津田塾大学

大学別学年暦・事務手続き
6.津田塾大学
.津田塾大学
1)学年暦
2016年
定期健康診断
4月 4日(月)
入学式
4月4日(月)~7日(木)
・9日(土)
新入生オリエンテーション
4月 8日(金)
前期授業開始
7月18日(月)
・23日(土)
補講
7月22日(金)~7月28日(木)
前期第15回授業期間
7月29日(金)
試験日
8月1日(月)
試験日・前期授業終了
8月 2日(火)~9月20日(火)
夏期休暇
9月14日(水)
創立記念日
9月21日(水)
後期授業開始
10月10日(月)
(体育の日)
平常授業実施
11月 3日(木)
(文化の日)
平常授業実施
11月10日(木)
津田塾祭準備(午後休講)
11月11日(金)~13日(日)
津田塾祭
11月14日(月)
津田塾祭後始末(休講)
12月23日(金)
(天皇誕生日)
平常授業実施
12月26日(月)
12月授業終了
12月27日(火)~1月9日(月)
冬期休暇
2017年
2017年
1月10日(火)
後期授業再開
1月13日(金)
午前補講・午後休講
1月17日(火)~18日(水)
補講
1月23日(月)~27日(金)
後期第15回授業期間
1月30日(月)
・31日(火)
試験日
1月31日(火)
後期授業終了
3月17日(金)
卒業式
4月 1日(金)
・5日(火)
・6日(水)
・7日(木)
2)事務手続等
(1)TAC単位互換申請受付日
2016年 4月1日(金)~5日(火)
(2)受講許可学生発表日(学生の所属大学を通して発表)
2016年 4月7日(木)
3)事務取扱時間
<担当部課>
教務課
平日
土曜
8:30~11:15、12:15~16:30
休業
1
4)単位互換履修生証の発行
TAC単位互換履修生のための学生証を発行します。4 月 20(木)以降、写真2枚(タテ2.5
㎝×ヨコ2㎝)を教務課窓口に提出し、発行手続きを行ってください。
5)その他
休講の伝達は、教務課掲示板(本館1階)に掲示、またはHPに掲載します。
また、休講に関しては、学外からでも下記アドレスにて確認できます。
http://office.tsuda.ac.jp/kyoumu/KYUKO/kyuko.html
●気象警報発表の場合の休講措置について
気象庁により、東京都全域または多摩北部全域または小平市に「大雨」
、
「洪水」
、
「暴風」
、
「暴
風雪」
、
「大雪」のいずれかの気象警報(注意報を除く)が発表された場合休講となります。発
表された警報が解除された場合、その時間帯によって授業の実施は以下のとおりとなります。
イ.午前6時までに解除された場合
通常授業(1時限目)
ロ.午前6時現在発令中で、午前10時までに解除された場合 午前中は休講、3時限目から
授業開始
ハ.午前10時を過ぎても解除されない場合
1日休講
上記気象警報が授業開始後に発令された場合、原則として、その時限の授業は平常どおり実施
し、次の時限以降の授業は上記、ロ.ハ.に準じます。警報が解除されても交通機関に大幅な
乱れが生じている場合は、状況により休講措置をとることがあります。本学掲示、ホームペー
ジ等で確認するようにしてください。
6)受付窓口
津田塾大学 教務課(センターオフィス内)
所在地
〒187-8577 東京都小平市津田町2-1-1
電話
TEL 042-342-5130 FAX 042-342-5131
① 西武国分寺線 鷹の台駅より徒歩約8分
交通
② JR 武蔵野線 新小平駅より徒歩約18分
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科目名:
イギリス文化概論 [指定科目1]
担当者名: 伊藤 航多/菅 靖子
開講期:通年(前期) 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:4
授業時間:木曜日2時限 教室:1号館1111教室
【講義の目的と内容】
イギリスという島国は、かつて「近代文明」の象徴とされ、また「日の沈まぬ帝国」としての偉容を背景にして
、英語をはじめとする文化や思想、社会制度を世界に送り出してきた。そして今は「王室」「紅茶」といったス
テレオタイプなイメージとは裏腹に、多文化国家として多様な要素を取り込みながら変化し続けている。
前期の講義では、イギリス(連合王国)のみにとどまらないグローバルな視点をふまえつつ、ブリテン諸島の古
代から近代へと至る歴史を概観していく。
【授業の到達目標】
イギリス地域研究の基礎として、ブリテン諸島の歴史をめぐる知識や論点、研究動向を学ぶ。
【授業計画(1回目)】
イントロダクション
【授業計画(2回目)】
ローマ帝国の遺産(先史-5世紀)
【授業計画(3回目)】
北欧からの植民(5-11世紀)
【授業計画(4回目)】
ノルマン・コンクェストの衝撃(11-12世紀)
【授業計画(5回目)】
海峡をまたぐ王朝(12-14世紀)
【授業計画(6回目)】
「島国」への道(14-16世紀)
【授業計画(7回目)】
プロテスタント国家の船出(16世紀)
【授業計画(8回目)】
三王国の争乱(1600-1660年代)
【授業計画(9回目)】
「連合王国」の誕生(1660-1710年代)
【授業計画(10回目)】
ジェントルマンと議会政治(18世紀)
【授業計画(11回目)】
イギリス帝国と産業革命(18世紀)
【授業計画(12回目)】
都市の発展(18世紀)
【授業計画(13回目)】
フランス大革命の余波(1780-1810年代)
【授業計画(14回目)】
「改革」の時代(1810-30年代)
【授業計画(15回目)】
まとめと試験
(履修者数や授業の進み具合によってスケジュールが変更になる場合もあります。)
【テキスト】
教科書は使用しない。
【参考書】
青山吉信ほか『世界歴史大系 イギリス史』全3巻、山川出版社
川北稔編『世界各国史 イギリス史』山川出版社
木畑洋一・秋田茂編著『近代イギリスの歴史 16世紀から現代まで』ミネルヴァ書房
近藤和彦『イギリス史10講』岩波書店
P・ラングフォード編『オックスフォード ブリテン諸島の歴史』全11巻、慶應義塾大学出版会
【準備学習(予習・復習等)の内容】
講義に関連するキーワードのリストおよび年表を毎回配布するが、ただ機械的に書き取らせるための板書・スラ
イドの類は用意しない。講義を聞きながらとったメモをもとにして、参考文献などを用いながら自学用ノートを
作成すること。
【評価方法・基準】
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学期末の論述試験によって成績評価する。
【オフィスアワー】
毎週火曜日 お昼休み(12:00〜13:00) 1号館2階研究室(1215号)
【その他】
イギリス、あるいはヨーロッパの社会・文化・政治について専門的に学ぶつもりの学生には優先的に履修するこ
とを勧める。
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科目名:
イギリス文化概論
[指定科目1]
担当者名: 伊藤 航多/菅 靖子
開講期:通年(後期) 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:4
授業時間:木曜日2時限 教室:1号館1111教室
【講義の目的と内容】
イギリス史の基本的な流れを追いつつ、映像や図版を紹介しながら、それぞれの時代を考察する。
後期は、ヴィクトリア朝から現代までを扱う。
【授業の到達目標】
イギリスの通史を理解する。
【授業計画(1回目)】
はじめに
【授業計画(2回目)】
ヴィクトリア朝初期
【授業計画(3回目)】
ヴィクトリア朝中期(1)
【授業計画(4回目)】
ヴィクトリア朝中期(2)
【授業計画(5回目)】
ヴィクトリア朝後期(1)
【授業計画(6回目)】
ヴィクトリア朝後期(2)
【授業計画(7回目)】
世紀転換期
【授業計画(8回目)】
エドワード朝
【授業計画(9回目)】
第一次世界大戦
【授業計画(10回目)】
両大戦間期(1)
【授業計画(11回目)】
両大戦間期(2)
【授業計画(12回目)】
戦後(1)
【授業計画(13回目)】
戦後(2)
【授業計画(14回目)】
21世紀
【授業計画(15回目)】
まとめ、試験
【テキスト】
授業中に指示
【参考書】
授業中に指示
【準備学習(予習・復習等)の内容】
授業中に指示した文献を読む(30分程度)
【評価方法・基準】
期末試験もしくは期末レポート、中間レポート(課外課題)
【オフィスアワー】
メールでアポをとること。
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科目名:
コミュニケーション概論
[指定科目2]
担当者名: 中西 雅之
開講期:通年 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:4
授業時間:月曜日1時限 教室:本館H315教室
【講義の目的と内容】
コミュニケーション学の基礎理論および概念を対人、小集団、組織、パブリック、異文化、マスメディア等の様
々な状況において具体例を通して考察します。コミュニケーションには新聞を読んだり、テレビを見たり、イン
ターネットを利用したりすることから、文化やバックグラウンドの違う人と相互理解を深めたり、1対1で人間
関係を発展させていくことまで含まれます。つまり、我々の日常的活動の殆どすべてがコミュニケーションであ
ると言っても過言ではありません。コミュニケーションを一言で定義することは難しいのですが、言葉や非言語
的手段を駆使して行うメッセージ(意味)の伝達プロセスであると言えるでしょう。この講義を通して、学生諸
君にはコミュニケーションのおもしろさ、奥の深さを実感してもらいたいと思います。授業はテキストに従い、
講義形式で進めていきます。
【授業の到達目標】
現代の多様で複雑な社会状況におけるコミュニケーションの重要性を身近な具体例とともに理解し、様々な問題
や事象をコミュニケーション学の理論を用いて分析・考察できるようになることを目指します。
【授業計画(1回目)】
授業の概要説明とIntroduction to Communicationとして、コミュニケーションを学ぶ目的やその基本原則、概
念などの解説をします。英語のテキストと日本語のテキストの使用法や勉強の仕方についても紹介します。
【授業計画(2回目)】
Trenholm Chapter 1 The Communication Traditions 第1回
引き続き、基本的な背景としてコミュニケーション学の歴史を古代ローマ・ギリシャ時代から21世紀に至るまで
学問領域の発達と変遷を追いながら解説します。
【授業計画(3回目)】
Trenholm Chapter 1 The Communication Traditions 第2回
Communicationの定義とその性質 (Nature of communication)について詳しく説明します。
【授業計画(4回目)】
Trenholm Chapter 2 Definitions, Models, and Perspectives 第1回
中西 「人間関係を学ぶための11章」プロローグ、第1章「インターパーソナル・コミュニケーションについて
知っておくこと」
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」 プロローグ、第1章「不透明性
とのせめぎ合い」
「コミュニケーションはプロセス(過程)である」という基本概念を中心に、代表的な理論やモデル、事象を分
析する視点を紹介します。コミュニケーションの基本的な特徴や性質についても学びます。
【授業計画(5回目)】
Trenholm Chapter 2 Definitions, Models, and Perspectives 第2回
中西 「人間関係を学ぶための11章」プロローグ、第1章「インターパーソナル・コミュニケーションについて
知っておくこと」
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」 プロローグ、第1章「不透明性
とのせめぎ合い」
引き続き、「コミュニケーションはプロセス(過程)である」という基本概念を中心に、代表的な理論やモデル
、事象を分析する視点を紹介します。コミュニケーションの基本的な特徴や性質についても学びます。
【授業計画(6回目)】
Trenholm Chapter 3 Decoding Messages: Listening and Perception 第1回
中西 「人間関係を学ぶための11章」第5章「見る事、聞くこと、そして知ること」
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」、第7章「リスニング−聞くと聴
く」
コミュニケーションに影響を及ぼす要因の1つとして、perception (認識のプロセス)と話すこと(speaking)と
同じかそれ以上に重要な聞く(聴く)こと(listening)のスキルについて学びます。
【授業計画(7回目)】
Trenholm Chapter 3 Decoding Messages: Listening and Perception 第2回
6
中西 「人間関係を学ぶための11章」第5章「見る事、聞くこと、そして知ること」
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」、第7章「リスニング−聞くと聴
く」
引き続き、コミュニケーションに影響を及ぼす要因の1つとして、perception (認識のプロセス)と話すこと(
speaking)と同じかそれ以上に重要な聞く(聴く)こと(listening)のスキルについて学びます。
【授業計画(8回目)】
Trenholm Chapter 5 Encoding Messages: Spoken Language 第1回
中西 「人間関係を学ぶための11章」第2章「ことば、コトバ、言葉」
言語によるコミュニケーション(verbal communication)についての基本概念と理論を学びます。コミュニケーシ
ョンツールとしての言葉の特性と誤解やその他のコミュニケーションの問題の関連性を考察します。
【授業計画(9回目)】
Trenholm Chapter 5 Encoding Messages: Spoken Language 第2回
中西 「人間関係を学ぶための11章」第2章「ことば、コトバ、言葉」
引き続き、言語によるコミュニケーション(verbal communication)についての基本概念と理論を学びます。コミ
ュニケーションツールとしての言葉の特性と誤解やその他のコミュニケーションの問題の関連性を考察します。
【授業計画(10回目)】
Trenholm Chapter 5 Encoding Messages: Spoken Language 第3回
中西 「人間関係を学ぶための11章」第2章「ことば、コトバ、言葉」
引き続き、言語によるコミュニケーション(verbal communication)についての基本概念と理論を学びます。コミ
ュニケーションツールとしての言葉の特性と誤解やその他のコミュニケーションの問題の関連性を考察します。
【授業計画(11回目)】
Trenholm Chapter 5 Encoding Messages: Nonverbal Communication 第1回
中西 「人間関係を学ぶための11章」第3章「黙っちゃいないノンバーバル」
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」第5章「フェイスワーク」、第6
章「非言語コミュニケ−ションによる駆け引き」
時として、言葉よりはるかに重要な言葉によらない非言語コミュニケーション(nonverbal communication)の特
徴やその役割を学びます。
【授業計画(12回目)】
Trenholm Chapter 5 Encoding Messages: Nonverbal Communication 第2回
中西 「人間関係を学ぶための11章」第3章「黙っちゃいないノンバーバル」
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」第5章「フェイスワーク」、第6
章「非言語コミュニケ−ションによる駆け引き」
引き続き、言葉よりはるかに重要な言葉によらない非言語コミュニケーション(nonverbal communication)の特
徴やその役割を学びます。
【授業計画(13回目)】
Trenholm Chapter 5 Encoding Messages: Nonverbal Communication 第3回
中西 「人間関係を学ぶための11章」第3章「黙っちゃいないノンバーバル」
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」第5章「フェイスワーク」、第6
章「非言語コミュニケ−ションによる駆け引き」
引き続き、言葉よりはるかに重要な言葉によらない非言語コミュニケーション(nonverbal communication)の特
徴やその役割を学びます。
【授業計画(14回目)】
前期授業のまとめとフォローアップ
【授業計画(15回目)】
Trenholm Chapter 6 Interpersonal communication 第1回
中西 「人間関係を学ぶための11章」第4章「わたしは誰?セルフコンセプトとコミュニケーション」、第6章
「自分を見せること セルフディスクロージャー」、第7章「コンフリクト」、第8章「充足のためのコミュニ
ケーション」、第9章「人間関係の発展のプロセス」、エピローグ
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」第3章「トラブル発生」、第4章
「パワーと人間操縦法」、第8章「違うから通じない」、エピローグ
7
3回に分けて、コミュニケーションの基本型であるinterpersonal communication (インターパーソナル・コミュ
ニケーション)について学びます。インターパーソナル・コミュニケーションの難しさや人間関係の発展のプロ
