × 213 = 38
表 1 枚を出す確率は 3 C2 × 213 = 38
表 0 枚を出す確率は 3 C3 × 213 = 18
よってそれぞれの事象の確率は
(太, 花)=(3,2) のとき
1
3
× 38 = 64
8
(太, 花)=(3,1)
1
3
× 38 = 64
8
(太, 花)=(3,0)
1
1
× 18 = 64
8
(太, 花)=(2,1)
9
3
× 38 = 64
8
(太, 花)=(2,0)
3
3
× 18 = 64
8
(太, 花)=(1,0)
3
3
× 18 = 64
8
よって求める確立は
3
3
1
9
3
+ 64
+ 64
+ 64
+ 64
+
64
11
= 32
3
64
49
[4] 次の (1),(2) の極限値を求めなさい。
logx
h→1 1−x
lim 1 ( n
h→∞ n n+1
(1) lim
(2) +
n
n+2
+
n
n+3
+…+
n
)
n+n
50
4
(1)
lim
logx
x→1 1−x
導関数の定義より
(a)
f’(a)=lim f (b)−f
b−a
b→a
f(x)=logx,b=x,a=1 と置くと,
(1)
f’(1)=lim f (x)−f
x−1
x→1
logx−log1
x−1
x→1
=lim logx−0
x→1 x−1
=lim logx−0
x→1 x−1
=-lim logx
x→1 1−x
=lim
=(与式)
よって
(与式)=-f’(1)
f’(x)= x1 より
(与式)=-f’(1)=- 11
=-1
51
[5] 1 辺の長さが 2 の正五角形 ABCDE で, 対角線 AC と対角線 BE の交点
を F とする。
次の (1),(2) に答えなさい。
(1) △ ABF と△ ACB が相似であることを証明しなさい。
(2) (1) の結果を利用して, 対角線 AC の長さを求めなさい。
52
[6] 「どんな年でも 13 日の金曜日が存在する」は正しいか正しくないか
を答えなさい。また, それを証明しなさい。
53
[7] z=f(x,y),x=rcos θ,y=rsin θのとき, 次の式を証明しなさい
(
)2
( )2 ( )2 ( )2
∂z
1
∂z
∂z
∂x
+ ∂y
= ∂z
+
2
∂r
r
∂θ
54
[1] 次の (1),(2) に答えなさい。
(1) 三平方の定理を書きなさい。
(2) (1) で書いた三平方の定理を証明しなさい。
55
1
(1) 直角三角形の斜辺の長さを c, 残りの辺の長さを a,b とすると,
c2 = a2 + b2
(2) 直角三角形の直角以外の角をθとおくと,
a=csin θ
b=ccos θ
と表せる。また,
a2 + b2 = (csin θ)2 + (ccos θ)2
= c2 sin2 θ+c2 cos2 θ
= c2 (sin2 θ + cos2 θ)
= c2
よって
c2 = a2 + b2
が成り立つ
56
[2] 下の図のように, 隣どうしが外接するように半径 r の円を次々
に書き, 隣り合う円の中心を線分で結び, 外側を白で, 内側を黒で
塗りつぶした。このとき,(1),(2) のそれぞれについて, 外側の白い部
分の面積の和と内側の黒い部分の面積の和との差を求めなさい。
(1) 円の数 19 個
(2) 円の数 26 個
57
2 (1) 半径 r, 中心角θの扇形の面積 S は
S = 12 r2 θ
(i)
黒く塗りつぶされた扇形の中心角を θ1 , θ2 , …θ19 とおく
図の黒い部分の面積は扇形の面積を,19 個足し合わせた面積である
その面積は
1 2
r θ1 + 12 r2 θ2 + … + 12 r2 θ19
2
= 12 r2 (θ1 + θ2 + … + θ19 )
と表せる
(θ1 + θ2 + … + θ19 ) は 19 角形の内角の和であるので
(19-2) ×π
=17 π
よって黒い部分の面積は
= 21 r2 (θ1 + θ2 + … + θ19 )
= 12 r2 × 17 π
= 17
π r2
2
(ii)
円全体の面積は
r2 π× 19
=19 π r2
なので白い部分の面積は [i] の結果を使って
19 π r2 − 17
π r2
2
= 21
π r2
2
(i),(ii) より黒い部分と白い部分の面積の差は
21
π r2 − 17
π r2
2
2
=2 π r2
(2)
右の円 15 個, 左の円 12 個のかたまりを分けて考える
(i)
(1) と同様にして考えると
右の円 15 個の黒い部分の面積 S1 は内角の和が
(15-2) ×π
=13 πより
S1 = 12 r2 × 13 π
58
= 13
π r2
2
左の円 12 個の黒い部分の面積 S2 は内角の和が
(12-2) ×π
=10 πより
S2 = 12 r2 × 10 π
= 10
π r2
2
よって全体の黒い部分の面積は
S1 + S2 = 13
π r2 + 10
π r2
2
2
= 23
π r2
2
(ii)
円全体の面積は
r2 π× 26
=26 π r2
なので白い部分の面積は [i] の結果を使って
