第5学年 体育科学習指導案 指導者 宇畑 直樹 1 単元名 陸上運動「ハードル走」 2 単元について (1) 運動の特性と系統 ① 一般的特性 ○一定の距離に置かれた数台のハードルをリズミカルにまたぎ越したり,インターバルをリ ズミカルに走ったりすることを通して,相手と競走したり,自己の目標に挑戦したりする ことが楽しい運動である。 ○3~5歩のリズムでリズミカルにハードルをまたぎ越えて,全力でゴールまで走り抜ける 運動で,走り方やハードルの高さ,インターバルを適当な設定にする運動である。 ○ハードリングは,重心の上昇を抑えた踏み切り動作と,落下してくる体を支え,走方向へ のスムーズな重心移動ができる着地動作を習得することがポイントとなる。 ○ハードル走は走運動にあって,「筋肉」「瞬発力」などのエネルギー系の体力だけでなく,柔 軟性や調整力などの総合的な体力を高めることができる運動である。 ② 児童から見た特性 ○短距離走と違って,またぎ越しのフォームやインターバル走が上手になると記録が伸びる ので,目標をもって取り組みやすい運動である。 ○グループでの競走や同じ場での練習する友達と関わり合いながら楽しい雰囲気で多様な動 きを高めることのできる運動である。 ○ハードルにぶつかりそうなので,高く跳んでしまう,足が合わなくてハードルの前で止ま ってしまうなどの恐怖感や技能面でのつまずきがある運動である。 ③ 学習の系統 学 年 1年 2年 3年 4年 5年 6年 中学1年 中学2年 運 動 の 領 域 学 習 内 容 いろいろな方向に走ったり,低い障害物を走り越えたりする 走・跳の運動遊び [例示] (走の運動遊び) ・いろいろな間隔に並べられた低い障害物を走り越える。 小型ハードルを自分に合ったリズムで走り越える。 [例示] ・インターバルの距離や小型ハードルの高さに応じたいろいろ 走・跳の運動 なリズムでハードルを走り越える。 (小型ハードル走) ・40~50m程度の距離を一定の間隔に並べられた小型ハー ドルを一定のリズムで走り越える。 ハードルをリズミカルに走り越える。 [例示] ・40~60m程度のハードル走 陸上運動(ハードル走) ・第1ハードルを決めた足で踏み切って走り越える。 ・ハードル上で上体を前傾させる。 ・インターバルを3~5歩のリズムで走る。 リズミカルな走りから滑らかにハードルを越える。 [例示] ・インターバルを3~5歩でリズミカルに走る。 陸上競技(ハードル走) ・遠くから踏み切り,勢いよくハードルを走り越す。 ・抜き脚の膝を折りたたんで横に寝かせて前に運ぶなどの動作 でハードルを越す。 -5 年- 1 - (2) 児童の実態(男子19名 女子15名 計34名) ① 日常の様子から 本学級の児童は明るく活動的であり,明確な目標に向かって努力する姿や下級生の世話を積極 的にする姿が見られる。体育学習への取り組みは高く(肯定的な関心 81.3%),特にボール運動に ついては意欲的である。また,卓球やソフトボールなどの社会体育への参加も 62.5%と比較的 高く,日常的に運動に親しんでいる。しかし,体育以外で運動することに積極的でない肥満傾 向児の割合は 14.7%と多い。 学年初めにおける子ども同士の人間関係は,自分本位の言動で友達とトラブルになることがよ く見られたが,互いに認め合い,学び合うことで肯定的な雰囲気が生まれ,比較的良好になっ てきた。 ② 運動に関する意識調査から 体育のグループ学習をどう思いますか。 理由 9名 とても楽しい 4名 ・グループで協力し合える。 ・上手になるコツを教えてもらえる。 7名 どちらかというと楽しい 14名 ・友達にアドバイスをしてあげるのが楽しい。2名 9名 どちらかというと嫌い 10名 ・自分勝手なことをして,けんかになる。 ・話し合いがまとまらない。 4名 嫌い 6名 ・失敗を責められる。 3名 グループ学習を進める上で大切なことは何ですか。 (複数回答) ・上手な人にコツを教わる。 22名 ・協力して,準備や片付けをする。 17名 ・わがままを言わない。 11名 ・みんなが上手になるようにコツを教える。7 名 ハードル走の学習は楽しみですか。 とても楽しみ 5名 どちらかというと楽しみ 13名 どちらかというと嫌い 10名 嫌い 6名 理由(複数回答) ・変化があっておもしろそう。 ・記録が伸びると楽しそう。 ・上手く跳べると楽しそう。 ・失敗すると痛そう。 ・うまくできなそう。 ・記録が伸びなそう。 22 名 12 名 3名 9名 8名 2名 ハードル走で速く走るためにはどうすればよいと思いますか。(複数回答) ・振り上げ足をまっすぐ上げる。15 名 ・リズムよく走る。 6 名 ・振り上げ足を素早く下ろす。 5名 ・腕をしっかり振る 2 名 ・ハードル間を速く走る。 