和泉市同報系デジタル防災行政無線整備基本計画(案)(PDF:1.9MB)

和泉市同報系デジタル防災行政無線
整備基本計画(案)
平成25年5月
和
泉
市
目
目
第1章
総
次
次
則 ...................................................................... 1
第1節
計画の目的 ................................................................ 1
第2節
本市の地域特性 ............................................................ 1
第3節
本市の災害特性 ............................................................ 2
第4節
防災情報伝達の現状 ........................................................ 3
第2章
防災行政無線の概要 .......................................................... 6
第1節
防災行政無線の機能と役割 .................................................. 7
第2節
本市における課題 ......................................................... 10
第3節
対応策の検討 ............................................................. 11
第3章
同報系デジタル防災行政無線の整備計画 ....................................... 12
第1節
防災情報伝達システムの方式検討 ........................................... 12
第2節
整備方針 ................................................................. 13
第3節
運用方針 ................................................................. 15
第4節
全体整備計画 ............................................................. 16
第5節
基本設計 ................................................................. 20
第6節
事業費の概算と整備スケジュール ........................................... 27
第7節
その他留意事項等 ......................................................... 31
用 語
集 ....................................................................... 32
第1章
第1節
総
則
計画の目的
和泉市は、災害現場の情報を迅速かつ的確に収集し、現場及び避難所等の応急対策を円滑
に実施するため、260MHz帯移動系無線設備を整備しており、相互の情報連絡が円滑に行える
よう、平常時から各機関との連絡を密にして運用しております。また 地域住民に対して情報
を迅速かつ的確に伝達するため、消防本部で整備している消防団招集用の無線サイレン吹鳴
装置を活用してきました。
和泉市の直下に活断層の存在が確認されていることと平成23年3月の東日本大震災を受
け、災害から住民の生命や財産を守るため、迅速かつ確実な防災情報伝達基盤をなす、同報
系無線の整備に係る基本的な事項を定めるために策定するものです。
第2節
1
本市の地域特性
位置、面積
和泉市は、大阪府南部の泉州地域に位置しており、北は高石市・泉大津市・忠岡町に、
東は堺市・河内長野市に、西は岸和田市に、南は和泉山脈を境に和歌山県かつらぎ町に
隣接しています。
市域の面積は、84.98km²。
2
図1-1
和泉市位置図
地勢・地質
地形は、南部が和泉山脈よりなる山地で、
これに続く中部が傾斜のゆるい丘陵地であり、
北部が大阪湾に向かって広がるなだらかな
平地になっています。
地質は、沖積層・洪積層・段丘層・領家
花崗岩・和泉層群等より構成されています。
北部の平地は沖積層となっていて、中部の
丘陵地は主に洪積層・段丘層からなって
いますが、槇尾川・松尾川の流域には沖積層
大阪府
もみられます。一方、南部の山地は領家
花崗岩・和泉層群からなっています。
本市の直下には、国土地理院活断層図に
より坂本断層、久米田池断層の2つの活断
層の存在が確認されています。
3
気
和泉市
候
本市は、瀬戸内式気候に属しているため、温暖小雨で比較的しのぎやすい気候です。 年
間の平均気温は16.5℃前後であり、雨量は、年平均約1,306mm程度です。(大阪管区気象
台平成2年から14年調べ)
また、台風は、年に1~2度来襲又は接近しています。
1
4
河
川
河川は槇尾川・松尾川の二級河川が、南部の山地から北部の平地に向かって流れてい
ます。ため池が、中部の丘陵地を中心に大小450程度が散在しています。
5
人
口
本市の人口は、平成25年3月末日現在187,108人となっています。本市は、府下でも高
い人口増加率を誇っており、平成17年と22年の国勢調査人口の比較においては、人口増
加率4%となっています。しかしながら、直近5年間の人口増加率は2.3%となっており、
人口は増加しているものの鈍化傾向にあります。
第3節
1
本市の災害特性
東南海・南海地震防災対策推進地域
本市は、東南海・南海地震による災害から国民の生命、身体及び財産を保護するため
に平成 14 年7月に制定された、東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特
別措置法(以下「法」という。)の法第3条の規定に基づき、東南海・南海地震防災対策
推進地域として指定されています。本市は、震度6弱以上となる地域を基準に該当して
います。
2
本市の過去の被害状況
表1-1
発生年月日
昭和 25 年 9 月 3 日
和泉市の過去の災害一覧
災害の種類
ジェーン台風
被害状況
家屋全半壊
140
工場全半壊
15
庫
全
壊
5
5
家
屋
流
失
1
水
31
床
下
浸
水
2,928
田 畑 流 失 町 歩
18
田
畑
冠
水
88
崖
崩
8
公
衛
4
家 屋 全 半 壊
昭和 27 年 7 月 10 日
る大雨
床
台 風 13 号
上
浸
道
路
被
害
8
橋
梁
被
害
2
家 屋 全 半 壊
2
家
屋
流
失
2
20
床
下
浸
水
50
床
昭和 28 年 9 月 23 日
上
浸
水
田 畑 流 失 町 歩
(稲到伏47町、稲半到100町)
路
被
害
3
橋
梁
被
害
1
堤
防
被
害
6
田
畑
冠
水
6町
398
第 2 室戸台風
家 屋 全 半 壊
昭和 44 年 7 月 30 日
槇尾山林火災
雑木林約5ha消失
昭和 45 年 6 月 16 日
大 池 決 壊
堤防決壊
台 風 20 号
3反
道
昭和 36 年 9 月 15 日
昭和 47 年 9 月 16 日
13
倉
官
梅雨前線によ
非 住 家 全 半 壊
家
屋
半
壊
2
家 屋 一 部 破 損
4
床
上
浸
水
1
床 下 浸 水
688
道
路
決
壊
8