セスとの関係、そして学習すべきスキルなどについても解説します。
【授業計画(16回目)】
Trenholm Chapter 6 Interpersonal communication 第2回
中西 「人間関係を学ぶための11章」第4章「わたしは誰?セルフコンセプトとコミュニケーション」、第6章
「自分を見せること セルフディスクロージャー」、第7章「コンフリクト」、第8章「充足のためのコミュニ
ケーション」、第9章「人間関係の発展のプロセス」、エピローグ
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」第3章「トラブル発生」、第4章
「パワーと人間操縦法」、第8章「違うから通じない」、エピローグ
引き続き、コミュニケーションの基本型であるinterpersonal communication (インターパーソナル・コミュニ
ケーション)について学びます。インターパーソナル・コミュニケーションの難しさや人間関係の発展のプロセ
スとの関係、そして学習すべきスキルなどについて解説します。
【授業計画(17回目)】
Trenholm Chapter 6 Interpersonal communication 第3回
中西 「人間関係を学ぶための11章」第4章「わたしは誰?セルフコンセプトとコミュニケーション」、第6章
「自分を見せること セルフディスクロージャー」、第7章「コンフリクト」、第8章「充足のためのコミュニ
ケーション」、第9章「人間関係の発展のプロセス」、エピローグ
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」第3章「トラブル発生」、第4章
「パワーと人間操縦法」、第8章「違うから通じない」、エピローグ
引き続き、コミュニケーションの基本型であるinterpersonal communication (インターパーソナル・コミュニ
ケーション)について学びます。インターパーソナル・コミュニケーションの難しさや人間関係の発展のプロセ
スとの関係、そして学習すべきスキルなどについて解説します。
【授業計画(18回目)】
Trenholm Chapter 7 Group Communication 第1回
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」第9章「リーダーシップとコミュ
ニケーションの関係」
グループでの諸活動やチームワークに必要なグループコミュニケーションについて学びます。グループのなかで
のコミュニケーションの特徴を理解するとともに、グループの生産性を最大化するために必要なコミュニケーシ
ョンスキルやリーダーシップについても解説します。
【授業計画(19回目)】
Trenholm Chapter 7 Group Communication 第2回
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」第9章「リーダーシップとコミュ
ニケーションの関係」
引き続き、グループでの諸活動やチームワークに必要なグループコミュニケーションについて学びます。グルー
プのなかでのコミュニケーションの特徴を理解するとともに、グループの生産性を最大化するために必要なコミ
ュニケーションスキルやリーダーシップについても解説します。
【授業計画(20回目)】
Trenholm Chapter 7 Group Communication 第3回
中西 「なぜあの人とは話しが通じないのか 非・論理コミュニケーション」第9章「リーダーシップとコミュ
ニケーションの関係」
引き続き、グループでの諸活動やチームワークに必要なグループコミュニケーションについて学びます。グルー
プのなかでのコミュニケーションの特徴を理解するとともに、グループの生産性を最大化するために必要なコミ
ュニケーションスキルやリーダーシップについても解説します。
【授業計画(21回目)】
Trenholm Chapter 8 Organizational Communication 第1回
前回に引き続き、企業や団体、学校など私たちが所属する様々な組織の内外で繰り広げられるコミュニケーショ
8
ンの興味深い側面を見ていきます。組織のメンバーに求められるコミュニケーションスキルについて学びます。
【授業計画(22回目)】
Trenholm Chapter 8 Organizational Communication 第2回
前回に引き続き、企業や団体、学校など私たちが所属する様々な組織の内外で繰り広げられるコミュニケーショ
ンの興味深い側面を見ていきます。組織のメンバーに求められるコミュニケーションスキルについて学びます。
【授業計画(23回目)】
Trenholm Chapter 8 Organizational Communication 第3回
企業や団体、学校など私たちが所属する様々な組織の内外で繰り広げられるコミュニケーションの興味深い側面
を見ていきます。組織のメンバーとして求められるコミュニケーションスキルについて学びます。
【授業計画(24回目)】
Trenholm Chapter 9 Public Communication 第1回
演説や講演その他、one-to-manyのフォーマットで、公共の場で行われるspeaker-audience communicationの特
徴やその目的について概観します。
【授業計画(25回目)】
Trenholm Chapter 9 Public Communication 第2回
Public communicationの重要な要素であるarguments and appealsについて、Toulmin's modelを使って説明しま
す。
【授業計画(26回目)】
【授業計画(27回目)】
Trenholm Chapter 11 Communication and the Media 第1回
Mass communication/mass mediaについてuserとして私たちが知っておくべきこと、メディアからの情報とどの
ようにつきあっていくかについて解説します。
【授業計画(28回目)】
Trenholm Chapter 11 Communication and the Media 第2回
伝統的なprint mediaからInternetまで、各種のMediaの特性について解説します。さらに、mass communication
が私たちに及ぼす影響力についてもprosocial/antisocialのふたつの側面から考えていきます、
【授業計画(29回目)】
Trenholm Chapter 11 Communication and the Media 第3回
代表的なmass communication theoriesを紹介し、現代社会の実態に即して新たな解釈を加えながら解説します
。
【授業計画(30回目)】
一年間の講義を振り返っての総まとめとフォローアップ
【テキスト】
Sarah Trenholm "Thinking Through Communication (6th Edition)" 中西雅之「人間関係を学ぶための11章― インターパーソナル・コミュニケーションへの招待」(くろしお出
版) 中西雅之「なぜあの人とは話が通じないのか? 非・論理コミュニケーション」(光文社新書)
【参考書】
中西雅之「対話力 なぜ伝わらないのか、どうすれば伝わるのか」(PHP研究所)その他、適宜、授業中に紹介
します。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
テキストの予習、コミュニケーションの実例の検討。
【評価方法・基準】
前期・後期の定期試験に加え、学生の理解度や問題意識を確認する目的で何回かReality Checksと呼ぶコメント
を授業中に書いてもらい、総合的に成績を評価します。
【オフィスアワー】
別途指示します (by appointment)。
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【その他】
講義形式で授業を進めていきますが、学生の授業への積極的参加を期待しています。
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科目名:
多文化共生論
[指定科目3]
担当者名: 北村 文
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:火曜日4時限 教室:2号館2101教室
【講義の目的と内容】
私たちの社会には、様ざまな「差異」――国籍や人種やエスニシティの、ジェンダーやセクシュアリティの、宗
教や言語、階層、世代、地域の――が存在します。それはすなわち、他者との出会いにおいては葛藤や衝突が避
けがたいということ、多文化共生が日常的な問題であるということを意味するでしょう。本講義では、社会学、
文化人類学、社会言語学、カルチュラルスタディーズ、ジェンダー研究、アイデンティティ研究をふくむ学際的
な枠組みから、多文化社会の諸問題を分析的かつ批判的に考察します。講義のなかで示される概念や理論、そし
て具体的な事例を通じて、多文化社会についての考察を深めるとともに、自身の異文化/多文化経験を再考する
ことを目指します。
【授業の到達目標】
現代社会の諸問題を考えるうえで必要な、分析力と批判力そして感受性を養います。
【授業計画(1回目)】
多文化共生とは何か
【授業計画(2回目)】
差異と序列(1):国籍、人種、エスニシティ
【授業計画(3回目)】
差異と序列(2):文化、言語、階層
【授業計画(4回目)】
差異と序列(3):ジェンダーとセクシュアリティ
【授業計画(5回目)】
差異と序列(4):「他者」の表象
【授業計画(6回目)】
アイデンティティの政治(1):セクシュアル・マイノリティ
【授業計画(7回目)】
アイデンティティの政治(2):エスニック・マイノリティ
【授業計画(8回目)】
アイデンティティの政治(3):多文化主義
【授業計画(9回目)】
生きられるアイデンティティ(1):多文化の現場
【授業計画(10回目)】
生きられるアイデンティティ(2):多言語の現場
【授業計画(11回目)】
生きられるアイデンティティ(3):アイデンティティの交渉
【授業計画(12回目)】
生きられるアイデンティティ(4):アイデンティティの撹乱
【授業計画(13回目)】
多文化共生の可能性(1):実践
【授業計画(14回目)】
多文化共生の可能性(2):方法
【授業計画(15回目)】
試験とまとめ
【テキスト】
教科書は使用しません。
【参考書】
授業時に参考文献リストを配布します。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
各回の講義内容を理解し、それをふまえたうえで授業にのぞめるよう復習すること。
【評価方法・基準】
受講態度と期末試験にもとづき、総合的に評価します。
【オフィスアワー】
火曜日 12:30-14:00
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科目名:
言語教育とジェンダー
[指定科目4]
担当者名: 北村 文
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:火曜日4時限 教室:2号館2101教室
【講義の目的と内容】
言語教育は政治的な企てである――本講義では、ジェンダーを視座とすることにより、外国語/第二言語の教授
や習得の過程について再考します。言語は教える者から学ぶ者へ、あたかもモノのように手渡されるのでしょう
か。誰が誰に、どの言語を、どの言語で、どのように、なぜ、どんな状況で手渡そうとするのか、そしてそれは
いかに成功し失敗するのか、どのような帰結をともなうのか、すなわち、言語教育の社会的な側面についても考
える必要があるでしょう。講義を通して応用言語学、社会言語学、社会学、文化人類学、ジェンダー研究、アイ
デンティティ研究の理論と方法論の蓄積に触れ、「言語」と「ジェンダー」を考察するとともに、「教育」とい
う人と人とのかかわりあいについて理解を深めていきます。
【授業の到達目標】
現代社会の諸問題を考えるうえで必要な、分析力と批判力そして感受性を養います。
【授業計画(1回目)】
言語について
【授業計画(2回目)】
ジェンダーについて(1):問題としてのジェンダー
【授業計画(3回目)】
ジェンダーについて(2):視座としてのジェンダー
【授業計画(4回目)】
言語とジェンダー(1):女ことば、男ことば
【授業計画(5回目)】
言語とジェンダー(2):ジェンダー・ステレオタイプ
【授業計画(6回目)】
言語とジェンダー(3):ジェンダー・パフォーマンス
【授業計画(7回目)】
言語教育・言語習得(1):認知主義と社会的転回
【授業計画(8回目)】
言語教育・言語習得(2):教室の力学
【授業計画(9回目)】
言語教育・言語習得(3):学ぶ者のアイデンティティ
【授業計画(10回目)】
言語教育と言語習得(4):教える者のアイデンティティ
【授業計画(11回目)】
言語教育とジェンダー(1):教室と教科書のなかのジェンダー
【授業計画(12回目)】
言語教育とジェンダー(2):日本女性と英語――イメージ
【授業計画(13回目)】
言語教育とジェンダー(3):日本女性と英語――リアリティ
【授業計画(14回目)】
言語教育とジェンダー(4):言語習得とアイデンティティ
【授業計画(15回目)】
試験とまとめ
【テキスト】
教科書は指定しません。
【参考書】
授業時に参考文献リストを配布します。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
各回の講義内容を理解し、それをふまえたうえで授業にのぞめるよう復習すること。
【評価方法・基準】
受講態度と期末試験にもとづき、総合的に評価します。
【オフィスアワー】
火曜日 12:30-14:00
12
科目名:
国際関係概論 A
[指定科目5]
担当者名: 吉岡 潤
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:水曜日3時限 教室:1号館1111教室
【講義の目的と内容】
この講義では、世界で起こり、また起ころうとしている様々な現象や問題――戦争、テロ、貧困、グローバリ
ゼーションなど――を理解するための視点と道具を提供したい。その際、特に現代世界の成り立ちを過去との関
係においてとらえる「歴史のつながり」、そして諸問題を切り取り、分析するためのさまざまな視点を複眼的に
とらえる「知のつながり」を視野に入れつつ、国際関係という「つながり」を読み解いていく。
小難しく言ってみたが、国際関係がどのように展開してきたかという「国際関係」史と、その国際関係がどの
ように捉えられ、理解され、分析されてきて、また今日どのように分析されているかという「国際関係学」史を
紹介するのが主旨である。講義では国際関係史の流れにあわせる形で、その時代時代、その場その場での国際関
係論・理論の多様な展開を紹介していく。
【授業の到達目標】
1年生がこれから国際関係について学ぶための最初の手がかりをつかむこと。
単なる国際情勢研究にとどまらない(とどまりえない)、国際関係学の広がりを理解すること。
ものごとを多角的に見られるよう、目のこらし方のパターンを増やすこと。
【授業計画(1回目)】
導入:「国際関係概論」概論
※ 以下の予定は変更になる場合もある
【授業計画(2回目)】
国際関係をつむぐ主体①:国家間関係としての国際関係
【授業計画(3回目)】
国際関係をつむぐ主体②:国家について
【授業計画(4回目)】
国際関係をつむぐ主体③:international relations と transnational relations
【授業計画(5回目)】
国際関係へのアプローチ①:国際関係学の登場にいたる国際社会の流れ
【授業計画(6回目)】
国際関係へのアプローチ②:国際関係学の登場にいたる国際社会の流れ(つづき)
【授業計画(7回目)】
国際関係へのアプローチ③:国際関係学の登場
【授業計画(8回目)】
国際関係へのアプローチ④:国際関係学の登場(つづき)
【授業計画(9回目)】
国際関係へのアプローチ⑤:第二次世界大戦後の国際関係と国際関係学の展開
【授業計画(10回目)】
国際関係へのアプローチ⑥:第二次世界大戦後の国際関係と国際関係学の展開(つづき)
【授業計画(11回目)】
国際関係へのアプローチ⑦:冷戦後の国際関係と国際関係学
【授業計画(12回目)】
国際関係へのアプローチ⑧:冷戦後の国際関係と国際関係学(つづき)
【授業計画(13回目)】
国際関係という「つながり」を読み解くために①:国際関係への目線の高さ
【授業計画(14回目)】
国際関係という「つながり」を読み解くために②:国際関係を生きる/国際関係に生きる
【授業計画(15回目)】
試験とまとめ
【テキスト】
特に指定しない。
【参考書】
講義中に適宜紹介する。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
直近の講義内容をよく噛みしめること。
その他、何かあれば講義中に指示する。
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【評価方法・基準】
リアクション・ペーパーの提出など平常点と、期末試験による評価。
【オフィスアワー】
火曜5限
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科目名:
国際関係概論 A
[指定科目6]
担当者名: 網谷 龍介
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:水曜日3時限 教室:新館特別教室
【講義の目的と内容】
この講義は,1年生を対象に,これから国際関係について学ぶための最初の手がかりを提供するものです.現
在の国際関係にかかわる問題を理解する際に,どのような点に着目して,問題を解きほぐしていけばよいのかを
,順を追って説明していきます.それは逆に,一見して誰もが問題であると思うようなことが,なぜ解決できな
いのか,ということをよりよく理解することにもつながるでしょう.
