進行シート

ワークショップ進行シート
作成日:
2010 年
7 月 23 日
テーマ:Let’s have a wonderful soup!
~いただきます、命のスープ~
ファシリテーター(グループ):世界の不平等(食チーム)
ファシリテーター(参加学生名):
茅原嵩生、町屋みなみ、石橋妃奈子、石井郁子、吉田美都季、中原澪佳、五十嵐望
1:本テーマの趣旨
自分たちの食への意識を再確認するところから始まり、日本の食糧廃棄量について学ぶ。そして疑似体験を
通して、その世界での日本の位置付けや食糧分配の問題を知る。それによって自分達が当たり前に送ってきた
食生活が実は世界では当たり前ではないことに気付く。また飢餓状態にある同世代の子ども達の命を支えてい
る WFP の食糧支援で配給されているスープを実際に飲み、そこで自分達にとっては物足りないと感じる食事が
いかに沢山の命を救っているかを知り、自分達の生活の中に見直すべきことはないかを振り返る。
2:本テーマの目的
毎日食事ができることのありがたみ、大切さを知る。その結果、食べ物に感謝し自分の食生活を見直すこと
が出来ること。
3:本テーマをとりあげる理由
食を取り巻く環境は国によって違うということを知り、実際に体験してもらい、自分達の食生活を振り返っ
てもらう。また普段の学校給食や家庭での食生活を見直すことで、現在の自分達の食に対する考え方を再確認
してもらいたい。
1
4:活動過程
(使用時間:80 分
参加人数: 30 人程度
対象:小中高生)
※FT とはファシリテーター、GW とはグループワークを指す
過
程
(所要時
活動内容とそのね
ファシリテーターの支援
らい
活動(教材,発問,説明,
る反応.その他,
指示)
注意事項
間)
使用する教材
生徒の予想 され
自己紹介
生徒に私たちのこと
元 気 で 明 る く自 己 紹 介 を ・ネームプレート(自 ・変な名前ー
(2 分)
を知ってもらう。呼
し、軽く場を和ます。
びやすい名前で呼ん
(自己紹介が始まる前に子 ・名前シール
でもらう。
供たちには、名前シールに
分達用)
・そのあだ名の由
来はー?
・タイトル
あだ名を書いてもらう。)
※黒板に名前の書き方を書
いておく。
アイスブレ 自己紹介ペアワーク
イク(5 分)
説明含む
・好きな食べ物は?
普段の食生活を振 ・昨日の夕食何食べた?
・四つに区切った紙
・俺いつもの残さ
(宿題)
ず、食べてるし。
り返る。お互い・周
・ い た だ き ます っ て 言 っ ・ヘルプのお手本
・いただきます!
りの食生活を知り、
た?
言ってなかった
緊張をほぐす。
・給食残したことある?
な・・・
※奇数の所にはヘルプが入
※会話が出来てい
る
ない子どものとこ
ろにはフォローに
入る。
導入【問い 日本の食糧廃棄率の
「ペアワークでやった人で ・日本の食糧廃棄量
かけ】
残している人多かったね。 ・廃棄量を象に例え ・日本の食糧廃棄
現状を知る。
・分からないー
日本の食糧 ※元気の良い子に発
じゃあ、日本全体の食糧廃 た紙
率が多いのかが世
廃
棄率ってどのくらいなんだ
界と比べてないか
自由に発言していい
ろう?」と全体に問いかけ、
らまだ分からな
んだ!と思ってもら
元気な子2、3人の意見を
い。
う。
聞く、その後実際の数字を
・ふーん
棄
率 言してもらう。
(3 分)
見せる。
展開【事実 日本の食生活は当た
・先進国 1 グループ、途上
・えびせん
・やったーお金も
を知る】
国 4 グループに分かれても
・国プレート
らえるーでもたっ
り前ではないという
疑 似 体 験 ことに気付くこと。
らう(事前に先生に分けて ・偽物のお金
( 15 分 )
もらう)
たこれだけ?
・疑似体験で使う英 ・日本だと沢山買
2
『世界各国
① 各グループに稼ぎ頭の 文が書いてある紙
えるんだ!しかも
の夕飯のお ※えびせん一枚10
父か母(ヘルプ)が入 ・えびせんが一つい 一人①枚も食べら
買い物』
る。
0ミーヌ(仮想のお
金の単位)
くらかを書いてある れるぜ。
子ども(参加者)に一日の 紙
・途上国は、一枚
稼ぎを渡し、夕ご飯を買っ ・お店の看板
を分けるのかぁ…
てくるように指示する。
(前 ・バケツ
・腹減る―…
にいるメインFTのところ
に買いに行く)
② 稼ぎに応じて夕ご飯
(えびせん)を買って
帰ることができる
稼ぎはその国の貧困レ
ベルに合わせて増減す
る。
(先進国一人 1 枚も
らえる、途上国はグル
ープで 1 枚しかもらえ
ない。)
③ みんなが夕ご飯を買っ
て食べた後FTが各国
の食卓にインタビュー
に行く。
⇒他の国の貧困具合を見る
↓
軽くまとめの言葉を言う。
疑似体験の ・世界の飢餓率を学
「さっきは、実際に日本と ・ハンガーマップ
・アフリカ赤いと
解説(5 分) ぶ、貧困レベルとい
他の途上国の国を体験して ・裏表の顔の紙
ころ多いねー
うものがあるのを知
もらいました。では実際に (緑 4、黄 1)
・日本緑色だー
る。
どのくらいの国がまともに ・えびせん(5 枚)
・食糧分配の問題を
ご飯を食べられないのでし
知る。
ょうか?」と言うように始
まり、ハンガーマップの説
明に入る。
・疑似体験の先進国 1 カ国
と途上国 4 カ国、えびせん
を使い食糧分配の説明をす
る。
3
休憩(4 分)
※休憩中にスープ
の準備をする。
問 題 提 議 スープの味や量を実
問いかけ:
「明日からみんな
( 分)
の給食はこのスープです。 ・お手拭き
・おえー
食べてみて下さい。」
・ゴミ袋
・飲みたくない
・台拭き
・うまっ!
