「人間の本来の食性を取り戻そう」

「人間の本来の食性を取り戻そう」
人間が本来何を食べる動物か考えたことは有りますか?
肉食?菜食?果実食?豆食?穀物食?乳食?発酵食品?雑食?色々ありますよね。
以下ダグラス・N・グラハム氏の「The 80/10/10 Diet」から人間本来の食性について解説
している部分を引用しています。
第1 章 人間の本来の食べ物は何か?
それぞれの生物にとって正しい食べ物は何か、どうやったらわかるだろうか? 目の前に動
物の赤ちゃんがおり、それがどんな動物なのか、何をエサにしているのか、まったく見当が
つかない状態を想像してみよう。異国の地から贈られてきた動物のようだ。どんなエサを与
えればよいか、どうやったら知ることができるだろうか?
答は割と単純だ。いろいろな種類の食べ物を、丸ごと自然な状態で与えてみればよいだろう。
本来食べるようになっているものを食べるだろう。そして、それ以外はすべて無視するだろ
うし、そもそも食べ物だと思わないだろう。私自身、孤児になった動物をこの方法で救うの
に成功したことがある。
これと同じ手法が人間の子供にも有効だ。子羊とバナナの置いてある部屋に子供を入れてみ
よう。そして座って観察してみよう。どっちと一緒に遊び、どっちを食べるだろうか。その
結果は誰にも明らかだろう。さらに、果物と脂肪を対比させるため、片方に(塩分を加えず
自然のままの生の)ナッツ、シード、アボカド、オリーブを、もう片方に何らかの新鮮な甘
いフルーツを置いてみよう。やはり子供が甘いフルーツを選ぶであろうことは、誰の目にも
明らかだろう。
■ 人間は肉食か?
解剖学(生体構造)、生理学、生化学、心理学は、いずれも人間が肉食でないことを示して
いる。肉食動物は死体(肉体)を食べるというのは、正確ではない。別の動物を食べて生き
る動物は、通常、生の肉を食べる。殺したばかりの肉をうまそうに食べる。食肉動物は、肉
だけでなく、身体の大部分を食べる。筋肉だけでなく、臓器も食べるし、温かい鮮血など体
液をさもおいしそうにペロペロとなめる。腸が大好きであり、消化途中の内容物も喜んで食
べる。さらには、小さめの骨を砕き割り、骨髄、軟骨(コラーゲン)を食べる。
たとえば犬は、人間よりもはるかに大量のカルシウムを必要としている。動物の肉は極めて
多くの酸を発生させるからだ。血液や骨の中のカルシウム(アルカリ性のミネラル)は、食
べた肉が最終的に生成する酸性物質を打ち消す。また、犬は人間よりもはるかに大量のタン
パク質を必要としている。動物を丸ごと貪り食う犬の元気な様子に着目すると、食肉動物が
栄養として必要としているものは、彼らにとって非常に美味であることに確信が持てるだろ
う。
大部分の人は、動物たちのことを地球上の仲間として愛している。素手と歯でウサギから生
命を剥ぎ取るのを想像してもヨダレが出ることはないし、殺したての状態でそれを食べると
いうのはひどく不快に感じるものだ。骨、軟骨、はらわた、生の脂身の塊、体毛、それに不
可避的に伴う寄生虫をガツガツ食べるのは、とても楽しいことではありえない。顔や手、全
身を血まみれにして、温かい血をすするのは、想像すらできない。こうした行為は、人間の
生来の性質とは異質であり、実際に吐き気をもよおすものだ。
屠殺場の光景と臭いは(肉屋でもそうだが)、死の光景と臭いである。多くの人は言葉に表
現できない嫌悪感を抱く。屠殺場は大部分の人々に忌み嫌われており、だから立ち入り禁止
になっている。従業員でさえも屠殺場の雰囲気と折り合いをつけることが不可能だ。屠殺場
は、どの業界と比べても最も従業員の転職率が高い。肉を食べるということは、人間として
の優しさや共感と相容れないものがある。他の生き物を殺すのに人道的な方法など存在しな
い。
我々は、実物の死体を嫌悪すべきものだと知っており、代理人を通じて動物を殺している。
成人の大部分は、もしも食べるために自ら動物を殺す必要があるとすれば、二度と肉を食べ
ることはないだろうと思っている。我々は、筋肉の小さな断片と一部の内臓だけを食べるこ
とで動物の身体であることをごまかしている。さらにそれに加えて、調理(加熱)したり、
香辛料で隠蔽するのが好きだ。
我々は、その実態を表すものから、より受け容れやすい名前に変えることで、肉の現実をご
まかしている。我々は、牛、豚、羊を食べているのではなく、マトン、ポーク、ハム、ビー
フ、ステーキ、ビール(子牛の肉)を食べているのだと。血液やリンパ液を食べるとは言わ
ず、「ジューシー」なステーキを食べるのだと想像してヨダレをたらす。我々は、本来の食
べ物に動物の属性を与えることで、さらに現実を歪めている。果物の皮(皮膚)と言ったり、
果「肉」を食べると言ったり、ナッツの「身」を掘り出すと言ったり、果物の種のところか
ら二つに切り落とすことを「頬」または「肩」をスライスすると言ったりする。こうして動
物的な表現をすることで、本当に動物の肉を食べていることの恐ろしさを最小限しているが、
それでもまだ、感覚が鈍くなった人でなければ自覚している。
■ 人間が肉食でない証拠(略)
■ では、人間は何を食べる生物なのか?