【授業の到達目標】
・国際社会の歴史的発展についての基本的な知識を修得する
・現在の国際社会の主要な争点について,問題の所在を理解する
・国際関係論の基本的な分析枠組や概念を身につける
【授業計画(1回目)】
イントロダクション
【授業計画(2回目)】
独立と平和と正義の困難な関係 1:国家という仕組み
【授業計画(3回目)】
独立と平和と正義の困難な関係 2:主権国家とその国民
【授業計画(4回目)】
独立と平和と正義の困難な関係 3:戦争の違法化
【授業計画(5回目)】
独立と平和と正義の困難な関係 4:まとめ
【授業計画(6回目)】
国家と国家のつきあい方 1:外交
【授業計画(7回目)】
国家と国家のつきあい方 2:内政と外交
【授業計画(8回目)】
国家と国家のつきあい方 3:国際協調の制度化
【授業計画(9回目)】
国家と国家のつきあい方 4:まとめ
【授業計画(10回目)】
規範と力 1:軍事力としての国力
【授業計画(11回目)】
規範と力 2:経済の力
【授業計画(12回目)】
規範と力 3:非国家主体の力?
【授業計画(13回目)】
規範と力 4:規範には力があるか?
【授業計画(14回目)】
規範と力 5:まとめ
【授業計画(15回目)】
全体のまとめ
*履修者数や授業の進み具合によってスケジュールが変更になる場合もあります
【テキスト】
指定しない.レジュメを配布する.
【参考書】
トピックごとに授業中に指示する.
【準備学習(予習・復習等)の内容】
授業中に小テストを行うこともあるので,前回の授業の内容について確認をしておくこと.
【評価方法・基準】
授業内課題(コメントペイパー・小テスト):40%,学期末試験:60%
【オフィスアワー】
火曜日12:10-12:50@研究室(1号館3階),事前アポイントは不要
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科目名:
国際関係概論 B
[指定科目7]
担当者名: 朴 正鎮
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:水曜日3時限 教室:1号館1111教室
【講義の目的と内容】
この講義は国際関係の主な理論と諸概念を「東アジア地域問題」というフィルターを通じて捉えなおし、それ
を通じて「国際関係概論A」に対する理解を深めることを目指す。
講義の進行は東アジアにおける地域秩序の形成と変容に対する通史的な説明とともに行う。その具体的な内容
は次の三つのテーマで構成される。
第一に「東アジアの登場」では、伝統的な東アジアの秩序の特徴を理解した上で、その解体とともに成立した
近代国民国家とそれに基づいて形成された国際関係を取り上げる。
第二に「冷戦と東アジアの分裂」では、いわゆる「東アジア30年戦争」の展開の中から帝国の遺産を確認する
一方で、そこに冷戦の陣営秩序が加わる歴史を説明する。
第三に「ポスト冷戦と東アジア」では、現在進行中である東アジアにおける安全保障、経済協力、そして歴史
問題などの諸懸案を「地域の再構成」という観点から考える。
【授業の到達目標】
①日中韓の関係を軸に東アジア国際関係の通史を理解する、②国際関係の普遍的な理論と概念を東アジア地域の
特殊性を通じて捉えなおす、③国際関係と東アジア地域秩序の過去と未来に対する主体的な視覚を持つ。
【授業計画(1回目)】
ガイダンス:構成される東アジア地域
【授業計画(2回目)】
東アジアの登場(1)− 中華と朝鮮、そして日本
【授業計画(3回目)】
東アジアの登場(2)− 近代国民国家と国際体系へ
【授業計画(4回目)】
冷戦と東アジアの分裂(1)− 東アジア熱戦①:朝鮮戦争をめぐって
【授業計画(5回目)】
冷戦と東アジアの分裂(2)− 二つの秩序①:同盟秩序
【授業計画(6回目)】
冷戦と東アジアの分裂(3)− 東アジア熱戦②:ベトナム戦争を中心に
【授業計画(7回目)】
冷戦と東アジアの分裂(4)− 二つの秩序②:平和共存
【授業計画(8回目)】
ポスト冷戦と東アジア(1)− 冷戦の孤島:朝鮮半島の停戦体制
【授業計画(9回目)】
ポスト冷戦と東アジア(2)− 重層化する東アジア「地域」
【授業計画(10回目)】
ポスト冷戦と東アジア(3)− 中国の浮上と米国の回帰
【授業計画(11回目)】
ポスト冷戦と東アジア(4)− 国民国家の狭間で:領土、歴史問題
【授業計画(12回目)】
ポスト冷戦と東アジア(4)− 国民国家の狭間で:領土、歴史問題
【授業計画(13回目)】
ポスト冷戦と東アジア(5)− 国民国家を超えて:交流、人の移動
【授業計画(14回目)】
ポスト冷戦と東アジア(5)− 国民国家を超えて:交流、人の移動
【授業計画(15回目)】
まとめ:可能性としての東アジア
【テキスト】
なし。
【参考書】
川島真・服部龍二『東アジア国際政治史』名古屋大学出版会、2007年
和田春樹他『東アジア近現代通史』(全11巻)岩波書店、2010など、
【準備学習(予習・復習等)の内容】
前期に修得した知識を毎週再確認する。
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受講する前に参考書のなかから関連した部分を熟読する
【評価方法・基準】
平常点と試験
【オフィスアワー】
毎週月曜日お昼休み(12:00−13:00) 1号館3階 研究室
事前にメールにてアポイントを取ること。
【その他】
具体的な進め方はガイダンスの際に指示します。
履修者数や授業の進み具合によってスケジュールが変更になる場合があります。
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科目名:
国際関係概論 B
[指定科目8]
担当者名: 中村 元哉
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:水曜日3時限 教室:新館特別教室
【講義の目的と内容】
現代の国際関係は、近代ヨーロッパで誕生した制度・概念によって成り立っている。21世紀に入って既に大国
化した中国および中国を含む東アジア諸地域もその枠組みのなかにある。
しかし、中華文明圏と称されてきた東アジア地域には、少なくとも19世紀まで異質な国際秩序が存在していた
。その国際秩序の原理が「どのようなもの」であり、それが「なぜ」「どのように」変容を迫られ、その変容過
程で日本・中国・朝鮮半島および東アジア・東南アジアの諸関係が、さらにはアジアと欧米の関係が「どのよう
に変化しながら現在に至ったのか」を知ることは、21世紀がアジアの時代と称されているからこそ、ますます重
要になっている。
「国際関係概論A」で修得した知識を前提にして、東アジアの視点から国際関係を眺め直すことが本講義の狙い
である。
【授業の到達目標】
国際関係を読み解く上で普遍的だとされる制度や概念が、東アジアでどこまで普遍的で有効なのかを、政治・
外交・歴史が一体化している日中関係を中心にして再考し、変動の激しい東アジア地域を客観的に捉え直す。
【授業計画(1回目)】
はじめに:東アジア地域概念の生成と変遷
【授業計画(2回目)】
1:東アジアの伝統的国際秩序――「天下」秩序
【授業計画(3回目)】
2:東アジア国際秩序の変容(1)――国際法の受容
【授業計画(4回目)】
2:東アジア国際秩序の変容(2)――ナショナリズムと近代国民国家の創成
【授業計画(5回目)】
2:東アジア国際秩序の変容(3)――学知の連鎖
【授業計画(6回目)】
2:東アジア国際秩序の変容(4)――戦争と革命の重み
【授業計画(7回目)】
3:東アジア地域の再編(1)――米ソ冷戦下の第三世界
【授業計画(8回目)】
3:東アジア地域の再編(2)――台頭する地域主義
【授業計画(9回目)】
3:東アジア地域の再編(3)――活発化する民間交流
【授業計画(10回目)】
4:東アジア地域からみる21世紀の国際関係(1)――民族と国家(モンゴルとチベットと香港と台湾)
【授業計画(11回目)】
4:東アジア地域からみる21世紀の国際関係(2)――主権(東シナ海と南シナ海)
【授業計画(12回目)】
*第11回に同じ
【授業計画(13回目)】
4:東アジア地域からみる21世紀の国際関係(3)――人権(自由と民主と憲政)
【授業計画(14回目)】
おわりに:21世紀東アジアの課題――歴史認識問題
【授業計画(15回目)】
まとめと試験
【テキスト】
なし
【参考書】
川島真・服部龍二『東アジア国際政治史』(名古屋大学出版会、2007年)など。講義内で適宜指示する。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
・前期に修得した知識を毎週再確認する。
・講義内で適宜指示した参考書のなかから1∼2冊読破する。
【評価方法・基準】
平常点(コメントペーパーの提出状況など)と試験もしくはレポート
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【オフィスアワー】
火曜日14:00-14:30、1号館3階研究室
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科目名:
地域研究序説 A
[指定科目9]
担当者名: 三澤 健宏
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:木曜日2時限 教室:新館特別教室
【講義の目的と内容】
本講義では、前期(地域研究序説A)については三澤が担当し、地域の概念、地域研究の基本的な内容、成立
の経緯、そして地域自体がもつ属性、地域研究から発見できる当該地域の属性などを説明します。その上で歴史
と学際性を重視し、展開されてきた本学国際関係学科の「地域研究」の特徴と意義についても考察します。
【授業の到達目標】
問題意識を出発点とし、歴史的に変化する「地域」について、総合的、学際的、内在的に把握すると同時に、
国際関係の構造の中に位置付ける世界認識の試みとしての「地域研究」の醍醐味を知ること。
【授業計画(1回目)】
イントロダクション … 津田塾大学国際関係学科と地域研究
[大島・加納(編)、pp.13-20]
【授業計画(2回目)】
地域の概念について(1)… 国際関係の中のリージョナリズム
[大島・加納(編)、pp.20-27]
【授業計画(3回目)】
地域の概念について(2)… 生態史観論としての「世界単位」
[高谷1993、pp.1-14、pp.55-76]
【授業計画(4回目)】
地域の概念について(3)…「世界単位」から見た日本・中国とインドネシア
[高谷1997、pp.1-14,43-67;ギアーツpp.80-163、166-221]
【授業計画(5回目)】
地域研究の歴史的展開(1)… 戦前の外地研究(欧・米・日)、冷戦期と地域研究
[小林、pp.66-119]
【授業計画(6回目)】
地域研究の歴史的展開(2)… 地域概念としての「アメリカ」
[大島・加納(編)pp.44-57]
【授業計画(7回目)】
地域研究と社会科学(1)… エスノセントリズム、比較、歴史とディシプリン
[山口、p.33-55]
【授業計画(8回目)】
地域研究と社会科学(2)… 産業革命と帝国主義、植民地支配の研究 [山口、pp.33-55]
【授業計画(9回目)】
地域研究と社会科学(3)…「先進」/「発展途上」の概念
[山口、pp.61-79]
【授業計画(10回目)】
地域研究の課題(1)… 戦前・戦中の「アジア停滞論」
[山口、pp.81-96]
【授業計画(11回目)】
地域研究の課題(2)… 戦後の「近代化論」以降
[山口、pp.96-103]
【授業計画(12回目)】
地域研究と現代的課題(1)… 経済発展と民主化 [*]
【授業計画(13回目)】
地域研究と現代的課題(2)… ジェンダー/移民問題 [*]
【授業計画(14回目)】
地域研究と現代的課題(3)… 環境問題 [*]
「地域研究」前期のまとめ
【授業計画(15回目)】
アンケートと試験 (授業の進み具合によってスケジュールが変更になる場合もあります。)
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【テキスト】
大島/加納(編)『「国際化」する地域研究』文化書房博文社、2009年(前・後期使用予定)
【参考書】
山口博一『地域研究論』アジア経済研究所、1991年
小林泉『地域研究概論』晃洋書房、2002年
高谷好一『新世界秩序を求めて』中公新書、1993年
高谷好一『多文明世界の構図』中公新書、1997年
C.ギアーツ『インボルーション―内に向かう発展―』NTT出版、2001年
その他関連する事項については、授業中に適宜、提示する。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
毎回指定されたテキストの予習(参考文献のコピーは図書館の窓口で閲覧可能;[*]の文献は授業中に提示)
【評価方法・基準】
期末試験:70%、出席とリアクション・ペーパー:30%
【オフィスアワー】
①火・木曜日の昼休み、②水曜日の3限目、③月曜日の4限目(後期のみ)
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科目名:
地域研究序説 B
[指定科目10]
担当者名: 三澤 健宏 他