26 π r2 − 23
π r2
2
π r2
= 29
2
(i),(ii) より黒い部分と白い部分の面積の差は
29
π r2 − 23
π r2
2
2
59
[3] 下の図のように, 正三角形 ABC に内接する半径 2 の円 O と, 円 O に外
接し, 辺 AB,AC に内接する円 O’ がある。
次の図形の面積を求めなさい。
(1) 正三角形 ABC
(2) 円 O’
60
3
(1) 円 O と辺 BC との交点を D とおくと, △ BOD に関して
OD=2
∠ OBD=30 °
∠ ODB=90 °より
√
BD=2 3
BC=2BD
√
=4 3
√
これより△ ABC は 1 辺が 4 3 の正三角形なので
その面積は
√
√
1
× (4 3) × (4 3) × sin60°
2
√
=12 3
(2) 円 O と O’ の交点 D’ を通り, 辺 BC と平行な直線と辺 AB,AC との交点をそれぞ
れ E,F と
おくと
△ ABC と△ AEF は相似である
√
△ ABC の高さは 4 3× sin60°= 6
円 O の半径は 2 なので
D’D=4
AD’=AD-D’D
=6-4
=2
よって高さの比が
2:6=1:3 なので面積比は 1:9 になる
円 O の面積は 4 πより
円 O’ の面積は 4 π× 19
= 49 π
61
[4] 次の (1),(2) に答えなさい。
2
(1) 極方程式 r= 1−sinθ
を直交座標に関する方程式で表し, 直行座
標平面に図示しなさい
(2) △ ABC の 3 辺の長さが BC=4,CA=5,AB=6 である。A から辺 BC に下
−−→
ろした垂線を AH とするとき, ベクトルAH を
62
4
(1)
x = rcos θ
y = rsin θ
x2 + y 2 = r2
変形すると
r(1-sin θ)=2
r-rsin θ=2
r-y=2
r=y+2
r2 = (y + 2)2
x2 + y 2 = y 2 + 4y + 4
整理して
y = 14 x2 − 1
(2)
点 H が辺 AB 上にあるので
AH=sAB+(1-s)AC
と表すことができる
また,BC=AC-AB
余弦定理より
BC 2 = AB 2 + AC 2 − 2ABACcos ∠ A
42 = 62 + 52 − 2・6・5cos ∠ A
cos ∠ A = 34
AB・AC = |AB||AC|cos ∠ A
= 6・5・3/4
= 45
2
AH ⊥ BC より
AH・BC
= sAB + (1 − s)AC・(AC − AB)
= sAB・AC + (1 − s)|AC|2 − s|AB|2 + (s − 1)AB・AC
= 52 − 16s
=0
5
よって s = 32
27
5
AB + 32
AC
AH = 32
63
5
(1)
√
f (x) = log(x + x2 + 1)
f ′ (x) = (x+√1x2 +1)・(1 + ( 2√x12 +1 )・2x)
√
2
√ x +1)
= (x+√1x2 +1)・(x+
( x2 +1)
= √x12 +1
√
(2)∫ log(x + x2 + 1)dx
√
= xlog(x + x2 + 1) − ∫ (√xx2 +1) dx
ここで x2 = u とおくと
2x = du
dx
xdx = du
より
2
x
1
∫ (√x2 +1) dx = ∫ (2√u+1)
du
√
= log( u + 1) + C
√
= log( x2 + 1) + C
よって
√
√
√
∫ log(x + x2 + 1)dx = xlog(x + x2 + 1) − ( x2 + 1) + C
(C は任意の定数)
(3) 点 P(t,f(t)) を通る接線の方程式は
y − f (t) = f ′ (t)(x − t)
それぞれに代入して,
√
y − log(t + t2 + 1) = √t21+1 (x − t)
√
y = ( √t21+1 )x − √t21+1 t + log(t + t2 + 1)
(4)
f(x) と g(x) および y 軸で囲まれる図形の面積は
0 から t までの g(x) と x 軸で囲まれた面積から f(x) と x 軸で囲まれた面積を引いた
面積と等しい
よって
S(t) = ∫ g(x)dx − ∫ f (x)dx
√
√
=∫ √t21+1 x − t √t21+1 + log(t + t2 + 1)dx − ∫ log(x + x2 + 1)dx
√
√
√
2
= (2√xt2 +1) − t √t21+1 x + xlog(t + t2 + 1) − xlog(x + x2 + 1) − ( x2 + 1)
√
√
√
2
= (2√tt2 +1) − t2 √t21+1 + tlog(t + t2 + 1) − tlog(t + t2 + 1) − ( t2 + 1) + 1
√
2
=( x2 + 1) − (2√tt2 +1) − 1
2
= 2√t t+2
2 +1 − 1
64
7
(1) 求める行列式は
2+6+6-(-9)-1-(-8)
=30
(2)
行列で表すと