我々は生来の性質からおぞましいほど倒錯しているが、この我々の生来の性質は依然として
生きており、ほとんどの人々の中で健在である。もしも自然の状態に再び追いやられること
でもあれば、復活することになるだろう。だから、この探求は、自然の状態で我々が何を食
べるのかを突き止めることである。
我々の本能的な食べ物、我々が最高の状態へと発達するのを助けてくれる食べ物は、我々が
活力ある生活をするために必要なものをすべて含んでいる。本節では、人間が現在食べてい
るさまざまな種類の食べ物について検討を加える。
調理設備・道具・容器の助けを借りることなく、自然の状態で存在するかどうかという観点
に基づき、どのタイプが妥当な食べ物であるかを評価していく。忘れないでほしいが、あな
たの本能がそれぞれの得失に基づき拒絶するか受け入れるかを決めることになる。つまり、
あなたの感性と味覚にアピールするかどうかであるが、それこそがはるか昔に人類の食べ物
の選択を導いていた唯一の基準だった。
ここでは、もともと自然は我々に正しい食べ物を与えているという前提を置く。その昔、人
類は繁栄し、高い地位を獲得した、そして、今の我々は身体構造・生理的に、自然の中に人
類として滞在してきた大部分の期間と同じであるため、その昔、人類にとって妥当だったも
のは、今でも妥当であると認識しておく。現代の状況の中でも、自然の食べ物を摂るという
ことは、道理にかなっている。
� 人間は草食動物か?
草食(菜食)とは、本来の性質として、草、葉、茎、柄など緑の草木を食べることである。
広義の「菜食者」は、植物に由来する物だけを食べる人のことを指す。典型的な菜食者の食
べ物には実に多くの果物や野菜を含むが、実際のところ菜食主義者と呼ばれているのは、動
物の肉以外は何でも食べる人である。
自然の中で草や葉をあさることは、あなたにとって魅力的だろうか。あなたの目を引き、嗅
覚をとぎすまさせ、味覚を刺激するだろうか。もちろん、そんなことはない。理由は単純で、
草や葉では、必要性を満たすことができないからだ。人間の身体は、草食動物とは異なり、
こうした植物を分解するセルラーゼなどの酵素を分泌しない。草や葉からは、人間が最も必
要とするもの(すなわち、人体の基本的な燃料である単糖)を引き出すことができない。そ
して、むしろ、草や葉を食べるプロセスや消化によって引き起こされる問題により、差し引
きするとエネルギーの喪失につながる。
人間は、レタス、セロリ、ホウレンソウなどの緑葉植物を食べるし、さらに強靭なアブラナ
科の野菜(ビート、ブロッコリ、カリフラワー、キャベツ、コラード、ケールなど)も食べ
る。自然の状態でそのまま食べると、これらの強靭な野菜には、不溶性の繊維が多く含まれ
ているため、消化が困難である。食べたく感じるように味覚を涵養することは可能ではある
が、我々にとってそれほど魅力ある食べ物ではない。
消化されればであるが、どの野菜であっても、タンパク質、一部の必須脂肪酸、ミネラル、
ビタミン、一部の単糖を生み出すことはできる。だが、我々の本来の食べ物からこうした栄
養素を十分に得ることができるのであれば、生でおいしく食べることのできない植物からこ
うした栄養を摂る必要はない。
ということで、確かに、人間には、「菜食者」の広範な種類の植物ベースの材料で食生活を
補完する機能が生物的に備わっている。しかし、食生活に野菜を含めるとはいえ、人間は本
来、野菜を主食とする生物ではない。そして、一般的に野菜として分類されているさまざま
な食べ物は、いくら想像を膨らませても、人間にとって理想的な天然の燃料源・栄養源では
ない。明らかに人間は草食動物ではないのだ。
� 人間は澱粉(スターチ)食か?