1名 ・ハードル上をぎりぎりで跳ぶ。1 名 体育のグループ学習については,これまでも異なった技能を持つ児童で構成したグループ(異 質グループ)で学習を進めてきた。その結果,「友達に見てもらって上手になった」「アドバイス がうれしかった」など技能差や体格差・性差など,より違った力を持つ人と互いに認め合うなど のグループ学習のよさを学んできている。しかし,まだ約半数の児童が相互の人間関係を理由に 否定的に捉えている。運動には積極的に取り組んでいるが,授業での規律や友達とのかかわりに ついては,体育の授業を通して少しずつ学んでいるところである。 「ハードル走」については,運動技能の中~上位の児童ほど,小型ハードルよりも高いハード ルを越えてみたいという高い意欲をもっていることがわかった。また,中学年までに塩ビ管やゴ ムを用いた「小型ハードル」の学習を行っているので,どうすれば素早く障害物を越えていけるか -5 年- 2 - の理解は比較的高かった。しかし,運動技能の下位の児童にとっては高学年用の「ハードル」は まだ使ったことがないので, 「越していくのが難しそう」 「ぶつかると痛そう,こわい」など悲観 的に考えてしまっている。ゆえに,ハードル走の特性に近づく運動を毎時間,基礎感覚づくりの 運動として簡単なものから始めて不安が取り除けるように取り組ませたい。また,異質のグルー プで活動することで,技能の高低に関係なく,温かい雰囲気の中で,すべての児童が主体的にか かわり合う姿をめざしたい。 ③基本的な運動技能の調査から 50m走および40mハードル走の記録 (ハードル走の記録のうち,○囲みの数字はリズミカルなハードルリングができている人数を示す) 50m 走の記録 男子 女子 8.0~ 8.4 3名 1名 8.5~ 8.9 4名 9.0~ 9.4 40m ハードル走の記録 男子 女子 8.0~ 8.4 1名① 1名① 1名 8.5~ 8.9 6名④ 1名 5名 6名 9.0~ 9.4 3名② 6名① 9.5~10.0 1名 3名 9.5~10.0 1名① 1名 10.1~10.5 2名 1名 10.1~10.5 4名 2名 1名 10.6~11.0 10.6~11.0 11.1~11.4 11.1~11.4 11.5~12.0 12.1~12.5 (高さ 52cm,インターバル 5.5m/6.0m) 1名 1名 1名 1名 11.5~12.0 1名 12.1~12.5 13.6~14.0 13.6~14.0 14.5~15.0 1名 県平均 9.04 9.30 学級平均 9.44 9.93 14.5~15.0 学級平均 1名 1名 9.72 9.97 本学級の児童の多くは,体育授業や9月から始まった陸上練習,休み時間等の外遊びにも意 欲的で,体を動かすことに喜びを感じる児童は多い。しかし,うまく人間関係を作れない児童 や肥満傾向の児童は自己肯定感が低く,仲間とともに運動する爽快感や満足感を十分味わえて いないと感じる。 運動の技能面からみると,50m走の学級平均の記録は県平均を大きく下回っている。これ は,学級34名のうち14.7%が肥満傾向であることが理由として考えられる。しかし,他 の児童については,県平均並みであると捉えることができる。併せて単元に入る前に40mハ ードルの記録を事前に計測した。第1ハードルまでを12m,台数4台,高さ52cm とし, インターバルは児童の実態に応じて5.5mか6.0mを自由選択させた。インターバルをリ ズミカルにまたぎ越すことのできた児童は男子8名,女子2名であった。 -5 年- 3 - 【ハードルの高さについて】 現在市販されている小学生用の授業用ハードルの規格は,44‐52‐60‐68cm である。 本学級の子どもたちは,44cm の高さは全員がスムーズにまたぎ越すことができた。52cm の 高さになると,ほとんどの児童は抵抗なく,またぎ越すことはできたが,振り上げ足が毎回バラ バラになってしまう児童も多かった。さらに,肥満傾向の児童はその高さに少なからず抵抗を感 じていた。また,60cm の高さでは,1~2台目までスムーズにまたぎ越すことはできるが, 最後までリズミカルに走り抜けることのできた児童は上位児のみであった。60cm の高さでは, 抵抗が多くなり,怖さも増すので,全員がハードル走の特性であるリズミカルに走る心地よさは 感じられなくなる。そこで,本学級の児童の運動能力や体格を考慮し,ハードルを止まらずにま たぎ越せる高さ52cm とし,自分に適したインターバルを選択できるように設定する。 (3) 教師の指導観 ① 仮説1とのかかわり 仮説1 動きのポイントを理解させる場を設定すれば,課題が明らかになり,見通しを持って運動に 取り組む子どもを育てることができるだろう。 