主な臨床検査項目について 検査項目 TSH 甲 状 FT3 腺 FT4 TSH(甲状腺刺激ホルモン)は甲状腺ホ ルモン(FT3,FT4)の量を調節していま す。甲状腺ホルモンが少なくなるとTSH は増加し、逆に甲状腺ホルモンが多く なるとTSHは減少します。 心 CK 臓 CK-MB 心筋など筋肉の状態を知ることができ ます。激しい運動の後は高くなります。 AST(GOT) ALT(GPT) 腎 BUN(尿素窒素) 腎臓から排泄されるこれら老廃物の 機 CRE(クレアチニン) 量から腎臓の状態がわかります。 能 UA(尿酸) 尿酸は痛風の指標です。 貧 Fe(鉄) 血 TIBC、UIBC 鉄不足の有無や貧血の種類がわか ります。 全 TP(総蛋白) 身 ALB(アルブミン) 状 A/G比 態 蛋白分画 血清中の蛋白は、主にアルブミンと グロブリンに分けられます。その量や 比(A/G)を知ることで、栄養状態の 把握や病気の診断に役立ちます。 炎 CRP 炎症や感染性疾患の有無や程度を 症 赤血球沈降速度 知ることができます。 ( 細菌やウイルスによる感染症や白血 血 WBC(白血球数) 病の診断などに役立ちます。 球 算 RBC(赤血球数) 定 貧血の有無などを知ることができま Hb(血色素量) す。 血 Ht(ヘマトクリット) 算 出血を止める働きがあります。少なく PLT(血小板数) なると血が止まりにくくなります。 ) PT 血液を固める機能がわかります。抗 凝 凝固薬の調整の指標となります。 APTT 固 FIB(フィブリノゲン) 止血や血栓形成に必要な蛋白です。 ー 腫 CEA 瘍 マ α‐フェトプトテイン ー カ CA19-9 PSA CEAは、胃がんや大腸がんなどの消 化器がんや肺がんなどで上がりま す。α‐フェトは主に肝がん、CA19-9 は膵がん・胆のうがん、PSAは前立 腺がんのマーカーです。 検 査 内 容 の 説 明 肝 臓 ・ 胆 管 LD(LDH) ALP(アルフォス) γ-GT (γ-GTP) 肝細胞が炎症を起こしたり壊れたりす ると高くなります。 肝臓、心臓、肺、血液、骨格筋の状態 をみることができます。妊娠により高値 となる事もあります。 肝臓、胆道、骨の状態をみる事ができ ます。成長期には高くなります。 薬剤性やアルコール性肝障害の指標と なります。 総ビリルビン 黄疸の有無や種類がわかります。 直接ビリルビン 肝臓で作られ、肝機能の指標となりま コリンエステラーゼ す。 膵 AMY(アミラーゼ) 膵臓、唾液腺の状態がわかります。 臓 GLU(血糖) 糖 代 謝 尿糖 血液中のブドウ糖で、糖尿病の診断に 役立ちます。 食後の検査では高くなります。 血液中のブドウ糖が一定以上になる と、尿中にもでてきます。 HbA1c 1~2ヶ月前の血糖変動がわかります。 グリコアルブミン 1~2週間前の血糖変動がわかります。 Na(ナトリウム) 体液の成分バランスや腎臓の状態が わかります。 カルシウムや無機リンを調べることで骨 や副甲状腺の働きもわかります。 利尿剤の服用時には、カリウムやマグ ネシウムが低くなることがあります。 電 K(カリウム) 解 Ca(カルシウム) 質 IP(無機リン) Mg(マグネシウム) T-CHO (総コレステロール) 脂質異常症(高脂血症)の診断に役立 ちます。 HDL-コレステロール LDLコレステロールは血管壁にたまり動脈硬 脂 化や心筋梗塞の危険因子とされ「悪 玉」コレステロール、HDLコレステロールはLDLコレ 質 LDL-コレステロール ステロールを取り除く「善玉」コレステロールと呼 ばれています。 TG(中性脂肪) 中性脂肪は食後では高くなります。 