澱粉は、三つの大きなカテゴリーに分類することができる。穀物(草の種)、根と塊茎、豆
である。
【穀物】自然の状態で穀物(草の種)を食べる生物は、「穀食動物」と呼ばれている。自然
界に住んでいる多くの鳥は、草の種を食べて生きている。自然に存在する何千種類もの草の
種には、小麦、米、オート麦、ライ麦、大麦などがあり、これらはすべて、人間が自然を支
配するようになった結果、ほんの過去1万年以内に人間が開発したものである。
言うまでもなく、自然の状態では、人間は草の種を食べ物として受け付けない。そもそも、
これらの種は、人間が噛むことも消化することもできない形態で成長している。穀物を食べ
る鳥には喉や食道に「素嚢そのう」という袋があり、そこで丸ごと飲み込んだ穀物が発芽でき、消
化可能な状態になる。穀物は生では消化できないが、たとえ調理(加熱)しても、穀物の複
合糖質を分解するには多大な消化活動が要求される。
小麦の粒のように澱粉の多い草の種は、さじ1~2 杯分を食べようとしただけで、我々の口
を封じることになる(自然の状態で収穫できると仮定し、殻の付いたまま食べるとしたらで
ある)。さらに、どんな穀物の種でもそうだが、生の粉を大さじ1杯食べると、あまりにも
乾燥しているため、やはりむせてしまって話せなくなる。
これからわかるように、穀物と澱粉は、現在人類の大部分が食べているとはいえ、人間の本
来の食べ物とは認められない。天然の生の状態の草の種が我々にとって食欲をそそる魅力的
なものでないという事実は、火の使い方を習得する以前の本来の状態では、人間は穀食動物
ではなかったことを十分に示している。これら複合糖質の食べ物は、自然の状態では、味覚
をそそる楽しみというよりは、拷問のようなものである。
【根と塊茎】根や塊茎を掘り出す動物には、そうした仕事をするように身体の構造ができて
おり、クチバシのように突き出たものがある。人間にはそのようなものがない。道具がなけ
れば、人間には地面を掘ることは困難だ。さらに、地面の下には、そのままの状態で食欲を
そそるような食べ物は存在しないため、地面を掘る動機もない。人間の消化システムが処理
できるような食べ物もほとんど存在しない。一部の根(特にカブ、ルタバガ、サツマイモ、
ヤムイモ、ビート、ニンジン、アメリカボウフウ、サルシファイ)は生で食べることが可能
であるが、今日の実生活において、そのような食べ方をする人はほとんどいない。
人間は、非常に清潔好きで、一般的に土を嫌い、土に覆われたもの(あるいは少し土がかか
っているだけで)を食べるのを拒む。イノシシ科など地面を掘る動物は、大量の土を身体に
入れて通してしまう。
手作りの道具だけで調理設備のない自然の状態ならば、人間は生のまま根を食べるか、また
はまったく食べないかのどちらかになる。好みの食べ物が豊富に存在する自然の生息環境に
おいて、人間が道具なしに取り扱うことのできる根は、食べ物としてごくわずかな関心を集
めたにすぎなかったと確信できるのではなかろうか。こうした考察からして、人間が自然の
状態で根を掘る存在だったという可能性は考慮の対象外にできるだろう。
【豆】鳥と豚を除き、豆を進んで食べる生物はほとんどいない。成熟した豆は消化不能であ
り、大部分の哺乳類にとって毒物でもある。人間にとって、成熟した生の豆は食欲をそそら
ないだけでなく、非常に毒性が高い。単純に、自然の状態では人間には食べる能力がないの
だ。未成熟の豆をきわめて貪欲に食べる生物は多い。鳩などの鳥は、豆の花が咲くはるか前
に豆を食べ尽くしてしまう。未成熟の豆は食用可能であり毒性もないが、その栄養構成につ
いては疑問がある。
豆は、優れたタンパク源と喧伝されており、タンパク質の含有量は一般的に極めて多い。し
かし、タンパク質が多いことは必ずしも良いことではなく、特に食事に占めるタンパク質か
ら得るカロリーの構成割合が10%未満の場合に最も健全となると思われる人間にとっては
そうである。肉、乳製品、卵にあるものと同様に、豆のタンパク質は、酸性のミネラルであ
る硫黄を大量に含むアミノ酸メチオニンが豊富である。
豆には、炭水化物(糖質)も含まれており、高いタンパク質含有量のために、その消化が困
難になるほど多く含まれている。豆を食べると、例外なくガスが発生するが、これは消化プ
ロセスに障害が発生した証拠である。人間に不可欠な栄養であるビタミンCが欠けているこ
とも、豆が食べ物として良い選択ではない要因になっている。
味、栄養、消化、毒性という観点からして、豆は人間の生存にとって決して良い選択肢では
ないといえる。
澱粉質の食べ物(穀物、根と塊茎、豆)を完全に消化するためには、動物は澱粉を消化する
酵素(アミラーゼ)を大量に生成する必要がある。穀食動物、根を掘る動物、豆を食べる動
物は、いずれも大量の澱粉を消化するのに十分なアミラーゼを分泌する。干し草を食べてい
る牛を観察すれば、唾液のアミラーゼが滴り落ちているのがわかる。それと対比すると、人
間の身体が生成する唾液のアミラーゼ(プチアリンとも言われる)の強度はごく限定されて
おり、量も少なく、完全に熟していない果物に存在する程度のわずかな量の澱粉が分解でき
るだけである。また、人体では、腸の中で若干の限られた澱粉を消化するためのわずかな量
の膵臓のアミラーゼも生成される。
小麦、ジャガイモ、レンズ豆など、澱粉質の穀物、根、塊茎、豆を、生の状態で無制限に飽
きるまで食べられる状況で、それをご馳走だと言えるならば、我々は澱粉食の生物だと同意
できるのかもしれない。
� 人間は発酵食品を食べる生物か?
