アフリカにおける貿易取引等の 電子化に関する調査

平成 27 年度
アフリカにおける貿易取引等の
電子化に関する調査
アフリカ 全54か国における
貿易取引・貿易手続の現況と電子化、シングル・ウィンドウの整備状況
平成 27 年(2015 年)12 月
一般財団法人
日本貿易関係手続簡易化協会
目次
Ⅰ
調査の背景、目的および調査概要 ...................................... 1
A
調査の背景 ........................................................ 1
B
調査の目的 ........................................................ 2
C
調査概要 .......................................................... 3
Ⅱ
貿易取引等の電子化とシングル・ウィンドウ整備状況の調査 .............. 5
緒言 .................................................................. 5
A
アフリカ諸国概観 .................................................. 7
B
アフリカにおけるヒアリング調査 ................................... 10
C
アフリカ各国の一覧総括 ........................................... 10
1.
アフリカ 54 か国の Single Window の現況一覧 ................... 11
2.
輸入に係る所要検査の種類と検査委託先の国際検査会社 ........... 13
3.
税関システム と SAD(欧州連合単一行政文書)の導入状況 ........ 15
4.
地域共同体 (REC: Regional Economic Community) への参加状況 ... 16
5.
アフリカ諸国の 2015 年 GDP 予想 ................................ 17
6.
日本の対アフリカ輸出入取引額 ................................. 18
D
アフリカ 全 54 か国の国別現況(アルファベット順) ................. 19
≪1≫
アルジェリア民主人民共和国 ............................... 19
≪2≫
アンゴラ共和国 ........................................... 20
≪3≫
ベナン共和国 ............................................. 23
≪4≫
ボツワナ共和国(内陸国) ................................. 27
≪5≫
ブルキナファソ(内陸国) ................................. 31
≪6≫
ブルンジ共和国(内陸国) ................................. 36
≪7≫
カメルーン共和国 ......................................... 40
≪8≫
カーボヴェルデ共和国(島国) ............................. 43
≪9≫
中央アフリカ共和国 (内陸国) ............................ 44
≪10≫
チャド共和国(内陸国) ................................. 47
≪11≫
コモロ連合 (島国) ................................... 49
≪12≫
コンゴ共和国 ........................................... 51
≪13≫
コンゴ民主共和国 ....................................... 53
≪14≫
コートジボアール共和国 ................................. 55
≪15≫
ジブチ共和国 ........................................... 58
≪16≫
エジプト・アラブ共和国 ................................. 59
≪17≫
赤道ギニア共和国 ....................................... 61
≪18≫
エリトリア国 ........................................... 62
≪19≫
エチオピア連邦民主共和国(内陸国) ..................... 64
≪20≫
ガボン共和国 ........................................... 66
≪21≫
ガンビア共和国 ......................................... 69
≪22≫
ガーナ共和国 ........................................... 70
≪23≫
ギニア共和国 ........................................... 73
≪24≫
ギニアビサウ共和国 ..................................... 75
≪25≫
ケニヤ共和国 ........................................... 76
≪26≫
レソト王国(内陸国) ................................... 86
≪27≫
リベリア共和国 ......................................... 88
≪28≫
リビア ................................................. 90
≪29≫
マダガスカル共和国(島国) ............................. 91
≪30≫
マラウィ共和国 (内陸国) ............................. 94
≪31≫
マリ共和国(内陸国) ................................... 96
≪32≫
モーリタニア・イスラム共和国 ........................... 98
≪33≫
モーリシャス共和国(島国) ............................. 99
≪34≫
モロッコ王国 .......................................... 103
≪35≫
モザンビーク共和国 .................................... 105
≪36≫
ナミビア共和国 ........................................ 108
≪37≫
ニジェール共和国(内陸国) ............................ 111
≪38≫
ナイジェリア連邦共和国 ................................ 114
≪39≫
ルワンダ共和国(内陸国) .............................. 119
≪40≫
サントメ・プリンシペ民主共和国(島国) ................ 123
≪41≫
セネガル共和国 ........................................ 125
≪42≫
セーシェル共和国(島国) .............................. 129
≪43≫
シエラレオネ共和国 .................................... 131
≪44≫
ソマリア連邦共和国 .................................... 132
≪45≫
南アフリカ共和国 ...................................... 134
≪46≫
南スーダン共和国(内陸国) ............................ 136
≪47≫
スーダン共和国 ........................................ 138
≪48≫
スワジランド王国(内陸国) ............................ 140
≪49≫
タンザニア連合共和国 .................................. 141
≪50≫
トーゴ共和国 .......................................... 145
≪51≫
チュニジア共和国 ...................................... 147
≪52≫
ウガンダ共和国 (内陸国) ............................ 149
≪53≫
ザンビア共和国 (内陸国) ............................ 154
≪54≫
ジンバブエ共和国(内陸国) ............................ 156
付: International Single Window Conference (ISWC) .................. 159
結び ................................................................ 162
資料1: 日本のアフリカ各国との輸出取引品目・金額 .................. 163
資料2: 日本のアフリカ各国との輸入取引品目・金額 .................. 173
Ⅰ
調査の背景、目的および調査概要
A
調査の背景
1.
当協会は、国連 CEFACT1の我が国唯一の窓口機関として、また、AFACT2
の主要メンバー国として、国内外における貿易関係手続きに関する国際標
準化活動へ積極的に参画するとともに、我が国をはじめとする世界各国の
貿易取引を巡る新たな動き等に係る調査研究活動を行っている。
併せて、当協会は、国連 CEFACT からの付託を受けアジア・太平洋地
区ラポータ3として、国連 CEFACT が進める国際貿易取引等に係る各種手
続きの簡素化や国際標準化活動等をアジアに情報提供する一方、アジア・
太平表地域における貿易円滑化の動向等を集約し国連 CEFACT 総会での
報告等世界各国への情報発信に努めている。
2.
近年、我が国政府は、戦略的な通商関係の構築と経済連携の推進に向け、
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)、東アジア地域包括的経済連携
(RCEP)など広域経済連携に係る積極的な取組みを展開しており、また、
我が国での国内市場の成熟化や国際分業の進展などを背景に、日本企業の
海外への事業展開が加速し、特にアジアへの進出は中小企業をも含め様々
な業種で行われている状況を踏まえ、当協会においては、ここ数年、主に
アジア地域における貿易円滑化と国際貿易取引に関する電子化の状況等を
現地でのヒアリングをもとに調査(ASEAN シングルウインドウ構築計画
等)し、それぞれの実態と進捗状況等を報告書に要約のうえ、国連 CEFACT
総会への報告はもとより、国内関係機関等への広報普及活動に注力してき
ている。
1
国連 CEFACT は、国連 ECE/WP.4(貿易手続簡素化作業部会)が平成 9 年 3 月に発展的に改組されたもので、現在の正
式名称は、The United Nations Centre for Trade Facilitation and Electronic Business(貿易円滑化と電子ビジネ
スのための国連センタ-)という。改組当初は、『行政、商業、運輸に関する手続及び実務簡素化センタ-』と呼んで
いたが、平成 12 年 3 月、略号の UN/CEFACT はそのままで、その名称のみが変更されている。
2
AFACT は、Asia Pacific Council for Trade Facilitation and Electronic Business(貿易円滑化と電子ビジネスの
ためのアジア太平洋協議会)といい、従来の「アジア EDIFACT ボード(ASEB)」が、平成 11 年 9 月の第 17 回ソウル会
議において発展的に改組され、AFACT の略称はそのままで太平洋地域を加え、非政府組織として活動している。
3
ラポ―タとは、フランス語の Rapporteur の英語読みで、国際会議等で特定任務のために任命される専門家のことで、
任務の遂行状況を当該会議に報告する役割を負う。現在、国連 CEFACT では、アジア・太平洋地区とアフリカ地区に各
ラポ―タ 1 名が任命されている。
1
3. 他方、国連 CEFACT においては、アジア・太平洋地区のほかアフリカ
地区においてもラポータを指名(現在はセネガル)し、アジア地区と同様、
毎年開催される国連 CEFACT 総会にて、アフリカ各地域における貿易円
滑化等に関する現状やその進展等について定期的な報告を行っている。
国連 CEFACT での最近の特徴的な事象の一つとして、第 20 回国連
CEFACT 総会(平成 26 年 4 月)においては、重要なプロジェクトを担当
することとなる副議長に、国連 CEFACT 創設以来初めてとなるアフリカ・
ナイジェリアが同国総意のもと立候補し選任されている。これはナイジェ
リアのみならずアフリカ地域全体としての貿易円滑化や貿易取引に関する
電子化への機運の高まりによるものと思われ、現実的にもアフリカ地域に
おいても貿易取引を含めた地域的経済統合に向けた動きが活発化している。
4.
2013 年 6 月、横浜市にて開催された「第 5 回アフリカ開発会議(TICAD5)
」
において安倍晋三首相は、「今後 5 年間で、官民合わせて最大 3 兆 2000
億円をアフリカ支援に投じる。」との宣言を行っている。高度成長を続け
るアフリカは、世界経済の最後のフロンティアとも言われ、同地域への投
資や貿易に関する関心の高まりとともに我が国企業も多数進出することと
なり、併せて輸出入の物流拠点となる貿易港の整備も我が国の政府援助等
により進展している。
5.
国連 CEFACT アフリカ地区ラポータの報告などによると、貿易取引に
関するナショナルシングルウインドウ4(以下、NSW という。)の導入等
については、アフリカでの国連加盟 54 ヶ国のうち既に十数か国に及んでお
り、貿易取引に向けた電子化の動きは急速に高まっているとのことである。
アフリカへの国内企業の進出が続く中、未だ国内では知られていないアフ
リカでの貿易取引等に関するその実態を調査し、これを国内関係機関等に
情報提供することは、今後の対アフリカとの貿易の促進等にも繋がるもの
と考える。
B
調査の目的
1.
アフリカ地域が高成長を続ける中、多様な経済活動の拠点として、また
消費マーケットとして注目を集め、多くの日本企業が進出し事業展開を行
4
国連 ECE の勧告第33号におけるシングルウィンドウの定義は「貿易や輸送に従事する当事者が全ての輸入、輸
出、通過貨物関連の規制要件を充足するために標準化された情報や文書をシングルエントリポイントに持ち込むことを
可能にするファシリティ」となっている。
2
っている状況等を踏まえ、当協会の平成 27 年度事業として、アフリカ地域
での貿易取引に関する電子化(SW 等)の状況等を調査する。
特に、我が国が国連 CEFACT のアジア・太平洋地区ラポータとして活
動を展開している中で、アフリカ地区のラポータ(セネガル)との従来
からの相互の連携関係を活用し、アフリカ各国の政府や通関関係サービ
スプロバイダーで構成される「AAEC(African Alliance for e-Commerce)」
の実態を把握する。また、平成 24 年 10 月、我が国に開設されたアフリ
カ開発銀行アジア代表事務所のネットワークをも活用しつつ、可能な限
り調査を行い、要すれば報告書を作成する。
2.
C
なお、本件調査に当たっては、そもそもアフリカ地域の貿易取引等に
係る電子化の調査は、単年度事業ではその概要を掌握することは困難なも
のと思料されることから、初年度は概略的な情報収集に努めることとし、
翌平成 28 年度において、個別の国々への継続した調査を行い、アフリカ
全体の電子化に関する包括的な全体像を把握することとする。
調査概要
1. 調査範囲:
全アフリカ諸国 54か国を対象とする。
2. 調査方法:
(1) インターネットを通じた関係 Web Site からの情報取りまとめ
(2) JICA 関係者、アフリカ開発銀行等の、知見者からの情報収集
(3) アフリカにおけるヒアリング調査
3. 調査内容
(1) 各国の一般概要
主として外務省関係サイトに基づき、各国が置かれている社会・経
済状況把握のため、基礎的な情報を取りまとめる。
(2) 通関手続の現況 (主として輸入手続)
前提となる現行の通関手続の実態等について把握する。
(3) 税関システムの現況
アフリカの多くの国々では国連 UNCTAD (United Nations Conference
on Trade and Development) が開発・提供する ASYCUDA を 税関シス
テムとして導入しているが、関連する各国の税関システムの状況を
3
可能な限り把握する。
(4) シングル・ウィンドウ等の貿易関連電子化進捗状況
貿易取引の円滑化に向けた National Single Window の稼働の有無
を含めた現況を調査する。
(5) Cross-border でのデータ交換
アフリカ諸国は、貿易港を有しない内陸国が多数存在することから
多国間のシステム連携の状況を調査する。
(6) 報告の各国欄は個別参照に対応すべく一国で完結する内容とした。
4.
調査期間:
2015 年 7 月 1 日~2015 年 12 月 31 日
5.
免責
本調査は比較的限られた関係分野の情報収集が必要で、特にヒアリング調
査では面談相手の、当該質問事項への関与の程度等により、得られる情報
の確度にバラつきが生じると思われる。本報告書の内容を活用される場合
は、再確認を行う等、自己責任でお願い致したい。
6. 調査実行者、報告書作成者:
渡邊浩吉
JASTPRO シニア・アドバイザー
4
Ⅱ
貿易取引等の電子化とシングル・ウィンドウ整備状況の調査
緒言
アフリカの対外貿易は全体的に増大の傾向にあることは明らか5と言える
が、各国の一人あたり GDP はまだまだ低く、外務省資料によればアフリカでは
54か国中34か国が、後発開発途上国に区分される状況(平成 24 年時点)にあ
る。
従って貿易取引等の電子化の観点から見ると、電力事情やインターネット
普及率など、インフラの基本となる部分で課題を抱える国が多いといった実態
が窺えるものの、ただ手をこまぬいているのではなく、各国とも相応の施策に
努めているものと考えられる。例えば次のような点が挙げられる。
①
各国単独で施策を推進するのではなく数か国が連携する地域経済共
同体の形成
②
WTO が推進する貿易円滑化協定 (Trade Facilitation Agreement)
に沿った貿易取引等の効率化に向けた取組み
③
先進諸国からの支援の積極的な受け入れ
一方、貿易円滑化とは逆行する方策といえる船積前検査(Pre-Shipment
Inspection, Cargo Tracking Note, Verification of Conformity) など、輸
出国において輸出者の手を煩わせ、国際的な検査機関に費用を払ってまで輸出
地における検査を課すアフリカの国々も未だ相当多い。これについて国連 ECE
は、その勧告第27号(船積前検査(PSI)に関する勧告:1999 年)で、取引のコ
ストアップ原因となり貨物の遅延にも繋がる船積前検査は極力廃止すべきであ
ると指摘している。
普通に考えれば、利権を伴って業務の透明性を害することにもなりかねな
いこのような施策は早急に廃止すべきであろうが、アフリカにはアフリカの事
情があることの認識もまた必要となる。例えば次のようなポイントが挙げられ
る。
①
関税による税収の確保:
アフリカには日本などと比較にならないほど「歳入」に占める「関税」
の比率が高い国があり、歳入の半分近くが関税で占められている国もあ
った模様である。
5 例えば次の URL にて検証可。
http://www.africaneconomicoutlook.org/fileadmin/uploads/aeo/2015/PDF_Chapters/Overview_AEO2015_EN-web.pdf
5
歳入確保のためには、船積される貨物に対して船積書類における貨物の
価格が、故意に契約価格あるいは国際価格を下回るように記載されない
ように、あるいは不正な関税の税番が記載されることのないように、経
験のある国際的な検査機関に費用を払ってでも調査を委託しなければ
ならない事情があると思われる。
事前通関の段階で輸入税を仮に徴収してしまい、本通関でこれを調整し
差額を精算するというような方式も同じ発想によるものと思われる。
②
粗悪品輸入による市場の混乱、国内産業への打撃の回避:
後発開発途上国の場合、市場の成熟度等から粗悪品が流入する可能性が
多くなることが懸念される。
多岐にわたる輸入品について税関が水際でその品質を評価し管理する
には余程の知識と経験が必要となり、短期間で習得できる技ではない。
従って国際検査機関に委託することになる。
もとよりこのような対応は言ってみれば一時しのぎのもので、将来
的には各国の税関が自身でこれらの作業が行えるようになる必要があ
ることは十分認識されている。実際に国際検査機関に頼っていてはコス
トが嵩むのみならず、自国にノウハウの蓄積が得られないことから、多
少無理をしてでも自国での検査に切替える動きもある。
上記の船積前検査の件は一例に過ぎないが、アフリカにおける貿易取引等
の電子化、シングル・ウィンドウを考える場合、単に何が排除されるべき制約
条件かという観点から論ずるだけでなく、それらの制約条件の背景に有るもの、
日本とは基本的に異なる社会的・経済的要件を把握することが肝要である。
このような視点を持って、現在アフリカ諸国はどのような状況にあり何を
しようとしているのかを調査していくこととなる。
6
A
アフリカ諸国概観
1.まず、アフリカ諸国について、その全体を概観することとし、①全体 54 ヶ
国を地域ごとに区分される「北アフリカ」など 5 地域を、そして②各国の使
用する言語等について触れることとし、その概要は以下のとおり。
2. 次頁の左側は国名をアルファベット順に並べ地図上の番号と対応させ、右側
は逆に番号に国名を対応させたものである。言語圏・地域区分も併記した。
7
Country
A Algeria
Angola
B Benin
Botswana
Burkina Faso
Burundi
C Cameroon
Cape Verde
Central Af
Chad
Comoros
Congo (Bzv)
Congo DR
Côte d'Ivoire
D Djibouti
E Egypt
Eq Guinea
Eritrea
Ethiopia
G Gabon
Gambia
Ghana
Guinea
Guinea-B
K Kenya
L Lesotho
Liberia
Libya
M Madagascar
Malawi
Mali
Mauritania
Mauritius
Morocco
Mozambique
N Namibia
Niger
Nigeria
R Rwanda
S S T Príncipe
Senegal
Seychelles
Sierra Leone
Somalia
South Africa
South Sudan
Sudan
Swaziland
T Tanzania
Togo
Tunisia
U Uganda
Z Zambia
Zimbabwe
#
2
42
21
47
19
32
25
10
24
23
44
29
30
17
36
5
27
33
35
28
12
18
14
13
39
53
16
4
51
43
8
7
50
1
49
46
9
22
31
26
11
41
15
37
52
34
6
54
40
20
3
38
45
48
N
S
W
S
W
C
C
W
C
C
S
C
C
W
E
N
C
E
E
C
W
W
W
W
E
S
W
N
S
S
W
W
S
N
S
S
W
W
C
C
W
E
W
E
S
E
N
S
E
W
N
E
S
S
Language
French
Portugese
French
English
French
French
French
Portugese
French
French
French
French
French
French
French
English
Spanish
Arabish
English
French
English
English
French
Portugese
English
English
English
Arabish
French
English
French
French
English
French
Portugese
English
French
English
English
Portugese
French
English
English
English
English
English
English
English
English
French
French
English
English
English
#
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
8
Country
Morocco
Algeria
Tunisia
Libya
Egypt
Sudan
Mauritania
Mali
Niger
Cape Verde
Senegal
Gambia
Guinea-B
Guinea
Sierra Leone
Liberia
Côte d'Ivoire
Ghana
Burkina Faso
Togo
Benin
Nigeria
Chad
Central Af
Cameroon
S T Príncipe
Eq Guinea
Gabon
Congo (Bzv)
Congo DR
Rwanda
Burundi
Eritrea
South Sudan
Ethiopia
Djibouti
Somalia
Uganda
Kenya
Tanzania
Seychelles
Angola
Malawi
Comoros
Zambia
Namibia
Botswana
Zimbabwe
Mozambique
Mauritius
Madagascar
South Africa
Lesotho
Swaziland
N
N
N
N
N
N
W
W
W
W
W
W
W
W
W
W
W
W
W
W
W
W
C
C
C
C
C
C
C
C
C
C
E
E
E
E
E
E
E
E
E
S
S
S
S
S
S
S
S
S
S
S
S
S
Language
French
French
French
Arabish
English
English
French
French
French
Portugese
French
English
Portugese
French
English
English
French
English
French
French
French
English
French
French
French
Portugese
Spanish
French
French
French
English
French
Arabish
English
English
French
English
English
English
English
English
Portugese
English
French
English
English
English
English
Portugese
English
French
English
English
English
(アフリカ地勢図)
次にアフリカの 54 ヶ国の位置関係について、地勢図で表示すると以下のと
おり。
(出典:Maps of World)
9
B
アフリカにおけるヒアリング調査
1. 背景
アフリカ各国に所在する電子貿易関連サービス・プロバイダーは、AACE (African
Alliance for Electronic Commerce ) という e-Commerce 連盟を17か国(16 頁のリス
トに加盟国名記載)で組織している。 AACE は、加盟17か国のみならず、他のアフリ
カ諸国も含めて、各国がそれぞれ National Single Window を構築し、将来アフリカ各国
間で National Single Window を連携することで、アフリカにおける多国間での緊密な連
携が達成されることを目標としている。 その一環として AACE は、定期的に
International Single Window Conference (ISWC:詳細は P157 参照)を企画しており、
2015 年はコンゴ共和国 Brazzaville で開催された。JASTPRO は AACE の議長国セネ
ガルから会議への招聘を受け、日本やアジアの状況に係るプレゼンを行う傍ら、参加
各国からそれぞれの国の状況につきヒアリング調査を行った。
2. 日程
2015 年 10 月 5 日~10 月 7 日
3. 調査要領
アフリカ 54 か国の状況は各国間での差異が極端に大きいため、一律のアンケー
ト調査方式には馴染まなかった。従い、各国ごとに基本状況をインターネットで調査し
た上で、その内容について確認を求め、同時に不明点、疑問点を質問する形とした。
4. 調査結果
ヒアリングの結果として各国から得た情報は、他ソースからの情報と併せて報告
書の各国欄に反映した。
コンタクトできたのはアフリカからの参加25カ国中15カ国であった。
ヒアリングした相手のポジション等によっては、必ずしも貿易・税関業務やシステ
ムに精通していないケースが多々あり、充分な回答が得られなかったり、曖昧なもの
があった。また調査対象となった制度や手続きが通関等の現場でどの程度履行・運
用されているかについての実態も、検証が困難であった。
C
アフリカ各国の一覧総括
10
1.
アフリカ 54 か国の Single Window の現況一覧
(詳細は本文参照)
アルジェリア
アンゴラ
ベナン
システム名
無し
無し
SEGUB
説明
海外投資家用One Stop Service有
稼働
運用母体 組織特性
主機能
2011
SEGUB
民間参加と税関業務改善
に向け機能改善中
2015年構築閣を議決定
Pre-Clearnc
政府機関、民間、銀行、保
Clearance
険等 27組織運営参加予定
税関業務が先? 2015年NSW構築合意、
Asycuda World導入取掛
関連省庁輸出 税関業務自体はAsycuda
入管理業務
税関システムが対応
PPP
港湾管理
Bibac/Soget
ボツワナ
ブルキナファソ SYLVIE
計画中
2014
--
ブルンジ
ESS
未
カメルーン
GUCE-GIE
2000
歳入局が -音頭取り
GUCE
政府企業
カボベルデ
中央アフリカ
チャド
コモロ
コンゴ共和国
無し
無し
無し
無し
GUOT
2013
GUOT
コンゴ民主
共和国
GUCE
2014
GUCE
コートジボアー GUCE
ル
2014
GUCE
--
海外投資家用One Stop Service有
ジブチ
エジプト
無し
無し
赤道ギニア
エリトリア
エチオピア
無し
無し
eSW
2013?
ガボン
ガンビア
無し
無し
2012
2014
ガーナ
GCNet
2000
ギニア
ギニアビサウ
ケニヤ
無し
無し
Kenya Trade 2013
Net System
レソト
無し
リベリア
リビヤ
マダガスカル
無し
Libya Trade
Network
GasyNet
マラウィ
無し
運輸省・
貿易関連手続
商工関連
公共機構
Bibac/Soget 物流・管理業
10年間BOT 務、行政手続
Web Fontain
Group委託
港湾管理
輸出入申告
マニフェスト
税関システムとして稼働中
のSydnia++(Asycuda)と連
携
標準フォーマットでの入力
文書は法的有効性担保。
税関用Asycuda稼働中
15の関連省庁、組織のサ
ポートで実現。
2014年7月試用開始
通産省のEITP貿易振興用
ポータルがSWと称されるこ
と有り
輸出入手続
海外投資家用One Stop Service有
GCNet
Service
PPP
Public 20%
Private 80%
Pre-Clearnc
Manifest
Kentrade
国家機関
Manifest提出
各種許可申請
2015より通関申
告
2014
2013
2007
ICF・歳入庁間730万ドル投
入合意
Libya
TradeNet
Madagasy PPP
Communi. SGS検査
Nw Sys.
70%出資
11
SW Business Registry
Systemは企業登録と電子
署名管理機能
文書交換のMessaging
Serviceも、連携Trade Net
System の機能を得て提供
可。(使用を義務化)
NSW一般機能+通関手続関
連進捗状況情報+安全管理
貿易フィルタリング機能
iCMS税関システムと連携
Lethoto Trade Portalは輸
出入手続要領情報提供
韓国KTNetが技術支援
NSWとしての
機能一般
シンガポールTrade Net社
技術支援。利用者はCIF価
格の0.5%の利用料
マリ
モーリタニア
モーリシャス
無し
無し
MACCS
モロッコ
Port Net
モザンビーク
2008
Mauritius
改善中 Cargo Co
-mmunity
Services
2009
Portnet
SA
PPP
Public 43%
Private 57%
港湾貨物
TradeNet通
じ税関連携
政府出資
SeW
2011
MCNet
PPP
Public 40%
Private 60%
ナミビア
NSW
未
港湾だけで
なくNSWの
機能を持つ
輸出入申告等
貿易・港湾
関連全般
NSWとしての
機能一般実現
ニジェール
1990
7州商工
会議所
NICIS
商工会議所
ナイジェリア
無し
/GUFCE
NICIS
ルワンダ
RESW
2012
Rwanda
e-SW
援助資金で
政府が運営
Sプリンシペ
セネガル
無し
ORBUS
2004
Gainde
2000
PPP
税関・港湾等、
税関 約90% 12行政機関、
民間 約10% 関連組織網羅
セーシェル
シエラレオネ
無し
無し
ソマリア
南アフリカ
無し
無し
南スーダン
スーダン
無し
無し
スワジランド
タンザニア
無し
ESWS
トーゴ
2006
2006~012
BOOT方式
輸出入業者登
録、統計機能
文書入力の
Single Portal,
XML対外伝送
Asycuda World
ベースの機能
利用者の窓口。海外連携用
にXML等、複数プロトコルに
対応。TradeNetを介し税関
等の内部システムと連携
外国貿易省、港湾、税関、
荷主等貿易関係者参加。課
金で自立運営目指す
民間はSGS検査とEscopil
International社。シンガポー
ルTradeNet技術で構築
2015年Namibia's National
SW Steering Committeeに
て開発決定。連結対象の各
省システム未整備。
名前はSWでも、一般的なS
Wとは違う
UAE本社のWebb Fontaine
社がBOOTでの契約を請負
う
農産品検査から試用を開始
しているが、Asycuda故基本
的には通関業務が主体
システムのみならず、国内
法整備(サイバー法、電子
署名法、関連企業法
Information Society Act)
等、ソフト面でも充実
2015年現在貿易関連各部
局でSW設置の準備中
2013年稼働のiCBS税関シ
ステムがNSWに成る?
2011年、スウェーデン税関
支援で関連行政システムに
アクセスするOne Stop
Portal構築。NSWに育成?
2015
港湾局
港湾局主導
港湾管理
税関業務
2015
政府
政府
チュニジア
SW Foreign
Trade
TTN
2000
TTN社
ウガンダ
NESW
2016予 NESW
PPP
Public 88%
Private 12%
政府
SW for Foreign
Tradeと規定。
税関システム
SINDAへの
アクセス仲介
Asycuda World
ベースの機能
ザンビア
無い
ジンバブエ
開発中
2015予
12
税関システムはAsycudaか
らTANCISに移行、ESWSと
連携してNSW化
Bureau Veritas社とSoget社
パイロットフェーズ開始。
共通プラットフォーム設置
で、税関、港湾システム等
の相互連携強化
Electronic Cargo Tracking
Systemが先駆け稼働中。
行政機関、民間利用者相互
の便を図る。
歳入庁は稼働中のAsycuda
WorldでNSW構築検討
アフリカ開発銀行の支援の
下に開発中
2.
輸入に係る所要検査の種類と検査委託先の国際検査会社
Anteser
Phoenino Europe
no
Antaser
Antaser
no
web by CCC
Verification of
Conformity
no
no
no
Bivac/Intertek
no
SGS
no
no
no
no
no
no
no
Ogefrem(national co)FERI
no
no
no
no
no
web by OIC
no
no
no
no
no
no
no
no
no
no
no
no
no
Bivac,Cotecna,
Ghna link
no
web by CGC
no
Intertek (124items)
Intertek
no
postponed
no
Pre-Shipment Inspection
Destination Inspection
Cargo Tracking Note
no
suspended
suspended
no
Cotecna/SGS
SGS
SGS
no
Bivac
Bivac
Cotecna
Cotecna
no
no
no
no
no
no
no
no
no
no
no
no
no
Phoenino Europe
Phoenino Europe
no
Bivac
Ethiopia
Gabon
Gambia
(abolished)
no
no
no
cert required for
import
from China only
no
no
Ghana
no 2000 abolished
Algeria
Angola
Benin
Botswana
Burkina Faso
Burundi
Cameroon
Cape Verde
Central Af
Chad
Comoros
Congo (Bzv)
Congo DR
Côte d'Ivoire
Djibouti
Egypt
Eq Guinea
Eritrea
authorized agents of BSC
Inspect. cont,Webb
Fontaine
Guinea
Guinea-B
Kenya
no(abolished2005)
no
no
abolished2015
Antaser
Bivac
no
SGS
no
on consulting to Antaser
Intertek
abolished
Bivac
no
abolished2007
no
bivac
no
no
no
no
no
web
no
no
0
no
Malawi
SGS
no
no
Malawi Bureau of Standards
Mali
Mauritania
Mauritius
SGS
SGS
no
no
Antaser
no
no
no
Safty Tech
no
(no)
Mauritius Standards Bureau
no
Intertek(to be
abolished)
no
Cotecna
no
no
no
no
postponed
no
no
no
no
Antaser
no
Intertek
Intertek etc
Lesotho
Liberia
Libya
Madagascar
Morocco
Mozambique
Namibia
Niger
no : abolished
Cotecna, Globascan,SGS,W.Fontaine
Nigeria
Rwanda
S T Príncipe
Intertek
no
no
IPCA imp. Prod. Conf.
no
no
no
no
13
assess
Senegal
Pre-Shipment Inspection
Destination Inspection
Cargo Tracking Note
Verification of
Conformity
Cotecna
(import verification
program)
no
Antaser
no
no
no
no
no
Seychelles
Sierra Leone
Intertek
Somalia
South Africa
South Sudan
Sudan
Swaziland
Tanzania
Togo
Tunisia
Uganda
Zambia
Zimbabwe
Bivac
no
no
no
under study
no
no
no
no
no
no
ALIC africa link inspec Advanced Cargo Declaration
no
no
no
no
no
no
Cotecna
no
no
no
no
no
no
no
no
no
no
Cotecna/Antaser
no
no
no
no
no
PGM Turkish
no
no
Cotecna and SSMO
no
SGS/Bivac
no
SGS/Bivac/Intertek
no
no
各国に於ける施行例から見た平均的な適用要件 (各国にて若干の相違あり)
Pre-Shipment Inspection
Destination Inspection
Cargo Tracking Note
Verification of
Conformity
船積前貨物検査
到着地貨物検査
貨物トラッキング票
標準適合証
検査要求者
歳入庁・税関等
歳入庁・税関等
国立荷主評議会等
国立標準局等
検査委託先
国際検査機関等
国際検査機関等
国際検査機関等
国際検査機関等
検査依頼者
輸入者
輸入者
輸出者
輸出者
主な費用負担 主として輸入国政府
主として輸入国政府
輸出者
輸出者
検査地
輸出地
輸入地
輸出地~到着前
輸出地
検査項目
品質・数量・市場価格
品質・数量・市場価格
貨物輸送手段に係る
貨物が国際・輸入国
適性税番等
適性税番等
詳細や費用等
標準に合致している事
検査合格証
Clear Report of
Findings (CRF)
Final Classification and Electronic Cargo
Certificate of
Valuation Report
Tracking Note (ECTN) Conformity (CoC)
目的
貨物と書類の整合性
船積前検査タイミング
貨物に物流上の問題
貨物の国際標準合致
貨物の輸入適合性
を到着地(前)に移行
が無いことを輸出者
を輸出者に実証
(輸入国税関の補佐)
(輸入国税関の補佐)
に実証させること
させること
14
3. 税関システム と SAD(欧州連合単一行政文書)の導入状況
(税関システム ASYCUDA については “++”モデルと”World”モデルを区別)
Algeria
Angola
Benin
Botswana
Burkina Faso
Burundi
Cameroon
Cape Verde
Central Af
Chad
Comoros
Congo (Bzv)
Congo DR
Côte d'Ivoire
Djibouti
Egypt
Eq Guinea
Eritrea
Ethiopia
Gabon
Gambia
Ghana
Guinea
Guinea-B
Kenya
Lesotho
Liberia
Libya
Madagascar
Malawi
Mali
Mauritania
Mauritius
Morocco
Mozambique
Namibia
Niger
Nigeria
Rwanda
S T Príncipe
Customs System
SAD
ASYCUDA++ or Declaration
ASYCUDA World
form
others
SIGAD
○
TIMS
○
++
○
++
○
World
no
World
no
++
no
++
no
++
no
++
no
++
no
World
no
World
○
World
no
World
no
CIS
○
na
no
++
○
++
no
++
no
++
○
GCMS
○
World
no
++
no
SIMBA
no
World
○
World
○
World
○
++
○
++
○
World
no
++
no
CMS
○
BADR
○
NSW
○
World
○
++
no
++
○
World
○
World
○
15
Senegal
Seychelles
Sierra Leone
Somalia
South Africa
South Sudan
Sudan
Swaziland
Tanzania
Togo
Tunisia
Uganda
Zambia
Zimbabwe
Total
Customs System
SAD
ASYCUDA++ or Declaration
ASYCUDA World
form
others
Gainde
no
World
○
World
no
na
no
iCBS
0
na
no
World
no
++
○
Tancis
○
++
no
SINDA
○
World
○
World
○
World
○
28
4. 地域共同体 (REC: Regional Economic Community) への参加状況
地域区分と国数
言語圏
共通通貨CFAフラン圏
国名
W
F xof Benin
xof Burkina Faso
xof Côte d'Ivoire
GF Guinea
xof Mali
Mauritania
xof Niger
xof Senegal
xof Togo
E
Gambia
Ghana
Liberia
Nigeria
Sierra Leone
P
Cape Verde
xof Guinea-B
S E
Botswana
13
Lesotho
Malawi
Mauritius
Namibia
South Africa
Swaziland
Zambia
Zimbabwe
F CF Comoros
Madagascar
P
Angola
Mozambique
C F BF Burundi
10
xaf Cameroon
xaf Central Af
xaf Chad
xaf Congo (Bzv)
CF Congo DR
xaf Gabon
RF Rwanda
S xaf Eq Guinea
P
S T Príncipe
E E
Ethiopia
9
Kenya
Seychelles
Somalia
South Sudan
Tanzania
Uganda
F DF Djibouti
A
Eritrea
N F
Algeria
6
Morocco
Tunisia
E
Egypt
Sudan
A
Libya
16
AU
AAEC AACE
ECOWASCEDEAO
WAEMU UEMOA
WAMZ
CEN-SAD
SADC
AU
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
地域経済共同体と関税同盟 (◎: 議長国・事務局)
ECOWAS
COMESA*
SADC*
ECCAS
EAC*
IGAD
AACE
WAEMU
CEN-SAD
SACU
EMCCA
AMU
(UEMOA) WAMZ
(CEMAC)
(UMA)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
◎
○
○
○
○
○
○
○
African Union
African Alliance for E-Commerce
Economic Community of West African States
West African Economic and Monetary Union
West African Monetary Zone
The Community of Sahel-Saharan States
Southern African Development Community
○
○
○
SACU
COMESA
IGAD
ECCAS CEEAC
EMCCA CEMAC
EAC
AMU
16
○
◎
○
○
◎
○
○
○
○
○
◎
○
○
UMA
○
○
Southern African Customs Union
Common Market for Eastern and Southern Africa
Intergovernmental Authority on Development
Economic Community of Central African States
Economic and Monetary Community of Central Africa
East African Community
Arab Maghreb Union
5. アフリカ諸国の 2015 年 GDP 予想
Order
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
Country
Nigeria
South Africa
Egypt
Algeria
Angola
Morocco
Kenya
Sudan
Ethiopia
Tanzania
Tunisia
Libya
Ghana
Ivory Coast
DR Congo
Cameroon
Zambia
Uganda
Gabon
Mozambique
Botswana
Senegal
Equatorial Guinea
Congo
Chad
Zimbabwe
Namibia
South Sudan
Mauritius
Burkina Faso
Mali
Madagascar
Benin
Niger
Rwanda
Guinea
Mauritania
Sierra Leone
Togo
Malawi
Eritrea
Swaziland
Burundi
Lesotho
Liberia
Nominal GDP
568.508
352.817
291.538
214.063
131.401
107.005
65.901
63.815
54.798
49.115
46.995
41.119
38.648
34.254
32.962
32.549
27.066
26.312
17.228
16.386
15.813
15.579
14.308
14.135
13.922
13.663
13.43
13.07
12.616
12.543
12.074
10.593
8.747
8.169
7.891
6.624
5.061
4.892
4.518
4.258
3.858
3.401
3.094
2.088
2.027
Order
46
47
48
49
50
51
52
53
Country
Cape Verde
Central African Republic
Djibouti
Seychelles
Guinea-Bissau
The Gambia
Comoros
São Tomé and Príncipe
Somaria
Nominal GDP
1.871
1.783
1.582
1.406
1.022
0.807
0.648
0.335
-(出典:世銀)
17
6. 日本の対アフリカ輸出入取引額
2014 年
(単位:1000 円)
財務省貿易統計データから作成
<注>各国別輸出入商品詳細については本報告書巻末の資料を参照願い度
輸出
国番号
'551
'506
'515
'541
'524
'503
'535
'543
'501
'545
'542
'505
'517
'547
'538
'554
'504
'533
'516
'507
'531
'549
'550
'510
'539
'527
'553
'518
'555
'513
'509
'523
'546
'532
'519
'526
'514
'548
'560
'530
'552
'556
'520
'534
'544
'521
'540
'511
'558
'525
'512
'522
'528
'536
'502
'529
'559
'508
'537
輸入
国名
南アフリカ共和国
エジプト
リベリア
ケニア
ナイジェリア
アルジェリア
アンゴラ
タンザニア
モロッコ
モザンビーク
ウガンダ
リビア
ガーナ
モーリシャス
エチオピア
ザンビア
チュニジア
コンゴ民主共和国
コートジボワール
スーダン
ガボン
ジンバブエ
ナミビア
セネガル
ジブチ
カメルーン
マラウイ
トーゴ
ボツワナ
ギニア
モーリタニア
カナリー諸島(西)
マダガスカル
コンゴ共和国
ベナン
ルワンダ
シエラレオネ
レユニオン(仏)
南スーダン
赤道ギニア
レソト
スワジランド
マリ
ブルンジ
セーシェル
ブルキナファソ
ソマリア
ガンビア
コモロ
ニジェール
ギニア・ビサウ
カーボヴェルデ
チャド
サントメ・プリンシペ
セウタ及びメリリア(西)
中央アフリカ
エリトリア
西サハラ
セントヘレナ及びその附属諸島(英)
累計輸出金額
343,064,697
150,822,287
110,799,038
100,970,080
76,475,414
40,784,711
32,264,709
32,020,875
24,947,103
20,156,047
19,860,959
19,145,537
12,423,756
11,726,837
11,693,909
11,575,804
9,811,663
6,433,098
5,663,567
5,272,316
4,940,650
3,995,203
3,968,667
3,852,224
3,787,565
3,564,299
3,424,307
3,414,413
3,324,562
3,260,955
2,756,626
2,069,420
1,784,703
1,718,090
1,678,204
1,578,375
1,362,030
1,323,370
1,205,511
963,622
812,553
787,777
691,880
691,804
637,961
423,335
346,654
346,445
343,820
326,675
275,623
263,651
251,378
142,337
111,734
88,823
63,895
5664
2300
<注>
18
国番号
国名
累計輸入金額
'551
南アフリカ共和国
603,913,894
'524
ナイジェリア
472,724,152
'503
アルジェリア
169,374,741
'531
ガボン
154,199,974
'530
赤道ギニア
90,378,552
'535
アンゴラ
58,628,126
'528
チャド
31,363,496
'506
エジプト
31,010,695
'501
モロッコ
25,739,113
'543
タンザニア
25,251,903
'504
チュニジア
15,768,589
'546
マダガスカル
14,108,356
'507
スーダン
13,238,685
'509
モーリタニア
11,135,504
'538
エチオピア
11,088,606
'517
ガーナ
9,934,082
'541
ケニア
6,448,908
'545
モザンビーク
6,008,879
'544
セーシェル
5,416,545
'521
ブルキナファソ
4,192,035
'554
ザンビア
4,189,494
'505
リビア
3,847,285
'516
コートジボワール
2,270,354
'555
ボツワナ
1,796,972
'549
ジンバブエ
1,755,031
'510
セネガル
1,749,435
'550
ナミビア
1,473,273
'547
モーリシャス
1,465,344
'553
マラウイ
1,170,995
'539
ジブチ
526,918
'542
ウガンダ
506,941
'527
カメルーン
428,462
'519
ベナン
328,106
'529
中央アフリカ
222,872
'514
シエラレオネ
218,607
'537
セントヘレナ及びその附属諸島(英)
213080
'526
ルワンダ
188,773
'548
レユニオン(仏)
175491
'532
コンゴ共和国
121,512
'533
コンゴ民主共和国
121,057
'508
西サハラ
100625
'552
レソト
81,958
'534
ブルンジ
69,635
'556
スワジランド
67,123
'512
ギニア・ビサウ
64,758
'515
リベリア
57,166
'525
ニジェール
39,023
'513
ギニア
30,633
'502
セウタ及びメリリア(西)
27279
'523
カナリー諸島(西)
20132
'540
ソマリア
20,104
'520
マリ
13,804
'518
トーゴ
13,749
'536
サントメ・プリンシペ
8,314
'558
コモロ
3,314
'522
カーボヴェルデ
3,072
'511
ガンビア
2,199
'560
南スーダン
0
'559
エリトリア
0
の地色で表記した地域は日本未承認国(西サハラ)、自治領等
D
アフリカ 全 54 か国の国別現況(アルファベット順)
○各国「一般概要」「輸出入構造」は参考のため外務省情報を中心に記載
≪1≫
アルジェリア民主人民共和国
(People's Democratic Republic of Algeria)
1. 一般概要
地域:
首都:
国土:
人口:
GDP:
語圏:
通貨:
北アフリカ
アルジェ (Algiers)
238 万㎢ (大半はサハラ砂漠)
3,780 万人 (2013 年 est.)
2,110 億ドル(2014 年 IMF)
5,583 ドル/人(2014 年 IMF)
フランス語
ディナール(Algerian dinar、DZD)
2. 輸出入構造
輸出:
629 億ドル(2014 年)
石油、天然ガス
(スペイン、イタリア、イギリス、フランス)
輸入:
583 億ドル(2014 年)
工業製品全般、生活資材等
(中国、フランス、イタリア、スペイン)
3. 輸入手続き