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:木曜日2時限 教室:新館特別教室
【講義の目的と内容】
対象地域や専門分野が異なる複数の学科教員による輪講形式で行う。対象地域に関する概観を得るばかりでな
く、地域研究の多様性について認識を深める。さらに国際関係学科における地域研究の意義や特徴についても考
えるきっかけを提供する。国際関係学科で地域にかかわりを持つ教員が、自らの研究対象に触れながら、多様な
地域研究を提示する。地域研究の多様さと面白さ、そして、そうすれば何がわかるのかなど、受講者それぞれが
地域研究を体験的に理解してほしい。
なお、後期の初めに再度日程と担当教員名を記した用紙を配布する。場合によっては、講義の順に、若干の変
化が生じることもある。以下、講義タイトルと( )内は担当教員名である。
【授業の到達目標】
学科教員が研究対象となる地域の特性を独自の視点と問題意識から論じることを通して、地域研究のイメージと
多様なアプローチ、そして醍醐味を十分に理解すること。
【授業計画(1回目)】
イントロダクション (三澤)
【授業計画(2回目)】
「交錯する地域研究―近現代の日本と台湾―」(岡本)
【授業計画(3回目)】
「東アジアに対する日本と朝鮮半島の視線―これまでの日韓関係とこれからの日韓関係を考える―」(朴)
【授業計画(4回目)】
「変動する東アジアの中の中国」(中村)
【授業計画(5回目)】
「東アジア海域文化と「中世」日本」(木村朗子)[大島・加納編、pp.71-84]
【授業計画(6回目)】
「オーストラリアはアジア?アジアではない?従来の地域研究に挑戦するオーストラリア研究」(バージェス)
グローバル化においてはどんな国・地域も孤立的研究が無理となってきたが、オーストラリアは特にこの事実
を思い起こさせる。アジアでもなく、西洋でもない、どの枠にもきれいに当てはまらないオーストラリア研究は
、従来型地域研究の狭いカテゴリー化がすでに時代遅れになっていることを明確に示している。[大島・加納編
、pp.117-134]
【授業計画(7回目)】
「東南アジア」(小島)
【授業計画(8回目)】
「中東イスラム圏」(藤波)
【授業計画(9回目)】
「『地域アイデンティティ』と国際政治構造の変動ー北欧を例に」(大島)
「地域」のイメージは時代によって変化するものである。特に、国際政治の変化の中で、「地域」としての一
体感や共通認識、関係は変わってくる。この回では、平和や社会福祉、マイノリティ重視など地域として掲げて
きた北欧諸国のイメージや自己認識の変遷を考える。[大島・加納編、pp.136-152]
【授業計画(10回目)】
「地域からみたスペイン」(中井)
【授業計画(11回目)】
「東欧から見た地域」(吉岡)
【授業計画(12回目)】
「地域言語と近代国家」(多賀)
「多言語社会」という用語が流布してきている。逆説的であるが、これは「単一言語が普通である」という現
実を無視した「思い込み」がいかに広がっているかを示している。この「思い込み」を広め始めたフランスとい
う国家を取り上げ、南フランスの「少数化された」側から歴史を見直す。これを契機として、それぞれ関心のあ
る地域について、言語的な多様性を調べて欲しい。[大島・加納編、pp.104-116]
【授業計画(13回目)】
「スペクタクル批判とフランスから見たフォーク・ロック・ラップ」(市川)
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地域文化をかんがえる方法論としてのスペクタクル批判を、おもにギー・ドゥボール『スペクタクルの社会』
(1967)から学び、現代フランスの(国籍のない人がフランス語で表現するもの、フランス国籍のある人がフラ
ンス語以外の言語で表現するものを含む)ポピュラーミュージックを解釈する。受講者の知識と想像力に応じて
、ポピュラーミュージックを軸とする比較文化研究の出発点にもなりうる。[大島・加納編、pp.85-102]
【授業計画(14回目)】
「地域研究としての「イギリス」の意味をめぐって」(杉崎)[大島・加納編、pp.153-169]
【授業計画(15回目)】
授業アンケート、試験を行う。
【テキスト】
大島美穂・加納弘勝編『「国際化」する地域研究』(文化書房博文社、2009)をテキストとして用いる。
【参考書】
その都度紹介する。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
テキストの各教員の担当部分を事前に学習(復習に必要な文献については各講義で提示)
【評価方法・基準】
期末試験:80%、平常点(出席と適時+レスポンス・ペーパー):20%
【オフィスアワー】
とくに定めない。講義の後など、関心のあるテーマを話した教員に質問などをしていただきたい。
【その他】
「地域研究序説B」の第1回目に講義日程などを配布する。若干の内容や順番などで変更する場合がある。
23
科目名:
国際政治論 A
[指定科目11]
担当者名: 大島 美穂
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:木曜日3時限 教室:5号館5101教室
【講義の目的と内容】
第二次世界大戦後のアメリカを中心に発展した国際政治学は、主権国家と権力政治の動向に主眼をおいて、「
普遍的」な学問の確立を目標としてきた。しかし、そもそも国際政治学が依拠する概念、理論は、時代的拘束性
のもとに、国際政治の状況や構造の変動に伴った変化を繰り返している。本講義では、こうした観点から、前半
は国際政治の理論の検討を行い、後半は特に国際政治学の主要な関心ともいえる安全保障概念の歴史的変容に焦
点を当てて、一方でその外延の広がりを、他方でそれが地域に反映するあり方を検討し、既成の国際政治学の枠
組みの変化を考える。
【授業の到達目標】
戦間期から1970年代の国際政治の変動の中で、国際政治学の展開を理解する。
【授業計画(1回目)】
Ⅰ.講義の問題意識
・国際政治学とは何か
・日本の国際政治学
・講義予定、課題、成績基準
【授業計画(2回目)】
Ⅱ.国際政治理論の再検討
1.国際政治学の誕生と展開
【授業計画(3回目)】
2.現実主義と理想主義
1950年代:現実主義と理想主義の対立(vs社会主義)
cf)E.H.Carr, The Twenty Years’ Crisis, 1919-1939: An Introduction to the Study of International
Relations, London, 1946(1939).
J.Herz, Political Realism and Political Idealism, Chicago, 1951.
H.J.Morgenthau, Politics among Nations: The Struggle for Power and Peace, N.Y., 1948, 5th edition, 1
978.
【授業計画(4回目)】
2.現実主義と理想主義――続き
・対立の背景
・冷戦期初頭の英米ソ関係
・戦後の学会状況
【授業計画(5回目)】
3.行動科学アプローチ
1950年代「科学」としての「客観的な」国際政治学の要求
・心理学的行動論
・ゲーム論
竹田茂夫『ゲーム理論を読みとく――戦略的理性の批判』ちくま新書、筑摩書房、2004年。
【授業計画(6回目)】
3.行動科学アプローチ――続き
60-70年代のIRにおける議論のテーマ
・分析のレベル
・権力政治の程度
・権力政治への疑問
【授業計画(7回目)】
4.政策決定過程論
G. Allison, The Essence of Decision, Boston, 1971.
グレアム・T.アリソン『決定の本質―キューバ・ミサイル危機の本質』中央公論社、1977年。」
佐藤英夫『対外政策』東京大学出版会、1989年。
24
須藤季夫『国家の対外行動』シリーズ国際関係論4、東京大学出版会、2007年。
①合理的行為者モデル rational actor model
②組織仮定モデル organizational model
③官僚政治モデル・政府内政治モデル bureaucratic politics model, governmental politics model
【小グループによる演習】
アリソンの三つのモデルの具体例の抽出
【授業計画(8回目)】
4.政策決定過程論――続き
前回の演習のまとめ
政策決定過程論の意味するもの
【授業計画(9回目)】
5.統合論
①統合論出現の背景
・ヨーロッパ統合前史
・第二次世界大戦におけるヨーロッパ間の協力構想
・戦後のヨーロッパ統合の歩み
【授業計画(10回目)】
5.統合論――続き
②統合論4つのアプローチ
・連邦主義的アプローチ
・相互作用的アプローチ
【授業計画(11回目)】
②統合論4つのアプローチ――続き
・機能主義的アプローチ
・新機能主義的アプローチ
【授業計画(12回目)】
③統合論の問題点とヨーロッパ統合の進展
④他地域の地域統合と統合論
【授業計画(13回目)】
6.相互依存論
・1970年代登場の背景
・「相互依存」の意味
・リアリズムからの反論
・先駆的思想、理論との比較
山本吉宣『国際的相互依存』現代政治学叢書 18、東京大学出版会、1989年。
【授業計画(14回目)】
7.世界システム論
①国際システム論
・カプランの6つのモデル
②リンケッジ・ポリティックス
③国際秩序論
④グローバルポリティックス
エマニュエル・ウォーラシュタイン『新版 史的システムとしての資本主義』岩波書店、1997年。
【授業計画(15回目)】
7.世界システム論――続き
⑤世界システム論
・従属論
・世界システム論
【小グループによるディスカッション】
「理想」の世界システム、「問題」を抱える世界システム
(履修数や授業の進み具合によってスケジュールが変更になる場合もあります
【テキスト】
25
中西寛、石田淳、田所昌幸『国際政治学』有斐閣、2013年。
【参考書】
山田高敬、大矢根聡『グローバル社会の国際関係論(新版)』有斐閣コンパクト、有斐閣、2011年。
また、夏期レポートの参考文献については、講義の際に配布する。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
各講義の前に提示するテキスト、参考文献の関連分野を事前に購読しておくこと
【評価方法・基準】
レポートと学年末試験。 夏期休暇明けに400字詰め原稿用紙換算10枚程度のレポート提出を課する。 時折
、グループ・ディスカッションと発表の時間を設け、その提出が求められる。
【オフィスアワー】
木曜昼休み
26
科目名:
国際政治論 B
[指定科目12]
担当者名: 大島 美穂
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:木曜日3時限 教室:5号館5101教室
【講義の目的と内容】
第二次世界大戦後のアメリカを中心に発展した国際政治学は、主権国家と権力政治の動向に主眼をおいて、「
普遍的」な学問の確立を目標としてきた。しかし、そもそも国際政治学が依拠する概念、理論は、時代的拘束性
のもとに、国際政治の状況や構造の変動に伴った変化を繰り返している。本講義では、こうした観点から、前半
は国際政治の理論の検討を行い、後半は特に国際政治学の主要な関心ともいえる安全保障概念の歴史的変容に焦
点を当てて、一方でその外延の広がりを、他方でそれが地域に反映するあり方を検討し、既成の国際政治学の枠
組みの変化を考える。
【授業の到達目標】
1980年代から今日における国際政治の変動の中での国際政治学の展開を理解する。
【授業計画(1回目)】
Ⅰ.講義の問題意識
Ⅱ.国際政治理論の再検討
1.レジーム論
・レジーム論登場の背景
・レジームとは何か
S. D. Krasner, International Regimes, Ithaca, Cornell U.P., 1983.
・レジームの性格
・様々なレジームと国際政治
【授業計画(2回目)】
1.レジーム論――続き
二つのレジーム
①ハードなレジーム
②ソフトなレジーム
【授業計画(3回目)】
③ケーススタディ
・日米貿易レジーム
・北極圏地域レジーム
【参考文献】
大矢根聡『国際レジームと日米の外交構想 -- WTO・APEC・FTAの転換局面』有斐閣、2012年。
大島美穂「北極海における国際政治――グローバル・ガバナンス、地域協力の狭間で」『国際法外交史雑誌』20
11年。
【授業計画(4回目)】
2.ヨーロッパの国際政治学
・イギリス学派
・フランス
佐藤誠他編『英国学派の国際関係論』日本経済評論社、2013年。
【授業計画(5回目)】
2.ヨーロッパの国際政治学――続き
・ドイツ
・北欧
・冷戦体制崩壊以降の特徴
・ヨーロッパの国際政治学とアメリカの国際政治学
・新たな試み
Arlene B.Tickner,Ole Wæver(eds.)"Western Europe: Structure and Strategy at the National and
Regional Levels", pp.261∼286、Arlene B.Tickner, Ole Wæver(eds.), International Relations
Scholarships around the World, Roudledge, 2009.
