高電圧ストレスによるAlGaN/GaN の界面とバルク

第 61 回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集(2014 春 青山学院大学)
18p-PG3-13
高電圧ストレスによる AlGaN/GaN の界面とバルクトラップの測定
に関する研究
Electrical Characterization of interface and bulk traps of AlGaN/GaN Structure by
Electrical Stress Measurement
東工大フロンティア研 1, 東工大総理工 2,
○
譚錫昊 1, 川那子高暢 2,
角嶋邦之 2, 片岡好則 2, 西山彰 2, 杉井信之 2, 若林整, 筒井一生 1, 名取研二 1, 岩井洋 1,
3
Tokyo Tech. FRC1, IGSSE 2,○X. H. Tan1, T.Kawanago2, K. Kakushima2, Y. Kataoka2,
A. Nishiyama2, N. Sugii2, H. Wakabayashi2, K. Tsutsui2, K. Natori1, H. Iwai1
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【はじめに】AlGaN/GaNヘテロ構造を用いるHEMTは高耐圧,高周波,高温動作が可能であるなどの
優れた特徴を持つことから,電力変換素子などへの応用が期待される。AlGaN/GaNの接合界面と基板
バルクに存在しているトラップがデバイスの耐圧特性の劣化の原因となる[1]。本実験ではAlGaN/GaN
にショットキーゲット電極に電圧ストレスかけた後のCV特性から接合界面と基板バルクのトラップ
の測定をおこなった。
【実験手順】Si基板上のAlGaN/GaN膜を硫酸過水洗浄とHF処理を施し、Cl2ガスのRIEで素子分離
を行った。膜厚100nmのプラズマTEOSで素子分離を保護したのち、電極形成領域のエッチングを行
った。ソースとトレイン電極には20nm のTi/Al/TiN膜を用い、ゲット電極には50nmTiN用いた。ス
パッタ法で堆積し、RIEによる電極形成を行った。Ti/Al/TIN電極の熱処理は窒素雰囲気中で950oCと
し、表面の保護として50nmのTiNコンタクトバットを堆積し、ゲット電極とともに熱処理は10分フォ
ーミングガス雰囲気で300oCとした。0~1000秒間で電圧ストレスをかけ、CV特性を行い、接合界面
と基板バルクのトラップを測定した。
【実験結果】Fig.1にC-V特性のストレス時間依存性を示す。(a)には30Vのストレス電圧をかけた後の
CV特性であり、この結果によりフラットバンドは正方向にシフトする。また、100秒ストレスかけた
後-4Vから-3Vの間にピック値が現れ、バンドギャップ中にトラップが生成されることが分かった。(b)
には20Vのストレス電圧をかけた後のCV特性であり、この結果によりフラットバンドも正方向にシフ
トすることがわかった。
【参考文献】[1]: N.-Q. Zhang, B. Moran, S. P. DenBaars, U. K. Mishra, X. W. Wang, and T. P. Ma,
1.2
Vstress:30V
1
0.8
0.6
0s
10s
100s
1000s
0.4
0.2
0
-7
-6
-5
-4
-3
-2
-1
0
Gate-drain voltage (V)
Capacitance (uF/cm2)
Capacitance (uF/cm2)
IEDM Tech. Dig., 2001, pp. 25.5.1–25.5.4
1.2
Vstress:20V
1
0.8
10s
0.4
100s
0.2
1000s
0
-7
-6
-5
-4
-3
-2
Gate-drain voltage (V)
(b)
(a)
Fig. 1 Stress time dependency of C-V characteristics of
AlGaN/GaN (a)V stress: 30V (b)V stress: 20V
Ⓒ 2014 年 応用物理学会
0s
0.6
14-087
-1
0