輸入申告は EU で開発利用された SAD (Single Administrative Document) の
フォーマットが準用されている。
電子通関システム SIGAD に電子入力するのが基本だが、出来ない場合は手書
き申告も可。
輸入申告には次の船積書類が必要。
① Commercial Invoice
② B/L or Air Waybill
③ Certificate of Origin (EU からの輸入の場合)
④ 貨物保険証
⑤ パッキングリスト
19
⑥ 該当貨物については動植物検疫証等
⑦ 輸入者登録証




4. 通関用電子システム
名称:
SIGAD (Automated Customs Management System)
開発:
1995
機能:
輸入申告の電子受理
貨物の税番照合
輸入関税・諸料金支払い業務管理
統計システム CNIS (National Center for Statistics Information)への自
動登録と「輸入枠対象製品」の残枠管理
5. Single Window
アルジェリアには、Single Window と呼ばれるシステムがあるが、貿易手続
き関連ではなく、海外からの投資家が必要な諸申告を、ワンストップで受理す
るなど、投資受入れ促進策としてのシステムである。
アルジェリアは、貿易の自由化、国営企業の民営化など国際競争力強化の政
策を強く打ち出しているが、電子商取引促進に係る Single Window については、
具体的な施策に至っていない模様である。
≪2≫
アンゴラ共和国
(Republic of Angola)
1.一般概要
地域:
首都:
国土:
人口:
語圏:
GNI:
通貨:
南アフリカ
ルアンダ (Luanda)
124.7 万㎢
2,147 万人 (2014 年 世銀)
ポルトガル語(公用語)
1,075 億ドル(2013 年 世銀)
約 5,000 ドル/人
クワンザ(Kwanza KZ)
20
2.輸出入構造
輸出:
708.4 億ドル(2013 年)
原油、ダイヤモンド
(中国、米国、インド、南アフリカ)
輸入:
260.9 億ドル(2013 年)
機材・電化製品等
(中国、ポルトガル、米国、)








3.輸入手続き
アンゴラでの通関を管理するのは、財務省傘下の国家税関局 DNA (Direcao
Nacional das Alfandegas) である。
1000 ドルを超える輸入申告には公認通関業者の起用が義務付けられている。
輸入申告は EU で開発利用された SAD (Single Administrative Document)フ
ォーマット(ポルトガル語では DU (Documento Unico))によって申告する
こととなっている。
DU が文書受理責任者 Supervisor of the Receipt of Documents により受理
されると、次項に記載の TIMS システムから DU 毎に一意の 12 桁の管理番号
が払い出される。
輸入申告には次の船積書類が必要。
① 税関の規定による輸入申告書(DU)
② Commercial Invoice
③ 貨物所有権者証 (Titulo de Propiedad)
④ 貨物により必要となる Certificate 類
⑤ 仕様書
⑥ B/L or Air Waybill
⑦ Certificate of Origin(原産地証明書)
⑧ 国立荷主協会が認証した Loading Certificate(5項参照)
申告の結果は次の二通りとなる。即ち
① 税関の Regional Director から Inspection Note が届き、検査を受けた
後に②を行う。
② 税関から Payment Note が届き、これに基づいて納税する。
納税が完了すると税関証明(Nota de Desalfandegamento)が発行され、同証
明書を以って通関が可能となる。全ての手続きに不備がなければ、48時間
で通関が完了することとなる。
早期通関のための入港前申告がなされ承認された場合は、税関から貨物積出
許可証 (Nota de Autorizacion de Salida) が発行される。
21
4.船積前貨物検査(Pre-Shipment Inspection)
2013 年 6 月 12 日に廃止となった。
5.貨物トラッキング票(Cargo Tracking Note)
主管:
アンゴラ国立荷主評議会(CNCA: Conselho Nacional de
Carregadores)
検査:
国立荷主評議会が認可した Agent (輸出国)
目的:
アンゴラに輸入される貨物が適正であることと、その輸送ルー
ト等を国立荷主評議会が船積前に把握し、貿易の調整・管理を
行う事。
場所:
輸出国
費用:
輸出者負担
 20ft コンテナ:
US$100/コンテナ
 40ft コンテナ:
US$200/コンテナ
 バルク/在来船貨物:
US$5/重量単位
 Certificate 発行費用:
US60/Bill of Lading
合格証:Loading Certificate
Loading Certificate は上記の Agent が作成するが、それには Loading
Certificate Number が振られ、国立荷主評議会の代理人が日付を入れて
スタンプを押し署名をすることで有効な Loading Certificate となる。
要件:アンゴラ向けの貨物に係る B/L およびマニフェストには Loading
Certificate Number が記載されなければならない。
記載されていない場合は、通常輸入通関が認められず、検査費用の倍額
に加え US$5,000 の罰金が課せられる。
6.貿易関連諸手続き支援電子システム
手続や機能ごとに独立したシステムが構築されている。
① TIMS:
税関が使用する Commercial Information System。
DU により申告された全ての輸入貨物は、このシステム
でチェックされ、税番照合や税額が自動計算される。
② SIADU:
DU を申告するシステム
③ SIGEMAC:
マニフェストの登録システム
④ SICOEX:
商務省管轄の,輸入業者/輸出業者・業務登録システム
(大統領令第 265/10 号)
22
⑤ SINOC:
国家税関局 DNA が為替取引を管理及び登録するためのシ
ステム (第3条 21 項)
7.Single Window
アンゴラは、税関が通関業務の便を図るためのシステムを、上記の通り構築
している。しかし、いわゆる総合的なプラットフォームを提供する Single Window
は構築されていない。
≪3≫
ベナン共和国
(Republic of Benin)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
ポルトノボ (Porto-Novo)
実質的中心都市 コトノー
国土:
人口:
語圏:
GDP:
通貨:
(Cotonou)
11.3 万㎢
1,060 万人 (2014 年
フランス語(公用語)
83.07 億ドル(2013 年
約 790 ドル/人
CFA フラン
世銀)
WDI)
2.輸出入構造
輸出:
24.9 億ドル(2014 年 EIU 推定)
輸入:

綿花・再輸出品
(中国、インド、レバノン、ナイジェリア)
33.3 億ドル(2014 年 EIU 推定)
食品・資本財・石油製品
(中国、米国、インド、マレーシア)
3.輸入手続き
輸入手続きを行うには税関庁 (Directorate General of Customs and
Excise) から認可を受けた通関業者の起用が必要である。
23





輸入者は通関業者に対して、通関に際し税関に提出が必要となる添付書類
(Supporting Documents) を提供しなければならない。
添付書類は次の通り。
① Bill of Lading
② Cargo Tracking Note (BESC)
③ Commercial Invoice
④ Customs Clearance Document
⑤ Technical standard / Health Certificate
⑥ Foreign Exchange Authorization
⑦ 輸入申告フォーマット C-100
通 関 の 依 頼 を 受 け た 通 関 業 者 は EU で 開 発 利 用 さ れ た SAD (Single
Administrative Document) のフォーマットに準拠した C-100 という様式に
基づいて輸入申告をしなければならない。
輸入申告は後述するベナンの Single Window である GUOCE への入力により
行われる。
輸入申告フォーマット C-100 が正しく入力され、添付書類にも不備が無い場
合、当該案件は税関が審査、Single Pay Slip (BFU: Bordereau de Frais
Unique) が発行され、支払後 24 時間以内に貨物の引取りが可能となる。





4.船積前貨物検査(PSI: Pre-Shipment Inspection)
<本検査はベナンでは 2007 年に廃止された。しかしこの検査が現在も
適用されている国が多いので、PSI が適用される場合は具体的にどのよ
うな運用となるかの典型的な例として、プロセスが明確なベナンのケー
スを参考までに下記する。>
本検査を実行するため、ベナン経済財務省 (Benin Ministry of Economy and
Finance) は政令 224/DNMP/SP/SMP 25/08/05 を制定した。
PSI 業務委嘱先は BIVAC International (Bureau Veritas, Inspection,
Valuation, Assessment and Control) とした。
輸入者は BIVAC に PSI 依頼書(Pre-Shipment Inspection Order (PIO) )を
発行する。依頼書は輸出国最寄の BIVAC オフィスに回付され、同所はこれに
基づき輸出者に検査申請用紙を送付する。
但し検査費用は輸入国となるベナンが負担する。
検査申請用紙を受取った輸出者は検査希望場所・日時を記入の上、貨物の内
容が分かる書類(インボイス・パッキングリストなど)と共に、検査申請用
紙を送付して来た担当 BIVAC オフィスに返送し検査申請を行う。
24










商品の数量、品質、仕様、価格適性評価、適用されるべき税番等に係る検査
が完了した暁には、検査を実行した BIVAC オフィスから輸入通関用証明書
CRF (Clear Report of Findings) が発行され、ベナンの BIVAC に送付され
る。
このようにベナンで PSI が適用されていた当時は、上記の要領で発行された
CRF の提出が輸入通関手続きのための証左書類の一つとして義務付けられて
いた。
5.貨物トラッキング票
(ECTN: Electronic Cargo Tracking Note 仏略 BESC)
2007 年 10 月以降、ベナン向け貨物についてはすべて、輸出地において検査
を行い、ECTN を提出することがベナン国立荷主評議会(Benin's Shipping
Council)によって義務付けられている。
ECTN は輸入通関に必要な文書だが、検査とその費用は輸出者が負担するこ
ととなる。
検査では、検査依頼書と共に輸出者から提出される Pro-forma Invoice、そ
の他の関係書類のチェック、現品のチェックを通じて、取引の対象となって
いる商品が、ベナンの標準あるいは地域・国際標準に照らして、これをクリ
アしていることの確認が行われる。同時に貨物の船積から揚港到着までの予
定ルートの特定も行われる。
従来は B/L1件に付き1つの ECTN が発行され、その番号を Manifest および
B/L に記載することになっていたが、2010 年 1 月以降、ECTN の発行単位は
B/L ごとではなく、コンテナごととなった。
発行は本船出港後5日以内となっている。
ベナン政府(国立荷主評議会)から委託を受けている ECTN の発行者(検査
会社)は Phoenix Europe Express S.A である。
尚、前述の船積前貨物検査 (Pre-Shipment Inspection)が 2007 年に廃止に
なったのは、同年にこの ECTN が導入されたことによるものと思われる。
6.Single Window
ベナン の Single Window は次の通り。
① 名称: GUOCE (Guichet Unique des Operations de Commerce Exterieur)
② 経緯:
ベナンには輸入/輸出について、それぞれ 2011/2012 年から稼働を
開始した SEGUB (Société d'Exploitation du Guichet Unique du Bénin)
と呼ばれる Port Community Single Window がある。これはベナン海運
25
経済省(Ministry of Maritime Economy)の Cotonou 港 Single Window 開
発・運用担当局 (Beninese Authorities in charge of the Concession
for the implementation and operation of the Single Window at Port
of Cotonou) と Bureau Veritas グループ BIBAC 社 / フランス SOGET 社
コンソーシアム との PPP (Public Private Partnership)により開発運
営されている。
港湾業務のみを対象とした当初の機能から、漸次航空輸送、陸上輸
送へと対象を拡大してきたが、貿易業務関連には対応していない。従っ
て現行システムの呼称は Single Window であっても、NSW としての機能
は満たさないため、新たにこの部分をカバーするいわゆる NSW システム
として GUOCE が開発された。
③ 開始:2015 年 7 月から稼働開始
④ 機能:
GUOCE の位置づけは貿易関連手続に一元的に対応する、関係省庁連携
に基づく Harmonized System である。
まだ稼働したばかりだが、事前通関(Pre-Clearance)のための手続き
の機能から提供を始めている。
向後、活動が活発化すると予想されている地域連携 Abidjan-Lagos
Corridor の中継点としての必要な機能も GUOCE から提供されることとな
る予定。
GUOCE のサービスはインターネットから WEB で提供されている。
⑤ 目的:
官側:電子化により書類送達等の時間が大幅に短縮されるとともに、
業務効率の向上、手続遅延の改善、省庁間のシナジー効果が
期待できる。輸出入ともに所要日数が半分程度に縮減される
見込み。


民側:手続時間の短縮、透明性の向上、可視化が期待され、費用削
減も図られる。
海外からは、通関手続き等における透明性向上も期待されていると
ころである。
MCA (Millennium Challenge Account) の支援のもと、Cotonou 港の競争力
強化が継続的に行われており、別途、SEGUB 運営への民間の参加や統合電子
請求システム(consolidated electronic billing system)の導入も積極的
に図られている。
SEGUB は AACE のメンバー企業となっている。
26
≪4≫
ボツワナ共和国(内陸国)
(Republic of Botswana)
1.一般概要
地域:
南アフリカ
首都:
ハボロネ (Gaborone)
国土:
人口:
語圏:
GNI:
通貨:
56.7 万㎢
203 万人 (2013 年 世銀)
英語
156 億ドル(2013 年 世銀)
7,730 ドル/人 (2013 年 世銀)
プラ (Pula)
2.輸出入構造
輸出:
76.03 億ドル(2013 年
輸入:


EIU)
ダイヤモンド、銅、ニッケル、繊維製品、牛肉
(英国、南アフリカ、ノルウェー、イスラエル)
73.62 億ドル(2013 年 EIU)
機械・電気製品、燃料、飲食料品、車両
(南アフリカ、中国、英国、米国)
3.輸入手続き
ボツワナ統一歳入庁(BURS: Botswana Unified Revenue Service)は、国税
および税関組織を統合した執行機関として半官半民の組織(parastatal)で
運営されている(当該組織の職員は長官に申請すれば他のビジネスも兼業す
ることができる)。財務省によって規定された法律・制度に係る指示・指導
及び監督並びに運営資金としての予算を受けながら、BURS 独自の経営判断
で運営されているが、財務省及び議会の了解・承認が必要である。2014 年
度(4 月から翌年 3 月)から、BURS による徴収税額の 5%が BURS 独自に使
用できる枠として議会で承認され、政府から拠出された年間予算とは別個に
自由に使える予算となっている。
ボツワナへの輸入は、そのケースにより必要となる書類が異なるが、輸入申
告のフォームには EU が開発した SAD 500 (Single Administrative Document)
が使用されている(南部アフリカ関税同盟(SACU)内で共有されている。)。
27

添付書類は一般的に次の通り
(1)
Bill of Lading
(2)
Cargo Release Order
(3)
Commercial Invoice
(4)
Packing List
4.ボツワナ輸入品検査規則
(SIIR: Botswana Import Inspections Regulations)
主管:
法令:
委嘱先:
開始:
目的:
義務者:
貿易産業省傘下の半官半民組織であるボツワナ基準局(BOBS:
Botswana Bureau of Standards)
貿易産業省管轄 標準法 セクション 16
Intertek 社、Bureau Veritas 社を issuing agent に指名
2009 年
ボツワナの消費者を、輸入商品の品質や安全性の面から保護す
ると同時に、輸出品の適格性を確保しながら貿易を円滑化する
こと。
輸出入者
要件:


特定商品(Regulated Products)を輸出入する場合は、ボツワ
ナ基準局の検査委嘱先である上記二社のいずれかにコンタクト
をとり、商品の内容、準拠する標準等が分かる資料とともに検
査依頼書を提出し、同社から商品の標準適合証
(CoC: Certificate of Conformity) を取得しなければならない。
背景としてあるのは、過去の事例として中国が受注した発電所保全等の契約
の履行に当たって、中国から資材、機材が輸入される際に、充分な品質が確
保されていないケースがあったようで、このような不都合を出荷前にチェッ
クする必要性が認識されたためと考えられる。
5.Single Window
米国政府機関である USAID が運営する組織 USAID Southern Africa Trade
Hub (Trade Hub)は、2011 年よりボツワナにおける National Single Window
構築につき、ボツワナ政府をはじめとする関係者と作業を継続して行ってき
た。その結果、2015 年 1 月、ボツワナに National Single Window を構築す
ることが閣議決定され、これを受けた大統領令が発せられた。BURS が主導
行政機関に指名され、財務省は BURS と協議しつつ、手始めに関税法の改正
を検討している。
28








機能については、最終的には WTO が推進を図っている Single Window 採用に
よる貿易円滑化に沿った National Single Window の実現を目指していると
思われる。
しかし、その前提として必要となる他省庁との貿易関連手続きのシステム化
が進んでいないことから、まずはこれらの諸手続きの簡易化、システム化を
推進する必要がある。
IT 化の必要性に係る意識について関係省庁において温度差があるようで、
各省庁として何をどうしたいのか、何をすべきか、という部分の取り纏めに
ついても外部からサポートする必要があるとの見方もある。
USAID Trade Hub <マイクロソフト社の支援によるクラウド・コンピューティ
ングプロジェクト> のパイロットテストが、2012 年 12 月、隣国ナミビアと
の間で両国税関代表者の立会いのもとに実施され、成功した。パイロットテ
ストとは、両国の ASYCUDA++の間に中継器を置き、輸出国で ASYCUDA++に入
力した輸出データを、中継器を通じて輸入国の ASYCUDA++に G to G で伝送、
その間に中継器で輸出データを輸入データに変換、輸入国で輸入データとし
て見ることができるというもの。
上記システム導入の背景としては、輸出者が輸出国の補助金を受給できるよ
うに、輸出通関では例えば小麦粉として申告し、他方輸入国では輸入国の補
助金が受給できるように例えば粉乳として輸入申告する、というような不正
な輸出入を排除し、適正な通関を確保するためという意図がある。
上記のデータ伝送にあたっては、ケーブルやインターネット等による横のネ
ットワークではなく、クラウドを使ったデータ共有方式が採用された由であ
る。
ボツワナはワンストップボーダーポスト(OSBP)プロジェクトによる共同国
境管理 (CBM: Coordinated Border Management)の導入を検討している。
2015 年 1 月、ボツワナ投資貿易センター(BITC: Botswana Investment and
Trade Centre) は、National Single Window の機能を一部請け負う形で、
また WTO に対する義務遂行の一環も兼ねて、ボツワナ貿易関連情報 Web Site
Portal 構築計画を立ち上げ、貿易産業省を通じて貿易円滑化支援基金(TFSF:
Trade Facilitation Support Fund)の適用を得るべく WTO に申請し、その承
認を得ている。

6.内陸国ボツワナへの陸上貨物輸送に係る通関手続き
ボツワナへの海上貨物の約9割は、南アフリカのダーバン(Durban)で荷揚げ
され、トラック及び鉄路でボツワナやジンバブエ国等まで輸送される。
29


一方、南アフリカ、ボツワナ、ナミビア、レソト、スワジランドの5カ国の
間には 1910 年に結成された最古といわれる関税同盟 SACU (Southern
African Customs Union) があり、統一された関税が適用されている。
このような状況にあって、原則として内陸国ボツワナへの陸上貨物輸送にお
いては次の二通りの通関方式が採られている。
① Ocean B/L がダーバンまでとなっているケース(ダーバンからボツワナ
までのトラック輸送又は鉄路は別契約):
 ダーバンにて当該商品の輸入関税(SACU 統一関税率適用)を輸入者



から徴収する。
徴収した関税は SACU の共通勘定(ナミビアにある SACU の事務局が
管理する口座)に供託される。
毎年共通勘定に供託された関税相当額は、取り決められた比率をも
とに加盟各国に歳入として配分される。
輸入貨物には関税(酒、たばこ等の個別消費税を含む。)の他に消
費税が課税される。
消費税は 南アフリカ
:
CIF 金額の
14%
ボツワナ
:
CIF 金額の
12%
ナミビア
:
FOB 金額の
15%
であり、これら消費税はトランジット貨物の場合、通過国其々の消
費税に係る担保がそれぞれの移入時の税関で提供され、移出時に当
該担保の解除申請をする必要がある。
例えば、ダ-バンからボツワナを経由してナミビアにトランジットさ
れる場合、輸入者はまず南アフリカの消費税分の担保をダーバン港
で提供し、ボツワナに移出される前の南アフリカ税関で当該担保の
解除申請を行い、ボツワナへの移入時にボツワナ税関にトランジッ
ト申告と同時に当該国の消費税分の担保の提供を行い、ボツワナか
らの移出前にボツワナ税関に担保の解除申請を行い、さらにナミビ
アへの輸入時にナミビア税関に当該国の消費税の納付を行わなけれ
ばならない。
 このケースでは貨物はダーバンで関税が支払われ関税同盟域内の内
貨 (Domestic Cargo)として輸送されることとなるが、消費地ではな
い南アフリカの消費税相当額を南アフリカ税関に担保として提供す
る必要がある。このような消費税相当額の担保は、貨物が南アフリ
カを出国する際に解除請求を行う事で後日返却される。
② Through B/L(通し B/L)がボツワナの最終仕向け地まで発行されている
ケース(ただし、南アフリカからボツワナまでは SACU 域内での地場運
30
送であり、日本から揚地における地場運送も含めてボツワナまでの一貫
輸送契約とする場合、コスト的にも割高となること(担保額が見積もり
税額の 110%程度となる)や当該担保の解除に時間がかかることから、
一貫輸送契約をするケースは少ないと思われる。):
 このケースでのダーバンにての通関は、多くの場合、通過貨物とし
て保税通関を行う。
 貨物が揚港で本船から荷卸しされた時点は、運送会社が積地で請け
負った最終仕向地までの一貫運送契約からみると、まだ契約の途中



となる故、貨物のステータスを途中で SACU 域内の内貨に切替えるの
ではなく、外貨のままボツワナまで保税運送することとなる。
この場合、貨物が揚地国を陸上輸送される途中で、ボツワナに入る
前に揚地国である南アフリカ市場で、関税が払われないまま処分さ
れてしまう(盗難にあう)恐れがあるので、関税に相当する金額を
担保として南アフリカ税関が輸入者から徴取することとなる。
この担保は飽くまで保税輸送期間中をカバーするもの故、トラック
が南アフリカの国境を出るところで、担保を収めた輸入者は担保の
解除申請を行う。ただし、還付手続きにはかなりの時間がかかる模
様である。
 上記の他に消費税及び当該担保が必要であることは①と同様である。
以上は通関関係の要領だが、これとは別に、使用するコンテナそのものが行
方不明(盗難による転用・転売等)になるような事態を想定し、12 フィー
トコンテナ 1 個あたり 4,000 ドルほどの預託金が必要となる。預託金は現金
でなくとも銀行保証状で代替可能である(ただし、銀行保証という経済的な
慣行・手続があるわけではない)。
≪5≫
ブルキナファソ(内陸国)
(Burkina Faso)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
ワガドゥグー (Ouagadougou)
国土:
27.4 万㎢
人口:
1,693 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
フランス語(公用語)
31
GNI:
通貨:
112.6 億ドル(2013 年
約 670 ドル/人
CFA フラン
世銀)
2.輸出入構造
輸出:
24.99 億ドル(2013 年 EIU)
綿花、金、シアバター
(中国、インドネシア、日本、タイ)
輸入:

3.輸入手続き
ブルキナファソへの輸入で必要となる文書の数は多く、次の12項目となる。
① Insurance Document
② Bill of Lading
③ Cargo Release Order
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
⑫



29.01 億ドル(2013 年 EIU)
資本財、石油製品、食料品
(コートジボワール、フランス、ガーナ、インド)
Commercial Invoice
Customs Import Declaration
Foreign Exchange Authorization
Prior Import Declaration (DPI)*
Packing List
Clean Report of Findings (Pre-Shipment Inspection)
T1 (Transit Document)
Technical Standard/Health Certificate
Terminal Handling Receipts
Note *:金額が 50 万 CFAF 以上の案件については、事前輸入申告
(DPI: Prior Import Declaration)が必要となる。
税関システムとして国連が開発した ASYCYDA++が 1993 年より稼働しており、
このシステムへの入力による申告には一件 5,000CFAF(約\1,000)の利用料が
課金される(書面による申告も可)。
関税の税率は原則としてブルキナファソが議長国を務める(2015 年現在)地
域共同体 UEMOA の統一された関税が適用される。
輸入通関手続きを行う前段階として、船積前の作業として次の検査を受ける
必要がある。
(何れの場合も FOB 300 万 CFA フラン以上の事案が対象となる。)
32
(1)Pre Shipment Inspection
(2)Cargo Tracking Note
船積前貨物検査
貨物トラッキング票
4.船積前貨物検査(PSI: Pre-Shipment Inspection)
主管:
財務省(Ministry of Economy & Finance)
法令:
No137/MEF/MCIA 05/11/97
開始:
2004 年 8 月
目的:
輸出国において輸入品の品質、数量、価格、通関分類などを
項目:
委嘱先:
要領:
船積み前に確認すること。
(1)品質、数量
(2)海外取引市場価格
(3)課税対象価格
(4)税関の商品区分 (Customs classification)
(5)輸入する事の適性 (Import eligibility)
国際検査会社:COTECNA Inspection S.A.社/SGS 社
輸出国における貨物検査の結果、問題が無い評価された場合は、
AV (Attestation de Verification) と称される Clean Report of
Findings が COTECNA 社から輸入者に発行され、これは輸入貨物
通関の必要書類となる。
本検査の免除については、金額だけでなく細かい適用規定があ
る。
5.貨物トラッキング票(ECTN: Electronic Cargo Tracking Note)
主管:
運輸・郵政・統計省傘下の国立荷主評議会 BSC(貿易管理行政機
構)Burkinabese Shippers Council (Conseil Burkinabase des
Chargeurs)
法令:
目的:

No2009/0012/MT/MEF
自国の貿易の現況把握と適正な貿易管理
国際取引に起因する危険の回避、安全確保と、一元的な情報の
入手による対外取引の定量的な把握、分析、国際戦略の資料に
供するために実施される。
輸出者
輸出地
費用:
場所:
要領:
ブルキナファソに輸出する輸出者はフォワーダーに ECTN の取得を依頼する。
33







フォワーダーが本制度を主管する国立荷主評議会 BSC の Web サイトにアクセ
スの上、輸出フォワーダーであることを登録すると、画面上に当該国の ECTN
発行 Agent が指定されてくる。
ECTN そのものはフォワーダーが Web 画面で作成し、Agent はそれをチェック
した上で Visa(査証)を与える形をとる。
Visa 費用支払いは、Agent が販売する Visa ポイントをフォワーダーが購入
し、発生した費用分を Visa ポイントで支払う。
フォワーダーは画面上での ECTN の入力を済ませると、エビデンスとして
Commercial Invoice(商品金額)Freight Invoice(運送費金額)を電子的
に添付の上、Agent に伝送する。
Agent は伝送を受けた ECTN の内容を吟味し、予め指定されたブルキナファ
ソの輸出入政策に合致すると判断した場合は、ECTN に Visa を発行し、その
証として一意の番号 URN(Unique Registration Number)を ECTN に付与する。
(フォワーダーが購入した Visa ポイントから当該 Visa 代金に該当するポイ
ントが引き落とされる。)
この一意の番号 URN は B/L、マニフェストに掲載されなければならない。
同時に URN は荷受人(Consignee)にも連絡され、荷受人はこの番号をキーと
して BSC の Web サイトから輸出者側が作成した ECTN をピックアップし、こ
れに輸入側で必要な事項を入力して輸入申告に必要なドキュメントとする。




6.トーゴからの内陸運送
ブルキナファソはトーゴ、ベナン、ガーナ、コートジボワールの4つの臨海
国と国境を接している内陸国で、海上貨物の国内引取りはトラックを使った
保税運送となる。その内、トーゴからの段取りは凡そ次のとおり。
トーゴのロメ(Lome)港にブルキナファソ向けの輸入貨物を積んだ本船が到
着すると、通関業者はトーゴ領内通過するための保税運送手続に関する税関
への申告を行う。
税関への申告は、国連貿易開発会議(UNCTAD)が途上国税関向けに開発した通
関システム ASYCUDA(仏語名 SYDONIA)の端末に必要な情報を入力する等によ
り行う。
税関はその申告を基に保税運送に伴う担保額を確認する。一般的には担保額
は、関税等の額と同等となる。ただしこれとは別に次の担保金も必要となる。
ブルキナファソ、トーゴが共に参加している地域協定 ECOWAS 域内には保税
運送条約が存在し、域内各国を保税運送される貨物には CIF 価格の 0.25%に
相当する金額を、同条約を結んでいる各国の商工会議所に、担保金あるいは
補償金として納める必要がある。
34





上記2種類の担保金を支払ったことを確認した税関は、保税運送承認書(通
称 T1)を発給し、貨物を積載したトラックはロメ港を出発する。
関税等の額に相当する保税運送担保は、当該トラックがトーゴ領内の保税運
送終着地(トーゴとブルキナファソの国境のサンカンセ Sankanse)に到着
するとトーゴの関係当局から返金される。
しかしながら、域内協定に基づく 0.25%の担保金は、貨物がトーゴ国境を
離れても返金はされることはなく、、トーゴの商工会議所への掛け捨てとな
る。
次に、ブルキナファソ国内を、国境のサンカンセから輸入通関を行う場所(国
境の官署では 150 万 FCFA(日本円で約 30 万円)を超える価格の貨物は輸入
通関できず、首都のワガドゥグ(Ouagadougou)のワガルート税関支署又は国
内第2の都市のボボデュラッソ(Bobo Dioulasso)の通関官署での通関とな
る)まで更に保税運送を続けることになるが、この場合でもブルキナファソ
の商工会議所に、トーゴと同様、CIF の 0.25%の担保金の支払いが必要とな
る。この担保金は輸入通関が終了しても返金されることはなく、こちらも掛
け捨てとなる。
国境サンカンセにおける担保金の処理は上記の通りだが、貨物の方の手続き
は次の通りとなる。
サンカンセには、トーゴとブルキナファソの両国の税関や入国管理、警察な
どが一箇所で業務を実施するための施設(ワンストップボーダーポスト
(OSBP))が設置されている。ブルキナファソ領内向けの保税運送申告は
ASYCUDA 端末への入力によりブルキナファソ税関に対して行い、上記の通り
0.25%の担保額を支払い、税関は T1 を発給する。
2014 年 5 月 31 日以前はブルキナファソ側の保税運送申告および担保の
支払いは国境から 40km 程に位置するワガドゥグ寄りのビトゥで行われてい
た。国境とビトゥ間のトラック運送に同行する税関エスコートのサービスは
一日 2 回で、ビトゥではトラックが平均 8 時間滞留していたが、幸い施設の
敷地が広く、ビトゥ手前での渋滞は発生していなかったようである。2014
年 6 月 1 日以降、これらの手続はサンカンセ OSBP で実施されるようになっ
ているものの、サンカンセ OSBP の施設が狭いため、施設内が大変込み合っ
ており、また、施設手前で施設に入れないトラックの長い順番待ちの渋滞が
発生しているようである(渋滞緩和措置が取られる前の 2014 年 6 月 26 日(木)
朝 7 時台の同実測によると、渋滞の長さ 14km)。このため 2014 年 6 月末か
らは渋滞緩和措置として、サンカンセで保税運送に関する一連書類を通関業
者に手交等の後、保税運送申告処理を待たずにビトゥまで進み、ビトゥで申
告処理終了まで待機となっている。
35

トラックがワガドゥグに到着すると、空港の南に位置するワガインターと呼
ばれるトラックヤード内にあるワガルート税関支署で、通関業者が ASYCUDA
端末を利用し、輸入申告を行うとともに、関税等を支払い、貨物が輸入者(荷
主)に引き取られる。
5.Single Window
機能的には制限がある模様だが Single Window システムが構築されている。
① 名称: SYLVIE (Système Virtuel pour les IMPEX)
② 開始:
2014 年 8 月 11~29 日に、登録通関業者、上述の COTECNA 社、銀行、保
険会社、金融財務統制局 DAMOF (la Direction des affaires monétaires et
financières) が参集してパイロット段階で試験が行われた。
③ 構築:
SYLVIE システム構築にはブルキナファソ商工会議所による協業と、ICF
The Investment Climate Facility for Africa (アフリカ投資環境整備基
金)からの 56%に相当する額の支援を受けている。
④ 計画:
各種文書の作成、および Pre-Clearance Process に必要な支払業務を提供す
る。構成メンバーとしては、Pre-Clearance Process に関与する以下の 27
の組織が参加する予定である。
政府行政機関
7
民間セクターの機関
5
商業銀行
10
保険会社
5
⑤ 効果:
SYLVIE が導入されたことにより、これまで 15 日要していた PreClearance の日数が 3 日に短縮すると同時に、通関手続きの透明性が増大す
ることにより、偽造や汚職などの問題が軽減されるものと期待されている。
<Note>
≪6≫
SYLVIE との関係等詳細は不明なるも、経済・財務省は SIGU と称す
る別の Single Window の計画を持っている模様。
ブルンジ共和国(内陸国)
(Republic of Burundi)
36
1.一般概要
地域:
東アフリカ
首都:
ブジュンブラ (Bujumbura)
国土:
2.78 万㎢
人口:
1,020 万人 (2013 年 UNFPA)
語圏:
フランス語 (公用語)
GDP:
25 億ドル(2012 年 世銀)
通貨:
240 ドル/人 (2012 年 世銀)
ブルンジ フラン (Burundian Franc)
2.輸出入構造
輸出:
1.3 億ドル(2012 年 EIU)
コーヒー、茶、製造品
(スイス、英国、ベルギー、パキスタン)
輸入:
8.5 億ドル(2012 年 EIU)
消費財、中間財、資本財
(サウジアラビア、ベルギー、中国、インド)




3.輸入申告
ブルンジは内陸国(Landlocked country)のため、海上貨物の多くは Dar es
Salaam を主力港とするタンザニア経由で輸入されることとなる。従って、
海上貨物は国際幹線道路におけるタンザニアとの国境で通関される。
現在荷揚港は主として Dar es Salaam で、ブルンジ向け貨物として Transit
扱いの保税通関が行われているようである。 ただしケニア、タンザニア、
ウガンダ、ルワンダ、ブルンジが参加する東アフリカ共同体で進められてい
る「Single Customs Territory」構想が全面的に稼働すれば、Dar es Salaam
港での保税運送手続ではなくブルンジでの輸入通関、関税の支払いが行われ、
通関手続の二度手間が回避されることになる見込みである。
向後 Single Customs Territory の進捗状況に応じ、内陸国としてのブルン
ジの輸入制度が大幅に変更されることもあり得ると思われるが、現行の制度
については次の通り。
ブルンジへの貨物の輸入には次の4つの手続きが必要となる。
(1) 輸入申告
(2) 船積前貨物検査 (Pre-Shipment Inspection)
37

(3) 船積前品質標準適合性チェック(Pre-Shipment Verification of
Conformity to Standatds)
(4) 貨物トラッキング票(ECTN: Electronic Cargo Tracking Note)
輸入申告に必要な文書は次の通り。
(1) Bill of Lading
(2) Commercial Invoice
(3) 積港国における船積前申告 Declaration of Intention of Import
(DII)
(4) 輸入申告書 (Customs Import Declaration)
(5) Delivery Order (ドラフトと考えられる)
(6) Gate Pass(Dar es Salaam での保税ヤードからの搬出証明と思われ
る。)
(7) Packing List
(8) Tax Certificate (ブルンジ歳入庁 OBR: L’Office Burundais des
Recettes の証明)
(9) Transit Document (T-1)










4.船積前貨物検査 (PSI: Pre-Shipment Inspection)
目的:
輸出国において貨物の数量・価格等が適正かつ正確に表記されて
いることを確認し、税品目区分を査定する。輸入関税徴収にも
供する。 *検査結果報告 CRF は輸入申告時に必要。
対象貨物: CFR Burundi ベースで約 US$5,000 以上
管理省庁: 財務省 (Ministry of Finance)
根拠法: Ordonnance Ministerielle No. 540/054 Jan-24-2006
検査会社:スイスの SGS 社(同社輸出国管轄オフィスが輸出国にて検査)
適用開始: 2006 年 5 月.
結果報告: 輸入者宛
売主宛
Clean Report of Findings (CRF)*
Security Label
5.船積前品質標準適合性チェック
(Pre-Shipment Verification of Conformity to Standards: VoC)
目的: (1) 輸入される貨物が国内、域内、国際標準を満たすことの確認
(2) 格外品により国民が危険に晒され、市場が乱れることの回避
(3) EAC 域内の輸入品品質管理に係る申し合わせ
管理省庁:財務省
取扱機関: ブルンジ基準局 (BBN: Bureau Burundais de Normalisation)
38



適用開始: 2014 年 3 月 15 日船積み分から開始
取扱会社:SGS 社に委嘱。
手続:輸出者は以下の情報を SGS 社に提出しなければならない。
(1) 証明申請書
(2) Pro-forma Invoice
(3) Quality Management System Certification
(生産者の品質管理システムからの証書類と思われる)
(4) Conformity Document
(テストレポート、分析レポートの類)
(5) 品質適合性の証左として次のいずれか又は複数。
現物の直接検査 (Physical inspection)
ラボでのテスト
工場監査
書類審査
(6) Final Invoice
Final Invoice (商用インボイス) は SGS の検査に合格
した後に輸出者が発行し、一部を SGS に提出する模様。


VoC 合格証(CoC: Certificate of Conformity)はブルンジでの輸入通関の
必要書類である。
CoC 不備に係る罰金は CIF 価格の15%となっている。



6.貨物トラッキング票 (ECTN: Electronic Cargo Tracking Note)
管理省庁: 財務省 (Ministry of Finance)
施行会社: Antaser Afrique 社 (本社ベルギー)
ECTN 番号は必ず積地で発行され、全ての B/L および Cargo Manifest に記載
される必要がある。


ECTN は貨物がブルンジの国境に到達する前にチェックされる。
ECTN 不備に関する罰金は$10,000~$50,000 である。
7.Single Window
① 名称: ESS (Electronic Single Window System)
② 開発: 国連 UNCTAD が開発・推進する ANYCUDA World システム
の導入により構築する。
③ 負担: システム導入に係る費用は国際支援組織 “Trade and Markets
East Africa (TMEA) からの 240 万ドルの支援を充当する。
④ 主管: ブルンジ歳入庁 (OBR)
39
⑤ 参加: 以下の関係機関の参加を予定している。
(1) 財務省
(2) 厚生省
(3) 農業省
(4) 歳入庁(OBR)
(5) 基準局
(6) 中央銀行
(7) 投資促進局
(8) 検査会社
(9) 警察
(10) 電子決済関係の銀行 他
⑥ 日程: 2015 年 3 月 ESS の構築の国内合意を行い、同時に国連
UNCTAD とも ASYCUDA World 導入の署名を行った。
⑦ 目的: (1) 税関での税収増大
(2) 歳入庁の貨物監視能力の向上
(3) 国際取引統計データの向上
(4) 通関の透明化と汚職の撲滅
≪7≫
カメルーン共和国
(Republic of Cameroon)
1.一般概要
地域:
中央アフリカ
首都:
ヤウンデ (Yaoundé)
国土:
人口:
語圏:
GNI:
通貨:
首都
ドゥアラ (Douala)最大の臨海都市
47.5 万㎢
2,225 万人 (2013 年 世銀)
フランス語 英語(共に公用語)
281.8 億ドル(2013 年 世銀)
1,270 ドル/人
CFA フラン
2.輸出入構造
40
輸出:
輸入:
59.36 億ドル(2013 年 EIU)
原油・カカオ・アルミ・綿花
(中国、オランダ、スペイン、インド)
64.84 億ドル(2013 年 EIU 推定)
鉱物・原料・中間加工品・消費財
(中国、フランス、ベルギー、米国)
3.輸入手続き





輸入手続きを行うには税関の認可を受けた通関業者の起用が必要である。
輸入申告には次の書類のハードコピーが必要となる。
① Customs Declaration Format
② Original AVI (Attestation of Verification to Import)
③ Supplier’s Final Invoice
④ Freight Invoice (FOB の場合)
⑤ Cameroon の保険会社発行の Certificate
⑥ B/L あるいは Ocean Waybill
⑦ Domiciled import declaration
⑧ 港湾使用料等の支払い済み銀行証明
海上保険はカメルーンの保険会社に付保しなければならない。
税関システムとして国連 UNCTAD が開発した ASYCUDA++が導入されている。
この他、輸入申告には次の二種類の検査証が必要となる。
(1)
船積前貨物検査
(2)
貨物トラッキング票
4.船積前貨物検査(PSI: Pre-Shipment Inspection)
主管:
経済財務省 (Ministry of Economy and Finance)