ア 動きのポイントや練習方法が示された資料の提示 ハードル走はスタートからゴールの間に置かれたハードルをリズミカルに走り越していく運動 であり,3歩や5歩でハードル間を走る「リズミカルな動き」 ,ハードリングやインターバルの走 りの中で素早く動作を切りかえる「巧みな動き」 ,スタートからゴールまでを走り通す「動きを持 続させる能力」などを高めることができる。 高学年の「陸上運動」では中学年の学習の積み重ねの上に,中学校からの「陸上競技」に向け て,運動の楽しさや喜びを一層深め,陸上運動の特性に応じた基本的な技能を身に付けることが 求められる。ハードル走における基本的な技能を「3歩か5歩のリズムでスピードに乗って走り 越える」として,そのポイントを次の4つで考えた。 ①跳び越すという意識からまたぎ越すという意識へ変える。 ②第1ハードル(12m)までを全力で走り,いつも決まった足で踏み切る。 ③遠くから踏み切り,振り上げ足をまっすぐに伸ばす。 ④抜き足はたたんで胸に引きつけ,振り上げ足より前に着地する。 これらのポイントを習得するために,単元の導入時にオリンピックに出場する一流選手のハー ドリングの様子をビデオで視聴する。そこでは,「振り上げ足と抜き足」,「上肢と下肢の関係」, 「インターバル間のリズム」など見る視点を与え,リズミカルにまたぎ越すためのポイントに気 づかせたい。 「よい動き」をイメージ化できるようになると,一人一人の動きを見比べられるよう になり,課題が明確になると考える。 また,動きのポイントを身に付けるための練習方法を体育ノート(学習カード)や掲示資料で 示し,一人一人の課題を解決するための練習を選択できるようにする。 -5 年- 4 - イ ハードリングの技能を高めるための場の設定 「ゴールデンエイジ」と呼ばれる神経系の発達が著しい 9 歳~12 歳頃のこの時期は,あらゆる 技能の習得が容易に行える生涯唯一の絶好期であるとされている。この時期に鉄棒の逆上がりや 自転車などの技術を一度覚えてしまうと,久しぶりに行ってもすぐできることが多い。つまり, 運動経験によって一度神経経路が作られると,その後ほとんどトレーニングしなくても消失しに くいものだと言われている。また,生涯にわたって運動に親しむためには,小学校段階までに様々 な運動を経験させ,その技術を正しく身に付けさせることが重要だと考える。この時期までに習 得した様々な運動の技術は,後になって専門種目の技術を向上させる上で非常に役立ってくる。 しかし,小学校段階で技術の習得のために運動内容がトレーニング的になってしまっては,運動 に対する興味・関心が薄れ,練習を継続できなくなってしまう。ゆえに,指導者には必要な技術を 楽しみながら教えることも求められる。 ハードルは,走りの中で大きなブレーキをかけることなく,ハードルを連続してリズミカルに またぎ越すことが重要になる。リズミカルに走るためには,ハードルをまたぎ越す技術「ハード リング」とハードル間を走る技術「インターバルランニング」を高める必要がある。 速く走るためには,なるべく膝を伸ばして,親指の付け根あたりで接地し,接地した足の上に しっかりと体を乗せる。さらにキックした足を素早く前に引き出すことが重要となる。その感覚 を養うために,ラダーやミニハードルなどを毎時間ハードル走の基礎感覚づくりの運動の一つと してとして行う。 ハードリングの技能を高めるためには,自分の課題に応じた学習の場や練習の仕方を工夫する 必要があり,高学年になると個人差も大きくなることから,個に応じた場の設定も重要になる。 そこで,子ども同士が協力して練習するための場として,次の4つの場を設定する。 ①「リズムハードル」ミニハードルで3歩のリズムをつくって,高いハードルを越える。 ②「アプローチ走」 1台目までの歩数を合わせて,ハードルを勢いよく越える。 ③「1歩ハードル」 振り上げ足と抜き足を素早く使ってハードルを越える。 ④「ゴム下くぐり走」ハードル上にゴムを設置し,上体の浮き上がりを抑える。 ①では,3歩のリズムを意識させるために,初めのミニハードル2台で 3 歩のリズムをつくり, そのリズムで 3 台目の高いハードルをリズミカルに越える練習をする。②では,1台目のハード ルを勢いよくまたぎ越すために,1台目の踏み切り足に合わせて,スタートの足の位置を調節さ せる。③では,空中での素早い足の切り替え動作を習得するために,3m間隔でハードルを並べ, 1 歩でハードルを越える練習をする。④では,低くハードルを越えるために,ハードル上にゴム を設置し,遠い位置から足を振り上げ,上体の浮き上がりを抑える練習をする。グループ内で, これら 4 つの場からハードリングの技能を高めるための練習を選択し,取り組めるようする。