第14号 - 静岡理工科大学

第 14 号
新袋井フォーラム会報
2009.1.1
新しい町づくり・人づくりを考える有志の会
新袋井フォーラム
会報 第14号
平成21(2009)年1月1日発行
花火運営の情報交換をしている「全国花火
サミット」に参加している有名 11 大会では、
ダントツの清掃参加者となっています。
(4) 花火プログラムの競技部門の入賞者の
栄誉が全国トップクラスであること。
袋井の花火の中心プログラムである「全国
花火名人選抜競技コンクール」(① 8 号玉割物
2 発とスターマインの部②創作逸品花火の部
で構成される)の入賞者には、袋井市長賞や
袋井商工会議所会頭賞に留まらずに、その栄
誉にふさわしい内容が授与されます。
静岡県知事賞(全国でも花火打上申請が多
い静岡県の花火大会でも唯一です。)、経済産
業省関東経済産業局長賞(1 都 10 県の管轄で
は、全国新作花火競技大会<長野県諏訪市>と
袋井だけです。)や日本商工会議所会頭賞(全
国に 516 商工会議所がありますが、花火大会
では唯一授与されます。)がそれで、その年の
上位入賞者に与えられます。
(5) 競技花火だけでない、豪華多彩なプロ
グラム編成となっていること。
光と煙幕で楽しめる「昼花火」があるのは、
全国でもわずかです。もちろん県内では袋井
のみで見ることができる花火です。また、夜
花火の部後半に登場する「日本一ジャンボワ
イ ドスタ ーマ
イン」・「日本
一 メロデ ィス
タ ーマイ ン」
は 、単発 プロ
グ ラムで みて
も 大きな 目玉
と なる火 薬量
を 使い、 見る
人 を堪能 させ
満足させます。
ここまでは、
印 刷プロ グラ
ム やホー ムペ
ー ジ等で ご紹
介 してい るの
で 、地元 でも
ふくろい遠州の花火のすごさ
富永 茂
(本会会員、袋井商工会議所)
遠 州 袋 井 の花 火 >
「全国花火名人選抜競技大会 ふくろい遠
州の花火」は、今年も天気に恵まれ、袋井市
内外の多くの人に支えられ、何とか無事に終
えることができました。
花火の総打上数約 3 万発、観客約 45 万人を
数えるこの花火大会は、日本でも屈指の規模
と年々評価や関心が高まるイベントに成長し
ています。
毎年準備している事務局の立場から見ると、
この花火は袋井市内での評価と全国から袋井
に花火を見に来られる方の評価とでは違って
いるように見受けられる時があります。そこ
で袋井市民の方々にも案外知られていないと
思われる「ふくろい遠州の花火のすごさ」を
整理してみたいと思います。
ふくろい遠州の花火が全国に向けて誇れる
ことは以下の 6 点にまとめられると思います。
(1) 日本中の花火大会の中で、花火玉の総打
上数が 3 万発を越えること。
全国数ある花火大会の中で、1 日あたりの
煙火の消化で、3 万発以上の表記がなされる
のは、教祖祭 PL 花火芸術(大阪府富田林市、12
万発、今年は、玉の数え方の違いで話題にな
りました)、諏訪湖祭湖上花火大会(長野県諏
訪市、4 万 2 千発)、全国選抜長良川中日花火
大会と全国花火大会
(両方とも岐阜県岐阜市、3
万発)
、いせさき花火大会(群馬県伊勢崎市、3
万発)ぐらいしかありません。但し、花火の
玉の大きさが違いますので、玉数だけでは袋
井よりすごいと判断ができないところがあり
ます。
(2) 花火への協賛金が、袋井商工会議所の
会員企業を中心に 8 千万円以上が集まること。
全国から観覧者が集まる諏訪湖祭湖上花火
大会でも 5 千万円強ぐらいと言われています。
(3) 花火開催の翌日実施の「クリーンアッ
プ作戦」への参加者が 4,000 名を越えること。
<
>
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新袋井フォーラム会報
知っている人が多いかもしれません。しかし、
本当にすごいことは、次のことではないかと
私は考えます。
(6) 参加協力していただく花火会社の質が
非常に高いこと。
これは、「日本煙火芸術協会」に所属される
優秀な花火会社が打ち上げる花火を数多く見
られるということです。この協会は、全国の
有名花火競技大会で優秀な成績を納めた花火
会社しか加入ができない組織であり、ここの
全面的な協力が得られる花火大会が「ふくろ
い遠州の花火」なのです。この点は特筆大書
するに値すると思われますが、一般には意外
に知られていません。
詳細は省きますが、ここ数年の全国の有名
花火競技大会で入賞した花火会社、特に花火
会社の目標とされる全国花火競技大会(大曲
の花火、秋田県大仙市)と土浦全国花火競技
大会(茨城県土浦市)の最優秀者(いずれも
最高の栄誉となる内閣総理大臣賞が授与され
ます)は、「ふくろい遠州の花火」に参加いた
だいた花火会社ばかりなのです。
最近では、「ふくろい遠州の花火」は大曲の
花火の前哨戦とも言われだしてきていますが、
結果を見れば、その噂は否定できない結果と
なっています。
つまり、全国の花火会社が目標とする花火
大会で、入賞の確率が高い花火会社が「ふく
ろい遠州の花火」に参加いただき、その打ち
上げる花火玉と同一あるいは同一に近い作品
が袋井の地でも見られることになるのです。
花火会社のスタッフは、秋から冬・春にか
けて、数ヶ月の期間をかけて毎日毎日丹精を
込めて花火玉を作り上げていきます。
「ふくろい遠州の花火」も秋から冬・春に
かけては、大会テーマの設定・花火実行委員
会の立ち上げ・関係機関や自治会へのあいさ
つ・ポスター作成等最初の準備をこれから逐
次実施していきます。
来年 2009 年、「ふくろい遠州の花火」は、
いよいよ開催 15 回目の節目を迎えます。皆さ
んのご協力を頂戴して、安全安心な大会運営
はもちろんのことですが、袋井から全国に発
信する・認知される大型イベントとして、誰
もが楽しみに待っていてくれる花火大会にし
ていきたいと思います。皆さんからも何かよ
いご提案がありましたら、お気軽にご連絡く
ださい。よろしくお願い致します。
☆
☆
☆
☆
2009.1.1
新袋井フォーラム健康講演会(その3)
H20.5.24 袋井市総合センター
演題 「予防医学健康法
~自分の健康、自分で守る~」
講師 寺田 護 先生
(浜松医科大学名誉教授)
<前13号からの続き>
お母さん方は、赤ちゃんが小さい時に手に
うんちが付いちゃうでしょう。その時おしめ
のうんちが手に付いたら、さっさっと洗って、
石けんでよく洗わないでそのまま食事をして
いたわけです。だから実際にやっているわけ
です。 Ease(イーズ)とDisease(デジィーズ)の間
を。それを毎日の生活の中でやりましょうよ
ということなんですね。ブラジャー健康論の
要は自然治癒力ということです。自然治癒力
を引き出す最大の因子は心です。元気になれ
ると心に抱けば元気になり、もうだめだと心
で思えば病気は悪化する。自然治癒力を引き
出す最大の因子は心の状態だということです。
資料に、アンドルー・ワイルから村上和雄
さんの本をあげてありますので紹介します。
アンドルー・ワイルという人は、『人はなぜ治
るのか』という厚い本を書きまして、いろん
な病気について、どうして治るのかというこ
とを検証していて、例えば、いぼをとりたい
という場合には、茄子のへたでこすって、そ
れを誰も知らないように木の根本に埋めてお
いたら、取れますよと言われ、信じてやった
ら、ほんとに取れたんです。子どもの頃はび
っくりで終わっていたんですが、このアンド
ルー・ワイルの本を読んだら、信じて行動す
ることによって免疫力が高まると書いてあり
ました。いぼというのはウイルス感染のため
できます。女性の子宮筋腫とか、帯状疱疹と
か身体に潜んでいるウイルスが免疫力が落ち、
抵抗力が落ちて暴れ出したのが、いぼとか子
宮筋腫とか帯状疱疹だから、免疫力を高めれ
ばいいという話です。このアンドルー・ワイ
ルの厚い本の結論は1行だけです。心の力を
自分の健康を自分で守る活動に役立てようと
いうことです。
心にはすごい力がある。最近、心の力とい
うことで、「笑い」ということが話題になって
います。「笑い」について、村上和雄さんが研
究しているんですが、村上和雄さんは、筑波
☆
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新袋井フォーラム会報
大学で高血圧を起
こすデニンという
物質とか、日本の
作物、稲について、
世界に先駆けて遺
伝子の配列を決定
した世界的に有名
な研究者なんで
す。その人が我々
にとってうれしい
本を書いてくれた
<話に熱が入る寺田先生>
んです。
『そうだ!
