12.宗教・慣習

12.宗教・慣習
12 宗教・慣習
事例12-1
突然の停電
関連情報
1.企
業
の
業
種
建設業
2.問 題 の あ っ た 時 期
1990 年 10 月頃
3.体験の際の職種・職務
チーフアドバイザー
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
ジャカルタ
A.困難事例の概要
ある日夕方から 3 日間停電した(PLN[国営電力公社]の配電網故障)
。水が出な
くてシャワーが使えない。トイレも大便のかたまりで悪臭を放った。そしてクー
ラーも止まって暑くて眠れない。窓扉を開けると蚊が入ってきて眠れない。とて
も住み続けられる状況ではなくなってしまった。
B.対処概要
日本人はすべてホテル等に避難した。
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
特に一軒家に居住する時は、次の事項に留意する。
1.貯蔵タンクの設置。
2.浄化装置をつける。
3.自家発電機を設置する。
4.バスタブの水は捨てない。(消火用等に用いる。)
アパートの場合は上記1、2、3を管理人に確認する。
235
12 宗教・慣習
事例12-2
女性社員のジルバブ着用
関連情報
1.企
業
の
業
種
卸売・小売業
2.問 題 の あ っ た 時 期
2000 年 3 月頃
3.体験の際の職種・職務
管理部長
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
A.困難事例の概要
新たに採用した女性社員が、採用半年後に事務所内でジルバブ(イスラム教徒
の女性が頭に巻くスカーフ)を着用し始めた。
数日して同調する女性社員も出てきた。今までジルバブを着用する社員はおら
ず、また、国際企業として違和感があったため、着用し始めた社員(2 名)を呼
び出し、着用を控えるよう説得を試みた。
宗教関連の話ゆえ、数時間かけ慎重に説得したが、民主化(宗教の自由)の流
れをバックに一歩もひかず、結局物別れとなった。
B.対処概要
宗教問題に発展しないような説得理由が見つからず、
自然の成り行きに任せた。
結果として、着用者は数名にとどまった。
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
宗教色の強い事柄には、細心の注意・敬意を払うことが必要である。無理強い
や、深追いをすると宗教省マターとなる危険性が高い。即、国外退去となる可能
性があるということの認識が必要である。
236
12 宗教・慣習
事例12-3
労働時間中にお祈りに抜ける人が多く
支障が出た
関連情報
1.企
業
の
業
種
製造業
2.問 題 の あ っ た 時 期
2005 年 1 月頃
3.体験の際の職種・職務
担当役員
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
ブカシ市
A.困難事例の概要
当初、労働時間を 8:00~12:00、13:00~17:00 に設定していた。ところが、昼
食時にお祈りに行って戻らない者、あるいは夕方労働時間内にお祈りに行ってし
まう者がいて、現場のラインが混乱した。
B.対処概要
総務部長(キリスト教徒)を窓口として社員と話し合わせ、結果として労働時
間を次のように変更した。
月~木 7:30~11:30、12:30~16:30
金
7:30~11:30、13:00~17:00
(金曜日は昼のお祈りを長めにする人が多いため昼休みを長くした。
)
この変更により、お祈りは休み時間にすることを社員も納得し、以降守られて
いる。また、開始時間が早まったため、通勤時間がラッシュアワーからずれて時
差出勤になり、通勤時間の短縮となった。帰宅時間も早まり、自宅(近くのモス
ク)でのお祈りの可能性も高まって、社員の満足度も高まった。
なお、その後社員の希望で午前、午後各 10 分間の休憩を設け、昼休みの時間を
短縮したが、特に問題は発生していない。
237
12 宗教・慣習
