学校便り30号 - 神埼市教育委員会

学校だより
学校教育目標
第30号
「体を強く 心賢しく 学び続ける せんだんの子」
平成28年11月24日(木)
神埼市立神埼小学校
(文責)
校長
宮
地
茂
今年も、11月24日(木)~26日(土)、福島
県の葛尾小学校から4名の子どもたちと3名の先
生方が来られ、「SF青空プロジェクト」を開催
することになりました。メインは、明日25日の
歓迎集会、学級での交流です。
このプロジェクトは、東日本大震災で避難生活
を強いられている東北の子どもたちを佐賀に迎
え、青空の下で精一杯遊んで欲しいという願いか
ら始まったものです。今年で5回目になります。
年々、来佐する子どもたちは、減ってきています
が、心の交流は続いています。
今年も「福島の子どもたちともっと仲良くなる
ために」というテーマで、1ヶ月以上前から児童
会で代表委員会を開き、準備してきました。葛尾
小学校の子どもたちと神埼小の子どもたちの心と
心のつながりが深まればうれしいです。
11月23日(水)、「吉田絃二郎
生誕131年祭」が行われました。
事前に絃二郎の作品を読んで
の感想文・感想画の応募があ
り、本校からは、池田美鈴さ
んが「天までとどけ」の感想
文(裏面に紹介)、三村保恩さん
が「天までとどけ」の感想画(左
写真)で最優秀賞(入賞作品は、
11月16日(水)、神埼
学校便り26号で紹介)となり、
中学校4名の先生方によ
授賞式に出席しました。その
る出前授業がありました。
後、市内の最優秀者7名によ
教 科 は 、 数 学 ( 算 数 )、
る感想文の朗読がありました。
理科、英語でした。どの
池田美鈴さんがそのトップバ
授業も興味を引きつけら
ッターで最初は少し緊張の様
れる授業で、子どもたち
子が見られましたが、最後ま
も楽しく活動していまし
で堂々と朗読することができ
た。この学習を通して、 ました。神埼中央公民館での大舞台での発表は、
中学進学への不安や段差 とても貴重な経験となりました。
がいくらかでも解消でき
また、米倉美代子氏による「清坊と三吉」の朗
たのではないでしょうか。 読や神埼中学校の吹奏楽部演奏もとても素晴らし
また、22日は、本
く心打たれました。本校の子どもたちにも聞かせ
校にて進学説明会が
たいなと思いました。
行われました。校長
先生はじめ、3名の
先生方がお見えにな
り、学校生活や学習
読書の秋。本校の子どもたちは、朝から図書室
面、部活動などにつ
へ行ってたくさんの本を借りています。10月ま
いて説明をされました。神埼小学校の機関車とし での多読者各学年ベスト5(冊数)を紹介します。
て頑張ってくれている6年生も中学校の門をくぐ 1年 牟田ひいろ(259)、北島そら(258)、高崎ここな(257)
るまで4ヶ月余りとなりました。残りの小学校生
谷はるま(251)、田崎だいと(250)、山口あんり(250)
活、思い出多い日々を過ごして欲しいと思います。2年 貞包ゆい(242)、原田ひな(242)、角田あこ(238)
11月2 1日(月)、
本年度採用された
先生方が、本校の5
年3組の道徳「ルー
ルを守る人になり
たい」という心情
を育てる授業を見
に来られました。たくさんの参観者がある中で、
子どもたちは、自分の意見をしっかり発表し、こ
れからの行動について考えることができました。
村口るな(236)、松本るり(235)
市原けいと(259)、諸田あみ(224)、貞島ひとみ(220)
石井りん(212)、茂田なぎさ(210)
4年 園木聖也(229)、今西美月(223)、横山栞菜(211)
神代遥(209)、江口凛(201)、
5年 石丸愛子(237)、真崎陽(229)、宮﨑豊弥(228)
渡邊亜依(227)、諫山優太(225)
6年 中園陽貴(274)、山口一宝(266)、髙尾亘(256)
江口晃生(255)、森永愛理(248)
3年
学年末には、
「みつば賞」などの表彰をします。多
くの本と出会い、心の栄養を蓄えて欲しいと思います。
「天までとどけ」を読んで
5年3組
池田美鈴
この話は、彌一という男の子と漁師の父の親子のきずなの物語でした。
沖に漁に出た父は、その夜、激しい嵐に会い帰ってきませんでした。心配で眠るこ
とができない彌一は、ずっと帰ってこない父親のために、初めは沖の船からランプの
光が見えると思い、ガラス窓のそばにランプを置いてみました。そして、いく度も火
が消えようとも、大きな波で家がみしみし動こうとも、ランプに火をつけて、窓から
去りませんでした。それは、父の「家のランプが遠い沖からでも目につく。見えると
櫓を握る腕の力も百倍になる」という言葉を前に聞いていたからです。しかし、彌一
の思いを閉ざすように石油がなくなってしましました。一里あまりも離れた町に買い
に行けず、決心した彌一は、、なんと斧を持って小屋をくずして、板を庭に運び火をつ
けました。燃え上がる火の前に立ち、ぼんやり沖をながめていた彌一は、さみしい気
持ちが強かったのかな、それとも心配で仕方なかったのかなと私は思いました。
嵐は止み、浜は静かになり夜は明けました。難破船から助けられた人々。しかし、
そこには父はいませんでした。彌一は、あきらめません。二十日間ほど火をたいて、
とうとう小屋の木は、なくなってしまいました。小屋の次は、羽目板、壁と次々に壊
し薪にするのでした。
私も、親は大切に思っているし、あきらめないと思います。しかし、彌一のように
家を壊したりする行動が出来るかなと考えると、正直自信がありません。人間いざと
いう時は、家がなくなる恐怖心など考えず、がむしゃらに親のためにするのかもしれ
ません。
一生懸命に行動し、いつも人々に優しくしている彌一が困っている時には、人々も
声をかけて助けてくれました。その優しさにふれて、初めて彌一は涙するのです。み
んなで協力して板や磯馴木を集め、燃やし踊り、その光景がついに、外国船に届き、
外国船に助けられた父は、故郷だと気付き、あきらめず燃やし続けた炎が親子を結び
つけたのでした。
私は、いつも友達や妹が、困っている時に手助けができているかなと、考えてみま
した。一人でいる友達に声かけしたり、悪口、けんかなど見かけると注意して友達を
守ることぐらいしか今はできていません。それが、友達の役に立ち、喜ばれていたら
私もうれしく思います。また、彌一のように家族や人間関係を日々大切にし、悲しみ
や喜びを一緒に感じることのできる温かい人になりたいと物語を読んで強く思いまし
た。