【授業計画(6回目)】
3.ネオリアリストとネオリベラリズム
27
・1980年代の大論争
①neo-realist vs neo-liberalist
②rationalist vs critical theory
冷戦体制崩壊後
③rationalist vs constructivist
④constructivist vs critical theory
・ネオリアリストの視点
・ネオリベラリストの批判
・両者の共通性
【授業計画(7回目)】
4.コンストラクティヴィズム
①前提
②興隆の背景
③存在論的仮定
大矢根聡『コンストラクティヴィズムの国際関係論』有斐閣ブックス、有斐閣、2013年。
【授業計画(8回目)】
4.コンストラクティヴィズム――続き
④合理主義との差異
⑤その形態
⑥性格
⑦批判理論への貢献
⑧IRへの貢献
【授業計画(9回目)】
5.安全保障研究
①概念としての安全保障
②近代国家体系の形成と安全保障
遠藤誠治、遠藤乾『安全保障とはなにか』シリーズ 日本の安全保障 第1巻、岩波書店、2014年。
【授業計画(10回目)】
5.安全保障研究――続き
③冷戦期の安全保障の焦点
④ポスト冷戦期の安全保障
【授業計画(11回目)】
④ポスト冷戦期の安全保障
・人間の安全保障
概念と実態
・人間の安全保障への批判
【授業計画(12回目)】
⑤個から考える安全保障
・平和とは何か/非平和とは何か
⑥武器の不在
・軍縮交渉の歴史
・核兵器の制限
・特殊兵器の制限
・通常兵器制限交渉
【授業計画(13回目)】
⑦文化外交とは何か
・文化外交の歴史(ヨーロッパ)
・現代アジア文化外交
・ソフトパワー論
・パブリック・ディプロマシー論
渡辺靖『文化と外交―パブリック・ディプロマシーの時代』中公新書、中央公論社新書、2011年。
28
【授業計画(14回目)】
⑦NGOと国際政治
・NGOとは何か
・NGOの役割
・いくつかの事例から
金敬黙他編『国際協力NGOのフロンティア』明石書店、2007年。
足立研畿『オタワプロセス―対人地雷禁止レジームの形成』有信堂高文社、2004年。
山本武彦『市民社会の成熟と国際関係』早稲田大学現代政治経済研究所研究叢書、志學社、2014年。
レポートの返却と講評
【授業計画(15回目)】
まとめと試験
(履修数や授業の進み具合によってスケジュールが変更になる場合もあります
【テキスト】
随時指示する。
【参考書】
松本三郎他編『新版テキストブック国際政治』有斐閣。
中西寛、石田淳、田所昌幸『国際政治学』有斐閣、2013年その他、講義時にその都度指示する。また、夏期レポ
ートの参考文献については、講義の際に配布する。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
毎回の講義のテーマに沿った参考文献の該当箇所を購読しておくこと。
【評価方法・基準】
レポートと学年末試験。 夏期休暇明けに400字詰め原稿用紙換算10枚程度のレポート提出を課する。 時折
、グループ・ディスカッションと発表の時間を設け、その提出が求められる。
【オフィスアワー】
木曜昼休み
29
科目名:
社会思想史 A
[指定科目13]
担当者名: 北見 秀司
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:木曜日2時限 教室:5号館5101教室
【講義の目的と内容】
昨年は、安全保障関連法案が国民的議論を巻きおこし、多くの若者もそれに積極的に参加した。そこで真剣に
問われたのは、民主主義とは何か、ということだった。本講義で扱うのはまさしくこのテーマに他ならない。
そもそもロックやルソーによれば、市民政府ないし共和政(すなわち今日で言う民主主義)とは、万人の生命
および自由を保障するための、万人の合意によって作られた社会を意味していたはずである。しかしながら、現
代社会は万人の生命および自由を保障しているとは言い難い事象に満ちている。たとえば、2011年3月11日の原
発事故。何よりもまずあの原発事故は、生命よりも目先の利潤追求を重んじ、その危険については見て見ぬ振り
をしてきた、今日の歪んだ社会、その矛盾のあまりに悲惨な爆発ではなかったか。しかしこの矛盾は他の形でも
表われている。豊かであるはずの社会に溢れる失業や不安定雇用といった貧しさ、環境破壊や福祉•医療
の切り捨て、教育の荒廃、治安の悪化とテロの脅威、これらは皆、同じ矛盾の、形を変えた爆発に他ならない、
と言っていいだろう。そしてこれらの爆発が互いに炸裂しあい、響きあい、我々の命を脅かし、生きにくくして
いる。
とすれば、民主主義の本来の意味と、万人の命も自由も実質的に保障されているとは言い難い今日の自称民主
主義社会との間には、深刻なずれがある。なぜこのようなずれが生じているのか、この問題に思想の視点から切
り込みたい。そして矛盾の在処を探るとともに、どうすればそれを乗りこえることができるか、新たな社会のあ
り方について考えてみたい。この愚劣な社会の彼方に、実現可能な正しく美しい社会を描くこと、これが本講義
の野心である。
先に挙げた矛盾を深く考えるには、どうしても資本主義について考える必要がある。そこで本講義では、資本
主義に関する文献をとりあげる。
【授業の到達目標】
資本主義に関する基礎的理解。
この理解を通じて、ばらばらに現れる社会の諸事象がいかに結びついているかを理解し、社会の総合的な把握
ができるようにする。
また、今日当たり前で普遍的と思われている多くの事柄が、実は歴史的なものでしかなく、変更可能であるこ
とを理解する。
これらを通して、今日の「生きにくさ」の政治・経済・社会的原因を理解し、どうすればより生きやすい社会
になるのか、その手がかりとなるものをつかめるようにする。
一言で言えば、思想を学ぶことで、今日の社会の生きにくさに押し潰されないための「生きる力」を養う。
【授業計画(1回目)】
導入、年間計画(社会思想史Bを含む)、「抽象的思考のすすめ」
【授業計画(2回目)】
心から政治へ(1):母親の虐待
まず、2回にわたって、現代社会における「生きにくさ」の現れた例として、心の問題をとりあげる。そして、
ここから現代社会における疎外-物象化の問題を、さらにその乗りこえとしての、コミュニティーに基づく民主
主義について考える。
【授業計画(3回目)】
心から政治へ(2):ひきこもり
【授業計画(4回目)】
マルクス(1)
前2回にわたって行った講義での問題提起を受ける形で、マルクスの資本主義分析を、とくに疎外-物象化論を
中心にとりあげる。
【授業計画(5回目)】
マルクス(2)
【授業計画(6回目)】
マルクス(3)
【授業計画(7回目)】
マルクス(4)
【授業計画(8回目)】
イデオロギーとしての帝国主義と「個人化」現象(1)
19世紀末以降の資本主義については、資本主義の最大の矛盾は資本と労働の矛盾にあるにもかかわらず、先進国
においては、この矛盾が、国家間対立や個人間の競争などにすり替えられることで、見えにくくなる傾向がある
。この傾向を、帝国主義に関する古典的文献(ホブソン、ヒルファーディング他)や、ベックの「個人化」論を参
30
照しつつ、考える。
【授業計画(9回目)】
イデオロギーとしての帝国主義と「個人化」現象(2)
【授業計画(10回目)】
ソ連の逆説 資本主義の矛盾を乗りこえるはずのマルクス=レーニン主義体制は資本主義とは別の形の権威を生むことになる
が、その過程と原因について、主に思想の面から考察する。
【授業計画(11回目)】
エコロジーとフェミニズム
マルクスは資本主義の矛盾を階級問題からとらえたが、この枠組みでは捉えられないものとしてエコロジーやフ
ェミニズムの問題が20世紀後半に現れてくる。しかし、これらもまた資本主義の矛盾と深く関係している。この
点について、講義を行う。
【授業計画(12回目)】
新自由主義(1)
新自由主義の現代資本主義体制としての特徴を考える。
【授業計画(13回目)】
現代資本主義体制としての新自由主義(2);フランス「緑の党」とATTACの政策提案(1)
新自由主義の矛盾とその現れとしての、バブルとその崩壊、経済格差、不安定雇用と失業の増大、福祉の切り捨
てといった現象を論じた後で、このような新自由主義に対抗し、より実質的な民主主義の実現を求めるフランス
「緑の党」とATTACの政策提案を紹介、検討する。
【授業計画(14回目)】
フランス「緑の党」とATTACの政策提案(2)
【授業計画(15回目)】
総括(授業の進み具合によってスケジュールが変更される場合がある。)
【テキスト】
特になし。
【参考書】
北見秀司『サルトルとマルクス』春風社、第一巻、2010年;第二巻、2011年。
その他の文献に関しては、講義内で示す。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
授業でとりあげる事項の背景となる歴史的知識を、高校の世界史の教科書程度のものでいいので、予めつけてお
いてほしい。
また学期末に、講義に関連する本(こちらから指定する)を読んでもらい、レポートを提出してもらう。
【評価方法・基準】
平常点および学期末レポートによる。
【オフィスアワー】
火曜日18−19時。
【その他】
本講義は形式的には半期科目となってはいるが、後期の「社会思想史 B」と内容的に密接な関係にある。両方受
講される事を強く希望する。
また、この講義のレポートで盗作を行った学生については「社会思想史 B」の登録を禁止する。
31
科目名:
社会思想史 B
[指定科目14]
担当者名: 北見 秀司
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:木曜日2時限 教室:5号館5101教室
【講義の目的と内容】
社会思想史Aの講義内容を踏まえつつ、時代を遡り、啓蒙期における市民政府・共和政を巡る思想、さらには
古代ギリシアにおける民主政をとりあげる。その際、単に有名な思想家の思想だけでなく、広く思想と社会の関
係についても考えてみたい。 より具体的には次のような順序で講義を進める。
1、近代における、自由の観念を巡る様々な解釈と対立。とりわけ経済的自由と政治的自由の対立。この観点か
ら、特にロック、ルソーの思想を取り上げたい。さらに、この自由観をめぐる対立がフランス革命の中で、どの
ように現れ、どのような決着に至ったのかについても、検討したい。
2、古代ギリシア社会とりわけアテネにおける民主政の特徴、特に現代の「民主主義」政治との相違点について考
察する。さらに、古代ギリシア民主政の成立と、幾つかの学問ないし芸術(自然科学・歴史学・ギリシア悲劇・
哲学)の誕生との関係について、考察する。
3、最後に、民主主義的哲学とはいかなるものでありうるか、20世紀フランス現象学を手がかりに考えてみたい
。
【授業の到達目標】
啓蒙思想における共和政の意味ならびに古代ギリシアにおける民主政に関する基礎的知識を身につける。
これらの知識を身につけることで、民主主義には多様性があることを学び、また今日の民主主義の矛盾に関し
、理解を深めるようにする。
そして、思想を学ぶことで、今日の社会の生きにくさに押し潰されないための「生きる力」を養う。
【授業計画(1回目)】
導入+ロック(1)
近代市民社会理論を考える上で欠かせないロックの社会思想およびその基礎となる自然権を理解する。
【授業計画(2回目)】
ロック(2)
この講義で以後重要なテーマとなる「政治・倫理的自由と経済的自由」の対立・葛藤が、ロックの思想の中でど
のように現れているかを考察する。
【授業計画(3回目)】
ルソー(1)
ルソーにおける社会契約と共和政の観念およびそれに関連する基本的観念を理解する。
ついで、前期に引き続き、この講義で「転倒」と呼ぶ問題と、これを防ぐための直接民主主義の重要性について
考える。
【授業計画(4回目)】
ルソー(2)+「道徳経済」
ルソーは共和政を当時台頭しつつあった自由主義経済に対立するものとして考え、この観点から「農業が商業の
犠牲にされる」ことを避けるべきであると主張していた。なぜルソーがこのように考えていたのかを考察する。
ついで、「農業が商業の犠牲にされて」いないあり方とは何か、を考えるために、E.P.Thompsonの「道徳経済」
に関する論文をとりあげ、前近代における非資本主義的市場のあり方を考える。
【授業計画(5回目)】
フランス革命(1)
フランス革命における経済的自由と政治・倫理的自由という二つの自由観の対立を検討する。
【授業計画(6回目)】
フランス革命(2)
フランス革命における、共和政と戦争との関係について戦わされた議論について考える。共和政は戦争によって
他国に輸出することができるのか?
【授業計画(7回目)】
ギリシア政治
古代ギリシアにおけるポリスや古代アテネ民主政の特徴について考える。
また、当時における「自由」とは何を意味していたのかについて、考える。
【授業計画(8回目)】
古代ギリシアにおける「自然哲学」と「歴史学」の誕生
古代ギリシアにおけるポリスの誕生と「自然哲学」の誕生が、また、古代アテネ民主政の誕生と歴史学の誕生が
如何に関連しているか、について考察する。
【授業計画(9回目)】
古代アテネ民主政とギリシア悲劇の誕生(1)
32
古代アテネ民主政の誕生とギリシア悲劇が如何に関連しているかについて、考察する。
【授業計画(10回目)】
古代アテネ民主政とギリシア悲劇の誕生(2)
【授業計画(11回目)】
プラトン(1)
古代アテネ民主政の危機とプラトン哲学の誕生との関係について考える。その上で、プラトン哲学の基本的観念
を理解する。
【授業計画(12回目)】
プラトン(2)
【授業計画(13回目)】
民主主義的哲学とは何か?(1)
プラトン哲学は反民主主義的側面を多分に持つが、この点を踏まえて、民主主義的哲学とはいかなるものであり
うるかを、フランス現象学とりわけサルトルとメルロ=ポンティのそれを参照しつつ、考える。
【授業計画(14回目)】
民主主義的哲学とは何か?(2)
【授業計画(15回目)】
総括。(授業の進み具合によってスケジュールが変更される場合がある。)
【テキスト】
特になし。
【参考書】
北見秀司『サルトルとマルクス』春風社、第一巻、2010年;第二巻、2011年。
その他の文献に関しては、講義内で示す。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
授業でとりあげる事項の背景となる歴史的知識(絶対王政、フランス革命、古代ギリシアなど)を、高校の世
界史の教科書程度のものでいいので、予めつけておいてほしい。
また学期末に、講義に関連する本(こちらから指定する)を読んでもらい、レポートを提出してもらう。
【評価方法・基準】
平常点および学期末レポートによる。
【オフィスアワー】
火曜日18−19時。
【その他】
本講義は形式的には半期科目となってはいるが、前期の社会思想史 Aと内容的には深い関係にある。両方受講さ
れる事を強く希望する。 ただし、社会思想史Aのレポートで盗作を行った学生については、本講義の登録を禁止
する。
33
科目名:
文学論 A
[指定科目15]
担当者名: 新本 史斉
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:月曜日2時限 教室:5号館5102教室
【講義の目的と内容】
<翻訳論Ⅰ>―翻訳と歴史 人間のおこなうあらゆる行為のなかでももっとも複雑なものといってよい<翻訳>
という行為。 そこで起こっていること、起こりうることはいったいどのようなことなのでしょうか。それは「
原文と同一の内容を他の言語で再現すること」という辞書での楽天的定義とはまったく異質の、「原文」「同一
」「自/他」といった概念に拠る思考そのものを揺さぶり不安に陥れる境界通過の経験なのではないでしょうか
。 この講義では、欧米におけるTranslation Studiesの成果を学びつつ、それが、「日本語」をめぐる文脈に
おいていかなる意味を持ちうるのかについて、批判的に検証していきたいと思います。「美しい日本語」「上手
な翻訳」といった怠惰な思考の外で、この「正しい」答えなどありえぬかもしれぬ問題について、根底的に、徹
