ガーナ医療情報 以下は必ずしも最新の医療事情ではありません。詳細(特に緊急時対応や予防薬の 服用方法など)については現地医療事情に詳しい医療専門家から常に最新のアドバ イスを受けるようにしてください。 最新更新履歴:2015 年 6 月 1.赴任前の準備 (1)予防接種 入国に際し、黄熱ワクチンの接種が義務づけられている。またアフリカでは多くの 国で入国時に義務づけられていたり、不必要な国でも国内や周辺国での発生により 急に必要と決定されたりする事がある。そのため業務や休暇、移送先となる国によっ ては必須となることがあるので、接種しているほうが利便性が高い。その他に A 型肝 炎、B 型肝炎、破傷風、狂犬病、ポリオの予防接種を済ませておくことが望ましい。 狂犬病予防接種は、咬傷後の接種は可能だが予防的接種は難しい。赴任前に 3 回済ませておくか、2 回まで済ませて赴任し、3 回目接種は一時帰国の機会を利用す るなどして完了するとよい。狂犬病以外の予防接種は現地でも接種可能だが、ワクチ ンの在庫が一定しておらず、接種時期に必ず接種できるとは限らない。本邦で接種 可能なワクチンはできるだけ出発前に済ませておくことが望ましい。 (2)その他の準備 当地の歯科治療で詰め物をしてもその日のうちに脱落してしまうケースも多く発生 している。また親知らず(知歯)が生え出して抜歯が必要となる事もある。赴任前に歯 科検診を受け、虫歯や知歯の治療および歯科クリーニングを済ませておく必要があ る。 12 月から 3 月にかけてサハラ砂漠から大量の砂塵が舞い降りるハマターンと呼ば れている時期は、アポロと呼ばれる流行性結膜炎をはじめとし、目や喉の粘膜系、気 管支系のトラブルが多い。喘息の既往がある場合は、発作を誘発することもあるので、 要注意である。うがい薬やトローチは現地で入手可能。この季節は、普段コンタクトを 使用している人であっても眼鏡を使用することを勧める。 ほとんどの一般薬が入手可能だが、整腸剤や湿布は販売していない。日本製の医 薬品は入手できないため、使い慣れた常備薬(特に乳酸菌製剤の整腸剤・湿布・スポ All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency ーツ飲料の粉等)は持参したほうがよい。コンタクトレンズの保存液や洗浄液は、薬局 や眼鏡店で販売されているが、在庫があるとは限らないのである程度の量は持参し た方がよい。 持病のある人は、英語に翻訳した既往症や現在の病気の経過と、医師の処方箋 (商品名ではなく薬剤名や記載されたもの)を必ず持参すること。 2.医療事情 (1)医療機関 主要都市には国公立総合病院、私立病院、個人クリニックが多数ある。入院施設 がある病院では、基本的に 24 時間救急対応をとっているところが多い。医療費は前 払い制がほとんどで、診察、検査、投薬とそれぞれの窓口で請求書を受け取り、会計 窓口でその都度支払いが必要となるので、受診時はある程度の金額を携行しなけれ ばならない。 私立病院は清潔で設備も比較的整備され、外国人の治療に慣れている医師も多 いことから、多くの外国人が利用している。しかし、総合病院でも各専門医の受診や、 諸検査(一般検査、レントゲン、エコー、CT、MRI)を全て行える医療機関は無く、特に 画像診断を要する場合は、他の医療機関を紹介される事もある。 専門病院や専門クリニックを除いては、外来は一般医 (General Physician, GP) による診療が主である。専門外来は診療曜日が決まっており、直接受診することも可 能である。専門医の多くは国公立病院の勤務医師であり、私立医療機関と契約し診 療を行っている。そのため診療曜日や時間が急に変更となることもあるので、受診前 に確認した方がよい。 一部の医師は十分な説明をせずに指示や処方を行うことがあるので、不明な点や 疑問に思ったことは率直に尋ね、診療内容については Medical Report を記載しても らうことを勧める。 私立病院では入院中の食事サービスもあり一般的に高額となる。私立病院での食 事は洋風と現地食で選択できるところもあるが、洋風メニューは非常に限られている。 公立病院は食事がないところが多い。現地食は椰子油や唐辛子を多く使用した料理 が主であり、傷病時の日本人の口にあわない事が多い。 