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
宗教上の慣習等は、知って尊重する必要がある。特にインドネシアは 90%がイ
スラム教徒といわれており、日本人にとっては未知の部分も多く、注意する必要
がある。
一方、会社運営上の問題もある。不都合がある場合は、臆病にならずに話し合
って、折合いをつけるとよい。話合いは現地スタッフを窓口にして行うほうがよ
い。
当社の場合、総務部長がフローレス島出身のカトリック教徒で、大丈夫かと心
配していたが、かえって会社側の意向を理解し、イスラム教徒の社員と客観的に
話すことができるためか上手くいっている。
会社側としても会社側に負担にならない限り社員の希望を取り入れるよう努力
をして信頼関係の醸成に努めている。
238
12 宗教・慣習
事例12-4
お金の貸し借り
関連情報
1.企
業
の
業
種
製造業
2.問 題 の あ っ た 時 期
2004 年 5 月~2004 年 12 月頃
3.体験の際の職種・職務
取締役副社長
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
スマラン
A.困難事例の概要
従業員や知人からお金を貸して欲しいと頼まれた。
B.対処概要
1.着任してから1年程経って従業員達とも親しくなった頃、運転手から「父
親が病気なので、病院へ行くために 30 万ルピア貸して欲しい。毎月の給与か
ら 5 万ルピアずつ返します。
」という申し出があり、快く貸すことにした。最
初の1ヵ月目は約束通り返済されたが、2 ヵ月目以降は「今はお金がないの
でちょっと待って下さい。
」という返事ばかりで、結局当の父親が亡くなって
しまい、催促するのもはばかられて、香典代わりとあきらめた。
2.自宅の門番兼庭師が「新しい芝刈り機を買うので 300 万ルピア貸して欲し
い。」と言ってきたので、200 万ルピアに値切って貸した。借用書を作成し、
毎月の支払いから天引きしたので、無事全額回収できた。
3.従業員が人目をはばかりながらやって来た。
「家の権利金を来週までに払わ
ないといけないので 700 万ルピア貸して欲しい。
」と言って、手書きの借用書
を差し出した。即答は避け、現地役員に相談したところ、
「会社には従業員へ
の貸付制度はないので、個人的な貸借になる。給与からの天引きにすると、
他の従業員にも知られてしまい、会社が金銭貸借を認めたことになって、他
の従業員が申し出てきた場合に断れなくなるのでできない。」ということで、
239
12 宗教・慣習
結局「そんな大金はありません。
」と言って断ることにした。その後もその従
業員は、特にその件にこだわることもなく、現在も勤めている。
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
1.個人的な給与対象者(運転手やメイドなど自分のお金で雇っていて貸与金
を回収する見込みのある人間)以外には金を貸さない。
2.貸す場合は借用書を作成する。
3.同情する場合は適当な金額を「あげる」
。
4.迷った時は、はっきりと断る。
240
12 宗教・慣習
事例12-5
2名同時にハジ休暇を要求されて
業務のやりくりに苦労した
関連情報
1.企
業
の
業
種
サービス業
2.問 題 の あ っ た 時 期
1993 年頃
3.体験の際の職種・職務
人事・総務課長
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
ジャカルタ
A.困難事例の概要
受付業務は、男性、女性社員各 2 名で構成し、勤務時間を調整しながら対応し
ていた。男性社員の 1 名は、就業規則に従い数ヵ月前からハジ(メッカへの巡礼
のこと。以下同じ。
)休暇を申請していたが、もう一方の男性社員も直前になって
同じくハジ休暇を申請するという事態が発生した。彼の休暇申請は長期休暇の取
得手続きに合致せず、急な申請であったので、交代要員の目途も立たず、彼の翻
意を促したが、どうしても納得を得られず、結局彼は会社を退職してハジに出か