基 本的な動きのポイントを正しく習得させるために,初めは資料を用いたり,示範を行ったりしな がら,一斉学習で動きのポイントを確認させたい。そうすることで,めあて学習に入った時に, 目指すハードリングのイメージや自分の気をつけるポイントをしっかりと頭で描きながら練習の 目的を意識し,意欲的に取り組むことができるだろうと考える。 -5 年- 5 - ウ 自分の伸びを実感できる場の工夫 陸上運動における技能の高まりは,数値として自分で確認できるため,運動の達成感や成就感 を一人一人が味わうことができ,運動に対する自信や意欲的な態度をはぐくむことが期待される。 しかしながら,陸上運動は基本的に個人種目であり,表面的には単純な動きを繰り返しているよ うに見えるため,反復練習や単調な授業の流れになりやすい。そのことが学習意欲の減退につな がることも多い。陸上運動の楽しさを一人一人に味わわせるためには,子どもたちにとって易し く,魅力のある教材を提供し,どの児童にも技能の高まりが実感できるようにしていくことが重 要である。 そこで本単元では,高学年という体格差・技能差がある集団の中でもどの児童も意欲的に取り 組めるハードル教材「9秒間ハードル走」の場を設定した。本教材は,タイムによる記録測定では なく,9秒間の走距離を得点化とすることで,計測にかかる時間を省き,子どもの競争心を刺激 しながら,運動量を確保するために開発したものである。ハードルの高さは,低くなり過ぎず, ハードルの特性を味わうことのできる52cmと設定し,4台置く。ハードル間のインターバル は5m50,5m75,6m00,6m50から自由選択させる。スタート位置は,8秒間走の スタートを改良し,走力があり,高得点をねらう児童は後方からのスタートとする。走力や技能 差のある児童が同時に走ってもゴール直前はデッドヒートになり,最後まで全力で走り通す姿を 目指す。また,9秒後に全員がゴールできるようにクラスの実態に合わせて,スタート位置を2 m間隔でずらす。 本教材を通して,友達の様子に左右されず,自分に合ったインターバルで気持ちよくリズミカ ルに走り通すコースが見つけられるようになり,「9秒間ハードル走での得点の伸びがハードリ ング技能の高まり」として実感できると考える。また,得点を伸ばすための自分の課題を新たに 見つけることができると考える。 9秒間ハードル走 コース設定 (レ ーン ) 得点 (コー ス) (イ ン ター バル) (印) ① 3点コース 5.50m 青 ② 4点コース 5.50m 青 ③ 5点コース 5.75m 緑 ④ 6点コース 5.75m 緑 ⑤ 7点コース 6.00m 黄 ⑥ 8点コース 6.00m 黄 ⑦ 9点コース 6.50m 赤 ⑧ 10点コース 6.50m 赤 (2m間隔) スタート~第1ハードル(12m)は固定 16 28.0 12 24.0 10 4 2 0 12.0 20.5 18.5 (m) -5 年- 6 - 37.25 30.0 22.0 14.0 39.25 31.5 24.0 16.0 40.5 33.5 25.75 18.0 36.0 28.0 27.0 25.0 44.5 35.0 27.75 20.0 6 39.0 29.5 22.0 8 ゴール 走距離 33.5 34.0 33.5 31.5 34m 38m 40m 42m 44m 46m 48m 50m ② 仮説2とのかかわり 仮説2 よりよいグループや集団活動の在り方を工夫すれば,豊かにかかわることができ,生き 生きと運動に取り組む子どもを育てることができるだろう。 ア 固定した異質グループの活用 高学年の体育授業では,子どもの能力差が顕著に現れる。しかし,その能力差を生かしながら学 び合うからこそ,教育的価値が生まれる。ゆえに本単元では,個人競技である陸上運動を能力の異 なる異質のグループを編成することで,グループ間で競争したり,グループ内で教え合ったり,励 まし合ったりして互いの高め合いを充実させる。 個人競技であっても集団で協力して学習すること により,子ども相互のかかわりや交流を深めるだけでなく,自分の状態を客観的につかむことがで きるようになる。さらに,グループ対抗の得点で争う「9秒間ハードル走」によって,どのチーム (子ども)にも勝てる可能性が保障されれば,学習意欲を高める手段として効果的に作用すると考 える。 子どもたちにとっては,自分が走っているときには自分の姿が見えない。ハードルを走り越える 時,どんな姿だったのかを友達に見てもらうことで課題を捉え,めあてを持つことができる。そし て,課題解決に向かって教え合ったり,励まし合ったりすることで,根気よく練習に取り組めると 考える。また,友達の走りを見ることで,「あんなふうに走りたい」とか「あのコースに自分も挑 戦したい」という意欲を持つようになる。