All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency 病院の種類(総合病院、開業医、クリニックなど) Nyaho Medical Centre / ニャホ メディカル センター (私立総合病院) 所在地:35 Aviation Road Airport Residential Area 電話:024-3690095/050-1436662//030-2775341 Web:www.nyahomedical.com 診療時間:月~土 08:00-18:00、日祝日 09:00-13:00(救急外来は 24 時間対応) 診療科目: 内科、循環器科、神経内科、産婦人科、小児科、外科、整形外科、形 成外科、眼科、耳鼻科、皮膚科、泌尿器科、リハビリ科 備考:夜間や週末のレントゲンや CT 検査は、技師が不在のため撮影不可である。 空港や JICA 事務所に近く、外国人も利用している。受診料はすべて前払い 制。入院病棟は大部屋と個室あり。個室はエアコン、バス、トイレ、テレビつき。 入院時は前金が必要。 Lister Hospital / リスター ホスポタル (私立総合病院) 所在地:Airport Hills Estates 隣、Off Spintex Road, Airport Hills 電話:030-3409030/024-4313883 Web:www.listerhospital.com.gh 診療時間:月~金 08:00-18:00 (救急外来は 24 時間対応) 診療科目:内科、神経内科、外科、産婦人科(不妊外来あり)、小児科、整形外科、 形成外科、耳鼻科、泌尿器科、皮膚科、リハビリ科 備考:外来は主に GP と産婦人科医が行っている。専門医受診は事前に曜日や時 間を確認した方がよい。一般検査とレントゲン検査は 24 時間可能で、外科系 の受診に適している。CT の設置は無く、エコーは予約が必要である。入院病 棟は大部屋と個室があり、それぞれエアコンとトイレ、シャワー、テレビが付 いている。 37 Military Hospital/37 軍病院 (国立病院) 所在地:37(Thirty seven) 電話:030-2777595 診療時間:08:00-13:00(救急外来は 24 時間対応) 診療科目:内科、外科、消化器外科、脳神経外科、整形外科、小児科、耳鼻科、眼科、 皮膚科、産婦人科、精神神経科、放射線科、麻酔科、泌尿器科、歯科 All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency 備考:本来は軍用病院であるが、一般も受け入れている。外来棟、入院棟、検査棟、 内科系の救急部門と外傷系の救急部門があり、24 時間受け入れ可能。外 傷や救急対応には定評がある。CT、MRI、ICU もあり、一般人の重症者にも 対応し、他病院から紹介されるケースが多い。患者が多く混雑しており、清潔 度などの点から日常の利用には勧めない。 Korle-Bu Teaching Hospital/コレブ教育病院 (国立病院) 所在地:Guggisberg Avenue, Korlebu 電話:030-2674066/024-3407809 Web:www.kbth.gov.gh 診療時間:08:00-14:00 (救急外来は 24 時間対応) 診療科目:内科、外科、消化器外科、脳神経外科、整形外科、小児科、耳鼻科、眼科、 皮膚科、産婦人科、形成外科、精神神経科、放射線科、麻酔科、泌尿器科、 歯科 備考:ガーナ最大の医療機関でガーナ大学医学部の教育病院。各分野の専門医 がおり、検査機器、手術機器が揃っている。しかし、全国から患者が紹介さ れてくるため混雑が激しく、清潔度などの点からも日常の受診には勧めない。 リファーラルホスピタルなので、受診する場合は、医師からの紹介が必要と なる。循環器センターが有名で、心臓外科も手がけている。野口英世が研究 に従事した病院。 WARA (West African Rescue Association) /ワラ (会員制一般クリニック) 所在地:5 Klotey Crescent, Labone 電話:024-3666111 Web:www.westafrican-rescue.com 診療時間:08:30-21:00 小児科: 月金 15:30-17:30 (救急外来は 24 時間対応) 診療科目: 一般、小児科 備考:会員制の国際標準レベルの医療機関。救急搬送と診療を行い、各種ワクチ ン接種も可能。設備やスタッフは先進国と同等である。運営者や救急救命士 は欧米人で、総合診療医が 24 時間勤務し、専門医はオンコールシステムを 取っている。ガーナでは Accra、Kumasi、Takoradi に、シエラレオネでは Free Town にクリニックがあり、外国企業や国際機関の利用者が多い。国内 All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency 外からアクラへの搬送はかなりの実績があり、ISOS と 2014 年から提携して いる。