底的に考えてみましょう。 授業計画全体の構図については、第一回目の授業で詳しくお話します。
【授業の到達目標】
・言葉を生成変化し続けるものとして理解できるようになる。
・翻訳を歴史のプロセスの中で考えることができるようになる。
・世界に対する複眼的なまなざしを獲得する。
【授業計画(1回目)】
イントロダクション
【授業計画(2回目)】
翻訳と「近代ヨーロッパ諸語」
【授業計画(3回目)】
翻訳と文字文化の成立
【授業計画(4回目)】
18世紀とナショナルなもの
【授業計画(5回目)】
翻訳と近代国民国家
【授業計画(6回目)】
翻訳と近代日本語Ⅰ
【授業計画(7回目)】
翻訳と近代日本語Ⅱ
【授業計画(8回目)】
翻訳と近代日本語Ⅲ
【授業計画(9回目)】
翻訳と近代日本文学Ⅰ
【授業計画(10回目)】
翻訳と近代日本文学Ⅱ
【授業計画(11回目)】
翻訳とオリエンタリズム
【授業計画(12回目)】
翻訳とポスト植民地主義批評
【授業計画(13回目)】
逐語訳主義の可能性
【授業計画(14回目)】
翻訳と脱構築
【授業計画(15回目)】
まとめの議論
【テキスト】
授業中にプリントで配布します。
【参考書】
『他者という試練ーロマン主義ドイツの文化と翻訳』(アントワーヌ・ベルマン、みすず書房)
『思想としての翻訳ーゲーテ、ベンヤミンからブロッホまで』(三ツ木道夫編、白水社)
【準備学習(予習・復習等)の内容】
前回講義で配布した資料を熟読し、疑問点を言語化しておく。
【評価方法・基準】
期末レポート+平常点(通常の授業中の提出物)。
34
【オフィスアワー】
毎週月、火曜日 12:15−13:00 1号館3階研究室
(上記以外の面接希望については要事前相談 [email protected]まで。)
【その他】
履修者の関心、理解度によって授業スケジュールを変更することがあります。
35
科目名:
文学論 B
[指定科目16]
担当者名: 新本 史斉
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:月曜日2時限 教室:5号館5102教室
【講義の目的と内容】
<翻訳論Ⅱ>―文学作品の翻訳、あるいは翻訳的思考から生まれる文学 文学作品の翻訳というのはいったいど
のような意味を持つ行為なのでしょうか? 通常の翻訳一般と同じ行為でしょうか、もし違うとすれば、どこが
違うのでしょうか? また、文学作品の翻訳の場合、翻訳者の使命というのは、原作と同じことを別の言語で言
う、これに尽きるのでしょうか?それとも、翻訳者は「別のことを言う」権利を持っているのでしょうか? ま
た、原作を書く作家は「インスピレーション」から「作品」を「書きおろし」、翻訳者は辞書、辞典、ネットを
参照しながら移し替え作業に取り組んでいる――このイメージは、その通りなのでしょうか?作家と翻訳者の言
葉に対する態度は、どこが異なり、どこが重なるのでしょうか?・・・と疑問は尽きませんが、この講義では、
文学作品の翻訳とは何か、という疑問を頭の片隅に置きながら、翻訳的思考と切り離せない場所から創作活動を
続けている現代作家について考えていきます。 具体的な授業計画については、第一回目の授業で詳細をお知ら
せします。
【授業の到達目標】
・言葉を生成変化し続けるものとして理解できるようになる。
・翻訳を歴史のプロセスの中で考えることができるようになる。
・世界に対する複眼的なまなざしを獲得する。
【授業計画(1回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代日本文学から1
【授業計画(2回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代日本文学から2
【授業計画(3回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代日本文学から3
【授業計画(4回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代日本文学から4
【授業計画(5回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代日本文学から5
【授業計画(6回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代日本文学から6
【授業計画(7回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代日本文学から7
【授業計画(8回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代日本文学から8
【授業計画(9回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代ヨーロッパ文学から1
【授業計画(10回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代ヨーロッパ文学から2
【授業計画(11回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代ヨーロッパ文学から3
【授業計画(12回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代ヨーロッパ文学から4
【授業計画(13回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代ヨーロッパ文学から5
【授業計画(14回目)】
翻訳から生まれる創作ー現代ヨーロッパ文学から6
【授業計画(15回目)】
まとめの議論
【テキスト】
授業中にプリントで配布します。
【参考書】
『日本語が亡びるとき』(水村美苗、筑摩書房)
『日本語を書く部屋』(リービ英雄、岩波現代文庫)
『エクソフォニー』(多和田葉子、岩波新書)
『別の言葉で言えばーホフマン、フォンターネ、カフカ、ムージルを翻訳の星座から読みなおす』(ペーター・
36
ウッツ、鳥影社)
【準備学習(予習・復習等)の内容】
授業で配布されたテクストを熟読し、講義の最後に課された問いに対する答えを言語化してくること。
【評価方法・基準】
期末レポート+平常点(通常の授業中の提出物)。
【オフィスアワー】
毎週月、火曜日 12:15−13:00 1号館3階研究室
(上記以外の面接希望については要事前相談 [email protected]まで。)
【その他】
前期文学論Aをすでに受講していることが望ましい。
授業スケジュールは履修者の関心・理解度などによって変更することがあります。
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科目名:
ヨーロッパ文化(スペイン) A
担当者名: 中井 博康
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
[指定科目17]
授業時間:火曜日4時限 教室:7号館7101教室
【講義の目的と内容】
多様な人種・民族・言語が交錯するスペイン語圏の文化的事象を,視聴覚資料を利用しながら通時的に概説し
ます。 講義では,地理や世界史を学んでいない学生にも配慮しながら,スペイン語圏における文化実践につい
て具体的なケース(文学・演劇・美術・建築・音楽・写真・映画・祝祭など)を取り上げて,共に考える場にし
たいと思います。
前期のヨーロッパ文化(スペイン)Aでは、16世紀まで(古代イベリア半島,半島のローマ化,イスラーム支
配下のイベリア半島,スペインのユダヤ人,巡礼,古代アメリカ文明,大航海時代など)を扱う予定です。
【授業の到達目標】
スペイン語圏の文化的事象に関する基礎知識の獲得
【授業計画(1回目)】
オリエンテーション
古代のイベリア半島(1/2) 先史時代
【授業計画(2回目)】
古代のイベリア半島(2/2) ローマ 西ゴート
【授業計画(3回目)】
中世のイベリア半島(1/4) イスラーム・スペイン
【授業計画(4回目)】
中世のイベリア半島(2/4) レコンキスタ
【授業計画(5回目)】
中世のイベリア半島(3/4)美術・建築
【授業計画(6回目)】
中世のイベリア半島(4/4)文学
【授業計画(7回目)】
メソアメリカ文明(1/2)
【授業計画(8回目)】
メソアメリカ文明(2/2)
【授業計画(9回目)】
アンデス文明(1/2)
【授業計画(10回目)】
アンデス文明(2/2)
【授業計画(11回目)】
1492
【授業計画(12回目)】
16世紀(1/3) 美術
【授業計画(13回目)】
16世紀(2/3) 文学
【授業計画(14回目)】
16世紀(3/3) ラテン・アメリカ
【授業計画(15回目)】
スペインの祝祭と食文化
【テキスト】
特定のテキストは使用しません。
【参考書】
講義で随時紹介します。また,課題図書一覧を配布します。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
毎回,レスポンス・シートにより,予備知識の有無と授業の理解度を確認します。
【評価方法・基準】
レスポンス・シート(平常点)と学期末の書評レポートにより総合的に評価します。平常点の低い学生は,書
評レポートを提出しても採点の対象にはなりません。書評レポートは,課題図書から数冊選んで作成し,的確に
要約・コメントできているかを基準に評価します。
【オフィスアワー】
火12:15-12:45 金12:15-12:45 など
38
科目名:
ヨーロッパ文化(スペイン) B
担当者名: 中井 博康
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
[指定科目18]
授業時間:火曜日4時限 教室:本館H301教室
【講義の目的と内容】
多様な人種・民族・言語が交錯するスペイン語圏の文化的事象を,視聴覚資料を利用しながら通時的に概説し
ます。 講義では,地理や世界史を学んでいない学生にも配慮しながら,スペイン語圏における文化実践につい
て具体的なケース(文学・演劇・美術・建築・音楽・写真・映画・祝祭など)を取り上げて,共に考える場にし
たいと思います。
後期のヨーロッパ文化(スペイン)Bでは,17世紀から現代まで(黄金世紀,植民地期のラテン・アメリカ,
ゴヤ,闘牛,フラメンコ,98年の世代,モデルニスモ,ガウディ,メキシコ壁画運動,27年の世代,スペイン内
戦,ラテン・アメリカ文学のブーム,映画,食文化,祝祭など)を扱う予定です。
【授業の到達目標】
スペイン語圏の文化に関する基礎知識の獲得
【授業計画(1回目)】
17世紀(1/3)美術
【授業計画(2回目)】
17世紀(2/3)文学 演劇
【授業計画(3回目)】
17世紀(3/3)ラテンアメリカ
【授業計画(4回目)】
18世紀 美術 建築 音楽
【授業計画(5回目)】
19世紀(1/3) ロマン主義
【授業計画(6回目)】
19世紀(2/3)フラメンコ タンゴ 闘牛
【授業計画(7回目)】
19世紀(3/3)モデルニスモ 98年の世代
【授業計画(8回目)】
20世紀(1/3)メキシコ壁画運動
【授業計画(9回目)】
20世紀(2/3)スペイン内戦
【授業計画(10回目)】
20世紀(3/3)現代史
【授業計画(11回目)】
現代(1/5)美術 建築
【授業計画(12回目)】
現代(2/5)文学
【授業計画(13回目)】
現代(3/5)音楽
【授業計画(14回目)】
現代(4/5)映画
【授業計画(15回目)】
現代(5/5)ラテンアメリカの祝祭と食文化
※履修者数や授業の進み具合によりスケジュールが変更になる場合もあります。
【テキスト】
特定のテキストは使用しません。
【参考書】
講義で随時紹介します。また,課題図書一覧を配布します。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
毎回,レスポンス・シートにより,予備知識の有無と授業の理解度を確認します。
【評価方法・基準】
レスポンス・シート(平常点)と学期末の書評レポートにより総合的に評価します。平常点の低い学生は,書
評レポートを提出しても採点の対象にはなりません。書評レポートは,課題図書から数冊選んで作成し,的確に
要約・コメントできているかを基準に評価します。
【オフィスアワー】 火12:15-12:45 金12:15-12:45 など
39
科目名:
確率統計入門
[指定科目19]
担当者名: 三上 敏夫
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:水曜日3時限 教室:南校舎S107教室
【講義の目的と内容】
本講義は様々な分野で重要な役割をはたしている確率・統計の基礎概念の理解といくつかの統計的方法の習得を
目的とします。
1.確率の意味を理解し、事象、条件付確率、事象の独立性などの概念を学ぶ
2.確率変数、確率分布に関連して分布関数、確率密度関数や期待値、分散といった概念とそれらの性質を理解
する
3.二項分布や正規分布などの代表的な確率分布とそれらの特徴について学ぶ
4.母集団、母数、標本の抽出などの統計的推論に関する概念や考え方を学ぶ
5.統計的データ解析における母平均や母分散の推定に関する方法を学ぶ
【授業の到達目標】
1.事象の独立性に関連した様々な確率の計算ができるようになる
2.分布関数、確率密度関数や期待値、分散の概念を理解する
3.二項分布や正規分布などの代表的な確率分布の分布関数、確率密度関数や期待値、分散の計算ができる
4.母集団、母数、標本の抽出などの統計的推論に関する概念を理解する
5.統計的データ解析における母平均や母分散の区間推定ができる
【授業計画(1回目)】
事象と確率(1)
【授業計画(2回目)】
事象と確率(2)
【授業計画(3回目)】
事象の独立性と条件付確率
【授業計画(4回目)】
確率変数と確率分布
【授業計画(5回目)】
確率変数と分布関数(1):離散型
【授業計画(6回目)】
確率変数と分布関数(2):連続型
【授業計画(7回目)】
期待値と分散(1):性質
【授業計画(8回目)】
期待値と分散(2):期待値の例
【授業計画(9回目)】
期待値と分散(3):分散の例
【授業計画(10回目)】
分布関数と期待値と分散:演習問題
【授業計画(11回目)】
確率変数の独立性と確率分布
【授業計画(12回目)】
統計的推論
【授業計画(13回目)】
正規母集団の推定(1)
【授業計画(14回目)】
正規母集団の推定(2)
【授業計画(15回目)】
試験とまとめ
(履修者数や授業の進み具合によってスケジュールが変更になる場合もあります。)
【テキスト】
教科書は使用しない。
講義資料は、学内ホームページ http://info.tsuda.ac.jp/‾t.mikami/ にアップする予定です。
各自でダウンロードしてください。
【参考書】
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「概説 確率統計 第2版」 前園 宜彦 著, サイエンス社 ISBN 978-4-7819-1234-9
「詳解演習 確率統計 (詳解演習ライブラリ) 」前園 宜彦 著, サイエンス社, ISBN 978-4-7819-1265-3
「例題で学べる確率モデル」成田 清正 (著) 共立出版 ISBN-13: 978-4320019126
【準備学習(予習・復習等)の内容】
第1回 講義内容をノート、講義資料、参考書にて復習しておくこと。
第2回から第15回 講義資料、参考書を事前に読んでおくこと。
また授業終了後には授業内容をノート、講義資料、参考書にて復習しておくこと。
新しい概念,用語が数多く現れるので,その意味をしっかりつかむこと。
この授業は講義なので、授業中に行う演習には限りがある。
必要に応じて、演習書等で各自演習しておくこと。
【評価方法・基準】
学期末試験重視。
ただし、講義中の発表も考慮する。
【オフィスアワー】
毎週水曜日8:50-10:20。
【その他】
確率統計では、新しい言葉がたくさん出てきますので、しっかり復習してください.