技能の優れている子どもやよく考えることができる子ど もは,友達へのアドバイスを通して動きのポイントにさらに目を向けるようになる。「9秒間ハー ドル走」では,走るコースを得点化し,得点の集計によりグループ対抗を行う。異質グループは5 0m走の記録をもとにグループ間で差がなるべく出ないように配慮し,6チーム(5~6人)を編 成する。そして,単元を通して行う基礎感覚づくりの運動では,グループのリーダーが中心となっ て行っていく。グループ対抗で得点を競うので個々の技能差はあっても, 自分の伸びだけではなく, 友達の伸びも重要になる。練習方法を工夫する単元後半では,グループ内でめあてを立て練習の場 を選択できるようにする。 グループ内で一緒に活動することは「できるまで見てくれた」とか「膝がまっすぐになった」と か「踏み切る位置が遠くになった」などと,お互いのよさや一人一人の技能の少しの伸びにも気づ くことができると考える。 イ 認め合いの場の設定 すべての児童が単元の目標の実現に向け,粘り強く練習を行うためには,教師の励ましや指導 だけではなく,友達同士のかかわり合い,「できた」時にはともに喜び, 「できない」時もともに 励まし合う中で,モチベーションを保ちながら,「次もがんばろう」と前向きな態度で課題に取り 組むことが必要である。そこで,グループ内でのかかわり合いを活発にするために見合う観点を 明確にして,役割分担することが求められる。 「9秒間ハードル走」では,自分の得点がチームの得点となるので,個人として走る場合以上 に「成功するかどうか」が心配になる子どももいると思う。そこで,上手にできた時の声かけ「ナ イス」 「OK」 「成功」や上手にできなかった時の声かけの「惜しい」 「あと○cm」などと賞賛や 励ましの声をグループでかけるようにさせ,どの子どもも安心して思いっきりトライアルできる -5 年- 7 - ようにする。 また,毎時間の終わりに「今日できるようになったこと」や「友達とのかかわりで良かったこ と」「友達のよい動き」などを振り返り,お互いのよさや伸びについて認め合う時間を設定する。 そうした活動を繰り返すことで,互いに練習を見合う際に,見るポイントが確かなものになり, 積極的な言葉かけや,意見交換ができるようになると期待される。 高学年になると技能の個人差は広がっていく。その中で運動が楽しいと思えるのは,力いっぱ い身体を動かす心地よさを感じること,自分が少しでもできるようになること,そしてその伸び やがんばりが周囲に認められることだと考える。一人一人が認められることで,よりよい人間関 係を築くことができ,集団としての力も伸びると思われる。 3 学習のねらいと道すじ (1) 学習のねらい 【関心・意欲・態度】 ○ハードル走の特性にふれ,友達と学び合いながら進んで運動しようとしている。 ○走路や用具の安全を確かめようとしている。 【思 考・判 断】 ○自己のめあてに合った場を選び,練習の意味を考えながら活動している。 ○記録を伸ばすために必要な自己の課題を捉え,練習を工夫したり,友達にアドバイスしたり している。 【運 動 の 技 能】 ○正しいハードリングのフォームを身に付け,自分にあったインターバルでリズミカルに走る ことができる。 (2) 学習の道すじ ねらい1 グループ間競争をして自分にあったインターバルを見つけよう。 ねらい2 一人一人のめあてに向かってチームで協力して練習を工夫し,他のチームと競争しよう。 4 時間配分 はじめ 1 な 2 3 か まとめ 4 5 6(本時) 7 準備運動・基礎感覚づくりの運動 10 分 オリエンテーション めあての確認 ・学習のねらい 20 分 ・学習の進め方 ・約束 30 分 40 分 ・ビデオ視聴 9秒間ハードル走のルールを理解する。 ねらい② 「一人一人のめあてに向かってグループで協力 ハードルの ねらい① 技能ポイント 「グループ間競争をして自分に を習得する。 あったインターバルを見つけよ して練習を工夫し,他のグループと競争しよう。」 グループ間競争をして練習の成果を確かめよう。 う。」 学 習 の ま -5 年- 8 - と め 学習全体のまとめ 5 評価規準 評価の観点 内容のまと まりごとの 評価規準 単元ごとの 評価規準 学習活動に おける具体 の評価規準 ア 関心・意欲・態度 イ 思考・判断 ウ 運動の技能 陸上運動の楽しさや喜び 自分に合った課題の解決を 運動の楽しさや喜びに触 を求めて進んで取り組もう 目指して,練習の仕方を工夫 れハードルをリズミカルに としている。また,勝敗に対 している。 走り越えることができる。 して正しい態度をとろうと するとともに,安全に留意し て運動しようとしている。 ・ハードル走の特性にふれ, ・自己のめあてに合った場を ・正しいハードリングのフォ 友達と学び合いながら進ん 選び,練習の意味を考えなが ームを身に付け,自分にあっ で運動しようとしている。 ら活動している。 たインターバルでリズミカ ・用具の準備や片付けなどで ・記録を伸ばすために必要な ルに走ることができる。 分担された役割を果たし,場 自己の課題を捉え,練習を工 の危険物を取り除いたり場 夫したり,友達にアドバイス を整備したりするとともに, したりしている。 用具の安全に気を配ったり しようとしている。 ①課題をもって取り組み,楽 ①リズムよくスピードに乗 ①ハードル間をリズミカル しみながらグループで練習 ってハードルを走り越え に走りきることができる。 しようとしている。 るポイントを知り,自分の ②素早くスタートし,第1ハ ②走路や用具などの安全を確 課題を見つけている。 ードルまでの走りが安定 かめようとしている。 ②資料などを生かして,課題 している。 ③ルールを守り,勝敗に対し 解決するための練習方法 ③振り上げ足の動きが正確 て公正な態度を取ろうとし を選択したり,考えたりし にできる。 ている。 ている。 6 授業の展開及び指導・評価計画 学習内容と活動 は 第 じ 1 め 時 指導と支援(○)・評価(☆) 用具・資料 学習カード 1.オリエンテーション ・学習のねらいや進め方を知り,見 通しを持つ。 ○学習カードを使って,学習のねらい と進め方を知らせる。 ・安全やきまりについて理解する。 ○安全に活動するために,ハードルの ・学習カードの使い方を知る。 置き方を確認する。 ・ビデオを視聴する。 ○速くまたぎ越すためのポイントを理 解するために,見る視点を示しなが ら,一流選手のハードリングの様子 を観察させる。 ☆一流選手のハードリングのよさを理 解しようとしていたか。 (発表・学習カード) 【思考・判断】 ☆学習の流れを知り,見通しを持とう としていたか。(観察)【思考・判断】 2.グルーピング ・男女混合の異質グループを編成す る。 ○できるだけ走力が同じになるように グループ編成をする。 -5 年- 9 - ビデオ な 第 か 2 時 1 場の設定をする。 ○役割分担をして,安全に留意して準 ビブス 備ができるようにする。 2 準備運動・基礎感覚づくりの運動 をする。 ○子どもたちの健康状態を観察し,安 全に学習が進められるようにする。 ラダー ケンステップ ミニハードル ①ラダー ○初めて行う基礎感覚づくりの運動 ②ケンパー跳び ハードル は,そのやり方を全員が正しく理解 ③川跳び できるように一斉指導する。 ④グラウンドハードル(座った状態での空中姿勢の練習) ⑤その場ハードリング(二人組で抜き足の練習) ⑥歩きハードル ○示範や資料を用いて,動きのポイン 3 動きのポイントについて理解し, トや練習方法を示し,理解できるよ その練習の方法を知る。 うにする。 リズミカルに走るためのポイントを理解しよう。 ○振り上げ足がハードルの近くと遠く からでは,どのように跳び方や速さ に影響するのか考えさせる。 ○体を前傾させると抜き足が真横になり, ひっかけにくくなることに気づかせる。 ○「トン・1・2・3」の数え方を確 認して,3歩のリズムを捉えさせる。 ○インターバルを3歩で走るために は,抜き足を遠くに着地することが 重要であることに気づかせる。 4 コースに1台のハードルを置き, 練習する。 ○スタート練習を兼ねて,1台目に足 が合うようにさせ,競走させる。 ○友達同士で振り上げ足が伸び,靴底 ・自分で ・チームで見合う が見えるかどうか観察させる。 ○ハードルの手前にケンステップを置 き,目印とさせる。 ○心理的な不安がある児童にはハード ルにタオルなどを巻き,ぶつかって も痛くないように工夫する。 ☆ハードル走に興味を持って,何度も 練習していたか。 (観察)【関心・意欲・態度】 5 整理運動・後片付けをする。 ☆安全に留意して協力しながら準備や 後片付けをしていたか。 (観察)【関心・意欲・態度】 -5 年- 10 - 掲示資料 第 1 場の設定をする。 ○毎時間グループごとに6 つの場を 3 時 ビブス ローテーションさせながら,基本動 2 ・ 準備運動・基礎感覚づくりの運動 をする。 第 ○ラダーでは,決められた動きを正確 に行うことを意識させる。 ①ラダー 4 ○ケンパー跳びでは,ランダムに置か ②ケンパー跳び 時 作の習得をさせる。 ラダー ケンステップ ミニハードル ハードル れたケンステップをバランスを崩さ ③川跳び す連続移動することを意識させる。 ④グラウンドハードル(座った状態での空中姿勢の練習) ○川跳びでは,ミニハードルを2本1 ⑤その場ハードリング(二人組で抜き足の練習) セット間隔で置き,素走りからまた ⑥歩きハードル ぎ越す感覚を意識させる。 ○心拍数を計り,運動することで体の 変化を感じ取らせる。 3 9秒間ハードル走のルールや得点 の付け方について理解する。 がわかりやすいように資料を使って (第3時) 4 ○インターバルの異なるコースと得点 説明する。 学習のねらいを確認する。 ねらい① グループ間競争をして自分にあったインターバルを見つけよう。 5 自分にあったインターバルのコー スを見つけ,練習する。 ○ハードルの置き方など危険がないか 確認する。 ・場の整備や決勝審判の係を協力し て行う。 ○自分の走力に合ったコースを選択で きているか観察し,必要に応じて助 ・自分で 言する。 ・グループで ○いろいろ走ってみて,走りやすいイ ンターバルを見つけさせる。 ○チームで見合う場を作り,「トン・ 1・2・3」と声に出させて,リズ ムを確かめさせる。 ○リズミカルに走っている友達の様子 を見たり,うまくいかないところを 考えさせたりして,ねらい②の自分 のめあてを考えるもとにさせる。 6 今日の学習を振り返る。 ○よかったことや気づいたことなどを ・できるようになったことや友達の よいところを発表し合う。 発表させ,互いに認め合い,気づき を共有できるようにする。 ☆3歩か5歩でリズミカルに走ること -5 年- 11 - 掲示資料 のできるインターバルを見つけてい たか。 【思考・判断】(観察・学習カード) な 第 か 5 ・ 時 7 整理運動・後片付けをする。 1 場の設定をする。 2 第 め 時 ラダー をする。 振りと前傾姿勢の練習で,空中動作 ケンステップ を意識させる。 ミニハードル ○その場ハードリングでは,抜き足の ○歩きハードルでは,目線を前方にし ④グラウンドハードル(座った状態での空中姿勢の練習) て,上体をひねらないように意識さ ⑤その場ハードリング(二人組で抜き足の練習) せる。 ⑥歩きハードル 3 ハードル 横抜きの意識を高めさせる。 ③川跳び ・ 7 を90度に開いた状態で座り,腕の ②ケンパー跳び 時 と 準備運動・基礎感覚づくりの運動 ①ラダー 6 第 ビブス 足を伸ばし,抜き足を曲げ,股関節 ・ ま ○グラウンドハードルでは,振り上げ 学習のねらいを確認する。 ねらい② 一人一人のめあてに向かってグループで協力して練習を工夫し,他のグループと競争しよう。 4 一人一人のめあてをグループで確 認する。 5 る。 前時の記録をもとにグループで協 力して個人やグループの課題に合 った場を選択し,練習する。 ①「リズムハードル」 ミニハードルで3歩のリズムをつくって,高い ハードルを越える。 ②「アプローチ走」 1台目までの歩数を合わせて,ハードルを勢い よく越える。 ③「1歩ハードル」 振り上げ足と抜き足を素早く使ってハードルを 越える。 ④「ゴム下くぐり走」 ハードル上にゴムを設置し,頭の位置を変えず に前傾姿勢をとる。 ○自分のめあてを知らせ,確かめさせ ○資料をもとに,課題解決のための練 習方法を選ぶようにさせる。 ○グループで見合い,教え合いをする ことで課題解決につなげさせる。 ○各練習場所を回り,状況に応じて個 やグループへの指導を行う。 ○低くハードルをまたぎ越すために は,遠い位置から踏み切ることに気 づかせる。 ○振り上げ足を伸ばすためには,正面 にいる相手に靴底を見せるように声 かけをする。 ○素早くまたぎ越すために,振り上げ 足を素早く下ろし,抜き足を遠くに 着くように意識させる。 ○動きのポイントをもとに,調子よく 走っている友達の走り方を見たり, -5 年- 12 - 掲示資料 うまくいかないところを考えさせた りして,課題を確かめさせる。 ○直線上を走るための目安としてコー ス中央にラインを引く。 ○頭の位置が上下にぶれないように, ハードル上にゴムを設置し,上体が 浮き上がりを抑えるように意識する ように声かけをする。 ☆一人一人のめあてに向かってグルー プで協力していたか。 (観察・学習カード)【思考・判断】 5 「9秒間ハードル走」でトライア ルを行う。 ○役割を分担し,協力してトライアル できるようにする。 ・得点計算し,グループ対抗戦をす る。 ○ハードルの置き方など危険がないか 確認する。 ○練習したことを生かして,自分の走 力に合ったコースで挑戦させる。 ☆自分に合ったインターバルを3歩か5歩 のリズムで走ることができたか。 (観察・学習カード)【運動の技能】 ☆得点を伸ばすために,意欲を持って 6 今日の学習を振り返る。 挑戦していたか。 ・できるようになったことや友達の (観察・学習カード)【関心・意欲・態度】 よいところをグループや全体の場 ○個の反省をもとにグループで話し合 で発表し合う。 