NO.31 We Support 2007年3月15日 発行:WFP応援団 WFP応援団は国連世界食糧計画(WFP)の食糧援助活動を支援するボランティア団体です WFP ボランティア講座 2007 年 2 月 10 日(日) 於:横浜市民活動支援センター 国連 WFP 協会との共催で WFP ボランティア講座を開催、 第 1 部で「WFP に関しての基本的な講座」、第 2 部で「現在ア フリカの抱える問題、これからの活動の方向性」についてスー ダン、ガンビア、南部アフリカを中心に学んだ。 第2部 「アフリカ最前線」~他団体との連携~ 講演者の WFP 日本事務所援助関係官 中井恒二郎氏は、 2006 年 5 月 UNHCR や日本のNGOs のまとめ役であるジャパ ンプラットフォームの方たちと援助のニーズ調査のために、スー 「色々な分野の団体が連携しあうことが大切です。 」 とユーモアを交え、さり気なく、しかし熱く語る中井氏。 ダンのハルツーム(首都)、ジュバとマラカルを訪問した。各NGOがどこでどうオペレーションを展開するか、WFP として はどういうサポートができるかを見てきたのだ。アフリカで一番大きな国土のこの国で、WFP は 35 のオフィスを置き、全 WFP 職員 1 万人のうち 2200 人が活動している。それだけの圧倒的なニーズがそこにある。 スーダンでは、今年の援助目標の 550 万人のうち、7 割がダル フールの緊急援助で、2 割が南部の復興に向けた援助だ。南部 スーダンでは現在6つの日本の援助団体が活動している。WFP は、アドラ・ジャパンが活動している地域で、避難先から帰還して きた人たちに、故郷までの 2 週間分の食糧を渡したり、ワールド ビジョンジャパンの保健衛生事業の一環で食糧配布をしたりして いる。その他の団体とも、ヘルスセンターの建設、井戸やトイレ の建設を WFP の Food for Work のスキームを使いながらできな WFP@2006 いか検討をしている。 そのほか、道路や滑走路の建設、それに伴う地雷除去など、南部の復興に向けた WFP の活動分野は幅広い。WFP の人道援助機関のための航空サービスは、全ての活動を効率よく、安全に行うために大きな貢献をしている。国際援 助活動でこのように他の団体と連携しあう事は大切なことだ。 2006 年8月には、所長代理として西アフリカのガンビアで一ヶ 月間仕事をしてきた。ここで、WFP は学校給食以外にも、ユニセ フなど他団体と一緒に、井戸やトイレ、校舎補修、マラリアやエイ ズの教育、寄生虫対策、学校のマザーズクラブの力を借りて、子 どもたちと学校農園での野菜作りなど、学校中心にコミュニティ の開発をしていこうという活動をしている。 2 年間滞在していた南部アフリカでは、HIV 感染率の高い地 域で、WFP は、食糧によって栄養バランスをとるために、ユニセ フからの薬と同時に豆などの食糧を患者に配っている。残され WFP@2006 た家族に対しては、子どもが成人するまでの支援をしている。また、農業技術を教えるべき家族を AIDS で失った子ども を対象に半年間のファーミングスクールや技術訓練所を作り、そこに通ってくる者に食糧を配っている。エイズ教育や 衛生教育もしている。水はユニセフから支給されている。 第1部 「WFP基本講座」~身近な事例を挙げて~ 講演者の国連 WFP 協会職員石川莉紗子さんは、依頼に応えて高校生、 中学生、小学生などに講演を行っている。若々しく、元気でハッキリした語 り口が人気だ。広辞苑による飢餓の定義から始まってテーマごとにまとめた 映像を見ながら、終始分かりやすい数値と表現で理解しやすかった。 慢性的な飢えに苦しんでいる 8 億 5 千万人のうちの 3 億人が 5 歳未満の 子どもであり、一日に 2 万 5 千人が飢えと飢えに関連する病気で命を落とし ている。その死亡原因の第1位は下痢。