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科目名:
代数入門・同演習
[指定科目20]
担当者名: 松野 一夫
開講期:通年 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:6
授業時間:木曜日3時限 教室:南校舎S107教室
〈演習〉火曜日4時限 教室:7号館 7309教室
【講義の目的と内容】
前半は合同式などの初等的な整数論を学ぶ。
後半は代数学の入門で、群論、とくに有限群について丁寧に学ぶ。
【授業の到達目標】
前半はなじみの深い整数の性質を学ぶ中で、代数学の基本的な考え方に触れる。
後半は多くの具体例を交えながら群論の基礎的な話題を学び、代数学の抽象的な考え方を習得する。
【授業計画(1回目)】
集合、数学的帰納法
【授業計画(2回目)】
ユークリッドの互除法
【授業計画(3回目)】
最小公倍数
【授業計画(4回目)】
素因数分解
【授業計画(5回目)】
素因数分解(2)
【授業計画(6回目)】
同値関係
【授業計画(7回目)】
合同式
【授業計画(8回目)】
一次合同式
【授業計画(9回目)】
連立一次合同式
【授業計画(10回目)】
オイラーの関数
【授業計画(11回目)】
オイラーの定理
【授業計画(12回目)】
オイラーの定理(2)
【授業計画(13回目)】
群の例
【授業計画(14回目)】
群の例(2)
【授業計画(15回目)】
試験とまとめ
【授業計画(16回目)】
群の定義
【授業計画(17回目)】
部分群
【授業計画(18回目)】
部分群(2)
【授業計画(19回目)】
巡回群、直積群
【授業計画(20回目)】
置換群
【授業計画(21回目)】
置換群(2)
【授業計画(22回目)】
剰余類
【授業計画(23回目)】
正規部分群
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【授業計画(24回目)】
正規部分群(2)
【授業計画(25回目)】
準同型写像
【授業計画(26回目)】
準同型写像(2)
【授業計画(27回目)】
準同型定理
【授業計画(28回目)】
準同型定理(2)
【授業計画(29回目)】
準同型定理(3)
【授業計画(30回目)】
試験とまとめ
(履修者数や授業の進み具合によってはスケジュールが変更になる場合があります。)
【テキスト】
松坂和夫(著) 「代数系入門」 岩波書店
【準備学習(予習・復習等)の内容】
演習があり、講義でも定期的に「ミニテスト」を行う。
それらをもとに、次の講義にそなえること。
【評価方法・基準】
平常点、試験
【オフィスアワー】
火曜日 昼休み(12:10-12:55) 新館3階 研究室
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科目名:
位相入門・同演習
[指定科目21]
担当者名: 菊池 弘明
開講期:通年 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:6
授業時間:月曜日1時限 教室:南校舎S107教室
〈演習〉水曜日4時限 教室:南校舎S107教室
【講義の目的と内容】
大学1年までの微分積分学などでは、数直線全体の集合や平面全体の集合やそれらの集合上の関数などを考えて
きた。この講義では、その数直線全体の集合や平面全体の集合を一般化した「距離空間」と呼ばれる空間に拡張
する。そして、さらに、「距離空間」よりも一般的な概念である「位相空間」についても学ぶ。一般化すること
で、何が本質的であるかを理解することが目的である。
距離空間などを学ぶ前に、まず、これまで習った数列の収束や関数が連続性について厳密に定義しなければなら
ない。そのためには、ε-δ論法について解説する。次に、距離関数を導入して、距離空間を定義する。そして
、距離空間の位相的な性質について解説する。最後に、位相空間につい定義し、その性質について解説する。
【授業の到達目標】
抽象的な概念を如何に理解して、自分で自由自在に使いこなせることが目標である。
【授業計画(1回目)】
集合について解説する。
【授業計画(2回目)】
写像について解説する。
【授業計画(3回目)】
実数について解説する。
【授業計画(4回目)】
実数値連続関数について解説する。
【授業計画(5回目)】
ユーグリッド空間について解説する。
【授業計画(6回目)】
距離空間の定義について解説する。
【授業計画(7回目)】
距離空間の開集合と閉集合について解説する。
【授業計画(8回目)】
第1回から第7回までの復習をする。
【授業計画(9回目)】
中間試験を行う。
【授業計画(10回目)】
距離空間上の連続写像について解説する。
【授業計画(11回目)】
点列コンパクト集合について解説する。
【授業計画(12回目)】
コンパクト集合について解説する。
【授業計画(13回目)】
距離空間の連結性について解説する。
【授業計画(14回目)】
第10回から第13回までの復習をする。
【授業計画(15回目)】
期末試験を行う。
【授業計画(16回目)】
位相空間の定義について解説する。
【授業計画(17回目)】
内点・開核・境界について解説する。
【授業計画(18回目)】
触点・閉包について解説する。
【授業計画(19回目)】
位相空間上の連続写像について解説する。
【授業計画(20回目)】
開基について解説する。
【授業計画(21回目)】
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基本近傍系と可算公理について解説する。
【授業計画(22回目)】
第16回から第21回までの復習をする。
【授業計画(23回目)】
中間試験を行う。
【授業計画(24回目)】
直積空間について解説する。
【授業計画(25回目)】
ハウスドルフ空間について解説する。
【授業計画(26回目)】
正則空間と正規空間について解説する。
【授業計画(27回目)】
位相空間のコンパクト性について解説する。
【授業計画(28回目)】
位相空間の連結性について解説する。
【授業計画(29回目)】
第24回から28回までの復習をする。
【授業計画(30回目)】
期末試験を行う。
【テキスト】
鈴木晋一 著「位相入門ー距離空間と位相空間ー」、サイエンス社
【参考書】
必要に応じて、適宜紹介する。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
予習ではどのようなことを学ぶのかを教科書を読んでほしい。そして、復習では、ノートや教科書を見返して、
分からない部分をはっきりさせ、その部分は後で自分でじっくり考えるか、もしくは、質問してほしい。
【評価方法・基準】
試験と演習態度で判断する。場合によっては、レポートも課し、これも成績に考慮する。
【オフィスアワー】
火曜2限。それ以外でも空いていれば、いつでも対応する。
【その他】
位相空間は他の理系学科では習うことは無い科目で、数学科に入学した人のみが受講できる科目である。抽象的
な概念が多く、戸惑うことがあるかもしれない。しかし、この科目をとることで、抽象的・一般的な概念を理解
する能力を身に付け、卒業後に役立たせてほしい。この能力はどの分野においても重要であると信じている。
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科目名:
数理モデル入門・同演習 [指定科目22]
担当者名: 中屋敷 厚
授業時間:月曜日2時限 教室:南校舎S109教室
開講期:通年 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:6
〈演習〉月曜日3時限 教室:南校舎S105教室
【講義の目的と内容】
自然現象の多くは微分方程式で表現されます。この講義では、簡単な自然現象を微分方程式で表し、得られた方
程式を如何にして解くかについて学びます。多くの微分方程式は簡単には解くことは出来ません。講義では、工
夫して具体的に解くことが出来る、古くから知られている一連の微分方程式について解説し、微分方程式を解く
とはどういうことか、解の性質をどのように調べるか、ということについて基本的なことを説明します。
【授業の到達目標】
簡単な自然現象や幾何学的な状況を微分方程式で表現することができ、得られた典型的な形の方程式を解くこと
が出来るようになることを目標とします。
【授業計画(1回目)】
基本的な諸概念
【授業計画(2回目)】
図形的考察、等傾線
【授業計画(3回目)】
変数分離形
【授業計画(4回目)】
変数分離形に帰着できる方程式
【授業計画(5回目)】
完全微分方程式
【授業計画(6回目)】
積分因子
【授業計画(7回目)】
1階線形常微分方程式
【授業計画(8回目)】
定数変化法
【授業計画(9回目)】
曲線族、直交曲線
【授業計画(10回目)】
ピカールの反復法
【授業計画(11回目)】
解の存在と一意性
【授業計画(12回目)】
線形常微分方程式---2階同次方程式--【授業計画(13回目)】
線形常微分方程式---一般解、基底、同次方程式--【授業計画(14回目)】
線形常微分方程式---特性方程式の実根、複素根、重根
【授業計画(15回目)】
線形常微分方程式---微分演算子--【授業計画(16回目)】
線形常微分方程式---ばねの振動--【授業計画(17回目)】
線形常微分方程式---非同次方程式の解法--【授業計画(18回目)】
線形常微分方程式---強制振動、共振--【授業計画(19回目)】
線形常微分方程式---非同次方程式を解くための一般的方法--【授業計画(20回目)】
連立微分方程式
【授業計画(21回目)】
相平面
【授業計画(22回目)】
臨界点とその安定性
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【授業計画(23回目)】
周期関数、三角関数
【授業計画(24回目)】
フーリエ級数
【授業計画(25回目)】
任意の周期を持つ関数
【授業計画(26回目)】
遇関数、奇関数、反区間展開
【授業計画(27回目)】
振動する弦、波動方程式
【授業計画(28回目)】
波動方程式のフーリエ級数を用いた解法
【授業計画(29回目)】
波動方程式のダランベールの解
【授業計画(30回目)】
まとめ
【テキスト】
E.クライツィグ著、北原和夫訳、常微分方程式(技術者のための高等数学1), 培風館
E.クライツィグ著、阿部寛治訳、フーリエ解析と偏微分方程式(技術者のための高等数学3)、培風館
【参考書】
講義の中で適宜紹介する。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
次の時間に講義でやる部分を事前に読んでおくこと。
【評価方法・基準】
前期・後期の定期試験、小テスト、レポートにより総合的に判断する
【オフィスアワー】
金曜日4時限
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科目名:
確率論・同演習
[指定科目23]
担当者名: 三上 敏夫
開講期:通年 時間:2時間 程度:Ⅲ∼Ⅳ 単位:6
授業時間:火曜日2時限 教室:南校舎S107教室
〈演習〉木曜日3時限 教室:本館H214教室
【講義の目的と内容】
本講義は様々な分野で重要な役割を果たしているコルモゴロフの測度論的確率論の基礎概念の理解の習得を目的
とします。
1.ルベーグ積分の理論の基礎概念を学ぶ
2.フビニの定理や関数空間について学ぶ
3.測度論的確率論の基礎概念について学ぶ
【授業の到達目標】
1.ルベーグ積分の収束定理を用いて、様々な積分の計算ができる
2.フビニの定理を用いて、様々な積分の計算ができる
3.確率論の基礎概念を測度論の枠組みで理解できる
【授業計画(1回目)】
リーマン積分の復習
【授業計画(2回目)】
1次元集合の長さ
【授業計画(3回目)】
ルベーグ測度(1)
【授業計画(4回目)】
ルベーグ測度(2)
【授業計画(5回目)】
測度空間(1)
【授業計画(6回目)】
測度空間(2)
【授業計画(7回目)】
測度空間(3)
【授業計画(8回目)】
可測関数
【授業計画(9回目)】
積分の定義
【授業計画(10回目)】
収束定理(1)
【授業計画(11回目)】
収束定理(2)
【授業計画(12回目)】
収束定理(3)
【授業計画(13回目)】
リーマン積分とルベーグ積分
【授業計画(14回目)】
直積測度とFubiniの定理
【授業計画(15回目)】
試験とまとめ(1)
【授業計画(16回目)】
確率空間
【授業計画(17回目)】
確率変数と確率分布
【授業計画(18回目)】
平均値
【授業計画(19回目)】
分散
【授業計画(20回目)】
収束定理の確率論への応用
【授業計画(21回目)】
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独立性
【授業計画(22回目)】
大数の法則
【授業計画(23回目)】
特性関数と確率分布
【授業計画(24回目)】
特性関数と法則収束
【授業計画(25回目)】
中心極限定理
【授業計画(26回目)】
凸関数, Jensen’s 不等式, モーメント母関数
【授業計画(27回目)】
大偏差定理(1)
【授業計画(28回目)】
大偏差定理(2)
【授業計画(29回目)】
大偏差定理(3)
【授業計画(30回目)】
試験とまとめ(2)
(履修者数や授業の進み具合によってスケジュールが変更になる場合もあります。)
【テキスト】
志賀 徳造 著 「ルベーグ積分から確率論」 共立出版
【参考書】
[1] Functions of Several Variables, 2nd. ed., Author: Wendell Fleming、Publisher: Springer, 1987.
Corr. 3rd printing 1987
(学内でebookをダウンロード可能) [2] Theory of Probability and Random Processes, Authors: Leonid Koralov, Yakov G. Sinai, Springer
; 2nd ed. 2007. Corr., 2nd printing 2012, ISBN-13: 978-3540254843.
[3] はじめての確率論 測度から確率へ, 佐藤 坦 (著) 共立出版 ISBN-13: 978-4320014732
[4] 確率論、西尾 真喜子 (著)、出版社:実教出版
[5]ルベーグ積分入門 (数学選書 (4)) 、伊藤 清三 (著)、裳華房
【準備学習(予習・復習等)の内容】
第1回 教科書を事前に読んでおくこと。
第2回から第30回 教科書を事前に読んでおくこと。また授業終了後には授業内容をノート、教科書にて復習し
ておくこと。
新しい概念,用語が数多く現れるので,その意味をしっかりつかむこと。
【評価方法・基準】
演習:出席30%、発表20%
講義:発表10%、中間試験:20%、学期末試験:20%
【オフィスアワー】
毎週水曜日8:50-10:20
【その他】
直感的な意味を考えながら、自分で手を動かして計算してみてください.必ず演習には出席すること.
それが、理解への近道です.
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科目名:
情報表現
[指定科目24]
担当者名: 小舘 亮之
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:月曜日3時限 教室:5号館5206教室
【講義の目的と内容】
情報通信技術が発展するにつれて、身の回りでディジタル、またその対比としてアナログという言葉がよく使わ
れている。
本講義では、「ディジタル」とは何を意味するのかを正しく理解すると共に、コンピュータにおいて、数、文字
、文書、音、画像等の情報がディジタル情報としてどのように表現され,処理されているのか、また、これらの
情報をより扱いやすくするためにどのような工夫がなされているのか、について学習する。
【授業の到達目標】
1. コンピュータにおける数値の情報表現が理解できること
2. コンピュータにおける文字の情報表現が理解できること
3. コンピュータにおける文書の情報表現が理解できること
4. コンピュータにおけるマルチメディア(音や画像)の基礎的な情報表現が理解できること
5. 情報の定量化の概念が理解できること
6. 符号化の原理の基礎が理解できること
【授業計画(1回目)】
オリエンテーション(講義内容の説明)
【授業計画(2回目)】
数の表現1 (r進数とは)
【授業計画(3回目)】
数の表現2(符号付き整数, 補数)
【授業計画(4回目)】
数の表現3 (浮動小数点数, IEEE754)
【授業計画(5回目)】
文字情報の表現1 (ASCII)
【授業計画(6回目)】
文字情報の表現2 (JIS X 0208, Shift_JIS, EUC-JP, ISO-2022-JP)
【授業計画(7回目)】
文字情報の表現3 (JIS X 0212/0213, Unicode, ISO/IEC 10646)
【授業計画(8回目)】
文書情報の表現1(構造化文書とは)
【授業計画(9回目)】
文書情報の表現2 (SGML, HTML, XML)
【授業計画(10回目)】
画像情報の表現 (人間の視覚, 色情報, 画像のベクタ表現)
【授業計画(11回目)】
音情報の表現1(アナログ情報のディジタル化)
【授業計画(12回目)】
音情報の表現2 (サンプリング定理と標本化, 量子化)
【授業計画(13回目)】
情報の符号化1(エントロピー、シャノンの符号化法)
【授業計画(14回目)】
情報の符号化2(ハフマン符号、平均符号長、瞬時符号)
【授業計画(15回目)】
まとめと試験
【テキスト】
特に指定しない。
用意した講義資料を配布する予定である。
【参考書】
小舘亮之他、マルチメディア表現と技術、丸善、ISBN4-621-07189-0長尾真他、マルチメディア情報学の基礎、
岩波書店、ISBN4-00-010961-8CG-ARTS協会、ビジュアル情報表現、CG-ARTS協会、ISBN4-906665-49-7
【準備学習(予習・復習等)の内容】
前回の範囲についての復習をしてくること.
