短期暴露評価の導入に伴う農薬の使用方法の変更農作物における農薬の残留基準値を設定する際，これまでは慢性毒性の指標である一日摂取許容量(ADI)注 1 に基づく長期暴露評価が行われてきましたが，今後は急性毒性の指標として急性参照用量(ARfD)注 2 に基づく短期暴露評価も併せて行われることになりました。これに伴い，農薬によっては，適用作物が削除される等の変更が行われ，残留基準値がこれまでより小さな値に設定されることになります。登録変更については，十分な時間的余裕を持って申請されない場合が想定され，こうした場合は，現在流通している農薬を容器に表示された使用方法に従って使用しても，変更後の残留基準値を超過する恐れがあります。このため，農薬メーカーが変更後の使用方法をチラシ等で情報提供する時は，変更の登録を受ける前であっても，農薬容器の表示(ラベル)ではなく変更後の使用方法に基づいて使用してください。次ページの表に，農薬メーカーが 12 月 22 日現在で使用方法の変更を情報提供している農薬のうち，適用作物が削除されるものをとりまとめました。既に所持している農薬についても，これらの作物には使用しないようにしてください。なお，削除となる作物以外でも，使用回数の削減等，使用方法に制限のかかるものもあるので注意してください。詳細及び最新の情報は，販売店等で配布されるチラシや農薬メーカーのホームページ等で確認してください。注 1：一日摂取許容量(ADI)…Acceptable Daily Intake の略。ヒトが，ある物質を一生涯に渡って毎日摂取し続けても健康に悪影響がないと推定される一日当たりの摂取量。注 2：急性参照用量(ARfD) …Acute Reference Dose の略。ヒトが，ある物質を 24 時間又はそれより短時間に経口摂取した場合に，健康への悪影響がないと推定される一日当たりの摂取量。表短期暴露評価の導入に伴い適用作物が削除される薬剤 (平成 26 年 12 月 22 日現在，農薬メーカーから変更について情報提供されたもの) 有効成分アセフェート剤型粒剤農薬名 (屋号抜き商品名) オルトラン粒剤家庭園芸用オルトラン粒剤ジェイエース粒剤スミフェート粒剤オルトラン水和剤水水和家庭園芸用溶剤オルトラン水和剤剤・ジェイエース水溶剤スミフェート水溶剤ベンフラカルブ粒剤カルボスルファンミニトマトかぶ，かんきつ，だいこん，はつかだいこん，トマト，ミニトマト，なす，ブロッコリーかんきつ，だいこん，はつかだいこん，トマト，ミニトマト，なす，ブロッコリーかぶ，かんきつ，だいこん，トマト，ミニトマト，なす，ブロッコリーキャベツ，きゅうり，すいか，だいこん，なす，ねぎ，はくさい，メロンオンコル粒剤５いちご，オクラ，カリフラワー，かんしょ，キャベツ，きゅうり，すいか，だいこん，とうがん，なす，なばな，ねぎ，はくさい，ばれいしょ，ブロッコリー，ほうれんそう，メロン，レタス，わけぎオンコルＯＫ粒剤オクラ，かんしょ，とうがんジャッジ箱粒剤粒剤ミニトマト，はつかだいこんオンコル粒剤１グランドオンコル粒剤液剤削除される作物名キャベツ，きゅうり，ねぎオンコルスタークル粒剤きゅうり，なす，ねぎ，メロンオンダイアエース粒剤キャベツ，すいか，だいこん，なす，ねぎ，はくさい，ばれいしょ，ブロッコリー，メロンオンコルマイクロカプセルカリフラワー，キャベツ，にら，ねぎ，はくさい，ブロッコリー，レタス，非結球レタス，わけぎガゼット粒剤いちご，かんしょ，キャベツ，きゅうり，すいか，だいこん，とうがん，なす，ねぎ，はくさい，ばれいしょ，ブロッコリー，メロンアドバンテージ粒剤いちご，かんしょ，きゅうり，すいか，だいこん，とうがん，なす，ねぎ，メロンアドバンテージＳ粒剤かんしょ，だいこん，ねぎ ※表に記載した作物以外にも，使用方法に制限のかかるものがあるので注意してください。 ※表に記載した農薬以外でも，今後，使用方法が変更される場合があるので注意してください。１