下痢で命を落とすなんて信じられ ないかもしれないが、栄養が取れていない衰弱した体には、下痢や風邪で も脅威なのだ。WFP 国連世界食糧計画の「糧」という字は、WFP が配給する食べ物の基本の穀物を意味するというこ と、教育がないとその国の発展はないと WFP は考えていることなど、基本的な事から改めて認識したことまで、とても有 意義な講演だった。 ================== イベント報告 ==================== 12 月 23,24(土日)ザ・ダイヤモンドクリスマスイベント ★ 横浜駅西口ザ・ダイヤモンド地下街ふれあい広場で、恒例のクリスマスチャリティ イベントが行われ、パネル展示、グッズ販売、募金活動を行った。 このイベントは WFP 日本事務所が開所した 1996 年から「ザ・ダイヤモンド」さんの ご好意で毎年欠かさず実施して頂いている。今年は募金してくださった方にミニト ートバッグをプレゼント。そのお陰か少額を募金された方が、こんなものをいただい ては・・と、再度、募金。トナカイとサンタのダンスとクイズやサンタとの写真撮影会が あり、募金額:73,742 円、応援団グッズ売り上げ:24,400 円。 12 月 23,24(土・日) ★ ワンダーランドマーケット 毎年 4 回、主催者の横浜元町「サンセット」さんのご好意で、場所を提供していた だいている。この日の募金額は、12,500 円。 ★ 1 月 6 日(土)港南台高島屋ラブベアチャリティー販売 昨年に続き、高島屋デパートでクリスマスのディスプレーに使ったラブベアをチャ リティ販売するイベントが開催された。 横浜店や立川店に続いて今年から新たに加わった港南台店では、応援団メンバ ーが中心となりお手伝いした。通りかかったお子様連れの家族や孫へのプレゼント にという人、部活帰りの高校生たちも協力してくれた。 あいにくの荒天にもかかわら ず 550 個を売り切り、チャリティ金額は 85,271 円(港南台店のみ)。 ★ 1 月 10 日(水)第 2 回ウォーキング 鎌倉七福神めぐり ウォーキング第2回は、新しい年の招福開運を願って鎌倉七福神めぐり。参加者6名は、北鎌倉駅からスタートし浄智 寺(布袋尊)→八幡宮(弁財天)→宝戒寺(毘沙門天)→(中略)→長谷寺(大黒天)→御霊神社(福禄寿)まで全員が完歩。 途中、昼食をはさんで約3時間の歩きだった。もちろん、今年も元気で活動できますようにと祈るのも忘れずに。 裏通りで新しいお店や変わった造りの寺社なども発見。穏やかに晴れた日だったので、帰りは海辺に出て浜辺を歩 いて鎌倉へ。鎌倉市場で新鮮野菜を仕入れて家路についた。 ★ 1 月 28 日(日)鶴見区国際交流まつり この日はメインステージのホワイエにブースがあったので、演し物が変わるた びに人が動いて、WFP の活動を紹介するビデオに見入ったり、パンフレットを手 に取ったりしてもらえた。多数の小学生が自分たちのおさいふから募金をしてく れ、真剣にビデオを見ていた男児がおかあさんを探しに行って募金してくれた。 若いお父さん、お母さんが熱心に耳を傾け、子どもたちに募金をさせてくれた。 募金額は 11,334 円。 私にもできる!こんな活動から その3 ~ 英 語 教 室 の子 どもた ちに 、世 界 には おなかを すか せて いる子 ども たち がいる こ とを 伝 え た い~ WF P応 援 団 谷 啓 子 私が WFP のことを知ったのは10年前、当時語学ボランティアをし ていた青葉国際交流ラウンジがラウンジフェスティバルで世界の飢 餓問題を取り上げ、WFP についての勉強会を開催した時です。当時 の WFP 日本事務所長の佐藤さんのお話を伺ったり、資料を読んで いくうちに、個人でも支援の輪を広げて行けないものかと考え、思い ついたのが、子どもたちを対象としたチャリティーパーティーでした。 