ける選択をした。
B.対処概要
1.イスラム教徒にとって、重要な義務の一つは、一生に一度のハジであり、
労働法でもその権利は保証されている。したがって会社としては、それを拒
否できないが、時間的な制約で交代要員の手当ができず、業務に支障が生ず
る事情を説明して、翻意してほしいという依頼をした。
2.男性社員がどうしても納得せず、会社を退職してでもハジに行くと言うの
で、自己都合退職とし、納得できる退職金、慰労金、補償金の支払いを行っ
た。
241
12 宗教・慣習
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
1.イスラムの六信五行:
「六信」とは、アッラー・天使・コーラン・預言者達・
審判の日・天命に対する信仰をいい、
「五行」とは、信仰の告白・礼拝・断食・
喜捨・巡礼をいう。いずれもイスラム教徒の重要な儀式、義務である。
2.インドネシアの文化(宗教を含む。
)には、最大の敬意を払い、文化面での
トラブルは起こさないように細心の注意をする。文化はその国に暮らす多数
の人々の価値観に根ざすものであり、そのトラブルとなれば解決は容易では
なく、むしろ拡大の火種となる恐れがあることを肝に銘ずる必要がある。
3.金額面で、弾力ある対応を考え、書面にして後日のトラブルが起こらない
ように対処する。
242
12 宗教・慣習
事例12-6 ある朝、突然ストライキを決行された
関連情報
1.企
業
の
業
種
製造業
2.問 題 の あ っ た 時 期
1999 年 9 月 14 日~15 日
3.体験の際の職種・職務
財務担当取締役管理部長
4.場 所 ( 州 又 は 都 市 )
ブカシ県
A.困難事例の概要
14 日の朝に出勤したところ、工場の出入口前に大勢の従業員が座り込みのスト
ライキをしていた。すぐに労働組合の幹部を呼び、状況を確認したところ、女性
オペレーターの採用面接時、面接官のマネージャーによる宗教上の冒涜があった
とのことだった。このため、その生産課長と労務係長を退職させない限り、職場
復帰はしないという説明であった。
労働組合側の説明では、面接時に被面接者の女性がジルバブ(イスラム教信者
の女性が頭に巻くスカ一フ状の物)を着用していたことを暗に指摘され、不採用
となったとのことだった。
B.対処概要
従業員の解雇は経営権の問題であり、重大な事項であることと、一方からの聴
取だけでは意思決定はできないということを説明し、事実関係を明確にするため
に、午前中調査の時間を要求して一旦解散させた。その後、すぐに 2 人を呼び、
事情聴取をしたところ、面接時にジルバブの話題は出たが、それを否定するよう
な発言はしていないし、
それを理由に不採用としたことはないとの説明であった。
解決には時間がかかると判断し、工業団地事務所に状況説明に行くとともに、日
本の本社、近隣の会社、労働事務所への連絡を取った。
特に労働事務所には、アドバイスと労働組合との調整を期待し、会社に出向い
243
12 宗教・慣習
てもらい状況説明をしたが、そのマネージャー2 人を通常の 2 倍の退職金を支払
って解雇すべきとの説明で、全くの期待はずれであった。また係長以上のマネー
ジャークラスにも、このような事態になる兆候がなかったのかを確認したが、全
く分からなかったとの説明で、日頃の管理不足とコミュニケーション不足を痛感
させられた。
午後には従業員食堂に場所を変え、
労働組合幹部と組長クラスの約 40 名に対し
て状況を説明し、事実関係が不確実な状態では 2 人の解雇はできない旨を伝えた
が、これは宗教上の問題で、このようなマネージャーとは一緒に仕事はできない
と強固な姿勢であった。この状況では解決の糸口がつかめないと判断し、翌日そ
の女性とマネージャー2 人をこの場に招聘し、事実関係を明確にすることを提言
して、初日は定時の 5 時に全従業員を帰宅させた。マネージャー2 人は安全確保
上、全従業員の帰宅確認後に帰宅させた。
翌日、2 人を近くのホテルに待機させ、まずはその女性の発言を確認したが、
「ジ
