第2学年 1 体育科学習指導案 単元名 「鉄棒パワーアップ ランド~モンスターボールをゲットしよう~」 (器械器具を使っての運動遊び・鉄棒を使った運動遊び) 2 運動の特性 (1)一般的な特性 ・ ぶら下がる・振る・上がる・回る・下りるなどのいろいろな遊びに取り組んだり、それができ たりしたときに楽しさや喜びを味わうことができる運動である。 ・ 鉄棒遊びを通し、日常生活では味わえない姿勢や動きをすることで、調整力である逆さ感覚や 回転感覚・支持感覚、上肢を中心に筋力や筋持久力を養うことができる運動である。 (2)児童から見た特性 ・ 初めて知る遊びやできなかった遊びができるようになることで喜びや達成感を味わうことがで きる。 ・ 遊びの中でオリジナルの遊びを見つけ出し、友達に広めていくことで喜びや達成感を味わうこ とができる。 ・ 友達と助け合ったり、競い合ったりしながら練習をし、楽しく運動する中で、できる遊びや動 きのレパートリーを増やすことができる。 3 児童の実態(男子16名 女子16名 計32名) (1)興味・関心 「鉄棒運動は好きですか。 」 好き 17人(53%) 自分で考えた技があるから どちらかというと好き 2人( 6%) 技ができると嬉しいから どちらかというと嫌い 6人(19%) 目が回ったり、砂が入ったりするから 嫌い 7人(22%) 逆さがこわい 手にまめができるから 好きな鉄棒遊び 逆上がり(9)前回り下り(4)後方支持回転(3)たまご回り(1) (できなくてもよい) こうもり(2)こうもり振り下り(1)ばんざい下り(1) 前方片膝掛け回転(2)後方膝掛け回転(1)後方両膝掛け回転(2) 鉄棒学習の難しいところ ぶらさがるのがこわい 砂が目に入る 逆さになるのがこわい 目が回る 体を締めるところ できるようになりたい遊 地球回り(18) こうもり(17) 足抜き回り(7) び だんご虫(1) 逆上がり(13) 前方支持回転(1) 後方支持回転(1)両膝掛け回転(2)ばんざい下り(1) プロペラ(1) グライダー(1) 回転こうもり(1)チェンジ(1) 片膝掛け回転(2) (2)学び方 ○基本的な学習習慣 ・ 「話す人を見て聞く」 「自分が伝えたいことを相手に伝わるように話す」ことについて、すでにで きている児童とできていない児童の差がある。 ・用具の準備や片付けについては、友だちと協力して行う意識が高い。 ・安全に気をつけて運動する児童は多い。安全を考慮した正しい道具の持ち方を徹底する必要があ る。 ○学習の進め方 ・めあての取り組み(意欲、ねばり強さ) 新しいことへの興味関心は高い。しかし、新しいことができるようになるために、繰り返し練習 することを苦手とする児童が特に男子に多く見られる。 ・できるようになるために、工夫して練習したり、友達のまねをしようとしたりする意識はある。 ○友達との関わり ・ペア学習やグループ学習では、男女で助け合って学習する意識は高い。 しかし、運動においては、自分のことで精一杯になりやすい。 (3)技能・体力 <7月20日調査 できる遊び> 跳び上がり 32名(100%) しり上がり 23名( 72%) ふとん干し 29名( 91%) 足抜き回り 23名( 72%) おさるのぶらんこ 32名(100%) 前回り下り 32名(100%) こうもり 31名( 97%) 逆上がり 19名( 60%) 4 指導の工夫 (1) 教材・実態から ・ 鉄棒が好きと思えるような学習 人気アニメ「ポケットモンスター」に出てくる王国を舞台に、隠されたポケモン達を助け出 そうという設定で、チームで協力し合って鉄棒遊びに夢中になり、遊びの楽しさを味わわせる と同時に、鉄棒運動に必要な力を身につける学習を進める。 ・ こうもりでは、ボールを「助け出すポケモン」に見立て、意識がボールだけにいかないように 鉄棒にかけた脚にも意識をおくように学習を進める。 ・ 子ども同士で数を数えたり、ちょっとしたアドバイスをしたりできるように、正しい見合いの 位置やポイントを踏まえ、遊びを紹介する。 (2)領域の仮説から 導入・中・終末で教師が児童同士の関わりを工夫すれば、楽しく学び合い、できる喜びを味 わわせることができるだろう。 <導入> ・ 体ならしでは、2人組のペアで友達の回数を数えるようにして、上手に声かけをしている児童 を賞賛し広めていく。 <中> ・ 正しい動きになっているか、安全で正しい補助になっているかを確認し、必ず本人だけでなく、 ペアまたはチーム単位で声かけをしていく。 ・ あらかじめ、ポケモンゲット数のクラス目標を発表し、チーム内で協力することはもちろんの こと、チームがお互いに応援し合って、ポケモンを目標数ゲットできるようにする。 <終末> ・ チームノートを持ち、学び合いの成長のわかるワークシートにチェックしたり、ゲットしたポ ケモンの数を表記したり、シールを貼ったりして、チームの成長がわかるようにする。 5 学習のねらいと評価 (1)ねらい ● 関心・意欲・態度・・・・友達と協力し合って、鉄棒遊びを楽しむ。 ● 学び方・思考・判断・・・積極的に友達に関わり、友達の動きをよく見て数を数えたり、応援 をしたりすることができる。 ○ 技能・・・・・・・・・・いろいろな遊びに挑戦し、鉄棒遊びに必要な力を身につけることが できる。 (2)評価規準 関心・意欲・態度(関) 学び方・思考・判断(思) 技能(技) ・ 友だちと協力し合って、鉄棒 ・ 積極的に友達に関わり、友達 ・ いろいろな遊びに挑戦し、鉄 の動きをよく見て数を数えた 棒遊びに必要な力を身につけ り、応援をしたりすることが ることができる。 遊びを楽しんでいる。 ・ 安全に気をつけて準備や片付 けを行い、きまりを守って安 できる。 全に運動に取り組んでいる。 6 単元の道すじ (1)単元構成(30分 6回扱い) 1 10 2 オリエン テーション 20 3 4 5 6 やってみる(習得) 4つの場でゲーム化して遊ぶ (だんご虫・こうもり・後ろ跳び下り・逆上がり) ひろげる(活用) できそうな遊びに挑戦 30 体つくり 体をほぐす運動(2人組中心) 40 (2)単元計画 学習のねらい 1 学習活動 支援(○・●)と評価(◎) オリエンテーション ●学習の約束と進め方を ●鉄棒遊びの約束を確認する。 知り、見通しを持つこ ・鉄棒の安全確認・握り方・くぐ とができる。 り方・待ち方 等 ●鉄棒遊びの約束の掲示板を設置 する。 ○物語のあらすじと学習すること を掲示する。 ○正しい動きで、体なら ○体ならしをていねいに行う。 しを楽しむことができ ・そりくぐり る。 ・とび上がり→自転車こぎ→つば ○運動のポイントがわかるよう に、一つひとつ丁寧に確認する。 ●ペアの数の数え方を確認する。 め→ふとん干し→前回り下り ○4つの遊びのやり方を 覚えることができる。 ○4つの遊びの説明を聞き、実際 にやってみる。 ①後ろ跳び下り ●見る位置に気をつけたり、友達 ②こうもり の動きをじっくり見て数を数え ③だんご虫 たりする。 ④逆上がり ○運動のポイントがわかるよう に、一つひとつ丁寧に確認する。 ●ペアの見る位置や数え方を確認 する。 ◎積極的に遊びに挑戦することが できたか。 (関・技) 【動きの観察】 ◎友達の動きをよく見て数を数え たり、応援をしたりすることが できたか。 (思) 【動きの観察・学習カード】 2 <やってみる> 3 ○チームで協力し合い、 4 4つの場で運動を楽し ○チームで力を合わせ、4つの場 で運動を楽しむ。 ○正しい動きを全体に広めていけ るように声かけをする。 むことができる。 ●ペアの数を数えたり、できる補 ●ペアの数を数えたり、応援した 5 ①後ろ跳び下りの場 助を行ったりして、友達を助け りする児童やチームを賞賛し、 本 ②こうもりの場 る。 広める。 時 ③だんご虫の場 ◎友達と協力し合って、遊びに夢 ④逆上がりの場 中になれたか。 (関・思) 【動きの観察】 みんなのパワーを集中させよう! <ひろげる> ○もう少しでできそうな ○もう少しでできそうな遊びに積 ○1人1分を目安に練習時間をと 遊びに積極的に取り組 極的に取り組む。 り、集中して練習するように伝 むことができる。 例)逆上がり・足抜き回り える。 膝掛け振り・こうもり振り 腕支持回転系 片・両膝掛け回転系 等 ●協力して練習しているチームを 具体的に賞賛し、広める。 ◎新しくできるようになった運動 はあったか。 ●各場で行う動きについて、クラスの実態を見ながら、 動きの目標回数を増やしていく。(3・4・5) ●次時は、今まで行ってきた動きを発展させて、技に 挑戦することを伝える。 (5) (技) 【発表・動きの観察】 ◎友達の動きをよく見て数を数え たり、応援をしたりすることが できたか。 (思) 【動きの観察・学習カード】 6 こわがらないで、いざ、すすめ! ちょっとのコツで、できちゃった! <ひろげる> ○4つの運動を発展さ ○4つの運動を発展させて、新た せ、挑戦を楽しむこと ができる。 な運動に挑戦してみる。 ①後ろ跳び下りの場 →後方支持回転 ②こうもりの場 ○一つずつ運動のポイントを伝え 一斉に同じ運動に挑戦するよう 伝える。 ●ペアの動きをよく見て、応援を するよう伝える。 →こうもり振り下り ③だんご虫の場 →そのまま逆上がり ④逆上がりの場 →リズムよく連続逆上がり ○もう少しでできそうな ○自分のめあての他、4つの運動 遊びに積極的に取り組 の中から選んで取り組んでもよ むことができる。 い。 ○4つの運動の中から選んでもよ いことを伝える。 ●協力して練習しているチームを 具体的に賞賛し、広める。 ◎友達の動きをよく見て数を数え たり、応援をしたりすることが できたか。 (思) 【動きの観察・学習カード】 ◎単元全体を通して、自分やペア、 チームが成長できたか。 (関・思・技) 【発言・学習カード】 7 本時の学習(5/6)晴天時 (1)学習のねらい ●関心・意欲・態度・・・・友達と協力し合って、鉄棒遊びを楽しんでいる。 ●学び方・思考・判断・・・積極的に友達に関わり、友達の動きをよく見て数を数えたり、応援を したりすることができる。 ○技能・・・・・・・・・・いろいろな遊びに挑戦し、鉄棒遊びに必要な力を身につけることがで きる。 (2)展開 時配 学習活動 支援(○・●)と評価(◎) <やってみる> 5 1.体ならしを行う。 ・そりくぐり ・とび上がり→自転車こぎ→つば め→ふとん干し→前回り下り ○一つひとつの運動をていねいに・安 全に行うように投げかける。 ●ペアの数を数えたり、応援したりす る児童やチームを賞賛し、広める。 【仮説】 資料・用具 2 2.本時のルールを確認して、 ○本時のルールを確認し、自分の体の 4つの場で運動を行う。 8 動きに意識をおくことを伝える。 ①後ろ跳び下りの場 ●ペアの数を数えたり、応援したりす ②こうもりの場 る児童やチームを賞賛し、広める。 お手玉 ③だんご虫の場 ◎友達と協力し合って、遊びに夢中に ④逆上がりの場 ビーチボール なれたか。 (関・学) 【動きの観察】 チームノート みんなのパワーを集中させよう! <ひろげる> 10 ポイントの掲示 3.めあての確認をして、もう少 ○1人1分を目安に練習時間をとり、 しでできそうな遊びに挑戦す る。 集中して練習するよう伝える。 ●協力して練習しているチームを具 体的に賞賛し、広める。 【仮説】 5 4.学習のまとめと片付けを行う。 ●学習の振り返りをしてカードにチ 学習カード ェックをしていることを確認し、で きたチームには、次時の作戦を立て てみることを助言する。 【仮説】 ◎新しくできるようになった運動は あったか。 (技) 【発表・動きの観察】 ◎積極的に友達と協力して準備や片 付け、運動をすることができたか。 (関・学) 【動きの観察・学習カード】 15 5.体つくり運動をする。 ○素早く2人組を作り、息を合わせて 体ほぐしの運動を楽しむ。 運動を楽しむように投げかける。 ●息を合わせて運動をしている児童 を賞賛し、広めていく。 ◎2人組で息を合わせて運動を楽し むことができたか。 (関・意) 【動きの観察】 7 本時の学習(5/6)雨天時 (1)学習のねらい ●関心・意欲・態度・・・・安全に気をつけ、新しいチームの友達と協力し合って鉄棒遊びを楽し んでいる。 ●学び方・思考・判断・・・積極的に友達に関わり、友達の動きをよく見て数を数えたり、応援を したりすることができる。 ○技能・・・・・・・・・・いろいろな遊びに挑戦し、鉄棒遊びに必要な力を身につけることがで きる。 (2)展開 時配 学習活動 支援(○・●)と評価(◎) 資料・用具 <やってみる> 5 1.体ならしを行う。 ・そりくぐり ・とび上がり→自転車こぎ→つば 1 ○一つひとつの運動をていねいに・安 全に行うように投げかける。 ●ペアの数を数えたり、応援したりす め→ふとん干し→前回り下り る児童やチームを賞賛し、広める。 2.本時のルールを確認して、 ○外とは違う場であることと、ルール 4つの場で運動を行う。 を確認し、自分の体の動きに意識を おくことを伝える。 6 ①後ろ跳び下りの場 ②こうもりの場 ③だんご虫の場(ロープを使用) ④逆上がりの場 <ひろげる> 6 3.めあての確認をして、もう少 しでできそうな遊びに挑戦す る。 ●ペアの数を数えたり、応援したりす ポイントの掲示 ロープ る児童やチームを賞賛し、広める。 お手玉 ◎友達と協力し合って、遊びに夢中に ビーチボール なれたか。 (関・学) 【動きの観察】 チームノート みんなのパワーを集中させよう! ○1人1分を目安に練習時間をとり、 集中して練習するよう伝える。 ●協力して練習しているチームを具 体的に賞賛し、広める。 ○マンネリ化してきたペアには、新し い遊びを発見しながら、シンクロを 楽しむように声かけをする。 2 4.学習のまとめと片付け、整理 運動を行う。 ●学習の振り返りをしてカードにチ ェックをしていることを確認し、で きたチームには、次時の作戦を立て てみることを助言する。 【仮説】 ◎新しくできるようになった運動は あったか。 (技) 【発表・動きの観察】 ◎積極的に友達と協力して準備や片 付け、運動をすることができたか。 (関・学) 【動きの観察・学習カード】 学習カード
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