法令:
政令 No.88/007 07/15/88
委託先検査会社:SGS 社 (SGS S.A. はスイスに本社を置く検査、テスト、
各種証明業務を行う多国籍企業)
検査実施地:輸出国
輸入者は輸出者から Pro-forma Invoice、パッキングリスト、商品情報等を
船積前に取得し、カメルーンの SGS 社に PSI の申請を行う。
PSI 依頼書は輸出国をカバーする SGS のオフィスに回付され、同オフィスは
これに基づき輸出者に検査案内と検査申込書用紙 RFI (Request for
Information)を送付する。
41


輸出者は RFI に必要事項を記入し、Pro-forma Invoice、パッキングリスト、
商品情報等を添付して輸出国担当の SGS に提出する。
輸出国での検査が完了すると検査情報が輸出国を担当する現地の SGS から
カメルーンの SGS に回付され、同所から輸入者に通関上必要な証明書 CRF
(Clean Report of Findings) が発行される(現在カメルーンの Single Window
GUCE は海外から直接データを受取れないことから上記のルートとなる。)。
5.貨物トラッキング票
主管:
法令:
開始:
検査地:
負担:
要領:
(Cargo Tracking Note)
カメルーン国立荷主評議会 Conseil National des Chargeurs
Camerounais / Cameroon National Shippers Council (CNCC)
00557/MINT of 11/07/2006.
2007 年
輸出地
輸出者
カメルーンへの輸出者は、カメルーンのルールに従い、カメル
ーン荷主評議会 CNCC が検査業務を委託したフランスの Phoenix
Europe Express 社の Website にアクセスする。輸出者はその画
面の指示に従い、当該案件の検査業務を直接担当する Agent に
コンタクトをとり、検査を受け、検査結果を取得した上で輸入
者に連絡する必要がある。
6.Single Window
カメルーンの Single Window は、カメルーン政府および行政組織と通関
手続関連の専任組織とイニシアティブにより開発された。
① 名称: GUCE-GIE (Le Guichet Unique des Opérations du Commerce
Extérieur est un Groupement d'Intérêt Économique)
② 組織: GUCE の General Assembly には財務大臣、運輸大臣、商務大臣
と港湾局、商工会議所、船社協会、荷役組合および輸出入貿易
業協会など合計21の組織が参画している。
国際検査会社であるSGS社もPPPの形で参加している。
⑧ 開始: 2000 年
⑨ 機能:
 輸出入申告の統合窓口(通関等税関関連業務については別途稼働し
ている ASYCUDA システムに連携することで処理される。)
 他省庁の認可や管理の窓口
42

海外システムとの連携は未だできていないが、将来にわたり所属地
域シングルウィンドウ CEMAC におけるデータ交換推進を図ることと
している。
⑩ 主たる Stake Holder:
民間利用者:
荷主、船主、銀行、保険会社、商工会議所等
管理当局:
税関、港湾局、カカオ・コーヒー局等
関係省:
商業省、財務省、交通省
⑪ 効果: 貿易業者および荷扱い業者はインターネットあるいは GUCE が提




供する Secure Private Network を利用して、所要業務を遠隔作
業により実施できる。
Douala 市にある海事センタービルに設置された GUCE に貿易関連作業のデー
タを集約させることで、輸出入関連の業務の効率化、経費節減、時間短縮、
国際競争力の強化を目指しており、政府全体として電子化関連に対する積極
的な姿勢が窺える。
Single Window と称しているものの、全面的に電子データ化するのではなく、
当面は書面を使用する部分が残ることも容認する柔軟な対応となっている。
ただし電子化することによる時間とコストの縮減は十分に意識されており、
かつ、これを目標としている。
インドネシア・バリにおいて 2013 年 12 月に合意された Trade Facilitation
Agreement(TFA)の趣旨を意識しながら Single Window の推進が行われている。
GUCE は AACE のメンバー企業となっている。
≪8≫
カーボヴェルデ共和国(島国)
(Republic of Cabo Verde)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
プライア (Praia)
国土:
0.4 万㎢
人口:
52.7 万人 (2011 年 国連推計)
語圏:
ポルトガル語 (公用語)
GNI:
16.2 億ドル(2013 年 世銀)
3,270 ドル/人(2013 年 世銀)
通貨:
カーボヴェルデ・エスクード (Escudo Caboverdiano)
43
2.輸出入構造
輸出:
1.5 億ドル(2011 年 EIU 推計)
燃料、魚・甲殻類、衣料、靴
(スペイン、ポルトガル、モロッコ、アルジェリア)
輸入:
10.1 億ドル(2011 年 EIU 推計)
消費財、中間財、資本財、石油
(ポルトガル、オランダ、スペイン、中国)




3.輸入手続き
輸入申告に必要な文書は以下の通り。
(1)
Bill of Lading
(2)
Commercial Invoice
(3)
Customs Import Declaration
(4)
Customs Release Order
(5)
Packing List
(6)
Payment Receipt of Customs fees and duties
(7)
Terminal Handling Receipt
カボヴェルデ向けの輸入貨物のインボイスはポルトガル語あるいはポルト
ガル語訳付きの英文でなければならない。
税関システムとして国連 UNCTAD が開発した ASYCUDA++が導入されている。
船積前貨物検査は不要である。
4.Single Window
未設定と推測される。
≪9≫
中央アフリカ共和国 (内陸国)
(Central African Republic)
1.一般概要
地域:
中央アフリカ
首都:
バンギ
(Bangui)
国土:
62.3 万㎢
人口:
460 万人 (2013 年
UNFPA)
44
語圏:
GNI:
通貨:
フランス語 (公用語)
15 億ドル(2013 年 世銀)
320 ドル/人(2013 年 世銀)
CFA フラン
2.輸出入構造
輸出:
1.7 億ドル(2011 年 EIU)
木材、ダイヤモンド等
輸入:







(ベルギー、中国、モロッコ、コンゴ(民))
3.8 億ドル(2011 年 EIU)
石油等
(オランダ、韓国、フランス、カメルーン)
3.輸入申告
中央アフリカは内陸国で、貿易の 80%はカメルーンの Douala 港を利用して
いる。そのため中央アフリカ政府は他国である Douala 港に税関支所を開設
している。
中央アフリカへの輸入貨物は Douala 港に到着した段階で輸入通関を行い、
関税等の支払いが行われ内国貨物となる。
中央アフリカの国境に貨物が差し掛かった時に税関チェックが行われるが、
これはカメルーン国内を陸送中での不正行為や貨物のすり替えに関する確
認である。
なお、世界食糧計画(WFP)に基づく貨物の輸入や近隣諸国からの貨物の輸入
については国境での通関となる。
<輸入通関>
輸入者は輸入申告書 (DIC: Declaration d’Importation Commerciale) を
作成し、Proforma Invoice を添付して中央銀行 (CBCA Bank) に提出、関税
の納税を行う(この時、輸入者の取引銀行にも輸入の事実を連絡しておかな
ければならない。)。
貨物の引取りには後述の検査証等が必要となるが、それらの検査を受ける前
に事前に関税の支払いは済ませ、全ての要件が整ったことが確認された段階
で輸入通関は完了し、貨物搬出が許可される。
輸入申告に必要な関係書類は以下の通り。
① Bill of Lading
② Border Crossing Authorization
③ Cargo Release Order
45
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
Collection Order
Commercial Invoices
Customs Attestation
Customs Import Declaration
Electronic Cargo Tracking Receipt
Form S101 (Transit document)
Import License
Insurance Certificate
⑫
⑬
⑭
⑮
⑯
⑰
Packing List
Pre-Shipment Inspection Clean Report of Findings
Tax Certificate
Technical Standard/Health Certificate
Terminal Handling Receipt
Truck Manifest (Feuille de Route)
4.船積前貨物検査 (PSI: Pre-Shipment Inspection)
施行: 2003 年 11 月
対象: FOB 50 万 CFA 以上の貨物
主管: 中央アフリカ政府
検査実施地:輸出国
委嘱先:BIVAC (Bureau Veritas)
要領:
(1) 中央銀行の関税納税受領書と Proforma Invoice のコピーと共に、輸
入申告書を BIVAC に提出する。
(2) 輸入申告の内容は電子的に輸出地最寄りの BIVAC に回付される。
(3) 輸出地をカバーする BIVAC は輸出者にコンタクトをとり、輸出者か
ら Proforma Invoice および商品の品質等に係る資料を取り寄せた上
で、実際の検査の日取りを決める。
(4) BIVAC の検査員が輸出者立会いの下に商品の検査を行い、商品が
Proforma Invoice および輸入申告書と齟齬が無いかを確認する。
(5) 申告書との齟齬が無いことが確認された商品については、
“Satisfactory Report”が BIVAC により発行され、併せて輸出者の
立会人も確認のための署名を行う。
(6) Full Container Cargo の場合は BIVAC 検査員が検査済みシールで厳
封し、そのシール番号は登録され Attestation de Verification (AV)
に記録される。
46
(7) 輸出地の BIVAC は輸出者から提出を受けた Final Invoice に基づき、
価格の妥当性をチェックする。
(8) BIVAC の専門員は中央アフリカ当局の規定に従って税関の税番区分
システムにアクセスする。
(9) 商品の品質、数量、税番、価格のいずれもが適正であった場合、輸
出地の BIVAC は Attestation de Verification (AV)を発行する。
(10)
この AV は中央アフリカの BIVAC に伝送され、貨物引取のために
必要とする輸入者に手交される。
5.貨物トラッキング票(CTN: Cargo Tracking Note)
委嘱先:Antaser Afrique
要件:
 輸出地にて船積される貨物が中央アフリカにて認可する標準をクリ
アしているかのチェックと、その後、問題無く中央アフリカまで移
送されるかのチェックとなる。
 貨物の荷揚地においては、同地の代理店が全ての荷揚げに立ち会い、
CTN に基づいて齟齬が無いかを検査する。

CTN の検査実施は貿易取引実行者の義務で、CTN が無い場合は通関が
遅れ、ペナルティーが科せられる。
 CTN の検査代金は輸出者 (Shipper) の負担となる。
趣旨: 貨物、荷主、荷受人、本船、船積港、荷揚港に係る CTN の情報
は、輸入国までの貨物の流れについての信頼性の高い情報とな
り、商品の特定と統計面での必要性をカバーすると同時に安全
な海上輸送に寄与する。
6.Single Window
インターネットでの調査の限りでは、同国での Single Window に該当
するシステムは見当たらない。
≪10≫
チャド共和国(内陸国)
(Republic of Chad)
1.一般概要
地域:
中央アフリカ
47
首都:
国土:
人口:
語圏:
GNI:
通貨:
ンジャメナ (N’Djamena)
128.4 万㎢
1,200 万人 (2012 年 UNFPA)
フランス語
98 億ドル(2012 年 世銀)
770 ドル/人(2012 年 世銀)
CFA フラン
2.輸出入構造
輸出:
41.5 億ドル(2012 年 EIU)
石油、畜産物、綿花
(米国、中国、カナダ、インド、日本)
輸入:
26.7 億ドル(2012 年 EIU)
石油部門、非石油部門、公的部門
(中国、カメルーン、フランス、サウジアラビア、米国)
3.輸入申告





チャドは内陸国につき、輸入貨物は臨海国の港で陸揚げされた後に、陸路に
より国境まで運送され、その国境で通関が行われる。
貨物は本船が入港した荷揚港で申告を掛けるとともに、チャドでも税関に申
告を行う。
輸入者は荷揚港と国境の両方の輸入申告手続きが完了したことを確認し、必
要な諸経費をそれぞれの場所の宛先に支払う。
支払が行われた後に貨物の引渡が行われる。
申告に必要な書類は以下の通り。
① Import Declaration
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
Bill of Lading
Cargo Release Order
原産地証明書
Commercial Invoice
Customs Import Declaration
Electronic Cargo Tracking Note (eCTN)
Form D15 (Transit Bond Documents)
Import Licenses
Packing List
Pre-shipment Inspection Clean Report of Findings
48
⑫ Terminal Handling Receipt (コンテナターミナルの取扱費領収書)
4.船積前貨物検査 (PSI: Pre-Shipment Inspection)
対象: 200 万 CFA 以上の貨物
主管: 経済財務省 (Ministry of Economy and Finance)
委嘱先:BIVAC (同社輸出国管轄オフィスが輸出国にて検査)
要件: 輸出国において以下の事項について検査を行う。
(1) 輸入の適正性
(2) 商品の品質・数量
(3) 輸出市場の市場価格
(4) 税番
(5) 課税対象金額
(6) 輸入関税の評価
有効期間:発行後 6 か月間(3 か月の延長可)
5.貨物のトラッキング票(CTN: Cargo Tracking Note)
施行:
2013 年
根拠法:
委嘱先:
Decree 04/PR/PM/MTAC/2013
政令 145/MTAC/SGG/2013
Antaser Afrique
6.Single Window
ネットでの調査の限りでは Single Window に該当するシステムは見当た
らない。
≪11≫
コモロ連合
(島国)
(Union of Comoros)
1.一般概要
地域:
南アフリカ
首都:
モロニ (Moroni)
国土:
0.2236 万㎢
人口:
70 万人 (2013 年 UNFPA)
語圏:
フランス語(公用語)
GNI:
5.959 億ドル(2012 年)
49
通貨:
840 ドル/人(2012 年)
コモロ・フラン (Comorian franc)
2.輸出入構造
輸出:
0.229 億ドル(2013 年 EIU 推定)
クローブ、イラン・イラン(精油)、バニラ
(オランダ、シンガポール、トルコ、フランス)
輸入:
2.322 億ドル(2013 年 EIU 推定)
石油製品、米、輸送機器および部品
(パキスタン、フランス、UAE,インド)


3.輸入手続き
輸入申告に必要な文書は以下の通り
① Bill of Lading
② Commercial Invoice
③ Customs Import Declaration
④ Delivery Order
⑤ Packing List
⑥ Pre-Shipment inspection Clean Report of Findings (CRF)
⑦ Tax Certificate
⑧ Terminal Handling Receipts
税関システムとして国連が開発した ASYCUDA++が導入されている。

4.船積前貨物検査 (PSI: Pre-Shipment Inspection)
輸出国においてコモロに輸出される貨物については、船積前にコモロ政府が
指定した国際検査機関 COTECNA 社による商品の数量、品質、仕様、市場価格

との乖離の有無等に関する検査 PSI を受けなければならない。
上記 PSI 検査に合格した場合は、その証として輸入通関用証明書(CRF)が発
行され、これは上記の通り輸入通関の際の必要書類の一つとなる。
6.Single Window
貿易取引の円滑化に直接関係する Single Window は未設定と推測され
る。
コモロには Single Window と称されるシステムが稼働しているが、海外
の投資家がコモロで事業を起こす時に必要となる諸手続きが One Stop
で可能となるような機能を提供しているものと思われる。
50
≪12≫
コンゴ共和国
(Republic of Congo)
1.一般概要
地域:
中央アフリカ
首都:
国土:
人口:
語圏:
GDP:
通貨:
ブラザビル (Brazzaville)
34.2 万㎢
420 万人 (2012 年)
フランス語(公用語)
137 億ドル(2012 年 世銀)
約 2,550 ドル/人 (2012 年
CFA フラン流通国
世銀)
2.輸出入構造
輸出:
輸入:






93 億ドル(2010 年 EIU)
石油、木材、砂糖
(中国、米国、フランス、オーストラリア)
35 億ドル(2010 年 EIU)
石油セクター、非石油セクター
(フランス、中国、ブラジル、米国)
3.輸入手続き
輸出国において船積前貨物検査 (PSI) が必要で、PSI 業務委託先は BIVAC
International (Bureau Veritas のグループ企業。Bureau Inspection,
Valuation, Assessment and Control) である。
輸入者はコンゴ所在の BIVAC 社に PSI 依頼書(Pre-Shipment Inspection
Order (PIO) )を提出する。依頼書は輸出国最寄の BIVAC オフィスに回付さ
れ、同オフィスはこれに基づき輸出者に検査申請用紙を送付する。
検査完了後、検査を実行した BIVAC から輸入通関用証明書 CRF (Clear Report
of Findings) が発行される。
税関システムとしては国連 UNCTAD が開発・提供する ASYCUDA++が導入され
ているが、名称は SYDONIA++となっている。
コンゴ共和国の電子通関申告フォームは DAU (Unique Administrative
Document) と呼ばれ EU の SAD フォームに準拠している。
通関申告時に必要となる書類は以下の通り。
51
①
②
③
④
⑤


DAU
Commercial Invoice
B/L
納税証明書
入港前輸入申告/輸入ライセンス/BIVAC 証書(食品など特定貨物につ
いて)
税関での申告に係る査定作業は次の要領で行われる。
① 書面審査部門
② 検品部門(必要と判断された場合)
③ 関税収納部門
④ 通関業務最終部門 (Commercial Transaction Department – OPCO)
⑤ 税関長の承認
上記の査定作業が終了したものについては、DAU に税関長のスタンプと署名
が付され、これを以て貨物の引取りが可能となる。
4.Single Window
コンゴ共和国は、Single Window として導入されたシステムを保有する。
① 名称: GUOT (Guichet Unique des Opérations Transfrontalières)
② 組織: 民間航空・海上貨物輸送省(Ministère des Transports de
l'Aviation Civile et de la Marine Marchande)傘下の組織で、商工
関連公共機構 EPIC (Etablissement Public à caractère Industriel et
Commercial) と位置づけられている。
③ 時期: 計画 2007 年
構築 2013 年
④ 目的:
(a) 国際取引の円滑化推進
(b) 貿易関連手続の簡易化
(c) 貿易関連業務の経費節減
(d) 物流に係る時間の短縮
(e) 証明書類の電子発行、統計資料の提供等
(f) 貿易関係者へのセキュリティー供与
⑤ サービス提供形態:サービスはインターネットを通じた Web あるいはシ
ステム連携で提供され、文書の XML での作成・暗号化、データの共用等
が可能となる。
⑥ 利用者: 民間側: 輸出入者、運送会社、荷受人、銀行等
行政側: 技術省、商業省、税関、港湾当局等
⑦ 法制: GUOT 構築
法令:Loi No.16-2013 (2013/07/19)
52



政令:Décreto No.2014-77 (2014/03/06)
電子署名に係る政令:Décreto No.2014-596 (2014/11/03)
⑧ 効果: 貿易や通関に係る業務が簡素化・円滑化されることで、国際物
流に係る経費と時間の節減効果が期待されている。
GUOT は XML データの処理にも対応しており、貿易関連文書に係る国境を越
えてのデータ交換を視野に入れている。
また税関システムである SYDNIA++は別途併行稼働しているが、当面は両シ
ステムが連携した状態で、国内での One Stop Service 機能を充実していく
ことに注力されるのではないかと思われる。
e-Government, e-Commerce, e-Banking の実行・強化も GUOT の目標とする
ところである。
≪13≫
コンゴ民主共和国
(Democratic Republic of Congo)
1.一般概要
地域:
中央アフリカ
首都:
キンシャサ (Kinshasa)
国土:
234.5 万㎢
人口:
6,780 万人 (2012 年 UNFPA)
語圏:
フランス語(公用語)
GDP:
179 億ドル(2012 年)
約 220 ドル/人 (2012 年)
通貨:
コンゴ・フラン(FC)
2.輸出入構造
輸出:
94.7 億ドル(2011 年)ダイヤモンド、原油、ベースメタル
(中国、ザンビア、米国、ベルギー、韓国)
輸入:
89.1 億ドル(2011 年)消費財、資本財、エネルギー、原材料
(南アフリカ、中国、ベルギー、ザンビア)

3.輸入手続き
税関と商業省による省令 No.106/CAB/MIN/FINANCES/2006 に基づき、2006 年
以降、2,500 米ドル以上の貨物については、輸出国において船積前貨物検査
53






(PSI) が必要となっている。PSI 業務受託先は BIVAC International (Bureau
Veritas のグループ企業。Bureau Inspection, Valuation, Assessment and
Control)である。
BIVAC に対する PSI の依頼は依頼書(Pre-Shipment Inspection Order (PIO) )
を以って行い、PIO は各商業銀行に登録される。
輸出国で検査完了後、検査を実行した BIVAC から次の文書が発行される。
① 検査合格証
AV(Attestation de Verification) あるいは
検査不合格通知
ARA
(Avis de Refus d’Attestation)
② 検査済印が押印されたインボイス
PSI 検査合格証無しにコンゴ民主共和国に輸入される貨物については FOB 価
格の40%が課税される。
この他に通関に必要となる関係書類は以下の通り。
① Commercial Invoice
② Packing List
③ Bills of Lading / Air Waybill
④ Import License
⑤ Pro-forma Invoice
⑥ Exporter’s export declaration
⑦ 運送保険証
⑧ 原産地証明(必要な場合)
税関システムとしては国連 UNCTAD が開発・提供する ASYCUDA World が導入
されている。
国連 UNCTAD と WCO は 2013 年から共同で、ASYCUDA の性能評価のためのシス
テム ASYPM (ASYCUDA Performance Measurement Module)の開発を手掛けて
いるが、コンゴ共和国は、その適用第一号として 2015 年 4 月 24 日 ASYPM 導
入契約を行っている。
4.貨物トラッキング票
(通常 Electronic Cargo Tracking Note (ECTN) と呼ばれている登録
票だが、コンゴ民主共和国では FERI (Fiche Electronique de
Renseignement a l’Importation) と称されている。)
制度運用会社:OGEFREM 社 (Public Enterprise)
義務者:
輸出者
実施国:
輸出国(貨物の積出国)
54
要領:
OGEFREM 社の Web サイトから FERI Certificate のフォーム
をダウンロードし、B/L 一件毎に FERI Loading Certificate 1
枚を作成する。
Loading Certificate には連番が振られ、OGEFREM の代理店
が一件毎に日付とスタンプを押印のうえ署名する。
この Loading Certificate が必須となる。
5.Single Window
コンゴ民主共和国は、Single Window として導入されたシステムを保有
する。
① 名称: GUCE (Guichet Unique du Commerce Extérieur)
② 方式: Single Window を受注者が自己資金で構築し、10年間の運用収
益で投下資本を回収し、10年後にシステムをコンゴ民主共和国政府に
引き渡す BOT 方式である(今後民主共和国の公的借り入れを増やさない
で Single Window の構築を行い、10年間の操業期間を通じて操業のノ
ウハウの習得を行う計画。)。
③ 受注: 2014 年 Bureau Veritas BIVAC BV とシステム運用に多くの経験

を持つ SOGET 社の二社からなる仏コンソーシアムが上記契約を受注、そ
の根拠法として政令 No.013/CAB/MIN/ECO&COM/2014 (2014/8/12) が発せ
られた(計画自体は 2009 年から推進されていた。)。
④ 機能: 全ての貿易関係者は標準化されたフォーマットの文書で GUCE に
入力する。その文書の法的有効性は保証される。
⑤ 効果: 電子プラットフォームの構築は物流、管理業務、輸出入の公的
手続の Paperless 化を実現する。
Single Window を BOT 方式で BIVAC/SOGET コンソーシアムに発注する一方、
税関システムの ASYCUDA についても、上記通り ASYPM (ASYCUDA Performance
Indicators Module) を取り入れて性能評価をすることになっている。Single
Window に全ての機能を盛り込むのではなく、例えば税関のシステムは ASYPM
に置いて、Single Window はそれに連携する形をとるのか等、向後検討され
る課題が幾つかあるのではないかと思われる。
≪14≫
コートジボアール共和国
(Republic of Côte d'Ivoire
55
- Ivory Coast)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
ヤムスクロ (Yamoussoukro) 首都
アビジャン (Abidjan)
実質的首都機能を持つ
国土:
32.2 万㎢
人口:
2,060 万人 (2012 年 UNFPA)
語圏:
フランス語(公用語)
GDP:
通貨:
220 億ドル(2011 年
GNI 1,090 ドル/人
CFA フラン流通国
世銀)
(2011 年
世銀)
2.輸出入構造
輸出:
105 億ドル(2009 年 EIU)カカオ・原油・石油製品・天然ゴム
(米国、オランダ、ドイツ、ナイジェリア)
輸入:
63 億ドル(2009 年 EIU)食品・原油・石油製品・一般機械
(ナイジェリア、フランス、中国、タイ、コロンビア)





3.輸入手続き
2013 年 7 月、Webb Fontaine Group 社(UAE Dubai に本社を置く、電子政
府や電子貿易、Single Window の構築を手掛ける IT 企業)に、輸入貨物の
評価区分や安全貿易関連の管理等、および Single Window の設置・運営を委
託した。
これを受けて Webb Fontaine Group 社は National Single Window GUCE およ
び輸入貨物の管理に係る National Ruling Center の構築を行った。
National Ruling Center は WTO が提示している International Principle of
Valuation に即した輸入貨物の文書管理や WCO による Harmonized System に
沿った輸入貨物の評価、関税の査定および安全貿易管理を行うことを目的と
している。
コートジボアールにおいても、アフリカの他の多くの国と同様に船済前貨物
検査 (PSI) を課していたが、National Ruling Center の業務開始を受けて、
漸次輸出国における PSI を廃止し、同国における検査だけに集約する方向と
なっている。
輸入手続きを行うには認可を受けた通関業者の起用が必要である。
56




輸出入手続に対応する税関システムは国連が開発した ASYCUDA World だが、
同国では SYDAM (Système de Dédouanement Automatisé des Marchandises)
World と呼んでいる。
従来、通関業者は輸出入申告のために SYDAM システムに直接アクセスしてい
たが、上記 Single Window GUCE が SYDAM のフロントに置かれることで、GUCE
を経由してアクセスすることになる。実際、2015 年1月から GUCE において
Declaration 用のモジュールが稼働開始となった。
GUCE に入力された輸出入申告データは自動的に SYDAM にシンクロされ、税
関での輸出入申告の査定等の作業が行われるようになっている。
輸入申告の添付書類は以下の通り。
① DAT (Anticipated Import Declaration 本船入港前の輸入申請) 2 部
② Final Documents Delivery Advice Form (船荷の概要説明等)
③ Final Invoice(輸出申告等に使用したのではない、最終 Invoice)1 部
④ 運送書類(B/L 等)1部
⑤ Packing List 1 部
⑥ 原産地証明書 1 部
⑦ 保険料受取証 1 部
⑧ 案件により必要となる他書類(燻蒸消毒証明、技術仕様書等)
4.Single Window GUCE
① 名称: GUCE (Guichet Unique pour le Commerce Extérieur)
② 組織: Webb Fontaine Group 社
③ 開始: 2014 年 7 月 4 日付の Circular 1678 号により、試験的に運用が
開始されている。
④ 関係機関のサポート体制(システム連携ではない)
Ministry of Commerce
Economy & Finance
Transport
Infrastructure
Mines, Petroleum, Resources & Energy
Health & Fight against AIDS
Livestock & Fishery Resources
Agriculture
Water & Forest
Industry
Culture & Francophonie
57
Foreign Affairs
Central Bank
Ruling Center
Chamber of Commerce
⑤ 機能:
 輸出入申告
 Manifest 取扱い
≪15≫
ジブチ共和国
(Republic of Djibouti)
1.一般概要
地域:
東アフリカ
首都:
ジブチ (Djibouti)
国土:
2.32 万㎢
人口:
語圏:
GNI:
通貨:
88 万人 (2013 年 世銀)
フランス語(通用語)
14.56 億ドル(2013 年 世銀)
1,270 ドル/人 (2009 年 世銀)
ジブチ・フラン(Djiboutian Franc DJF)
2.輸出入構造
輸出:
1.14 億ドル(2012 EIU)
車両(再輸出品)、現地製造品
(ソマリア、UAE、イエメン、エジプト)
輸入:


5.65 億ドル( 2012 EIU)
食料、石油製品、カート、機械・電気器具
(中国、サウジアラビア、インド、インドネシア)
3.輸入手続き
輸入者は輸入手続きに何が必要かを税関あるいは貿易省にコンタクトして
確かめる(輸入するものによって必要書類も異なる。)。
輸入者は貨物を積載した本船が入港する港の税関で、輸入申告を行い、その
際上記で調べた必要書類を一緒に提出する。
58




書類の齟齬が無いかがチェックされ、必要に応じて貨物の現品検査も行われ
る。
関税等の支払いが行われる。
税関手続きとは別に、本船到着港の港湾当局による検査も受けなければなら
ない。通常税関手続きと港湾手続きは併行して行われる。
港湾手続きの手数料を精算する。
関税が支払われ、港湾手数料も精算された段階で貨物の搬出許可が下りる。
上記に必要な関係書類は以下の通り。

① Idenrtification documents of trader (貿易業者登録)
② Commercial Invoice(輸出者が発行したもの)
③ Bill of Lading
④ Terminal Handling Receipts / Gate Pass
⑤ Delivery Order
⑥ Certificate of Origin
⑦ Import License
⑧ Packing List
税関システムとして ASYCUDA World が導入されている。




COMESA をベースとしたエチオピア―ジブチ間の貨物トラッキングシステム
構築が検討されていたが、現在は一時停止されている模様である。
船積前貨物検査(PSI) や貨物トラッキング票(ECTN)は不要のようである。
4.Single Window
未設定と推測される。
≪16≫
エジプト・アラブ共和国
(Arab Republic of Egypt)
1.一般概要
地域:
北アフリカ
首都:
カイロ (Cairo)
国土:
100 万㎢
人口:
8,600 万人
(2014 年 エジプト中央動員統計局)
語圏:
英語(通用語)
59
GDP:
通貨:
2,719 億ドル(2012/13 年 エジプト財務省)
3,250 ドル/人 (2012/13 年 エジプト財務省)
エジプト・ポンド(1/100=ピアストル)
(Egyptian pound, Piaster)
2.輸出入構造
輸出:
259.7 億ドル(2012/13 年 エジプト中央銀行)
原油、原綿、衣料品等
(イタリア、米国、インド、UAE、英国等)
輸入:




575.1 億ドル(2012/13 年 エジプト中央銀行)
燃料、中間財、原材料等
(米国、中国、ドイツ、UAE、クウェート、スイス等)
3.輸入手続き
エジプトに輸入される貨物は、商品、原産地、輸出者等が従来からの継続取
引によるものであっても、全て検査の対象となる。
輸入される貨物はエジプトの規格に適合する確認が得られないと市場での
販売はできない。輸入される貨物の規格について、エジプト規格に該当する
規格が存在しない場合は、エジプトが加盟する国際規格に準拠して取扱われ
る。
本船がエジプトの港に到着した時点での要領は次のとおり。
・税関と保安の両部門からの合同部隊が、貨物の安全性と違法性が無い
かのチェックを行う。
・輸入者は通関に必要な書類を税関に提出する。
・税関は案件ごとに、そのまま通関を認めるか、輸出入管理局 GOEIC
(General Authority of Export and Import Control) の検査に回すか
の判断を行う。
・査定された関税等が支払われた後に貨物の通関が終了する。
上記の「通関に必要な書類」は以下の通り。
・商用インボイス
・原産地証明
・パッキングリスト
・運送書類 (B/L 等)
・プロフォルマ インボイス
・信用状(コピー)
<上記の項は米国商務省国際貿易管理局 International Trade
Administration の 2012 年の情報に基づく。>
60




輸入品の特例として以下の商品については輸出国において船積前に検査が
実施され Quality Certificate を得る必要があるとの規定(No.906/2012)
がある。
① Readymade garments/clothes (既製服)
② Carpet and carpet floor covering (カーペット、敷物)
③ Home textiles (家庭用布地)
④ Footwear and sport shoes (靴、運動靴)
⑤ Leather bags(革製バッグ)
4.Single Window
エジプトには EITP (Egyptian International Trade Point) と呼ばれるサ
イトが通商産業省 (Ministry of Trade and Industry) によって提供されて
おり、これが Single Window と称されることがあるようだが、実質的には
エジプトの国際貿易推進のためのポータルサイトで、いわゆる Paperless
Trade の基盤となるような National Single Window ではないと思われる。
因みに EITP のサイトには目標として次のように記述されている。
① エジプト製品の新たな市場の開拓
② 貿易円滑化に係る情報を提示することで貿易業務の経費を低減
③ e-Commerce の推進
④ 貿易における中小企業の役割の強化
⑤ 経済および貿易分野における最先端を享受する。
1999 年ムバラク大統領が Egyptian Information Society Initiative を発
したことにより、エジプトの情報化が積極的に進められ、現在国内的には電
子政府のシステムが稼働している状況にある。しかし貿易分野における情報
化については未だ十分とは言えない様子で、向後、同国が参加している地域
経済連合(COMESA、CEN-SAD)とのデータ連携を推進するなど、いくつかの
課題があるように思われる。
≪17≫
赤道ギニア共和国
(Republic of Equatorial Guinea)
1.一般概要
地域:
中央アフリカ
首都:
マラボ (Malabo)
国土:
2.8051 万㎢
61
人口:
語圏:
GNI:
76 万人 (2013 年 世銀)
スペイン語(公用語)
108 億ドル(2013 年 世銀)
14,320 ドル/人
CFA フラン
通貨:
2.輸出入構造
輸出:
159 億ドル(2012 年 EIU)
天然ガス、石油、木材
(スペイン、中国、イタリア、日本)
69 億ドル(2012 年 EIU)
油類、ガス掘削用機材等
(スペイン、米国、フランス、中国)
輸入:



3.輸入手続き
輸入申告には以下の関係書類が必要となる。
(1) Bill of Lading
(2) Cargo Release Order
(3) Commercial Invoice
(4) Customs Declarations (D-3 Definite Import)
(5) Packing List
(6) Terminal Handling Receipt
船積前貨物検査(PSI)や貨物の内容・動静状況報告(ECTN)は不要である。
ASYCUDA 税関システムは未導入である。
4.Single Window
未設定
≪18≫
エリトリア国
(State of Eritorea)
1.一般概要
地域:
東アフリカ
首都:
アスマラ (Asmara)
62
国土:
11.76 万㎢
人口:
560 万人
(2012 年 Population Reference Bureau)
語圏:
アラビア語
GNI:
23 億ドル(2011 年 世銀)
430 ドル/人 (2011 年 世銀)
通貨:
ナクファ(Nakfa)
2.輸出入構造
輸出:
0.84 億ドル(2009)
食糧・家畜、ソルガム、繊維製品、食料、工業品
(イタリア、スーダン、サウジアラビア、中国、英国)
輸入:
0.379 億ドル(2009)
機械、石油製品、食料、工業品
(サウジアラビア、エジプト、中国、インド、ドイツ)
3.輸入手続き
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
輸入申告に添付が必要となる関係書類は以下の通り。
Bill of Lading
Cargo Release Order
Certificate of Origin
Commercial Invoice
Consular Invoice(在輸出国エリトリア領事館が裏書署名した Invoice)
Customs Import Declaration
Terminal Handling Receipts
Foreign Exchange Authorization(外貨割り当て証)
⑨
⑩
⑪
⑫
⑬
Import License
Packing List
Pre-Shipment Inspection Clean Report of Findings(現在要否不明)
Tax Certificate
Technical standard/health certificate(現在要否不明)
4.船積前貨物検査(PSI: Pre-Shipment Inspection)
エリトリアは 2006 年の段階で、この制度を適用していたが、現在も適
用しているか不明。
63
5.Single Window
未設定と推測される。
≪19≫
エチオピア連邦民主共和国(内陸国)
(Federal Democratic Republic of Ethiopia)
1.一般概要
地域:
東アフリカ
首都:
アジスアベバ (Addis Ababa)
国土:
109.7 万㎢
人口:
9,173 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
英語(通用語)
GNI:
374 億ドル(2013 年 世銀)
410 ドル/人 (2012 年 世銀)
通貨:
ブル(Birr)
2.輸出入構造
輸出:
31.1 億ドル(2012)
コーヒー、チャット、金、革製品、油糧種子
(中国、ドイツ、米国、サウジアラビア、ベルギー)
輸入:
95 億ドル(2012)
石油、石油製品、化学製品、機械、自動車、穀物・穀類、繊維
(中国、米国、サウジアラビア、インド)
3.輸入手続き


エチオピアの税関はエチオピア中央銀行の傘下にある。
従って通関のための申告は中央銀行に提出される。
輸入者は銀行に以下のいずれかを提出しなければならない。
(1) 貿易省(Ministry of Trade)発行の輸入ライセンス
(2) 産業省(Ministry of Industry)発行の産業ライセンス(Industry
License)
(3) 投資局(Investment Agency)発行投資ライセンス(Investment
License)
64



輸入申告には次の内容が記述された仮インボイス(Proforma Invoice)/契
約書を添付する必要がある。
(1) 商品の型番(Type)
(2) 商品の品質
(3) 単価
(4) FOB 価格
(5) 運賃(契約条件による)
(6) その他費用
(7) 保険は自国主義につき輸入者はエチオピアで保険の付保を要する。
輸入に適用することが承認される支払い条件
(1) 信用状
(2) 支払渡し (Documents against Payment)
(3) 船積前払い(US$5,000 までの案件)
上記の如何なる支払条件でも、契約に当たっては、必ず以下の文書の提出を
要求しなければならない。
(1) 商用インボイス(Final Invoice) 供給国の商工会議所の認証が必要。
(2) B/L, Airway bill, Truck way bill, Railway Manifest の原本
(3) 原産地国のインボイス(原産地国商工会議所の認証が必要)
(4) パッキングリスト
(5) 品質証明書





4.品質標準適合性チェック
貿易省の要請によりエチオピアに輸入される 124 品目につき、品質標準適合
性チェックが必要となった。
検査の委嘱を受けたのは国際検査会社の INTERTEK 社である。
対象となる 124 品目は次の分野のものである。
(1) 食品および加工食品
(2) 化学品
(3) 繊維、皮革、プラスティック、ゴム
(4) 建設資材
(5) 電気および電子製品
検査に合格した案件については合格証(Certificate of Conformity)が発
行され、輸入申告における必要書類となる。
<注>
上記の検査の他に、中国からの輸入には別途「船積前貨物検査」が必要。
65



5.Single Window
名称: eSW
2013 年 12 月、アフリカ投資環境推進協会 (ICF: The Investment Climate
Facility for Africa) とエチオピア歳入庁税関 (ERCA: Ethiopian Revenues
and Customs Authority) の間で、エチオピアにおける国際貿易円滑化のた
めの Single Window 構築用として 730 万ドルの署名がなされた。
計画の主たる目的は次の通り。
(1) 輸出入手続を簡素化し、通関のための書類準備の時間と費用を縮減
する。
(2) 以ってエチオピアのビジネス環境をより競争力のあるものにする。
(3) エチオピアの投資機会については、より魅力のあるものにする。
≪20≫
ガボン共和国
(Gabonese Republic)
1.一般概要
地域:
中央アフリカ
首都:
リーブルビル (Libreville)
国土:
26.7667 万㎢
人口:
170 万人 (2013 年 UNFPA)
語圏:
フランス語(公用語)
GNI:
164 億ドル(2012 年 世銀)
10,070 ドル/人
通貨:
CFA フラン
2.輸出入構造
輸出:
107.3 億ドル(2012 年 EIU)
原油、マンガン鉱、木材等
(日本、米国、オーストラリア、インド)
輸入:
36.7 億ドル(2012 年 EIU)
資本財、消費財等
(フランス、中国、米国、ベルギー)
3.輸入手続き
66

全ての輸入には輸入申告(Detailed Declaration)が必要で、次の裏付け書類
を添付しなければならない。
(1)
Original Invoice
(2)
Bill of Lading
(3)
Packing List
(4)
Insurance
(5)
ガボン荷主評議会(Gabonese Shippers’ Council)発行の貨物識
別票
(BIC: Cargo Identification Note)
(6)
(7)



原産地証明書(EU からの場合は EUR 1 フォーム)
食品の輸入については以下の書類が必要である。
① 放射能汚染がない事の証明
② 植物については植物検疫
③ 動物については動物検疫
関税は納税システム(Clearing Credit)か出納窓口での支払いとなる。
ガボンには従来から SINDARA++と称される通関システムが稼働しており、
ASYCUDA のサポートも得て、申告は電子的に処理される体制となっている。
船積前貨物検査(Pre-Shipment Inspection)は適用されない。
4.貨物トラッキング票 (ECTN=BIETC: Bordereau d'Identification
Electronique de Traçabilité des Cargaisons)
主管: 国立ガボン荷主評議会(CGC: Conseil Gabonais des Chargeurs)
運用: CGC が Web サイトで提供する BIETC システムで管理する。
義務者:
輸出者
Agent: 輸出者が CGC の Web サイトにアクセスすると、各国ごとの
Agent のコンタクト先が提示されている模様。
Agent が輸出国における船積み前の貨物チェック等を代行する
形となる。
要領:
 新しい輸出者は先ず CGC の BIETC システムに自社を登録する。
 指定された Agent に(on-board 前の)B/L を手交する。
 Agent は船積を確認(verify)し、輸出者から検査料金の支払を受け
る。
 輸出者は船積前にシステムから BIETC のブランクフォームを呼出し、
所定の事項を入力する。
67




Agent は入力された BIETC をチェックし、問題が無ければ”Prior
Agreement”(船積前段階における記入事項に係る合意というような
意味と思われる)を行う。(船積の5日前まで)
船積後、輸出者は実際の船積と BIETC の記述に齟齬が無いかをレビ
ューし、必要があれば修正を行った上で、Final BIETC を発行する。
Agent は Final BIETC をチェックし、問題がなければ”Final
Validation” を付与する。
Final Validation が付いた BIETC は、通関手続きの所要書類として
有効となる。
5.ガボン貨物の適合性評価システム
(PROGEC)
(Programme Gabonais d’Evaluation de la Conformite)
主管:
ガボンの政府機関であるガボン基準局 (AGANOR: Agence
Gabonaise de Normalisation)
開始:
2015 年 8 月 1 日
委嘱先:
INTERTEK 社
目的:
ガボンの消費者を輸入商品の品質・安全性の面から保護。