絶対にうまくいく!「できる」遺伝子がめざめ
る生き方・考え方』(海竜社、2006)がそれです。
彼が何を言っているかというと、我々は産ま
れてくる時に99.9%以上同じ遺伝子をもらっ
て産まれてくる。日野原さんと私たちは同じ
遺伝子をもらって産まれてきている。しかし、
50歳で死んでしまう人もいれば、日野原さ
んみたいに96歳でバリバリ元気な人もいる。
村上和雄さんは実際に遺伝子を調べてそれを
証明したんです。差が出る理由は何かという
と、せっかくもらっている遺伝子を寝かした
ままだからだそうです。何歳になっても起こ
せますから、起こしましょうよということで
す。例えば、感動したり、喜んだり、何かを
やるんだったら出来ると思ってやる。元気、
元気と言ったら元気になるとうことを遺伝子
レベルで証明したんです。
皆さんを1とすると、皆さんにはお父さん
お母さんがいますから皆さんの上に2人いま
す。2人の遺伝子を半分ずつもらっています。
おじいさんおばあさんになると4人になりま
すから、4分の1遺伝子をもらっています。2
5代、たかだか500年から750年遡りますと、33
55人の遺伝子をもらっているわけです。もう
すこし欲張って50代、紫式部の時代、1000年
から1500年遡りますと、1兆人以上の遺伝子
が混ざっているわけです。そうなると我々の
遺伝子は、ほとんど一緒、だけどちょっと違
う。そのちょっとの違いで、一卵性双生児以
外はみんな顔が違います。だけど違いはほん
のわずかというこで、潜在能力を秘めている
のは一緒だということを、彼は言っているん
です。ですから出来るだけ感動したり、喜ん
だり、好きな世界をみつけて酔ってほしいと
いうことです。
次に、「自分が自分に語りかける言葉の大切
さ」ということが書いてある。大井満さんの
『ヨーガに生きる』というよい本があります。
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人間の行動を決定し人間を根底で動かすのは、
自分が意識的に考えている方ではなくて、潜
在意識なんです。生まれてからの見たもの聞
いたもの読んだものが全部潜在意識に入って
いて、その潜在意識が我々を動かしている。
その潜在意識を明るくプラスのものにかえる
ために、嘘でもいいから元気だといいなさい
ということが書いてあるんです。
自然治癒力を生かせ
佐藤富雄さんの『運命は「口ぐせ」で決まる』
(三笠書房、2003)を紹介しますと、自分が発
した言葉が耳から入って、それが脳へいって、
自分が口にした言葉どおりの結果を実現して
くれる。仮に謙遜でも、俺はだめなんだ、病
弱なんだと言っちゃいけないというわけなん
です。人は聞いていないんですけれど、確実
に聞いているのは自分のみです。聞いたとお
りにしちゃう。だから口癖、何げない口癖に
は気をつけてくださいということです。プラ
スの潜在意識に変えるために、嘘でも良いか
ら元気というと、脳と心が活性化して眠って
いる遺伝子が目覚めて、潜在能力とか自然治
癒力が引き出されて、元気な人生を歩むこと
が出来ますということです。
「一日生きたら、一日のもうけだ。今日こ
そはわが生涯一番の大切な日だ」。これは私の
体験です。27歳の時に毒ガスの事故をやって、
よたよたになった私が、魔が差したというか
若気のいたりで、30歳で結婚しちゃったんで
すね。結婚相手にはいつ死ぬかわからん、い
つ職場を辞めるかわからんということ解って
もらって、納得してもらって結婚したんです
が、男の子が2人生まれちゃったんですね。
こりゃあ子供が自立するまでは死ぬわけには
いかんというので、とにかく一生懸命に生き
なくっちゃと思ったわけです。今から思えば
結婚したから、今ここに生きているのかもし
れない。目的がはっきり出来たから。それで
ね、「一日生きたら・・・」という話は、結婚相
手が四国の人で、四国へ行ったんです。丁度
お盆で、坊さんが来おていて、僕の浮かぬ顔
を見て話しかけてくれたんです。実はこうこ
うこういう訳でと話したら、「あんたねえ、子
供が自立するまでなんて力んでいるけれど、
並のマラソンランナーというのは、42.195km
走ろうなんて思ったら、足が重くなって走れ
ないよ。電信柱一本ずつ走って結果としてゴ
ールするんですよ。あんたも一日生きたらと
いう風に気楽に考えないよ」と、この色紙を
第 14 号
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たい一心で歩き始めたんです。雪の積もって
いる庭を、人間は動物だから動かなくてはだ
めだと信じて、よたよたの状態で一歩一歩歩
き続けた。第4は、本人が普段から自然治癒
力の存在を信じていて、病気というものは治
るものだと信じていたこと。要するに、ブラ
ジャー健康論みたいな考えを持っていたとい
うことがうまく重なって治ったんじゃあない
かと思うんです。
皆さんは60兆個の細胞からなっていて、
毎日、0.5兆から1兆の細胞が死んで、新しく
生まれ直しているんです。仮に1兆とします
と、1兆個とはどれ位か、お金でやってみま
しょう。1兆円見たこと無いですよね。その
1兆はどれ位かと具体的にいうと、1日100万
円ずつ使って、大ざっぱにいうと3000年、正
式にいうと2740年かかる。それぐらいお金を
使うのにかかる細胞を毎日作り直しているわ
けです。そうしたら、40歳過ぎたら出来損な
いが出来てしまうのは当たり前のわけで、も
う毎日3000から10000のガン細胞が生まれてい
るわけです。ですから、免疫力を高めて自然
治癒力が出やすいような状態を普段から整え
ていれば、毎日毎日生まれているガンの可能
性のあるものを免疫力で処分していれば良い
ということです。
友達がガンの疑いがあるといわれ、頭が真
っ白という人がいたら、中山武氏の『論より
証拠のガン克服術』(草思社、2004)とか、斎藤
道雄氏の『希望のガン治療』(集英社新書、20
04)とか、石原結實氏の『ガンにならない食べ
方、生き方』(PHP文庫、2008)の本を紹介して
あげると、りっぱなボランティア活動になり
ます。ガンは死の病ではない。ガンは治る病
気だっていうので、特に石原結實さんは、血
液の汚れがガンの原因だとして、その原因を
取り除くために、体が直そうと思って作って