一般検査とエコー、心電図は 24 時間可能で、レントゲンや CT、MRI は他の医療機関を利用している。救急以外は予約が必要。 Health Link Clinic/ヘルス リンク クリニック (一般クリニック) 所在地:37 Lagos Avenue, East Legon 電話:030-2785838/024-2222230 診療時間:24 時間 診療科目:一般 備考:救急搬送と診療を行い、各種ワクチン接種も可能だが、事前に在庫の確認 をした方がよい。総合診療医が 24 時間勤務し、専門医はオンコールシステ ムを取っている。2014 年まで ISOS と提携しており、国内外の緊急移送に慣 れている。一般検査と心電図は 24 時間可能で、レントゲンやエコー、CT、 MRI は他の医療機関を利用している。予約は不要。 Akai House Clinic/アカイ ハウス クリニック (一般クリニック) 所在地:6th Circular Road, Cantonments アメリカ大使館の向かい 電話:030-2784772/6 診療時間:月~金 08:00-17:00 土:0800-13:30 診療科目:一般、産婦人科、整形外科、耳鼻科、小児科、皮膚科、泌尿器科 備考:2 階にはワクチンセンターがあり、小児用ワクチン、A 型・B 型肝炎、腸チフス、 髄膜炎などの予防接種が可能。予約は不要だがワクチンの在庫が無いこと もあるので、事前に確認する方がよい。 検査が充実しており、3D の CT、エコー、心電図、一般検査などが可能であ る。多くの外国人が健康診断や診察で利用している。総合診療医が常勤し、 専門外来は事前に曜日や時間を確認した方がよい。一般診療の会計システ ムは日本と同じで診療終了後の会計となる。入院施設はない。 Child Accra /チャイルド アクラ (小児科及び一般クリニック) 所在地: 49Osu Badu Street, Dzorwulu (Omni Healthcare ビル内にあり) 電話:030-2782464/030-28127929/024-4857015 Web:www.childaccra.com All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency 診療時間: 月~金 09:00-16:30 (小児科受付は 16:00 まで) 診療科目: 小児科、一般 備考:小児科医(英国/ザンビア人)と総合診療医(キューバ人)がいるクリニックで、 小児と大人の受診が可能。小児科は予約制。小児の場合は患者登録されれ ば、以後、夜間祝日など時間外も対応してもらえる。タイレストランの近くにあ る。 Emmanuel Eye Centre/エマニュエル アイ センター (眼科病院) 所在地:2 Adamfio Link, East Legon 電話:030-2500578/030-2500778 Web:www.emmanueleyecentre.com 診療時間:月~金 06:30-受付患者終了まで (受付は 11:00 まで) 備考:朝 6 時から開院し外来はかなり混雑している。眼鏡店を併設している。 Rabito Clinic/ラビトクリニック (皮膚科クリニック) 所在地:Osu のコアラマーケットの隣 電話:030-2777465/030-2774526 診療時間:月~金 08:00-13:00、15:00-19:00 備考:皮膚科専門医のクリニック。診療費は高額。午後は医師が不在の場合がある ため、午前中に受診するほうがよい。 Airport Women’s Hospital/エァポート ウィメンズ ホスピタル (産婦人科病院) 所在地:16 Aviation Road, Airport Residential Area (JICA 事務所近に近い) 電話:030-2736107/026-7010065 Web:www.airportwomenshospital.com.gh 診療時間:月~金 08:00-17:00 備考:米国での産婦人科専門医取得と 20 年の経験があるガーナ人医師が 2013 年に開院した専門病院で不妊治療も行っている。一般検査やエコーが可能 で清潔な病院。予約は不要。 Egon German Clinic/エゴン ジャーマン クリニック (産婦人科クリニック) 所在地:108 Shikashika Street, Dzorwulu All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency 電話:030-2775772 診療時間:月~木 08:40-15:30 金 08:40-13:00 備考:産婦人科医(ドイツ人女医)の個人クリニックで外国人の受診者が多い。