実質的にすべてのアメリカ人は、発酵した(もしくは腐敗した)物質を食べ物と称して食べ
ている。その大部分は牛乳から作られている。穀物(特にアルコール)、果物(ワインと一
部の酢)、豆(特に大豆関連の腐敗性製品)、腐敗した肉を原料とするものもある。
【炭水化物】菌類・バクテリアによる腐敗とともに発酵する。発酵した炭水化物は、アルコ
ール、酢酸(酢)、乳酸、そして、メタンと炭酸ガスを生成する。
【タンパク質】分解すると腐敗する。主として嫌気性のバクテリアによって分解されるが、
菌類(イースト)、好気性バクテリアによっても分解される。タンパク質は、最終的な産物
としてプトマイン(カダベリン、ムスカリン、ニューリン、プトマトロピン、プトレッシン
など)、インドール、ロイコマイン、スカトール、メルカプタン、アンモニア、メタン、硫
化水素、その他、毒性の複合物を生成する。
【脂肪】酸化・腐敗すると、鼻を突く悪臭がする。
奇妙なことに、我々は発酵したブドウを捨てながらも、その発酵の最終的な産物(ワイン)
を飲む。さらに奇妙なことに、多くのアメリカ人は、自然界では決して発生しないものを大
量に食べている。チーズと呼ばれている病原性の腐敗製品のことだ。チーズは、牛乳からカ
ゼインの部分を取り出し、多くの人々の味覚によって評価されている副産物を生み出す種類
のバクテリアで腐敗させて作られる。チーズは、すべての腐敗製品を一まとめにして現して
いる。腐敗性タンパク質、発酵した炭水化物、酸敗した脂肪だ。
これらの物質がいかに有毒かは、ちゃんとした辞書を調べてみるだけでわかる。それでもア
メリカ人は毎年何兆ポンドものチーズを食べている。こうした毒物が身体のシステムに入っ
ても、病気や衰弱というほどの問題は起こさないと断言するのは不正確だ。多くの場合、そ
の結果は腫瘍や癌である。
人間が、道具や容器なしの自然の状態でこうした種類の腐敗性製品を食べることはできなか
ったことを考えると、不自然なものとして分類して間違いではないだろう。そして、人間が
生存のために主として食べるべきものではないことも確かである。
� 人間は動物の乳を吸う生物か?
人間は、牛、ヤギ、ロバ、ラクダ、羊などの動物から直接乳を飲んでいたのだろうか。言う
までもなく、そうした行為は、我々には醜悪なことに思える。
成人の食事の一部として日常的に動
物の乳を飲むようになったのは、ほんの数百年前のことである。燃焼機関(エンジン)の登
場までは、多くの家族にとって、1~2 頭以上の牛を維持するのに十分な量の穀物を耕作し、
種まきし、収穫することは不可能だった。子供に母乳の代わりに牛乳を与えるのも、ほんの
200 年ほど前からの比較的新しい習慣である。
アラビア人、アフリカ人の一部は、何千年も動物の乳を利用してきたが、ごくわずかな量を
利用していたにすぎない。確かに、マサイ族のように乳と血に大幅に頼って生きている人々
も存在するが、決して人類にとって自然の食べ物ではない。他に容易に獲得できる食べ物が
ないために、そうした食べ物が主体になっているだけである。
自然界の動物で、他の生物種の乳を飲むものはいない。早く成長するためには、自らの母親
の乳が完全な食べ物であることを本能的に知っており、成長する身体が必要とする栄養素が
精密に混合されていることを知っている。人間は、牛の乳に合わせて設計されておらず、同
様に、豚の乳、ネズミの乳、キリンの乳にも合うようになっていない。
牛乳を飲むと病気の原因になる。今すぐに牛乳と乳製品をやめれば、何百万という人々が短
期間の内に病気の苦しみから解放されるだろう。本当に、この一つの食習慣を断ち切るだけ
で、病院はほとんど空になり、待合室はガラガラになるだろう。
人間は、生まれながらに乳を吸うように設計されていることは確かだ。だが、それは人生の
初期だけのことであり、しかも自らの母親の乳に限られる。地球上に存在する他の哺乳動物
と同様に、人間にも乳離れした後に乳を飲むのをやめる良識があったならば、ケタ外れに良
い効果をもたらすことだろう。
� 人間は木の実(ナッツ)、種(シード)、その他高脂肪の植物を食べる生物か?
