敬 和 創

学校だより
No. 7
2012.10. 24
上田市立
第六中学校
敬 和 創
人権同和教育月間
~
校長講話より
10 月 10 日
担当
教頭 矢島勤
~
「人の心を大切にする人が優しくて強い人」
9日から、人権同和教育月間が始まりました。この月間は「人が人として生き
る権利」人が生まれながらに持っている人権について学習します。からかい、
バカにする行為、いじめ、同和問題、人種差別等、様々な不当な人権侵害が世
の中にはあります。人権侵害は人を傷つける事で犯罪です。許されない行為で
す。差別がない社会を作っていくことが人が幸福に生きる社会につながります。
さて、以前私が担任をしたNさんのことを話しました。今日は、別の学級で担任したHさんのこ
とを話します。Hさんは、小柄な女の子で、おとなしくて、勉強が苦手で、部活に入っていない生
徒でした。あまり友だちもいませんでした。学校も休みがちでしたので時々家庭訪問をしていまし
た。
中学1年の7月頃だったでしょうか、私が教室の掃除を見に行くと、他の列は元通り運ばれてい
るのに、Hさんの机から後ろの机が戻っていませんでした。掃除が終わりかけているのでおかしい
なと思いました。教室掃除の生徒を集めました。
「どうしてこの列だけ運ばないのか」尋ねました。
みんな下を向いて無言でした。
「Hさんの机を運ばないのか」ときくと、何人かがうなずきました。
「Hさんがこれを見たらどう思うか」、「もし、自分の机が運ばれていなかったらみんなはどんな
気持ちになるか」と言って、私が机を運びました。
次の日、Hさんが学校を休んだので生徒に次のような話をしました。
Hさんは2人姉妹で、下に小学校2年生の妹がいます。お母さんは亡くなりました。お父さんは
仕事であまり家に帰ってこないそうです。高齢のおばあさんと一緒に生活しています。私が、家庭
訪問をするとおばあさんが耳が不自由なので、彼女が隣で通訳してくれます。男の声は低くて聞き
取れなくても、彼女の声は高いので聞こえるようです。Hさんは自分でお茶を入れて出してくれま
す。お菓子も出してくれます。隣りでににこにこしています。おばあさんの具合が悪いときはこの
子がご飯を作ってくれるし、妹の面倒も見ているそうです。そんな話をしたと思います。一家のお
母さん代わりをするような生徒でした。決して、家庭的には恵まれていません。
「Hさんは、恵まれない家庭環境の中で精一杯生きている。このクラスの誰より恵まれていない。
勉強が苦手とか、服が汚れているとか、そんなことはHさんの人間性とは関係ない。Hさんに頑張
れと言うことはあっても、
「きたない」とか「くさい」とからかったり、のけ者にしてはならない。
温かい人になれ。」というような話をしたと思います。
幸い、この後Hさんへの差別は見られなくなりました。卒業まで関わり
たかったのですが、私も1年で転勤しました。その後、Hさんは中学校を
無事卒業して、定時制の高校に進学し、就職も決まり、今は結婚してお母
さんです。年賀状が毎年来ます。元気で介護の仕事についているようです。
からかい、バカにする、いじめなどあってはならない。いじめは人の人
生を変えてしまいます。人の悪口を言う人もいるでしょう。人には良い点
も悪い点もあります。悪口を言う人は、きっとその人の良いところを
見ていません。見えていません。良いところがわかれば悪口は言わな
くなります。
誰でも、自分の人生を精一杯生きている。生まれも、育ちも、顔も、
考え方も違っている。それが人間です。「みんな違ってみんないい」
のが人間です。だから、お互いを理解して力を合わせて生きていくこ
とが大切です。
今日はHさんの話をしました。皆さんは、人をバカにしたり、からかったり、つい悪口を言うこ
とはありませんか。いけないことはいけません。心温まる声をかけたり、心温まる行いをできたり
する、人の心を大切にする人になって欲しいと思います。それが、優しくて強い人だと思います。
もし、みんなの中にいじめやからかいで困っているひとがいたら、自分の相談できる先生に是非、
すぐに相談してください。担任の先生に黄色いリボンを出してもいいです。また、自分の周りの人