診察 料は高額。予約制。 Platinum Dental /プラチナ デンタル (歯科クリニック) 所在地:Airport Hills Estate 隣、Lister Hospital 手前, Off Spintex Rd, Airport Hills 電話:030-2998750/050-8923041 Web:www.platinum-dental.com 診療時間:月~金 08:00-18:00 土 08:00-13:00 備考:英国での一般および歯科矯正専門医資格と経験を有する女医が 2013 年に 開院。清潔で最新の医療機器や材料を使用し外国人の利用者が多い。予約 制。 Beaver Dental Clinic (歯科クリニック) 所在地:11 Agostino Neto Road, Airport Residential Area (空港から近い) 電話:030-2771785/054-4352250 Web:www.beaverdentist.com 診療時間:月~金 09:00-18:00 土 10:00-14:00 備考:英国での一般歯科医師資格取得と経験のあるガーナ人医師 2 名が、診療し ている。Takoradi にも分院を有し歯科医 1 名が勤務している。 治療費は比較的高価だが、清潔で治療はしっかりした印象である。予約制。 Diagnostic Center (画像診断センター) 所在地:3 Museru Street, East Legon 電話:050-7686007/8 Web:www.dclgh.com 備考:MRI、CT、マンモグラフィー、エコー、骨密度検査が可。 2011 年にオープンした新しい検査センターで清潔。予約は不要。 All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency Medlab Ghana .(臨床検査センター/画像診断センター) 所在地:17 Ridge Road, Roman Ridge 電話:030-2769680/030-2763580 Web:www.medlab.com.gh 備考:一般臨床検査と心電図、レントゲン、エコー検査を実施。検査不可能な項目 は南アフリカへ送付している。ISO を取得したラボで検査結果の信頼性が高 く清潔で、南アフリカ人技師が 監督している。予約は不要。 (2)緊急時の対応と措置 救急病院として、24 時間対応の Nyaho Medical Centre がアクセスも良く利用し 易いが、時間外や週末のレントゲン撮影は技師不在のため受けられない。時間外で のレントゲン撮影や明らかに外科適応と推測される場合は、Lister Hospital を受診し た方が良い。もし、自費で会員になることが可能であれば WARA に加入し、日常や緊 急時の利用とする方が良い。 救急車を有する医療機関においては、24 時間救急車サービスを行っている。しか し、救急車内に適切な設備を有しスタッフが救急処置を行えるのは、WARA と Health Link Clinic と限られている。また、時間帯によっては交通渋滞がひどいため、救急車 の到着を待つよりも、自家用車で搬送する方が早く医療機関に到着できる。 3.医薬品、衛生用品 (1)携行することが望ましい医薬品 日本製の薬品は販売していないため、家庭常備薬は使い慣れたものを持参するこ とを勧める。整腸剤(乳酸菌製剤)や温・冷湿布剤、眼帯は入手できないため持参す るとよい。持病があれば治療に必要な医薬品を必要量用意すること。 現地の蚊取線香は薬効が強く、目や鼻など粘膜を痛める場合もあるので、粘膜系 が弱い人は日本製を持参した方がよい。 (2)現地で調達できる医薬品 ほとんどの薬(抗生剤、マラリア予防薬、マラリア治療薬、感冒薬、解熱鎮痛剤、目 薬、痔の治療用座薬、避妊用ピル、消毒薬、軟膏など)や、ORS(脱水予防の経口補 液の粉末)、各種サプリメントなどは薬局で購入可能である。マラリア予防薬は処方 箋がなくとも購入可能。医薬品はガーナで製造されたものから、欧米製や南アフリカ All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency からの輸入品がある。また検査キット(マラリア、妊娠)や測定機器(体温計、血圧計、 血糖測定器)は薬局で、体重計はホームセンターで購入可能。蚊帳や殺虫剤、虫除 けスプレーやクリーム、蚊取線香は電子式(マットや液体タイプ)も薬局やスーパーで 購入可能である。 (3)現地で調達できる衛生用品 衛生用品は、ヨーロッパ製や南アフリカ製のものが多数出回っている。紙おむつや 生理用品のタンポンやハネつきの生理ナプキンなども入手可能。