要領:
輸入品は INTERTEK 社が発行する基準合格証(Conformity Certificate)
を具備しなければならない。
基準合格証は輸入通関の必要書類となる。
基準合格証は、関係するガボンの技術基準、国内、地域、国際標準をク
リアしていることを確認するものである。
ガボンの当局は輸入貨物について抜き打ち調査を行い、上記が機能して
いるかをチェックする。
6.Single Window
ガボンは 2012 年に”Single Window Clearance”と称するシステムを立
ち上げたとしているが、機能的にはガボンで新規に事業を起こす投資家
がガボンにおいて必要な諸手続きを One Stop で処理できるようにした
もののようで、いわゆる電子貿易に供されたシステムではないと思われ
る。
68
≪21≫
ガンビア共和国
(Republic of The Gambia)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
バンジュール (Banjul)
国土:
1.13 万㎢
人口:
200 万人 (2014 年 世銀)
語圏:
GDP:
通貨:
英語(公用語)
9.14 億ドル(2013 年 世銀)
GNI 510 ドル/人
(2013 年
ダラシ (Gambian Dalasi)
世銀)
2.輸出入構造
輸出:
1.6 億ドル(2014 年 EIU)
外国製品の再輸出、落花生製品(2007 年 EIU)
(中国、インド、英国、タイ、ベルギー)(2013 年 EIU)
輸入:



3.464 億ドル(2014 年 EIU)
食料、飲料、機械・輸送機器、鉱物・燃料(2007 年 EIU)
(セネガル、ブラジル、インド、インドネシア)(2013 年 EIU)
3.輸入手続き
税関の業務に責任を持つのはガンビア歳入庁である。
通関のために必要となる関係書類は以下の通り。
(1)
Bill of Lading (商品名等全て英文で記載する事必須)
(2)
Certificate of Origin
(3)
Cargo Release Order
(4)
Commercial Invoice
(5)
Packing List
(6)
Customs Import Declaration
(7)
Technical Standard/Health or Environmental Certificate
ガンビアの関税は基本的に同国が所属する地域共同体 ECOWAS の関税基準に
準拠しており、次の 5 つに区分されている。
0%
ライフライン関係等の社会財
5%
基本的に必要なもの、生産資材、資本財等
10%
中間製品等
69


20%
最終消費財その他
35%
経済発展の為に課税が必要なもの
税関システムとして ASYCUDA++が導入されている。
船積前貨物検査(Pre-Shipment Inspection)、貨物のトラッキング票(CTN:
Cargo Tracking Note)は不要となっている。
5.Single Window
広範囲な Single Window は未設定だが、2014 年から ”Single Window
Business Registry System” が稼働しており、ガンビアの企業が電子
的に登録され、電子署名の承認もできるようになっている。これが将来
的に電子貿易に連携する Single Window に発展する可能性はあると思わ
れる。
≪22≫
ガーナ共和国
(Republic of Gahna)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
アクラ (Accra)
国土:
23.9 万㎢
人口:
2,590 万人
(2013 年 UNFPA)
語圏:
英語(公用語)
GDP:
458 億ドル(2013 年 世銀)
約 1,770 ドル/人 (2013 年
通貨:
ガーナセディ
世銀)
(Ghana Cedi)
2.輸出入構造
輸出:
130.17 億ドル(2013 年暫定 ガーナ中央銀行)
金、石油、木材、カカオ豆・製品
(南アフリカ、オランダ、英国、ベナン、ベルギー)
輸入:
170.64 億ドル(2013 年暫定 ガーナ中央銀行)
機械類、石油、食料品
(米国、中国、ナイジェリア、フランス、ベルギー)
70








3.輸入手続き
輸入申告は通関業者によって行われる。
案件を担当する通関業者は必要事項を、Ghana の Single Window である Ghana
Community Network (GC Network) の通関申告書 SAD (Single Administrative
Document) フォーマットに入力する。
申告データが査定されるとフォーマットの右上に Declaration Number が付
与される。
輸入者は SAD を書面に印刷し、SAD に表記された関税額を銀行に支払う。
支払を受けた銀行は税金納付を GC Network に入力し、輸入者に納付証明を
発行する。
輸入者は SAD、FCVR(次項参照)、納付証明と、次の書類を以って通関申請
を行う。
① Invoice
② Bill of Lading / Airwaybill
③ Cargo Manifest
④ Importer’s tax clearance certificate
SAD に記載された通関区分に従い、書類検査、貨物検査が行われ、検査結果
は SAD の裏面に記載され、GC Net にも入力される。
貨物引取に際しては貨物置場の出口ゲートで SAD に出荷のスタンプが押さ
れ、このスタンプが押された SAD が貨物の受取と関税支払の証拠となる。
4.貨物揚地検査(Destination Inspection)
主管:
貿易産業省(Ministry of Trade and Industry)
法令:
輸出入法 1995 503 条 (Export and Import Act)
費用:
ガーナ政府の負担



貿易産業省は、2000 年、それまでの船積前貨物検査 (PSI) 方式から揚地検
査方式(Destination Inspection Scheme)に切り替えた。
指定揚地検査受託先は相手国や輸送手段より次の各社から選択される。
① Gateway Services Limited (GSL) - Cotecna
② BIVAC International Ghana Ltd. (Bureau Veritas グループ企業)
③ Ghana Link Network Services Ltd.
④ Inspection Control Services Ltd.
⑤ Webb Fontaine (Gh) Ltd.
輸入者は本船のガーナ入港 10 日前に、次の書類を上記の検査機関に提出し
なければならない。
71

① Commercial Invoice
② Packing List
③ Bill of Lading
上記書類の提出を受けた検査機関は、最終仕分・評価書 FCVR (Final
Classification and Valuation Report) を輸入者に発行する。FCVR には査
定した関税額と通関時に簡易通関・書類検査通関・貨物検査通関の何れが適
用されるかの区分が明記される。
5.Single Window
ガーナ共和国の Single Window は次の通り。
① 名称:GC Net (Ghana Community Netwrok)
② 組織: PPP として構築・運用されている。
Public:
38%
CEPS (Customs Excise and Preventive
Service) 世銀から資金提供を受ける。
Private:
62%
SGS (フランスの検査会社)
ガーナ荷主評議会 (Shippers Council)
都市銀行2行
Ghana Community Network Services Ltd.という会社を立ち上げ、
SWシステム (GC Net) を同社が自己資本で構築・所有し、
運用する BOO (Build Own & Operate) 方式がとられている。
③ 構成: データ交換機能を旨とする Message Application 部分と、貿易
手続を担当する税関システムの二重構造で成り立っている。
Messaging Application にはシンガポールの Trade Net が導入
され、省庁共通ポータルとしても機能する (eMDA portal)。
税関システムは Ghana Customs Management System。
④ 所管: 通商工業省 Ministry of Trade and Industry (MOTI)
⑤ 開始: 2000 年
⑥ 運用: 運用や保全の費用は政府資金ではなく利用者に FOB ベースの定
率で課金される。
⑦ 義務: 会社組織を収益で賄わせるために、政府は GC Net の使用を義
務化する支援策を講じ、以って財政支出の増大を回避すると同
時に、ガーナの貿易環境の効率化促進を図ることとしている。
⑧ 目的: ・通関所要時間の短縮
・税金の未収額の削減
・通関における透明性の確保
・税関員の裁量範囲の縮減
72
・貿易実態の定量的把握
・統合的な EDI サービスの提供
⑨ 法制: LI 1704 税関自動化法
2002 年施行
(Manifest、通関申告その他手続の GCNet 使用を義務化する。)
電子手続法 (Electronic Transaction Act) 2008 年施行
(電子文書と書面文書、電子署名と肉筆署名 を同等と見做す。)
⑩ 接続: GCNet は歳入庁や行政の各種認可機関、貿易管理機関等に接続
し、一方では輸出入業者、通関業者、運送会社等の民間利用者
に接続している。
⑪ 効果: 貿易や通関に係る業務が簡素化・円滑化されることで、国際物
流に係る経費と時間の節減効果が期待されている。
⑫ 課題: 現在 GCNet は PPP で運用されているが、かなり専門的な知識
と経験が無いと十分な運用ができない。向後 Ghana の担当部局
がハード・ソフト面で学習を進めることが課題であると認識さ
れている。
⑬ WTO の TFA(貿易円滑化協定)と関連した NSW 側の対応:
Article-1: GCNet ポータルサイトに輸出入商品毎のガイダンス提示あり。
Article-2:四半期ごとに利用者と見直しを行い必要な修正を行う。
Article-5:輸出入通関においては当該貨物のトラッキングが可能。
Article-6:規律違反管理は行政省庁により行われ、ポータルで参照可。
Article-7:通関での税番、申告内容評価、許可、リスク管理等も参照可。
Article-8:保税輸送における国境での通関管理に利便性を供与。
Article-9:税関監視下での主要港から内陸地までのコンテナの移送。
Article-10:輸出入は一部 WCO 様式に基づく電子手続で受理可能。
船積前検査は 2015 年 9 月より Customs Pre-arrival
Assessment Report System での対応に変更された。
Article-11:貨物 Tracking は GCNet が有料で提供、内陸国とデータ共有。
≪23≫
ギニア共和国
(Republic of Guinea)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
コナクリ (Conakry)
73
国土:
人口:
語圏:
GDP:
通貨:
24.5857 万㎢
1,170 万人
(2013 年 UNFPA)
フランス語(公用語)
56 億ドル(2012 年 世銀)
GNI 440 ドル/人(2012 年 世銀)
ギニア・フラン
(Guinean Franc)
2.輸出入構造
輸出:
19.276 億ドル(2012 年推定 EIU)
金、ボーキサイト、アルミナ、ダイヤモンド
(インド、スペイン、チリ、米国)
輸入:
22.44 億ドル(2012 年推定 EIU)
資本財、石油製品、中間財、食糧品
(中国、オランダ、インド、フランス)
3.輸入手続き









輸出入を行う者は労働省に貿易業登録(US$40)をする必要がある。
輸出入申告は荷主あるいは経済財務省から認可を受けた通関業者が行う。
ギニアは 1996 年に税収確保政策(PSRD: Programme for Guaranteeing
Customs Revenue)を採用し、国際検査会社 SGS 社に同業務を委嘱した。
委嘱を受けた SGS 社は出荷前の貨物を輸出地で検査する PSI (Pre-Shipment
Inspection) を実施するだけでなく、実質的に検査の結果を反映した税関業
務、関税の徴収までも請け負う事となっていた。
結果として輸入者はその費用として FOB の 0.9%に相当する額を負担するこ
ととなった。
2005 年の SGS 社との契約更改時にはこれを継続しないこととなり、税関業
務は全て税関職員の責任のもとに実施され、これに伴い船積前貨物検査 PSI
も廃止された。
税収確保の観点もあり、輸出入申告書(DDI, DDE)は 6 か月間有効4枚組で
GF15,000 (約 US$8)で販売される。
輸入申告書 (DDI: Descriptive Import Application) は銀行に提出して貨
物の内国貨物化(関税支払)の手続きを行った上で税関の輸入申告に使用さ
れる。
輸入申告に当たって必要となる関係書類は次の通り。
(1)
銀行のスタンプが押印された輸入申告書
74

(2)
Commercial Invoice
(3)
Transport Manifest
(4)
Certificate of Origin (必要な場合)
(5)
動植物検疫証(必要な場合)
国内5税関では ASYCUDA が 1993 年から稼働しており、輸入申告は電子的に
行われ、建前上申告から 72 時間以内に税関手続きが完了することになって
いる。
4.船積前貨物申告
1996 年から国際検査会社 SGS 社と契約していたが、2005 年に契
約を終了し、現在は実施されていない。
6.Single Window
未設定
≪24≫
ギニアビサウ共和国
(Republic of Guinea-Bissau)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
ビサオ (Bissau)
国土:
3.6125 万㎢
人口:
166 万人 (2012 年 世銀)
語圏:
ポルトガル語(公用語)
GNI:
8.21 億ドル(2012 年 世銀)
通貨:
GNI 510 ドル/人
CFA フラン
(2012 年
世銀)
2.輸出入構造
輸出:
1.279 億ドル(2012 年 EIU)
カシューナッツ、魚・エビ
(インド、ナイジェリア、トーゴ、中国、スペイン)
輸入:
1.89 億ドル(2012 年 EIU)
食料品、石油製品、資本財
75
(ポルトガル、セネガル、米国、中国、キューバ)

3.輸入手続き
輸入申告に必要な関係書類は以下の通り。
(1)
Bill of Lading
(2)
Cargo Release Order
(3)
Commercial Invoice
(4)
Customs Import Declaration
(5)
(6)



Import License
Packing List
4.貨物トラッキング票(CTN: Cargo Tracking Note)
実施: 2011 年 10 月
委嘱: ANTASER Afrique 社
主管: 交通・通信局
(State Secretary of Transports and Communications)
ギニアビサウ向けの全ての貨物は、輸出地において船積み前に所定の検査を
受け、国立荷主評議会(CNC-GB Conselho Nacional de Carregadores da
Guine-Bissau)の積地代理人が発行する CTN を取得しなければならない。
CTN は輸入通関に必要で、未提出の場合は通常の関税の倍の関税が課せられ
る。
CTN 申請に必要な書類
(1)
B/L コピー
(2)
Commercial Invoice コピー
(3)
CTN 申請フォーム
5.Single Window
未設定
≪25≫
ケニヤ共和国
(Republic of Kenya)
1.一般概要
地域:
東アフリカ
76
首都:
国土:
人口:
語圏:
GDP:
通貨:
ナイロビ (Nairobi)
58.3 万㎢
4,435 万人
(2013 年 世銀)
英語
552 億ドル(2013 年 世銀)
GNI 約 1,016 ドル/人
(2013 年 世銀)
ケニア・シリング
(Kenyan Shilling)
2.輸出入構造
輸出:
49 億ドル(2013 年 EIU)
紅茶、園芸作物、コーヒー、魚
(ウガンダ、英国、オランダ、タンザニア)
輸入:
152 億ドル(2013 年 EIU)
工業製品、資本設備、輸送用機器、食料品
(UAE、中国、インド、サウジアラビア)




3.輸出地における船積前検査の経緯
<船積前貨物検査 (PSI: Pre-Shipment Inspection)>
輸入国税関が、輸入通関業務を公正なものとするために、輸入申告の評価用
資料として輸出者から積荷情報を得る仕組である。
(導入:2004 年 検査委嘱先:スイス SGS 社)
船積前の貨物が目前にある輸出地で、積載する貨物の数量・品質・価格等に
係る情報を、輸出者から指定する国際検査会社に提出してもらい、検査会社
が適宜、貨物と書類情報を突合せするなどにより確認することで、輸入者の
輸入申告とは別に税関が貨物の実態を把握し、以って輸入申告の評価に活用
することが目的となる。
しかし輸入貨物に係る関税評価は本来輸入国税関の主要業務であり、国外で
の検査等に依存することのない、自立した税関業務の遂行が可能となるよう
体制整備が推進されている。日本からも税関能力向上のための支援が提供さ
れている。
4.船積前品質標準適合性証明(PVoC: Pre-Export Verification of
Conformity)
目的:
ケニアに輸入される商品の、ケニア標準を満たすことの確認。
77





ケニアの環境、消費者の安全・健康と購入品の品質を守ること。
ケニアの生産者を不公正な競合から保護すること。
検査会社: 2015 年現在、英国籍の Intertek 社に委嘱。
経緯:
 2008 年 11 月、基準局 (KEBS: Kenya Bureau of Standards)が“Kenya
Product Conformity Program”構想を打ち出し、船積前貨物検査とは別
に、軸足を「輸入される貨物が自国標準、域内標準、国際標準を満たし
ているか否かの検査」に置いた、新しいコンセプトの検査を導入した。
この業務については国際入札が行われ、SGS 社に発注された。
 上記 SGS 社との契約は3年間であったため、2012 年 1 月に再度入札が行
われ、再び SGS 社が3年契約を受注した。
 上記が契約切れとなった 2015 年 1 月に入札が行われ、SGS 社に代わり
Intertek 社(本社英国)が受注し現在に至っている。
検査要領: (1) 船積前の現品検査
(2) 認定ラボ (ISO 17025 accredited Labo あるいは KEBS が
別途認定したラボ)によるサンプリングテスト・分析
(3) 生産工程に係る監査
(4) 関係文書が法令に合致しているかの査定
(5) 上記の結果に基づいて次の文書を発行
標準合致証(CoC: Certificate of Conformity)
非合致通知(NCR: Non Conformity Report)
<注>「標準合致証(CoC)」は輸入通関申告に添付必要
必要書類: 輸出者は Intertek 社に次の文書を提出する。
(1) 検査証発行依頼書
(2) Pro-forma Invoice
(3) 生産者品質管理システムの証明書
(4) 商品品質に係る資料(テストレポート、分析票等)
CoC 取得方法:
取引は単発から定常的なものまで様々である故、それぞれに合致した取
得方法が用意されている(商品により適用可能ルートに制限あり。)。
ルート A (主として単発取引に適する。Occasional Export)
対象商品の登録は行わず、一回だけの CoC 取得を求める。
上記全ての試験や検査を行う。
ルート B (主として頻繁な取引に適する。Frequent Exporters)
78
当該商品が繰返し取引される場合、同商品を登録すると、商品
自体が認知され、毎回の書類提出は1年間免除され、現品の目
視検査等だけで CoC が付与される。
ルート C (当該商品の生産者が輸出製品として登録しライセンス取得)
(Frequent Exporters and High Volume Manufacturers)
ライセンスを取得した製品については、輸出適応商品として認
知され、ライセンスを提出するだけで通常はそのまま CoC が取
得できる。ただしランダムチェックは有り得る。




CoC 取得に拘わらず、貨物に係る最終責任は、常に輸出入者に留保される。
<輸入通関>
輸入通関業務は 2015 年現在 Single Window (Kenya Trade Net System) 経
由ではなく、利用者が直接税関システムに入力することで行われている。
ただし Single Window (Kenya Trade Net) は、他の貿易関連省庁のシステ
ムを含め、税関システムとも連携している。
税関システムは 2005 年にセネガルの支援を受けて開発した SIMBA2005
(参照 http://www.gainde2000.sn/customs_computer_service/dossier/DOSSIER_uk.pdf)で、一週間に
11 時間もダウンするほど老朽化が進み、現在その代替として iCMS (Customs
Management System) の開発が TMEA*の資金支援の下に進められている。
2015 年現在未稼働だが 2016 年には稼働開始の予定。
*<注>TME (Trade and Markets East Africa)という支援組織は
欧州を中心に USAid も参加している。
The Belgian Development Corp.
Foreign Affairs, Trade and Development, Canada
Ministry of Foreign Affairs of Denmark
Ministry of Foreign Affairs of Finland


Ministry of Foreign Affairs of Netherland
Government of Sweden
UK Aid
USA Aid
iCMS が稼働した暁には、Single Window に連携する税関システムも iCMS に
代替される予定である。
<手続> (KENTRADE のシステムが全面的に稼働することが前提)
輸出入者あるいはその委託を受けた通関業者は、先ず、全ての通関関連手続
に必要となる UCR (Unique Consignment Reference) を取得しなければなら
79




ない。(ケニアでは通関業者でなくても輸出入者が直接通関手続業務を行う
ことができるが、事前登録は必要である。)
UCR を取得するためには Kenya Trade Net にアクセスし、UCR のフォーマッ
トで必要としているデータを入力し、証拠として必要とされる文書のデータ
を添付した上で登録する。
UCR に記載されるデータは、輸出入業者の詳細、商品明細、積出国と荷降地、
輸送手段等である。
Kenya Trade Net は UCR 登録データを審査し、問題が無ければ UCR 番号を払
出す。(向後の輸出入申告など全ての手続きにはこの番号が参照される。)
輸入申告(IDF = Import Declaration Form)には UCR 番号を記載しなけれ
ばならない。
<必要書類>
輸入申告に必要な関係書類は以下の通り。
① 輸入申告(IDF)
② CoC (Certificate of Conformity)
③ Master B/L
④ Packing List
⑤ Commercial Invoice
4.Single Window
ケニア共和国は、Single Window として導入されたシステムを持ってい
る。
① 名称: Kenya Trade Net System
② 組織: 100 % 政 府 出 資 の 国 家 機 関 で あ る KENTRADE (Kenya Trade
Network Agency) が 2011 年に創設され、1,100 米ドルの費用を
掛けて上記 Single Window を構築した。
維持・管理・運用は技術を供与したシンガポールの
CrimsonLogic 社とPPPを組織してこれにあたり、利用料を充
当することにより自律的な運営が行われる。
(下記⑨⑩⑪項参照)
③ 協力: ・IFC (International Finance Corporation 世銀機関)
・港湾関連行政機関(Port based Partner Government Agencies
(PGAs))
④ 所管: 財務省 Ministry of Finance
⑤ 開始: 2013 年 10 月から漸次実用が開始されており、マニフェストの
提出と 各種許可申請に適用されている。
80
2015 年 5 月から輸出入申告のポータルとしての機能が提
供され正式に営業を開始した。
⑥ 目的: 貿易関係者全てに、関連手続業務へのアクセスと標準化された
文書フォーマットを提供すること。
⑦ 参加機関:
TradeNet System に連結している官庁は歳入庁 (KRA)、
港湾局(KPA)、植物検疫局(KEPHIS: Kenya Plant Health
Inspectorate Service) となる。
⑧ 実績: Kenya Trade Net への各種許可申請の件数は現在 1 日当たり
800-1300 件と非常に高い。
⑨ 運用: KENTRADE が一義的な責任を負う。
⑩ 課金: 2015 年 7 月段階では KENTRADE を通じて、全て政府の費用
で賄われているが、システム利用義務に係る通達も出され、
将来的には従量課金に移行することが 検討さている模様。
⑪ 義務: 2015 年 5 月、各種貿易関連文書類は Kenya Trade Net シ
ステムを通じて提出されなければならないという政府通達
(Public Notice) が発せられた。
その対象は例えば Sea & Air Manifest、医薬品・技術関連の許
可類、動植物関連検疫証明、標準協会許可証類などで、実際の
使用が遅れている「輸出入申告」も同通達(URL 下記)に含ま
れている。
http://kentrade.go.ke/phocadownload/REPUBLIC_OF_KENYA_THE_NATIONAL_TREASURY.pdf
⑫ 法制: Kenya Information and Communication Act
(現在改訂が計画されている。)
⑬ 効果: National Single Window としての一般機能と下記の機能を有す。
・利用者の通関関連行政業務の進捗状態のモニタリング機能
・安全管理貿易に係るフィルタリング機能
⑭ 課題:
(a) 関係者の業務形態変更への抵抗
(b) 従来のシステムの終了の遅延
(c) 複数省庁がからむ案件への対応の遅れ
(d) 多くの省庁での NSW に繋ぎ込めるシステム、ITC インフラの欠如
⑮ 対応: これに対応するには政府が強い意志を持って NSW の導入を実行
することが肝要で、必要な法体系の整備を後回しにしないこと、
勇気を持って変化に臨むことを各省庁に指導することが必要と
認識されている。
81




5.単一関税領域(Single Customs Territory)
1999 年にケニア、タンザニア、ウガンダで締結された東アフリカ共同体(EAC:
East African Community)は、2005 年に域内経済の統合を促進するため関
税同盟への移行を開始した。2007 年にルワンダとブルンジが EAC に加盟し
た後、2010 年 1 月からは一部例外品目を除き域内の関税が撤廃された。当
初は税収減少の懸念が持たれたが、「関税の撤廃が域内取引の拡大をもたら
し、かつ域内の生産活動や消費が活発化する結果として、関税以外の税収が
伸びるだろう」との認識に至り、実現した模様である。
単一関税領域のコンセプトは、EAC 域内各国への輸入については、域外から
最初に貨物が到着する域内の荷揚げ地において、関税の評価と徴収を行う
「貨物通関仕向地モデル (Destination Model of Clearance of Goods) 」
を適用すること、というものである。
域内への輸入貨物の最初の荷揚地においてのみ貨物審査(Verification)を
行うことで、規制手続き、重複する手続きの撤廃、内陸国との国境における
国境管理の最小化が実現される。これは関税同盟の完全達成に向けた段階の
一つと位置づけられている。
EAC 5 カ国全体でこれを実現するには相応の時間が掛かることから、ケニア、
ウガンダ、ルアンダを結ぶ北部回廊において先行させることが、2013 年の
首脳会議で決定された。
 実際の到着前情報とマニフェストに係る手続は以下の通り。
(1) ケニアのモンバサ港にはウガンダ、ルワンダの通関関係者が常住し、ケ
ニアの通関関係者とともに、ケニアを通過してウガンダ、ルワンダに輸
入される貨物の行政手続き処理を行う体制が整えられている。
(2) 船会社又は船長は本船到着予定時刻の 48 時間前(長距離輸送の場合)
にマニフェスト(積荷目録)の電子情報をケニア歳入庁に提出する(注:
短距離輸送の場合は 6 時間前。)。
(3) ケニア歳入庁のシステムによりマニフェストの確認作業が行われた後、
ケニア港湾局(KPA)と仕向国の通関システムにマニフェスト情報が送付
される。
(4) 貨物の仕向国はマニフェストを受理したことを確認する。
(5) 輸入者/通関業者はマニフェストデータを使い、ウガンダ/ルワンダの
ASYCUDA を介しての国内消費申告を行う。
(6) 輸入者は仕向国に評価関税額を支払い、関係書類を添付して申告書を税
関に提出する。
(7) ウガンダ歳入庁/ルワンダ歳入庁はリスク選定基準に基づいて取締対
象貨物を緑、青、又は黄のレーンに区分し、それぞれの区分に適用され
82
た検査基準を満たした貨物はウガンダ歳入庁/ルワンダ歳入庁により
搬出が認められる。(ウガンダ歳入庁/ルアンダ歳入庁は通関システム
上で貨物の搬出手続きを行い、ケニア歳入庁、輸入者・通関業者、及び
CFS オペレーターに通知を行う。)
(8) ウガンダ歳入庁/ルワンダ歳入庁から上記通知を受けた後、ケニア歳入
庁及びケニア港湾局は貨物の移動手続きを開始、ASYCUDA から搬出指示
書(release order)が出力される。
(9) 貨物検査等が終了したコンテナは税関職員により施封され、電子承認報
告書(Electronic Verification Account)がウガンダ歳入庁/ルアンダ
歳入庁に提出される。
(10) ウガンダ歳入庁/ルアンダ歳入庁は通関システム上で貨物の搬出手続
をとり、搬出の最終確認を行う。
(11) ケニア歳入庁/ウガンダ歳入庁/ルアンダ歳入庁の管理官は、(要すれ
ば ECTS シールを取付け)トラックの CFS ゲート通過を許可する。
(12) CFS ゲートのケニア歳入庁/ウガンダ歳入庁/ルアンダ歳入庁職員は貨
物の実際の搬出を確認の上 ASYCUDA システムに入力、ウガンダ歳入庁/
ルアンダ歳入庁により移送書類(EXIT NOTE およびC2)がそれぞれ発
行される。
(13) 貨物はケニア歳入庁取締部門に引渡され、仕向国までの北部回廊に沿っ
てモニタリングが行われる。
(14) 国境に到着したトラックの運転手はC2フォームを国境税関に提示、搬
出国側と搬入国側両方の税関職員が合同でこれを確認、施封に異常がな
ければ、貨物検査(Verification)を省略しトラックの国境通過を許可す
る。
 なお、Single Customs Territory 制度の下に行われる(域外ではなく)域
内の貿易については次のような総則が適用される。

「輸出国で処理される申告は一度だけとし、その内容は輸入国に送付される。
輸入国では輸出申告書を輸入申告書に転換し、処理を行う。重要な処理事項、
たとえば、審査(assessment)、開放(release)、出国(exit)の時点において
は、処理された貨物の数量、重要事項、品目分類、インボス価格、パッケー
ジ個数を確認するために輸入国は輸出国へ「通知」として関連情報を提供す
る。」
EAC 各国が各々の通関データを専用の排他的ネットワークを通じて相互に融
通し合う事で、トラックが実際に国境に差し掛かる前に、その積載品のデー
タを国境の行政官が把握、適切な処理によって、トラックの国境の通過を円
滑化し、渋滞を緩和するというコンセプトである。これについては、その運
83





用状況は不明だが、米国の USAID により RADDEx 2.0 (Revenue Authorities
Digital Data Exchange) というシステムが 2012 年頃から提供されているよ
うである。
貨物の不法横流しを防止するための Bond についても、例えばルワンダの輸
入者が積んだケニアに対する Bond はウガンダに入る時点で解除され、同時
にウガンダへの Bond を新らたに積み直し、ルワンダに入る時点で解除され
るといった煩雑な処理を回避するため、EAC 域内どこで積まれた Bond であ
っても、最終目的地に着くまで、一貫して有効となる共通の Bond にするこ
とも合意されている。
<注>この Bond 共有化には別の地域共同体(COMESA)で開発適用されて
いる COMESA RCTG (Regional Customs Guarantee Management Information
System) の Customs Bond Guarantee Scheme が適用可能。COMESA にはタン
ザニアを除く他の EAC 諸国も加盟しているので、その使用は問題ないが、加
盟していないタンザニアについても Bond システムの部分だけは使用できる
ように許可されている模様である。ただしこの Bond システムの利用料金は
安くは無いとのことである。
関税支払済で内貨となった貨物の内陸運送に、更に Bond を積むのは輸入者
に負担で、現在の過渡期が過ぎれば何らかの調整が入ると思われる。
Single Customs Territory の適用は3フェーズに分けで漸次データの共有
を推進していく方針とのことである。
フェース1では”FUEL(燃料)” 等に適用されているが、適用品目を拡
げるためには、運用上の問題だけでなく、システムの能力を向上させるとい
った物理的な課題の解決も必要である。
通関面の効率化と標準適合性検査等の効率化を併行して進ませることが
Single Customs Territory の効果を高めるための今後の課題と言える。
なお、関係情報として Electronic Cargo Tracking System につきウガンダ
の第6項(P-154)を参照頂きたい。

6.ワンストプボーダーポスト(OBSP: One Stop Border Post)
日本が支援しているケニア~タンザニア間国境の Namanga における OSBP プ
ロジェクトは、道路の国境に位置する地点に OSBP 施設を建設し、同施設内
(共通管理区域)に国境を接する両国の税関および他省庁の行政窓口を併設
することにより、例えばコンテナを二回開閉するような手間を回避、貨物の
出国・入国手続を効率化し、貨物トラックの円滑な国境通過を実現させるも
のである。
(タンザニア~ルワンダ国境の Rusumo でも日本の支援により OSBP
プロジェクトが進められている。)
84
搬出国側の行政職員
貨物の出国審査、貨物の出国通関
搬入国側の行政職員
貨物の入国審査、貨物の入国通関
搬出搬入両国行政職員の共同作業
トラックの運転手から提示されるC2文書の確認
コンテナの施封状況の確認、必要に応じてコンテナの開扉検査



(出典:JICA)
OSBP の施設建設というハード面だけでなく、OSBP 導入のためのソフト面の
支援として OSBP モデルの構築が行われており、そのための人材育成も進め
られている。
OSBP プロジェクトでは、フェーズ1から OSBP における迅速通関及び貨物管
理の支援を目的に、ローカルのコンサルに委嘱して RTMS (Real Time
Monitoring System)/CCS(Cargo Control System) の開発・導入が進められ
ており、フェーズ2として、2013 年 2 月に RTMS/CCS の税関機能部分をナ
マンガ国境においてパイロットテストが行われた。
フェーズ3では、他省庁機能も含めたシステムにグレードアップするための
開発を進め、2015 年 1 月からはシステム完成のための最終段階である関連
テスト(品質保証テスト、ライブテスト等)をケニア歳入庁およびタンザニ
ア歳入庁と共同で実施している。
85



RTMS は各歳入庁の通関システムのデータを自動的に取り込み、国境に駐在
する搬出側・搬入側両方の関係官庁、通関業者等と共有することで、OSBP
施設における合同検査等を迅速に実施することを目指している。
CCS は貨物を積載したトラックのルート上の移動、国境での通関手続きの処
理状況を常時モニターし、透明化することを目的としている。CCS は事前に
各歳入庁の車両登録システム (VMS: Vehicle Monitoring System) から国境
を通過予定の車両情報を入手できることから、通関等の事前準備から、問題
車両の取締りまで幅広く有効となる。
上記に関連した参考情報となるが、現在、陸送途上各所で実施されている過
積載トラック取締りのためのトラック計量は、円滑な陸上輸送の阻害要因と
なることから、重量証明書発行などによる繰返し計量回避策が検討されてい
る。。

≪26≫
レソト王国(内陸国)
(Kingdom of Lesotho)
1.一般概要
地域:
南アフリカ
首都:
マセル (Maseru)
国土:
3.0 万㎢
人口:
205 万人 (2012 年 世銀)
語圏:
英語(公用語)
GNI:
28.2 億ドル(2012 年 世銀)
GNI 1,380 ドル/人 (2012 年
通貨:
ロチ
世銀)
(Loti) 南アフリカのランドと等価
2.輸出入構造
輸出:
9.724 億ドル(2012 年 EIU)
衣料品、ダイヤモンド、畜産品
(米国、SACU 同盟国、ベルギー)
輸入:
22.388 億ドル(2012 年 EIU)
工業製品、食料・家畜、機械製品
(SACU 同盟国、台湾、香港、中国)
86



3.輸入手続き
レソトは南アフリカの領土に囲まれた中に存在するという地理的条件から、
基本的に南アフリカと親和性の高い輸出入制度が採られている。
レソトにおける輸入申告には、南アフリカ他全ての SACU 同盟国で使用され
ている EU で開発された統一フォーム SAD (Single Administrative Document)
が使用されている。
輸入申告は SACU 同盟国間、域外いずれの場合にも必要となる。

SACU 同盟国以外から輸入される場合は、HS コードに基いた関税と 14%(ア
ルコール飲料は 15%)の付加価値税(VAT) が課税される。
 南アフリカとは両国の歳入庁間で相互協定があり、南アフリカで購入した物
品のレソトへの持ち込み(輸入)の場合は、南アフリカで購入時に取得した
VAT 明記のインボイスをレソトの国境ゲートで提示することにより、レソト
に VAT を支払ったとみなし、二重に VAT を課税されることはない。
 輸入手続きの流れはおよそ次のとおり。
(1) Trade Desk OSS (One Stop Shop) に輸入許可証(Import Permit)の申請を行
う。
<注> OSS は貿易関連手続の集合窓口で、労働省、家庭省(Ministry of
Home Affairs)、移民局、歳入庁(LRA)、貿易・産業・協力・市
場政策省 (Ministry of Trade, Industry, Cooperatives and
Marketing) により構成されている。
(2) 輸入者または通関業者は以下の書類を歳入庁に提出する。
① 輸入申告書(SAD フォーム)
② Commercial Invoice
③ Transport Document (B/L, Air Waybill 等)
④ Freight Document
⑤ Removal in Bond
⑥ Rebate Certificate
⑦ Proof of Payment
⑧ Customs worksheet
⑨ Pre-release request
⑩ Clearing instructions
(3) 歳入庁・税関が各申告案件を書類審査
(4) 貨物現品と書類の突合せ検査
(5) 輸入者あるいは通関業者の関税、消費税、倉庫料など必要費用の支払い
(6) 歳入庁・税関が通関を許可し貨物が搬出される。
87
4.Single Window
貿易業務の円滑化を図るいわゆる Single Window ではないが、2014 年レ
ソトの歳入庁は Lesotho Trade Portal を立ち上げた。これによりレソトの
輸入手続きが明確化し、ASYCUDA World にサポートされた税関システムと相
まって迅速な通関作業が実現することが期待されている。
≪27≫
リベリア共和国
(Republic of Liberia)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
モンロビア
国土:
人口:
語圏:
GDP:
通貨:
(Monrovia)
11.137 万㎢
430 万人 (2013 年 UNFPA)
英語(公用語)
17 億ドル(2012 年 世銀)
GNI 370 ドル/人
(2012 年 世銀)
リベリア・ドル
(Liberian Dollar LRD)
2.輸出入構造
輸出:
7.17 億ドル(2012 年 EIU)
ゴム、鉄鉱石、丸太、金
輸入:

(中国、米国、スペイン、アルジェリア)
22.75 億ドル(2012 年 EIU)
機械・運搬機器、石油製品、食物
(韓国、中国、シンガポール、日本)
3.輸入手続き
税関システム ASYCUDA World が稼働している税関での申告については、輸
入者はアクセスに関する申請を行い、許可を得た上で ASYCUDA に通関申告内
容を入力するか、ASYCUDA に接続している認可通関業者に申告を依頼する。
88



ACYCUDA が稼働していないその他の税関では書面にて申告を行う。
申告のフォームは EU で開発された統一フォーム(SAD: Simplified
Administrative Document) が使用されている。
輸入申告は以下の書類を添付する必要がある。
(1) B/L, Air Waybill, Consignment Note 等の運送書類
(2) Detailed Commercial Invoice
(3) Import Permit Declaration (必要な場合)
(4) Clean Report of Findings (Pre-Shipment Inspection の結果報告書)
4.船積前貨物検査 (PSI: Pre-Shipment Inspection)
主管:
財務省および商工省
法令:
通知 MCI/No.008/06/2013
財務省 Memorandum 19/03/2014
委嘱先:
BIVAC(同社輸出国管轄オフィスが輸出国にて検査)
適用:
FOB US$3,500 以上の案件
要件:
輸出国において以下の事項について検査を行う。
(1) 品質、数量
合格証:
(2) 輸出市場価格
(3) 税番
(4) 関税の参考額
(5) Full Container Cargo の場合のコンテナ厳封シール手配
Clean Report of Findings
5.貨物到着地検査(DI: Destination Inspection)
委嘱先:
Bureau Veritas BIVAC
適用:
海上貨物:US$3,500 以上
航空・陸送貨物:US$1,500 以上

①
②
③
④

⑤
⑥
前項の PSI 規定に拘わらず、次の貨物については船積前ではなく貨物がリベ
リアに到着した時点で検査を行うこととなる。
混載コンテナ貨物および解放形態コンテナ
US$1,500 以上の陸送貨物
PSI 対象貨物であるにも拘らず PSI を受けなかった貨物
PSI が実行された貨物で、運送途上で封印シールが破れた貨物
但し次の貨物は輸入者が PSI か DI かを選択できる。
コンテナに収納された私物
US$1,500 以上 US$3,500 以下の航空貨物
89
6.Single Window
電子貿易において所定の機能を持つ Single Window は整備されていない。
≪28≫
リビア
(Libya)
1.一般概要
地域:
首都:
国土:
人口:
語圏:
GNI:
通過:
北アフリカ
トリポリ (Tripoli)
176 万㎢
642 万人
アラビア語
771 億ドル(2009 年 世銀)
12320 ドル/人 (2009 年 世銀)
リビア・ディナール (LD: Libyan dinar)
2.輸出入構造
輸出:
355 億ドル(2013 年 EIU)
石油等
(イタリア、ドイツ、フランス、スペイン)
輸入:
253 億ドル(2013 年 EIU)
自動車、電器製品、食糧品等
(イタリア、中国、トルコ、ドイツ、フランス)



3.輸入手続き
リビアは、従来輸入は国営企業又は国家機関のみが取扱ってきたが、2002
年にこの政策を撤回し、私企業にも開放された経緯がある。
貨物到着時に通関業者あるいは輸入者の代理人は、EU の標準フォーム(SAD:
Single Administrative Document) に準拠した税関輸入申告書 (CID:
Customs Import Declaration) を税関に提出、税関の責任者のスタンプをも
らう事から手続きが開始される。
添付が必要な関係書類は以下の通り。
(1) Bill of Lading
(2) Certificate of Conformity*
(3) Certificate of Origin
90
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
(9)
Commercial Invoice
Customs Import Declaration
Customs Release Order (許可取得用ドラフトと思われる。)
Delivery Order (同上)
Packing List
税関手数料、関税の支払い済み証明
4.標準適合証


主管: リビア中央銀行
法令: No.96 2015
開始: 2015 年 5 月 10 日
要件:
輸出者は商品の品質がリビアの標準に適合していることについて、リビ
アが指定する国際検査機関から証明書(Certificate of Inspection 一
般的には Certificate of Conformity と称されている)を取得しなけれ
ばならない。
中央銀行が輸入案件に外貨引当を行うに当たって、商業銀行は信用状
(L/C)開設の条件として上記証明書の提出を課すことを義務付けられ
ている。
5.Single Window
名称: Libya Trade Network
概況: 2009 年~2011 年 12 月 Paperless Trade 推進のための Single
Window が計画され、リビア政府により 900 万ドルの予算が計
上された。採用されたのは韓国 KT-Net 社の技術で、その後も
Single Window 拡張のため 1000 万ドル程度の予算が組まれた
模様である。
2013 年 3 月にはリビアの経済大臣出席の下に韓国 KT-Net 社と
Work Shop が開催されたとのことで、開発に一区切りが付けら
れたと思われる。
≪29≫
マダガスカル共和国(島国)
(Republic of Madagascar)
91
1.一般概要
地域:
南アフリカ
首都:
アンタナナリボ (Antananarivo)
国土:
58.7 万㎢
人口:
2,357 万人 (2014 年 UNFPA)
語圏:
フランス語(公用語)
GDP:
106 億ドル(2013 年 世銀)
440 ドル/人(2013 年 世銀)
2.輸出入構造
輸出:
8.4 億ドル(2014 年 EIU 推定)
輸出加工区輸出品、バニラ、エビ・カニ類、コーヒー
(フランス、米国、中国、オランダ、ドイツ)
輸入:
27.1 億ドル(2013 年 EIU 推定)
消費財、燃料、資本財、食糧
(中国、フランス、インド、南アフリカ、バーレーン)
通貨:
アリアリ (Malagasy Ariary)





