ビジネスレター10の基本ポイント

ビジネスレター 10 の基本ポイント
ビジネスレター 10 の基本ポイント
ビジネスレター 10 の基本ポイント
彼の名前だけが書いてあったそうです。
■何を書くべきかをプランニングする
書き出す必要はありません。頻繁に手紙のやりとりがあるなら、わかり
きった日付などは省いてすぐ本題に入ります。
レターを書き始める前に、まず Who? What? Why? を考えてみなければ
なりません。Who? とはレターを「誰に書くのか」ということ。相手の立
場、自分との関係、親しさなどを考慮します。What? は
「何を書くか」
。例
ここまで簡潔にしないまでも、中身のない形式的な表現は極力省きましょ
う。例えば、レターを毎回「×月×日付のお手紙を受領しました」などと
■古い英語から抜け出す
えば、お礼状なら、感謝の気持ちを伝えるための要素が入っていなければ
なりません。 Why? はレターを「書く理由」です。何がレターを書く動機
文例集や商業英語の教科書には、古い文例が混じっている場合もありま
す。例えば、10th inst.(今月 10 日)
、10th prox.(来月 10 日)
、10th ult.(先
かによって、文章のトーンも決まってきます。
次に考えなければいけないのは、レターに入れるべき main points です。
月 10 日)などは現代ではほとんど目にしなくなりました。また、相手方
に女性が1人もいないとわかっている場合以外は、手紙の書き出しを
内容の漏れや重複がないよう、要点をあらかじめリストアップします。さ
らに余裕がある時は、書き出した項目をロジカルな順番に並べて、骨組み
Gentlemen: あるいは Dear Sirs: とすべきではありません。Dear Sir/Madam:
などを使います。時と共に礼儀も変化していくので、自信のない場合は最
を整えるとよいでしょう。
近のマナーの本を参考にするとよいでしょう。
■書いた手紙は、出す前に必ず読み返す
レターを書いたら出す前に check, check, check です。同じ語を3度繰り返
したのは、このことの重要性は1語では言い表すことができないほどだか
らです。どんなレターでも、相手の名前を間違えたり、単純なスペルミス
があったのでは台無しです。出す前にもう一度見直すことによって、ほと
んどの careless mistakes は防ぐことができます。
■手紙(特に返事)は早く出す
当然のことですが、返事は早く出しましょう。忙しい現代では迅速さが重
要です。時間が空いたら、と先延ばしにしたり、文章に凝りすぎて返事が
遅れるといったことのないようにしましょう。
■形式にとらわれない
readability(読み易さ)の研究家として有名な Dr. Rudolf Flesch は、著書
の中である経験について書いています。フレッシュ博士は、自分の本に使
■日本式のフレーズを避ける
時候のあいさつや謙譲表現に慣れた日本人は、英文レターを書く際にも、
つい日本語の習慣や表現を引きずってしまいがちです。日本式のレターと
英文レターの違いに注意を払いましょう。
不要な前置きや挨拶は削る
日本の手紙では、季節のあいさつや「今後ますますのご発展をお祈りしま
す」
などといった社交辞令をよく使いますが、英文ビジネスレターではこ
のようなフレーズは不要です。
× We wish your company will succeed in the future.
和製英語を使わない
「ペーパードライバー」
「アフターサービス」
「オーダーメード」
「シーズン
オフ」など、日本でよく使われる語句の中には、外国では通じない、いわ
ゆる「和製英語」がたくさんあります。カタカナ言葉は正しいかどうかを
辞書でよく確かめてから使いましょう。
へりくだりすぎない
用するために 20 人以上に引用の許可を求める手紙を書いたのですが、そ
の返事の3分の2はフレッシュ博士からの手紙を受け取ったことで始まっ
丁寧に書こうとして謙遜しすぎると、相手に卑屈な感じを与えることがあ
ります。理由もなく謝ったり、当然の事を述べるのにへりくだりすぎない
ており、残りは「イエス」あるいは「ノー」の意思表示で始まっていたと
いいます。その中でも、1人のライターは、もとの手紙にメモをつけて返
ようにしましょう。
△ I hope you will excuse the terrible English in the letter I am about to write.
してよこしました。そのメモには、By all means.(どうぞ)という3語と
△ Would you please excuse us for introducing our company?
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ビジネスレター 10 の基本ポイント
■話すように書く
ビジネスレター 10 の基本ポイント
should have any further questions, please do not hesitate to contact us. などで締
効果的なビジネスレターは、意味のない語や言い回し、言葉の反復、過剰
な語を省いた明瞭で簡潔な文書であることが求められます。もったいぶっ
めくくる人はいませんか。これも意味がありませんから削除しましょう。
少なくとも、手紙の最後に必ず書くのだけはやめてください。また at your
た表現より、会話的な表現を使った方が生き生きとした文書になり、読み
手の興味をそそることができるはずです。
earliest convenience などと書くよりも、I’d like to hear from you before the
end of this month. のように具体的に時期を示してあげる方が相手に親切です。
短縮形を使う
shouldn’t,can’t,won’t,I’m,it’sなどの短縮形は、書き言葉にアクセント
もったいぶった表現より会話的表現を
ビジネスレターでは、無駄な飾りを取り去った簡潔な文が好まれます。
を付け、chatty な感じを出すことができます。読むにつれ、相手の言葉が
聞こえてくるようなレターが望ましいのです。
もったいぶった過剰な表現は使わず、会話的な表現を心がけましょう。次
のリストは、避けるべき過剰な表現と会話的な表現とを対比したもので
○ I’m sorry that I won’t be able to attend the staff meeting this week.
ただし、強い禁止を表す場合やフォーマルさが特に必要とされる場合、あ
す。左列の過剰な表現は、できれば右列の簡潔な語句に書き換えましょう。
過剰な表現
会話的表現
at such time as
when
at an early date
soon
at the present time
now
be in receipt of
have
be of assistance to
help
be of the opinion that
believe
due to the fact that
because
effectuate
carry out
enclosed herewith is
enclosed is
endeavor
try
in light of the fact that
because
in reference to
about
in the amount of
for
in the event that
if
initiate
begin
modification
change
of the order of magnitude
about
owing to the fact that
because
pertaining to
about
prior to
before
procure
get
provide a means whereby you may
enable you to
subsequent to
after
take corrective action on
correct
utilization
use
るいは文の流れから、短縮形を使わないのが普通である場合もあります。
○ Do not allow the engine to exceed 6,000 RPM.
○ I would like to resign from the company effective immediately.
○ I was amazed to learn how easy it is to pry open the front door.
× Yes, I’ll.
意味のない常套句や冗長な言葉は削る
次に挙げるフレーズは、使い古され手垢のついた常套句あるいは意味のな
いフレーズです。こうした陳腐な表現は思い切って削除しましょう。
・ To be perfectly honest (with you) . . .
・ Needless to say . . .
・ Enclosed herewith, please find . . .
・ As you know . . .
・ As you are well aware . . .
・ As per our conversation . . .
・ I am writing this letter to inform you that . . .
・ Please rest assured . . .
・ At your earliest convenience . . .
・ Please be advised that . . .
・ If you should have any further questions, please do not hesitate to contact us.
・ For your [perusal / review / consideration] . . .
To be perfectly honest with you は、
「今までうそをついてきたの?」という
ことになってしまいます。また、Needless to say は言うまでもないことな
ら書く必要はないということですし、Enclosed herewith や As per . . . や
Please be advised that . . . などは古い響きがします。すべての手紙を If you
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