原始時代の自然状態の人類が、ある程度木の実や種を食べていたことは間違いないが、植物
は実や種を繁殖のために作っているのであって、食べられるために作っているわけではない
ことも確かである。さまざまな種類の種(特に穀物と草)、果物の種、ナッツ(ナッツ類は
すべて種である)には、保護のために外側にコーティング(被膜)があり、その材質は繊維
質から木のように堅いものまでさまざまである。人間には、リスがナッツの殻を割るときに
使うような、カミソリのような鋭い歯と大きな力のアゴはない。
種にもナッツにも、植物が最低限の成長を開始・維持するのに十分な栄養が備わっている。
どの食べ物もそうだが、生の状態でシードやナッツを食べると、最大限の栄養を引き出すこ
とができる。加熱されたタンパク質と脂肪はきわめて病原性が高く、発癌性さえある。我々
はナッツを生で食べるか、または、まったく食べないかのどちらかにすべきだ。
しかし、現代社会の多くの人々は、本当に生の状態のナッツやシードを味わったことがない。
本当に生のナッツには、水分が多く含まれ、(アーモンドの場合)リンゴのような食感が、
また、ナット・バター〔挽いたナッツをバターに混ぜたもの〕(マカダミアの場合)のよう
な食感がある。市販されているナッツとシードのほとんどすべては、カビが生えないように、
しばしば数日かけてオーブンで「低温」(おそらく70℃ぐらい)乾燥され、長期間保存でき
るようになっている。
不幸なことに、生であろうと、乾燥・加熱されていようと、人間がナッツやシードを消化す
る能力は、かなり貧弱である。55~85%の脂肪を含むナッツとシードは、たまにごく少量
食べるのが最善である。それであっても、脂肪酸、アミノ酸、グルコース(ブドウ糖)へと
分解されるプロセスは何時間もの長い時間を要する。脂肪は、胆嚢が胆汁を分泌するまで(胆
汁によって乳化=分解・液化される)何時間も小腸に留まることがある。
それと対照的に、脂肪の多い果物(アボカド、ドリアン、アキー、パンの木、オリーブ)は、
(完熟していれば)消化しやすい脂肪を豊富に含んでいる。これらの果物の脂肪分は、カロ
リーの30%(ドリアン)から77%(アボカド)まで幅がある。ココナッツの果肉は、やは
り脂肪分が多い(成熟度により20~80%に変動)が、ジェリーのような状態では容易に消
化できるが、完熟して硬くなるとほとんど消化不可能である。
葉物など野菜は、生で新鮮なものであれば、簡単に利用可能な状態の脂肪酸を少量含んでい
る。しかし、一部の野菜(主にアブラナ科の野菜)は、好ましくない毒性の硫黄複合物を含
んでいる。人間の必要とする脂肪酸の要件を満たし、最も消化しやすい状態の脂肪は、果物
と柔らかい葉から引き出すことができる。
生物学的には、人間は脂肪を食べる動物ではなく、偶発的に脂肪を食べているに過ぎない。
ときおりアボカドを食べたり、ナッツやシードを一握り弱ほど食べるれば、とても満足感を
得られるものであり、我々の本来の食生活を引き立たせるものであるが、人間は基本的には
炭水化物を食べる生物である。
� 人間は雑食動物か?
調理レンジ、香辛料、味覚刺激物、ごまかしの味付け、スパイス等の助けを借りることで、
実態的に人間は雑食になっていることは言うまでもない。しかし、本来の状態では、人間は
季節の物を食べる以外になく、味蕾みらいにおよぼす作用を頼りに、生の状態で食べるしかないだ
ろう。道具、技術、包装、コンテナ輸送、味覚調整剤がなくなれば、じきに雑食傾向は失わ
れ、野生の状態になるだろう。そして、日増しに、潤いのある甘い果実がすばらしいものに
見えてくることだろう。
■ 人間は果実食だ!
自然の状態では、人間は果実食になるしかないだろう。果食動物は、柔らかい葉を補助とし
て、主に果物を食べて生きる(これには、一般的に野菜と一緒に食べているトマト、キュウ
リ、ピーマン、オクラ、ズッキーニ、その他スカッシュ類、ナスなどの甘くない有核果=種
のある果実を含む)。動物ほどではないが、他の動物と同様、人間は実に多様な食べ物で生
き残ることができる。それでも人間の身体は、果物中心の食事で健康に生きるようにできて
いる。
完全に果物食(フルータリアン)になっている人もいる。つまり、果物だけに限定して生き
る覚悟をしているわけだが、私はそのような方法はお勧めしない。濃緑色の葉野菜は、ミネ
ラルなど最適な栄養と健康に不可欠な栄養素を与えてくれる。
栄養的に言えば、果物は、どんな食べ物よりも、人間のあらゆる必要性を満たす存在に限り
なく近く(もちろん我々の心を豊かにする美味な食べ物としても)、肉食動物にとっての肉
と同じである。果物は人体が必要とする栄養素で一杯である。しかも、人体が必要とする割
合で含まれている。確かに、一部の野菜や他の食べ物にも、それ以上の特定の栄養素が含ま
れているかもしれないが、果物は人体が要求する栄養素の種類と量を含む傾向がある。多け
れば良いというものではない。
人間は、本来、甘いものを探し求めており、甘い果物を食べるようにできている。人間の舌
の先にある味蕾みらいは、甘い味を認識する。文化や環境の影響で他の物を食べたいと思わせられ
ても、人間の多くは、生の状態の甘い果物に魅力を感じる。
果物は、完熟すると、親切なことに、炭水化物の成分をグルコース(ブドウ糖)とフルクト
ース(果糖)に変換してくれる。人間がわざわざ消化しなくとも利用できる単糖類に変えて
くれるのである。果物の中の酵素は、タンパク質をアミノ酸に変換し、脂肪を脂肪酸とグリ
セロールに変えてくれる。このため、果物を食べるとき、人間はその味わいを楽しみさえす
ればよいのだ。
� 果物と柔らかい葉?
私は、果物食のことを、果物を中心としつつ、補助的に柔らかい葉を食べることだと述べた。
それ以外の野菜はどのような位置づけになるのだろうか?