でからかわれたり、いじめられている人がいても同じです。すぐに先生に相談してください。
学校保健委員会開催
10月10日
参加者は学校医、学校歯科医、学校薬剤師、PTA子育て部(保護者代表)
、栄養士、保健委員会正副委員長(生
徒代表)、養護教諭、学校長、教頭そして学校代表職員で行いました。
今年のテーマは「貧血」でした。最初に学校職員から「以前、部活動が激しくなる大会前になる
と走れなくなる選手がいた。医者に行くと『スポーツ貧血』と言われ、大会前大事なときに練習で
きなくなってしまった。今後どんなことに留意していったら良いか。
」と問題提起がありました。
学校医から「女子生徒の中でスポーツが激しくなり生理が重なると貧
血になる生徒がいる。『鉄欠乏性貧血』あることが多いが、鉄は体内でつ
くられることはなく、食事から吸収することになる。ただし鉄分は吸収
しづらく、壊れやすい特性もある。注射や薬の服用という方法もある。」
というお話を聞きました。
また、栄養士の先生から食事による鉄分の摂取について説明がありました。
日頃から意識して鉄分の多い食材や一緒に食べると吸収率が良くなる食材を使うことが大切で
あるということや「おすすめ鉄分UPレシピ」を紹介していただきました。
保護者からは「学校給食のレバーは食べやすくおいしいと娘が言うがどうやってつくってい
るのか」という質問も出ました。
生徒からは「毎日おいしく給食を食べている。好き嫌いなく食べるように友達にも声をかけたい。」と言う意見
も出ました。様々な立場の人から話しをお聞きし大変充実した会となりました。ありがとうございました。
薬物乱用防止教室
10月17日 2学年
市の薬剤師会の先生を各学級1名ずつ招き、「薬物乱用が健康
に及ぼす影響」についてお話をいただきました。
ここ数年、若者を中心に広がっているドラッグを服用し、様々
な事件や事故が発生していることやシンナーを吸引すると脳細胞
が萎縮したり抜け出せなくなってしまったりすること等のお聞き
し、「自分で自分を守る力」の大切さを実感させられました。
食育栄養教室
10月17日 1学年
1学年では栄養士会の先生を各学級1名ずつ招き、「丈夫な骨
をつくろう」と題して授業をしていただきました。
「丈夫な骨をつくるためには食生活が重要であること」「骨のもと
となるカルシウムの摂り方を学習し自分の生活を振り返りながら丈
夫な骨をつくるにはどうしたら良いか」を、パネルや絵を使って説
明していただき、毎日の食事・運動・睡眠の大切さを学習しました。
3学年 SBCこども音楽コンクール 優秀賞受賞
10月21日セレスホール
飛翔祭で感動を共にした合唱コンクール。あれから1ヶ月ほど3年生は次のコンクールのために
朝の時間や総合の時間を使って毎日練習を積み重ねてきました。前日の六中での「合唱披露会」は
文化祭の時よりも更に迫力ありすばらしいハーモニーとなっていました。そして、本番。3年生が
一つになって今までの中で最高の発表になりました。優秀賞もいただきました。審査員から次のよ
うな講評をいただきました。紹介します。
150余名の学年全体の合唱がここまでそろい、そしてその迫力を十分に発揮していたことに
非常に感銘を受けました。合唱は一人一人の技能の高さよりもパートとしてのまとまりや全体
としての表現力が大切になります。このような点から見てもすばらしい演奏でした。中学校最
後の大きな思い出として、今回のこのステージを、演奏を、記憶にとどめていてください。
11月 の 主 な 行 事
1 日(木)歯科検診
16 日(金)学校評議員会
2 日(金)授業参観・四者会議
19 日(月)支会同教科会のため 14:00 下校
5 日(月)読書旬間(~ 16 日)
21 日(水)2 学期期末・総合④テスト
7 日(水)3年卒業クラス写真撮影
22 日(木)総合④テスト
8 日(木)集金日
26 日(月)小中連絡会
9 日(金)信州理研全県大会のため計画休業 29 日(木)生徒会立会演説会・選挙
3 年 1 組は授業学級のため登校 30 日(金)避難訓練・歴史能力検定
13 日(火)午前 3 時間授業 12:10 下校→帰宅後、昼食→午後ふるさとタイム