臨床検査の基準値(主な項目) 検査項目 生 化 学 的 検 査 基準値 単位 70~110 mg/dL 4.6~6.2 % 11.0~16.0 % 0.2~0.9 mg/dL 0.2以下 mg/dL 0.2~0.7 mg/dL 男性:0~60 女性:0~40 IU/L 104~338 IU/L 8~38 IU/L 4~44 IU/L 106~211 IU/L 6.7~8.3 g/dL 3.8~5.3 g/dL 1.2~1.8 なし 8.0~21.0 mg/dL 男性:0.52~1.15 女性:0.36~0.90 男性:2.5~7.0 女性:2.0~5.7 検査項目 血 液 学 的 検 査 mg/dL WBC 白血球数 RBC 赤血球数 Hb ヘモグロビン Ht ヘマトクリット MCV 平均赤血球容積 MCH 平均赤血球Hb量 MCHC 平均赤血球Hb濃度 PLT 血小板数 Neutro 好中球 Lympho リンパ球 Mono 単球 Eosino 好酸球 Baso 好塩基球 RET 網赤血球 ESR 赤血球沈降速度 PT(INR) プロトロンビン時間 APTT 活性化部分トロンボプラスチン時間 FIB フィブリノゲン 基準値 単位 3.50~9.00 10 /μL 男性:4.3~5.6 女性:3.8~4.9 男性:12.9~17.4 女性:10.7~15.3 男性:40~51 女性:34~45 3 10⁶/μL g/dL % 89~99 fℓ 29~35 pg 31~36 % 130~370 103/μL 43~69 % 23~48 % 2~8 % 1~5 % 0~2 % 0.5~1.9 % 男性:2~10 女性:3~15 mm/時 0.8~1.2 なし 24~39 秒 200~400 mg/dL 1.006~1.022 なし 4.5~7.5 なし 蛋白 (-) なし 糖 (-) なし ケトン体 (-) なし 潜血 (-) なし (+/-) なし ビリルビン (-) なし 135~147 凝 固 mg/dL 検 mEq/L 査 3.6~5.0 mEq/L 尿比重 101~111 mEq/L PH 8.2~10.2 mg/dL 2.5~4.6 mg/dL 29~116 IU/L 214~431 IU/L 男性:40~220 女性:33~115 IU/L 21以下 IU/L 120~220 mg/dL 亜硝酸塩 (-) なし 55~150 mg/dL 尿中白血球 (-) なし 男性:40~62.2 女性:40~68.9 mg/dL CEA 癌胎児性抗原 5.0以下 ng/mL 140以下 mg/dL 15.0以下 ng/mL 男性:54~181 女性:43~172 μg/dL 37.0以下 U/mL 0.50以下 0.35~4.94 1.7~3.7 0.7~1.5 ウロビリノーゲン 腫 瘍 マ α-フェトプロテイン CA19-9 カ 糖鎖抗原19-9 ー 12~66 尿 一 般 検 査 ー 甲 状 腺 GLU 血糖 HbA1c ヘモグロビンA1c GA グリコアルブミン T-BIL 総ビリルビン D-BIL 直接ビリルビン ID-BIL 間接ビリルビン γ-GTP γ-グルタミルトランスフェラーゼ ALP アルカリフォスファターゼ AST(GOT) アスパラギン酸アミノ基転移酵素 ALT(GPT) アラニンアミノ基転移酵素 LDH 乳酸脱水素酵素 TP 総蛋白 ALB アルブミン A/G アルブミン/グロブリン比 BUN 血中尿素窒素 CRN クレアチニン UA 尿酸 Na ナトリウム K カリウム Cl クロール Ca カルシウム IP 無機リン AMY アミラーゼ CHE コリンエステラーゼ CK クレアチンキナーゼ CK-MB クレアチンキナーゼMB T-CHO 総コレステロール TG 中性脂肪 HDL-CHO 高比重リポ蛋白コレステロール LDL-CHO 低比重リポ蛋白コレステロール Fe 鉄 NH3 アンモニア CRP C反応性蛋白 TSH 甲状腺刺激ホルモン FT3 遊離トリヨードサイロニン FT4 遊離サイロキシン PSA 4.000以下 ng/mL 前立腺特異抗原 *ご注意 mg/dL 測定値は食事、運動、喫煙などにより多きく影響を受けます。 基準値の範囲外であっても、病気であると判断できるものではありま μIU/mL せん。ご心配な点は担当医にご質問ください。 ヘモグロビンA1cは、国際標準化(NGSP)に一本化される見通しです。 μg/dL pg/mL ng/dL 横浜市立市民病院 検査部 平成26年5月改訂
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