際に確認する。
カップ一杯 私達にとってのスー
のスープ
プを飲んだ時の反応
・スープ(人数分)
を確認する。
・まずいー
・これで満腹にな
るのか
GW( 分)
スープを飲んでみて
問いかけ:
「スープを飲んで
・模造紙
・上記と似たよう
の感想を確認する。
みてどうでしたか?」
・ペン
な感想が来るかも
感想を紙に書いてもらう。
しれない。
・衝撃を受ける
視聴覚
食糧支援を受けてい
「実際にこのスープを給食 ・スクリーン
( 分)
る子ども達の表情や
として飲んでいる子ども達 ・プロジェクタ
様子を見て、自分達
の映像を見て下さい。」
との反応の違いを感
「その時に、表情や子ども
じてもらう。
達のスープを飲んでいる時
の様子に注目して見て下さ
い。
GW(
分)
自分達がスープを飲
問いかけ:
「映像を見て気付
・模造紙
・なぜあんなに喜
んだ時の反応とビデ
いたことを書いて下さい」
・ペン
んでいるのだろ
オの中の子ども達の
気付いたことを模造紙右半
反応の違いを感じて
分に書いてもらう。
もらう。
■ヘルプの問い
・自分がスープを飲んだ時
の反応と、ビデオの中の子
ども達の反応はどこが違っ
た?
・表情はどうだった?
4
う?
解説(喜ん スープ一杯の大切さ
前の GW で出た感想の「喜ん ・説明の紙
・1 年間でカップ
でいる理由 を知る。
でいた」から解説に繋げる。 ・before-after の紙
290 杯分も捨てて
の解説)
・WFP の紙
(15 分)
るのかぁ…
WFP の給食支援→子どもた ・廃棄量から廃棄カ
ちの生活・栄養状態は良く ロリー換算した紙
なる。
・皆の生活を見てみる→日
本は廃棄率が高いことを思
い出す→日本人が 1 年間の
廃棄量→廃棄カロリー→カ
ップ 290 杯分→290 人の命
を捨てている。
⇒自分がどれだけ沢山の命
を捨てているかが分かる。
まとめ
自分達の生活の中に
問いかけ:
「自分達の食生活
GW
見直すべきとことは
を振り返ってみましょう。 ・ペン
て言わないとな~
( 分)
ないかを振り返る。
何か今までの食生活で気付
・ご飯残さないで
■ヘルプの動き
いたことや変えられること
食べようっと
・今日何学んだ?質
などを書いてみましょう。」
問し振り返る、どう
↓
感じた?と聞き、じ
何か気付いたことや見直す
ゃあ今後どうしてい
べ き と こ と はな い か を 探
く?と問う。
る。
↓
発表してもらう。
締めの言葉
「今日学んだことや気付い
( 分)
たことを日々の生活で思い
出 し て 行 動 して ほ し い で
す。」
5
・模造紙
・いだきます!っ
5:会場のセッティング
【役割】
・メインファシリテーター:☆
・補助役:■
・ヘルプ:○
スクリーン
ホワイトボード
ホワイトボード
プ
ロ
ジ
ェ
ク
タ
机
机
机
机
机
6:使用する教材
・ 日本の食糧廃棄量
・ 廃棄量を象に例えた紙
・ 国プレート
・ 偽物のお金
・ 疑似体験で使う英文が書いてある紙
・ えびせんが一ついくらかを書いてある紙
・ お店の看板
・ バケツ
・ ハンガーマップ
・ 裏表の顔の紙(緑 4、黄 1)
6
・ えびせん(5 枚)
・ スープ(人数分)
・ お手拭き
・ ゴミ袋
・ 台拭き
・ 模造紙
・ ペン
・ スクリーン
・ プロジェクタ
・ 説明の紙
・ before-after の紙
・ WFP の説明の紙
・ 廃棄量から廃棄カロリー換算した紙
7:参考にした資料
【書籍】
・ 『フードシステムの経済学』1998 年
・ 『亡食の時代』2007 年
荏開津典生
医療薬出版株式会社
産経新聞「食」取材班
扶桑社新書
・ 『日本人の食育-賢く安心して食べるために-』2006 年
【Web サイト】
WFP 国連世界食糧計画:http://www.wfp.or.jp/
8:その他
7
橋本直樹
技報堂出版