るのがガンだと言っています。、ガン性善説と
いう考え方で、やさしい共存の仕方を紹介し
ています。
今はガンのことをお話したんですが、何で
ガンやメタボリック症候群が国民病の状態に
なってしまったのかを簡単に説明します。
書いてくれたんです。「一日生きたら、一日の
もうけだ。今日こそはわが生涯一番の大切な
日だ」の色紙をコピーして、大学の部屋とか、
家のトイレとか、食堂とかいろんな所に貼っ
ておいて、口癖のように言っていたら、だん
だん元気なっちゃったんです。60歳過ぎて、
今度はもしかしたら90歳まで生きるかもし
れないと不安が出てきました。それで、とり
あえず「一日生きる」というのともう一つ「満
足死」の両面作戦に変えた訳です。それが現
在の私の生き方です。
そんなわけで、自然治癒力を引き出すこと
が大切なんですが、自然治癒力を引き出し、
免疫力を上げたら、癌もメタボリック症候群
も認知症も予防できるし、治療できると考え
て、みんなでやっているんです。
自然治癒力を引き出したら、これだけのこ
とが現実に起こりうるということを紹介しま
す。『幸せはガンがくれた』(創元社、1995)と
いう川竹文夫さんが書かれた本です。川竹文
夫さんは、1990年に44歳で腎臓ガンになって、
右の腎臓を摘出した。医者から3年以内に確
実に脳や肺に転移して、先はないと言われた。
だけど彼は人生を振り返ってみて、生き方を
間違えていた、心を改めて、食事を改めて、
運動をするようにして、その3本柱で、ガン
と共生していこう思ったら治っちゃったんで
す。それで彼は「ガンの患者学研究所」を設
立して、会長として今も、末期ガンとか再発
ガンの患者さんを支援する活動をしているん
ですね。この本もその一環なんですが、その
第一章というのは、1974年10月に58歳だっ
た小山王(つかさ)さんが膵臓ガンで開腹手術
した。彼のガンは肝臓とか腹腔壁全体まで広
がった状態で、もう手に負えなかった。手術
した医者が余命3週間、完全な末期状態とい
うことで、西洋医学から見放されちゃったわ
けです。ところが彼は、生き返った。絶望状
態から生き返ったんです。開腹手術を11月に
やって、5か月後に職場復帰し、1年後には
沖縄旅行に職員を引率して行ったわけです。
わずか1年でその末期状態から復帰できた
理由が4つ考えられるんです。第1は本人が
何としても生きたいと思ったこと。第2は余
命3週間という状態で、御飯が食べられない
し、痛みでモルヒネを1日3回4回もうって
もらっても痙攣する状態だったが、素人の息
子さんが背中に馬乗りになって、指圧をやっ
たら脳内モルヒネで痛みが取れた。第3は、
小山王さんは、手術4日目から、本人が治り
縄文人と現代人
縄文人と現代人の身体のつくりも働きもあ
まり変わらないのです。ここに縄文人が洋服
を着て座っていたら分からないと考えて良い
くらい。だけど環境が変わりました。
縄文人は朝日が出たら起き出して、日が沈
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考えないようにできています。血糖が下がっ
てしまうと困ります。1日全然食べられない
日があるわけで、そうなっても血糖が下がら
ないように、血糖をあげるホルモンとか因子
を身体につくってしまう。ところが、40 年前
に飽食の時代が来た時に、食べられない危険
は無かったから、身体は想定外でどうして良
いか分からない。そして、肥満を介してメタ
ボリック症候群がいろんな病気を起こすよう
になっちゃったということです。この対応と
しては、カロリーの取りすぎを避けて和食に
変えようということです。
「現代人は運動不足で低体温化・現代人の身
体は飢餓対応のみで飽食への対応はできない」
の対応の生き方として、食即農即医の話を今
からしたいと思います。資料の5頁を開けて
ください。中高年や新老人を心豊かに生きる
ための「シアワセ」と書いてあります。私の
知り合いにこんな人がいたんですね。定年退
職して、これまで奥さんにずいぶん迷惑をか
けたから、楽をさせてあげたい。それで、家
も土地も売ってしまって、3食付きの施設に
入っちゃったんですね。2人で幸せだねえ、
楽でいいねえと3日間位言っていたら、4日
目位から何かおかしくなって、旦那さんは心
筋梗塞を起こして死んでしまったんです。奥
さんは耐えられなくて、その施設を出ました。
なぜ耐えられないか分かりますね。人間にと
って何が辛いかというと、やることがないほ
ど辛いことはない。3人の息子さんがいたか
ら、長男の所に行ったら長男も何もさせてく
れない。次男の所でも同じ。順番に行ってね。
もっと話をすればよかったと思うんだけども、
鬱病になって9年で、死んじゃったんですね。
実際にそういう人がいたんですね。
ん だら寝 る。
今 は24 時間
の 生活で す。
彼 らは狼 煙く
ら いしか 使わ
な かった と思
い ますが 、今
は インタ ーネ
ットでも一瞬に世界中に連絡が出来るという
時代です。今、3つの原因でいろんな病気が
起こると言われている。まず、環境の激変で
動物進化の過程で獲得した能力を超えるスト
レス過剰、交感神経異常緊張状態にあるのが
我々だという。ストレス過剰、交感神経異常
緊張ですと血流障害を起こす。すると、活性
酸素を出す病の元凶が出来て、それが組織を
破壊するので、いろんな病気が起きますよと
いうのが、安保免疫学の要点なんですね。こ
の問題への対策としては、ストレスのかわし
方を上手にやりましょうということで、一番
有効なのが好きな世界をもつことです。好き
な世界をもつとストレスに強くなります。ま
た、爪の生え際をつまむという、安保さんた
ちが考えた方法で自律神経を整えて、血流障
害とか活性酸素の出来すぎを押さえましょう
ということです。
次に、現代人は病的な運動不足で低体温化
していると言われています。縄文人は一日中
食べ物を探して動き回っていたんです。その
絵(挿絵参照)は鹿を追いかけているんですが、
人間の下半身に筋肉の 70 %以上がありますか
ら、動き回っていると体温が上がるんです。
それに比べて我々は自動車で動いて、パソコ
ンをたたくくらいですから、もう病的な低体
温、運動不足で体温が下がっちゃている状態
にある。今、小学生でも 35 ℃そこそこの子が
いっぱいいるんですね。じゃあどうするか?