私は 12 年前から自宅で子ども英語教室を開いており、常々単に 英語を学ぶだけでなく、世界のいろいろな出来事に目を向けて欲しい と思っていたことも、このプラン実現のきっかけとなりました。 パーティーは年に 1 度、夏休みに行い、対象は幼稚園児、小学生及び保護 者です。10年前は生徒数も少なく、自宅で始めたパーティーですが、参加者が 増えたため、2003年からは近くのルーテル教会をお借りして開催しています。 保護者の方も好意的で、毎回進んでお手伝いして下さる方が多く、助かってい ます。 1年に1度でも、おなかをすかせている世界の人々に思いを馳せ、自分達が いかに恵まれているかを考える機会にはなっているようなので、教室と体力のあ る限り続けていきたいと思っています。 WFPの紙芝居に、一心に耳を傾けています。 「お昼ごはんはなに食べた?」「 好きな食べ物は何?」小さな子どもにも分 かりやすい話題から入り、WFP の 任務や募金の意義と一緒に、食べ物を粗末 にせず、好き嫌いをなくし毎日の食事に感謝 をする、といったお話をします。 お話と募金だけでは来てもらえないので お菓子食べ放題 「おやつバイキング」や、 300円の募金と引き換えに渡すお買い物券 を使って、英語で買い物をする「子どもバザ 子どもバザーを楽しむ子どもたち ー」で楽しみます。 谷家に滞在していた留学生と英単語 ビンゴゲームをする子どもたち 「世界の飢餓を子どもに伝えるプロジェクト」静かに発進 世界の貧困状況をもっと多くの子どもたちに知ってもらおうと、応援団員は「世界の飢 餓を子どもに伝えるプロジェクト」を 1 月に立ち上げました。二度のミーティングでは、 「私達の生活のあり方」 「食べ物とは何か」まで話が及び、 「子ども達に具体的に飢餓状 況をどう伝えるか」様々なことがざっくばらんに話し合われました。これまでの活動を 更に進展させ、講師となる応援団員のロールプレイイングを交えた研修の必要性を含 め、紙芝居、エプロンシアター、パネルシアター、リーフレットの制作をするなど具 体的な活動計画も決まりつつあります。 8月に開催予定のパネル展では、紙芝居など「世界の飢餓を子どもに伝えるプロジ ェクト」が制作したものを実演したいと思っています。 まだまだ、プロジェクトは始まったばかり。ミーティングは通常、毎月の定例会の 際に行っています。皆様のご参加をお待ちしています。時間などは確認して下さい。 ペガサス Cinema 『Blood Diamond』4 月 7 日全国ロードショー アフリカ各地の紛争地域で不法に採掘され、取引されているダイヤ(紛争 ダイヤ=ブラッドダイヤモンド)の問題を、1990年代後半のアフリカ、シエラレオネでの激しい 内戦を舞台に描いた、社会派アクション映画。元傭兵の密売人にレオナルド・ディカプリオ、や り手の女記者にジェニファー・コネリー、家族を愛する漁師役にアフリカ出身のジャイモン・フンスー が扮し、緊迫感あふれる迫真の演技をみせる。監督はエドワード・ズウィック。映画の内容を米国務 省が批判したことでも話題となった。WFP も制作に協力している。 紛争、殺戮、少年兵、難民キャンプなど、どれも重い問題だが、見るべき作品だと思う。先進国の 私たちに突きつけられた課題をじっくり考えたい。問題はダイヤだけではないのだから。 『それでも生きる子供たちへ』2007 年夏ロードショー 大人だったらくじけてしまうような絶望的な時も、ただひたむきに今日を生きる子どもたち。7つ の国の監督たちは、大人の視点から哀れむことをしなかった。それぞれの故郷が抱える問題も劣 悪な状況をも新鮮な遊びの場にしてしまう、子どもの目線と感受性を通して表現しているオムニバ ス映画である。制作にあたってはイタリア政府主導のもと、ユニセフ、WFPも参画しており、収益の 一部はユニセフ、WFP に寄付される。スラムは遊び場に。ゴミ捨て場は冒険の場に。