3.輸入手続き
マダガスカルの輸出入申告フォーマットは EU およびスイス、ノルウェー、
アイスランドで使用されている共用フォーマット SAD (Single
Administrative Document マダガスカルではフランス語名称で DAU と略称さ
れている) が使用されている。
申告業務は認可を受けたフォワーダーに委嘱しなければならない。
申告は ASYCUDA++で対応可能な11の主要税関支所に行わなければならない。
申告には以下の貿易文書を添付しなければならない。
(1) Original Invoice
(2) Transport Documents (B/L 等の運送書類)
(3) Insuarance (運送保険証書類)
(4) 植物検疫証(該当ケース)
(5) 動物検疫証(該当ケース)
(6) 原産地証明書
(7) 減免税を申請する場合はその根拠書類
無事故の優良 Trader については Green Channel と称して、税金の支払いが
済み次第、貨物の搬出が許可される。その他の場合は貨物の全品検査、ある
いはサンプル検査の後に搬出が許可される。
92





ASYCUDA++は最速で申告から許可まで 12 時間で処理する。
2002 年から続いていた、「マダガスカルへの輸出者は船積前に、国際検査
会社 SGS 社に貨物明細を提出し事前検査を受け、その許可を得なければなら
ない」という船積前貨物検査 PSI (Pre-Shipment Inspection)の規定は 2007
年に解除された。
上記の事前検査の解除と交換に、同年に稼働を開始したマダガスカルの
Single Window システム GasyNet を輸出入関連の公的手続に使用することが
義務付けられた。
4.貨物トラッキング票
(英文名略 CTN: electronic Cargo Tracker Note)
(仏文名略 BSC: Bordereau de suivi des cargaisons)
GasyNet の目的に沿う形で、2007 年から貨物の内容・トラッキング情報を電
子的に行う事が義務付けられた。
目的は輸入申請された貨物が申請の通りの内容で、滞りなくマダガスカルま
で移送されることを確認すること。以ってマダガスカルの安全と貿易・投資
のための優良な環境が確保されていることを内外に知らしめ、マダガスカル
の国際競争力の強化を図ることに有る。
5.Single Window
① 名称: GasyNet
② 組織: GasyNet は、従来上記の Pre-Shipment Inspection を委嘱され
ていたスイスの国際検査機関 SGS 社が70%、マダガスカル政
府が 30%を出資する PPP のコンセプトの下に運営されている。
③ 開発: シンガポールの National Single Window である TradeNet を
モデルとして開発された。
開発費用は 1,500 万ユーロ
④ 開始: 2007 年
⑤ 課金: 他のアフリカの多くの国では当面政府の財政負担で Single
Window が運用されている中で、マダガスカルのケースでは
SGS 社からの商業出資であることからか、利用者は CIF 価格の
0.5%を利用料として支払うことが必要となる。
⑥ 目的: (1) 貨物の内容・動静状況報告制度の運用円滑化
(2) モデルとなった TradeNet の持っている Management
System としての機能の実現
93
(3) マダガスカルの複数ポイントにあるコンテナスキャナーの
管理と維持
(4) マダガスカルの方針として大陸から離れた立地を生かし
てアフリカ各国への物流のノードになることを目指し、S
Wはそのための必須アイテムとの認識の下に GasyNet の導
入がすすめられた由。
≪30≫
マラウィ共和国
(内陸国)
(Republic of Malawi)
1.一般概要
地域:
南アフリカ
首都:
リロングウェ (Lilongwe)
国土:
11.8 万㎢
人口:
1,636 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
GNI:
通貨:
英語(公用語)
35.97 億ドル(2013 年 世銀)
270 ドル/人 (2013 年 世銀)
マラウィ・クワチャ (Malawi Kwacha
MWK)
2.輸出入構造
輸出:
14.79 億ドル(2013 年 CIA)
タバコ、紅茶、衣料、繊維、砂糖、綿花、コーヒー、ナッツ
(カナダ、ジンバブエ、ドイツ、南アフリカ、米国)
輸入:
16.69 億ドル(2013 年 CIA)
食料品、石油製品、資本財、消費財等
(南アフリカ、中国、インド、ザンビア、タンザニア)、米国


3.輸入手続き
マラウィは内陸国でタンザニアあるいはモザンビークの港を使用して輸出
入を行うこととなる。
税関は国内32か所にあり、その内の主要な6か所には国連 UNCTAD が開発
した税関システム ASYCUDA ++が導入されている。全体の 80%の輸出入申告
は ASYCUDA システムで処理されている。
94








輸入申告は 2000 年から EU の統一フォーム SAD (Single Administrative
Document)が、Malawi Customs Declaration form 12 の呼称で使用されてい
る。ただし約 US$300 未満の案件はバッゲージ扱いとなり Bill of Entry の
提出が要求されていない。
事前に登録した輸入者は、輸入申告書の内容を ASYCUDA++入力専門員に渡し、
入力がなされると ASYCUDA の評価機能が作動する。申告作業は、エラーがな
ければ一件2分ほどで完了する。
5 分ほどで ASYCUDA から関税額が出力されるので、輸入者は出納で支払いを
行う。
添付書類提出窓口で必要書類を提出する。(3分くらいで完了)
添付書類はおよそ以下の通り。
① Advice Note
② Bill of Lading
③ Certificate of Origin
④ Commercial Invoice
⑤ Customs and excise declaration (Form 12)
⑥ Customs declaration for Mozambique (transit document)
⑦ Delivery Order
⑧ Form 19 customs document
⑨ Inspection Report from Scanner (Kudumba) (transit document)
⑩ Packing List
⑪ Release Order
⑫ Report Order (authority to proceed)
申告受付管理窓口で案件の通関ルートが告知される(書類審査の Yellow
Lane, 貨物検査の Red Lane 等)。
この他、US$2,000 以上の案件については、輸出地における船積前貨物検査
(PSI)の結果として発行される Clean Report of Findings の提出も要求され
る。
マラウィが参加している地域同盟 COMESA では、輸出者に、貨物が国内・国
際標準の品質を満たしていることおよび貨物の輸送ルートについて確認す
る Cargo Tracking Note の導入が検討されており、マラウィもこれに同調す
ることになると思われる。
4.船積前貨物検査(PSI: Pre-Shipment Inspection)
輸出国において船積前に貨物の数量、価格、品質、輸入の適合性を評価する
ための船積前貨物検査が義務付けられている(約 US$2000 以上の案件対象)。
95


同検査は国際検査機関の SGS 社に委嘱されている。
問題の無い貨物については前述の Clean Report of Findings が SGS 社より
発行され、輸入申告に際し輸入者はこれを税関に提出する必要がある。
5.Single Window
電子貿易にツールとなるような Single Window の機能を備えたシステ
ムは現在のところ無い模様。
≪31≫
マリ共和国(内陸国)
(Republic of Mali)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
バマコ (Bamako)
国土:
124 万㎢
人口:
語圏:
GNI:
通貨:
1,530 万人 (2013 年
フランス語(公用語)
102.2 億ドル(2013 年
670 ドル/人(2013 年
CFA フラン
首都
世銀)
世銀)
世銀)
2.輸出入構造
輸出:
30.8 億ドル(2013 年 EIU)
金、綿花
(中国、インドネシア、インド、バングラデシュ)
輸入:

29.6 億ドル(2013 年 EIU)
石油製品、投資財、食糧品
(セネガル、フランス、コートジボアール、中国)
3.輸入手続き
2002 年に関税法が改定され、2004 年から輸出入申告には単一詳細申告書
(DDU: Single Detailed Declaration) のフォームが使用されることになっ
た。輸入申告を行うことができるのは認可された通関業者のみである。申告
96

は税関システムの ASYCUDA World への入力で行うが(全体の 95%)、シス
テム化されていない通関業者の場合は書面での提出も可となっている。
DDU の添付書類は以下の通り。
(1)
輸出国における船積前貨物検査(PSI)関連書類として
・Notice of Intent to Import
・Inspection Certificate (Clean Report of Findings)
(2)
Invoice
(3)
Declaration
(4)
(5)
(6)





Certificate of Origin
保険証書
輸入者の納税番号
原産地証明書
4.輸入品検査
取引金額が 300 万 CFA 以上の案件については、1989 年より Import Inspection
Programme (PVI) が課せられている。
現在 PVI 実施に係る委嘱を受けてるのは国際的な検査機関 COTECNA 社(当初
は SGS 社であったところ 2003 年の入札結果で入れ替わり)である。輸入案
件については例えそれが検査の対象外であっても、FOB の 0.65%に相当する
検査会社への分担金(Contribution )を支払わなくてはならない。
PVI の目的は関税徴収に係るより良い管理を実現するためである。
因みに 2002 年の歳入総額に占める関税額は 46.3%に上る。
5.税金前払い制度 (ADIT)
関税等、税金の納税については、前払い制度が適用される。
公的セクターについては CIF 金額の 3%、非公的セクターについては CIF の
13%に該当する仮税額を前払いする必要があり、税額が確定した時点で精算
される制度である。


6.Single Window
現在マリでは税関システムとして ASYCUDA World が稼働しているようである
が、いわゆる Single Window としての機能を備えたシステムは無い。
情報担当部局は早急に NSW 構築を始めたい意向で、当面 Pro-forma Invoice
の電子的な申請受付が可能となるシステムから、順次開発することを検討し
ている模様である。
97
≪32≫
モーリタニア・イスラム共和国
(Islamic Republic of Mauritania)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
ヌアクショット (Nouakchott)首都
国土:
103 万㎢
人口:
388 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
GNI:
通貨:
フランス語(公用語はアラビア語)
41.6 億ドル(2013 年 世銀)
1,060 ドル/人(2013 年 世銀)
ウギア (UM: Ouguiya )
2.輸出入構造
輸出:
27.3 億ドル(2013 年 EIU)
鉄鉱石、原油、魚介類、銅
(中国、イタリア、日本、フランス)
輸入:



34.1 億ドル(2013 年モロッコ為替局)
石油開発機器、石油製品
(中国、オランダ、フランス、米国)
3.輸入手続き
関税賦課の対象品である無しに拘わらず、全ての輸入品は税関と協定を結ん
だ個人ないし法人の通関業者により、荷揚港の税関から配布されたフォーム
に所定事項を記入して輸入申告をしなければならない。
輸入証書のフォームは商工農業会議所(Chamber of Commerce, Agriculture
and Industry)で入手可能。通関の際にはフォームに所定事項を記入の上、
商業局(Service of Commercial Affairs)あるいはモーリタニア中央銀行の
確認印を取得する必要がある。
上記の手続きの為に必要な書類は以下の通り。
(1) 輸出/輸入カード番号を記載した輸入証書
(2) Pro-forma Invoice
証書の有効期限は6か月である。
輸入通関時に必要となる関係書類は以下の通り。
(1) Bill of Lading
(2) Cargo Release Order
98
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
Commercial Invoice
Customs Import Declaration
Inspection Report
Packing List
Technical standard/health certificate
Terminal Handling Receipts
4.Pre-Shipment Inspection




モーリタニアでは 1999 年から FOB で US$5,000 以上の輸入品について輸出地
での船積前検査(Pre-Shipment Inspection)が義務付けられている。
検査の委嘱を受けているのは国際検査会社の SGS 社である。
検査の対象項目は以下の通り。
(1) 商品の品質・数量
(2) 課税対象金額
(3) 輸入適正
検査通過品には DPI (Declaration Prealable d’Importation) が発行され、
その有効期限は 6 か月となる。
5.Single Window

現在モーリタニアでは税関システムとして ASYCUDA++が稼働している模様な
るも、いわゆる Single Window としての機能を備えたシステムは無いと思わ
れる。
≪33≫
モーリシャス共和国(島国)
(Republic of Mauritius)
1.概要
地域:
首都:
国土:
人口:
南アフリカ
ポートルイス (Port Louis)
0.2 万㎢
130 万人 (2014 年 UNFPA)
99
GNI:
言語:
通貨:
119 億ドル(2013 年 世銀)
9.290 ドル/人(2013 年 世銀)
英語(公用語)
モーリシャス・ルピー(Mauritian rupee
MUR)
2.輸出入構造
輸出:
53 億ドル(2013 年 EIU)
繊維、衣料品、砂糖、魚
輸入:
(英国、フランス、米国、イタリア)
43 億ドル(2013 年 EIU)
機械・車両、食糧、飲料
(インド、中国、フランス、南アフリカ)
3.輸入申告および必要書類
(1) 輸入申告書
(2) Bill of Lading
(3) Commercial Invoice
(4) Packing List
(5) Cargo Release Order(搬出許可を得るための様式と思われる)
4.船積前貨物検査
モーリシャスに輸入される貨物については、輸出国において数量、品質、
価格等を船積み前にチェックする必要がある。
モーリシャス政府から検査の委嘱を受けているのは国際的検査会社の
Safty Tech 社。強制ではなく任意検査となる。
5.標準適合性証
主管:
モーリシャス基準局 (Mauritius Standards Bureau)
特定品目の輸入についてのみ、基準局の Web ページに要領が明示されている。
6.Single Window
(1) 港湾・物流関連のSW
名称:
MACCS (Mauritius Cargo Community Services)
稼働:
2008 年
構成:
PPP
100
43%:
57%:
目的:
フロー:
Public Sector (含モーリシャス港湾局)
Private Sector
TradeNet に連携される前の Manifest Data 等を効率的に処理す
ること と、それに伴い輸出入者が通関前の貨物の動向を的確に
掌握できるようにすることを主たる目的とする。
船社、フォワーダー、運送会社がマニフェスト等の貨物詳細情
報を MACCS に SSL, VPN, https mail で伝送する。MACCS
にてデータ処理が行われ、CUSCAR (Customs Cargo Report
Message) が TradeNet に渡されると、このデータに輸送会社・
代理店がアクセスして Bill of Entry の処理を行った上で歳入
庁・税関の税関管理システムに CUSCAR を伝送する。通関を完了
させるに当たり必要となる検疫情報なども税関管理システムに
連携される予定となっている。
(2) 通関関連部分のSW
名称:
TradeNet
稼働:Phase-1 1994 税関からコンテナ荷捌所への許可事項伝達
Phase-2 1995 船社、フォワーダーから税関へのマニフェスト提出
Phase-3 1997 荷主から税関への申告書の提出と同結果連絡
Phase-4 2000 コンテナ移動のための作業
Phase-5 2000 輸出入許可(Import and Export Permits)発行
機能: 上記の他に次の機能が追加されている。
 輸出者への時間外申告および原産地証明に係る One-stop Shop
 輸入者の新コンテナターミナルにおける貨物検査申請
構築: シンガポールの CrimsonLogic 社の前身である Singapore Network
Services(SNS)社の支援を受けて構築された。TradeNet の名称はシン
ガポールの National Single Window と同様。
運用: 初期導入費用は利用者負担、通常利用についても従量課金により賄
われている。
義務: 輸出入手続に係る TradeNet の利用は義務とされている。
(3) 新 Single Window
名称:
Trade Facilitation Single Window
WCO の支援の下に、フィンランドからの資金提供を受け、
Single Window の改変が行われている。
101
目的:
プロジェクトは WCO のコンサルタントと財務・経済発展省(責
任官省)により進められており、手続関連の申請、内容の検討、
許可そして通関がSWの下に一元的に執り行われる事を目的と
している。
期間:
Phase-1: 2013 年 6 月~2013 年 12 月
Phase-2: 2014 年 1 月~2014 年 12 月
上記の期間でデザインを確定し、開発の進捗を管理し、プロジェクトの
実運用までを請け負う事が求められている。
(4) Single Window に係る相互関係
① MACCS は NSW として貿易業界関連利用者の一括アクセスポイントの機能を
果たすと同時に、XML, FTP, TXT 等のプロトコルを受けることが可能で、
Cross Border でのシステム連携、データ交換にも対応可能な機能を持っ
ている。
なお、MACCS はフランス SOGET 社の技術を導入することで開発されたシス
テムである。
② TradeNet は MACCS に連携するシステムで、モーリシャス歳入庁が運用す
る税関システムや港湾システムに接続し、そのコアとなっている。MACCS
から受け取った利用者の入力情報を、税関システムや港湾システムに伝送
し、あるいはその結果情報を MACCS にフィードバックすることで、MACCS
と関連省庁等のシステムを仲介する。従って輸出入 Declaration や Tax
Payment, Manifest 等を扱う機能を持っている。
Cross-border 連携機能
Port
System
利用者
MACCS
TradeNet
Customs
Sys
③ 将来的には MACCS が TradeNet の機能を取込み、一元化を図ることも考え
られる。
④ Trade Facilitation SW については、色々なオプションが取り沙汰される
中での話で、具体的にどうなるのか不明である。
(5) 税関システム CMS との関係等
MACCS には事前貨物情報管理、Web ポータル、e-Freight、Online-Tracking
などの機能があり、輸出入者、運送会社、船積代理店等が参加している。一
方税関の CMS には歳入庁や貿易関連の他監督官庁が接続している。これらを
102
連結させることにより、MACCS を利用者への窓口に一本化して NSW を形成さ
せた形となる。
上記により限られた人的、資金的資産の効率的な運用が可能となり、書
面でのやり取りに伴う人の移動によるロスの削減や電子化による諸利得の
享受が可能となった。同時に諸手続きの透明性が確保された。
また NSW は年中無休で稼働しており、関係業界の業務の効率化に寄与す
ると同時に Risk Management における精度を上げることにも貢献している。
未だ構想の七割程度の完成度だが、より完全な NSW 構築を目指している。
≪34≫
モロッコ王国
(Kingdom of Morocco)
1.一般概要
地域:
北アフリカ
首都:
ラバト (Rabat)
国土:
人口:
語圏:
GDP:
通貨:
主要都市 Casa Blanca, Marrakech
44.6 万㎢
3,252 万人 (2012 年 世銀)
フランス語(公用語はアラビア語)
1,043.7 億ドル(2013 年 世銀)
3,109 ドル/人(2013 年 世銀)
モロッコ・ディルハム (MAD: Moroccan dirham)
2.輸出入構造
輸出:
220 億ドル(2013 年
輸入:

首都
モロッコ為替局)
燐鉱石・燐酸関連、衣類、電子部品、電気ケーブル
(フランス、スペイン、ブラジル、米国、イタリア)
452 億ドル(2013 年モロッコ為替局)
エネルギー、農業・産業用機械、設備類、消費財
(スペイン、フランス、米国、中国、祭事アラビア)
3.輸入手続き
輸入者は「輸入の意思表明・輸入ライセンス・予備輸入申告(Commitment for
Import, Import License, Preliminary Import Declaration)」というフォ
103







ーム(以下 Commitment for Import とする)に所定事項を記入し署名しなけ
ればならない。フォームは5部必要で、次の事項が網羅された Pro-forma
Invoice も5部添付しなければならない。
(1) 商品価格が工場渡 (Ex-Works)、FOB、FAS で表示されること。
(2) 商品の数量が、商品の特性に応じた適切な単位で表示されること。
(3) 商品の取引明細。
輸入者は適当と思われる認可銀行に上記を持ち込み当該商品の内貨手続を
とる。
銀行は上記のコピー1部と、税関宛ての厳封封筒に入れたコピー2部を輸入
者に手交する。
Commitment for Import は6か月間有効で、その間に輸入通関、貨物代金の
決済を行わなければならない。
輸入申告のフォームは DUM (Unique Declaration of Merchandise) と呼ば
れるもので、Summary Declaration を提出した後 60 日以内に Detailed
Declaration を、インボイスや商品によって必要となるその他文書と共に提
出しなければならない。
輸入申告に通常必要となる関係書類は以下の通り。
① Bill of Lading
② Commercial Invoice
③ Customs Import Declaration
④ Gate Pass
⑤ Import Registration Form
⑥ Packing List
商品によっては取引金額の 40%まであるいは 20 万 dirham(約 2 万ドル)ま
で前払い決済をすることができる。
税関は BADR (Base Automatisee des Douanes en Reseau) という税関シス
テムを持ち、現在通関関連の業務には同システムが使用されている。しかし
XML 文書に対応していないなど国際的なデータ交換には不適当なもので、将
来的には下記の NSW (Port Net) に取り込まれる形になると考えられている
模様(Port Net 関係者からの情報)である。


4.Single Window
名称: Port Net
Port Net という呼称ではあるが、次の通り多くの参加者を擁しており、多
岐にわたる機能からもモロッコでは、この Port Net が National Single
Window の位置づけとなっている(Single Window と呼称されている。)。
104




参加者
(1) Moroccan Port Authority Agency (ANP)
(2) 税関
(3) 外国貿易省
(4) 運輸省
(5) ポートオペレーター(Marsa Maroc, Somaport 等)
(6) 荷主、フォワーダー、船社、保険会社、銀行 等
Port Net は公的資金約 6,000 万 dirham (約 600 万ドル)で構築された。
その後利用料金などをオペレーションコストに充当するだけでなく、システ
ム改善の原資としても使用してきたので、投資総額はもっと大きいとの由。
稼働開始:2009 年
機能:
 Port Net の導入により 45%の時間の節約が実現されている。
2014 年 11 月の段階で 35%のコンテナが 5 日以内に港から搬出さ
れ、10 日以内でみると 75%が搬出されている。現在これを更に改
善し、2016 年 11 月には 75%のコンテナが 5 日以内に搬出できるよ
うに計画されている。

≪35≫
他国との文書データ交換は、現有のシステムでも機能的には可能だ
が実績は無い。
特に地中海連合 (Union pour la Mediterranée) の結成を視野に入
れ、将来的には国際貿易手続きの簡易化と自動化を目指すことで外
国貿易業界の貿易バリューチェーンへの寄与も計画している由。
モザンビーク共和国
(Republic of Mozambique)
1.一般概要
地域:
南アフリカ
首都:
マプト (Maputo)
首都
国土:
79.9 万㎢
人口:
2,583 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
ポルトガル語
GNI:
152 億ドル(2013 年 世銀)
590 ドル/人(2013 年 世銀)
105
通貨:
メティカル
(Metical - Meticais)
2.輸出入構造
輸出:
39.2 億ドル(2012 年 CIA 推定)
アルミニウム、天然ガス、えび、カシューナッツ、コットン等
(南アフリカ、ベルギー、中国、イタリア)
輸入:
60.68 億ドル(2012 年 CIA 推定)
機械、自動車・自動車部品、原油、化学製品等
(南アフリカ、中国、インド、米国)




3.輸入手続き
モザンビークの輸出入申告フォーマットは EU およびスイス、ノルウェー、
アイスランドで使用されている共用フォーマット SAD (Single
Administrative Document モザンビークではポルトガル語名称で DU:
Documento Unico と略称されている) が使用されている。
申告業務は認可を受けた通関業者に委嘱しなければならない。
申告には以下の貿易文書を添付しなければならない。
(1) Original Invoice
(2) Transport Documents (B/L 等の運送書類)
(3) Insurance (運送保険証書類)
(4) 植物検疫証(該当ケース)
(5) 動物検疫証(該当ケース)
(6) 原産地証明書(地域協定での優遇レート適用時)
(7) 減免税を申請する場合はその根拠書類
2013 年 8 月 16 日を期して輸出入の申告システムが、従来のシステムから新
しい SARS(South African Revenue Service)のシステム iCBS (Interfront
Customs Border Solutions) に切り替わった。



4.船積前貨物検査(PSI:Pre-Shipment Inspection)
モザンビークへの輸出者は、特定品目について、輸出国において船積前に貨
物検査を受けなければならない。検査を請負っているのは英国の Intertek
社である。但し対象となる特定品目は漸次縮減される方向にある。
検査対象品目の輸入者は PAF (Pre-Advice Form) を記入の上モザンビーク
の通関に係る主要7ポイントにある Intertek 社オフィスに提出する。
提出を受けた Intertek 社は自社の海外ネットワークを使って当該輸出国を
担当する海外拠点から輸出者にコンタクトし、検査を行う。
106


検査の結果、問題が無ければ Intertek 社は Single Certified Document (DUC:
Document Unico Certificado) に検査証を付したものをモザンビークの
Intertek 社から輸入者に提供する。
Pre-Shipment Inspection が必要であるにも拘わらず、検査を受けずに出荷
してしまった場合は、入港時に全額利用者負担での検査を受けると同時にイ
ンボイス金額の10%に相当する罰金の支払いが命じられる。
5.貨物トラッキング票




(CTN: electronic Cargo Tracker Note)
2013 年 5 月、運輸情報省(Ministry of Transports and Communications)の
省令に基づき、2013 年 11 月付で、同月からモザンビークへの輸入には CTN
が必要との大統領令が公布された。
しかしあまりにも短期間での発令で、その施行要領などについても明確にな
っていない部分などが有り、実際の施行はされず、追って発表がなされるま
で施行が延期されることになった。
CTN を受託したのはモザンビークの貨物トラッキングエージェント社
(Mozambique Cargo Tracking Agency (MCTA)。
CTN の実質稼働が開始されれば、前述の PSI 船積前貨物検査は停止される予
定である。
6.Single Window
① 名称: SeW (Single electronic Window)
② 組織: 所有者 (PPP形態をとる)
60%:
Escopil International と SGS Mozanbique の
コンソーシアム
20%:
政府
20%:
経済団体連合 (CTA: Confederation of
Economic Associations)
運用者:Mozambique Community Network (MC Net) 社
構築: 2009 年に実施された入札で受注したシンガポールの
CrimsonLogic 社は、シンガポールの National Single
Window として自社で開発した TradeNet を
モデル
として 2010 年から構築を開始し、14 か月後の 2011 年
に稼働を開始させた。
同社は現在 MCNet の戦略的パートナーである。
③ 開発投資額:1,500 万ドル
運用・保全費用:輸出入申告に係る利用料金で賄う。
107
<注>輸出入申告には SW の使用が義務づけられており、
その利用件数は年間40万件。
④ 稼働: 2011 年
⑤ 目的: (1) 税関および貿易関連各省庁の業務を効率化・簡易化するた
めの集中型プラットフォーム。
税関業務の透明化と税関管理体制の改善を目指す。
(2) 貿易関連文書の国際間データ交換サービスの提供。
⑥ 構成要素:(1) CMS: Customs Management System の担当分野
輸出入申告
申告内容審査
関税等の徴収
安全貿易管理
税関ヤードからの貨物搬出管理
上屋の管理
港湾・ターミナル管理
データ分析と統計処理
(2) TradeNet の担当分野
安全なデータ交換と種々のフォーマットで記載された
データの伝送。伝送相手は国境警備、港湾当局、フォワ
ーダー、通関業者、コンテナターミナルの運用者、船主、
銀行等が挙げられる。
取扱データが全て TradeNet で保存される訳では無く、
一部は保存されず、一部は CMS に転送され保存される。
⑦ 通過貨物に係る機能:
モザンビークはスワジランド、南アフリカ、ジンバブエ、ザンビア、マ
ラウィへの転送貨物の通過国となるため、通過貨物の管理も Single
Window に求められる機能となる。
(1) 通過貨物の管理業務
(2) 運送中の貨物の GPS による追跡管理
(3) 国際陸送道路における貨物開封の自動検出
(4) 国際陸送道路のルートから外れたトラックの自動検出
(5) (国境での)貨物の国内通過輸送終了の自動処理
≪36≫
ナミビア共和国
108
(Republic of Namibia)
1.概要
地域:
首都:
国土:
人口:
語圏:
GDP:
通貨:
南アフリカ
ウィントフック (Windhoek)
82.4 万㎢
230.3 万人 (2013 年 世銀)
英語(公用語)
134.5 億ドル(2013 年 世銀)
5,840 ドル/人 (2013 年 世銀)
ナミビア・ドル (Namibian dollar)
(=南アフリカ ランド。ナミビアでは南アフリカのランドをナ
ミビア ドルと 同一価値として扱われるが、南アフリカでは同
ランドと同様には扱われない。)
2.輸出入構造
輸出:
47.25 億ドル(2013 年
輸入:


EIU)
ダイヤモンド、鉱物資源、水産物、肉製品
(南アフリカ、英国、アンゴラ、ベルギー)
62.98 億ドル(2013 年 EIU)
機械製品等、自動車、食品、化学製品
(南アフリカ、スイス、中国)
3.輸入手続き
輸入申告のフォームには EU が開発した SAD 500 (Single Administrative
Document)が使用されている(SACU 域内では同じ申告書が使用されている)。
ナミビアの輸入申告に必要な関係書類は以下の通り。
(1)
Bill of Lading
(2)
Commercial Invoice
(3)
輸入申告書 (SAD500)
(4)
Customs Release Order
(5)
Packing List
(6)
通関費用と関税支払の証明
(7)
ターミナルの取扱費受取書
4.Single Window
109










米国政府機関である USAID が運営する組織 USAID Southern Africa Trade
Hub (Trade Hub) は、2012 年 4 月、ナミビアの工業貿易省(Ministry of
Industry and Trade)、財務省(Ministry of Finance)、税関および民間の各
種団体に、National Single Window の有用性を説明し、その後 2014 年 2 月、
NSW の導入が閣議決定された。
2015 年 4 月、工業化、貿易及び中小企業省(Ministry of Industrialization,
Trade and SMEs 旧工業貿易省)で開催された第二回 Namibia’s National
Single Window Steering Committee に上記 Trade Hub も参加し、同会議に
おいて National Single Window project チームの体制等が決定した。
しかし National Single Window 構築のための前提条件となる各省庁の貿易
関連手続のシステム化は進んでおらず、この辺のネックの解決についても支
援を受けることが必要と思われる。
また上記の USAID Trade Hub <マイクロソフト社の支援によるクラウド・コ
ンピューティングプロジェクト> のパイロットテストが、2012 年 12 月に隣
国ボツワナとの間で行われた。両国税関代表者を前に実施されたパイロット
テストは、両国の ASYCUDA++の間に中継器を置き、輸出国で ASYCUDA++に入
力した輸出データを中継器を通じて輸入国の ASYCUDA++に G to G で伝送、
その間に中継器で輸出データを輸入データに変換、輸入国では輸入データと
して受取るというものである。(ナミビアは現在 ASYCUDA World を採用)。
上記システム導入の背景としては、輸出者は輸出国の補助金を受給できるよ
うに例えば小麦粉として輸出申告し、他方輸入者は輸入国の補助金を受給で
きるように同じ貨物の品名を例えば粉乳に変更し輸入申告する、というよう
な不正を排除し、適正通関を確保するために意図されたものである。
上記のデータ伝送に当たっては、ケーブルやインターネット等による横のネ
ットワークではなく、クラウドを使ったデータ共有方式が採用された由であ
る。
Namibia Trade Information Portal (NTIP)
(ナミビア貿易情報ポータル)
National Single Window に先駆ける形で、2015 年 7 月 22 日、Web ベースの
ポータルサイトとして NTIP が稼働した。
米国政府とナミビアの財務省および税関によるパートナーシップで開発さ
れた。
NTIP は e-Government Initiative として位置づけられ、その目的は NSW に
必要となる関係各省の相互協力体制の確立と、情報を常に更新し続けること
を習慣づけることにある。
One-stop shop としてポータルが提供する情報は次の通り。
110
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
関係法令類
申請フォーム
文書手続のタイミングとフロー
税率
禁止品目
規制品目
許認可関係
規制枠
(9)
(10)
(11)
(12)
(13)
FTA関連
特恵関係
関係省庁連絡窓口
国内の貿易関係機関
海外の貿易関連組織
≪37≫
ニジェール共和国(内陸国)
(Republic of Niger)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
ニアメ (Niamey)
国土:
126.7 万㎢
人口:
1,854 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
フランス語(公用語)
GNI:
74.7 億ドル(2013 年 世銀)
400 ドル/人(2013 年 世銀)
通貨:
CFA フラン
2.輸出入構造
輸出:
15.6 億ドル(2013 年 EIU)
ウラニウム、石油、金
(米国、ナイジェリア、イタリア、インド)
輸入:
23.9 億ドル(2013 年 EIU)
資本財、食品、石油製品
(中国、フランス、ナイジェリア、フランス領ポリネシア)
111











3.事前輸入申告
100 万 CFA 以上の取引金額の場合、輸入者は輸出地の船積7日前までに船積
前輸入申告(Preliminary Import Declaration)を行う必要がある。
申告に添付して Pro Forma Bills of Lading(仮 B/L)3部を提出すれば自
動的に受理される。
船積前輸入申告そのものは6か月間の有効期限があり、更に3か月間延長が
可能である。供給者の変更、金額の10%以上の変更、数量の変更などが有
った場合は、申告をし直さなければならない。
輸入商品の金額が 100 万 CFA を超える場合は、その支払は認可を受けたニジ
ェールの銀行か決済所で行わなければならない。
4.輸入品評価 (PVI: Programme de verification des importations –
Impport Verification Program)
船積前貨物検査 (Pre-Shipment Inspection)
委嘱先:COTECNA 社
FOB 金額で 200 万 CFA を超える案件については、船積前に輸出地にて国際検
査会社 COTECNA の検査を受けなければならない。 これは品質、数量、価格
について Declaration of Intent to Import の記述との整合性を見るもので
ある。
申告には上記の検査の結果として COTECNA 社が発行する合格証(Clean
Report of Findings)の提出は必須である。
5.貨物トラッキング票(CTN: Cargo Tracking Note)
ニジェール向けに出荷される貨物で 200 万 CFA 以上のものは積出港にて CTN
(Cargo Tracking Note) / BSC (Bordereau de Suiv de Cargaison) を取得
しなけばならない。
ニジェール運送利用者協会(CNUT: Conseil National des Utilisateurs de
transport) の代理人が積出港にて貨物トラッキング票を発行する。
貨物トラッキング票は通常、輸入品として適正であることの事前確認の為に
実施される。
6.輸入手続き
登録された通関業者のみ輸出入申告ができる。
申告は手書き、あるいは税関システム ASYCUDA++への入力によって行われる。
輸入申告に必要な書類は以下の通り。
112
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)




Bill of Lading
Cargo Release Order
Cargo Tracking Note
Collection Order
Commercial Invoice
Customs Import Declaration
Import License
Packing List
(9)
ターミナル料金領収書 (Terminal Handling Receipt)
(10)
Transit Document (TRIE)
航空貨物の場合は 100 万 CFAF、陸送貨物の場合は 500 万 CFAF 以上の案件に
ついては、保険がニジェールの認可代理人により仲介されたことの証明書が
必要となる。
申告された貨物は検査に回される。
貨物は延納等の許可が与えられたものでない限り、納税の領収書がなければ
ヤードからの搬出は出来ない。
また 200 万 CFRF 以上の案件については、NIF (Numero d’identification
Fiscale – tax identification number) が取得されていなければならない。
7.Single Window
名称: GUFCE
(Guichet Unoique de Formalites du Commerce Exterieur Single Window for Foreign Trade Formalities)
Single Window の名称を持つシステムだが、実際は輸出入業者の登録や
統計機能を主とした管理システムで、貿易取引業務に具体的な機能を持
つ所謂 National Single Window ではない。
稼働: 1990 年
主体: ニメアおよびその他7つの州都の商工農業会議所 (CCAIAN:
Chamber of Commerce, Agriculture, Industry and Crafts) は
GUFCE の稼働に責任がある。
目的: ①輸出入の規則に則って貿易が実行されているかを確認する。
②貿易手続きに係る規則の徹底を図る。
輸出入業務に携わる者は商業登録と運送利用者協会
(CNUT: Conseil National des Utilisateurs de transport)
の両方に登録されていなければならない等の管理
③貿易実態の統計的な把握。
113
≪38≫
ナイジェリア連邦共和国
(Federal Republic of Nigeria)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
国土:
人口:
語圏:
GNI:
通貨:
アブジャ (Abuja)首都(内陸)
ラゴス (Lagos)主要都市(臨海)
92.4 万㎢
1 億 7,360 万人 (2013 年 UNFPA)
英語(公用語)
5,226 億ドル(2013 年 世銀)
約 2,760 ドル/人 (2013 年 世銀)
ナイラ (Naira)
2.輸出入構造
輸出:
960 億ドル(2012 年 ナイジェリア中央銀行)
原油および天然ガス、鉱物性生産品
(インド、米国、ブラジル)
輸入:
583 億ドル(2012 年 ナイジェリア中央銀行)
機械、電気機器、輸送機器
(中国、米国、インド)


3.輸入申告手続き
輸入申告には SGD 方式(Bill of Entry)を採用している。SGD(Single Goods
Declaration)は、輸出入申告の内容が多少なりとも各国により異なることに
対して、基本事項だけは標準化された様式を適用し、各国のデータに横串を
通し、相互比較、相互参照をできるようにすることを国連が推奨しているこ
とを反映したものである。
SGD の項目内容は次の通り。
① 輸出者・輸入者の名前と住所
② 商品名と税番
③ 商品の生産地と向地
④ 数量
114








⑤ 金額
⑥ 税率
⑦ 積港・揚港
⑧ 輸送手段と船名等
輸入通関に当たっては他に輸出者が作成・署名した販売価格および原産地の
総合証明 CCVO (Combined Certificate of Value and of Origin)が必要と
なる。
(輸入者による輸入申告の内容との照合のためと思われる。)
○ Form M
ナイジェリアの場合、他の多くの国と少々異なり、上記の SGD の前に、
「Form
M」が必要となる。
当該取引が無償の場合も含めて、貨物をナイジェリアに持ち込むためには、
認可銀行から Form M を取得しなければならない。取得した Form M の有効
期限は消費財で 180 日、資本財で 365 日となる。
Form M には、通関審査のために必要な次の事項を入力しなればならない。
① 商品の一般的な名称
② 商標やブランド名
③ 型番等
④ 品質、グレード、仕様、容量、サイズ、機能等
⑤ 数量および個数
所要事項が全て入力された Form M は次の文書を添付して Form M を取得した
認可銀行に伝送する。
① Pro-foma Invoice
② Insurance Certificate (輸送保険証明書)
③ 適用される Certificate 類
上記 Form M を受領した銀行は次の事項を確認しなければならない。
① Form M には該当商品の明細等が正しく記載されていること。
② 添付された文書類は全て真正であること。
然る後に当該銀行は Form M に、揚地検査(DI)適用案件には BA で始まるコ
ードを、不要なケースには CB で始まるコードを付して税関(Nigeria Customs
Service) に回付する。
輸入申告に当たっては、Form M の他に以下の文書が必要となる。
① CCVO(前述)
② Packing List
③ Shipped/Clean on board B/L あるいは Airwaybill
④ Manufacturer’s Certificate (Standard が明記されたもの)
115






⑤ 化学品、食品、飲料、医薬品、電気機器、その他規制対象品については、
試験場の試験済み証
また Form M が通関のために有効な文書となるのは、スキャニングや安全貿
易管理検査に合格することが必要である。
4.SGD (Bill of Entry) の取扱いと税関システム ASYCUDA++
<申告者
(Declarant)>
Form M を回付した銀行からスキャン結果の放射線検査証 RAR を取得する。
必要な関税等の支払いを銀行で行う。
SGD の書類一式を書類審査 (Face Vet) に回付する。
<書類審査部 (Face Vet)>
審査の要領は次の通り。
① 必要書類が添付されているかの確認
② 納税済みであることの確認
③ SGD の誤記脱漏が無いかの確認
④ 審査を終了した SGD 一式をシステム管理部に回付する。
<システム管理部(Technical Supervisor)>
データ入力部の作業支援のために SGD に必要な手直しを行い、データ入力部
に回付する。
<データ入力部(Data Capture)>
① SGD データとマニフェスト詳細を ASYCUDA++に入力する。
② SGD データを ASYCUDA++に登録する。
③ ASYCUDA++に登録された SGD データを印刷する。
④ 検証欄(Verification)欄や質問(Query)欄に対応する。
<注釈>
SGD (Bill of Entry)と Form M (Import Declaration) の関係
ネット上では的確な解説は見当たらないが、両文書のいくつかの説明から判
断すると、Form M の方は通常の Import Declaration とは違い、発行日から 180
日~365 日の有効期間が有り、予備申告あるいは輸入許可申請のような位置づけ
になると思われる。
一方 SGD の方は、この Form M の情報に加えて B/L など船積情報も盛り込ん
だ形で作成されることから、SGD の方が一般的な Import Declaration に近いと
考えられる。
SGD は Single Window への適用を意識して設定されたものであり、向後変更
されることも有り得る由である。
116
5.揚地検査(DI = Destination Inspection)
<注意>
DI は 2013 年 12 月に税関当局により廃止が表明されたとの情報がある。
(従って次の記述は参考)
 財務省(Ministry of Finance)は、2006 年、それまでの船積前貨物検査
(PSI) 方式から揚地検査方式(Destination Inspection Scheme)に切り
替えた。
 指定揚地検査受託先は国や輸送手段より次の各社から選択される。
①
②
③
④
Cotecna Destination Inspection Services Ltd.
SGS Ltd.
Globascan Nig. Ltd.
Webb Fontaine Nig. Ltd.
6.標準適合証 SONCAP (SON Conformity Assessment Program)
主管:
ナイジェリア基準局 (SON: Standard Organization Nigeria)
開始:
2013 年 1 月に改定し現行版を適用開始
趣旨:
ナイジェリアへの輸出者に対し、輸出品がナイジェリアの技術




基準や国際標準を満たしていることの証明を求めるもの。
次の証明書が発行される。
Certificate of Conformity:
Intertek 等の検査会社(下記)発行
Certificate of SON (SONCAP): 上記 Certificate of Conformity に
基づき、基準局 (SON: Standard
Organization Nigeria)が発行
ナイジェリアの輸入通関に必要な証明書は上記の Certificate of SON だが、
これは輸出者が、下記の SONCAP が指定する国際検査会社より発行される
Certificate of Conformity を提出することに対して発行されるものである。
① INTERTEC
② COTECNA
③ SGS
④ CCIC (China Certification & Inspection group Inspection Co. Ltd.)
対象となるのは下記に例示の特定品目
化学製品、自動車部品、建設資材、紙製品など
証明書には上記のとおり案件ごとに取得する SONCAP Certificate の他に、
型式認証のように、特定の製品に対して有効期限内には何回でも輸入できる
形式(Product Certificate)がある。