歩くことを基本に生活の中で積極的に身体を
動かして体温を上げましょうよということで
す。すごい初歩的なことなんですが大切なん
です。さっき満足死の話の中に、死ぬまで働
けとありました。あれは死ぬまで金を稼いで
こいということではありません。生活の中で
身体を動かし、体温を上げろということです。
さらに、現代人の身体は飢餓対応のみで飽
食への対応はできない。ほんの 40 年前までは、
700 万年前からほとんど変わらず、我々の身
体というのは、飢えにさいなまれながら、食
べられないということを感じながら生きてき
ました。我々の脳は、グルコース(血糖)しか
シアワセの秘訣
それで私は、中高年や新老人を心豊かに生
きるための「シアワセ」というのは、4つの
因子を最小限確保すると幸せに生きられると
しているんです。健康と経済はいいにして、
今から言いたいのは人間関係、それと、死の
瞬間まで仕事と生き甲斐・喜び。人間関係は
最大の親友・伴侶との自立・協力の日々とい
うことなんですが、今、人生 90 年の時代です
から、1963 年の頃みたいに、「あるところに
おじいさんとおばあさんがおりました。おじ
いさんは山に芝刈りにおばあさんは川に洗濯
に行き・・・・」のように、分業じゃ無理になっ
たんです。もう男も女も生活がいろんな事を
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カインというホルモンが 30 種類位出てそれに
よって、脳から成長ホルモンが出て、さらに
それによって内臓、脂肪組織、肝臓、血管壁、
脳に作用して、メタボリック症候群やガンを
予防するのにもってこいのことをやってくれ
ている。最後に神経活動の増進。脳でオーケ
ストラの指揮者みたいなことをやっているセ
ロトニン神経系というのがあるんですが、そ
れは笑いながらでもできるような楽しい運動
で活性化されて、身体全身に元気が出るわけ
です。次に、海馬における神経細胞の新生促
進ということです。ちょっと前まで、我々の
脳細胞は、毎日 20 万個ずつ死んでいくと考え
られていました。死体を解剖して調べていた
からです。ところが今、画像診断で生きてい
る内に調べられますから、海馬という記憶に
関わるところで、毎日泉から水が湧くように
脳神経細胞が生まれていることがわかってき
ました。しかも楽しい運動をするとそれが促
進されると。何歳でも問題ない、関係ない。
ということで、ウォーキングを袋井市が健
康づくりの柱にしていることは間違いなく良
いことです。今年の2月6日に、帯津良一先
生が静岡市で、ガンと向き合うことをテーマ
にした講演会へ来てくれました。その話の中
で、ガンで生き残る人の共通することを1つ
だけあげるとしたら、歩いている人だという
ことです。さっきお話したウォーキングの効
用から考えてみても、ガンの治療に役立つこ
とがわかります。そいうことで歩くことは、
ガン、メタボリック症候群、認知症の予防治
療を含めて、生きる力の基本だということを
言っていいと思います。
出来る時代に変わって、自立したもの同士が
助け合って生きていくと、豊かな老後を過ご
せますよということで、やっぱり老後の問題、
介護の問題は男の自立の問題なんだというこ
とを、私は体験的に知りまして、私も自立の
訓練をやりつつありまして、もう5年以上経
つんです。一番苦労したのが3度の食事の問
題。もう一つはですね、やることがないとい
うことがつらいということです。さっきの具
体例をあげましたんですが、働いて金儲けを
する仕事は、就職であれパートであれ定年が
あって良いんですが、人間の生活が成り立つ
ためにいろんな仕事があります。朝起きて料
理を作ってゴミを出し、庭の草を取って、そ
ういったことを働くと表現してあります。そ
の身体を動かして働くというのと、それと頭
と心と身体を動かす好きな世界をもっている
といいよ、ということが書いてあるんです。
5頁の下の方に「私の好きなこと、関心のあ
ること何でもメモ」が書いてあります。もう
そんなの余計なお節介だと思われる方も多い
かもしれませんが、ピンピンコロリを目指し
て、自分探しの第一歩として、好きな世界探
しをしてみようということで、こんなメモを
やってもらっているんですが、改めてやって
みていただけたらと思います。
次が身体を動かすということで、ウォーキ
ング、運動の効用といことです。袋井市が健
康づくりの柱として、ウォーキングキャラバ
ンなんかやっています。それはすごいんだと
いうだということを、私も思います。例えば、
定年退職してこれまで働き続けてきたから、
少しゆっくりしようって家でごろごろしてい
ます。そうすると見事に体力が落ちます。体
力だけでなくて頭の方もどんどん認知症に近
づいていくわけです。体力増進の基本は動く
ということです。骨や筋肉の発達=体力の向
上ということです。それから、さっき言いま
したように、下半身に筋肉の 70 %以上があり
ますから、動く時に脚を動かすと体温が上が
りますから、免疫力向上、代謝促進になりま
す。それから、胸にある心臓で血液を脚の方
までいかせられますが、戻す方は不利な条件
です。実際には歩くことによって、脚のマッ
サージによって血液を戻していますから、歩
くということは循環器系の促進ということで、
いろんな効果がある。次に、筋肉は運動する
器官だとみんな信じていたんですが、実は膵
臓からインスリンが出るのと同じような内分
泌器官だった。運動すると筋肉から、マイオ
男の料理
次は、男の自立のための第一歩:衛くんの
「海山簡単料理」をお話します。これは、私が、
お話したような状況に追い込まれて、料理な
んか1度もしたことがなかった私が料理をし
なければならなくなってしまった。それは、
母親が四国で生活をしてるんですが、入院を
したので、私の奥さんが世話をしに行ってし
まったんです。2週間もいなくて、それから、
毎月一回くらいは様子を見に行くようになっ
て、僕の御飯どうするの?と言っちゃあいら
れなくなったんです。それで御飯を作ること
を始めたんですが、難しいことはできないの
で、昔、バカチョンカメラと言いましたが、
お料理でいうとそんな料理をやりました。考
えたヒントは、黒柳徹子さんが書いた『窓際
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は後でします。
そんなわけで、料理をやるようになりまし
た。「弁当箱法」というのは、女子栄養大学の
香川あやさんが考えた方法です。これもバカ
チョン法です。もう我々は一食 600 キロカロ