橋 梁 流 失
2
堤
防
決
壊
4
2
発生年月日
昭和 51 年 6 月 9 日
災害の種類
集 中 豪 雨
被害状況
一
部
破
損
1
床 上 浸 水
4
床
下
浸
水
260
道 路 決 壊
11
堤
防
決
壊
1
壊
2
道 路 決 壊
4
18
全
昭和 54 年 6 月 27 日
昭和 57 年 8 月1日
~3 日
平成 2 年 9 月 11 日
平成 7 年 7 月 4 日
集 中 豪 雨
集 中 豪 雨
槇尾山林火災
豪
雨
一
部
破
損
1
道 路 冠 水
床
上
浸
水
12
河川(水路)
床
下
浸
水
約700
溢 水
16
決 壊
22
崖くずれ
19
全
壊
2
道 路 決 壊
8
半
壊
2
道 路 冠 水
市内各所
一
部
破
損
11
橋 梁 破 損
1
床
上
浸
水
16
河 川 溢 水 等
81
床
下
浸
水
約3,900
崖 く ず れ
10
雑木林12ヘクタール焼損
(うち河内長野市0.1ヘクタール)
床
上
浸
水
10
床 下 浸 水
28
道
路
冠
水
5
道 路 陥 没 等
11
橋
梁
破
損
5
河 川 溢 水
12
河川護岸崩壊等
60
崖 く ず れ
19
田 畑 冠 水 等
18
林 道 崩 壊 等
51
農 道 崩 壊 等
21
(林業施設)
( 農 業 施 設 )
平成 11 年 5 月 18 日
槇尾山林火災
第4節
防災情報伝達の現状
1
防災情報伝達手段の現状
雑林約22ha 空家5棟121.82m 2 (焼損)
防災情報伝達手段は、有線系と無線系の2つの方法に区分することができ、それぞれ
のシステムやネットワークにより情報伝達の形態を確立しています。
大きな災害が発生した場合、有線系については接続されている線が切断されるなどの
物理的な障害や通信の規制を受けるため、災害に対し脆弱な面があります。
これに対し、無線系は、電源等必要な対策を講じておけば、災害時における有効性は
極めて高く、特に同報系防災行政無線については、過去の災害時においてその有効性が
実証されています。
3
図1-2
災害時の情報伝達
災害時の情報伝達
通常期⇒警戒期
災害発生
直後⇒応急対応
復旧
災 害 発 生 時 は防災 行 政 無線 、TVを
災害発生時から災害復旧での初
始 め多 種 多 様 なメディアからの情 報
期の対応により、被害(特に人的
伝達が可能で、有線系は情報量も多
く有効
最も重要な期間
(応急・救助・救援)
被害)の発生に大きな差が生じる
いかに迅速にかつ的確に市民に
災 害 発 生 時 では徐 々に有 線 系 の障
通報するかが防災情報伝達の鍵
害が発生
である
有線系
×物理的な障害・規制により
◎電力・有線電気通信・携帯(電話)
使用不可へ 徐々に復旧
無線系
◎防災行政無線
災害時は、無線通信系の情報伝達が有効
2
本市の防災情報伝達体制
(1)防災行政無線
本市では、平成24年度に移動系デジタル防災行政無線を整備し、災害時には市役
所本庁舎と半固定型無線機及び車載型無線機との間で災害情報の交換を行うようにし
ています。
(2)TV・ラジオ放送
NHK、MBS、ABC、KTV、YTV、TVO、OBC、CRK,FM大阪、
FMCOCOLO、ラジオNIKKEIより、災害情報の伝達が行われています。
(3)インターネット
本市のホームページ内で災害情報の伝達を行っています。
(4)携帯メール・ツィッター・フェイスブック
本市では、災害時に携帯メール・ツィッター・フェイスブックによる災害情報の提
供を行っています。
(5)消防団サイレン吹鳴装置
市内の消防団器具庫等に無線サイレン吹鳴装置を設置し、消防本部よりサイレン吹
鳴による情報伝達を行っています。
ただし、サイレン吹鳴での情報の伝達では、詳細な内容を伝達することができません。
4
(6)その他
市の広報車や消防車両の巡回による周知のほか、町会・自治会及び自主防災組織等
による住民相互間の口頭による情報伝達が行われています。
図1-3
本市の防災情報伝達体制
テレビ・ラジオ
携帯メール
避難準備情報
和泉市役所
避難勧告
ホームページ
住民の
ツイッター・フェイスブック
みなさん
避難指示
広報車
サイレン吹鳴装置
5
第2章
防災行政無線の概要
全国の市町村防災行政無線の整備状況(平成24年(2012)3月現在総務省)は、全国 1,742
市町村のうち、同報系の整備市町村は 1,328 市町村で 76.2%、移動系は 1,432 市町村で 82.2%
の整備率となっています。
このように、防災行政無線は急速に普及しており、普及の主な要因としては、免許方針の
改正、国の開放政策や関係省庁の財源・財政措置の充実などがあります。また、それ以上に
四半世紀にわたる運用実績と施設の利活用の利便性に優れていることが挙げられています。
今後も施設の高度利用を含めて拡大傾向は続くものと考えられます。
防災行政無線は、市町村が独自の無線通信回線を保有して、特に災害時において、他の事情
にとらわれず、必要な情報の伝達と情報収集を可能としています。
防災行政無線は、用途に応じ同報系と移動系に分けられています。
同報系は、地域住民への災害情報の伝達(通報)を主な用途とし、移動系は災害現場の情
報収集の把握や指示伝達を主な用途としています。
さらに、伝送方式の違いによりデジタル伝送方式とアナログ伝送方式の2つに分けられま
す。
図2-1
同報系
防災行政無線システムの概念図
移動波
同報波
移動系
トランペットスピーカ
空中線
中 継 局
中継波
車載型
屋外受信拡声装置
無線装置
電源装置
戸別受信機
携帯型
親局設備
専用回線又は
自営線
統制局設備
(同報系)
(移動系)
宿直室用遠隔制御装置
遠隔制御装置
遠隔制御局
半固定型
親
6
局
第1節
1
防災行政無線の機能と役割
デジタル同報系
デジタル同報系は、即時かつ一斉に広範な地域に対し、音声や文字等により、災害時
の各種情報を容易かつ確実に伝達することができます。
災害時は、災害対策本部から住民に必要な情報を適宜提供し、災害時の混乱を最小限
にとどめることができます。
また、平常時には、行政に関する各種情報や市町村・公共団体が主催する行事等の情
報を随時提供して、市町村と住民の円滑なコミュニケーションを図るとともに、各種の
情報連絡を通じて地域社会における住民相互の連帯意識を高め、地域社会の活性化に寄
与することができます。
つまり、主として住民への直接的な情報伝達を目的とする設備です。
2
デジタル移動系
デジタル移動系は、市町村の各部署と出先機関、防災関係機関及び生活関連機関の相
互間で移動無線回線を介して、災害情報等の伝達を行うものです。
災害時には、災害対策本部と災害現場や防災拠点施設等との間で情報の収集・交換・
伝達が行われます。
主として行政内部や関係機関との情報交換を目的とする設備です。
3
整備の総合的効果
本市では、平成 24 年度にデジタル移動系の整備を行っており、今後、デジタル同報系
を導入することにより、防災体制は飛躍的に前進します。
デジタル移動系では、市役所関係部署の円滑な情報収集、伝達に活用するとともに市
役所と避難所(小・中学校)等との双方向通信を行うことができることに対し、デジタ
ル同報系では、住民に対して音声にて広く防災情報を伝達することができます。移動系
と同報系を併設することによって、地域防災メディアとして情報の収集、伝達機能が高
まるとともに、住民との協働による安全・安心なまちづくりを構築することができます。
4
子局設備の機能と特長
同報系防災行政無線は、即時かつ一斉に広範な地域に対し、災害時の各種情報を容易
かつ確実に伝達することができます。
災害時は、災害対策本部から住民に必要な情報を適宜提供し、災害時の混乱を最小限
にとどめることができます。
