（吉德・五月人形商戦プレスリリース）五月人形は男児の健やかな成長を願う“お守り”的存在兜 15 万円、鎧 20～25 万円前後が売れ筋価格話題の「真田丸」甲冑シリーズも登場【目次】 ◆吉德は日本の美しい伝統文化“節句人形”を守り、語り継ぎます ◆五月人形の歴史…現在の節句飾りの原形は江戸時代後期 ◆節句人形市場に「少子化」の影響は軽微。商戦のターゲットとなる「長男」の出生数は約 24 万人。市場規模 360 億円。 ◆商戦は 3 月中旬過ぎからスタート。ピークは 3 月下旬から 4 月第 1 週 ◆「兜飾り」中心の商戦のなかで、年々伸びを見せる「鎧飾り」の人気勇ましい男への女性の期待感の表れか ◆今年の話題は「真田丸」甲冑シリーズの登場 ◆購入客の目は「本物志向」「迫力」そして「ほどよいサイズ」 ◆吉德の五月人形品揃えと平均価格帯 ◆架空の人形通販サイトにご注意ください！ ◆吉德これくしょんから「五月飾り展」開催のお知らせ ◆吉德は日本の美しい伝統文化“節句人形”を守り、語り継ぎます創業 305 年、江戸最古の人形専門店（創業江戸時代中期・正徳元年･1711 年）、株式会社吉德（本社：東京都台東区浅草橋、代表取締役社長：12 世・山田德兵衞、資本金：1 億円 www.yoshitoku.co.jp）は、東京・浅草橋本店はじめ全国直営 10 店舗（北海道・札幌、埼玉県・熊谷/久喜、東京都・荒川/八王子、千葉県・柏/市原、神奈川県・大和/横浜、福岡県・小倉）および全国各地の特約店舗を挙げて、ことしの五月人形商戦に臨んでいます。吉德は、日本の生活文化に自らの歴史を重ね合わせながら、日本が誇る美しい伝統文化を守り、そしてそれを未来に語り継ぎたいと考えています。 ◆五月人形の歴史…現在の節句飾りの原形は江戸時代後期ゆかしい日本の行事「端午の節句」。「端午」とは、月初めの午（うま）の日という意味で、古代中国では物忌みの月とされる旧暦五月の初めの午の日に邪気を祓うさまざまな行事が行われました。この風習が奈良時代以前に日本に伝わったのが、端午の節句の起源とされています。平安時代にはこの日、宮廷で破邪の意味から勇壮な武事が催されましたが、やがて武家でもこの日を祝うようになり、さらに町の子どもたちも勇ましい遊びを楽しむようになりました。江戸時代になると五月五日の端午の節句は幕府の重要な式日の一つになり、大名や旗本はこの日を祝して江戸城に伺候しました。また、将軍に男子が生まれると城内に数多くの幟旗などを立てて祝うようになり、この頃から端午の節句は男子の誕生の祝いと密接に結びつくようになりました。とくに武家ではこれを祝って、破邪の意味とともに武士の精神的象徴である鎧兜や幟旗などを飾りました。まもなく庶民もそれを模して、大きな作り物の兜や紙の幟旗などを屋外に立て並べるようになりました。江戸時代後期になると、これらは小型化して屋内に飾られるようになり、魔除けの赤い布を敷いた上にミニチュアの幟や槍を立てた枠を置き、その前に勇ましい人形や鎧兜などを並べる座敷飾りが普及しました。これが現在の五月飾りの原形です。（資料提供：吉德資料室） ◆節句人形市場に「少子化」の影響は軽微。商戦のターゲットとなる「長男」の出生数は約 24 万人。市場規模 360 億円。出生数の減少に伴い、とかく「少子化」が話題になりますが、節句人形市場は長女・長男（第 1 児）が主たるターゲットとなるため、それによる影響は「軽微」と吉德では考えています。ことしの端午の節句。対象マーケットとして参考になるのは平成 26 年(2014 年)生まれの男児約 51 万 6 千人(515,533 人)の内の長男約 24 万 3 千人（243,263 人）の数字です。それから勘案すると平成 27 年から 28 年にかけて誕生した「長男」はおおよそ 24 万人前後と推計されます。なお、市場規模は雛人形市場の 90％、約 360 億円（吉德調べ）と見ています。（参考：2015 年 9 月・厚生労働省発表「人口動態調査・2014 年出産順位データ」） ◆商戦は 3 月中旬過ぎからスタート。ピークは 3 月下旬から 4 月第 1 週五月人形は、古来、男児の初節句を祝うとともに、「健やかに育ってほしい」「勇ましい男の子になってほしい」との家族の願いが託された端午の節句の主役をつとめる人形です。それはまた、わが子の末永い幸せを祈る“お守り”的存在です。例年、五月人形商戦は雛人形商戦とは違い、大きなピークというものはありませんが、一般的には、3 月中旬過ぎから始まり、本格化するのは 3 月下旬から 4 月の第 1 週頃です。 ◆「兜飾り」中心の商戦のなかで、年々伸びを見せる「鎧飾り」の人気 “勇ましい男”への女性の期待感の表れか五月人形の定番は「兜」、そして「鎧」です。商戦はことしも「兜飾り」中心の展開と見ていますが、ここ数年の商戦では「鎧飾り」が一定の伸びを見せています。これは購入の鍵を握る女性の「わが子に抱く親の思い」の変化によるものではないかと吉德では見ています。テレビなどで見る鎧兜に身を固めた武将の姿が頼もしく、「勇ましい男に育ってほしい」との思いが「兜」以上に「鎧」に託されているのかもしれません。また、一方の理由として、「鎧飾り」が昨今の住宅環境を意識して、やや小型の商品造りを図っている戦略が奏功していることがあげられます。１ ◆今年の話題は「真田丸」甲冑シリーズの登場今年の吉德五月人形の話題は大河ドラマ「真田丸」をモデルにした「真田丸」甲冑シリーズ（ライセンス商品）の登場です。鎧、兜など 4 点を発売します。鎧床飾り ¥367,200 兜床飾り ¥216,000 着用兜収納飾り¥162,000 鎧着大将飾り ¥151,200 (税込価格) 大坂の陣で「真田丸」と呼ばれる砦を築いて、徳川家康を相手に勇敢に戦い、相手方からも「日の本一の兵（つわもの）」と称えられた戦国時代最後の名将・真田幸村(信繁）。その大坂の陣で幸村の軍が着用したとされる赤備え具足から、「赤」をモチーフにしたシリーズです。もともと、真田幸村の甲冑は売れ筋でしたが、吉德としては、初のライセンス商品という試みですので、その売れ行きに期待を持っています。また、ドラマにはさまざまな武将が登場してきますので、鎧姿などによって、それ以外の武将物甲冑にも好影響が出るのではないかと見ています。 ◆購入客の目は「本物志向」「迫力」そして「ほどよいサイズ」昨今、購入客の目は作りの細部までを慎重に吟味する「こだわり」「本物志向」が浸透し、すべてにおいて本格的な造りのものに集中する傾向が見られます。また、見た目の「迫力」も大事な選択ポイントとなっています。全体的なサイズ傾向では、「兜」は間口 60cm～70cm、「鎧」は 80cm 以下が売れ筋です。飾って見栄えがよく、収納スペースも確保しやすいという、住宅環境に配慮したサイズが好まれています。収納スペースという点では兜セットの台が収納箱を兼ねる「収納箱飾り」が“節句後は一つの箱にしまえて、収納が楽”として人気が集まり、一定した存在感を確保しています。屏風は兜・鎧ともに高さにもよりますが、昔ながらの金屏風が定番となっている一方、全体をより華やかに印象づける縦長の二曲（にきょく）屏風の迫力ある絵柄タイプも人気を集めています。 ◆吉德の五月人形品揃えと平均価格帯吉德本店では「兜」40%・「鎧」25%・「着用兜」10%・「収納飾り」15%・「ケース飾り」10%の品揃えです。平均価格帯（売れ筋価格帯）については「兜」が¥150,000 前後、「鎧」が¥200,000～¥250,000 前後と見ています。「兜」「鎧」の主なセットには、櫃（ひつ）に家紋（300 種限定）を入れることが可能です。家紋入れの希望は年々増加傾向にあります。なお、男児誕生を神に知らせる目印といわれる「鯉のぼり」も大小豊富に揃えています。住宅環境によって、都市部では屋外への掲揚が少なくなっていますが、それを補うベランダ飾り、屋内飾りなどが一定の人気を集めています。２ ◆架空の人形通販サイトにご注意ください！節句人形を安く販売すると偽る架空の通信販売サイトが複数存在し、料金をだまし取られる詐欺被害が相次いでいます。これらの詐欺サイトは、（一社）日本人形協会の加盟社の WEB サイトから 4,000 点以上にのぼる商品写真や説明文を無断でコピーし、「定価の 2 割引」や「倍ポイント」などを強調しているのが特徴で、料金を振り込んでも、商品を発送してこない被害が多発しています。もちろん協会加盟社はこれらの詐欺サイトとは契約など結んでいません。五月人形はバーゲン品ではありません。こうした被害にあわないためにも“適正表示優良店”のマークを掲げている信用ある人形店をお選びください。 ◆吉德これくしょんから「五月飾り展」開催のお知らせ「吉德これくしょん」は、人形研究家として知られた吉德 10 世山田德兵衞（1896-1983）の遺した研究資料を主体とする日本有数の人形玩具のコレクションです。今年も五月人形シーズンにちなみ、3 月 12 日（土）～5 月 5 日（木）の間、本社ビル（浅草橋本店）4F の展示室にて吉德これくしょん所蔵品による「五月飾り展」を開催いたします。本展では、江戸時代から昭和に至る武者人形、甲冑、陣道具ならびに各種の関連資料を展示いたします。詳細は吉德ホームページ「吉德これくしょん」ページにてご確認ください。以上３