シンガポール日本人学校中学部 平成 25 年 7 月 19 日 発行者 生徒指導部 第4号 浪花 淳功 総合考査Ⅰも終了し、1 学期も終わりが近づいています。新学年を迎えた時は、一人ひとりが目標を 立てて、今まで努力を重ねてきたと思います。 さて、1 学期を振り返って自分の努力してきたことが形にあらわれ始めているでしょうか。努力する ことをあきらめてしまっているなんてことはないですよね。変わりたいと思う心が人を成長へと導いて いきます。毎日の生活をただ何となく繰り返しているだけでは、変化を感じることもできず、逆にやら なければいけないことでさえ、できなくなっていく可能性があります。人間は、残念ながら「楽」を好 みます。しかし、「楽」をすることと「楽しむ」ことは全く違います。学校生活をさらに良く、充実し たものにしたい。これは生徒、教師、保護者みんなが期待することだと思います。にもかかわらず、 「楽」 をしていたのでは、「楽しむ」ことはもちろん、学校生活が充実することは期待できません。1 学期が 終わりに近づく今、自分自身の生活を振り返り、できていたことがい つの間にかできなくなっていないか、やらなければいけないことをや らないままになっていないか、などを見直してほしいと思います。例 えば、「あいさつ」や「1 分前着席」。生徒集会では学級委員が劇に よる発表で課題として取り上げ、啓発してくれましたね。生活委員会 では、日本にある校則について取り上げ、決まりを確認し、守ること の重要性を発表してくれました。また、環境委員会では、校内の環境 整備についての報告から、気持ちよく過ごせる学校をつくっていくこ とを発表してくれました。学校を変えようというリーダーたちの活動 は、学校を良くしたいという思いでいっぱいです。みんなの心がこう した活動の支えになり、学校が変わっていくのだと思います。ぜひ、 やらなければいけないことを当たり前にできる人になってほしいで す。 学習:●宿題や自分の計画による学習は、夏休み全体を見通して目標・計画を立てましょう。 ●夏休みでなければできない学習に取り組みましょう。 生活:●外出にあたっては、「行き先」「同行者」「帰宅時間」などを家の人に伝えましょう。 ●お互いの生活のリズムを守るためや、勉強のさまたげにならないよう午前中や午後 7 時以降 の友人宅訪問や遊びに誘うことは控えましょう。 ●遊ぶ場所や時間をよく考え、服装や言葉遣い、行動などに注意して事故防止に気をつけまし ょう。(保護者の責任において十分にご指導ください) 健康安全:●生活のリズムを崩さないように規則正しい生活を送りましょう。 ●早寝早起き、起床時間と就寝時間をきちんと決めて、1日を有効に使いましょう。 ●健康診断で要治療の人は、この期間を利用して、治療を受けましょう。 ●休み中に事故にあってしまった時は、学校(6779-7355)に一報してください。 最近、メールや LINE、インターネットなどのトラブルが本校でも報告されています。その多くは、 こうしたコミュニケーションツールを安易に考え、相手を傷つけてしまうという内容です。一度、ご家 庭でも利用の仕方について子どもと話をする機会を持っていただけると幸いです。 ①自分の身は自分で守る インターネットはたいへん便利なコミュニケーションツールですが、掲示板上で他人の悪口を書く、 ケンカをする、知らない人に連絡先を教える、悪徳商法やアダルトページなどにアクセスする、無料だ からといって安易にソフトウェアをダウンロードするなどの行為によって、トラブルに巻き込まれるこ とがあります。インターネットを利用して情報を受信したり発信したりするときには、その結果生じる リスクや社会的、法的責任を、自分自身が負わなければいけなくなるのです。 法律で決められていること ・著作権を守る;許可なく他人の著作物を利用すれば著作権の侵害となり、著作権者からの訴えによ り、著作権法違反で刑事責任、損害賠償責任で民事責任の両方が問われる可能性が ある。 ・肖像権、プライバシーの侵害をしない;本人の許可なく、その顔や容姿などを撮影したり、その写 真をホームページなどで公開したりすることは、肖像権の 侵害にあたるとされる。住所や名前、電話番号、学級、学 校名、生年月日などの個人情報の公開も同様です。 ②相手のことを思いやる(声や表情は伝わらない) インターネットは、文字によるやり取りがほとんどです。声や表情が伝わらない、顔が見えないコミ ュニケーションです。相手に真意が伝わりにくく、よく誤解が生じます。それが原因となるトラブルは、 あちらこちらで毎日のように起こっています。そのため、相手に対して失礼な文章を流していないか、 誰かとメールや掲示板などでケンカしていないかなど、常に気を配ってください。相手のことを思いや ることが大切だということを認識しなければ、感情のおもむくままに人の悪口を書いたり、ゲーム感覚 でいい加減な書き込みをしたり、嫌がらせをしたりする可能性があります。会って話せば簡単にわかる ことでも、文字だけでは十分に伝わらずに、トラブルが起きることもあります。ネットの向こう側にも 自分と同じ生身の人間がいることを十分に理解し、「自分がしてもらってうれしいことをする」、「自分 がされてイヤなことはしない」ことが大切です。 ③コミュニケーション能力の低下 メールやチャットでは即時のやり取りに迫られます。 そしてメールやチャットの返信が遅れる事が トラブルの原因になることもあります。そんな状態で「相手の気持ちを考えて文字を打つ」ことはとて も難しいことです。大人でさえ、自分の感情を伝えるために顔文字を使う人もいます。またチャットな どでは話していて、気に入らなければ相手がどう思おうと切ってしまう、ムカついたら言葉で相手を傷 つけようとするなど、相手を怒らせたり侮辱したりすることを目的に送信するメッセージや書き込みな ど現実の世界では考えられないコミュニケーションが存在します。 自分本位のコミュニケーションを していると、相手を思いやるという現実の人との接し方が面倒になり、ますますコミュニケーション不 足になり、現実社会での人間関係が上手に築けなくなる可能性があります。
© Copyright 2024 Paperzz