また、平常時にも防災関連以外の緊急情報のほか、本市が主催する行事等の情報を随
時提供し、市民サービスの向上を図ることができます。
住民への直接的な音声情報伝達を目的とする設備としては、屋外拡声子局と戸別受信
機の2種類の設備があります。
7
表2-1
項
目
① 伝達対象と範囲
子局設備の機能・特長比較
屋外拡声子局
戸別受信機
・周辺の在宅居住者及び通行者
・在宅居住者
・設置周辺半径 250mから 400m
・各戸に音声により伝達
の範囲に伝達
・高出力のスピーカを使用する
ことにより設置周辺半径
2,800m の範囲まで伝達が可能
② 設置場所・要件
・子局を建設する用地が必要
・公共施設や一般住戸へ設置
・公共用地を主とするが、民有
・居住者の設置承諾が必要
地の場合は借地料が必要な場
合がある
・住宅が散在している地域に有
利
・住宅が密集していて人口の多
い地域(市街地)が望ましい
③ 機能
ア 屋外への伝達
・可能
・不可能
・気象条件及び周辺環境等によ
り聞こえにくい場合がある
イ 屋内への伝達
・ある程度可能
・可能
・気象条件や住宅構造等により
聞こえにくい場合がある
ウ その他
・警告灯・回転灯
・モーターサイレン吹鳴
④ 経費
5
・戸別受信機を主体として整備
・屋外拡声子局を主体として整
する場合と比較し、経費は安
備する場合と比較し、経費が
価
高額
各種スピーカの比較
屋外拡声子局で使用するスピーカについては、現在、トランペットスピーカ、長距離
音声到達スピーカ及び全方位スピーカの3種類があります。
ここでは、各々スピーカについて、仕様、機能、経費面などから比較しました。
8
表2-2
スピーカ比較表
型
式
トランペットスピーカ
長距離音声到達スピーカ
全方位スピーカ
種
類
レフレックスホーン、ストレートホーン
4 連、8 連(垂直多段)
Single、Dual、4 連、8 連、10 連
指向特性
指向性
指向性
(音圧分布によ
レフレックスホーン:約 40°
4 連:約 55°
る指向特性)
ストレートホーン:約 60°
8 連:約 65°
音達距離 (※1)
約 250m(レフレックスホーン 30W)
約 700m(4 連)~
半径約 280m(Single)~
(音圧レベル 80dB)
~400m(ストレートホーン 50W)
1,000m(8 連)
2,800m(10 連)
50W×4=200W
400W、800W、1,600W、
50W×8=400W
3,200W、4,000W
無指向性(360°)
出
力
30W,50W
重
量
約 6.7 ㎏~7.0 ㎏
116 ㎏(4 連)~232 ㎏(8 連)
約 50 ㎏(Single)~234 ㎏(10 連)
地上高約 10m
地上高約 20m 以上
地上高約 15m 以上
標準設置高
(推奨される設置高)
設置方法
主に鋼管組立柱
Single、Dual は鋼管組立柱
建物屋上
4 連以上は鋼管組立柱(特)
鉄塔(20m 以上)
建物屋上
1 局あたり
約 400 万円
約 5,000 万円
約 1,450 万円
設置費用
(4 方向 地上高 10m)
(4 連×4 方向 地上高 20m)
(4 連地上高 15m)
防災無線での導入実績
全国多数
広島県海田町他
神奈川県横浜市
海外製品であるため、部品
保
守
特に問題なし
の手配に時間が必要。
特に問題なし
保守用に部品のストックが
必要となる。
音源特性
【点音源】
【線状音源】
音は球面上(垂直、水平
音は垂直方向に広がらず、水平方向のみに拡散される。
方向)に広がる。音源か
音源からの距離が2倍になると音響エネルギーは 1/2 に
らの距離が2倍になると
なり、音圧レベルは-3dB になる。(理論値)
音響エネルギーは 1/4 に
な り、音 圧レベル は -6dB
になる。(理論値)
特
徴
防災無線で使用される一般
音達範囲が広く、設置場所によ
音達範囲は広いが、指向性を持
的なスピーカ。音達範囲は狭
り、指向性を持たすことも可
たすことが難しい(基本的には
いが、スピーカ毎の指向性、
能。音源特性から高い設置高
無指向性)。
音量調整が容易であり、細か
(約 20m 以上)が必要。また、 音 源 特 性 か ら 高 い 設 置 高 ( 約
な音達範囲の設定が可能。設
建物による反射(エコー)の影
15m 以上)が必要。建物による
置に関しては鋼管組立柱を
響を受けやすい。設置に関して
反射の影響を受けやすい。
使用するため、狭い場所の設
は鉄塔を使用する場合、ある程
設置に関しては鋼管組立柱の
置も可能。
度の面積(約 6m×6m)が必要。
使用が可能なため、狭い場所で
平野部、海岸線等への設置が望
の設置も可能。ただし、4 連以
ましい。
降はある程度の面積が必要。平
野部、海岸線等への設置が望ま
しい。
9
6
戸別受信機の検討
戸別受信機については、現在、防災行政無線では、デジタル方式とアナログ再送信方
式があります。
ここでは、各々戸別受信機について、仕様、機能、運用面、経費面などから比較しま
した。
表2-3
項目
① 仕様
② 機能
③ 運用
戸別受信機の検討
デジタル方式
同報系防災行政無線
アナログ再送信方式
・60MHz デジタル波
・専用波が割当られ混信がない
・強制音量
・放送録音
・文字表示(オプション)
・親局操作卓から放送
・地域コミュニティ放送は、地区
遠隔制御装置から放送可
④ 経費
・本体
⑤ その他
・アナログと比較し、屋外アンテ
ナ設置工事が必要となる建物
が多い
第2節
1
約4~6万円/台
・60MHz アナログ再送信波
・別途送信機を拡声子局装置等に設置
・出力が弱い(0.1W 以下)
・屋外拡声子局周辺のみ利用可
・強制音量
・放送録音
・デジタル方式に同じ
・本体
・送信機
約 2万円/台
約80万円/台
・再送信波の繰返し利用のため、グル
ープ数が多い場合は設定困難
本市における課題
災害時の迅速・確実な情報伝達
近年、東日本大震災や局地的大雨による人的被害を伴う突発的な災害が全国各地で発
生しています。
東日本大震災では、通信手段の途絶などにより被害が拡大しました。
このことを教訓に本市においても、迅速、確実な防災情報伝達体制を整備する必要があ
ります。
2
一斉情報伝達手段の確立
本市では、無線サイレン吹鳴装置を設置し、消防本部よりサイレン吹鳴による情報伝
達を行っています。
ただし、サイレン吹鳴での吹鳴パターンによる情報の伝達では、一般の住民に確実な
防災情報を伝達することはできません。
このため、災害時において、音声による一斉情報伝達が行えるデジタル同報系の導入
が不可欠です。
3
土砂災害防止法・水防法への対応
本市においては、土砂災害防止法や水防法に基づき、土砂災害警戒区域及び浸水想定
区域の指定が進められておりますが、これらの法律では、当該区域への災害に関する情
10
報の収集及び伝達の手段を定めることが義務付けられており、これには防災行政無線の
活用が不可欠です。
ジェイ
4
ア
ラ
ー
ト
全国瞬時警報システム( J -ALERT )への対応
国においては、全国瞬時警報システム(J-ALERT)の整備を推進しています。
本市では、国からの有事関連情報や緊急地震速報、津波警報などを、防災行政無線の
自動起動により、職員の手を介さず迅速に市民に伝達することが求められています。
第3節
対応策の検討
防災情報伝達手段の現状及び課題を整理した結果、本市では、災害時に市域内の市民等に
対し、即時一斉に情報を伝達する手段がありません。
このことから、デジタル同報系防災無線を導入し、本市の新しい防災情報伝達基盤として
必要な機能、整備範囲を整理し、一斉に迅速な情報伝達が可能な体制を構築することが必要
です。
11
第3章
第1節
1
同報系デジタル防災行政無線の整備計画