授業の前半において,前回の範囲についての確認テストを実施する場合がある.
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また,指示がある場合は,指定された範囲についての予習をしてくること.
【評価方法・基準】
1. 平常点: 20%
2. 期末試験: 60%
3. 理解度を確認する数回の小テスト: 10%
4. レポート: 10%
平常点は授業への参加状況などで総合的に判断する.
【オフィスアワー】
2016年度は原則として、以下の通りとする。
<前期>月曜 昼休み、4限(13:00-14:30)
<後期>火曜 1限(8:50-10:20)、昼休み
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科目名:
情報数学基礎・同演習
[指定科目25]
担当者名: 村山 優子
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:3
授業時間:木曜日3時限 教室:南校舎S105教室
〈演習〉木曜日4時限 教室:南校舎S107教室
【講義の目的と内容】
情報科学に必要な数学の基礎となる、集合,論理,関数などといった数学的概念について学ぶことが目的である
。
【授業の到達目標】
集合や写像の基本的な演算や操作を身につけることにより,
これらの概念を使って情報科学を学ぶ基礎を築く。
【授業計画(1回目)】
ガイダンス・命題論理(1)
【授業計画(2回目)】
命題論理(2)
【授業計画(3回目)】
集合(1)
【授業計画(4回目)】
集合(2)
【授業計画(5回目)】
関係
【授業計画(6回目)】
関係
【授業計画(7回目)】
これまでの復習
【授業計画(8回目)】
関数(1)
【授業計画(9回目)】
関数(2)
【授業計画(10回目)】
関数(3)
【授業計画(11回目)】
グラフと木(1)
【授業計画(12回目)】
グラフと木(2)
【授業計画(13回目)】
グラフと木(3)
【授業計画(14回目)】
これまでの復習とまとめ
【授業計画(15回目)】
期末試験
【テキスト】
猪股 俊光:ソフトウェア情報学のための離散数学 -第2版-,三恵社
2014年10月01日発行 ISBN9784864872898
【参考書】
S.Lipschutz:離散数学 --コンピュータサイエンスの基礎数学--,オーム社
高橋金久:新入生のための数学序説, 実教出版
茨木俊秀:情報学のための離散数学,昭晃堂 【準備学習(予習・復習等)の内容】
予習よりは、演習問題を解くことによる復習が重要である。
【評価方法・基準】
(1)毎回の課題、(2)期末試験の成績、(3)演習の出席で評価する。
その比率は、大体2:5:3の割合とする。
【オフィスアワー】
1. 月曜 4限(14:40-16:10)
2. 木曜 4限(14:40-16:10)
上記に限らず、研究室のドアが開いているときはいつでも可。
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【その他】
(履修者数や授業の進み具合によってスケジュールが変更になる場合もあります。)
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科目名:
微分積分・同演習
[指定科目26]
担当者名: 貞廣 泰造
開講期:後期 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:3
授業時間:水曜日3時限 教室:南校舎S109教室
〈演習〉木曜日4時限 教室:南校舎S107教室
【講義の目的と内容】
情報科学を学ぶ上で必要な微分積分に関連した話題を講義する。
主な内容は、3次元空間の平面と曲面、多変数の微分積分であり、時間があれば級数について学ぶ。
【授業の到達目標】
高校で学んだ微積分の知識が、多変数の関数の様々な解析に応用されることを理解する。
【授業計画(1回目)】
3次元空間のベクトル、内積と外積
【授業計画(2回目)】
3次元空間の平面
【授業計画(3回目)】
3次元空間の曲面
【授業計画(4回目)】
多変数関数の微分1(偏微分と全微分)
【授業計画(5回目)】
多変数関数の微分2(接平面)
【授業計画(6回目)】
多変数関数の微分3(極値の判定)
【授業計画(7回目)】
多変数関数の微分4(2次形式の符号)
【授業計画(8回目)】
多変数関数の微分5(最大最小問題)
【授業計画(9回目)】
1変数関数の積分(高校の復習)
【授業計画(10回目)】
多変数関数の積分1(重積分)
【授業計画(11回目)】
多変数関数の積分2(重積分の続き)
【授業計画(12回目)】
多変数関数の積分3(重積分の変数変換)
【授業計画(13回目)】
級数の収束
【授業計画(14回目)】
ベキ級数の話題
【授業計画(15回目)】
試験とまとめ
(履修者数や授業の進み具合によってスケジュールが変更になる場合もあります。)
【テキスト】
特に定めない。
講義内容と演習問題についてのプリントを配布する。
【参考書】
三町勝久 微分積分講義 日本評論社 2006
【準備学習(予習・復習等)の内容】
復習が重要である。演習の時間に問題形式で講義内容を理解する。
【評価方法・基準】
平常点と期末試験の成績で評価する。演習の出席は重視する。
【オフィスアワー】
金曜日1限
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科目名:
Web入門
[指定科目27]
担当者名: 村山 優子
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅱ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:月曜日5時限 教室:5号館5206教室
【講義の目的と内容】
本科目では、インターネット上の情報基盤であるワールドワイドウェブ(world-wide web)サービス(Web)の背景 や基盤技術や仕組み、応用について学びます。 さらに、実際にWebページ作成を行うとともに、情報発信する 際
に注意するセキュリティやプライバシーの課題を学びます。また、Web上に構築するアプリケーションでどの よう
なことが可能かも習得します。
【授業の到達目標】
Webの仕組みを理解し、Webに関する基本用語を使って、Webに関するレポートをまとめられるようになる。
【授業計画(1回目)】
Webとインターネット
【授業計画(2回目)】
Web技術の基礎(1):HTML
【授業計画(3回目)】
Web技術の基礎(2):HTTP入門
【授業計画(4回目)】
Web技術の基礎(3):HTTP中級編
【授業計画(5回目)】
Webブラウザの機能と仕組み
【授業計画(6回目)】
Webサーバーの機能としくみ
【授業計画(7回目)】
Web情報検索の仕組み
【授業計画(8回目)】
Webと広告ビジネス
【授業計画(9回目)】
Webセキュリティ
【授業計画(10回目)】
情報発信の際のプライバシーと個人情報保護の課題
【授業計画(11回目)】
Webの歴史と標準化
【授業計画(12回目)】
Webデザイン(1): デザインプロセス
【授業計画(13回目)】
Webデザイン(2): ユーザビリティとアクセシビリティ
【授業計画(14回目)】
HTML5入門
【授業計画(15回目)】
まとめ、レポート課題解説
【テキスト】
必要な資料は、随時配布する。
【参考書】
1. 松本早野香他:「Web制作の技術: 企画から実装,運営まで」共立出版
2. 速水治夫編著:「Webシステムの開発技術と活用方法」共立出版
3. 小森裕介:「プロになるためのWeb技術入門」技術評論社
4. 森大二郎:「検索エンジンはなぜ見つけるのか」日経BP社
5. 渡辺将人:「Web技術の重要用語解説」技術評論社 【準備学習(予習・復習等)の内容】
前週までの資料と講義の復習、レポートなどの課題提出が必要
【評価方法・基準】
出席、課題レポート、最終レポート
【オフィスアワー】
1. 月曜 4限(14:40-16:10)
2. 木曜 4限(14:40-16:10)
上記に限らず、研究室のドアが開いているときはいつでも可。
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科目名:
情報と職業
[指定科目28]
担当者名: 藤本 一男
開講期:前期 時間:2時間 程度:Ⅲ∼Ⅳ 単位:2
授業時間:金曜日2時限 教室:南校舎S107教室
【講義の目的と内容】
今日、情報技術は、社会生活のすみずみに入り込み、なにか特別なものではなくなって久しい。しかしながら、
日本の伝統的な組織(観)、労働観と完全に整合するものでもなく、IT化のもとで様々な問題が表面化している
ことも確かである。
この講義では、おおきく次の三つの領域について考えていく。第一は、情報技術が社会化することによって顕在
化した我々の労働観を可視化すること、第二は、情報技術を媒介に構築されることが可能になった非常に高度な
社会において、専門家の責任はどのようなものになるのか、ということ、第三は、具体的な事例の考察である。
事例の考察にあたっては、「現場」の人の話をきくことも計画している。詳細は、講義の中で紹介する。
【授業の到達目標】
自らが唯一と信じてきた「労働観」を相対化できるようになること。
【授業計画(1回目)】
講義概要
【授業計画(2回目)】
労働観、職業観の歴史的変化
【授業計画(3回目)】
労働倫理 :一生懸命働くことは当たり前か
【授業計画(4回目)】
情報、情報システム、人間 (SIS、BPR 再論)
【授業計画(5回目)】
インターネット、Web2.0、クラウドコンピューティング
【授業計画(6回目)】
情報技術と知識活動の変化 「MEMEX」からPC、電子書籍、ノマドワーク。
【授業計画(7回目)】
情報技術による仕事の変化 「内部」と「外部」の崩壊
【授業計画(8回目)】
専門家倫理(1):義務論、功利主義、概説。
【授業計画(9回目)】
専門家倫理(2):専門家倫理と所属集団。倫理綱領。情報処理学会倫理綱領を読む
【授業計画(10回目)】
専門家倫理(3) チッソ水俣工場技術者の告白をみながら考える
【授業計画(11回目)】
第11回 専門家倫理(4) ビジネス倫理として内部告発を考える
【授業計画(12回目)】
情報システムと人間 「年金システムの問題」を事例に
【授業計画(13回目)】
働いて税金を納めるということ
【授業計画(14回目)】
社会のIT化と健康問題 :社会的不安症と社会的依存症の時代を職業人として生きる
【授業計画(15回目)】
試験とまとめ
【テキスト】
指定せず。毎回プリントを配布。
【参考書】
講義の中で紹介します。
【準備学習(予習・復習等)の内容】
講義ごとのまとめ課題(レプライシート)をやっておくこと。
【評価方法・基準】
出席、毎回提出をもとめるレプライ・シートによる講義への参加、そして、期末に実際する試験(レポートにす
る可能性もあり)によって総合的に評価する。
【オフィスアワー】
非常勤講師なので、講義がある金曜日しか大学にいません。必要な時は、メールを活用してください。
【その他】
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講義に集中する意志のないものは、退席をもとめることがあります。講義中の私語、講義に無関係な携帯、スマ
ホの操作は行わないこと。
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科目名:
情報と社会
[指定科目29]
担当者名: 稲葉 利江子
開講期:通年 時間:2時間 程度:Ⅰ∼Ⅳ 単位:4
授業時間:火曜日5時限 教室:5号館5102教室
【講義の目的と内容】
人間は,「社会」に属しながら生きています.情報化社会となった現代,「社会」の中では,様々な情報技術
が利活用され多大な影響を及ぼしています.それは,身近な私たちの日常生活だけではなく,経済活動,産業,
公共政策,教育など多岐にわたっています.そこで,情報化によって何が起きてきたかの情報社会論的な観点か
らの歴史,情報化の進展に応じて制定されてきた法制度についての知識も必要となります.
本講義では,情報化が社会に及ぼす影響という観点から,それらの基礎的な事項について学び,その上で現在
問題になっている事柄について自ら考え,ディスカッションを通して理解を深めていきます.
【授業の到達目標】
情報化が社会に及ぼす影響という観点から,それらの基礎的な事項の知識を身につけ,その上で現在問題にな
っている事柄について自ら考え,ディスカッションを通して理解を深めていくことを目標とします.
【授業計画(1回目)】
オリエンテーション:授業紹介
【授業計画(2回目)】
情報とコミュニケーション1(情報の定義)
【授業計画(3回目)】
情報とコミュニケーション2(コミュニケーションモデル,メッセージの理解)
【授業計画(4回目)】
情報社会と法律1(知的財産権,著作権)
【授業計画(5回目)】
情報社会と法律2(自由利用)
【授業計画(6回目)】
グループ討議:もしも著作権がなかったら?
【授業計画(7回目)】
情報通信技術の歴史,インターネット上のサービス
【授業計画(8回目)】
社会と情報ネットワーク1(社会ネットワーク)
【授業計画(9回目)】
社会と情報ネットワーク2(グループウェア)
【授業計画(10回目)】
社会と情報メディア1(情報メディアとは?)
【授業計画(11回目)】
社会と情報メディア2
【授業計画(12回目)】
教育の情報化1(e-Learning)
【授業計画(13回目)】
教育の情報化2(デジタル教科書)
【授業計画(14回目)】
ユーザインタフェース1
【授業計画(15回目)】
まとめ
【授業計画(16回目)】
後期講義概要,ディスカッション:BadUI
【授業計画(17回目)】
ユーザインタフェース2
【授業計画(18回目)】
社会と情報システム1(情報行為と情報システム)
【授業計画(19回目)】
社会と情報システム2(企業活動と情報システム)
【授業計画(20回目)】
社会と情報システム3(社会基盤としての情報システム)
【授業計画(21回目)】
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情報社会とプライバシー(監視社会)
【授業計画(22回目)】
情報セキュリティ1(危機管理)
【授業計画(23回目)】
情報セキュリティ2(認証技術)
【授業計画(24回目)】
情報セキュリティ3(暗号化技術)
【授業計画(25回目)】
情報が変えていく社会1(電子マネー,電子商取引)
【授業計画(26回目)】
情報が変えていく社会2(フリーミアム)
【授業計画(27回目)】
情報が変えていく社会3
【授業計画(28回目)】
メディア・リテラシー1
【授業計画(29回目)】
メディア・リテラシー2
【授業計画(30回目)】
まとめ
【テキスト】
指定しない.
【参考書】
講義内で適宜指示します.
【準備学習(予習・復習等)の内容】
毎回,授業の最後にリフレクションを行います.
授業後,関連書籍により知識を深めることを推奨します.
また,授業の内容に関連する研究会やセミナーへの参加し、任意のレポートを課す場合があります.
【評価方法・基準】
以下の2つの観点から総合的に評価を行います.
1.出席(原則として全体の3分の2以上)・平常点
2.課題・レポート
【オフィスアワー】
特に定めないが,事前に連絡すること.
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