孤独な夜の冷 たい寝床にも、コンクリートの谷間にも、擦り切れた靴底にだって、希望はある。心の底があたたかく なる、生きる強さを与えてくれる、そんな 7 つの物語。是非ご覧下さい! 映画祭 「シネマ アフリカ 2007 ルワンダの記憶」・・・@渋谷 4月7日、東京渋谷のアップリンクで『シネマ アフリカ 2007 ルワンダの記憶』と題した映画祭が行われる。 12年前の1994年4月6日、ルワンダの首都キガリでハビャリマナ大統領の乗った飛行機が撃墜され、ルワンダ内戦の火蓋が 切って落とされた。毎年4月7日には、ルワンダ全土で追悼行事が開かれている。 この映画祭での上映作品は、ルワンダ側から見たルワンダが描かれている。なぜ自国で大虐殺が起きたのかを問い直し、ジ ェノサイド後の和解への歩みが語られるなど、ルワンダの現状がよく描写された貴重な作品が揃っている。 上映作品: 「記憶の守人たち」「四月の残像」「ルワンダに棒ぐ聖歌」 長短 7 編 日程: 2007 年4月7日(土)~20日(金) 会場: シアター・アップリンク 東京都渋谷区宇田川町 37-18 トツネビル 2 階 TEL:03-6821-6821 http://www.uplink.co.jp ~定例会報告~ (12/20、1/18、2/1 日) *富山大学人間発達科学部付属小学校で、フードフォース ~フィールド報告~ ○カンボジアの学校給食事業は資金不足のため実施できな を活用したモデル授業が行われ、マスコミで大きく取り上 げられた。 くなる恐れがあり、WFP は緊急アピールを出した。 ○メキシコは貧困レベルは、ハンガーマップで黄色と、さほど *サッカー界を引退した中田英寿さんが、カンボジアで 低くないが、貧富の格差が大きい。土地を持たない農民 WFP の学校給食プログラムを視察。 *3月5日(月)WFP事務局次長シーラ・シスル氏と語る会お が都市に流入しスラムを形成し、児童労働、ストリートチル よび「ブラッドダイヤモンド」の試写会。応援団多数参加 ドレンなどの問題を含む脱出不能な貧困に陥っている。 ○ホンジュラスはハンガーマップで貧困レベル2番目のオレ *応援団活動報告と反省および活動予定の検討 ンジ色に分類される。メキシコより一段と厳しい貧困状態 *パネル展開催決定。 パネル展実行委員会募集 にある。自給の作物も乾季の 3 ヶ月間は収穫がなく、自生 しているマンゴと水で飢えをしのいでいる。 パネル展日時: 8月25日(土)仮予約をした。 *市民活動支援センター夏塾に参加決定 *子どもプロジェクト立ち上げ(詳細は3面) *応援団ジャンパーの制作検討中 *活動時の反省を踏まえ、応援団の旗の制作検討中 *その他内部研修の充実を含め、応援団のこれからの活動 の方向性について話し合われた。 (市民の立場で、国際援助機関に協力し続けるために、WFPの 活動に対しての情報が重要。ローマのホームページを翻訳する。 ペガサス通信で連載している「自分たちで出来る活動のアイデ ア」の考え方を発展させていく。など) WFP応援団 ~ イベント予定~ ◇3 月 27 日(火)ウォーキングの会 多摩森林科学園と多摩御陵 ◇4 月 21・22 日(土・日) 日清オイリオ磯子春祭り ◇4 月 22 日(日)ワンダーランドマーケット@横浜産貿ホール ◇5 月 26 日 応援団総会 ◇6月 本牧地区センターにて「誰にもできる国際協力ボラ ンティア」講演依頼を受けた。日程未定 ◇8 月 25 日 パネル展開催。 http://wfp-oendan.lomo.jp/ 〒220-0012 横浜市西区みなとみらい 1-1-1 パシフィコ横浜 6 階 WFP 気付 Tel.045-221-2515 Fax.045-221-2534 31 号編集者 村田祈世子、荻原隆宏、五木田正代、照沼久美子、 野辺真紀、吉本裕子
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