防災情報伝達システムの方式検討
防災情報伝達システムの検討
現在、各市町村で主に導入されている無線による防災情報伝達システムには、同報系
防災行政用無線システムとMCA同報無線システムがあります。
本市の防災情報伝達システムの検討にあたっては、現段階で実用化されている、同報
系防災行政無線システム及びMCA同報無線システムの2つの方式について比較しまし
た。
表3-1
項目
① 特長
② 音質
③ 信頼性
④ 安定性
防災情報伝達システム比較表
同報系防災行政無線システム
MCA同報無線システム
・無線による防災情報伝達の専用シ
ステムとして開発されており、住
民に 対する情報 伝達や情報 収集
に関 して各種の 拡張機能を 有す
る
・良好な音質を提供
・親局⇔子局間は自営回線のため、
他の 障害等の影 響を受ける こと
がなく、信頼性は高い
・主に移動系に分類されるMCA無
線システムを利用した同報系シス
テム
・拡張機能は徐々に追加され、防災
行政無線と遜色はない
・防災行政無線と比較して劣る
・(財)移動無線センターの運営する
回線を利用するため、運用が制限
される可能性があり、信頼性はや
や劣る
・九州地方で導入実績が増えている
が、システム全体の設計仕様が統
一されておらず、安定性はやや劣
る
・初期経費は防災行政無線と比較し
て若干安価(約8割)
・運用経費は保守費用のほかMCA
利用料が別途必要
・概ね対応可
・文字情報表示は不可
・設計仕様の統一化やシステム全体
の安定性が考慮されており、他自
治体 においても 多くの導入 実績
がある
・初期経費はMCAと比較して高価
⑤ 経費
⑥ 機能性
⑦ その他
評価
・一斉・グループ放送
・自動プログラム放送
・J-ALERT 連動
・自動電話応答装置
・文字情報表示
他
・国内メーカー8社が以前から参入
し、競争により機能の高度化と拡
張が進んでいる
○
・参入メーカーが3社と少なく、機
能等のシステム開発や共通化は進
んでいない
△
● 検討結果
市民への防災情報伝達システムとしては、信頼性、安定性が最重要事項であり、また、
運用経費や国の指導方針等も含め比較した結果、MCA同報無線システムよりも同報系
防災行政無線システムが優れていることから、本市では同報系防災行政無線システムを
採用し、今後実施設計等を行うこととします。
12
第2節
整備方針
1
整備基本方針
防災行政無線の整備を行うにあたり、諸課題への対応に加え、経費面や機能性、国の
指導方針等を考慮し、次の整備基本方針で今後取り組むこととします。
(1)最新のデジタル方式による防災行政無線(デジタル同報系)及び情報通信技術を採
用します。
(2)土砂災害警戒区域や浸水想定区域への避難に関する情報のほか、国からの有事関連
情報や緊急地震速報などを、市域に情報伝達できる整備を目指します。
(3)基本は拡声子局装置による防災情報伝達とします。アンサーバック付き拡声子局装
置については、災害時孤立が予想される地域を対象に整備することを基本とします。
(4)戸別受信機については、避難所(小・中学校)及び公共施設等への設置を基本とし
ます。
2
財源措置についての検討
整備にあたっては、市費負担の軽減を図るため、関係機関と十分協議しながら、有利
な財源措置の積極的な活用の検討が必要です。下記は、デジタル防災行政無線に対する
国の財政支援措置です。
(1)緊急防災・減災事業(単独)
地域の防災力を強化するための施設の整備、災害に強いまちづくりのための事業及
び災害に迅速に対応するための情報網の構築などの地方単独事業を対象としています。
図3-1
緊急防災・減災事業(単独)
(2)防災対策事業
地方公共団体が単独事業として行う、災害等に強い安心安全なまちづくりを推進す
るための防災基盤の整備事業を対象としています。
図3-2
防災対策事業債
上記の国の財政支援措置を比較した結果、(1)緊急防災・減災事業(単独)の方
が有利と考えられます。
詳細は、総務省ホームページからの引用(平成 25 年度地方財政計画の概要:平成
25 年 3 月総務省自治財政局)を次ページにて示します。
13
平成 25 年 5 月
14
総務省ホームページから引用
第3節
運用方針
1
運用基本方針
運用に関しては、運用開始までに規定を別途定めますが、次の事項を前提に検討しま
す。
(1)防災情報に関する事項
一般的に災害情報とは、防災機関が災害発生の兆候が現われた場合、関係機関との
間で共有する情報のほか、住民に対する警報、避難勧告、指示等の情報、被害状況報
告、応急対策のための情報など災害に関連して伝達される各種情報を意味します。ま
た、その伝達手段については、口頭による場合、文書による場合がありますが、これ
についても更に市町村防災行政無線等の電気通信設備等を用いて伝達する場合等に分
けられます。
特に、通信機器の進歩と通信技術の進展に伴い、情報の迅速性、正確性が向上した
現在においては、これら情報の伝達の適否が、災害による人的・物的被害の程度に大
きく影響します。この意味において災害情報は各種防災対策を進める上で不可欠かつ
基本的なものということができます。
防災行政無線施設を用いて、非常災害時にこれら災害情報を適切に処理し、住民に
迅速かつ正確に伝達するためには、和泉市地域防災計画に沿った各種の情報伝達体制
の確立が重要です。
防災行政無線により伝達する防災情報等は、以下の項目を基準とします。
表3-2
伝達防災情報等
台風情報
土砂災害警戒情報
河川洪水情報
避難勧告等
その他、住民の生命・身体の保護に係る情報
防災情報
気象関連情報
緊急地震速報
津波警報/注意報
緊急火山情報
その他気象警報
他
有事関連情報
国民保護情報
弾道ミサイル情報
武力攻撃情報
大規模テロ情報
2
他
行政情報に関する事項
災害時に、防災行政無線の機能が十分に発揮されるためには、市民が平常時から防災
行政無線の存在を意識するとともに、その可聴範囲を把握しておく必要があります。
また、本市としては、施設の機能が維持できているか常に把握する必要があることか
ら、平常時の連絡手段として防災行政無線を活用することが重要です。
15
一方、行政情報の範囲については、公共的で、緊急性かつ即時性のある情報に限定す
べきとの意見もあることから、通信についての基本的事項として予め基準を策定してお
くことが重要です。
3
運用計画
住民に対する一般情報としては、広報や時報など住民に対する情報ですが、公共的な
地域放送としての役割を認識することが大切です。従って、一般情報の提供については、
基本的事項に対して方針を策定しておくことが重要です。
また、本無線施設を有効に活用していくためには、運営委員会を設置し、市として適
切な施設利用計画を策定することが必要です。
参考として、商業地・住宅地の市街地と人口の密集していない郊外で行政放送時間を
決めている他市での運用形態例を示します。
表3-3運用計画例(他市参考)
地域・地区名
防災情報
行政情報
市街地
郊外
随時
(緊急情報含む)
第4節
1
テスト放送・チャイム放送
原則無し
①
夕方17 時または18 時
午前・午後各1回
②
朝7 時
(地域ごとに放送時間帯を ②
限定)
昼12 時
③ 夕方17 時または18 時
全体整備計画
主要設備一覧
同報系防災行政無線の整備の考え方については、既存の消防団サイレン吹鳴柱を活用
するとともに、避難所(小・中学校)に対しての設置を検討します。しかしながら、隣
接箇所については、周辺の地理的状況に鑑み最適なスピーカを選定の上、設置場所数に
ついて再検討を行います。整備概算費用は第6節整備費用に記載しますが、整備に時間
を要することから、本システムの整備を平成25年度及び平成26年度の2年事業とし
