かがわようすい香川用水１．施設諸元吉野川水系吉野川管理開始：1975 年 4 月 1 日香川用水目的新規利水農業用水香川県の農地約 31,000ha に最大 11.3m3/s の農業用水（年間 10,500 万 m3）を供給する。水道用水、工業用水都市用水として県内 8 市 5 町に 3.87m3/s の水道用水及び工業開発地区に 0.63m3/s の工業用水を供給する。諸 1. 取水施設取水工元構造樋門及び減勢池、鉄筋コンクリート造延長約 64.25m 自動下流水位調節ゲート 2 門流量計及び流量調整バルブ φ1800mm×2 台非常用制水ゲート 2 門自動除塵機 2 台移動式除塵機１台約 8.04 ㎞幹線導水路 2. 水路東部幹線水路高瀬支線水路延長 3. 調整池香川用水調整池（宝山湖）位置香川県三豊市山本町神田及び財田町財田上地内型式傾斜遮水ゾーン型アースフィルダム堤高 25m 堤頂長 240m(ブランケット含む 663m) 有効貯水量 3,050,000m3 揚水機場 1 機場延長延長約 34.7 ㎞約 3.88 ㎞施設模式図農業専用区間西高部瀬幹支線線香川用水調整池雲辺寺中継所 15.8 取水工 14.3 東西分水工農業専用区間西部上水 2.23 二宮ＣＨ二宮 12.2 神田ＣＨ 11.5 岩瀬ＣＨ大麻山中継所金倉川白地財田神田岩瀬麻苗田 ↓ 香川用水管理所吉野川東土器川部幹土器川ＣＨ 9.5 線仁池岡田ＣＨ 9.5 取水工幹線導水路東西分水工東部幹線高瀬支線岡田仁池ＣＨ 9.0 延長 64 m 8,038 ｍ 125 m 34,669 ｍ 3,876 ｍ大林大林ＣＨ通水量 15.8 m3/s 15.8 m3/s 主要ゲート 14.3 15.8 m3/s ∼ 6.6 m3/s 6 門 3 門 12 門 2.23 m3/s 府中 9.0 4 門綾川綾川ＣＨ放余水工 1 箇所 6 箇所分 1 箇所 61 箇所 7.5 山田ＣＨ水工 6 箇所 7.5 凡例富川：手動又は、電動ゲート・バルブ富川ＣＨ 6.6 ：自動ゲート：流量計：放・余水工鵜生池ＣＨ 6.6 古川古川ＣＨ：無線設備農業専用区間東部幹線 15.8 ：計画通水量(m3/s) ２．水質基本情報（１）水質基本情報図 6 香川用水調整池（２）主な取水状況取水地点浄水場地点１取水者情報香川用水土地改良区取水地点使用用途吉野川左岸（三好市）（東部幹線他）農業用水２１香川県中部浄水場土器川ＣＨ（まんのう町）水道用水工業用水３２〃綾川浄水場大林ＣＨ（綾川町）水道用水４３〃東部浄水場鵜生池ＣＨ（高松市）水道用水５４〃西部浄水場二宮ＣＨ（三豊市）水道用水香川用水調整池（三豊市）水道用水６〃＊農業用水は各分水口から取水されているため、取水地点は取水口地点としている。＊すべて香川用水利水者（３）環境基準類型指定香川用水の取水口がある吉野川下流は、河川Ａ類型に指定されている。１）吉野川下流環境基準類型区分類型指定年河川Ａ昭和４６年項ｐＨ 6.5 以上 8.5 以下目ＢＯＤＳＳＤＯ 2mg/L 以下 25mg/L 以下 7.5mg/L 以上大腸菌群数 1000MPN /100ml 以下３．水質調査の実施状況（１）平成２１年調査実施状況（項目、測定地点、測定回数）取水口調査項目香川用水取水口透視度透明度 4 水色 4 臭気 4 水温 4 濁度溶存酸素（ＤＯ）水素イオン濃度（ｐＨ）生物化学的酸素要求量（ＢＯＤ）化学的酸素要求量（ＣＯＤ）浮遊懸濁物（ＳＳ）生活大腸菌群数環境総窒素項目アンモニウム態窒素など亜硝酸態窒素 2 硝酸態窒素 2 総リンオルトリン酸態リンクロロフィルａトリハロメタン生成能 4 ２-ＭＩＢ 4 ジェオスミン 4 フェオフィチンa 溶解性総リン溶解性オルトリン酸態リン電気伝導度カドミウム 2 全シアン 2 鉛 2 六価クロム 2 ヒ素 2 総水銀 2 アルキル水銀 1 ＰＣＢ 2 ジクロロメタン 2 四塩化炭素 2 1,2-ジクロロエタン 2 1,1-ジクロロエチレン 2 健康シス-1,2-ジクロロエチレン 2 項目 1,1,1-トリクロロエタン 2 1,1,2-トリクロロエタン 2 トリクロロエチレン 2 テトラクロロエチレン 2 1,3-ジクロロプロペン 2 チウラム 2 シマジン 2 チオベンカルブ 2 ベンゼン 2 セレン 2 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素フッ素 2 ホウ素 2 水資源機構池田総合管理所が実施した水質調査状況である。