117
7.Single Window
(1) NICIS (Nigeria Integrated Customs Information System)
 ナイジェリア政府は、2005 年 10 月に Webb Fontaine 社(本社 UAE)と、同
社が供給する Trade World Manager という Trade IT System を中心に、
ASYCUDA++/World 導入および関連ソフト、ハード、電源供給などを含めた New
Trade Platform の構築を 7 年間(2006 年―2012 年)の BOOT (Build Own
Operate and Transfer 建設、保有、運用の後、移管) 方式で契約した。
 New Trade Platform は次の機能を持つ
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
貿易関連文書入力の Single Portal
第三者システムへの XML データ伝送、Web Service を使った相互接続
トレードチェーンにおける文書の統一によるデータの国際共有
データ伝送における安全性の確保
リスク・マネジメント
行政官庁への real time の情報共有
貨物通関の集中管理
情報管理の強化
利用者に使いやすい環境の提供

要件的には NSW の機能があると思われるが、どこまで利用されているか等に
ついては不明である。
(2) NTH (Nigeria Trade Hub)
 上記とは別に 2013 年には Nigeria Trade Hub というシステムがスタートし
た。
 こちらもナイジェリア税関が主体となり管理しているシステムである。
 機能的に列挙されているのは次の通り。
① 行政監督庁に係る情報
② 上記のコンタクト先のリスト

③ 手続き
④ 所要書類
⑤ 法令順守を証するために必要な輸入許可を取得するために必要な費用
と時間
⑥ その他貿易関連の組織のコンタクト先
NTH は National Single Window Trading Portal と呼ばれているが、機能的
には内外の輸出入者にナイジェリアの制度や手続きを一元的に提供するも
ので、ポータルとしては有用と考えられるが、実際の Cross-border
Transaction をサポートする NSW としての機能は無い模様である。
(その他関連事項)
118



2012 年 12 月に Nigeria 税関が主催して「Single Window Conference」を開
催するなど、国内の貿易関係者、物流関係者を巻き込んだ活動を行っている。
港湾関係者も、貨物が隣国ベナンの効率良い Cotonou 港に取られてしまうの
は耐え難く、必要な法令改訂も含めてナイジェリア政府の、適正な対応が望
まれるとしている。
ナイジェリアは西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)の事務局(Commission)
設置国である。
≪39≫
ルワンダ共和国(内陸国)
(Republic of Rwanda)
1.概要
地域:
首都:
国土:
人口:
語圏:
GDP:
通貨:
東アフリカ
キガリ (Kigali)
2.63 万㎢
1,210 万人 (2014 年 世銀)
英語 (2009 年に教育言語が
仏語から英語に変更される)
75.2 億ドル(2013 年 世銀)
630 ドル/人 (2013 年 世銀)
ルワンダ フラン (Rwandan Franc)
2.輸出入構造
輸出:
7 億ドル(2013 年 EIU)
コルタン(鉱石)、錫、茶、コーヒー
輸入:

(中国、コンゴ民主共和国、マレーシア、スワジランド)
18.5 億ドル(2013 年 EIU)
消費財、中間財、資本財、エネルギー
(ウガンダ、ケニア、中国、UAE)
3.輸入手続き
ルワンダは内陸国(Landlocked country)のため、海上貨物は Mombasa を主力
港とするケニアから更に内陸国のウガンダを経由して輸入するか、Dar es
Salaam を主力港とするタンザニアを経由して輸入することとなる。
119








従って、いずれにせよ国際幹線道路における内陸での通関となるが、ウガン
ダ経由の場合は、荷揚港 Mombasa およびケニア~ウガンダ国境 Malaba での
2回の Transshipment 通関、ウガンダ~ルワンダ国境(Katuna-Gatuna)で
の輸入通関の合計3回もの通関が必要となり、時間と経費がかかり、且つそ
のためにトラック輸送の回転も悪くなるといった状況がある。
上記状況改善のため、現在ケニア、タンザニア、ウガンダ、ルワンダ、ブル
ンジが参加する東アフリカ共同体では EAC Single Customs Union の充実を
図る一環として、「Single Customs Territory」構想が 2013 年 10 月から3
フェーズ6に分けて段階的に進行中である。
そのためのシステム連携として、Kenya Revenue Authority System、Uganda
Revenue Authority system (ASYCUDA World) と Rwanda electronic Single
Window(下述)のインターフェースが確保されている。
フェーズ1の適用例として、2014 年 1 月ウガンダおよびルワンダ向けにケ
ニアの Mombasa 港で陸揚げされた燃料(Fuel)が、Mombasa 港で輸入通関され、
税金の支払いは現品がウガンダ、ルワンダに到着する前に実行された。
上記の通り、方向性としては輸入国への関税支払は、輸入国への貨物到着前
に徴収されるが、貨物が通過国において無許可で転売されるようなケースに
備えて、現在多くのケースに適用されているのは、荷揚国から、(延長の手
続きが取られない限り)30日以内に目的国に向け、シールをされた状態で
国境を越えないものについては、通過国の国内消費と見做して課税の対象と
するというものである。
今後 Single Customs Territory の進捗状況に応じ、内陸国としてのルワン
ダの輸入体制が大幅に変更されることもあり得ると思われるが、現行のもの
については次の通り。
ルワンダの輸入者は、輸入申告(IDF: Import Declaration Form)に必要な
情報を得るために供給者から Pro-forma Invoice を入手する。
供給者の Pro-forma Invoice には次の内容が記述されていなければならない。
(1) 貨物の数量、品質、仕様の詳細
(2) FOB 価格
(3) 運賃(価格条件による)
(4) 支払い通貨
(5) 運送手段
(6) 貨物の原産地国
(7) 保険料金(価格条件による)
6
フェーズ 1:燃料・穀物等のバルク貨物。フェーズ2:コンテナ、自動車等。フェーズ3:複数関税同盟間相互
取決め(SCT Tripartite Arrangement)による地域内取引貨物
120




供給者の価格に運賃、保険料が含まれない場合は、これらの費用に係る
Pro-forma Invoice を別途用意する必要がある。
輸入者は上記の Pro-forma Invoice と、供給者から入手した以下の文書を通
関業者に手交し、輸入申告(IDF)の作成と通関を依頼する。
(1) 供給者のインボイス
(2) 荷主の裏書署名のある B/L 本紙(航空貨物の場合は Air Waybill)
(3) パッキングリスト
(4) 燻蒸証明(必要に応じて)
(5) 動植物検疫証(必要に応じて)
(6) 原産地証明書
(7) 諸費用支払いに関する銀行の領収書(実際には通関業者が手配する
模様)
(8) 特定品目に係る品質証明
(9) 輸入者の国税登録番号
通関業者は輸入者から上記文書を入手次第、税関システムに輸入申告を入力
し、銀行に通関料金、シール代等の必要費用の支払いを行う。
添付書類と併せて輸入申告を受取った税関は書類審査を行い、ASYCUDA++の
Transit Module (MODTRS) から Transit Document (T1)を出力する。

4.船積前貨物検査(PSI: Pre-Shipment Inspection)
検査会社: Intertek Testing 社
次項の「輸入貨物適合性評価」導入により廃止された可能性有り。
5.輸入貨物標準適合証(IPCA: Import Product Conformity Assessment)
2014 年 5 月から、ルワンダ基準局 (RBS: Rwanda Bureau of Standards)
により輸入貨物標準適合証(船積前実施検査)の導入が決定された。



検査会社: スイスの SGS 社に委嘱された。
目的:
商品の品質、健康、安全、環境保全の観点で自国の消費者保護。
格外品や不良品の自国市場への流入阻止。
低価値の輸入品で自国産業が損害を受けることの阻止。
東アフリカ共同体参加国としての輸入品の共通品質管理。
手続:
輸出者は SGS 社に次の文書を提出する。
(1) 検査証発行依頼書(ルワンダでの貨物引渡地点を明記)
(2) Pro-forma Invoice (前項参照)
(3) 品質管理システムの証明書
(4) 品質に係る資料(テストレポート、分析票等)
121
(5) 品質適合性の証左として次のいずれか又は複数。
現物の直接検査 (Physical inspection)
ラボでのテスト
工場監査
書類審査
(6) Final Invoice
Final Invoice (商用インボイス) は SGS の検査に合格
した後に輸出者が発行し、一部を SGS に提出する模様。


IPCA 合格証 (CoC: Certificate of Conformity)
ルワンダが承認する標準に、商品が適合していることの証明であり、国境を
越えての商品持ち込みに係る輸入申告の必要書類で、その取得はルワンダに
輸出する供給者の義務となっている。
しかしルワンダの輸入者は本件について、ルワンダ基準局、公共事業統制局、
SGS の間の調整がうまくいっていない現況を改善する必要があること、ケー
スによって検査料が異なり、整合性が無いこと、あるいはこれら手続きに多
くの時間がかかることを課題として指摘している。
(SGS は検査に時間がかかるのは利用者が完全な書類を提出しないからと反
論している由。)
6.Single Window
① 名称: Rwanda Electronic Single Window
② 開発: 国連 UNCTAD が開発・推進する ASYCUDA World システム
の導入により構築する。
③ 負担: システム導入に係る費用は国際支援組織 “Trade and Markets
East Africa (TMEA) からの 333 万ドルの支援を充当する。
④ 主管: 貿易・産業省 (MINICOM: Ministry of Trade and Industry)は
2012 年、Single Window に関係する次の5省庁と運用に係る合
意(Memorandum of Understanding)を交わした。
(1) ルワンダ歳入庁(RRA: Rwanda Revenue Authority)
(2) 厚生省 (MoH: Ministry of Health)
(3) ルワンダ開発局 (RDB: Rwanda Development Board)
(4) ルワンダ基準局 (RBS: Rwanda Bureau of Standards)
(5) 公共上屋 ( MAGERWA: Magasins Generaux du Rwanda)
⑤ 連携: システム連携が出来ているのは農業省と財務省
⑥ 取扱: ・輸出入申告
・原産地証明
122
・Risk Management 関連
・取引価格の適正審査
⑦ 目的: (1) 国際貿易を円滑化し、ルワンダの国際競争力の向上
(2) 経費の削減
(3) 業務の透明化と汚職の撲滅
上述の通り、ルワンダの SW はケニア、ウガンダのシステムと
の連携体制を確立している模様で、Single Customs Territory
の基盤としての役割も果たしている。


⑧ 開始: 2012 年 5 月より漸次稼働開始
⑨ 現状: 2014 年 10 月からルワンダ農業局が農産品検査のために Single
Window のパイロット試用を開始、2015 年 10 月時点では既に
実運用を開始している。
ルワンダはその経済規模から IT 立国を目指していると思われる。
Single Customs Territory に参加するには他国とデータ交換が行えるシス
テムを持つことが重要であるとの認識で、漸次データ交換能力を向上させる
予定。対象文書としては Import/Export Declaration, Manifest, Exit Note
from the Customs, Transit Note を検討している由。
≪40≫
サントメ・プリンシペ民主共和国(島国)
(Democratic Republic of Sao Tome and Principe)
1.概要
地域:
首都:
国土:
人口:
語圏:
GNI:
通貨:
中央アフリカ
サントメ (Sao Tome)
0.1 万㎢
17 万人 (2011 年 世銀)
ポルトガル語
2.29 億ドル(2011 年 世銀)
1,350 ドル/人(2011 年 世銀)
ドブラ (Dobra)
2.輸出入構造
輸出:
0.121 億ドル(2011 年 EIU 推計)
再輸出品、カカオ豆
123
輸入:

(オランダ、ベルギー、エジプト、米国)
1.196 億ドル(2011 年 EIU 推計)
投資財、食料品、石油製品
(ポルトガル、マレーシア、米国、ガボン)
3.輸入手続き
輸入申告に必要な関係書類は以下の通り。
(1)
Bill of Lading
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)





Certificate of Origin
Commercial Invoice
Customs Import Declaration
Packing List
Pre-Shipment Inspection Clean Report of Findings (CRF)
(現在まで継続されているかは不明)
(7)
Tax Declaration
(8)
Terminal Handling Receipt
輸入通関に必要な上記の書類を揃えるのに3週間ほども掛かるというデー
タもあり、これを如何に短縮するかが貿易円滑化、経費節減の課題と考えら
れている。
税関システムとして国連 UNCTAD が開発した ASYCUDA World が導入されてい
る。
4.船積前貨物検査(PSI: Pre-Shipment Inspection)
サントメ・プリンシペに輸出される貨物については船積前に輸出地において
同国が指定した国際検査機関 INTERTEK 社の「商品の数量、品質、仕様、価
格(通関申告価格が市場価格と乖離していないか)」などの検査 PSI を受
けなければならない。
上記 PSI 検査に合格した証として CRF が発行され、これは上記の通り輸入通
関の必要書類の一つとなる。
現在まで継続されているかについては不明。
5.Single Window
未設定と推測される。
124
≪41≫
セネガル共和国
(Republic of Senegal)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
ダカール (Dakar)
首都
国土:
19.7 万㎢
人口:
1,413 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
GDP:
通貨:
フランス語(公用語)
151 億ドル(2013 年 世銀)
GNI: 1,070 ドル/人(2013 年
CFA フラン
世銀)
2.輸出入構造
輸出:
26.9 億ドル(2013 年 EIU 推計)
魚介類、精油、リン酸製品、建設用材(石灰、セメント)
(マリ、スイス、インド、ギニア、フランス)
輸入:




56.1 億ドル(2013 年 EIU 推計)
食糧品、石油製品、鉄鋼製品
(フランス、ナイジェリア、中国、オランダ、インド)
3.輸入手続き
輸出入者は直接であれ代理店経由であれ、貿易業務を行うには貿易省
(Ministry of Trade)が発行する「輸出入者カード(importer-exporter
card)」が必要である。
セネガルの税関は財務省の傘下にあり、税関への輸入申告は Bill of Entry
を税関システムに入力することで行う。
申告業務は税関から認可を受けた通関業者または税関に保証金を積んだ業
者のみが取扱える。
輸入申告の凡その流れは次の通り。
(1)
Bill of Entry の作成
(2)
電子登録システムの GAINDE の detail report にアクセス
(3)
Bill of Entry 情報入力でシステムから税額等が提示される
(4)
許可取得の為にこれらの文書を書類として税関に提出
(5)
出納窓口への所要金額の支払い
(6)
税関の検査官による”Gate Pass”の審査
125

(8)
税関の許可が終了次第貨物が搬出
必要となる添付書類
(1)
供給者のインボイス
(2)
Freight Transport Invoice
(3)
原産地証明書
(4)
Packing List
(5)
輸入枠の残存証明
(6)
保険証書
(7)
(8)




Import Preliminary Declaration (DPI) 金額が百万 CFAF 以上
の案件
当該銀行で申告書物件が内貨化される
4.輸入品の評価制度(Import Verification Program)
300 万 CFAF 以上の案件については全て輸出地において、国際検査会社であ
る COTECNA 社の商品評価を受けなければならない。
COTECNA 社の商品評価を受けずにセネガルに貨物を持込むと、関税とは別に
CIF の 20%相当額の罰金が課される。
検査の対象は次の通り。
(1)
品質
(2)
金額
(3)
単価
(4)
税番
次項のセネガル Single Window (ORBUS) は COTECNA 社のセネガルオフィス
と連携されており、利用者からの検査依頼の受領や処理ができるようになっ
ている。現在 Certificate of Conformity そのものを ORBUS の中に取り込む
計画がスタートしている。
5.Single Window
(1) 名称:
ORBUS
(2) 運用機関:
GAINDE 2000
Public Private Partnership による Public Committee
で、実質的には税関が凡そ9割関与している.
(3) 運用開始:
2004 年
(4) 行政機関:
12 の行政関連機関が連結
・税関(税関システム名称は NSW 運用機関同様 GAINDE)
税関システムに付随する支払い業務用モジュール
126
・港湾共同体(港湾システム名は ORBUS LOGISTICS で、
Cargo Manifest 情報の共有)
35%: GAINDE2000 (PPP)
65%: Port Community Association (Private status)
・電子署名認証システム
・Ministry of Animal Husbandry (Sanitary Certificate)
・Ministry of Agriculture (Phytosanitary
Certificate)
・Ministry of Commerce
・Ministry of Economy& Finance
・Ministry of Mines, Industry & SMI
等
(5) 利用対者:
貿易に係る諸手続関連
・輸出入者
・荷扱業者、通関業者
・運送会社
・保険会社
・銀行 等
(6) 機能:
・電子マニフェストの受理と共有
・対象者からの電子予備通関用文書の受領
・税関の統一通関フォルダーの発行
・通関費用、関税等の支払い
(7) 取扱仕様: 国際的に通用しているプロトコルであれば、XML でも
EDI でもSWで取り扱う事が可能である。
6.貿易手続きの電子化に係る規則の制定
① 2005 年:電子申告の義務化
税関の Director General が Official Note に署名したことで、輸出入
手続に関して ORBUS (NSW) の使用が義務化され、以降書面による申告は
受理されなくなった。
利用料金の支払いは利用者によって次のオプションが用意されている。
 通関代理店:毎月のインボイスを纏めて月払いでの決済
 単発利用者:その日の使用量による日払い
② 2008 年:Paperless Trade の環境整備関連の法制化 Paperless Trade の
手続きに係る政令 (Resolution) 制定(首相の署名)Paperless Trade
Platform の運用に係る規則の施行法制定(税関の Director General)
127
2008 年:適用法の整備
 The Information Society Act
 サイバー法
 電子署名法
 秘密保護法(Secrecy Transaction)
 個人情報保護法
③ 電子貿易文書の貿易手続きにおける有効性
セネガルには電子商取引に係る法制が用意されており、次の電子文書に
ついては実際に使用された実績がある。
 電子マニフェスト:セネガルに輸入される貨物については、船社は
電子マニフェストを発行することが義務付けられている。
 電子原産地証明:セネガルとコートジボアール間でパイロットテス
トを成功させている。
商用の電子貿易文書を、国境を越えて交換することも技術的には可能と
なっているが、二国間取引の対象となる相手国と協定を結ぶ必要があり、
未だこれが実現されていない。
④ 電子文書と書面文書の等価性
電子商取引に係る法制度により、電子データと書面文書は機能的に同等
であることが認定されている。従って行政手続きのために必要とされる
文書は、書面であっても電子であっても差別はされない。
7.輸出入申告・許可に係る規則・手続
① 輸出入申告は輸出入者が直接あるいは輸出入業者の委託を受け
た通関業者が ORBUS (NSW) を使用して行う。
② 日本における IVA のようなインボイスハンドリングの機能は提
供されていない。
③ 輸出国で発行された電子インボイスが輸入国であるセネガルに
届いた時、そのような輸入電子インボイスは有効なインボイス
とは見做されない(輸入インボイスは書面であることが要求
される。)。
④ 輸出入申告に際してインボイスは添付必要書類であり、その様
式は、書面、PDFあるいは一般ソフト(Word、Excel 等)で
なければならない。上記③から、EDI を使用して例えば XML
言語で作成された電子インボイスは不可となる。
128
⑤ 申告について税関にて審査した結果、書類検査あるいは貨物検
査が必 要と判定された場合に提出が必要となるインボイスの
取扱いについても上記④と同様となる。
⑥ 輸出入関連文書の法定保存期間は5年である。
8.Paperless Trade 関連でのセネガルのステータス
(1)西アフリカ経済通貨同盟(UEMOA)の議長国
Mr. Cheikhe Hadjibou SOUMARE
Président de la Commission
de l'UEMOA (同氏は元セネガル首相)
UEMOA は西部アフリカ CFA フラン共通通貨の発行母体
加盟国:8か国
セネガル、ブルキナファソ、マリ、ニジェール、ベナン、トー
ゴ、コートジボワール、ギニアビサウ
(2)AACE (African Alliance for e-Commerce) 議長国
Mr. Ibrahima Nour Eddine Diagne Executive Committee
Chairman
各国の政府あるいは通関関係サービスプロバイダーによって構
成される、アジアにおける Pan Asian e-Commerce Alliance (PAA)
に類する国際組織
加盟国:17か国 (アフリカの西部、
東部等の地理的まとまりを超えた組織)
(3)UN/CEFACT アフリカ ラポータ国
Mr. Ibrahima Nour Eddine Diagne Managing Director GAINDE
2000
9.セネガルの Paperless Trade に係る基本的な考え方
セネガルの場合、石油や金、ダイヤモンドといった有力な輸出産品の産
出が期待できないため、国家経営の柱の一つとして、シンガポールと同
様の方策、即ち海外諸国とアフリカ各地各国との貿易流通の窓口機能を
提供することにより、人・物・金の集積を実現することを目指しており、
その一環としてまた有力なツールとして Paperless Trade の推進を図り、
同時にこの分野においてアフリカ各国をリードする立場に自らを置い
て、自国のステータスを高めることを重要な国の方策としている。
≪42≫
セーシェル共和国(島国)
129
(Republic of Seychelles)
1.一般概要
地域:
東アフリカ
首都:
ビクトリア (Victoria)
国土:
460 ㎢
人口:
8.9 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
英語、フランス語
GNI:
通貨:
11.17 億ドル(2013 年 世銀)
12,530 ドル/人(2013 年 世銀)
セーシェル・ルピー (Seychellois rupee)
2.輸出入構造
輸出:
5.8 億ドル(2013 年 EIU)
マグロ缶詰、鉱物燃料、魚肉等
(フランス、英国、イタリア、日本)
輸入:
10.1 億ドル(2013 年 EIU)
機械、鉱物燃料、機械製品等
(サウジアラビア、スペイン、フランス、インド)






3.輸入手続き
セーシェルの輸入については、国内消費用、在庫用、通過貨物何れも全て
ASYCUDA World に入力し管理される。
税番は HS コードが適用される。
税関申告に必要な書類は以下の通り。
(1)
Original Invoice
(2)
Pacing List
(3)
Bill of Lading あるいは Air Waybill
(4)
Insurance Certificate (保険証券)
(5)
Import Permit (輸入許可証) 必要な場合
通関手続きとは別に物流に係る申請が必要。
海上貨物については入港の 24 時間前までに、航空貨物については着陸の3
時間前までに、貨物の内容によって然るべく受け入れ準備をするために、
Manifest を管理当局に提出しなければならない。
船積前貨物検査等は必要としない。
130
4.Single Window
未設定と推測される。
≪43≫
シエラレオネ共和国
(Republic of Sierra Leone)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
フリータウン (Freetown)
国土:
7.174 万㎢
人口:
610 万人 (2013 年 UNFPA)
語圏:
英語(公用語)
GDP:
38 億ドル(2012 年 世銀)
GNI 580 ドル/人
(2012 年
通貨:
レオン
(Leone)
世銀)
2.輸出入構造
輸出:
11.62 億ドル(2012 年推定 EIU)
鉄鋼、鉱物、ダイヤモンド
(中国、ベルギー、日本、トルコ、オランダ)
輸入:
20.2 億ドル(2012 年推定 EIU)
資本財、石油、食糧品
(中国、インド、南アフリカ、米国、英国)
3.輸入手続き

輸入申告には以下の関係書類を添付する必要がある。
(1)
Bill of Lading
(2)
Classification and Valuation Certificate
(3)
Commercial Invoice
(4)
Customs release order / exit note
(5)
Delivery Order
(6)
Packing List
(7)
Proof of payment of customs fee and duties (関税支払証明)
(8)
Single Customs Declaration (SCD)
131

税関システムとして ASYCUDA++が稼働している。
4.揚地検査証明書 (Destination Inspection Certificate)
実施:
2012 年
主管:
貿易工業省
委嘱:
Africa Link Inspection Co. (ALIC)
検査証明:
Classification Valuation Certificate (CVC)
Destination Inspection Certificate
必要書類:
Commercial Invoice
Bill of Lading
Packing List, etc…
5.船積前貨物申告
ACD: Advanced Cargo Declaration ≒ CTN (Cargo Tracking Note)
稼働時期:
2015 年 4 月
主管:
シエラレオネ港湾局 (Sierra Leone Port Authorities)
目的:
輸出国においてシエラレオネ向けの貨物に係る Risk Assessment
として実施。
要領:(1) 全ての輸入貨物には Entry Summary No. が、また輸出貨物に
は Exit Summary No. が必要となる。
(2) 全ての本船はシエラレオネの水域に入る前に Movement
Reference No. (MRN) を取得しなければならない。
6.Single Window
2015 年現在貿易関連の各部局で BPR に相当する 業務の見直しが進めら
れており、現在の ASYCUDA World からさらに Single Window に進化させ
るための準備が行われている。
≪44≫
ソマリア連邦共和国
(Federal Republic of Somalia)
1.一般概要
地域:
東アフリカ
首都:
モガディシュ
(Mogadishu)
132
国土:
人口:
語圏:
GDP:
通貨:
63.8 万㎢
1,050 万人 (2013 年 世銀)
英語(通用語)
10.67 億ドル(2011 年 国連)
112 ドル/人 (2011 年 国連)
ソマリア・シリング
(SOS: Somali Shilling)
2.輸出入構造
輸出:
0.516 億ドル(2012 年 CIA ファクトブック)
家畜、バナナ、皮革、水産物
(UAE、イエメン、オマーン)
輸入:
0.127 億ドル(2012 年 CIA ファクトブック)
工業製品、石油製品、食料
(ジブチ、インド、ケニア、中国、パキスタン)
3.輸入手続き


輸出入申告にどのような文書の添付が必要となるかは不明。
船積前貨物検査(次項)を請負う Bureau Veritas BIVAC 社に提出を要する
書類は次の通り。
(1)
Final Invoice
(2)
Certificate of Origin
(3)
Analysis / Sanitary Certificates (薬品、食品等チェックを
要する商品)
(4)
Packing List, Price List 等 (必要に応じて)
4.船積前貨物検査
主管:
貿易産業省 (Ministry of Trade and Industry)
開始:
2014 年 1 月
委嘱:
Bureau Veritas BIVAC
目的:
輸出国において以下の事項に関する検査を行う。
(1) 貿易手続きに係る透明性の確保
(2) 商品が現行の規則や標準に合致することの確認
(3) ソマリア当局への外国取引を監督管理する有効な手段の提
供と歳入の確保
適用:
全ての輸入品に適用され、除外品は無い。
133
①
②
③
④
要領:
ソマリアに輸出しようとする輸出者は Bureau Veritas BIVAC 社の専用 Web
サイト VERIGATES にアクセスし、自らのアカウントを作成する。
検査を依頼するための Pre-Shipment Inspection Order (P/O) を開設する。
P/O を登録するには Pro forma Invoice をベースに FOB の 1%(US$350 を下
回る場合は US$350)に該当する検査料金を BIVAC 社に払い込む。
検査料金が支払われると BIVAC 社から輸出者に検査の日時と場所の打合せ
に係る連絡が入る。
⑤ BIVAC 社の検査員が貨物の現品と P/O および Pro forma Invoice に齟齬がな
いかを、輸出者立会いの下に検査する。
⑥ 上記の検査で明らかにする点は次の通り。
1) 現品を確認し、どの税番が適用されるべきかの判定
2) 取引価格が適正か否かの判定
⑦ 検査の結果、数量、品質、仕様、価格が適正と認められた場合は “Clean
Report of Findings” (CRF) が Web サイト VERIGATES 上で発行される。
⑧ 輸出者は CRF を出力し、PDF の形で輸入通関のために輸入者に送付する。
5.Single Window
不明だが未設定と考えられる
≪45≫
南アフリカ共和国
(Republic of South Africa)
1.一般概要
地域:
南アフリカ
首都:
国土:
人口:
語圏:
GDP:
プレトリア (Pretoria)
主要都市:
ヨハネスブルグ(Johannesburg)
ケープタウン(Cape Town)
122 万㎢
5,298 万人 (2013 年 世銀)
英語(公用語)
3,255 億ドル(2014 年 南アフリカ統計局)
GNI
7,190 ドル/人 (2013 年 世銀)
134
通貨:
ランド
(Rand)
2.輸出入構造
輸出:
719 億ドル(2012 年 JETRO)
金、希金属、鉱物製品、化学製品、食品、繊維、自動車類
(中国、米国、日本、ボツワナ、ドイツ)
輸入:
832 億ドル(2012 年 JETRO)
食品、鉱物製品、機械製品、自動車類、化学製品、繊維製品
(中国、ドイツ、サウジアラビア、米国、インド、日本)





3.輸入手続き
輸出入手続を行うには、事前に南アフリカ歳入庁 SARS (South Africa
Revenue Service) に事業登録が必要である(2014 年 5 月 Single
Registration と称される様式に変更された。)。
SARS は輸出入申告など各種業務のために SAD (Single Administrative
Document) という EU が開発した統一フォームを利用者に提供している
法令 South African Revenue Service Act 34 により、SARS は、経営面にお
いて独立性を持った組織で、公共サービスではないが、公的規制を受けるも
のと規定されている (The service is an administratively autonomous
organ of the state: it is outside the public service, but within the
public administration.) 。
輸入申告に必要な添付書類は以下の通り。
輸入申告書
Bills of Lading のコピー
原産地申告 (Declaration of Origin) 様式 DA59
Commercial Invoice (original 1 部 copy 4 部)
海上保険証書 (copy 1 部)
パッキングリスト(copy 3 部)
輸入許可(Import Permits)は特定産品の輸入に必要で、有効期間は1年間、
申請者自身の輸入にのみ有効で、譲渡は不可となる。
4.iCBS
主管:
開始:
趣旨:
(Interfront Customs and Border Solution) 国境管理システム
南アフリカ歳入庁(SARS: South African Revenue Service)
2013 年
135



iCBS は南アフリカの NSW として位置づけられるべきものではあるが、NSW と
しての機能が十分に具備された状況とは言えないとの認識がされている。
30 年この方使用されてきた税関システムを改変し、通関を中心とした国境
に関する保全業務を一元的に管理するシステムである。
他国への転送貨物や内陸国への陸送貨物の取扱量は多く、関係先からデータ
連携を求められていることは事実で、最終目的地までの一貫複合輸送の業務
を支援することも含め、二国間・多国間協定あるいは回廊運営の必要要件を
満たし、リスクマネジメントに対応した機能の開発を検討の予定である。
≪46≫
南スーダン共和国(内陸国)
(Republic of South Sudan)
1.一般概要
地域:
東アフリカ
首都:
ジュバ (Juba)
国土:
人口:
語圏:
GDP:
通貨:
64 万㎢
1,130 万人 (2013 年)
英語(公用語)
138 億ドル(2013 年 世銀)
1,120 ドル/人 (2013 年 南スーダン統計局)
南スーダン・ポンド(SSP: South Sudanese Pound)
2.輸出入構造
輸出:
30 億ドル(2013 年
原油
輸入:

EIU)
(中国、日本、米国)
18 億ドル(2013 年 EIU)
原料糖、大型建設車両、車両、セメント
(中国、米国、パキスタン、ウガンダ)
3.輸入手続き
南スーダンでは輸入の準備の為に次の情報が必要となる。
(1)
輸入者の名称、住所などの詳細
(2)
輸入する商品の詳細(型、名称、品質、数量等)
136

(3)
輸入する商品の金額
(4)
購入場所と購入日
(5)
購入先の企業の名称と形態
輸入者に要求される輸入までの作業
(1)
輸入者は先ずその商品を輸入するために許可が必要となる主管
省庁に赴き、要領を聴取しなければならない。この時点では輸
出国における輸出者もどのような書類が必要で、それが何処で
入手できるか、必要書類提出にはいくら料金がかかるのかなど
(2)
(3)
(4)

を調べなければならない。
必要書類は、商品により、またどこから輸入するかによっても
異なるので、間違いの無いように準備をする。
全ての必要書類が整ったところで税関に赴き、通関のための申
告と商品に係る技術的なコントロールを受ける。この段階で輸
入申告に必要な用紙を税関から受け取る。申告のための用紙に
必要事項を記入して税関に提出する。
税関が申告書類を受取ったところで、文書に齟齬が無いかがチ
ェックされ、必要に応じて現品検査、検量などが行われ、問題
無しと評価されると、関税等の支払金額が計算され輸入者に通
知される。
(5)
上記の金額の支払いが確認されると税関としての通関許可が得
られる。次に輸入者は港湾当局に同様の申告を行い、港湾当局
も現品と書類に齟齬が無いと評価した時は所定のヤードへの搬
入が認可され、輸入者はそこから市中に貨物を搬出することが
できる。
申告に必要な文書類
(1)
輸出入者の登録票
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
(9)
(10)
(11)
Commercial Invoice
Bill of Lading
Dedlivery Order
Gate Pass
Certificate of Origin
Import Permit
Packing List
関税支払の領収書
南スーダン商品基準を満たす事と健康に害がない事の証明
港湾許可用紙
137


一件の輸入に必要となる費用と日数の見積もりは次の通り。
(1) 必要書類を準備するための費用
US$1,220
100 日
(2) 税関申告費用と技術的なコントロールの費用 US$475
5日
(3) 港湾およびターミナルでの貨物取扱費用
US$390
8日
(4) 内陸輸送および横持費用
US$7,200
17 日
合計
US$9,285
130 日
俄かには信じがたい数字だが、以下の 2 つの異なったサイトに記述あり。
○ World Bank group: Doing Business
http://www.doingbusiness.org/data/exploreeconomies/south-sudan/
trading-across-borders/
○ Wikiprocedure
http://www.wikiprocedure.com/index.php/South_Sudan_-_Import_Good
s
2015 年現在、東アフリカ共同体(EAC)への加盟を交渉中である。
≪47≫
スーダン共和国
(Republic of Sudan)
1.一般概要
地域:
北アフリカ
首都:
ハルツーム (Khartoum)
国土:
188 万㎢
人口:
3,796 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
英語(公用語)
GNI:
431 億ドル(2013 年 世銀)
1,130 ドル/人 (2013 年 世銀)
通貨:
スーダン・ポンド(SDG: Sudanese Pound)
2.輸出入構造
輸出:
70 億ドル(2013 年 EIU 推定)
原油、食用油、家畜、金 等
(中国、UAE 他)
輸入:
87 億ドル(2012/13 年 EIU 推定)
トラック、乗用車、サトウキビ 等
(中国、サウジアラビア、UAE 等)
138

3.輸入手続き
スーダンへの輸入申告は、輸入者の登録番号が記載された輸入申告書(IDF:
Import Declaration Form) および次の添付書類が必要である。
(1) Original B/L あるいは Air Waybill
(2) CFR あるいは CIF 金額が明記された Original Invoice
(3) 原産地証明書
(4) Detailed Packing List
(5)
(6)
(7)

Health Certificate あるいは Analysis Certificate
Bank of Sudan の輸入フォーム (IM Form)
Government exemptions, concessions and/or approvals
輸入者に供与された免税他の許認可類のことと思われる。
(8) 広告宣伝ビラには別途許可が必要
(9) National Security Clearance(危険品と見做されるもの)
(10) 電話関連機器については National Telecom Corporation の許可
(11) 医薬品関係については健康省の許可
スーダンは貨物の数量規制はしていない。





税関システムに申告データが入力されるとシリアル番号が払出される。
必要に応じて検査等が行われる
Tariff Department は関税等の金額を算定し、Payment Note を発行する。
関税等が支払われると General Department より Exit Pass が発行される。
貨物の搬出が可能となる。
4.スーダン標準および度量衡機構(SSMO: Sudanese Standards and
Metrology Organization)
主管:
スーダン標準および度量衡機構
検査会社:
強制非強制:
要件:
結果報告:



国際貨物検査会社 COTECNA 社
非強制
輸出貨物が SSMO の基準を満たしているかのチェック。
検査済み証(COTECNA 社発行)
5.Single Window
スーダンで稼働している税関システムは ASYCUDA World である。
いわゆる Single Window と言えるものは無い。
2011 年スーダン税関(SCA: Sudan Customs Authority)は、貿易関係の省庁
システムにアクセスできる One Stop Shop を立ち上げ、将来的にはスウェ
139

ーデン税関の協力を得て、これを Single Window に発展させることを計画し
ている由。
しかし未だ国内手続きでの標準化など、基礎的な部分での準備が充分ではな
いなどの課題が指摘されている。
≪48≫
スワジランド王国(内陸国)
(Kingdom of Swaziland)
1.一般概要
地域:
南アフリカ
首都:
ムババネ (Mbabane)
国土:
1.7 万㎢
人口:
124.9 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
英語
GNI:
38.4 億ドル(2014 年 IMF)
通貨:
GNI
3,475 ドル/人 (2014 年 IMF)
リランゲーニ (Lilangeni SZL)南アフリカのランドと等価
2.輸出入構造
輸出:
25.01 億ドル(2013 年 EIU)
濃縮清涼飲料、砂糖、繊維製品、鉱物
(南アフリカ、米国、ケニア、英国)
輸入:
22.34 億ドル(2013 年 EIU)
工業製品、機械、食料・家畜
(南アフリカ、香港、韓国、中国)



3.輸入手続き
スワジランドは南アフリカとモザンビークに国境を接する内陸国で、陸路で
の貨物の搬入を考慮した政策がとられている。
貨物が輸入されたと見做される時から 7 日以内に通関手続きが取られない
時はペナルティーの対象となる。
通関のカテゴリーは次のように区分される。
① 国内消費用
② 在庫用(後に消費に回されるか再輸出されるか)
140





③ 保税扱いの通過貨物
④ 一時留め置き貨物(Temporary Admission)
輸入申告において要求される書類は次の11種で、現在削減が検討されてい
る。
① Bill of Entry
② Bill of Lading
③ Cargo Release Order
④ Certificate of Origin
⑤ Commercial Invoice
⑥ Container Terminal Order
⑦ Customs Import Declaration
⑧ Import License
⑨ Inspection Certificate
⑩ Packing List
⑪ Terminal Handling Receipt
輸入申告は 2009 年に導入された国連 UNCTAD が開発した ASYCUDA++により作
業が進められるので、ASYCUDA に登録されたコード以外のコードで申告する
と手続遅れ等の不都合が生じる。
利用者からは ASYCUDA 使用料として一件 US$4 ほどが徴収されることに不満
の声がある。
4.船積前貨物検査
輸出国において行う船積前貨物検査(PSI)の導入が検討されている。
隣接する南アフリカでは自動車が生産されているが、日本からスワジランド
向けに輸出されている中古車の価格レベルが 50%ほども安いという状況で
あり、このようなことが問題視されたこともあって、輸出地での検査が検討
されている(スワジランドのバイヤーが直接日本で買い付けを行って、独自
のルートでスワジランドに向けて輸出している由。)。
5.Single Window
未設定と推測される。
≪49≫
タンザニア連合共和国
(United Republic of Tanzania)
141
1.一般概要
地域:
東アフリカ又は南アフリカ
首都:
ドドマ (Dodoma)
主要都市:ダルエスサラーム
(Dar es Salaam)
国土:
94.5 万㎢
人口:
4,925 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
英語(公用語)
GNI:
通貨:
435 億ドル(2013 年 世銀)
860 ドル/人 (2013 年 世銀)
タンザニア・シリング (Tanzanian Shilling)
2.輸出入構造
輸出:
59.12 億ドル(2012 年 タンザニア財務省他)
金、たばこ、コーヒー、カシューナッツ他
(南アフリカ、スイス、中国、インド、ケニア)
輸入:
103.25 億ドル(2012 年 タンザニア財務省他)
石油、輸送機器、機械類、建築資材等
(スイス、中国、UAE、南アフリカ、バーレーン、インド)



3.輸入手続き
輸入申告は輸入申告書様式である IDF (Import Declaration Form)を使用
し、貨物積載本船が入港するまでに行われる入港前申告 PAD (Pre-Arrival
Declaration)の形式をとり、そのためには次の準備作業が必要となる。
輸入者は申告書に必要な情報および Pro-forma Invoice を輸出者から取り寄
せ、通関業者 CFA (Clearing and Forwarding Agent) に申告手続きを指示
する。
Pro-forma Invoice に記載されるべき項目は次の通り。
① 貨物の数量と品質に係る明細と仕様
② FOB 金額
③ 運賃金額
④ 貨物に該当する HS コード
⑤ 支払通貨
⑥ 運送手段
⑦ 原産国
⑧ Pro-forma Invoice 番号(最終 Invoice 番号と同一であること)
142




Pro-forma Invoice の他に通関業者に手交する書類は、ケースによって違い
はあるが概ね次の通り。
① 商用インボイス
② 申告用フォーム C36
③ 指定通関業者に対する委任状
④ 標準適合証
⑤ 控除関係文書
⑥ パッキングリスト
⑦ 輸送書類(B/L Waybill 等)
⑧ 税番証(Tax Identification No. Certificate)
指定通関業者は、これら情報を税関システム TANCIS (Tanzania Customs
Integrated System)に入力し、歳入庁 TRA(Tanzania Revenue Authority) に
提出する。同システムは申告一件ごとに自動採番する。
歳入庁の貨物評価部門、リスク分析部門は申告書と Pro-forma Invoice を精
査しリスク分析を行った上で、案件ごとに Green(即時通関)Yellow(書類
検査/Scanner)Red(貨物検査/Scanner)に区分する。
関税が支払われた後に貨物の引取りが可能となる。
4.貨物到着地検査(Destination Inspection)
タンザニア歳入庁 (Tanzania Revenue Authority)は、輸出国において従来
輸入申告の記載内容の客観的な裏付けを得るために、国際検査会社 COTECNA
社のグループ会社であるタンザニア検査サービス会社 TISCAN 社 (Tanzania
Inspection Service Company) に委嘱し Pre-Shipment Inspection に代わる
Destination Inspection を実施していた。しかしこれは、税関業務の一部
を外注するような形にもなるなど考慮してか、2012 年には TISCAN 社との
Destination Inspection の契約を終了し、以降は歳入庁内の関連部署であ
る 税 関 サ ー ビ ス セ ン タ ー ( Customs Service Center ) 評 価 ・ 関 税
(Valuation/Tariff) 部門および Risk Management 部門が直接同業務を行っ
ている。
日本は上記に係る税関能力向上プロジェクトとして支援を供与している。
5.船積前貨物標準適合証
主管:
タンザニア基準局(TBS: Tanzania’s Bureau of Standards)
委嘱先:
SGS社(スイス籍の国際検査会社)
対象:
工業原材料など対象外として特定したものを除いた全て
目的:
143