ます。整備に先立つ平成25年度前半には本システム整備の実施設計を行います。
なお、屋外拡声子局装置72ヶ所(要検討)の設置場所とそこからの屋外拡声音達範囲
を記載したものを図3-3で示します。
表3-4
設備名
設備一覧
設置場所
整備数量
親局設備
市役所 3 号館
1式
遠隔制御装置
消防本部
1式
屋外拡声子局設備
市内
1式
戸別受信機設備
指定施設等
1式
16
整備年度
25 年
26 年
図3-3
屋外拡声子局設置場所
17
2
設備の概要
親局を市役所本庁に設置し、市内各地に配置した屋外拡声子局並びに戸別受信機を介
して、市民に情報を伝達します。
また、災害時における情報伝達が最も効果的に行われるとともに、平常時の行政情報
の広報等にも有効に機能するものにします。
3
設備の内容と機能
(1)親局設備
市役所3号館の災害対策指令室を拡張し、主な機器を設置します。
親局設備は、操作卓、遠方監視制御装置、自動プログラム送出装置、自動通信記録
装置、自動電話応答装置、オーディオレコーダ卓、地図表示盤(既設表示盤活用)、J
‐ALERT、接続装置等の周辺装置で構成されます。
(2)遠隔制御装置
消防本部には遠隔制御装置を設置する。遠隔制御装置は、タッチパネルによる操作
が可能で、メッセージの再生や予め設定したプログラム放送が可能なものとします。
(3)防災行政無線子局設備
①
屋外拡声子局
危険個所地及び避難場所の屋内外において、可能な限り放送が聞き取れるよう、
スピーカ性能を考慮して計画します。設置場所の詳細については、実施設計で検討
します。
サイレン吹鳴装置との支柱の共用についても、現地調査を行った結果から検討し
ます。
長距離音声到達スピーカ及び全方位スピーカの導入、マイクロホンによる直接拡
声放送機能、回転灯等の機能についても、今後実施設計等を行うなかで詳細を検討
します。
②
戸別受信機
避難所(小・中学校)及び公共施設等に戸別受信機設置を想定する。また、文字
表示機能付きの戸別受信機の必要性についても実施設計の中で検討します。
4
拡張機能についての検討
(1)基本方針
デジタル防災行政無線のメリットである双方向のデータ伝送機能を有効に活用し、
雨量計や水位計などのテレメータ、モーターサイレン吹鳴制御や遠隔制御装置、自動
電話案内機能、視覚情報での伝達機能等について機能の有効性、費用対効果等を含め
実施設計のなかで検討します。
(2)導入を検討する機能
①
自動電話案内機能の導入
放送内容を聞き漏らした場合や聞き取りにくかった場合に、市民が加入電話や携
帯電話から専用電話にダイヤルすることで、放送内容を確認できる機能について検
討します。
②
テレメータ・防災用監視カメラの導入
テレメータや防災用監視カメラからの雨量データ、水位データ及び画像データの
18
気象観測情報収集機能について検討します。
③
総合的な防災情報伝達システムの検討
ふくそう
大規模な災害が発生した際には、通信が輻輳 するほか、防災情報伝達システムへ
の操作自体が混乱し、本来そのシステムが保有する機能が十分発揮できないまま時
間が経過し、結果的に機能を果たさないケースが想定されます。
防災行政無線の整備にあたり、パソコンからの放送文入力から自動的に音声が合
成され放送される機能、防災行政無線とメールシステム、ホームページなど他の防
災情報伝達システムとの連携など、複数の手段により同時に情報伝達が可能なシス
テムを検討します。
図3-4
拡張機能イメージ
19
第5節
1
基本設計
設備の構成
設備の構成は、下表のとおりです。
表3-5
同報系防災行政無線システム設備構成表(親局設備)
区分
親
局
設
備
名
称
数量
操作卓
1台
自動プログラム送出装置
1台
自動通信記録装置
1台
オーディオレコーダ卓
1台
J-ALERT接続装置
1台
自動電話応答装置
1式
連絡通話装置
1台
地図表示盤
1面
音声合成装置
1台
情報配信装置
1台
無線送受信装置
1台
電源装置
1式
備
考
(無停電電源装置、電源装置(DC系他)
発動発電機
1台
空中線他
1式
SPD
1台
遠隔制御装置
1台
表3-6
同報系防災行政無線システム設備構成表(子局設備)
区分
子
局
設
備
消防本部に設置
名
称
数量
屋
外
拡
声
子
局
設
備
屋外受信拡声装置
72 台
空中線他
72 基
外部接続箱
72 台
トランペットスピーカ
288 台
回転灯
31 式
戸
別
受
信
機
戸別受信機
1,000 台
空中線
600 基
20
備
考
2
システム系統図
システムの系統図を下記にて示します。
図3-5
デジタル同報系防災行政無線システム系統図
空中線
屋外拡声子局
親 局
【和泉市役所】
地図表示版
同軸避雷器
J-ALERT装置
拡声受信装置
自動プログラム
送出装置
送受信制御部
操作卓
デジタル式無線
送受信装置
自動通信記録装置
オーディオレコーダ卓
電話応答装置
気象観測装置
混信対策フィルタ
選択呼出部
音声調整部
画像伝送装置
電源制御部
FAX送受信装置
蓄電池部
無線送受信装置
(現用)
時差放送部
自動起動部
無線送受信装置
(予備)
監視制御部
電子サイレン
操作部
被遠隔制御部
ミュージックチャイム
音声合成装置
回転灯
外部接続箱
(通話機能付)
屋外拡声子局(アンサーバック付)72局
情報配信装置
気象監視装置
通話用
遠隔制御装置
画像伝送装置
FAX送受信装置
文字情報伝送装置
戸別受信局
無停電電源装置
商用電源
SPD
直流電源装置
戸別受信機
FAX受信装置
自動録音部
文字表示装置
発動発電機
戸別受信機1,000局
標準設備
遠隔制御装置
拡張設備
遠隔制御局
【和泉市消防本部】
【和泉市防災行政無線(デジタル同報系)システム系統図】
21
3
配置計画と回線設計
(1)基本的な考え方
設備の配置計画にあたっての基本的な考え方としては、屋外拡声子局主体によるも
のと戸別受信機主体によるものがありますが、効率性、地域性、費用対効果等を考慮
し、本市では屋外拡声子局を主体とし、避難所(小・中学校)及び公共施設等に戸別
受信機を配置する方式を採用します。
(2)音響設計
①
音響設計の基本的な考え方
同報系防災行政無線の設計を行うにあたっては、回線設計の他、音響設計を重視
しなければなりません。
電波の場合、電波が強ければ安定しますが、音響の場合は、音声が大きければ良
いというものではなく、次のようなデメリットもあり、施設を有効に活用できない
ことがあります。
・
大きすぎるとうるさい
・
小さすぎると聞こえない
・
設置場所によっては、音が干渉し放送内容が聞きとれない
・
放送が頻繁にあるとわずらわしい
このため、音響設計を行う場合に把握しておかなければならない項目として、次
のものを考慮します。
・
設計場所周辺の住宅の分布状況、地形、建造物構造等
・
気象条件、周囲雑音、樹木等の障害物等
本市は大きく市街地と郊外地の2つに分類できます。
市街地には、JRや私鉄、高速道路や主要幹線道路があり、住宅が密集している
地域、商業施設等もあり、音の伝搬に対する障害物が多くなります。
郊外地は山間地区であり、民家が少なく散在しています。
設計上の可聴エリアの設定条件は、次のとおりとします。
・
騒音レベルを 55~65dB 付近とし、音声が屋外で聞き取れることとします。
・
トランペットスピーカによる音声伝搬範囲は半径 250m~400mとします。
但し、気象条件及び建築構造等により大きく変動する要素があります。
(3)配置基本計画
本市の地域特性(人口集中度、地形等)を考慮すると、全ての市民に対して音によ
る均一な情報伝達を行うことは困難であり、市の財政面及び地域事情並びに個々の世
帯の生活環境に配慮しながら、一定の条件を持って設備の構成を考える必要がありま