備考・生活環境項目など 4回：2月、5月、8月、11月測定 2回：2月、8月測定・健康項目：2月、8月測定（年測定回数：回）（２）参考：平成２１年他機関による調査実施状況（項目、測定地点、測定回数）調査項目（年測定回数：回）東部幹線高瀬支線香川用水調整池二宮チェック土器川チェック大林チェック鵜生池チェック（西部浄水場）（中部浄水場）（綾川浄水場）（東部浄水場）（宝山湖）透視度透明度水色臭気水温 12 12 12 12 濁度 12 12 12 12 溶存酸素（ＤＯ） 12 12 12 12 水素イオン濃度（ｐＨ） 12 12 12 12 生物化学的酸素要求量（ＢＯＤ） 12 12 12 12 化学的酸素要求量（ＣＯＤ） 12 12 12 12 浮遊懸濁物（ＳＳ） 12 12 12 12 12 12 12 12 生活大腸菌群数 12 12 12 12 環境総窒素項目アンモニウム態窒素など亜硝酸態窒素硝酸態窒素総リン 12 12 12 12 オルトリン酸態リンクロロフィルａ 12 12 12 12 トリハロメタン生成能２-ＭＩＢジェオスミンフェオフィチンa 溶解性総リン溶解性オルトリン酸態リン電気伝導度香川県水道局が実施した水質調査状況である。二宮チェック、土器川チェック、大林チェック、鵜生池チェックの水質データは、香川県営の各浄水場が香川用水から取水し、浄水場において原水を計測した結果である。備考（）に計測を実施した浄水場名を記載している。 12回：毎月測定 ※香川用水調整池については、来年度以降に水質測定結果を掲載予定。４．平成２１年水質の概況（１）当該年の特筆すべき事項平成21年は8月10日の台風後、9月末までの降水が極端に少なかったが、それ以降は平年並みであった。水質については、全般的にほぼ横ばい傾向にあるが、pHとBODは上昇傾向にあり、高い値を示す月が多かった。（２）地点ごとの水質の状況１）土器川チェック地点（香川県水道局測定）平成21年の年平均値と経年変化をみるとpH、BODが上昇傾向にあり、大腸菌群数は若干低下傾向にある。その他の項目はほぼ横ばい傾向にある。経月変化を過去5年平均と比較すると、BODが高い値を示す月が多かった。また、SS、濁度については、雨の影響が少ない日の採水であったため、年間を通じて低い値を示した。（３）地点別・水質項目別の測定結果の概況水質項目土器川チェック地点水温年平均値の経年変化はほぼ横ばい傾向にある。経月変化では、過去5年平均と同程度の値で推移していた。ｐＨ年平均値の経年変化は若干上昇傾向にあるが、平成17年からはほぼ横ばい傾向にある。経月変化では、過去5年平均と比べて1月∼9月は高く、10、11月は低かった。ＢＯＤ年平均値及び年間75％値の経年変化はともに上昇傾向にある。経月変化では、過去5年平均と比べて2月、6月、7月、9月、11月、12月は高く、3月、4月は低かった。ＣＯＤ年平均値の経年変化はほぼ横ばい傾向にある。経月変化では、過去5年平均と比べて8月は若干高かった。ＳＳ年平均値の経年変化はほぼ横ばい傾向にある。経月変化では、過去5年平均と比べて6月∼9月は降水の影響が小さく低い値であった。濁度年平均値の経年変化はほぼ横ばい傾向にある。経月変化では、過去5年平均と比べて6月∼10月は降水の影響が小さく低い値であった。 DO 年平均値の経年変化はほぼ横ばい傾向にある。経月変化では、過去5年平均と比べて4月、8月、10月は低かった。大腸菌群数年平均値の経年変化は若干低下傾向にある。経月変化では、過去5年平均と比べて3月以降は低い値で推移していた。総窒素年平均値の経年変化はほぼ横ばい傾向にある。経月変化では、過去5年平均と比べて1月は高く、その他の月は同程度かそれ以下の値で推移していた。総リン年平均値の経年変化はほぼ横ばい傾向にある。経月変化では、過去5年平均とほぼ同程度の値で推移していた。クロロフィルａ年平均値の経年変化はほぼ横ばい傾向にある。経月変化では、過去5年平均とほぼ同程度の値で推移していた。５．平成２１年水質調査結果 (１)一般項目、生活環境項目、富栄養化関連項目測定項目地点名１月２月３月４月５月６月７月８月９月 10月 11月 12月最小最大平均水温（℃）東部幹線水路土器川チェック地点 6 7.5 9.8 16.8 18.4 19.0 23.8 23.1 22.7 17.2 10.7 10.5 6 23.8 ｐＨ東部幹線水路土器川チェック地点 7.7 7.7 7.6 7.8 7.7 7.6 7.6 7.8 7.8 7.4 7.4 7.7 7.4 7.8 15.5 7.7 ＢＯＤ(mg/l) 東部幹線水路土器川チェック地点 0.9 1.7 <0.5 0.5 0.8 2.0 2.6 0.6 2.0 1.2 2.0 2.7 <0.5 2.7 1.5 ＣＯＤ(mg/l) 東部幹線水路土器川チェック地点 1.4 1.4 1.2 1.5 1.4 1.5 1.0 1.8 1.3 1.3 1.3 0.9 0.9 1.8 1.3 ＳＳ(mg/l) 東部幹線水路土器川チェック地点 <1 1 1 1 3 3 3 1 <1 2 1 <1 <1 3 2 濁度(度）東部幹線水路土器川チェック地点 1.1 1.4 2.3 1.3 1.5 1.5 1.5 0.8 0.5 1.5 1.0 1.1 0.5 2.3 1.3 ＤＯ(mg/l) 東部幹線水路土器川チェック地点 12.4 11.7 11.6 8.2 8.9 9.1 8.5 6.3 8.3 8.0 11.4 10.8 