① 安価な粗悪品の輸入により国内市場が乱されることの防止
② 規格落ちの製品を輸入することで、国民の健康、安全、環境が害される
ことの防止
③ 偽装品、危険品の輸入の防止
検査結果: 標準適合証 (Certificate of Conformity) が付与される。
費用負担: 輸出者
要件:
貨物の船積前に、輸出品がタンザニアの標準あるいは国際標準を満たしてい
ることを輸出者に立証させること。
 検査に合格した証左となる標準適合証(Certificate of Conformity)は輸入
通関における必要書類となる。
 但し反復取引されるものなど、毎回検査をしなくても良いケースがあるので、
検査方法にオプションが設けられる。即ち
(A) オプション A:
登録するオプションの方が手間がかかるような単発取引の場合は上記の
要領で一件ごとの検査を受ける。
(B) オプション B:
供給者あるいは製造者が登録することにより、簡易検査の適用を受ける。
(C) オプション C:
当該商品の製造者が製造工程などを含めて安定性を立証し、商品自体を
登録する(以降は抜き打ち検査があるのみで検査は原則免除)。
6.Single Window
 タンザニアの Single Window は、Tanzania Ports Authority (TPA)によ
ってイニシアティブがとられているが、Bureau Veritas 社 や SGS 社 の
提案を退け、ベルギーの Phaeros group に 2014 年 4 月に発注された。
① 名称:ESWS (Electronic Single Window System)
② 開発: Tanzania Port Authority が 670 万ドルを掛けて、ダルエスサ
ラーム港の効率化を図るために構築するもの。
ダルエスサラーム港で軌道に乗った後にタンザニアの全ての港に展開
される予定。
③ 所管: Tanzania Port Authority(タンザニア港湾局)
④ 開始: 2015 年に稼働開始される。
⑤ 連携: ESWS に連携される税関システムは ASYCUDA++から TANCIS
(Tanzania Customs Integrated System)に漸次その機能を移行されてい
たが、ほぼその移行が完了した模様である。
144
⑥ 効果: ESWS を導入することで、ダルエスサラーム港の取扱い能力が現
在の 1300 万トンから 1800 万トンほどに増大させることが可能と思われ
る他、通関に要する日数も、現在の9~11日から5日ほどに短縮でき
ることが期待され、以って同港の競争力が強化される。
 タンザニアは6つの内陸国と国境を接する一方、1,500km もの海岸線を
有しており、これは国としての強みとして活かさなければならず、
Single Window の導入など港湾の効率化は重要な課題と認識されている。
≪50≫
トーゴ共和国
(Republic of Togo)
1.一般概要
地域:
西アフリカ
首都:
ロメ (Lome)
国土:
5.6785 万㎢
人口:
語圏:
GNI:
通貨:
630 万人 (2012 年 UNFPA)
フランス語(公用語)
34.8 億ドル(2011 年 世銀)
570 ドル/人
CFA フラン
2.輸出入構造
輸出:
9.03 億ドル(2009 年 EIU)
セメント、燐鉱石
(ベナン、ブルキナファソ、ガーナ、中国)
輸入:

13.15 億ドル(2009 年 EIU)
石油製品、資本財、食品
(フランス、中国、ベルギー、インド)
3.輸入手続き
トーゴの輸入貨物については、従来の輸出地における船積前貨物検査に代わ
り 2006 年からトーゴにおける揚地検査(DIS: Destination Inspection
Scheme)が必要となった。またこれと並行して輸出地における貨物トラッキ
ング票(ECTN: Electronic Cargo Tracking Note)も要求されている。
145

幾重にも課せられた検査は、輸出者、輸入者、政府何れが一義的にその
費用を負担するとしても、最終的には貿易取引そのもののコスト高となる故、
これをどのように軽減していくかが課題となる。
輸入申告に必要な関係書類は以下の通り。
(1)
Bill of Lading
(2)
Cargo Release Note
(3)
Commercial Invoice
(4)
Customs Import Declaration
(5)
(6)
(7)
Electronic Cargo Tracking Note (ECTN)
Insurance Certificate
Packing List
4.揚地貨物検査(Destination Inspection Scheme)
主管: 経済・財務省(Ministry of Economy and Finance)
委嘱: COTECNA 社(国際検査会社)
開始: 2006 年 7 月
対象: 海上貨物、航空貨物: 150 万 CFA フラン以上の案件
陸送貨物:
100 万 CFA フラン以上の案件
免除基準あり
要件: (1) 外貨管理を目的とした輸出市場価格の調査
(2) 税関評価 (Customs Valuation)
(3) 税番引当(HS コード)
(4) e-Tracking
必要書類:
検査報告書を作成するに当たり必要な書類
(1) 最終インボイス (FOB 金額と合計金額が明記されたもの)
(2) Packing List
(3) 必要に応じて他の船積書類
報告書 (1) 輸出者向:Commercial Invoice への Security Label 貼付
あるいは不合格結果票(ARA: Avis de Refus d’Attestation)
(2) 輸入者向:合格証(ADV: Attestation de Verification= CRF:
Clean Report of Findings) あるいは不合格結果票 (ARA:
Avis de Refus d’Attestation)
報告書目的
(1) Security Label 貼付の Invoice: 輸出者がネゴ銀行に買取
りを求めるために使用
(2) ADV/CFR は正確な課税額の把握のために使用
146
トーゴにおける検査:次のいずれかの検査が適用される。
(1) X線によるスキャニング
(2) 書類審査だけでパス
(3) 貨物の現品検査
5.貨物トラッキング票(ECTN: Electronic Cargo Tracking Note)
委嘱: COTECNA 社
実施: 2001 年
法令: Decree No. 2001-066 等
主体: トーゴ荷主評議会 (Togo Shipper’s Council)
要件: ECTN は船積前に商品がトーゴの標準をクリアしていることの
確認と、積港から揚港までのフローを確認するもので、ECTN
番号は全ての B/L に明記される必要がある。





6.Single Window
2015 年 7 月 25 日、Bureau Veritas 社と Soget 社の二社はトーゴにおける
Single Window for Foreign Trade のパイロット Phase の開始をトーゴ政府
と共に発表した。
パイロット Phase ではプラットフォームの技術上あるいは組織上の課題を
チェックし、利用者の評価を収集することになる。
Lome 港に到着する本船を参照しながら、どの企業にパイロット Phase での
協力を求めるかを決め、その他の企業も漸次参加することになる。
予定では Single Window は 24h/7稼働させる予定である。
Single Window の導入は、単に物流コストや時間を縮減するという本来的な
効能の他に、貿易業界と管理当局との間において、その透明性の改善に寄与
するであろうとの期待もある。
≪51≫
チュニジア共和国
(Republic of Tunisia)
1.概要
地域:
首都:
国土:
北アフリカ
チュニス (Tunis)
16 万㎢
147
人口:
GNI:
言語:
通貨:
1,089 万人 (2013 年 世銀)
458 億ドル(2013 年 世銀)
4,200 ドル/人(2013 年 世銀)
フランス語(公用語はアラビア語)
チュニジア・ディナール(Tunisian dinar、TND)
2.輸出入構造
輸出:
221 億ドル(2014 年)
輸入:






機械・電気機器、衣類、石油関係、化学製品、肥料等
(フランス、イタリア、ドイツ、リビア、スペイン)
264 億ドル(2014 年)
機械・電気機器、衣類、石油関係、自動車
(フランス、イタリア、ドイツ、中国、アルジェリア)
3.輸入手続き
貨物積載本船の入港次第、輸入許可申請(DAE: Request for Authorization to
Import)を、SINDA(国連 UNCTAD が開発、配布する ASYCUDA World をベース
とした税関システム)に登録する。登録以降は、貨物は税関の管理下となる。
輸入者は通関のために詳細通関申告(DDM: Detailed Customs Declaration)
を税関用、他関係省庁用、輸入者控として3部税関に提出する。
輸入者は上記の他に以下の文書も提出する。
(1)
到着通知(Notification of Arrival)
(2)
EUR-1 Certificate (Movement Certificate)
(EU からの輸入の場合)
(3)
TCE (External Trade License)
(4)
Commercial Invoice
(5)
B/L
(6)
関係検疫証明類
税関は提出された資料に基づき輸入の是非、関税を算定し輸入者に SINDA シ
ステムを通じて通知する。
通関申告手続きが完了した段階で関税が支払われると納税証が発行される。
上記 DDM と納税証および発生した倉庫料や手数料の支払いを以って貨物の
搬出票(Release Warrant)が税関責任者から発行され、貨物の税関ゲート通
過が許可される。
4.Single Window
148


(1) 名称: Tunisie TradeNet (TTN)
(2) 構築:
貿易手続きの円滑化の為に Single Window 構築が計画され、2000 年 2 月に、
PPP 方式で TTN 社(Tunisie TradeNet) が設立された。
資本金は 200 万 TND (約 150 万ユーロ)、投入総額は約 300 万ユーロ。87.75%
は Tunisie Telecom, Tunis Air, STB Invest などの Public セクターで、残
が Private セクターとなる。
(3) 目的:
①外国貿易に係る管理業務、銀行業務、港湾業務の緊密化。
②通関業務と貿易業務の簡易化と円滑化。
③電子化とネットワークの活用により手続きに係る日数と費用の削減。
④関係者間の文書の迅速で効率的な回付。
(4) 活用:
TTN のセンターと通関業者の間は専用線等で接続されており、また税関
の SINDA システムとも、SINDA の前に置かれた EDI Station を介して接続さ
れている模様である。
輸入者は通関業者に適宜 Declaration のデータを伝送すると(或いは書
面での連絡もあろうか)、通関業者は上記の TTN との接続線を使って TTN に
伝送(入力)、TTN から SINDA に Declaration が登録される仕組みである。
TTN の利用者は、税関、貿易業者、通関業者の他、港湾局(OMMP: Office
de la Marine Marchande et des Ports)、銀行、荷扱い業者等で、それぞ
れ TTN との接続を確立している模様である。
≪52≫
ウガンダ共和国
(内陸国)
(Republic of Uganda)
1.一般概要
地域:
東アフリカ
首都:
カンパラ(Kampala) 標高 1312m
国土:
24.1 万㎢
人口:
3,635 万人 (2012 年 世銀)
語圏:
英語
149
GNI:
通貨:
199 億ドル(2012 年 世銀)
440 ドル/人 (2012 年 世銀)
ウガンダ・シリング (Ugandan Shilling)
2.輸出入構造
輸出:
23.57 億ドル(2012 年 世銀)
鮮魚、コーヒー、紅茶、綿花、たばこ
(スーダン、ケニア、コンゴ-民、ルワンダ、UAE)
輸入:





60.44 億ドル(2012 年 世銀)
石油・石油製品、車両、鉄鋼
(インド、中国、ケニア、UAE、日本)
3.輸入手続き
輸入通関手続きは認可された通関業者を通じて行われる。
ウガンダは内陸国であるため、海上貨物はケニアのモンバサ港あるいはタン
ザニアのダルエスサラーム港に荷揚げされ、ウガンダまで陸送される。
ケニアのモンバサにはウガンダの税関出張所が設けられ、2015 年 7 月から
はタンザニアのダルエスサラーム港にも同様の出張所が稼働した。
EAC 域内には Single Customs Territory(SCT)の制度があるので、貨物の荷
揚地における通関は、以下の要領で、通関する貨物によって当局が SCT の制
度を適用し(SCT 対象貨物は漸次増大されている)、輸入者はそれに従う
(1) 揚地国で貨物を保税通関する。ただし揚地国国内を保税運送するに当た
ってウガンダの輸入関税と同額の担保金を揚地国歳入庁に差し入れる。
同担保金は貨物が揚地国の国境を出たことが確認された後に輸入者に
還付される。
この場合、揚地国の港湾におけるウガンダ税関駐在員の役割は、輸入者
から提出された貨物明細と実際の貨物に齟齬が無いかを確かめること
となる。
(2) 揚地国での保税通関を行わず、揚地国のウガンダ税関出張所が直接ウガ
ンダの輸入通関を行う。従って揚地国国内で陸送される時の貨物のステ
ータスはウガンダの内貨となる。保税輸送ではないので揚地国への密輸
の懸念は少なく、担保金は不要の筈だが、まだ運用が定着していない現
在、(ウガンダの内貨が不法に揚地国市場に放出される恐れ等を勘案し
てか)担保金あるいは銀行の保証が要求されることがあるとの話もある。
<SCT 制度につき留意すべき点>
150
SCT は欧州の EU のような機能を目指していると思われるが、実際は徴税機
能のみ先行して域内で統一され、対象品目を絞って適用されているのが実情
と言える。通関業務は関税法のみならず多くの他法令と関係するが、関連す
る他法令の SCT に則した改正・整備は遅れている。従って、他法令の規定が
解除される訳でないので、SCT に基づいて輸入関税が支払われ通関済みとな
っていても、他法令上は貨物は依然として外貨扱いとなり、従前どおり関係
各省庁の職員により、港や内陸国境で必要な検査等が行われているのが実情
である。







いずれにせよ、指名された通関業者は輸入申告書 IDF (Import Declaration
Form) に 必 要 事 項 を 入 力 し 、 ウ ガ ン ダ 歳 入 庁 ( URA: Uganda Revenue
Authority)傘下の税関 (CSD: Customs Service Department) に提出しなけ
ればならない。
輸入申告に必要な書類は一般的に次の通り。
(1)Pro-forma Invoice(仮送り状)
(2)Commercial Invoice(商用インボイス)
(3)海上保険証書(必要に応じて)
(4)運賃インボイス(必要に応じて)
(5)売買契約書・協定書(必要に応じて)
(6)原産地証明書(必要に応じて)
(7)輸送書類(B/L、Airwaybill、Railway Consignment Note 等)
輸入申告に係るシステムへのデータ入力は通関業者によってなされる。
申告に当たっては、輸入品がウガンダでの国内消費用か、一時輸入か、再輸
入か、陸続きの内陸国の南スーダン、ルワンダへの再輸出用か(その場合は
輸出証明・通過貨物証明が必要)を明確にしなければならない。
指定銀行に支払うべき費用を明記した上で、税関は輸入申告を印刷し申告者
に返却する。
銀行に輸入申告書と Pro-forma Invoice を提出、明記された所定の金額を支
払った後、銀行から上記の輸入申告書(当該金額が支払われた旨の証明が付
されていると思われるが)と Pro-forma Invoice が返却される。それを税関
に提出すると書類審査が行われ、税関システム ASYCUDA によるデータチェッ
ク(Verification)が行われる。
(Destination Inspection*が継続している部分については)検査会社の在
輸出国店から内部調査票(IFR: Internal Findings Report)がウガンダの検
査委嘱先会社に届いたところで、同社は区分・評価案(PCVR: Preliminary
Classification and Valuation Report) および申告版区分・評価 (DCVR:
Declared Classification and Valuation Report) を輸入者に発行する。
151





輸入者が区分・評価案(PCVR)に異存がない場合は署名の上、これを添付し
て輸入通関申告(SBE: Single Bill of Entry =Single Administration
Document)を行う。
貨物引取のための通関申告に必要な書類は次の通り。
(1) PCVR (Destination Inspection 適用部分での区分・評価案)
(2) IDF (copy) (輸入申告書)
(3) Commercial Invoice
(4) B/L
輸入者は、輸入申告の書類審査を受けるために予納した関税額と、審査の結
果として確定した関税額の差額について、登録された銀行と精算することに
なる模様。(納税は現物到着よりも前払いとなる。)
上記を行った後、輸入者は税関に貨物引取のために Pay-in Slip、輸入申告
書と添付書類を提出し搬出検査の依頼を行う。
搬出検査は貨物検査、書類検査、X線検査の一つ又は複数で実施される。
X線検査で申告通りと判定されれば、そのまま搬出が可能となるが、申告外
のものが混入していると思われる場合は貨物検査が行われる。
<注>*
2012 年に PVoC(標準適合性証)が開始されたことにより、従来タンザニ
アと同じく Destination Inspection(タンザニアの項参照)が適用されて
いたものを、上記 PVoC で代替させた。しかし PVoC のプログラムが適用され
ない部分も残り、それについては引き続き Destination Inspection が適用
されている。従って上述のプロセスには Destination Inspection で行われ
るプロセスが一部表現されている。



4.船積前標準適合証
ウガンダ国立基準局(UNBS: Uganda National Bureau of Standards)は 2012
年 12 月より、輸出前品質標準適合証制度(Pre-Export Verification of
Conformity (PVoC) Program)を開始した。
検査機関として指名されたのは次の三社
(1) SGS Uganda
(2) Bureau Veritas
(3) Intertek
検査の目的は次の三点
(1) 国内消費者を格外品購入から保護する。
(2) 低価格の格外品により国内市場が害され国内生産者が不公正な競争
にさらされることを排除する。
152






(3) 国立基準局の業務を補完する。
根拠法:UNBS Act cap 327 および Import Clearance Inspection
Regulations.
検査要領
(1) 貨物の品質と数量の検査
(2) ラボ検査
(3) 工場監査
(4) 書類検査
検査対象貨物:FOB US$2,000 以上
検査証明: CoC (Certificate of Conformity) 船積貨物が当該標準に合致
NCR (Non Conformity Report)
標準に合致しない点あり
CoC は輸入通関における必要書類である。
当初の計画では 2010 年 6 月 9 日から同検査を実施する予定であったが、検
査の実施自体にコストが掛かり、民間部門の競争力を削ぐことになるといっ
た反対意見のため実施が 2012 年末に遅れたもの。しかし 2013 年において
も Uganda 生産者協会、Uganda 民間基金、Kampala 市貿易者連合などからは、
対案とともに廃止に係る意見具申が行われている模様である。
5.Single Window
① 名称:NESW (National Electronic Single Window)
② 開発:デンマーク政府の TMEA (Trade and Markets East Africa) への
500 万ドルの拠出金を使用してウガンダの Single Window 構築が 2014 年
3 月に決定された。
③ Lead Coordinating Ministry(計画):
貿易産業協調省 Ministry of Trade, Industry and Cooperatives
Lead Implementing Agency(実行):
ウガンダ歳入庁 Uganda Revenue Bureau (URA)
④ 開始:2016 年に稼働開始予定
⑤ 方針:貿易産業協調省と歳入庁は、2014 年 7 月に現在税関システムとし
て稼働中の ASYCUDA World(国連提供)をベースに Single Window (NESW)
を開発することで合意している。
⑥ 効果: 行政機関、通関業者、輸出入者が Single Window の下に連携さ
れるので、通関手続時間が短縮され、国際取引のスピードアップが図れ
る。同時にその他の貿易円滑化計画、例えば OSBP (One-Stop Border
Posts) や IBM (Integrated Border Management) への貢献が見込まれる。
また通関における透明性が高まり、非関税障壁と言われている通関時の
153
不都合の縮減にも効果が期待される。
6.Electronic Cargo Tracking System
なお、Single Window とは直接関係無いが、Single Customs Territory
(ケニアの第5項 P-82 を参照頂きたい)の機能をサポートするものと
して、Electronic Cargo Tracking System が稼働している。これはたと
えばケニアの Mombasa からウガンダ向あるいはさらにルワンダまで搬送
する貨物が、現在どこに有るかをタイムリーにトレースするためのもの
である。
トレースが必要となる重要なコンテナには、Mombasa 港からトラックで
搬出される時点で GPS の発信装置が取り付けられ、運送途上の動静がケ
ニアのコントロールセンターで把握され、ウガンダとの国境に到着した
時点で同発信装置がケニア側に回収される仕組みとなる。
同様にウガンダ側でも必要に応じてケニアとの国境で同国の GPS 発信装
置が取り付けられ、ルワンダとの国境までの動静が、ウガンダのコント
ロールセンターで把握され、ルワンダとの国境において同 GPS 発信装置
が回収され、次のケースに再使用される。
この Single Cargo Tracking System は上記の通り、先進的なシステム
ではあるが、各国の独立したオペレーションとなっており、国境を跨い
での国際的な運用が出来ていない。相応の事情はあると考えられるが、
GPS 装置やコントロールセンターの共有化が進めばオペレーションの効
率が上がり、地域の国際競争力強化に大きく寄与するものと思われる。
≪53≫
ザンビア共和国
(内陸国)
(Republic of Zambia)
1.一般概要
地域:
南アフリカ
首都:
ルサカ (Lusaka)
国土:
75.261 万㎢
人口:
1,454 万人 (2013 年 世銀)
語圏:
英語(公用語)
GNI:
215.4 億ドル(2013 年 世銀)
1,480 ドル/人 (2013 年 世銀)
154
通貨:
ザンビア・クワチャ (Zambia Kwacha
ZMK)
2.輸出入構造
輸出:
104.34 億ドル(2013 年 EIU)
銅、コバルト、電力、たばこ、花、綿花等
(中国、南アフリカ、コンゴ(民))
輸入:
91.92 億ドル(2013 年 EIU)
機械類、輸送機器、石油製品、電力、肥料、食糧、衣料等
(南アフリカ、中国、英国、米国)

3.輸入手続き
輸入の段取りは次の通りとなる。
① 貨物を積んだトラックの運転手が国境に着くと、税関にコンタクトし、
輸入者(或いは代理人)に関係書類一式を渡す。
② 輸入者はザンビアの輸入申告(Bill of Entry)書式である CE20 を作成し、
税関の DTI (Direct Trader Input)に出向き税関システムである ASYCUDA
に入力する(自社に DTI システムを持つ輸入者は社内で入力が可能とな
③
④
⑤
⑥

る。)。
ASYCUDA から書面に CE20 を出力し、署名の上、下記の添付書類と共に税
関窓口(Query & Amendment window)に提出する。
CE20 は検査部門(Surveyor )に回付され、更に検査人(Examiner)に送付
される。
Examiner は金額、税番、明細等の適格性を書類上でチェックし、ASYCUDA
から貨物検査が必要と指定されたものについては現品検査を実施する。
この後に CE20 は Surveyor に返却され、検査報告書(Assessment Notice)
が発行される。
⑦ 検査報告書で確定した関税等の金額を ASYCUDA システムが稼働している
ザンビア歳入庁の出納窓口で支払う。
⑧ 支払が完了すると、公的受領証と搬出指示が発行され貨物の搬出が行わ
れる。
申告に必要となる添付書類はケースにより異なるが一般的に以下の通り。
① Commercial Invoice
② 売買契約書
③ Bill of Lading
④ Air Waybill, Roal/Rail consignment notes
⑤ Manifest と Packing List
155
⑥
⑦
⑧
⑨



課税参照用の書類
原産地証明(特恵関税を適用する場合)
規制品に係る輸入許可
商品代金支払いに係る文書(信用状、銀行送金書類、ザンビア銀行
Monitoring Form 等)
4.Single Window
現在いわゆる Single Window の機能を備えたシステムは無いと言える。
しかし歳入庁(Zambia Revenue Authority)は貿易物流に係る Single Window
の構築は貿易円滑化に必要との認識の下、構築に意欲を示している模様。
一方 2013 年 6 月に UNCTAD がザンビアの Livingstone で ASYCUDA World は
Single Window の IT システムとして適当である旨のプレゼンを行っている。
(検索:UNCTAD-WB-IFC-Zambia-John-DAVID)
ザンビアはその ASYCUDA World を税関システムとして稼働させており、今後
ASUCUDA World をコアとした展開も考えられる。
≪54≫
ジンバブエ共和国(内陸国)
(Republic of Zimbabwe)
1.概要
地域:
首都:
国土:
人口:
語圏:
GNI:
通貨:
南アフリカ
ハラレ (Harare)
38.6 万㎢
1,415 万人 (2013 年
英語
世銀)
115 億ドル(2013 年 世銀)
820 ドル/人 (2013 年 世銀)
複数外貨制(米ドル、南アフリカ・ランド)2009 年 1 月より
2.輸出入構造
輸出:
31.44 億ドル(2013 年 EIU)
ニッケル、綿花、プラチナ、たばこ、園芸作物
(南アフリカ、モザンビーク、UAE、ザンビア)
輸入:
45.71 億ドル(2013 年 EIU)
156
自動車、化石燃料、機械類、穀物、化学肥料
(南アフリカ、英国、中国、ザンビア)




3.輸入手続き
ジンバブエは内陸国であり、輸入申告には Form21 と称される Bill of Entry
が必要となる。
Bill of Entry は税関システムの ASYCUDA World によって処理される。
税関手続きを行うには Business Partner Number が必要となる。また実際の
通関に当たっては、税番の適用など複雑な手続きを要することを理由に、出
来る限り専門の通関業者に委託することが奨励されている。
通関手続きに必要となる文書は次の通り。
① Bill of Entry (Form 21)
② 供給者のインボイス
③ 輸出国からの輸出ないし通過貨物 Bill of Entry(必要な場合)
④ 貨物に係る金額の申告書 (Value Declaration Form)
⑤ 運送書類(Consignment Note) (Rail Advice Note, Air Waybill, B/L)
⑥ 運送代金票 (Freight Statement)
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
⑫
Cargo Manifest
保険代金票(Insurance Statement)
原産地証明(最恵国待遇税率適用の場合)
Port Charge のインボイス(適用される場合)
許可類のオリジナル (Original Permits)
Licenses, Duty Free Certificates, Rebate Letters, Value Rulings
(適用される場合)
⑬ 代理人/輸入者の作業票
⑭ 所得税帳票フォーム(ITF263)のコピー


関税は輸入品の CIF 価格(ジンバブエ国内輸送費を除いて国外で発生する全
ての費用を含む金額)を対象に算出される。
通関のフローはおよそ次の通り。
① 通関業者あるいは一部の登録会社は税関システム ASYCUDA に接続した端
末から Bill of Entry (Form 21)を入力する。
② その他必要となる添付書類もスキャンニングの上、上記と共に ASYCUDA
に伝送する。
③ 上記の ITF263 の添付が無い場合は、非公認貿易者として通常の関税の
10%が上乗せされる。
④ 関税の支払いはジンバブエ歳入庁(ZIMRA)の口座に銀行振り込みで行う。
157
⑤ 申告書やその他文書の記載事項に問題が無ければ Delivery Release
Order(貨物の搬出指示)が発行され、検査が必要となった場合は検査
に合格した時点で搬出が可能となる。