す。
特に住民が多いところを重点的にカバーすることを考慮し、必要な条件を決定して
配置を行う必要があります。
検討の結果配置計画の条件を次のとおりとします。
① 屋外拡声子局 72局
②
・既設消防団サイレン吹鳴柱の設置場所
41局
・避難場所(小・中学校)
31局
戸別受信機
1,000台
・小・中学校及び公共施設等
22
(4)屋外拡声子局の配置計画
屋外拡声子局の配置計画については、以下の場所を候補地としますが、今後、実施
設計においてさらに詳細な検討を行うこととします。
表3-7
№
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
屋外拡声子局設置予定場所
設置予定場所(指定避難場所)
和泉中学校
国府小学校
伯太小学校
黒鳥小学校
郷荘中学校
芦部小学校
和気小学校
富秋中学校
池上小学校
幸小学校
北池田中学校
北池田小学校
いぶき野小学校
南池田中学校
南池田小学校
光明台中学校
光明台北小学校
光明台南小学校
石尾中学校
北松尾小学校
緑ヶ丘小学校
南松尾中学校
南松尾小学校
槇尾中学校
横山小学校
南横山小学校
信太中学校
信太小学校
鶴山台北小学校
鶴山台南小学校
青葉はつが野小学校
№
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
23
設置予定場所(サイレン吹鳴柱)
消防団第一分団器具庫
池上会館屋上
消防団寺田班器具庫
箕形町民会館
唐国町会館
消防団内田班器具庫
消防団春木班器具庫
消防団松尾寺班器具庫
南松尾小学校校舎屋上
若樫町内会館
八雲神社境内
南横山公民館
消防団大野班器具庫
側川自治会館
消防団小川班器具庫
消防団坪井班器具庫
消防団仏並班器具庫
消防団大畑班器具庫
消防団下宮班器具庫
北田中町会館
消防団小野田班器具庫
消防団福瀬班器具庫
九鬼町民会館敷地内電柱
泉福寺境内
消防団善南班器具庫
国分トンネル北交差点電柱
西福寺境内
消防団平井班器具庫
福寿寺境内
児童遊園(鍛治屋町内)
消防団万町班器具庫
浦田町町民会館
消防団和田班器具庫
消防団三林班器具庫
消防団川中班器具庫
消防団室堂班器具庫
消防団山深班器具庫
消防団伏屋班器具庫
消防団第8分団器具庫
信太小学校校舎屋上
鶴山台2号公園内
(5)回線設計
①
回線設計の考え方
近畿総合通信局との協議の中で、次のような指導が予想されます。
・周波数帯域が限られているため、本市が使用する周波数がなるべく少なくなる
よう設計すること。
・隣接する市町と混信することがないよう、親局等からの電波の出力をなるべく
小さくするとともに、市外に電波が届きすぎることのない空中線の種別、方向、
高さ等の位置を検討すること。
②
設計基準
通信エリアを検討するにあたっては、目安としての所要受信入力レベルを決定し
ます。
ア
基準となる回線品質
デジタル通信システムにおける、データ通信及び音声通信の所要回線品質とし
て、平均符号誤り率(BER)を用います。
イ
電波雑音(外部雑音)、電波の遮へい
a
電波雑音
屋内設置の戸別受信機については、周囲の電子機器による電波雑音を避ける
ような設置場所を選ぶ必要があります。
b
屋内受信による遮へい減衰
鉄筋建築物については、室外と室内とで約 9dB 程度、室内でさらに 10dB 程
度の減衰の可能性があります。また、室内の設置場所による減衰量の増加も考
慮する必要があります。
ウ
所要受信入力レベル
良好な通話を保つためには、屋外拡声子局に対する基準の受信レベルは25.1dB
μですが、実用上概ね35dBμ以上であれば、良好な通信が可能と判断します。
28~35 dBμについては、若干通信が安定しない場合がある範囲とみなします。
戸別受信機については、機器を屋内に設置するので上記イの要因を考慮し、設
計での必要な受信電波は 30~60dBμ以上とし、そのレベルにより使用する屋外ア
ンテナ(空中線)のタイプを設定します。
また、実際の設置地点では、地形、建造物等による反射電波の到来で、電波の
揺らぎ現象(フェージング)が生じ、通信品質が変動することがあります。
③
机上回線検討結果
ア
回線構成
実験結果を検討したところ、計画する子局設備全体に対して、市役所本庁から
の直接回線で対応できる見込みです。
一部基準値に満たない子局設備もありますが、使用する空中線の変更、空中線
設置位置の変更等で対応可能と考えます。
イ
電波到達範囲
机上検討での電波到達範囲のイメージ図を図5-2に電波伝搬調査結果を表5
-2に示します。
尚、電波伝搬実験の詳細については、別冊電波伝搬調査報告に記載しておりま
す。
24
図3-6
デジタル同報系防災行政無線(60MHz 帯)電波到達範囲イメージ図
25
表3-8
№
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
子局名
和泉中学校
国府小学校
伯太小学校
黒鳥小学校
郷荘中学校
芦部小学校
和気小学校
富秋中学校
池上小学校
幸小学校
北池田中学校
北池田小学校
いぶき野小学校
南池田中学校
南池田小学校
光明台中学校
光明台北小学校
光明台南小学校
石尾中学校
北松尾小学校
緑ヶ丘小学校
南松尾中学校
南松尾小学校
槇尾中学校
横山小学校
南横山小学校
信太中学校
信太小学校
鶴山台北小学校
鶴山台南小学校
青葉はつが野小学校
消防団第一分団器具庫
池上会館屋上
消防団寺田班器具庫
箕形町民会館
唐国町会館
消防団内田班器具庫
消防団春木班器具庫
消防団松尾寺班器具庫
南松尾小学校校舎屋上
若樫町内会館
八雲神社境内 *1
南横山公民館
消防団大野班器具庫
側川自治会館
消防団小川班器具庫
消防団坪井班器具庫
消防団仏並班器具庫
消防団大畑班器具庫
消防団下宮班器具庫
デジタル同報系防災行政無線電波伝搬調査結果
下り(5W)
受信入力電圧
39.0
68.0
59.0
53.0
50.0
59.5
57.0
37.0
39.0
39.0
46.0
46.0
58.0
43.0
34.5
39.5
40.5
42.5
38.0
47.5
52.0
44.0
36.5
31.0
35.5
24.0
34.5
39.0
37.0
47.5
48.5
50.0
43.5
50.0
54.5
44.0
44.0
34.0
43.5
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
43.0
35.5
33.5
36.0
30.0
35.0
26.0
25.0
37.0
36.5
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
上り
BER
受信入力電圧
BER
5.98E-06
27.5
dBμV 3.69E-04
EF
55.0
dBμV 3.26E-04
3.25E-07
39.0
dBμV
EF
EF
33.0
dBμV 9.77E-07
8.45E-07
32.5
dBμV 1.78E-05
EF
40.5
dBμV 3.58E-06
EF
46.0
dBμV 2.23E-06
4.66E-05
25.0
dBμV 2.02E-04
EF
19.5
dBμV 9.05E-04
EF
25.0
dBμV 1.07E-04
EF
30.0
dBμV 7.16E-06
EF
33.0
dBμV 1.95E-06
EF
38.0
dBμV 6.51E-07
EF
24.0
dBμV 1.32E-03
1.76E-06
21.0
dBμV 8.57E-04
EF
28.0
dBμV 1.59E-04
3.67E-07
29.5
dBμV 1.23E-04
2.27E-06
25.0
dBμV 5.69E-04
1.63E-07