リー位でいい。最大その位でいい。その時に
600 ミリリッターの弁当箱を買って、その半
分 300 ミリリッター分は御飯、200 ミリリッ
ターは野菜中心のおかず、100 ミリリッター
分は、魚とか卵とか肉のタンパクを摂ってく
ださいと言っているわけです。なぜかという
と、おわかりだと思うんですが、さっき、我
々の身体は毎日1兆個の細胞を作り直してい
ると言いました。それから、脳を働かせるた
めに、神経伝達物質とかいろんなホルモンと
いうのは、タンパク質から出来ているわけで
すから、やっぱり細胞の新陳代謝のためにも、
脳を働かせるためにも、6分の1位のタンパ
ク質は年をとっても摂らなければいけない。
私も目分量がわかるようになってからは、お
皿でやっていますが、本当にバカチョン方法
です。
のトットちゃん』(講談社、1981年)です。
黒柳徹子さんが1年の時の園長先生、小林宗
作園長が食育をやっていたんです。その方針
は、海のものと山のものが入っているお弁当
を作っていただきたい、みんなで楽しく食べ
ましょう、ということでした。それで十分な
んですね。何で海のものかというと、川島四
郎という人が、
『まちがい栄養学』(毎日新聞、
1974)という本で、我々は海で生まれた。海で
生まれたというだけでなくて、太古以来、雨
で陸の重要な栄養素が海に流れ込んでしまっ
た。私も畑で野菜を作っています。安心安全
な野菜には、ミネラル・ビタミン・食物繊維
・抗酸化物質・活性酸素をやっつける物質な
んかがあって、野菜は良いんだけど、しかし
足りない物があって、太古以来、海に流れち
ゃって、ある意味でかすを食べているきらい
がある。だから、毎日海の小魚とか海藻を食
べることは間違いないと信じて、僕は海山御
飯と言っているんですが、納豆をベースにそ
こにいろんな物を入れて、例えば、ネギとか
海苔とか小魚とかニンニクの醤油漬け、玄米
酢とか入れたやつを作ったりします。それか
ら、海山簡単料理ですから、ニガウリが採れ
ますと、半分に切って刻んで、フライパンに
シーチキンの油だけひいて、ニガウリを炒め
て、醤油と日本酒を小さじに1ぱいずつ入れ
て、さらに考えたのが、ニンニクのみじん切
りにしたものを日本酒と醤油の中に漬けてお
いて、1か月くらいねかしたやつをみじん切
りごと入れるとうことをやったんです。要す
るに、そういう状況に出会って、私も自立を
目指して、料理にも挑戦して、簡単で楽しく
美味しいとおいことで、今は3食感謝しなが
ら食べているんです。
料理は楽しくて、毎日食べてきた奥さんの
料理を隣に立ってノートをとりながら、実際
にやっているのを見て、旬の野菜が採れたら、
それの料理の仕方を教えてもらってやってい
たんです。だけど、いろいろ工夫の余地があ
って工夫したのが、こういう自分で考えたや
つです。ニンニクのやつなんかは、1977 年に
マクガバンレポートが出て、アメリカの人が
何でガンが増えているかというと、野菜が足
りなかったということで、野菜を食べてガン
を防ぐ方法をいろいろ考えたんです。それで、
ニンニクがトップなんですよ。その次のグル
ープ、キャベツ・大豆・生姜・人参というよ
うな野菜でもってガンを防ごうというもので、
実際にアメリカでガンが減っているという話
食即農即医
次は、出来るだけ和食にかえて、という食
即農即医の世界の話を続けてやります。今か
らスライドをやってみたいと思います。いろ
いろ健康になるために、自分の身体をつかっ
て健康法をやったんですが、畑仕事をやるよ
うになりました。それで、野沢さんの『トマ
トの記録は何を語りたいか』という本に出会
いました。トマトっていうのは、4月の末く
らいに畑に植えて、20個くらい実がなった
ら8月の末くらいに枯れちゃいますね。だけ
ど野沢さんは、もしかしたら、トマトには潜
在能力が有るんじゃあないかと考えまして、
彼は億の単位のお金を投じて、温度、湿度を
一定にして、それから栄養とか老廃物をコン
トロールした。そうしたら、遺伝操作をした
わけではないんですが、1株のトマトが2年
も3年も生きて、それが、1万 5000 個の実を
付けたんです。これは 1985 年に筑波万博に出
したもんですから、多くの人が見ています。
私は、びっくりしまして、これは試してみ
たいと思いって、翌年 1986 年に実験しました。
対象として畑にトマトを植えたわけです。こ
の畑の続きに、簡単なプランターを操作して、
液肥を入れて、エアーポンプで空気を送って、
普通トマトは1本立ちするんですけれど、自
由に伸ばさせて、毎週液肥を替えてというく
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第 14 号
新袋井フォーラム会報
2009.1.1
いう人が、マクガバンレポートを翻訳して、
「あ
なたは病気を食べている」ということで、日
本人も食生活を替えなければいけないと訴え
たんです。翌年1981年今村光一さんという人
が、まさにこのマクガバンレポートを翻訳し
て、「今の食生活では早死にすぎる」というこ
とを訴えたんですが、日本ではほとんど無視
されたんです。
らいの、2000円の投資だけで育てました。わ
ずかの阻害因子を除いただけで、びっくりす
るくらい広く広がっているんですね。常に数
十個の実がなり続けて、12月の中頃に霜で
枯れるまで元気だったわけです。それで根っ
こを引き抜いたら、初々しい根っこがいっぱ
い付いていました。
このことから、私はトマトで阻害因子を除
いてやったら、これだけ潜在能力を発揮する
んだったら、我々も潜在能力、自然治癒力を
引き出してもいいんじゃあないかというので、
いろいろ考えたんです。同じ考え方で、枝豆
でやったわけです。要するに間隔を広く植え
て、移植する時に根っこの下に1リッター位、
枝を焼いて用意した炭を入れてやる。そうす
ると、根粒バクテリアがたくさん繁殖して、
空中の窒素を固定しますから、栄養枯渇にな
らない。たぶん根粒バクテリアが老廃物を処
分してくれるんじゃないかと思うんですが、
びっくりするくらい、木のように、太さが 2.5
センチとか3センチとかりっぱな木のように
なったんです。贈ってやった方が、大豆って
木になるんですかと聞くくらい太くなり、味
も美味しいものができました。
それで、和食に戻ろうという話題にとって
重要な取組が、1975年アメリカで始まりまし
た。当時のフォード大統領が、アメリカでは
医学が進歩しているのに、病人が減っていな
い、どんどん医療費もかさんでいるのはなぜ
か、なにか間違っているんじゃあないかとい