い,一人一人の伸びや課題を明確さ (第7時)学習全体の振り返りをする。 7 せる。 整理運動・後片付けをする。 7 本時の指導(6/7) (1) 目標 ○めあてに向かって,チームで協力して運動することができる。【思考・判断】 ○正しいハードリングのフォームを身に付け,自分にあったインターバルでリズミカル に走ることができる。 【技能】 (2) 展開 過 時配 学習活動と内容 指導と支援(○)・評価(☆) 用具・資料 程 は ○グラウンドに集まったグループか ビブス じ め ら準備をする指示する。 1分 1 集合し,整列する。 ○全員が集まっていることを確認 し,児童の健康状態(けがの有無 や顔色など)を観察して,安全に -5 年- 13 - 学習が進められるようにする。 3分 2 ○足の瞬発力を使う運動が多いの ラダー 準備運動をする。 で,膝やアキレス腱を十分伸ばす ケンステップ 10 分 3 基礎感覚づくりの運動をする。 ように意識しながら行わせる。 ミニハードル ○リーダーを中心に運動させること ハードル ①ラダー ②ケンパー跳び ③川跳び ④グラウンドハードル(座った状態での空中姿勢の練習) ⑤その場ハードリング(二人組で抜き足の練習) ⑥歩きハードル で,主体的な雰囲気を高めさせる。 ○練習の間を回りながら,しっかり と活動できているか確かめる。 ○軽く汗をかく程度の運動強度であ るか観察し,心拍を 120 回/分まで あげるようにさせる。 な 2分 4 本時の学習のねらいを確認する。 ねらい② 一人一人のめあてに向かってグループで協力して練習を工夫し,他のグループと競争しよう。 2分 5 一人一人のめあてをチームで確認 ○学習カードを使い,自分のめあて 学習カード する。 10 分 6 を知らせ,確かめさせる。 前時の記録をもとにグループで協 ○資料をもとに,グループで課題解 力して個人やグループの課題に合 決のための練習方法を選ぶように った場を選択し,練習する。 させる。 ○グループで見合い,教え合いをす ることで課題解決につなげさせ る。 か ○各練習場所を回り,状況に応じて 個やグループへの指導を行う。 ①「リズムハードル」 ○低くハードルをまたぎ越すために ミニハードルで3歩のリズムをつくって,高い は,遠い位置から踏み切ることに ハードルを越える。 気づかせる。 ②「アプローチ走」 ○振り上げ足を伸ばすためには,正 1台目までの歩数を合わせて,ハードルを勢い 面にいる相手に靴底を見せるよう よく越える。 に声かけをする。 ③「1歩ハードル」 ○素早くまたぎ越すために,振り上 振り上げ足と抜き足を素早く使ってハードルを げ足を素早く下ろし,抜き足を遠 越える。 くに着くように意識させる。 ④「ゴム下くぐり走」 ○頭の位置が上下にぶれないよう ハードル上にゴムを設置し,頭の位置を変えず に,ハードル上にゴムを設置し, に前傾姿勢をとる。 空中で前傾姿勢を意識するように 声かけをする。 ○動きのポイントを意識できるよう に, 「何の練習なのか」声をかける。 -5 年- 14 - ○動きのポイントをもとに,調子よ く走っている友達の走り方を見た り,うまくいかないところを考え させたりして,課題を確かめさせ る。 ○友達同士が具体的かつ肯定的なア ドバイスで評価し合っている姿を 賞賛する。 ☆一人一人のめあてに向かってグル ープで協力していたか。 10 分 7 「9秒間ハードル走」のトライア (観察・学習カード)【思考・判断】 ルを行う。 ○いくつかのコースを走ってみて, ・得点計算し,グループ対抗戦をす る。 3歩か5歩のリズムで走れるコー スを選ぶように助言する。 ○役割を分担し,協力してトライア ルできるようにする。 ○ハードルの置き方など危険がない か確認する。 ○練習したことを生かして,自分の 走力に合ったコースで挑戦させ る。 ○「OK」や「ナイス」 「惜しい」な どの声をかけることで,力いっぱ い挑戦できるようにする。 ☆自分に合ったインターバルを3歩か 5歩のリズムで走ることができたか。 (観察・学習カード)【運動の技能】 ☆得点を伸ばすために,意欲を持っ て挑戦していたか。 (観察・学習カード)【関心・意欲・態度】 ま 5分 と 9 今日の学習をふり返る。 ○個の反省をもとにグループで話し ・練習や記録の伸びについて良かっ め たことや気がついたこと。 ・自分の学習の様子について 合い,一人一人の伸びや課題を明 確にさせる。 ○良かったことや気づいたことなど を発表させ,互いに認め合ったり 気づきを共有したりできるように する。 2分 10 整理運動をする。 ○けがをしていないか声をかけて確 認する。 -5 年- 15 -
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