6.3 12.4 9.6 大腸菌群数(MPN/100ml) 東部幹線水路土器川チェック地点 220 460 210 170 310 490 1700 610 540 430 480 340 170 1700 500 総窒素(mg/l) 東部幹線水路土器川チェック地点 0.67 0.43 0.43 0.23 0.16 0.21 0.28 0.27 0.23 0.33 0.44 0.26 0.16 0.67 0.33 総リン(mg/l) 東部幹線水路土器川チェック地点 <0.01 <0.01 <0.01 0.01 <0.01 <0.01 <0.01 <0.01 <0.01 <0.01 0.02 <0.01 <0.01 0.02 0.01 クロロフィルａ(mg/m3) 東部幹線水路土器川チェック地点 2 <2 <2 <2 <2 3 <2 <2 <2 <2 <2 <2 <2 3 2 ６．平成２１年水質の経月変化（１）東部幹線水路土器川チェック地点水温（℃）平成21年 5年平均ｐＨ 35 30 25 20 15 10 5 0 10 9 8 7 6 5 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月ＢＯＤ（mg/L） 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月ＣＯＤ（mg/L） 6 5 4 3 2 1 0 3 2 1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月ＳＳ（mg/L） 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月濁度（度） 30 30 20 20 10 10 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月ＤＯ（mg/L） 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月大腸菌群数（MPN/100mL） 15 12 9 6 3 0 100000 10000 1000 100 10 1 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月総窒素（mg/L） 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月総リン（mg/L） 0.1 0.08 0.06 0.04 0.02 0 1.5 1 0.5 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月クロロフィルａ（μg/L） 8 6 4 2 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 月７．平成２１年水質の経年変化（１）東部幹線水路土器川チェック地点水温（℃）年平均値 75％値 10年平均環境基準ｐＨ 35 30 25 20 15 10 5 0 10 9 8 7 6 5 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年ＢＯＤ（mg/L） H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年ＣＯＤ（mg/L） 6 5 4 3 2 1 0 3 2 1 0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年ＳＳ（mg/L） 30 濁度（度） 73 50 30 20 20 10 10 0 71.5 0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年ＤＯ（mg/L） 15 12 9 6 3 0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年大腸菌群数（MPN/100mL） 100000 10000 1000 100 10 1 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年総窒素（mg/L） H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年総リン（mg/L） 0.1 0.08 0.06 0.04 0.02 0 1.5 1 0.5 0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年クロロフィルａ（μg/L） 8 6 4 2 0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年８．水質調査機関調査地点名測定機関香川用水取水口水資源機構池田総合管理所土器川チェック香川県水道局大林チェック〃鵜生池チェック〃二宮チェック〃香川用水調整池〃備考