うので、ジョージ・マクガバン上院議員を委員
長に、栄養問題特別委員会を設置しました。
1977 年に、マクガバンレポートというすごい
報告を出しまして、要するに、現代医学は栄
養の知識を全く持っていなかったというわけ
です。感染症の時代の考え方でずっとやって
来たから、本当はガンも心臓病も脳卒中も間
違った食生活が原因になっているんで、今日
の生活習慣病は現代医学では治らないという
ことで、発想を変えたわけです。病気を治す
のは薬ではなくて、身体のもっている自然治
癒力を引き出す覚悟なんだと方向転換したわ
けなんです。それでアメリカでは、政府が率
先していろんなことをやりまして、従来の方
法ではガンは治すことは出来ないということ
で、植物性食品・野菜でガンの予防をやろう
と、官学民があげて1日5色の野菜を食べま
しょうという運動をやったんです。実際にや
った1990年代から、ガンが減りだしたんです、
死ぬ人もかかる人も。1980年に日野厚さんと
和食に戻そう
今、メタボリック症候群が問題になって、
食生活を和食に戻そうという医者が増えてき
て、代表がさっき紹介した帯津良一さんです
ね。帯津さんの病院で食生活を指導している
のが、幕内秀夫さんというわけです。彼らは
粗食といっているんですが、この粗食ってい
う意味は、御飯、味噌汁、海産物、野菜、発
酵食品を中心とする伝統的な和食、日本食だ
と。もう一回いいますと御飯、味噌汁、海産
物、野菜、発酵食品。きのこなんかもいいで
すね。そういったことで、自然治癒力が出や
すいということで、こっちの食に替えましょ
うと、帯津さんの病院ではこういう食事を指
導しています。幕内さんが日本でこの50年
間で一番変わったのは米の消費量が減ったと
言っています。ものすごい減っているわけで
す。それで、小麦とか肉の消費が増えました。
朝パンになって、スナック菓子、ケーキなん
かが増えたもんですから、脂肪の摂取量が増
えた。例えば、朝食、昼食、夕食の典型的な
やつを並べると、脂肪の割合が明らかに洋食
の方が多いわけです。となると摂取カロリー
が増えて、肥満とかメタボリック症候群が増
えちゃうのは当たり前だということです。
沖縄県と日本全体の脂肪摂取量の推移なん
ですが、2000年に26ショックというのが沖縄
で起こったんですね。沖縄は男の人も女の人
も長寿1位の県だったんですね。それが 2000
年の調査の時に、26位になっちゃんですね。
考えてみると、米軍の統治下にあったから、
沖縄は早くから脂肪の多い洋食に替わってい
たわけで、特に、男の人は外で食べる機会が
多いから、早く影響を受けたということなん
です。肉の方も東京オリンピックの後くらい
から、豚、鶏、牛が増えだしたわけです。特
におもしろいのは、1984年に肉の輸入が始ま
って増えだしたんですね。これもマクガバン
レポートの影響なんです。どういうことかっ
ていうと、アメリカでは野菜をたくさんとる
ようになって、米、魚、野菜という方向に替
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第 14 号
新袋井フォーラム会報
わっている。日本ではそれらが減ってきた。
なぜ、マクガバンレポートかっていうと、ア
メリカでジャパニーズフーズ(和食)に替わっ
ていくと、肉が余っちゃいます。牧畜産業が
あります。それでそこの行き場が困っちゃっ
て、東南アジア、日本へ政治の問題として輸
出したから、世界中、東南アジアがみんなメ
タボリック症候群になっちゃっているわけで
す。久山町で1988年、2002年に糖尿
病が一気に増え出したというのも、みんな繋
がっているわけです。
ちょっと話は変わるんですが、御飯という
のは結構血糖値が上がりやすいんですね。う
どんとか蕎麦なんかに比べて血糖値が上がり
やすいんです。寿司にして食べる、納豆と食
べる、味噌汁と一緒に食べる、そういったよ
うな御飯でも食べ方に工夫があると、血糖が
上がりにくから、御飯を食べる時工夫をする
と良いという例です。僕は納豆に酢を大さじ
いっぱい入れているんですが、毎日摂ると血
圧が下がる。血糖が上がりにくということが
あって、糖尿病の予備軍にも、納豆、海山簡
単レシピは役立つんじゃあないかと思います。
次に、食養、食事でもって健康を作ろうっ
ていう話の原点は、私にとっては、自然治癒
力を生かすという小倉重成の本でした。
彼は千葉大学の医学部を卒業して眼科医に
なったんですが、生理学の限界を感じて、自
然治癒力を引き出す方向に進んだんです。こ
れは彼の病院で患者さんに出される食事です
(スライド)。これは1食分ですが、1日これ
1食だけです。そ
れだけでなくて、
毎朝10Kmのマラソ
ンをさせる。もち
ろんいきなり10Km
でなくて、少しず
つなんですが。と
にかく食事を減ら
して、運動させて
< 病院の食事>
身体に危機感をも
たせると自然治癒力がでていろんな病気が治
っちゃうというんので、簡単な病院だけどガ
ンを始めいろんな患者さんが行くようになっ
て有名になったんです。これを村上和雄さん
が、このやり方を遺伝子レベルで実証してお
ります。いい加減な報告ではないんです。旬
の野菜を食べてもらっていますので、月によ
って料理がどんどん替わっていくんです。
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食こそ常薬
食養の基本というのは、旬のもの、地産地
消というその土地で採れるもの、出来たらそ
の全体を食べましょう。玄米なんかがその具
体例です。玄米は完全な栄養を含む典型なん
です。なるべく全体食を食べましょう。我々
も自然の一部分ですから、やっぱり我々の生
活をしている土地とか、季節の影響を受けて
いるということで、食養の基本は、旬のもの、
地元で採れたもの、全体食。食こそ常薬、一
番の薬は食べ物だと、それが食養の考え方で
す。
次に、土からの医療。竹熊さんという人が
います。私が今やっている主夫業とモーニン
グじいさんの畑仕事と予防医学健康塾の発想
は、彼から学んだんです。彼は西洋医学の医
者をやっていたんですが、自分が生活習慣病
の問屋になってしまったんです。それで困っ
て、大阪の八尾市の断食の先生の下に入院し
て、断食したら治っちゃったんですね。それ
で東洋医学的な発想に自分をうつして、医食
農の結合を求めて自分で畑をつくって、作物
をつくって患者さんに食べてもらう。患者さ
んも一緒に畑をつくってもらう。そういう医
療をやっている人なんですね。この人は、毎
年12月31日から1月2日まで断食の会という