ルバブは着用しない方が良いと言われた。
」との証言であった。これを受け、2 人
を呼ぶつもりでいたが、交渉中にも従業員以外の野次馬が急に増えたのに加え、
新聞社、警察等も来る始末で、次第にエスカレートしていく状況であったため、2
人の安全確保が困難と判断し、休憩時間を取って 2 人の意向を再確認するために
ホテルに出向いた。
私からは、
「これだけ従業員に敬遠されてしまったのでは、この会社で仕事を継
続するのは困難ではないか。
」と状況を説明し、暗に依願退職を促したところ、会
社の意向に従うとことであったため、2 人を依願退職とすることとした。
これを受け、午後に労働組合及び組長クラスに状況を説明し、2 人が退職する
ことになったと伝え、ストライキは終了した。
(この 2 人は、クリスチャンであっ
た。
)
C.教訓(知っておくべき情報・知識など)
1.従業員の採用方針、及び宗教などに関するマネージメントの意向を明確に伝
244
12 宗教・慣習
えておく。
2.マネージャーの役割、特に組織運営、人事管理のあり方を継続的に指導する。
3.労働組合との定期会合開催により、意思疎通を図り、信頼性の向上を図る。
(特に、今回はストライキまでやらなくとも労使交渉に応じることはできた。
)
4.海外でのトラブル時の労使交渉は、日本の本社側からの一任を取りつけ、命
がけで臨まないと従業員に足元を見透かされる。
5.経営者として赴任する以上、労務管理の基本習得は当然のことであり、状況
判断能力及び解決のための折衝力が必要となるため、普段からの心掛けが不可
欠となる。
245
12 宗教・慣習
12 宗教・慣習 関連資料
12.1
ラマダン(断食月)とレバラン
断食(プアサ)中の配慮事項等について(抄) 2002.10
Ⅰ.断食(プアサ)期間等について
○2002 年 10 月 29 日現在で宗教省に確認したところ、今回のイスラム教の断食
(プアサ)期間は、2002 年 11 月 6 日(水)頃から 12 月 5 日(木)頃となり、
断食期間明けの大祭(レバラン)は 2002 年 12 月 6 日(金)及び 7 日(土)
頃になる、とのこと。正確には、直前に月の動きを観測し、宗教省が日取り
を決定し通知する。
○レバラン前には犯罪も多くなる傾向にあるといわれ、色々なかたちでの問題
等も起こりうる可能性があるので、十分な注意が必要。特に、この時期にお
いては、公の制服を着用して家庭等を訪問し、必要な手続きや書類等の不備
を指摘して相応の金額を要請する、といった事例もあるようである。このよ
うな場合、身体への危害が加えられるような恐れがなければ、翌日以降に所
属の企業等で対応する旨相手に回答し、その場での金品の授受は避け、当日
はお帰りいただくような対応も一つの方策である。
Ⅱ.断食(プアサ)について
1)断食の目的
イスラム教信者の宗教上の義務として行う。自己修練、精神修行、空腹な人
(貧しい人)の気持ちを知る等の意義をいうこともある。全世界のイスラム教
徒が同じことを行っているという一体感を感得するという一面もある。
2)断食の期間
イスラム暦(陰暦)第 9 月「ラマダン月(聖なる月)
」の 1 ヵ月間(29 日な
いし 30 日間)に行う。正確な日取りは、宗教省がラマダン月直前に月の動きを
観測し、日取りを決定する。太陽暦と比較してズレがあり、毎年約 11 日早まっ
ていく。
246
12 宗教・慣習
3)断食の方法等
午前 4 時 30 分頃から午後 6 時頃(日の出の約 1 時間前から日の入りまで)
の時間帯。創造主・アッラーが指定した欲求から身を遠ざけるもので、例え
ば、飲食、喫煙、性交は不可。コーランを読むように務め、人の悪口を口に
したり、淫らなことを空想することを含め、一般的に悪いといわれることに
ついて行わないよう努力する。
午前 3 時頃:早朝の食事(サフール)をとり、その後お祈り。
-断食-
午後 6 時頃:ブカ・プアサ(一般的には水、湯、牛乳などの流動食等と菓
子等を少量摂取後)、夕方のお祈り(マグリブ)をしてから
食事。
午後 8 時頃:断食期間中のお祈り(タラウェ)
。