 


2 1 3
x
−1

 


1 −2 
 1
  y  =  8  …(i)
−3 2 1  z
1 


2 1 3
a b c




1 −2  の逆行列を A= d e f 
 1
−3 2 1
g h i
とおくと





a b c
2 1 3
1 0 0




1 −2 
d e f  1
 = 0 1 0
g h i
−3 2 1
0 0 1
となるので




2a + b − 3c a + b + 2c 3a − 2b + c
1 0 0




 2d + e − 3f d + e + 2f 3d − 2e + f  =  0 1 0 
2g + h − 3i g + h + 2i 3g − 2h + i
0 0 1
よって






2a
+
b
−
3c
=
1
2d
+
e
−
3f
=
0





 2g + h − 3i = 0
a + b + 2c = 0  d + e + 2f = 1  g + h + 2i = 0 これを解い




 3a − 2b + c = 0
 3d − 2e + f = 0
 3g − 2h + i = 1
て
7
7
1
, f = 30
, g = 16 , h = − 30
, i = 30
a = 16 , b = 16 , c = − 16 , d = 61 , e = 11
30


5 5 −5


A = 30  5 11
7 
5 −7 1
(i)
の両辺に左から A をかけると
 


2 1 3
x
−1

 


A  1 1 −2   y  = A  8 
−3 2 1   z 
1




x
5 5 −5
−1
2 1 3
 




7  8 
A  1 1 −2   y  = 30  5 11
−3
2 1
z
5 −7 1
1


2 1 3


A は  1 1 −2  の逆行列なので
−3 2 1
65






1 0 0
x
5 5 −5
−1

 



7  8 
 0 1 0   y  = 30  5 11
0 0 1  z 
5 −7 1
1
 
30
x

 

 y  = 30  90 
−60
z
 


x
1
 


y =  3 
z
−2
よって,x=1,y=3,z=-2
66