のをやっているんですよね。元患者とか考え
を同じくする人達がもう20年以上、断食をや
っているんですね。私も憧れていた頃は、正
月に断食をやってこともありました。
今、私は古い農家を25年以上借りて、私より
も年がいっている築70年くらいの農家に住ん
で、自分で家も養生しましてね。槙の木を切
ったり、ペンキを塗ったり、雨漏りを直した
り、屋根漆喰を自分で詰めたり、全部遊び感
覚で家も養生しているんですね。畑を借りて、
無農薬の有機農法で安心な野菜を栽培して、
それを自分で料理してという、要するに、食
即農即医の世界を楽しみながら、こういった
予防医学健康塾活動をやっているんです。私、
2年間袋井市の全地域を回ってみて、袋井市
こそ市全体でこの食即農即医の世界が実現で
きる地域だということを実感しているわけで
す。畑仕事には定年がありません。ですから、
ずうっと酔い続けることができる。我々は誰
しも酔っているべきだ。若さはかけがいのな
いものになるというゲーテの言葉が気に入っ
て、死の瞬間まで酔っていようと思っている
んです。袋井には酔える世界がどこにもある。
畑仕事は定年が無くて、死の瞬間まで身体と
第 14 号
新袋井フォーラム会報
脳を使うことが出来ます。百姓って昔言いま
したね。百姓というのはやることが百もある
ということで、頭も身体もいろんな動かし方
が必要ですから、ピンピンコロリを目指すた
めに、いいなあっていうわけです。
生きている間は生き生きとしなさい、とい
うこれもゲーテの言葉なんですが、高齢化が
進んでいる今、3ちゃん農業は古いですね。
お爺ちゃんとお婆ちゃんとお母ちゃんのやる
農業も無理ということで、農業としては企業
に参入してもらって、休耕地とか未農業の農
家を伝えて、野菜を作ってもらわなければな
らない時代に、行かざるを得ないと思うんで
すけれど、それとは全く別にもう一つの世界
が、自分の健康を自分で守るための畑仕事は
おもしろい、自分に出来る範囲でいいから、
ちょっとずつやると畑仕事いうのは、燃えて
いるんなら消せ、燃えてしまったならまた建
てよの世界で、失敗したらまたやり直せばい
い、工夫も楽しいし失敗も楽しい世界です。
ということでスライドは終わりです。
今、食料自給率が40%以下です。これは
もう明らかに異常で危険です。戦争が起こら
なくても、穀物が高騰して日本人の食生活の
ステータスにも大きな影響が出ています。そ
こで、自分の食べ物は出来るだけ自分で調達
する、それが自分の健康を自分で守る予防医
学の基本じゃあないかと思う。団塊の世代の
人はもちろん、もっと若人ももっと年の人も、
畑のある人は畑仕事のおもしろさを再認識し
た方がいいんじゃあないかと思います。、畑の
ない人は休耕地を借りて活用したら、持ち主
は喜んでくれます。市民農園なんかをフォー
ラムの人とか行政で、うまく死んでいるとこ
ろ生かすことをやれば、市民農園をやりたい
人はいくらもいると思うんですね。そういう
ことをやると多くの市民が、食即農即医の世
界を楽しみながら満足死を目指すことができ
るんじゃあないかと思う。この世界には、遊
ぶ楽しみがあるし、身体と脳の活性を促し、
安心安全の食があるってことですばらしい世
界になると思う。 <以下体操指導の部分は略>
☆
☆
☆
☆
2009.1.1
○応募範囲 袋井市内小6、中3(学級単位)
(学校で俳句を学習する学年)
○応 募 者 1290人(約81%)
<今後>
○選 考 日 平成21年1月21日
○選考基準 自然や生活を素直な心で見つめ
心に感じた表現
○選考委員(敬称略)
村松達也 村松弘子 小久江郁子
鈴木瑳姫 三浦さとよ
○入 選 者 小6・15人、中3・15人
合計30人
○ 賞
袋井市長賞 教育長賞 新袋井
フォーラム会長賞(小中各1人)
入選(各12人)
参加賞(応募者全員)
○表彰日 新袋井フォーラムの集い(3月)
☆
☆
☆
☆
☆
【読者投稿の広場】
具体的、継続的に
深澤公平(袋井市豊沢)
貴誌を毎号楽しく拝見させて貰っています。
斬新かつ前向きなご意見で毎回感心しながら
読ませて頂いております。所で、この度の会
報で投稿企画のご案内を知り、日頃の思いを
記してみます。
当市のスローガンは「日本一健康文化都市」
です。所が、これに向って邁進するような意
気込みが市政活動等々でどうも見当たらない
と思います。合併前の方針を確認するある会
合で個人的意見として、「目的としては十分、
しかし実現への具体的実施項目が要る、それ
を付随させていくのであれば大変にいいので
は?」と述べました。現在も環境関連で市民
委員として意見を述べさせて頂く場がありま
すが、そのような場に参加する多くの方は市
からの説明を聞いて、「仰せの通り、特に問題
無し」で終始している感じです。
「日本一健康文化」の観点から私の意見を
述べてみます。
先ず、健康です。市民それぞれが自分の健
康を保持するという事が大前提です。静岡理
工科大学の協力を得て“ぽじてぃぶ”という
ウォーキング冊子を市が以前に完成させまし
た。市の姿勢は資料を用意したから後は市民
の皆様方で自由にやってください、というも
☆
第3回 俳句募集・応募の様子
<今まで>
○募集期間 H20.9.1~H20.10.31
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第 14 号
新袋井フォーラム会報
のです。でも、ガイドや率先して案内するよ
うな仕組みがないと維持継続は望めません。
勝手に個々にやるのが精々なのです。例えば
E鉄がやっておられるような枠組み、仕組み
が無いと市民の皆様方は参加しにくいし、大
きな継続循環活動には至りません。
NPOの介護関連組織は多く活動も活発で
すが、事前の健康維持とか増強等に関しての
活動団体は少ないです。ハイキング講座を開
催する団体がありますが、月1回程度で、健
康維持や増進に向けては不足です。「日本一健
康」と言うからは、全国どこにも無いような
活動等をやらねば、というのが私の本旨です。
具体的には毎月数回のハイキングやウォーキ
ング等々を実施するなどして、国内でも稀有
な都市、正に日本一健康を宣言する都市だと
思ってもらえるような姿勢を示すべきです。
市政は色んな事を提示、説明しますが、具体
的活動となると、正にお任せっていう姿勢で
す。
高齢化社会に向かって誰が、何処が牽引す
るかと言えば、市庁であるはずです。その補
佐役として例えば貴フォーラム等があってよ
いと考えます。因みに、私は某所でハイキン
グ講師を、市内のNPO講座でも数回経験済
です。しかし、市民の皆様方へのPRや要請