これはショックな話かもしれないが、あらゆる徴候からして、人間の消化の生理は、果物と
柔らかい葉にある柔らかく溶性の繊維だけに限定して、処理するように設計されている。
ブロッコリ、カリフラワー、ケール、コラード、芽キャベツ、キャベツのようなアブラナ科
の野菜は、溶性の繊維を含む栄養がたっぷりあることは事実だ。しかし、同時に、セルロー
スなどの消化しにくい頑丈な繊維も含んでいる。こうした野菜は、子供時代や若い頃に食べ
ると消化されやすい。良い結果をもたらしたいならば、完全に噛み砕くか、ブレンダーや粉
砕器を利用して機械的に消化しやすい状態にしておくべきである。
完全に身体に吸収するためには、完全に消化する必要がある。消化が困難なものを食べると
きは常に我々は栄養を犠牲にしており、長い目で見ると、健康を犠牲にしている。言うまで
もなく、人間はセルロースなど不溶性の粗い繊維を含む野菜をのみ込むことは可能であるが、
そうした食べ物は消化・排泄の器官に多大な負荷をかける。
健康に関する限り、我々は、不利益や害毒を最小限にしつつ、最大限の便益を引き出したい
ものだ。この考えを栄養に適用するならば、我々は必要とする栄養を「十分」に確保したい
のであって、必ずしもできるだけたくさん確保したいわけではない。硬い材質の野菜の繊維
は、果物や柔らかい緑葉野菜にある柔らかく溶性の繊維と比べ、人体にとって非常に消化が
困難である。だから、人間にとって理想的な食べ物ではないのである。
■ 人間の感覚が証拠になる
これから何かおいしい果物を食べるところだと想像してほしい。ぶどう、桃、メロン、バナ
ナ、リンゴ、プラム、オレンジ、マンゴー、いちじく、いちご、いろいろな果物を選ぶこと
ができる。その果物を手に取って、その美しさを讃えているところをイメージしよう。鼻に近づけて、
その甘く独特の香りを嗅ぐ。噛り付きたい誘惑に駆られるだろうが、楽しみを増幅するために、い
ましばらく心の中で果物を賛美しよう。この時点で、口の中では唾液が出ているはずだ。果物には、
何の準備も必要ない。すぐに食べられるように自然が準備した、完成された製品だ。果物は、自
然の生の円熟した状態で、人間の目を引き、嗅覚を刺激し、味覚を楽しませる。
次に、小麦畑、あるいは、牛の群れ、空を飛ぶ鳥の群れを想像しながら、同じことをしてみ
よう。ヨダレが出てくるだろうか。自然の状態で食べ物を探し求める境遇に追い込まれた場
合、人間が果物食の性質を持つことを猛烈に疑う人であっても、果物以外のものを選ぶこと
はないことを認めざるをえない。だからといって、現在の環境で、他はすべて拒絶し、完全
に果物だけを食べるべきという意味ではない。だが、自然の状態では、人間の食べ物の選択
は圧倒的に果物で構成されることになるという意味だ。
果物を食生活の中心に据えれば、他のローフードや加熱物を食べる方法よりも、811ダイ
エットの成功が容易になる。食べ物との最も健康的で正常な関係を築くためには、そして、
あなたの残りの人生の全般にわたって役立つ食事計画を貫くためには、あなたの好きなあり
とあらゆる果物で、朝食と昼食を味わうことにしよう。野菜の食事であっても、最初に果物
を好きなだけ食べ、食事の後で甘い物がほしくならないようにしておこう。
(以上訳文の引用終了)
■コラム肉食を続けるとどうなる?
さて糖尿病の名医たちが進める糖質制限食であるが、動物たんぱく質中心の食事で本当に健康的に長生きでき
るのでしょうか?こちらの記事によると肉食の代表のエスキモーやマサイ族の平均年齢がこちらの記事に書いて
あります。エスキモーは平均的なカナダ人よりも 10 歳早死にマサイ族の男性の平均年齢は 42 歳だそうです。
「肉食民族は本当に長生きできるか?」
グリーランドのイヌイットは歴史的にフルーツや野菜を食べる環境に有りませんでした。それで北アメリカでは最も
平均寿命が短いです。かれらは全てのカナダ人よりも癌になる確率が高く、彼等は平均よりも 10 歳も早死にしま
す。同じような統計にケニアの肉食のマサイ族がいます。彼らの食事は野生動物の狩りをしその肉から得ていま
すが、現代社会では最も平均寿命が短いです。彼らの平均寿命は女性で 45 歳男性で 42 歳です。有る理科の研
究者によれば、歴史的にみてもマサイ族が 60 歳を超えて生きるという報告は殆どないそうです。成人の死亡分布
ではケニアのマサイ族が 59.2 歳以前に死亡する確率は50%です。我々は現在野菜や豆やフルーツや生ナッツ
や種を摂取する事で(そして大幅に動物性食品の摂取を減らす事で)余寿命が延びる事が分かっています。だか
ら寿命を延ばすには植物性食に含まれるフィトケミカル等が大きな役割を果たしているのです。年間を通して得ら
れる品質の高い植物食を摂取する事で、私達は人類史上以来の健康的で長生きできるまたとない機会を得る事
が出来るのです。
「肉の消費と平均寿命」
2003 年の臨床栄養アメリカン・ジャーナルの 6 つの異なった研究の菜食がより長寿かどうか検証する分析が行わ
れています。その研究によれば肉の摂取が少ないほうがより長生きし死亡のリスクが減少するそうです。またそ
の研究で肉の消費が少ないほうが3.6年寿命が延びたそうです。また、菜食の社会地域の方が 70 歳を過ぎて長
生きする傾向が強かったそうです。
「以下「葬られた第二のマクガバン報告」より要約」
(コーネル大学栄養生化学部名誉教授。T・コリン・キャンベル博士)
●発ガン物質の量よりも重要なもの
