奄美群島日本復帰60周年記念事業 奄美群島・沖縄北部12市町村文化交流 けんむんシンポジウム 「世界自然遺産の取り組みと環太平洋環境文明史をけんむんの視点で 「世界自然遺産の取り組みと環太平洋環境文明史をけんむんの視点で語る」 けんむんの視点で語る」 事業計画書 1 事業名 けんむんシンポジウム 「世界自然遺産の取り組みと環太平洋環境文明史をけんむんの視点で 「世界自然遺産の取り組みと環太平洋環境文明史をけんむんの視点で語る」 けんむんの視点で語る」 2 事業の目的及び効果 (1)現状及び課題 「自然とひと・けんむんが共生する不思議な島嶼」琉球弧北限域にあたる奄 美群島は今年で日本復帰60周年の節目の年を迎えます。12市町村からなる 奄美群島と沖縄北部区域の12市町村は隣接する島々として深いつながりがあ り、それぞれの島ジマに棲む妖怪を介した文化交流が行われることになりまし た。そこで、今回のシンポ参加者の共通した大きな課題と目的は世界自然遺産 登録と環太平洋環境文明史の調査・研究の取り組みを行っている研究グループ が「けんむん・キジムナーの見た視点」による研究紹介をして欲しいと無理な お願いをしました。研究の紹介は奄美・沖縄を含めた琉球弧という位置づけか らグローバルな視点が求められており、私たちがその方向性を探るきっかけに なればと思います。今回は妖怪を介した沖縄北部やんばる地域との文化交流を さらに深めあい、これまでの既存の学問領域を超えた総合的な知見から、まさ に妖怪「けんむん」と「きじむなー」の視点としての学術的な取り組みの紹介 を世界初?ともいえる画期的な試みを行うものです。 具体的には人類の作り出した高度な文化・社会を「文明」として定義づけられ、 その代表的な文明がメソポタミヤ文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文 明に代表され、世界4大文明とされています。琉球列島(奄美・沖縄諸島)、日 本列島を含む環太平洋域においてはメキシコ南東部、グアテマラ、ユカタン半 島など、いわゆるマヤ地域を中心として栄えた「マヤ文明」と南米大陸、ペル ーを中心とする太平洋沿岸地帯及びペルーからボリビア等へつながるアンデス 中央高地等に存在していたアンデス文明が知られています。今回この二つの文 明の研究班と一緒に奄美・沖縄諸島を含む琉球列島の先史・原史時代における 文化史と環境史の研究が加わる調査が画期的な成果を上げております。まさに 世界自然遺産の取り組みとも連動する「シマから世界を見る」視点での調査の 取り組み紹介を奄美で開催し、地元住民の意識の高揚を図ることも目的としま す。 奄美の自然観はケンムンを介してのシマ(集落)の人たちの自然観を正しく発 信することで,シマの皆さんの自信と誇りにつながり、足元を見直すきっかけ になるとともに世界自然遺産登録に向けた関心を高める一助にしたいと思いま す。奄美でこのような視点による研究の取り組みの紹介が行われるということ はある意味でチャレンジでもあり、このような学際的な取り組みを行うことに より、 「環境分化型」としての世界自然遺産と琉球弧の文化史が島内外者にどれ だけ関心が持てるのかということにもつなげたいと思います。そのため,この ような国際学会を通して世界自然遺産と琉球弧の島嶼文化が「文明」としての 学問的認識まで高めることが大きな課題でもあり日本復帰 60 周年と沖縄やんば る地域との文化交流を記念する奄美・沖縄の琉球弧としてのチャレンジであり、 島嶼から世界へ羽ばたくきっかけにしたいという下心もあります。 (2) 実施しようとする事業内容 「環太平洋の環境文明史」と「奄美・琉球」の世界自然遺産登録に向けた調査 の取り組みを奄美で国際レベルの学術会議の紹介を行うものです。文化面にお ける環太平洋域のマヤ文明とアンデス文明と琉球弧の先史・原史時代が肩を並 べた議論と世界自然遺産で注目される「環境文化型」としてシマを世界にアピ ールするものは何かを妖怪ケンムンとキジムナーを介して考えます。 (3) 期待される効果等 奄美・沖縄諸島の先史学が世界の2大文明とともに肩を並べて研究されるこ とは大変大きな1歩を踏み出したということになります。現在奄美・沖縄諸島 が進めている世界自然遺産の環境文化型とともに、シマ遺産を基軸とした地道 な調査研究の成果が世界を視野にした取組みへとつながります。 奄美群島において,国の特別天然記念物等を含む希少動植物や固有種が多く 見られることと人と妖怪(けんむん)が共存している自然環境に対する評価は 森から海岸・海まで人と関わりのある景観も含まれることが重要となります。 シマ遺産から市町村遺産へそして奄美遺産が国立公園化に向けた取り組みは奄 美のエコツアー等の自然体験を観光素材とする観光客誘致にも求められていま す。ここでは観光を主体に考えるのではなく、学問の調査研究の成果が観光に もつながるとういう視点でなければなりません。 島民に対して自然環境の中で育まれてきたシマの文化の大切さと自然保護の 認識はケンムンを絡めることにより来島者にも奄美の自然保護と文化の取り組 みを理解させることができます。また,シマの独自性とする観光客受入の気運 づくりにも大きな期待がかかります。そして「自然と人とけんむんが共生する シマの自然観」の映画化の気運醸成にも盛り上げていきたい。 3 主 共 事業 催 催 奄美けんむんフェスタ実行委員会 龍郷町・龍郷町教育委員会・けんむん村・環太平洋環境文明史琉 球弧班・鹿児島大学鹿児島環境学研究会・環境省那覇自然環境事 務所・東京大学保全生態学研究室・奄美群島広域事務組合 後 援 奄美文化財保護対策連絡協議会・国頭地区文化財行政連絡協議 会・あまみ商工会・あまみエフエム・ディ!ウェイヴ・奄美考古 学会・KYT 鹿児島読売テレビ・KTS 鹿児島テレビ・MBC 南日 本放送・南日本新聞社・鹿児島放送・南海日日新聞社・奄美新聞 社・奄美テレビ放送(株) ・大島教育事務所。奄美 12 市町村(奄 美市・大和村・宇検村・瀬戸内町・喜界町・徳之島町・天城町・ 伊仙町・和泊町・知名町・与論町)教育委員会・奄美群島観光物 産協会・奄美大島観光物産協会・沖縄タイムス・琉球新報 4 ○ ○ 事業実施(整備)内容 協賛団体等の協力を得て行う。 けんむんシンポジウム部会による以下の活動 ①環太平洋環境文明史と世界自然遺産との取組紹介を行う。 ②①の意見を踏まえて地域におけるシマ(集落)遺産探索の重要性を確認する。 ③沖縄北部文化財保護審議会の参加も加え、参加者の交流会等を行う。
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