P2P(ファイルシェアリング) - インターネット白書ARCHIVES

利用サービス・アプリケーション
2-6
P2P(ファイルシェアリング)
初心者が認知度を下げているP2Pアプリケーション
資料2-6-42
第
P2Pアプリケーションの認知状況(2003年-2004年)
2
部
知っている
知らない
わからない
2004年
N=3,350
17.6%
2003年
N=2,742
66.3%
25.0%
0
16.1%
50.7%
10
20
30
40
パ
ソ
コ
ン
利
用
者
動
向
24.3%
50
60
70
80
90
100%
© Access Media/impress,2004
P2Pアプリケーションの認知は17.6%と、前年と比較すると認知状況は低くなっている。これは、インターネッ
ト利用者の裾野が拡がったぶん、インターネット初心者が「P2Pアプリケーション」を認知していないことに比例
する。実際のところ、1年未満のインターネット利用歴の回答者の認知率は3.3%と低い。
P2Pを認知していても、実際に利用しているのはそのうちの4割弱
資料2-6-43
P2Pアプリケーションの利用状況(2003年-2004年)
2.9%
4.7%
以前利用していたが、
現在は利用していない
ほぼ毎日利用している
2004年
N=590
18.8%
2、3日に1回利用している
66.6%
週に1回程度利用している
1か月に1〜2回利用している
ほとんど/まったく利用していない
3.9%
3.1%
3.4%
2003年
N=686
4.4%
16.0%
67.3%
3.8%
0
10
5.1%
20
30
40
50
60
70
80
90
100%
© Access Media/impress,2004
P2Pアプリケーションを認知している590サンプルに対して、その利用状況を2003年の結果と比較したグラフ
である。P2Pアプリケーションの存在は知ってはいるが実際に利用しているのは14.6%に過ぎない。頻繁にP2P
アプリケーションを利用しているのは大部分がブロードバンド接続利用者である。
+ インターネット白書 2004 +
137
2-6 利用サービス・アプリケーション
P2P(ファイルシェアリング)
第
2
ブロードバンド化がP2Pのストリーミング利用を増やす
資料2-6-44
P2Pアプリケーションの用途(2003年-2004年)
部
パ
ソ
コ
ン
利
用
者
動
向
88.4%
96.5%
ファイル転送・共有
チャット、
ネットミーティング
(遠隔会議)
2004年
N=86
15.1%
15.8%
2003年
N=114
11.6%
コンテンツ配信
(動画、音声ファイルの
ストリーム配信)
3.5%
9.3%
7.0%
ストレージ
8.1%
8.8%
ゲーム
8.1%
6.1%
グループウェア
(スケジュール管理/メール)
プロジェクト管理
2.3%
1.8%
プレゼンテーション
2.3%
1.8%
その他
1.2%
1.8%
0
20
40
60
80
100%
© Access Media/impress,2004
P2Pアプリケーションを利用している86サンプルのメイン用途は、「ファイル転送・共有」である。昨年の結果
と比較すると「コンテンツ配信(動画、音声ファイルのストリーム配信)」が11.6%で伸びている。ブロードバン
ドの普及により、ストリーミング配信を提供しているウェブサイトの増加に伴い、利用者も増えていると推測され
る。
ファイルシェアリングソフトはWinnyとWinMXが拮抗
資料2-6-45
利用しているファイルシェアリングソフト(2003年-2004年)
48.8%
49.1%
47.7%
Winny
WinMX
LimeWire
5.8%
Freenet
5.8%
2004年
N=86
60.5%
2003年
N=114
4.7%
KazaA
2.3%
Audiogalaxy
2.3%
0.9%
2.3%
0.9%
1.2%
Gnutella
Groove
BeaShare
その他
1.2%
わからない/
無回答
※ 「 LimeWire」 、
5.3%
0
「Freenet」、
「KazaA」
、
14.0%
「
10
Audiogalaxy」 、
「BeaShare」は2004
13.2%
20
30
40
50
60
70%
年から項目に加えた
© Access Media/impress,2004
頻繁に利用するファイルシェアリングソフトは、「Winny」と「WinMX」がほぼ同率で高い。昨年と比較すると、
今年は様々な種類のファイルが紹介されているが、一般的には無料配布されているものが多い。しかしながら、コ
ンテンツのやり取り等に関しては著作権侵害問題にも発展しかねないため、その用途には充分注意を払う警告が
出されている。
138
+ インターネット白書 2004 +
利用サービス・アプリケーション
2-6
P2P(ファイルシェアリング)
容易な閲覧環境が増やす、音楽/動画ファイルの共有・転送
資料2-6-46
第
P2Pアプリケーションで共有・転送しているファイルの種類(2003年-2004年)
2
部
音楽ファイル
(mp3、mid、wav、
wmpなど)
動画ファイル
(mpeg、avi、rm、
ram、asfなど)
67.4%
65.8%
43.0%
34.2%
23.3%
テキストファイル
(txt、doc)
パ
ソ
コ
ン
利
用
者
動
向
18.4%
23.3%
アプリケーション
ファイル
(exeなど)
18.4%
11.6%
ドキュメントファイル
(PDF) 0.0%
4.7%
5.3%
その他
0
2003年 N=114
67.4%
65.8%
イメージファイル
(jpg、gif、png)
無回答
2004年 N=86
※ドキュメントファイル
2.3%
(PDF)は2004 年 から
0.0%
項目に加えた
10
20
30
40
50
60
70%
© Access Media/impress,2004
「音楽ファイル」、
「動画ファイル」は同率で高く支持されている。この背景には、MP3プレイヤーの普及やブロー
ドバンド化された環境によって動画が容易に閲覧可能となったことなどが考えられる。
今後のP2Pアプリケーション利用は多数が未定を表明
資料2-6-47
今後のP2Pアプリケーション利用意向
N=504
P2Pアプリケーションを認知しているが
「ほとんど/まったく利用していない」対象
者 504サンプルに対して、今後の利用意
向を聞いた結果である。P2Pの利用に関
利用したい
22.4%
しては未定が多く、実際のところP2Pの
利用シーンや使い方などを把握している
人が少ないためではないかと推測される。
今後、MP3プレイヤーやICレコーダーな
わからない
どの普及により、そのニーズも出てくるの
46.2%
ではないかと予測される。
利用したくない
31.3%
© Access Media/impress,2004
+ インターネット白書 2004 +
139
2-6 利用サービス・アプリケーション
P2P(ファイルシェアリング)
第
2
セキュリティの不安からP2Pアプリケーション利用をしないユーザーは77.8%
資料2-6-48
P2Pアプリケーションを利用したくない理由
N=158
部
パ
ソ
コ
ン
利
用
者
動
向
77.8%
セキュリティが不安
15.8%
利用機器が限られている
10.8%
利用アプリケーションが貧弱
23.4%
その他
2.5%
わからない
0.6%
無回答
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90%
© Access Media/impress,2004
P2Pアプリケーション利用意向で「利用したくない」と回答した158サンプルに対して、その理由を聞いたグラ
フである。「セキュリティ」に関する不安がトップに挙げられ、ダウンロードする際の個人情報流出などに不安が
あると思われる。また「その他」
(23.4%)では、
「著作権侵害の問題」や「必要性がない」などの意見が挙げら
れている。
140
+ インターネット白書 2004 +