発ガン物質(アフラトキシン)によって形成された病巣の成長促進状況は、タンパク質の多い食事の方が
ずっと高い。
高レベルの発ガン物質(アフラトキシン)を与えても、タンパク質の少ない食事では病巣はわずかしか発
現しません。(左)
高タンパクの食事では「病巣」の形成がめざましい事がわかります(右側)
私たちは日常生活の中で発ガン物質にさらされている可能性がきわめて高いが、この発ガン物質がやがて
完全な腫瘍を生じさせるかどうかは食事中の動物性タンパク質の摂取量に関連しているという事です。
・アフラトキシンを投与されたあと、通常レベルの 20%の「動物たんぱく質」食を与えられたネズミは、
すべて肝腫瘍で死んだか、あるいは実験終了の 100 週後の時点で、肝臓ガンのため死にかけていた。
・5%のタンパク食で育てられたネズミはすべて 100 週後の時点でも、毛並みには光沢があり、活発に動
き回り元気に生きていた。
・ネズミに与えた動物たんぱくは現代人がいつも摂取している2割程度の比率量で、癌実験でよくある並
外れた量を摂取させたわけではない。
・そして小麦、大豆などの植物性たんぱくでは発ガンしなかった。
●牛乳のタンパク質「カゼイン」は、
「アフラトキシンを投与されたネズミ」そして「HBV に感染してい
るハツカネズミ」の肝臓ガンを劇的に促進する、と結論づけるに十分な情報を得た。
・100 週目における「腫瘍成長促進状況」はカゼイン量の多い高タンパク食のネズミが最も著しい
・ネズミの初期の病巣形成の反応度も高タンパク食のネズミで著しく高くなった。
●当時、シカゴにあるイリノイ大学メディカルセンターでは、別の研究グループが「ネズミの乳ガン」に
ついて研究していた。この研究は、カゼイン摂取量の増加が乳ガンの発生を促進することを証明していた。
彼らはすでに、カゼインの摂取量が多いと次のようなことが生じるのを発見していたのである。
・実験用発ガン物質「7.12 ジメチルベンズ(a)アントラセン(DMBA)」と「N―ニトロソ―N―チメ
ル尿素(NMU)」を投与されたネズミにカゼインを多く与えると、乳ガンの発生を促進する。
・ガンを一緒に増殖させるネットワークを通して、乳ガンの発生を促進する。
・ヒトに作用するのと同じ女性ホルモン系を通して、乳ガン発生を促進する。
どうやら食事中20%程度の動物性タンパク質摂取し続けることでガンなどの疾患に罹患するリスクが
高まるようです。
●人間の食性が果実食生だという考古学研究
歯が示す初期人類の食性 は樹皮、葉っぱ、スゲ、草、果実、ヤシ
初期人類の食事はキリンと似ていた
27 June 2012,
原始の人類の祖先が実際に何を食べていたかについて200万年前の人類の系図の原始の人族の事故にあった二個体の調
査により明らかになりました。ドイツのライプニッツの進化人類学マックス・プランク・インスティテュートのアマンダ・ヘンリーと同
僚は歯の表面の食物残渣の分析と咬耗の状態から人族が実際に何を食べていたかを突き止めました。彼らは骨格の炭素同
位体のデータからとりわけこの2個体は、今までに人族の報告としてされたことがない樹皮や木の表層部を食べていたことを
考察しています。この発見はアウストラロピテクス・sediba は、初期の太古のアフリカの人族と食事の類似性と比較し
ても予想がつかなかった、食事をしていた事を示しています。この研究は南アフリカのヨハネスベルグのビトバー
テルスラント大学のリー・バーガー教授により指揮された研究です。
約200万年前、アウストラロピテクス・sediba 種族の老年の女性と若い男性は陥没穴に落下しすぐさま堆積物に
埋もれました。2010年南アフリカのヨハネスブルグのビトバーテルスラント大学古人類学者のリー・バーガーと彼
の同僚はこの新たな人族の遺骨について説明をしました。それで国際的な科学者のチームがこれらの人族の死
因の状態が類を見ない良い状態であることから標本の歯を研究しました。
研究チームは地球中から集まった九人の科学者で構成されました。筆頭執筆者はドイツの進化人類学のマック
ス・プランク・インスティテュートのアマンダ・ヘンリーで、植物の残渣と歯石のスペシャリストです。チームは他に歯
の微細な咬耗、同位体、植物化石の複数の項目に及ぶスペシャリストで構成されていて、古代の植物の残渣物
の研究をしました。
「この発見は2~3前年前の人類の化石の記録には前例のない発見でした。我々の初期の祖先が実際に何を口
にして咀嚼していたかの直接的な本物の証拠を得たのです。」と、バーガー教授は言いました。研究者は歯に汚
れが付いているように見えたことに注目し、それが恐らく歯の表面に石灰化した歯石やプラークであると判断しま
した。
我々はとても良い保存状態の化石を手にしたと、アーカンサス大学のペーター・アンガーとこの研究の歯牙の微
細咬耗の研究責任者は言いました。「歯の状態は原始のままだ」この2個体は地下に埋まってすぐに堆積物に包
まれて、歯の部分は周りのエアーポケットで保護されていました。
それで研究者たちは3つの異なる分析をこの化石で行うことが出来ました。歯牙の表面微細咬耗分析、歯牙のエ
ナメル質の高解析同位体研究がこの素晴らしく保存状態の良い歯牙に対して行われました。歯牙にもう一つの物
質も挟まっていて、これは以前に初期の人族の研究ではなされていませんーそれは歯牙の先端の周りにあった
保存されたプラークです。このプラーク中に研究者たちは初期の人族の彼らが200万年前に既に食べていた植
物に由来する珪酸、シリカの小片を見つけました。