とりわけ、断食に入って 1 週間から 10 日間くらいが一番苦しい時期とい
われている。ただし、仕事については平常通り行うことが信者の務めである。
また、この期間中、特に風邪、胃腸病等がはやるといわれている。
なお、病人、生理中の女性、妊婦、自分の意志で断食を行うに至らない年
齢の子供、及び旅行中の人は断食が免除されるが、病人、生理中の女性、旅
行中の人については、後日、できなかった日数分の断食を行うこととされて
いる。
4)配慮すべき点
断食は、イスラム教徒にとり自分の意志で行う義務であることから、本来
であれば断食を行っている者に対して特段神経を使うことは不要。しかし、
この時期にはイスラム教徒は心身ともに感受性が高まり、無用な摩擦を避け
る観点から、普段にも増して種々の配慮が望まれる。具体的な事例は次のと
おり。
a.宗教や信者に敬意を払う気持ちが必要であり、お祈りで席を離れる時間が
247
12 宗教・慣習
長い、仕事の能率が低下した等、断食を理由にした注意や苦情を口にしな
い。
b.特に断食を行っているイスラム教徒に対しては、早くしなければならない
仕事を押しつけたり、食事を伴う接待の仕事を割り当てたりしない。
c.ブカ・プアサの時刻には、使用人や運転手等が一口でも水が飲めるよう配
慮する。
d.女子職員・使用人が断食を中止することがあるが、いい加減な人であると
決め付けたり、理由を尋ねたりしない。
e.イスラム教徒を招くパーティー・会食等は避ける。ただし、夕食等の場合、
開始時間を午後 7 時半以降等に遅らせる等の配慮をし、行うことは可能で
ある。
f.ゴルフ場では断食を行っているキャディーに対し、例えば、「済みません
が水を飲ませてもらいます。
」と断ったうえで水を取る。
-など。
Ⅲ.断食期間明けの大祭(レバラン)について
断食期間明けの大祭(レバラン)は、イスラム教徒にとっては多くの人が実
家に戻り、レバランを祝う。日本の盆と正月が一緒になったような感覚で、色々
と物入りにもなる。このため、企業等では、
「レバラン手当」
(労働大臣通達に
より、1 年以上雇用した従業員には 1 ヵ月分の手当を支給するよう規定されて
いる。
)を、レバランの約 2 週間前に支給するのが慣例。企業等によっては 1
週間程度休暇期間を設けるところもある。一般家庭の使用人に対しても、これ
に準じるかたちで手当を支給し、休暇を与えるのが一般的。使用人に対する手
当の額については、使用期間にもよるが、1 年間以上継続して働いた場合、基
本給 1 ヵ月分というのが平均的な額といわれている。
レバランが近づくにつれ、
日用品等の物価が上昇する傾向にあるので、
手当は早めに渡すのが親切である。
また、使用人の帰省に際し、土産として菓子、衣類等を持たせる家庭もある。
(出典) ジャカルタ ジャパン クラブ 邦人安全対策連絡協議会情報
248
12 宗教・慣習
例年通り、ラマダン(断食月)の神聖な断食期間中は、周りの人の感情を害さな
いよう自らの行動には十分注意して下さい。また、犯罪が多発する傾向にもあり
ますので身の安全にはくれぐれもご注意下さい。
レバラン(断食明け大祭)は、インドネシアの祝祭日として断食明けに伴う一
斉休日(4 日間)になりますが、前後 1 週間程度休暇をとる人も多く大型連休とな
ります。断食期間中及びレバラン前後の計画を早めに立てておくことをお勧めし
ますが、他の大勢の人達も移動することが予想されます。特に、レバラン前後の
航空便は、ダブルブッキングやチェックイン・カウンターの大混雑などのトラブ
ルが頻繁に起こります。飛行機等のチケットの予約等はもちろん、当日の空港で
のチェックイン等もすべて早め早めに行動されることをお勧め致します。
また、レバラン前にボーナスが支払われる習慣がありますが、レバランに向け
て物価が高騰していく傾向があり、レバラン前に故郷に帰る人も多いので、運転
手や使用人へのボーナスも早めに払ってあげた方が良いでしょう。
(出典)http://www.id.emb-japan.go.jp/cons/srby/tayori17.html
249