が少ない等で興隆が無い状態です。一部の市
民参加の規模です。この健康催事を全市の恒
例行事として年間定期的に開催、継続してゆ
く事が健康日本一へ向けての活動基盤になる
筈だと堅く信じています。
「継続は力なり」で、
常に歩き続けている袋井市であって欲しいと
思います。
☆
2009.1.1
田畑の耕作においても全く同じことが言え
る。子供の頃は鍬や鋤で田畑を耕していた。
中には鋤を牛に曳かせ、牛の尻を竹で叩き農
作業をした。その後に発動機(エンジン)が
上部に乗った耕耘機ができ、トラクターへと
進化。稲刈りも昔は手鎌であったのがコンバ
インが脱穀までしてくれる時代になった。農
業機械においても 50 年程でこのような進化を
遂げた。
寒い冬の夜の勉強には火鉢を机の下に入れ、
薄い布団で覆い腰から下を暖めた。物流が列
車からトラックへと代わる時代には、金谷の
私の友人が消防団の活動は建物火災より車両
火災の方が出動回数が多いと言っていた。昔
の日坂での事故もエンジンの過熱火災なのだ。
今は軽自動車が時速 100 キロ以上で高速道路
を走っている。
過去と現在のこの変化がまさに技術革新と
経済発展であったのです。今、私達の生活上、
もっと便利性を高めないと不便でならないも
のがあるだろうか…。全く無いとは言えない
が、日常生活では不便に突き当たらないでは
ないか。便利に浸った生活が続いているので
体の機能を低下させているとも言える。足腰
の弱さのみならず発想機能まで衰えさせてい
ると思うのは私ばかりではないだろう。長い
時間をかけて研究開発した製品であっても市
場性が無ければ個人の満足感を満たすのみで
経済の発展には至らない。満たされた社会生
活の中において誰の感性にも触れない不便を
キャッチ出来る能力こそ、自己研鑽と経済発
展につながることだと思う。
☆
発想力が発展の原動力
ものづくりフェスタに参加
村松雄志(袋井市愛野、本会会員)
柴田和夫(袋井市松原、本会会員)
不便と不自由の解消が発展の原点であり、
現在の社会生活上一般人が不便の感じるもの
が何かあるだろうか、私の幼少の頃に思いを
馳せると、まさに不便の中に埋もれていた感
じがする。家庭の生活水は住まいから離れた
井戸に行き、竹竿の先に桶を付けた俗にツル
ベというもので水を汲み上げた。そして数年
後手押しポンプが普及、その後井戸に動力の
揚水ポンプが付けられたが、家の中までは配
管されていない。その後 15 年も過ぎた頃、上
水道が敷地内に引き込まれたのです。
去る 11 月 22 日、23 日、エコパアリーナ及
びその周辺において袋井市主催の「ものづく
りフェスタ」が行われました。
「ものづくり」のすばらしさや楽しさ、そ
して地域の魅力を伝え、日頃の活動成果を披
露して「にぎわい」の創出と市民の交流、コ
ミュニティの推進を図るという趣旨のもとに
企画され、第一回が開催されました。私たち
も新袋井フォーラムの一部門(方言かるた)
として参加させて頂きました。
私たちの目的は方言を伝承文化として子供
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第 14 号
新袋井フォーラム会報
達に如何に残すべきかです。エコパアリーナ
正面近くにテントを借用し、小栗先生が作っ
てくださったパネルや代表的な方言をカラー
で展示し、飾りつけました。
方言が皆さんにどのように受けとめられてい
るのか興味をもっていました。私たちの方言
かるたに強い関心を示してくださった方が何
人もいました。その中に、天竜の方でしたが、
遠州地方の方言に大変な興味を示され、浅羽
の方言も大体理解出来たと言ってくださり、
しばし話に花が咲きました。
又、会員の小澤壮吉さんがジャンケンゲー
ムを考案し、私たちのテントで行ってくださ
いました。大勢の子供たちや、時には大人も
参加して賞品の飴玉を喜んで持って帰られる
場面もありました。イベントは大成功でした。
当日は、新春方言カルタ大会のパンフレッ
トも何百枚も配りました。
新しい年が、カルタ大会と共に楽しく開か
れることを期待します。
2009.1.1
5位
6位
7位
8位
8位
9位
10位
平尾
巌
(84・掛川市)
杉山 省二
(85・森町森)
佐々木アヤ子 (85・福 田)
菅原 利雄 (86・藤枝市)
橋爪 啓行
(86・掛川市)
鎌田 茂夫
(87・藤枝市)
曾根 幸雄
(87・掛川市)
☆
☆
☆
☆
☆
新春方言かるた大会
日時
場所
対象
定員
主催
平成21年1月11日(日)
午後1時30分~3時
浅羽北公民館
(袋井市浅羽2857
電話0538-23-6099)
どなたでも(直接会場へ。無料)
120人(先着順)
参加賞他賞品多数
新袋井フォーラム
■投稿規程■
短い文・下手な文で構いません。袋井に関
連した思いを自由に投稿下さい。誰でも可。
●字数は400~800字程。用紙自由。ワープロ
可。電子メール可。
●氏名・年齢・職業・住所・電話番号を必ず
明記のこと。
●提出先、①郵便=本誌奥付の事務局宛。
②FAX=0538‐45‐0110(大学代表。新袋井
フォーラム宛と明記)。
③電子メール=[email protected]
●採用者には薄謝進呈。
●文意を変えない範囲で修正する場合があり
ます。
☆
○
☆
☆
☆
講
~「薬膳のまち袋井」に関連して~
講師
日時
場所
定員
主催
☆
正実
吉次
時彦
英男
仲田
順和 氏
(真言宗醍醐派宗務總長・
總本山醍醐寺執行長)
平成21年1月25日(日)
午後1時30分~3時
袋井市立中央公民館・大ホール
500人(来場先着順・無料)
新袋井フォーラム・袋井市
☆
袋井市グラウンド・ゴルフ協会主催
新袋井フォーラム協賛
時:10月19日(日)
場:袋井市広岡河川公園
塚本
林田
森下
横田
会
『醍醐味』ー いただく命を、
ありがたく食する
平成20年度 第4回袋井市長杯
グラウンド・ゴルフ大会結果
<総合>
1位
2位
3位
4位
演
☆
☆
☆
☆
『新袋井フォーラム会報』第14号
発行日:平成21(2009)年1月1日
編集・発行: 新袋井フォーラム
〒437-8555静岡県袋井市豊沢2200-2
静岡理工科大学総合情報学部
小栗研究室内 新袋井フォーラム事務局
(FAX:0538-45-0110大学代表)
印刷:榑松印刷所(袋井市浅羽)
( )内の数字は打数
(77・堀 越)
(77・掛川市)
(80・高 南)
(83・福 田)
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