これら3つの事が1つないしは2つの標本で発見できたのは初めてのことです。ヘンリーは「この研究が、将来的
に学際的な同様の研究がなされる為の閃を提供する事を望んでいる。」と、付け足しました。我々はこの様に多様
で才能に恵まれた研究者たちと一同に会することが出来てとても幸運でした。
同位体を使った分析、歯牙の微細咬耗分析と植物化石分析で研究者たちはこの2つの個体が食べていた食事を
突き止めました。そして、その時代からの他の初期の人類の祖先とは違っていたことを発見しました。歯牙の微細
咬耗は以前によく研究されてきたアウストラロピテクスよりももっと複雑で小窩が有りました。微細な咬耗の様に同
位体もまた草よりも低木やハーブ等の木の一部を主に食べていた動物であることを示していました。
珪酸は最もその動物が食べていたものを正確に言い当てる証拠で、それは樹皮、葉っぱ、スゲ、草、果実、ヤシ
等を食べていたことを示していました。検査はそれが本当に食物の一部のプラークに由来するサンプルかどうか、
確かめるために周囲の堆積物に対しても行われました。「人族が埋まっていた堆積物を検査することにより、我々
は歯石中の珪酸が、堆積物による後からの汚染による物でないことが、確認できます。」と珪酸の分析で仕事をし
た、ビドバーテルスラント大学のマリオン・バムフォードが言いました。
「個人的には、樹皮を食べていた証拠を発見したことが私にとっては、一番の驚きでした。」と、バーガーは言いま
した。「霊長類学者は何年もの間、類人猿を含めた霊長類は必要があるときには予備の食料として樹皮を食べま
すが、初期の人の祖先でも食事のメニューとしてそれが食べられていたなんて、思いもよりませんでした。」
コロラド大学のマット・スポンハイマーと、同位体の研究で働いたボウルダーは彼らの結果の重要性を苦心して作
り上げました。「我々がした事はこの古代の炭素がマルパの人族の食事をレーザー歯学を通じて語りかけている
事を分析したことです。しかし、患者はずっと以前になくなっています。この結果は我々が他の初期の人族で発見
していた食事とは違っていたことを示しました。そして、それはむしろ生きているチンパンジーの様でした。 Sediba
は様々な研究者たちが一つの族もしくはもう一方或いは両方と類似性を示唆しているアウストラロピテクスや
ホモとは違って見えることを予期していませんでした。
アンガーは「我々はこの動物が森の資源を有効に活用するような知恵を有していることを知りました。
」この類
の食物の摂取は他のアウストラロピテクスとは違った食性です。
「彼らの食性はその科学的な成分分析によれば
キリンの様でした。他の多くの生き物はその様な森の資源を食べたりしません。」
「これらの発見はこの2つの個体に関しての興味深いストーリーを我々に語っています。
」と、アンガーは言い
ました。バーガーは「考えると、これらの殆ど人間に近い彼らが口にし、咀嚼していたものの直接的な証拠は
依然として彼らの口に200万年経っても保存されていたモノから得たのです。それは実に驚くべきことです。
」
プロジェクトを率いたビトバーテルスラント大学のリー・バーガー、ドイツのライプニッツのマックス・プラ
ンク・インスティテュートのアマンダ・ヘンリー、ビトバーテルスラント大学のマリオン・バンフォード、珪
酸の分析をした南アフリカのブルームフォンテーン国立博物館のロイド・ロッソウ、微小咬耗の分析をしたペ
ーター・アンガー、ジョーンズ・ホプキンス大学のベンジャミン・パッセー、ボルダーのコロラド大学のマッ
ト・スポンハイマーとポール・サンドベルグ、同位体の分析に携わった A&M テキサスのダリル・デ・ルイテル
原論文
Australopithecus sediba had plant foods on the menu
For the first time, researchers have found plant remains in the two-million-year-old
dental plaque of ancient hominins’ teeth
http://www.mpg.de/5871906/Australopithecus_sediba_menu
多彩な国際チームだけあって、5 機関からプレスリリースが出ています
マックスプランク研究所のプレスリリース
http://www.mpg.de/5871906/Australopithecus_sediba_menu
コロラド大学のプレスリリース
http://www.colorado.edu/news/releases/2012/06/27/ancient-human-ancestor-had-unique-diet-according-study-involving
-cu アーカンソー大学のプレスリリース
http://newswire.uark.edu/article.aspx?id=18637
ウィトワーテルスラント大学のプレスリリース
http://www.wits.ac.za/newsroom/newsitems/201206/16668/news_item_16668.html
ジョンズホプキンス大学のプレスリリース
http://releases.jhu.edu/2012/06/27/they-were-what-they-ate-study-reveals-pre-human-relatives-ate-only-forest-foods/