26.0
dBμV 1.72E-04
EF
28.5
dBμV 5.24E-05
EF
34.5
dBμV 4.03E-05
3.25E-07
24.5
dBμV 2.65E-04
6.51E-07
24.0
dBμV 2.65E-04
5.28E-05
31.5
dBμV 5.50E-05
1.56E-05
22.5
dBμV 8.37E-04
8.43E-04
21.0
dBμV 5.78E-03
8.85E-04
32.0
dBμV 4.18E-04
5.95E-05
21.5
dBμV 1.89E-03
3.67E-04
27.5
dBμV 3.61E-05
2.60E-06
28.0
dBμV 2.58E-04
4.92E-06
31.5
dBμV 6.34E-05
3.25E-07
39.0
dBμV
EF
3.25E-07
24.5
dBμV 3.13E-04
9.84E-06
36.5
dBμV 5.53E-06
EF
43.5
dBμV 1.54E-06
EF
33.5
dBμV 8.36E-05
3.68E-05
25.5
dBμV 1.34E-03
1.46E-04
21.0
dBμV 2.74E-04
EF
24.5
dBμV 1.00E-04
№23 と同じ場所のため測定なし
EF
23.0
dBμV 5.30E-04
EF
23.0
dBμV 2.99E-04
2.93E-06
21.5
dBμV 5.16E-04
4.89E-04
27.0
dBμV 3.98E-04
1.00E-05
26.0
dBμV 1.63E-03
1.59E-05
22.5
dBμV 6.00E-04
非同期
21.0
dBμV
非同期
3.06E-04
24.5
dBμV 4.85E-03
1.85E-05
24.0
dBμV 7.19E-05
7.16E-06
24.0
dBμV 1.07E-03
26
子局出力
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.5W
0.1W
0.5W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.5W
0.5W
0.1W
0.5W
0.1W
0.1W
0.1W
0.5W
5W
0.5W
5W
5W
0.1W
0.5W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.5W
0.1W
0.5W
0.1W
0.1W
0.5W
0.5W
1W
5W
0.5W
5W
5W
0.5W
0.5W
下り(5W)
№
子局名
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
北田中町会館
消防団小野田班器具庫
消防団福瀬班器具庫
九鬼町民会館敷地内電柱
泉福寺 *2
消防団善南班器具庫
国分トンネル北交差点電柱
西福寺境内
消防団平井班器具庫
福寿寺境内(納花町民会館)
児童遊園(鍛治屋町内)
消防団万町班器具庫
浦田町町民会館
消防団和田班器具庫
消防団三林班器具庫
消防団川中班器具庫
消防団室堂班器具庫
消防団山深班器具庫
消防団伏屋班器具庫
消防団第 8 分団器具庫
信太小学校校舎屋上
鶴山台 2 号公園内 *3
坪井町民会館
鶴山台 2 号公園内
上り
受信入力電圧
39.5
39.5
25.5
40.5
32.0
34.5
36.0
43.5
38.5
44.0
36.5
34.5
38.0
39.0
43.5
44.5
40.0
53.0
38.0
36.0
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
dBμV
35.0
31.0
40.0
dBμV
dBμV
dBμV
BER
受信入力電圧
BER
2.60E-06
28.5
dBμV 7.79E-04
EF
20.0
dBμV 1.04E-03
非同期
21.5
dBμV
非同期
EF
22.0
dBμV 9.15E-04
4.16E-06
28.8
dBμV 2.88E-03
3.44E-04
33.5
dBμV 9.96E-05
4.26E-05
33.0
dBμV 3.79E-04
1.62E-06
29.5
dBμV 1.80E-04
1.18E-03
25.5
dBμV 3.86E-04
EF
29.0
dBμV 4.59E-05
8.37E-06
26.5
dBμV 3.29E-04
2.93E-05
21.0
dBμV 4.73E-04
3.94E-07
29.5
dBμV 3.06E-05
EF
25.5
dBμV 1.00E-04
3.41E-05
25.0
dBμV 1.15E-03
5.53E-06
27.0
dBμV 1.41E-03
EF
26.0
dBμV 1.10E-04
3.32E-05
35.0
dBμV 2.65E-06
EF
22.0
dBμV 3.16E-04
9.77E-07
23.0
dBμV 1.86E-03
№28 と同じ場所のため測定なし
1.30E-06
32.5
dBμV
非同期
1.53E-03
22.0
dBμV 1.22E-03
1.24E-04
26.0
dBμV 7.97E-04
子局出力
0.5W
0.1W
5W
0.1W
5W
5W
5W
0.5W
1W
0.5W
0.5W
0.1W
0.5W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.1W
0.5W
5W
1W
0.5W
*1 No.42 八雲神社境内については、測定車の進入が困難なため、近隣の春木川公民館で測定。
*2 No.55 泉福寺については、測定車の進入が困難なため、近隣の南面利町公民館で測定。
*3 No.72 鶴山台 2 号公園内サイレン吹鳴柱での測定が回線不良であった為、公園近隣で
再測定しており、No.74 に別記しております。
第6節
1
事業費の概算と整備スケジュール
整備スケジュール
整備に先立ち実施設計を行い、整備内容の詳細を確定させ事業費の積算を行います。
平成 25 年度中に、親局整備及び遠隔制御装置の整備を開始し、屋外拡声子局装置と戸別
受信機の整備について、平成 26 年度に完了を予定しています。
図3-7
24 年度
整備スケジュール
25 年度
電波伝搬調査
現地調査
26 年度
親局(市役所)
実施設計期間
屋外拡声子局
実施設計
戸別受信機
27
施工期間
2
初期費用
概算初期費用は下表のとおりです。
表3-9
区
分
内
親
機
器
製
作
費
本
工
事
費
直
接
工
事
費
間
接
工
事
費
訳
局
設
概算整備費用
数量
金額(万円)
備
1式
5,250
遠隔制御局設備
1式
300
屋外受信拡声設備
1式
22,530
戸 別 受 信 機
1式
5,180
工 事 材 料 費
労
務
直
接
費
経
10,110
費
共
通
仮
設 費
現
場
管
理 費
5,530
技 術 者 間 接 費
機 器 間 接 費
一
般
管
合
1,460
費
計
消
2,518
その他経費
122
事
費
50,360
税
総
3
理
業
費
53,000
運用経費
(1)工事関連経費以外の経費
効果を施設の導入向上させるためには、本市としては施設の機能維持を図りハード
及びソフトの両面での運用計画を策定し、必要な運用経費を予め予算化しておく必要
があります。
施設の維持及び運用に直接関係する経費は、保守委託費、無線局検査費、電気料、
回線使用料、借地料、消耗品費、電波利用料等があげられます。
(2)運用経費の内容
①
保守委託費
設備機器の性能、品質を維持するため、年1回以上の定期点検及び故障修理など
に関する保守業務の委託契約を締結することが望ましいです。保守業務の委託契約