4.Single Window
ジ ン バ ブ エ の Single Window は ア フ リ カ 開 発 銀 行 (AfDB: African
Development Bank) の支援の下に進められている。
2015 年に財務経済開発大臣が公表したところによると、ジンバブエの
Single Window は 2015 年第2四半期から稼働が開始されることになってい
る。
158
付: International Single Window Conference (ISWC)
アフリカ・コンゴ共和国で開催された ISWC では、貿易円滑化協定に係
る WTO の現況説明と AU によるアフリカの対応状況に関する開示等が行われた。
概要は以下の通り。
開催日時: 2015 年 10 月 5 日~7 日
場所:
コンゴ共和国 Brazzaville(首都)“Palais des Congrès”
参加国/機関:
アフリカ
25か国
ベナン、カメルーン、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、赤道ギニア、ガーナ、南ア、
ケニヤ、マダガスカル、マリ、モーリシャス、モロッコ、ナミビア、ルワンダ、
コートダジュール、ジブチ、エジプト、エチオピア、ガボン、ギニア、リビア、
マラウィ、タンザニア、トーゴ
アフリカ以外
8か国
ベルギー、仏国、ハイチ、インド、日本、キルギスタン、スイス、英国
国際機関
11機関
WCO、WTO、世銀、UNECE、UNECA、 アフリカ開銀、ICF、UNCTAD、UNESCAP、
AU(アフリカ共同体)、AACE(アフリカ電子商取引連盟)
議事次第:
【10 月 5 日(月)初日】
○セッション 1―アフリカにおける WTO 貿易円滑化協定(TFA)の導入状況
○セッション 2―貿易円滑化におけるシングルウィンドウ(以下、「SW」)
【10 月 6 日(火)二日目】
○セッション 3―TFA 導入及び有効な地域連携の貢献のために SW はどのよう
な役割を果たすか <本セッションで JASTPRO が講演・事例紹介>
○セッション4―貿易円滑化の方策が大陸の市場を連携し強化するために、
地域ならびに準地域協定はどのような役割を果たすか
○セッション 5―グローバルな貿易円滑化環境の構築(①標準導入、②ベス
トプラクティス、③SMEs の 3 会場に分かれて討議)
【10 月 7 日(水)三日目】
○セッション 6 ―SW:ファイナンス及び持続性
○セッション 7 ―将来の SW の構築
概要説明:
International Single Window Conference の第4回国際会議が、マダガスカ
ルでの第3回会議 (Antananarivo, Sep 2013) に次いで上記のとおり開催され
た。会議は AACE(アフリカ電子商取引連盟)が中心となり、開催国のコンゴ共
159
和国の GUOT と共に実行されたが、例年同様、AACE 加盟国だけではなく、広くア
フリカ諸国に参加を呼び掛けると同時に、SW に係る情報収集のためにアフリカ
以外の国にも一部参加を要請する形となった。国際機関については貿易円滑化
に関連する機関を招聘し、世界と歩調を合わせたアフリカの SW 推進を目指して
いる。
JASTPRO の平成 27 年度調査事業「アフリカにおける貿易取引等の電子化に関
する調査」を遂行するに当たり、これだけ多くのアフリカ諸国が一堂に会する
のは、またとない機会で、出来る限り多くの参加国から各国の状況聴取に努め
ることとした。一方、AACE 側も日本およびアジアの SW の現況は、先例として関
心の対象であり、この機会にアフリカ諸国に紹介して欲しい旨の依頼があり、
これに応える形でプレゼンを行った。
会議は3日間に亘り多くの課題について議論されたが、中でもバリで合意さ
れた WTO 貿易円滑化協定が大きなテーマとなった。本報告書に当該部分に係る
WTO の現況説明と AU によるアフリカの対応状況説明を参照事項として下記する。
なお、会議における個別の国からの現況紹介等については、報告書の各国欄
に、他ソースからの情報と共にまとめて記載した。
(1) 世界貿易機関(WTO)側からの現状説明
① WTO 諸国は 2013 年バリ島における閣僚級会議で Agreement on Trade
Facilitation (ATF)締結に向けた合意を行った。
② 他の国際機関でも貿易円滑化にむけた努力をしているが、WTO でこのよ
うな協定を推進するのは、WTO の場合 WTO 加盟国に有効な共通のルール
があり、紛争解決の要領が具備されている強みがあるからである。
③ アフリカ諸国の輸出入手続に係る時間と費用は世界の他地域に比べ格
段に大きい。従って Trade Facilitation が最も急務な地域と言える。
④ 現在のところ ATF のカテゴリーA規定の通報を行っているのは 72 か国、
批准しているのは 19 か国で、アフリカではボツワナ、モーリシャス、
ニジェールの 3 か国となっている(因みに日本は批准済み。)。
(2) アフリカ側の対応についてアフリカ共同体(AU)からの説明
① Trade Facilitation の必要性についてはアフリカ各国に於いても広く認
識されているところだが、実際にこれに取組むには各国行政府の強い意
志、明確な実行計画、官民の協力関係と Trade Facilitation を遂行し
続けるための資金投入が必要である。
② WTO による ATF という形での国際的な Trade Facilitation の潮流に乗っ
て貿易・物流の円滑化を進めることは、アフリカ諸国にとって合理的と
考えられる。
160
③ Single Window は Trade Facilitation に有効なツールで、アフリカ各国
とも積極的な導入を行っている。
④ これは同時にアフリカ各地の地域共同体あるいは共同体間の連携推進
の動力にも供されるものである。
⑤ アフリカ諸国の現状は次の通り。
WTO 加盟国:
アフリカ 54 か国中 42 か国
カテゴリーA 通報済:
42 か国中 14 か国
カテゴリーA 通報・批准済:
14 か国中 3 か国
⑥ アフリカ側で認識されている課題
 現行の法制度との整合性の調整
 人的・資金的制限が多い
 実行のための組織整備が不十分
 貿易円滑化のツール(Single Window 等)に係る理解・知識不足
 ICT などの環境整備が不十分
 各国、各省庁間の協力関係強化の必要性
 優先順位策定・レビューの必要性
161
結び
アフリカ諸国の貿易取引の実態把握とその電子化の促進は、高成長を続
け、かつ消費マーケットとして注目を集めるアフリカ市場へ、日本が進出を加
速させていく上で、真剣に取り組まなければならない課題である。
その最大の理由は、アフリカ各国の貿易手続等の仕組みが電子化されるこ
とにより、結果として貿易取引に係る手続等の透明化・公正化が大きく前進し
ていくことにある。
日本には、国内国外を問わず、コンプライアンスに反する行為を厳しく律
する規定を設けている企業が多い。コンプライアンスに係る捉え方は世界各国
において必ずしも同じではないのが現状とした場合、特に貿易手続等に不透明
な部分が残る市場では、その差が商業上の競争力に何らかの形で影響すること
が懸念される。
透明化、公正化は本来当該国の政治課題であり、上記は単にこれにより派
生する側面を述べたに過ぎないが、日本として看過できない部分でもあること
は認識しておく必要があると考える。
本報告書の緒言において、アフリカは、54か国中34か国が国連の規準
により「後発開発途上国」と認定される状況にあり、貿易取引等の電子化推進
のためには、何が排除されるべき制約条件かという観点から論ずるだけでは十
分ではなく、それらの制約条件の背景に有るもの、日本とは基本的に異なる社
会的・経済的要件を把握することが肝要であろうと記述した。
上記も軽々には踏み込めない社会や文化に係る部分ではあるが、貿易取引
等に関する透明化、公正化は各種国際機関も声高に提起しているところであり、
かつアフリカの多くの国でも政策として打出していることに鑑みると、日本が
官民上げてこれを支援することについては、アフリカの国々の意向に沿ったも
のになると考える。
広大なアフリカでの貿易取引等に関する動向については、継続した取組み
が必要であるとの認識のもと、当協会では今後とも関係機関等のご協力を仰ぎ
つつ、調査を継続していくこととしている。関係各位のご理解とご協力を賜り
ますよう切にお願いする次第です。
162
資料1: 日本のアフリカ各国との 輸出 取引品目・金額
2014 年
地域・国/概況品
アフリカ地域
** 輸 出 総 額 **
自動車
船舶
鉄鋼
原動機
自動車の部分品
ゴム製品
ポンプ及び遠心分離機
建設用・鉱山用機械
織物用繊維及びくず
荷役機械
重電機器
電気回路等の機器
プラスチック
電気計測機器
非金属鉱物製品
加熱用・冷却用機器
二輪自動車類
金属製品
繊維機械
魚介類及び同調製品
南ア フリカ共和国
自動車
原動機
自動車の部分品
建設用・鉱山用機械
ゴム製品
鉄鋼
荷役機械
電気計測機器
非金属鉱物製品
ポンプ及び遠心分離機
プラスチック
金属製品
その他の化学製品
自動車用等の電気機器
電気回路等の機器
二輪自動車類
織物用繊維及びくず
ベアリング及び同部分品
事務用機器
農業用機械
エ ジ プト
自動車
鉄鋼
ゴム製品
ポンプ及び遠心分離機
自動車の部分品
原動機
建設用・鉱山用機械
財務省貿易統計データから作成
金額(千円)
1,106,499,512
416,878,664
109,235,865
90,921,068
64,348,898
46,663,472
42,048,713
38,167,349
35,401,270
22,308,701
13,526,952
11,870,517
10,795,311
10,336,813
9,036,945
8,364,525
8,118,574
7,305,055
6,973,150
6,594,553
6,418,653
343,064,697
144,479,984
39,345,198
34,538,232
14,822,129
12,231,426
8,472,426
7,393,122
6,910,627
5,949,089
5,634,405
4,332,770
3,233,198
3,184,044
3,155,231
2,587,787
2,541,268
2,429,859
2,082,238
1,895,440
1,826,398
150,822,287
55,719,137
13,581,029
11,070,188
8,770,093
7,782,621
6,086,671
6,027,096
魚介類及び同調製品
加熱用・冷却用機器
プラスチック
電気回路等の機器
荷役機械
科学光学機器
音響・映像機器の部分品
その他の化学製品
重電機器
有機化合物
写真用・映画用材料
農業用機械
金属製品
リベリア
船舶
原動機
重電機器
鉄鋼
自動車
金属製品
荷役機械
建設用・鉱山用機械
ポンプ及び遠心分離機
ゴム製品
二輪自動車類
有機化合物
プラスチック製品
自動車の部分品
医薬品
163
2,826,765
2,812,306
2,618,318
2,170,820
1,896,177
1,659,968
1,480,445
1,299,766
1,243,324
1,179,519
1,122,169
1,118,872
1,060,986
110,799,038
108,690,793
372,974
295,274
258,942
250,573
125,442
96,485
79,458
76,230
54,729
50,576
47,666
41,397
21,849
17,613
電気回路等の機器
科学光学機器
絶縁電線及び絶縁ケーブル
プラスチック
衣類及び同付属品
ケニア
自動車
鉄鋼
石油製品
織物用繊維及びくず
建設用・鉱山用機械
原動機
織物用糸及び繊維製品
自動車の部分品
ゴム製品
非鉄金属
有機化合物
ポンプ及び遠心分離機
その他の化学製品
プラスチック
農業用機械
非金属鉱物製品
写真用・映画用材料
二輪自動車類
紙類及び同製品
重電機器
ナイジ ェリア
鉄鋼
ポンプ及び遠心分離機
自動車
織物用繊維及びくず
原動機
加熱用・冷却用機器
重電機器
ゴム製品
有機化合物
自動車の部分品
二輪自動車類
建設用・鉱山用機械
医薬品
荷役機械
農業用機械
事務用機器
プラスチック
繊維機械
織物用糸及び繊維製品
音響機器
ア ルジ ェリア
自動車
鉄鋼
建設用・鉱山用機械
ポンプ及び遠心分離機
ゴム製品
通信機
荷役機械
電気回路等の機器
農業用機械
原動機
科学光学機器
15,737
14,939
14,622
13,541
11,268
100,970,080
66,628,568
15,934,955
4,364,653
2,243,830
1,296,733
688,680
620,005
589,041
536,372
531,335
449,794
403,835
242,362
224,506
177,430
171,399
160,174
145,678
130,559
123,735
76,475,414
16,525,007
14,420,736
11,003,806
7,477,910
5,483,203
2,811,609
2,291,317
2,164,667
1,350,733
1,311,976
1,237,894
739,081
710,974
592,207
573,425
556,680
503,631
378,799
355,179
329,800
40,784,711
15,597,521
8,189,688
3,200,287
2,201,264
1,988,206
1,636,669
1,561,989
1,191,403
518,251
454,035
290,301
自動車の部分品
事務用機器
プラスチック
電気計測機器
記録媒体(含記録済)
その他の化学製品
重電機器
織物用糸及び繊維製品
金属製品
ア ンゴ ラ
自動車
繊維機械
ポンプ及び遠心分離機
鉄鋼
原動機
建設用・鉱山用機械
ゴム製品
電気回路等の機器
金属製品
加熱用・冷却用機器
重電機器
農業用機械
荷役機械
科学光学機器
織物用繊維及びくず
非金属鉱物製品
ミシン
自動車の部分品
粗鉱物
医薬品
タンザニア
自動車
鉄鋼
プラスチック
織物用繊維及びくず
医薬品
自転車及び同部分品
建設用・鉱山用機械
ゴム製品
原動機
写真用・映画用材料
織物用糸及び繊維製品
有機化合物
農業用機械
科学光学機器
自動車の部分品
電気計測機器
粗鉱物
金属加工機械
二輪自動車類
非鉄金属
モ ロッ コ
自動車
ゴム製品
電気回路等の機器
織物用糸及び繊維製品
原動機
荷役機械
絶縁電線及び絶縁ケーブル
164
232,057
207,363
145,390
128,115
116,926
62,950
58,321
57,149
46,453
32,264,709
8,794,217
4,617,794
3,961,209
2,975,940
2,150,089
2,130,438
803,776
724,680
523,152
448,210
446,038
302,094
191,686
178,418
170,751
165,481
149,482
133,892
92,034
88,978
32,020,875
17,989,003
7,503,208
1,872,191
661,905
428,891
421,856
405,875
324,775
285,797
162,086
144,899
143,386
137,019
113,251
83,443
47,089
44,423
44,146
34,168
32,859
24,947,103
11,675,537
2,881,147
2,262,935
898,132
506,322
481,078
354,146
建設用・鉱山用機械
プラスチック
二輪自動車類
通信機
繊維機械
プラスチック製品
ポンプ及び遠心分離機
その他の化学製品
鉄道用車両
科学光学機器
紙類及び同製品
電気計測機器
加熱用・冷却用機器
モ ザンビーク
自動車
鉄鋼
建設用・鉱山用機械
織物用繊維及びくず
石油製品
魚介類及び同調製品
電気用炭素及び黒鉛製品
有機化合物
医薬品
ゴム製品
金属製品
荷役機械
原動機
通信機
科学光学機器
織物用糸及び繊維製品
自動車の部分品
農業用機械
電気計測機器
事務用機器
ウガンダ
自動車
鉄鋼
建設用・鉱山用機械
医薬品
原動機
重電機器
金属製品
織物用繊維及びくず
二輪自動車類
がい子
荷役機械
自動車の部分品
ゴム製品
農業用機械
有機化合物
自転車及び同部分品
電気計測機器
加熱用・冷却用機器
プラスチック
ポンプ及び遠心分離機
リビア
重電機器
原動機
自動車
353,789
293,767
287,181
281,121
271,404
251,207
227,778
152,120
150,106
121,073
116,920
107,361
99,551
20,156,047
10,444,053
5,542,911
791,459
562,596
424,165
279,339
222,970
188,890
161,645
119,310
105,675
90,181
61,366
60,000
52,725
50,450
31,870
29,749
27,883
21,308
19,860,959
13,227,036
3,422,040
657,838
371,675
201,114
196,690
192,319
181,616
152,113
144,215
122,669
101,848
60,728
42,940
40,171
28,422
26,032
22,893
21,012
16,038
19,145,537
5,588,797
5,197,427
2,644,150
ゴム製品
電気回路等の機器
有機化合物
自動車の部分品
ポンプ及び遠心分離機
自動車用等の電気機器
事務用機器
電気計測機器
科学光学機器
荷役機械
加熱用・冷却用機器
金属製品
非金属鉱物製品
石油製品
ベアリング及び同部分品
プラスチック
魚介類及び同調製品
ガーナ
自動車
鉄鋼
ゴム製品
原動機
織物用繊維及びくず
自転車及び同部分品
魚介類及び同調製品
金属製品
電気回路等の機器
重電機器
ポンプ及び遠心分離機
非金属鉱物製品
二輪自動車類
科学光学機器
自動車の部分品
建設用・鉱山用機械
電気計測機器
通信機
荷役機械
絶縁電線及び絶縁ケーブル
モ ーリシ ャス
自動車
原動機
農業用機械
繊維機械
ゴム製品
ポンプ及び遠心分離機
有機化合物
自動車の部分品
写真用・映画用材料
科学光学機器
プラスチック
建設用・鉱山用機械
織物用糸及び繊維製品
非金属鉱物製品
加熱用・冷却用機器
荷役機械
その他の化学製品
石油製品
魚介類及び同調製品
医薬品
165
2,133,418
1,085,763
234,832
131,103
111,345
98,438
83,156
64,701
55,496
37,453
34,125
33,991
30,919
30,146
27,108
21,164
19,084
12,423,756
3,073,690
1,774,315
1,455,926
909,636
770,456
739,154
682,620
453,723
331,356
314,286
245,599
210,496
208,643
185,812
149,108
139,681
71,309
57,438
49,909
39,494
11,726,837
8,805,539
284,792
266,644
225,532
189,315
118,314
82,525
61,037
59,059
54,727
53,482
48,716
45,521
44,750
34,456
27,321
26,120
22,671
20,364
19,446
エ チオピア
自動車
有機化合物
建設用・鉱山用機械
自動車の部分品
二輪自動車類
鉄鋼
繊維機械
ゴム製品
ポンプ及び遠心分離機
原動機
非金属鉱物製品
金属製品
自動車用等の電気機器
航空機類
印刷機械及び製本機械
医薬品
通信機
ベアリング及び同部分品
科学光学機器
事務用機器
ザンビア
自動車
建設用・鉱山用機械
通信機
医薬品
織物用糸及び繊維製品
その他の化学製品
自動車の部分品
ゴム製品
科学光学機器
二輪自動車類
農業用機械
織物用繊維及びくず
音響機器
鉄道用車両
原動機
記録媒体(含記録済)
書籍・新聞・雑誌
ポンプ及び遠心分離機
金属製品
電気回路等の機器
チュ ニジ ア
自動車
科学光学機器
織物用糸及び繊維製品
原動機
ポンプ及び遠心分離機
ゴム製品
写真用・映画用材料
農業用機械
建設用・鉱山用機械
自動車の部分品
有機化合物
鉄鋼
荷役機械
金属加工機械
半導体等電子部品
通信機
11,693,909
6,261,985
748,649
603,810
526,264
430,477
370,586
324,122
250,170
243,282
158,270
138,678
135,619
112,642
101,215
98,216
90,047
75,538
71,452
67,066
58,274
11,575,804
7,981,504
673,926
179,250
120,029
95,189
94,878
85,007
57,462
56,054
52,089
50,980
37,533
30,093
18,728
18,496
17,661
13,362
10,527
10,516
9,734
9,811,663
4,279,058
568,590
532,109
438,017
357,416
288,316
247,155
241,426
236,635
195,903
154,605
151,427
145,490
145,178
132,944
129,973
電気計測機器
その他の化学製品
事務用機器
合成ゴム
コンゴ 民主共和国
自動車
二輪自動車類
ゴム製品
織物用繊維及びくず
医薬品
織物用糸及び繊維製品
その他の化学製品
荷役機械
原動機
金属製品
鉄鋼
有機化合物
金属加工機械
建設用・鉱山用機械
通信機
ポンプ及び遠心分離機
農業用機械
写真用・映画用材料
自動車の部分品
重電機器
コートジ ボワール
非金属鉱物製品
織物用繊維及びくず
ゴム製品
鉄鋼
自動車
穀物及び同調製品
魚介類及び同調製品
織物用糸及び繊維製品
粗鉱物
荷役機械
医薬品
有機化合物
ポンプ及び遠心分離機
原動機
繊維機械
科学光学機器
電気計測機器
写真用・映画用材料
加熱用・冷却用機器
金属加工機械
スーダン
自動車
ポンプ及び遠心分離機
ゴム製品
織物用繊維及びくず
織物用糸及び繊維製品
鉄鋼
科学光学機器
医薬品
原動機
建設用・鉱山用機械
その他の化学製品
電気計測機器
166
118,564
82,747
45,879
36,943
6,433,098
3,099,972
473,522
253,858
253,580
140,460
109,002
103,814
79,695
79,155
73,073
66,634
47,344
30,978
29,081
25,620
22,284
19,959
18,441
18,140
15,361
5,663,567
866,406
839,160
795,247
531,334
408,930
348,317
211,721
150,070
148,650
119,147
117,274
81,598
81,479
79,990
65,335
36,606
33,681
30,074
29,888
29,640
5,272,316
2,257,289
502,673
451,569
261,515
201,105
119,347
101,693
99,875
97,003
93,325
87,028
77,523
繊維機械
重電機器
自動車の部分品
電気回路等の機器
金属製品
事務用機器
写真用・映画用材料
荷役機械
ガボン
自動車
建設用・鉱山用機械
ゴム製品
原動機
鉄鋼
科学光学機器
自動車の部分品
荷役機械
ポンプ及び遠心分離機
通信機
非金属鉱物製品
記録媒体(含記録済)
二輪自動車類
金属製品
電気回路等の機器
重電機器
ベアリング及び同部分品
自動車用等の電気機器
医薬品
プラスチック
ジ ンバブエ
自動車
医薬品
織物用糸及び繊維製品
原動機
荷役機械
織物用繊維及びくず
建設用・鉱山用機械
プラスチック
ゴム製品
事務用機器
農業用機械
二輪自動車類
自動車の部分品
金属製品
事務用品
ポンプ及び遠心分離機
染料・なめし剤及び着色剤
がん具
自動車用等の電気機器
電気計測機器
ナミビア
自動車
魚介類及び同調製品
建設用・鉱山用機械
ゴム製品
織物用繊維及びくず
半導体等電子部品
農業用機械
原動機
72,049
65,286
54,567
48,417
47,890
37,548
35,184
34,306
4,940,650
2,630,281
783,188
387,083
302,597
256,468
134,186
112,464
91,198
32,131
29,826
12,113
9,197
9,101
8,835
7,637
6,858
4,510
4,113
3,159
2,135
3,995,203
2,928,587
183,251
68,383
47,522
28,878
23,585
19,625
17,770
13,936
12,462
12,004
11,472
9,349
5,971
4,150
3,392
2,915
1,956
1,134
1,032
3,968,667
1,154,822
741,115
472,433
229,534
97,131
79,412
52,391
47,172
科学光学機器
荷役機械
ポンプ及び遠心分離機
プラスチック製品
非鉄金属
金属製品
事務用機器
ベアリング及び同部分品
重電機器
衣類及び同付属品
電気計測機器
織物用糸及び繊維製品
セネガル
織物用繊維及びくず
ゴム製品
建設用・鉱山用機械
鉄鋼
二輪自動車類
印刷機械及び製本機械
ポンプ及び遠心分離機
自動車
原動機
有機化合物
織物用糸及び繊維製品
自動車の部分品
プラスチック
染料・なめし剤及び着色剤
重電機器
医薬品
荷役機械
家庭用電気機器
精油・香料及び化粧品類
電気計測機器
ジ ブチ
自動車
通信機
電気計測機器
音響・映像機器の部分品
自動車の部分品
電気回路等の機器
ポンプ及び遠心分離機
ゴム製品
重電機器
荷役機械
原動機
二輪自動車類
事務用機器
染料・なめし剤及び着色剤
鉄鋼
科学光学機器
織物用糸及び繊維製品
衣類及び同付属品
糖類及び同調製品・はちみつ
プラスチック製品
カメルーン
織物用繊維及びくず
ゴム製品
自動車
建設用・鉱山用機械
167
38,511
13,859
8,685
8,535
7,938
5,966
5,408
3,736
3,171
2,903
2,653
2,352
3,852,224
2,143,283
480,182
239,118
175,312
173,364
82,000
65,081
55,412
39,737
28,310
24,441
15,311
14,987
11,486
10,829
10,237
5,565
4,969
4,575
4,261
3,787,565
1,923,993
649,807
268,863
146,156
138,284
79,832
53,962
52,008
49,868
27,715
25,055
20,948
17,013
12,881
11,752
10,240
8,939
8,826
8,659
8,202
3,564,299
1,067,258
438,143
436,832
310,075
二輪自動車類
原動機
通信機
自動車の部分品
医薬品
科学光学機器
有機化合物
荷役機械
織物用糸及び繊維製品
金属製品
事務用機器
写真用・映画用材料
農業用機械
鉄鋼
ポンプ及び遠心分離機
家庭用電気機器
マラウイ
自動車
鉄鋼
通信機
医薬品
建設用・鉱山用機械
二輪自動車類
ゴム製品
自動車の部分品
原動機
その他の化学製品
絶縁電線及び絶縁ケーブル
織物用繊維及びくず
有機化合物
金属製品
電気計測機器
事務用機器
織物用糸及び繊維製品
プラスチック
荷役機械
自転車及び同部分品
トーゴ
織物用繊維及びくず
ゴム製品
織物用糸及び繊維製品
有機化合物
原動機
荷役機械
自動車
二輪自動車類
精油・香料及び化粧品類
プラスチック
自転車及び同部分品
事務用機器
魚介類及び同調製品
ポンプ及び遠心分離機
医薬品
その他の化学製品
電気回路等の機器
重電機器
家具
ベアリング及び同部分品
ボツワナ
215,843
195,496
104,797
99,818
88,306
77,685
69,128
51,255
45,629
43,840
40,859
34,954
31,807
30,410
16,287
7,112
3,424,307
2,089,359
642,134
123,990
79,543
78,123
76,837
29,019
17,297
14,197
13,365
11,475
10,279
9,022
5,615
5,328
5,161
4,540
4,324
4,020
3,749
3,414,413
2,568,568
313,698
177,727
35,058
25,660
18,824
16,550
12,580
12,401
11,570
7,087
6,689
6,557
5,664
5,205
2,611
1,523
1,147
986
909
3,324,562
自動車
記録媒体(含記録済)
原動機
織物用糸及び繊維製品
荷役機械
通信機
織物用繊維及びくず
自動車の部分品
絶縁電線及び絶縁ケーブル
電池
楽器
音響・映像機器の部分品
科学光学機器
ゴム製品
自動車用等の電気機器
衣類及び同付属品
精油・香料及び化粧品類
農業用機械
プラスチック
電気回路等の機器
ギ ニア
鉄鋼
自動車
ゴム製品
金属製品
織物用繊維及びくず
荷役機械
有機化合物
原動機
建設用・鉱山用機械
医薬品
二輪自動車類
ポンプ及び遠心分離機
重電機器
織物用糸及び繊維製品
その他の化学製品
科学光学機器
木製品,コルク製品(除家具)
鉄道用車両
自転車及び同部分品
家庭用電気機器
モ ーリタニア
自動車
ゴム製品
穀物及び同調製品
建設用・鉱山用機械
原動機
金属製品
鉄鋼
ポンプ及び遠心分離機
有機化合物
ベアリング及び同部分品
木製品及びコルク製品(除家具)
荷役機械
電気計測機器
重電機器
織物用糸及び繊維製品
プラスチック製品
染料・なめし剤及び着色剤
168
2,323,412
43,450
33,159
21,175
17,535
14,881
12,643
7,395
7,258
6,110
5,130
2,851
1,750
1,597
907
809
517
300
295
291
3,260,955
2,033,113
457,655
328,439
78,283
58,002
45,361
40,101
35,329
27,679
27,313
22,818
11,345
6,193
3,585
3,294
3,292
3,041
2,578
2,444
1,753
2,756,626
804,885
599,116
418,042
249,259
188,630
127,964
88,948
52,109
27,116
15,744
13,694
13,331
8,175
7,653
6,517
6,438
5,823
医薬品
自動車用等の電気機器
科学光学機器
マダガスカル
自動車
通信機
二輪自動車類
書籍・新聞・雑誌
ゴム製品
原動機
ボタン,スライドファスナー類
自動車の部分品
医薬品
ポンプ及び遠心分離機
写真用・映画用材料
織物用糸及び繊維製品
繊維機械
その他の化学製品
有機化合物
荷役機械
印刷機械及び製本機械
自転車及び同部分品
絶縁電線及び絶縁ケーブル
記録媒体(含記録済)
コンゴ 共和国
鉄鋼
科学光学機器
自動車
ゴム製品
原動機
荷役機械
建設用・鉱山用機械
ポンプ及び遠心分離機
重電機器
二輪自動車類
通信機
自動車の部分品
電気計測機器
金属製品
加熱用・冷却用機器
医薬品
衣類及び同付属品
事務用機器
印刷機械及び製本機械
電気回路等の機器
ベナン
建設用・鉱山用機械
織物用繊維及びくず
非金属鉱物製品
鉄鋼
ゴム製品
魚介類及び同調製品
自動車
医薬品
粗鉱物
織物用糸及び繊維製品
科学光学機器
ポンプ及び遠心分離機
通信機
5,462
4,205
3,218
1,784,703
659,892
368,247
302,487
72,574
43,942
37,388
22,473
10,780
10,644
10,169
9,768
9,015
7,425
7,095
5,186
3,907
3,654
3,150
2,881
2,068
1,718,090
1,229,455
96,132
74,224
61,252
47,784
40,210
39,557
10,129
7,864
3,801
3,037
3,016
2,196
1,931
1,898
1,344
1,160
928
803
723
1,678,204
520,292
244,998
186,976
145,449
37,200
31,280
29,531
23,523
20,578
20,353
18,893
11,940
10,443
金属製品
原動機
自動車の部分品
事務用機器
その他の化学製品
加熱用・冷却用機器
電気計測機器
ルワンダ
自動車
二輪自動車類
事務用機器
医薬品
重電機器
ゴム製品
通信機
原動機
科学光学機器
荷役機械
染料・なめし剤及び着色剤
建設用・鉱山用機械
金属製品
ポンプ及び遠心分離機
絶縁電線及び絶縁ケーブル
家具
自動車の部分品
電気回路等の機器
電気計測機器
織物用糸及び繊維製品
シ エ ラレオネ
船舶
ゴム製品
原動機
自動車
農業用機械
ポンプ及び遠心分離機
衣類及び同付属品
医薬品
二輪自動車類
重電機器
有機化合物
プラスチック製品
建設用・鉱山用機械
金属製品
科学光学機器
荷役機械
電気計測機器
その他の化学製品
加熱用・冷却用機器
織物用繊維及びくず
南スーダン
自動車
通信機
ゴム製品
自動車の部分品
二輪自動車類
金属製品
医薬品
ポンプ及び遠心分離機
原動機
169
4,477
4,099
3,730
2,770
2,351
1,553
930
1,578,375
1,312,107
89,739
29,423
11,326
9,358
5,877
4,395
3,629
3,245
2,344
1,631
1,600
1,467
1,374
1,263
1,156
989
937
436
420
1,362,030
400,280
147,676
103,506
61,481
49,302
28,056
23,919
18,259
15,149
10,698
9,047
8,844
4,644
3,793
3,179
3,156
3,125
2,794
2,698
2,540
1,205,511
828,304
93,059
89,104
32,410
27,067
12,928
10,214
6,096
5,545
非金属鉱物製品
絶縁電線及び絶縁ケーブル
ベアリング及び同部分品
建設用・鉱山用機械
科学光学機器
自動車用等の電気機器
その他の化学製品
織物用糸及び繊維製品
荷役機械
加熱用・冷却用機器
衣類及び同付属品
赤道ギ ニア
鉄鋼
建設用・鉱山用機械
科学光学機器
ポンプ及び遠心分離機
金属製品
荷役機械
自動車
原動機
ゴム製品
医薬品
重電機器
その他の化学製品
プラスチック製品
自動車の部分品
非鉄金属
レソト
自動車
ポンプ及び遠心分離機
繊維機械
科学光学機器
重電機器
プラスチック製品
医薬品
電気回路等の機器
原動機
金属製品
音響・映像機器の部分品
絶縁電線及び絶縁ケーブル
荷役機械
電池
映像機器
自動車の部分品
ゴム製品
スワジ ランド
自動車
ボタン及びスライドファスナー類
非鉄金属
科学光学機器
プラスチック
電気計測機器
その他の化学製品
医薬品
ゴム製品
原動機
自動車の部分品
織物用糸及び繊維製品
非金属鉱物製品
3,523
3,491
3,108
2,855
2,441
2,176
2,059
1,734
1,604
1,361
1,297
963,622
694,847
103,545
53,345
18,151
10,290
8,960
6,216
4,857
3,769
2,116
2,059
1,760
1,340
884
496
812,553
360,021
180,948
16,807
14,791
10,492
8,800
8,328
1,702
833
631
496
291
270
255
237
226
211
787,777
382,547
72,679
24,632
15,165
9,314
9,137
7,898
5,125
2,440
1,590
1,422
1,340
390
電気回路等の機器
楽器
ポンプ及び遠心分離機
繊維機械
金属製品
有機化合物
事務用機器
マリ
ゴム製品
自動車
運動用具
ポンプ及び遠心分離機
医薬品
二輪自動車類
荷役機械
自動車の部分品
その他の化学製品
重電機器
電気計測機器
ベアリング及び同部分品
自動車用等の電気機器
加熱用・冷却用機器
原動機
金属加工機械
非金属鉱物製品
衣類及び同付属品
時計及び部分品
音響機器
ブルンジ
自動車
通信機
医薬品
二輪自動車類
有機化合物
その他の化学製品
重電機器
自動車の部分品
ポンプ及び遠心分離機
非金属鉱物製品
原動機
ゴム製品
加熱用・冷却用機器
衣類及び同付属品
セーシ ェル
自動車
原動機
半導体等製造装置
通信機
建設用・鉱山用機械
ポンプ及び遠心分離機
荷役機械
自動車の部分品
無機化合物
その他の化学製品
運動用具
織物用糸及び繊維製品
映像機器
ゴム製品
ベアリング及び同部分品
170
344
277
269
250
243
235
206
691,880
236,267
176,877
101,459
60,473
39,265
14,601
13,783
7,056
6,171
5,240
2,013
1,773
1,768
1,243
709
624
567
292
280
225
691,804
441,893
82,991
77,365
43,085
4,858
3,844
3,123
2,113
670
449
375
315
303
250
637,961
462,715
57,273
23,850
19,191
16,774
9,718
9,576
5,995
5,599
3,187
2,127
2,032
1,453
824
527
照明器具
航空機類
電気計測機器
科学光学機器
絶縁電線及び絶縁ケーブル
ブルキナファソ
ゴム製品
医薬品
二輪自動車類
記録媒体(含記録済)
自動車
通信機
パルプ製造・製紙,紙加工機械
印刷機械及び製本機械
自転車及び同部分品
有機化合物
自動車の部分品
原動機
その他の化学製品
プラスチック製品
紙類及び同製品
電気回路等の機器
電気計測機器
衣類及び同付属品
書籍・新聞・雑誌
ソマリア
自動車
ゴム製品
有機化合物
自転車及び同部分品
原動機
自動車の部分品
印刷機械及び製本機械
ガンビア
穀物及び同調製品
自動車
原動機
ゴム製品
プラスチック製品
鉄鋼
二輪自動車類
医薬品
有機化合物
自転車及び同部分品
科学光学機器
ベアリング及び同部分品
無機化合物
自動車の部分品
コモ ロ
原動機
自動車
その他の化学製品
金属製品
医薬品
ポンプ及び遠心分離機
事務用機器
金属加工機械
家具
ニジ ェール
478
459
308
250
238
423,335
152,657
63,633
38,644
34,515
31,403
16,800
14,128
11,463
10,554
8,621
4,487
4,229
2,811
1,684
1,120
1,009
351
264
218
346,654
208,327
74,786
46,825
4,514
2,020
646
549
346,445
232,759
42,108
20,737
12,394
6,226
6,146
5,436
5,141
4,384
1,491
949
490
224
217
343,820
78,243
9,542
1,424
1,319
384
320
312
280
235
326,675
自動車
二輪自動車類
ゴム製品
原動機
医薬品
衣類及び同付属品
金属製品
自動車の部分品
科学光学機器
自転車及び同部分品
通信機
ポンプ及び遠心分離機
重電機器
農業用機械
自動車用等の電気機器
ギ ニア ・ ビサウ
魚介類及び同調製品
二輪自動車類
自動車
ポンプ及び遠心分離機
鉄鋼
重電機器
自動車の部分品
その他の化学製品
金属製品
カーボヴェルデ
自動車
原動機
医薬品
ゴム製品
金属製品
自動車の部分品
チャド
自動車
医薬品
通信機
ゴム製品
二輪自動車類
科学光学機器
荷役機械
金属製品
その他の化学製品
事務用機器
自動車の部分品
ポンプ及び遠心分離機
電気計測機器
ミシン
コンデンサー
サントメ・ プリンシ ペ
穀物及び同調製品
医薬品
中央ア フリカ
金属製品
二輪自動車類
自動車
ゴム製品
その他の化学製品
医薬品
通信機
171
82,369
52,781
40,177
23,163
19,082
10,228
1,212
1,205
1,184
1,058
884
813
779
716
603
275,623
241,802
12,138
8,653
4,226
2,277
2,136
867
428
402
263,651
238,041
17,780
1,948
1,013
270
262
251,378
57,965
51,267
37,416
21,000
17,422
11,356
10,282
9,043
7,478
6,227
2,114
1,752
1,698
864
273
142,337
141,663
674
88,823
39,928
21,794
6,269
5,412
5,285
4,777
1,192
加熱用・冷却用機器
自動車の部分品
非金属鉱物製品
ポンプ及び遠心分離機
エ リトリア
ゴム製品
ポンプ及び遠心分離機
自動車
科学光学機器
原動機
医薬品
二輪自動車類
その他の化学製品
自動車用等の電気機器
ベアリング及び同部分品
604
406
260
248
63,895
11,664
9,535
8,901
8,230
6,721
5,741
3,859
3,459
1,893
509
<日本未承認国>
西サハラ
自動車の部分品
非金属鉱物製品
自動車用等の電気機器
加熱用・冷却用機器
ポンプ及び遠心分離機
5,664
4,267
552
357
286
202
<自治領その他>
カナリー諸島( 西)
自動車
魚介類及び同調製品
鉄鋼
ポンプ及び遠心分離機
原動機
ゴム製品
音響・映像機器の部分品
二輪自動車類
プラスチック製品
通信機
織物用糸及び繊維製品
自動車の部分品
金属製品
電気計測機器
ベアリング及び同部分品
プラスチック
運動用具
医薬品
加熱用・冷却用機器
その他の化学製品
レユニオン( 仏)
自動車
建設用・鉱山用機械
ゴム製品
紙類及び同製品
二輪自動車類
織物用繊維及びくず
粗鉱物
原動機
金属製品
ポンプ及び遠心分離機
運動用具
科学光学機器
その他の化学製品
プラスチック製品
自動車の部分品
ミシン
航空機類
織物用糸及び繊維製品
セウタ及びメリリア ( 西)
織物用糸及び繊維製品
二輪自動車類
セントヘレナ、 附属諸島( 英)
自動車
172
2,069,420
998,635
265,060
173,005
119,605
65,134
61,436
60,754
51,256
22,056
20,378
17,081
16,054
15,821
15,739
9,748
9,730
9,507
8,517
8,408
6,188
1,323,370
945,003
162,293
55,937
46,552
18,934
11,372
11,088
10,494
10,061
7,499
2,349
2,058
1,639
1,255
1,061
587
419
282
111,734
106,233
5,501
2,300
2,300
資料2:
日本のアフリカ各国との 輸入 取引品目・金額
2014 年 財務省貿易統計データから作成
地域・国/概況品
アフリカ地域
** 輸 入 総 額 **
天然ガス及び製造ガス
非鉄金属
原油及び粗油
金属鉱及びくず
石油製品
自動車
鉄鋼
魚介類及び同調製品
ごま
木製品、コルク製品(除家具)
コーヒー
無機化合物
衣類及び同付属品
ココア
果実
粗鉱物
たばこ
穀物及び同調製品
植物性原材料
糖類、同調製品・はちみつ
南ア フリカ共和国
非鉄金属
金属鉱及びくず
自動車
鉄鋼
木製品、コルク製品(除家具)
無機化合物
果実
粗鉱物
穀物及び同調製品
糖類及び同調製品・はちみつ
有機化合物
石炭
飲料
加工油脂及びろう
ポンプ及び遠心分離機
非金属鉱物製品
精油・香料及び化粧品類
魚介類及び同調製品
飼料
パルプ
ナイジ ェリア
天然ガス及び製造ガス
原油及び粗油
ごま
非鉄金属
魚介類及び同調製品
革及び同製品・毛皮
成形品及び彫刻品
金額(千円)
1,783,317,725
643,531,606
295,260,151
256,883,786
135,718,656
95,183,493
72,251,656
51,203,545
41,020,547
26,450,158
25,221,196
15,142,052
13,504,986
12,356,216
11,589,977
11,480,134
7,126,936
5,563,134
5,034,762
4,885,410
4,652,407
603,913,894
270,282,638
120,597,050
72,176,383
50,939,486
24,072,915
13,471,771
9,576,695
5,366,261
4,856,898
4,645,968
3,324,709
2,276,613
2,086,868
1,860,975
1,801,496
1,600,453
1,401,466
1,341,631
1,265,302
1,159,270
472,724,152
434,910,172
17,296,877
11,415,263
9,004,801
26,678
17,755
16,495
木材
野菜
通信機
織物用糸及び繊維製品
二輪自動車類
果実
科学光学機器
金属製品
非金属鉱物製品
事務用機器
音響・映像機器(含部品)
加熱用・冷却用機器
糖類及び同調製品・はちみつ
ア ルジ ェリア
天然ガス及び製造ガス
石油製品
衣類及び同付属品
ガボン
原油及び粗油
金属鉱及びくず
木材
木製品及びコルク製品(除家具)
科学光学機器
赤道ギ ニア
天然ガス及び製造ガス
木材
科学光学機器
ア ンゴ ラ
原油及び粗油
173
5,297
2,867
2,548
1,951
1,622
1,596
1,000
835
649
561
498
223
216
169,374,741
95,534,038
73,836,450
206
154,199,974
150,895,805
3,231,372
63,501
3,358
1,020
90,378,552
90,358,510
15,951
520
58,628,126
41,913,712
天然ガス及び製造ガス
非鉄金属
動物性油脂
飼料
科学光学機器
チャド
原油及び粗油
植物性原材料
科学光学機器
美術品・収集品及びこっとう
エ ジ プト
石油製品
天然ガス及び製造ガス
衣類及び同付属品
果実
織物用糸及び繊維製品
野菜
ごま
飼料
非金属鉱物製品
粗鉱物
織物用繊維及びくず
植物性原材料
コーヒー
金属鉱及びくず
精油・香料及び化粧品類
自動車
自動車の部分品
鉄鋼
金属製品
穀物及び同調製品
モ ロッ コ
魚介類及び同調製品
衣類及び同付属品
粗鉱物
植物性原材料
非鉄金属
肥料
半導体等電子部品
バッグ類
はき物
精油・香料及び化粧品類
がん具及び遊戯用具
植物性油脂
果実
野菜
飼料
電気回路等の機器
織物用糸及び繊維製品
金属鉱及びくず
自動車の部分品
織物用繊維及びくず
タンザニア
金属鉱及びくず
ごま
コーヒー
たばこ
魚介類及び同調製品
織物用糸及び繊維製品
16,320,950
144,246
114,095
76,317
5,564
31,363,496
31,347,212
11,233
1,165
203
31,010,695
18,678,002
6,407,936
851,220
840,609
753,800
522,950
372,854
313,339
297,073
255,581
233,089
143,948
118,158
103,255
81,892
61,017
57,787
41,952
33,306
32,416
25,739,113
14,102,523
5,730,497
1,018,416
976,265
849,751
587,579
517,913
262,832
253,211
164,795
71,794
68,118
58,802
57,333
52,163
42,565
38,651
31,249
13,591
12,441
25,251,903
8,463,842
7,823,548
4,281,007
3,120,328
947,084
135,485
加工油脂及びろう
植物性原材料
木材
ココア
非金属鉱物製品
生きた動物
織物用繊維及びくず
果実
動物性原材料
お茶
衣類及び同付属品
鉱物・木材等の材料加工機械
科学光学機器
革及び同製品・毛皮
チュ ニジ ア
衣類及び同付属品
魚介類及び同調製品
石油製品
音響・映像機器(含部品)
バッグ類
通信機
パルプ
電気回路等の機器
電気計測機器
穀物及び同調製品
はき物
織物用糸及び繊維製品
船舶類
がん具及び遊戯用具
プラスチック製品
植物性油脂
科学光学機器
無機化合物
重電機器
運動用具
マダガスカル
非鉄金属
衣類及び同付属品
魚介類及び同調製品
非金属鉱物製品
粗鉱物
運動用具
織物用糸及び繊維製品
金属鉱及びくず
ココア
バッグ類
植物性原材料
精油・香料及び化粧品類
生きた動物
織物用繊維及びくず
動物性原材料
果実
木材
成形品及び彫刻品
美術品・収集品及びこっとう
金属製品
スーダン
原油及び粗油
植物性原材料
174
94,672
85,121
22,436
18,902
18,036
16,563
15,916
12,383
6,783
3,653
734
559
513
481
15,768,589
4,795,285
3,867,592
2,025,955
1,565,157
1,157,263
629,030
253,912
226,114
143,746
140,813
120,741
111,371
71,425
46,278
45,717
41,748
37,050
26,690
24,492
23,360
14,108,356
11,532,748
562,307
361,098
102,554
50,345
31,525
28,080
21,050
19,703
16,908
15,867
14,663
14,624
9,353
8,779
6,002
5,668
2,609
2,233
1,504
13,238,685
12,028,338
972,020
ごま
加工油脂及びろう
野菜
有機化合物
魚介類及び同調製品
生きた動物
モ ーリタニア
魚介類及び同調製品
家具
半導体等電子部品
照明器具
エ チオピア
コーヒー
ごま
植物性原材料
加工油脂及びろう
衣類及び同付属品
はき物
革及び同製品・毛皮
金属製品
非金属鉱物製品
野菜
鉄鋼
動物性原材料
糖類及び同調製品・はちみつ
航空機類
美術品・収集品及びこっとう
織物用糸及び繊維製品
絶縁電線及び絶縁ケーブル
重電機器
精油・香料及び化粧品類
バッグ類
ガーナ
ココア
金属鉱及びくず
金(マネタリーゴールドを除く)
バッグ類
植物性油脂
果実
木材
魚介類及び同調製品
美術品・収集品及びこっとう
飲料
飼料
野菜
生きた動物
穀物及び同調製品
重電機器
衣類及び同付属品
電気回路等の機器
精油・香料及び化粧品類
科学光学機器
半導体等電子部品
ケニア
金属鉱及びくず
植物性原材料
コーヒー
お茶
果実
175,218
32,176
2,684
2,491
2,485
462
11,135,504
11,133,495
962
281
220
11,088,606
9,378,707
1,297,679
208,693
88,869
38,602
17,773
12,242
11,858
7,805
6,284
4,439
3,835
2,172
1,077
1,030
1,014
442
420
298
209
9,934,082
9,503,884
217,299
102,163
9,496
8,244
7,619
6,555
4,145
4,073
2,018
2,002
1,694
1,413
929
868
660
651
607
511
217
6,448,908
1,608,504
1,524,765
766,358
509,013
286,948
魚介類及び同調製品
たばこ
ごま
バッグ類
衣類及び同付属品
染料・なめし剤及び着色剤
植物性油脂
織物用繊維及びくず
革及び同製品・毛皮
精油・香料及び化粧品類
動物性原材料
織物用糸及び繊維製品
原動機
はき物
非金属鉱物製品
モ ザンビーク
石炭
木製品、コルク製品(除家具)
ごま
金属鉱及びくず
魚介類及び同調製品
非金属鉱物製品
動物性油脂
たばこ
原皮及び毛皮(未仕上)
非鉄金属
果実
木材
粗鉱物
科学光学機器
生きた動物
植物性油脂
セーシ ェル
魚介類及び同調製品
飼料
科学光学機器
衣類及び同付属品
飲料
ブルキナファソ
ごま
織物用繊維及びくず
織物用糸及び繊維製品
果実
電気計測機器
植物性油脂
金属製品
美術品・収集品及びこっとう
木製品及びコルク製品(除家具)
精油・香料及び化粧品類
印刷機械及び製本機械
ザンビア
非鉄金属
たばこ
原皮及び毛皮(未仕上)
鉄鋼
非金属鉱物製品
生きた動物
コーヒー
植物性原材料
175
235,397
131,945
53,583
49,453
36,358
31,377
30,183
23,018
18,617
16,176
10,983
8,885
7,685
6,030
3,612
6,008,879
2,203,844
1,116,787
1,001,945
616,420
303,359
278,470
149,428
123,691
75,501
46,958
31,969
28,637
14,543
1,755
1,029
706
5,416,545
4,992,130
341,352
82,139
556
368
4,192,035
4,146,157
24,296
6,486
2,408
942
521
464
438
257
255
206
4,189,494
2,897,335
1,053,840
113,225
64,323
42,854
5,155
5,021
3,053
魚介類及び同調製品
革及び同製品・毛皮
リビア
原油及び粗油
魚介類及び同調製品
非鉄金属
コートジ ボワール
ココア
金属鉱及びくず
ごま
動物性油脂
果実
木材
織物用繊維及びくず
非金属鉱物製品
木製品及びコルク製品(除家具)
コーヒー
衣類及び同付属品
重電機器
ボツワナ
非金属鉱物製品
粗鉱物
ジ ンバブエ
たばこ
非鉄金属
粗鉱物
鉄鋼
原皮及び毛皮(未仕上)
織物用繊維及びくず
革及び同製品・毛皮
植物性原材料
肉類及び同調製品
成形品及び彫刻品
セネガル
魚介類及び同調製品
動物性原材料
金属鉱及びくず
飼料
電気計測機器
織物用繊維及びくず
植物性原材料
加工油脂及びろう
植物性油脂
果実
事務用機器
通信機
原動機
プラスチック
プラスチック製品
粗鉱物
バッグ類
生きた動物
ナミビア
魚介類及び同調製品
飼料
動物性油脂
植物性原材料
粗鉱物
非金属鉱物製品
1,025
421
3,847,285
3,401,842
413,668
29,178
2,270,354
1,958,557
215,078
54,201
10,107
7,180
6,549
5,031
1,239
1,013
733
692
362
1,796,972
1,648,049
144,032
1,755,031
633,578
401,707
271,288
153,345
104,037
76,634
59,925
49,312
1,946
734
1,749,435
1,559,735
64,405
44,059
41,354
7,769
6,485
5,506
2,789
2,715
2,033
1,620
1,561
826
788
711
243
228
208
1,473,273
397,141
301,710
148,044
1,370
1,252
930
重電機器
革及び同製品・毛皮
半導体等電子部品
音響・映像機器(含部品)
衣類及び同付属品
モ ーリシ ャス
魚介類及び同調製品
衣類及び同付属品
飼料
バッグ類
植物性原材料
自動車
科学光学機器
木製品、コルク製品(除家具)
電気回路等の機器
精油・香料及び化粧品類
飲料
電気計測機器
石油製品
糖類及び同調製品・はちみつ
金属製品
医薬品
プラスチック製品
非金属鉱物製品
事務用機器
織物用糸及び繊維製品
マラウイ
果実
たばこ
お茶
コーヒー
原皮及び毛皮(未仕上)
糖類及び同調製品・はちみつ
ジ ブチ
事務用機器
ウガンダ
コーヒー
魚介類及び同調製品
植物性原材料
ごま
果実
加工油脂及びろう
動物性原材料
粗鉱物
織物用繊維及びくず
事務用機器
植物性油脂
酪農品及び鳥卵
生きた動物
自動車の部分品
カメルーン
木材
ココア
非鉄金属
コーヒー
事務用機器
加工油脂及びろう
プラスチック製品
科学光学機器
176
813
580
553
302
237
1,465,344
701,812
292,890
200,170
113,888
43,137
8,680
6,878
6,419
4,454
4,377
3,884
3,815
2,694
2,344
2,324
1,492
1,424
1,214
1,049
795
1,170,995
589,852
497,824
48,545
19,626
12,939
1,487
526,918
5,153
506,941
276,571
78,828
51,567
45,820
10,077
9,479
5,188
4,653
4,387
1,436
824
820
407
305
428,462
217,639
86,936
33,246
23,017
17,336
13,486
5,747
4,925
織物用繊維及びくず
衣類及び同付属品
金属製品
音響・映像機器(含部品)
木製品及びコルク製品(除家具)
家具
ポンプ及び遠心分離機
非金属鉱物製品
魚介類及び同調製品
照明器具
生きた動物
バッグ類
ベナン
金属鉱及びくず
バッグ類
美術品・収集品及びこっとう
科学光学機器
生きた動物
植物性油脂
中央ア フリカ
木材
非金属鉱物製品
シ エ ラレオネ
金属鉱及びくず
通信機
金(マネタリーゴールドを除く)
重電機器
電気回路等の機器
音響・映像機器(含部品)
半導体等電子部品
ルワンダ
コーヒー
お茶
バッグ類
金属鉱及びくず
衣類及び同付属品
コンゴ 共和国
木材
コーヒー
非鉄金属
魚介類及び同調製品
コンゴ 民主共和国
木材
非鉄金属
魚介類及び同調製品
非金属鉱物製品
木製品及びコルク製品(除家具)
生きた動物
精油・香料及び化粧品類
レソト
魚介類及び同調製品
電気回路等の機器
衣類及び同付属品
ブルンジ
コーヒー
お茶
スワジ ランド
果実
木材
4,247
3,583
2,413
2,013
1,787
1,334
1,211
1,153
1,052
906
683
559
328,106
321,632
2,795
1,346
979
767
587
222,872
221,165
1,707
218,607
195,509
15,276
5,908
1,018
402
277
217
188,773
180,873
1,399
1,273
787
417
121,512
70,068
22,407
18,657
4,963
121,057
84,013
18,671
6,985
3,504
1,619
1,357
310
81,958
49,914
25,380
6,664
69,635
62,710
6,258
67,123
29,271
26,931
金属製品
紙類及び同製品
コック・弁類
ギ ニア ・ ビサウ
ごま
美術品・収集品及びこっとう
リベリア
金属鉱及びくず
半導体等電子部品
粗鉱物
美術品・収集品及びこっとう
ニジ ェール
重電機器
衣類及び同付属品
金属加工機械
航空機類
ギ ニア
魚介類及び同調製品
電気計測機器
織物用糸及び繊維製品
植物性原材料
ソマリア
精油・香料及び化粧品類
魚介類及び同調製品
マリ
織物用繊維及びくず
織物用糸及び繊維製品
生きた動物
ゴム製品
革及び同製品・毛皮
トーゴ
医薬品
生きた動物
美術品・収集品及びこっとう
金属製品
サントメ・ プリンシ ペ
通信機
ココア
金属製品
衣類及び同付属品
美術品・収集品及びこっとう
コモ ロ
精油・香料及び化粧品類
カーボヴェルデ
コーヒー
ガンビア
科学光学機器
半導体等電子部品
南スーダン
エリトリア
177
4,513
1,337
585
64,758
63,890
202
57,166
51,550
5,081
322
213
39,023
1,620
797
608
265
30,633
28,646
711
608
229
20,104
13,666
6,438
13,804
5,286
4,062
1,334
426
231
13,749
7,561
2,956
1,070
489
8,314
3,182
1,995
1,157
830
376
3,314
2,517
3,072
3,072
2,199
1,835
364
0
0
<日本未承認国>
西サハラ
魚介類及び同調製品
非金属鉱物製品
100,625
100,415
210
<自治領等>
セントヘレナ、 附属諸島( 英)
魚介類及び同調製品
コーヒー
電気計測機器
レユニオン( 仏)
魚介類及び同調製品
精油・香料及び化粧品類
コーヒー
飲料
バッグ類
セウタ及びメリリア ( 西)
金属加工機械
建設用・鉱山用機械
絶縁電線及び絶縁ケーブル
鉱物・木材等の材料加工機械
プラスチック製品
電気計測機器
非金属鉱物製品
金属製品
原動機
非鉄金属
カナリー諸島( 西)
飲料
木材
事務用機器
家具
科学光学機器
プラスチック
213,080
211,542
713
325
175,491
140,108
6,063
3,079
2,461
232
27,279
15,592
2,761
2,124
2,016
1,163
1,150
979
441
324
215
20,132
3,681
1,509
856
663
468
312
178