期間は、通常 1 年単位で行います。
保守点検の内容としては、設備機器の規模、点検周期、技術者の旅費交通費等を
28
考慮し、外観・構造、電気的性能、操作機能のほか、無線回線の品質通話の明瞭度
の確認等総合動作試験を行う必要があります。
修理及び保守は現地実施を原則とするが、部品交換修理、非常災害時の負担方法
等協議事項または契約除外事項として明確にしておくことが必要です。
②
検査費
近畿総合通信局が行う無線局の定期検査のうち、検査料は空中線電力に応じて差
異がありますが、事前測定、書類作成等の経費を含めて約 40 万円程度が必要になり
ます。
③
電気料
使用する年間電気料金は、親局約 32 万円、屋外子局約 13 万円程度です。
なお、戸別受信機は設置した施設で月額約 200 円程度の負担が必要です。
④
回線使用料、借地料
遠隔制御装置を設置する場合においてNTTの専用回線を利用し、親局を制御す
るには、専用回線1回線につき月額 17,000 円程度の使用料が必要となります。民有
地を借用して屋外子局を設置する場合は、地域によって設置場所の土地評価額で借
用料を支払うことがあります。
⑤
消耗品費
親局及び屋外子局設備の蓄電池、戸別受信機の乾電池は、周期的に取り換える必
要があります。蓄電池の取り換え周期は機器の稼働状況によって異なりますが、親
局、屋外子局共に約4年程度、また戸別受信機の乾電池取り換え周期は半年~1年
を限度として定期的に交換し、常に最良状態で運用することが望ましいです。電池
の交換費用としては、親局用 500 万円程度、屋外子局用 5 万円程度/局、程度です。
⑥
電波利用料
電波利用料は、平成5年4月1日から制度化されたもので、無線局の免許の日か
ら30日以内(翌年以降は免許の月に対応する日から30日以内)に総務省から送
付される納入通知書により納付します。電波利用料は翌年以降の分を前納すること
もできます。
無線局1局当たりの年間電波利用料は、市町村防災行政無線局の固定系で 13,250
円、アンサーバック付屋外子局も 13,250 円になります。
⑦
無線局再免許(更新)料
無線局の免許有効期間が5年であることから、再免許時(更新時)には更新手数
料約 25 万円と事前の機器点検料約 37 万円を含めて約 62 万円程度を予算化しておく
ことが必要です。
29
(3)運用経費
整備後10年間の概算運用経費は、下表のとおりです。
表3-10
運用経費
(単位:千円)
26年度
27年度
28年度
29年度
30年度
(1年目)
(2年目)
(3年目)
(4年目)
(5年目)
電気料金
520
1,040
1,040
1,040
1,040
電波利用料
968
968
968
968
968
借地料、回線使用料
204
204
204
204
204
費
目
維持修繕費
8,600
保守委託料
6,410
6,410
6,410
6,410
無線局定期検査費
無線局再免許手数料
合計
365
1,368
3,060
245
8,622
8,622
保守開始
内
15,032
電池交換
容
9,232
再免許申請
定期検査
31年度
32年度
33年度
34年度
35年度
(6年目)
(7年目)
(8年目)
(9年目)
(10年目)
1,040
1,040
1,040
1,040
1,040
電波利用料
968
968
968
968
968
借地料、回線使用料
204
204
204
204
204
6,410
6,410
費
目
電気料金
維持修繕費
8,600
保守委託料
6,410
6,410
6,410
無線局定期検査費
365
無線局再免許手数料
245
合計
8,622
8,622
15,032
電池交換
内
※
容
8,622
9,232
再免許申請
定期検査
全部運用開始(平成27年度)以降の運用経費は、年間平均約1千万円となる見込
です。
30
第7節
1
その他留意事項等
詳細整備の検討のあり方
整備の詳細については、現地調査及び電波伝搬調査の結果を踏まえるとともに、財政
措置等の財源の確保も視野に入れ、実施設計において検討します。
2
業者選定のあり方
防災行政無線の整備事業費は、この種の工事の中でも特に大きい規模のものになるの
で、本市としては、可能な限り地元業者が参画し、地域経済に貢献できるような発注形
態を検討します。
業者選定にあたっては、本市にとって有利かつ公平性を確保することはいうまでもな
く、可能な限り地域経済に寄与するとともに、施工品質も十分に確保できるよう、今後
他都市の状況等も把握しながら、発注のあり方について検討します。
また、整備事業費のみではなく、後年度以降の運用経費も含めた全体経費を加味した
業者選定のあり方について検討します。
31
用
-ア-
■ アナログ信号とデジタル信号
人が送話するときの音声や、川の流れ等連続的に変化
する信号をアナログ信号といいます。デジタル信号は、
信号の大きさ等を数字の組み合わせで表したものです。
身近な例ではレコード盤(アナログ)とCD(デジタル)、
回転針式(アナログ)と数字表示式時計(デジタル)等で
す。
語
-コ-
■ 混 信
通話中に目的外の電波が混入し、通信が妨害を受ける
ことです。周波数は限りがあるため、多数の利用者が同
じ周波数を使っています。同じ周波数を隣接地区では使
わないよう配慮していますが、気象条件により電波が異
常伝搬して混信する場合があります。
-サ-
■ サービスエリア
無線局の電波を良好に利用することができる区域を
サービスエリアと呼んでいます。
■ アナログ伝送
情報を伝送する手段として、連続的な入力の変化をそ
のままの形で伝送する方法をアナログ(相似形)伝送と
呼んでいます。アナログ伝送では、伝送途中での雑音や、
歪みにより信号の質に差が出ます。
-シ-
■ J-ALERT(全国瞬時警報システム)
国が、緊急非常事態の発生を速やかに国民に知らせる
ため、自治体による「全国瞬時警報システム(J-AL
ERT)」の整備を推進しています。この整備には「同
報系」無線システムの整備が前提にあり、国より発せら
れた情報は通信衛星を介して、区市町村の同報無線親局
を直接自動起動して、子局を通して警報放送が流されま
す。
■ アンサーバック
問いかけ(要求)に対する応答をいいます。屋外子局
への状態要求(ポーリング)後の屋外子局からの状態返
送を一般的にアンサーバックと呼んでいます。
-イ-
■ インターフェース
二つ以上の構成要素(装置)の境界または境界におい
て使用される部分です。電圧、電流、インピーダンス等
の信号レベルや、コネクタの形状、ピン数、ピンの信号
配置等を表す場合もあります。
-テ-
■ データ伝送速度
データ信号速度は1秒間に送ることのできるビット
数で、表示される単位は bit/s です。
-エ-
■ デジタル伝送
情報を伝送する手段として、信号を符号化(数値化)
し、実際には2値信号で表現して伝送する方法をデジタ
ル伝送といいます。
■ MCA無線
(財)
移動無線センターにより運用されている 800MHz
帯のMCAシステムを使用した移動無線のサービスで
す。
MCAシステムとは Multi Channel Access の略で複
数の通信チャネル(周波数)から自動的に空きチャネル
を選択して接続する通信方式で、一定数のチャネルを多
数の利用者が共用することで、電波の有効利用と利便性
を実現できます。
-ヘ-
■ 変 調
信号を電波で伝送する場合、その電波に信号を重畳す
る必要があります。電波(搬送波)に信号を重畳するこ
とを変調と呼んでいます。
※ 本用語集は、
「防災行政無線のデジタル化に関
する調査研究会報告書」
、
「IT用語辞典」を参
考に作成したものです。
32
集