避妊具は薬局やス ーパー、ガソリンスタンドの売店などで売られている。ゴム手袋、綿棒、化粧用コットン、 ウエットティッシュ、ポケットティッシュ、女性用カミソリ(顔・からだ用)、男性用カミソリ も売られている。デンタルフロスやガーゼ、包帯も欧米製が入手可能。 (4) 薬局 ショッピングモールや市中には多くの薬局が 365 日開いており、内服薬だけでなく輸 液や注射薬、点滴セットや注射器などの医療材料も扱っている。 欧米製の医薬品は、日本製より有効成分の含有量が多いものがある。基本的に は医師の指示に従って服用するが、日本人は欧米人と体格が異なるため、とくに女 性で体重が 50kg 未満の場合は、医師とよく相談したほうがよい。 マラリア予防薬のドキシサイクリンとメフロキンは多くの薬局で手に入る。メフロキン は高価で、メファキン(メフロキンのジェネリック)は、値段が安くなるが取扱い薬局は 限られている。マラロンは大変高価な薬剤のため、入手できる薬局は限られる。外国 人が多く居住する地区(Labone, Cantoments, Airport Residential Area など)の薬 局で入手可能。ただし、在庫数も限られ、必要時に必ずしも購入できるとは限らない。 薬局名: Accra Mall Pharmacy 所在地:Accra Mall 1 階 Airport Hills 電話:028-9400400/028-9823065/028-9400401 時間:月~土 09:00-21:00 日祝日 10:00-20:00 備考:近代的なモールにある薬局で、客が商品を手にすることができるように陳列 している。マラリア予防薬(メフロキン、メファキン、マラロン)やマラリア検査キ ット、蚊帳の購入が可能。医薬品や化粧品、ベビー用衛生用品が豊富であ る。 All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency 薬局名: Jinlet Pharmacy 所在地:Aviation Road, Airport Residential Area 電話:030-2762600 時間:月~土 07:30-22:00 日 15:00-21:00 祝日 09:00-21:00 備考:マラリア予防薬(メフロキン、メファキン、マラロン)やマラリア検査キットの購 入が可能。他の薬局よりも値段は安め。 薬局名:Marina Mall Pharmacy 所在地: Marina Mall 1 階 Airport Residential Area 電話:030-7099724 時間:月~土 09:00-21:00 日祝日 12:00-20:00 備考:空港近くのモールにある薬局。マラリア予防薬(メフロキン、メファキン、マラ ロン)やマラリア検査キット、蚊帳の購入が可能。医薬品、化粧品から粉ミル クなど品揃えは豊富。 薬局名: World View Pharmacy 所在地:9 Sir Arku Korsah Road, Roman Ridge (Roman Rodge Arcade ビル 1 階) 電話:030-2767067/024-4520548 時間:月~金 07:00-22:00 土 09:00-12:00 日 12:00-21:00 祝日 07:00-21:00 備考:マラリア予防薬(メフロキン、メファキン、マラロン)やマラリア検査キット、蚊帳 の購入が可能。医薬品や化粧品、ベビー用衛生用品が豊富であり、値段は 高めである。 4.妊娠、出産、育児 (1)妊娠した場合の対応 エコー機器があり、正常な妊娠経過で正常分娩であれば出産は可能と思われる。 しかし、衛生面、緊急時対応、熱帯感染症に関するリスクを考慮すると、現地での出 産は避けるべきである。妊娠が判明して安定期をむかえたらできるだけきるだけ早く 帰国することを勧める。 All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency (2)出産後の対応 病院、クリニックなどの産婦人科で、母子検診や乳幼児の予防接種は可能。乳幼 児の健診やワクチン接種は小児科で行っている。 (3)育児 哺乳瓶、紙おむつ、粉ミルク、離乳食、ベビーパウダー、ベビー石けん、おしゃぶり、 お尻拭き、乳幼児衣類などは豊富に出回っている。外国人がよく利用するスーパー や薬局で入手可能。輸入製品が多いため比較的高価である。 ベビーシッターに食品やベビー用品の扱いを任せる際は、衛生観念が異なるため、 あらかじめ指導が必要。具体的には、粉ミルクを作る場合はボトルウォーターを使用 すること、哺乳瓶やおしゃぶりの消毒方法、乳児に接する際の手洗いなどがあげられ る。外国人家庭で働いた経験のある人を雇うのが望ましい。 保育園は個人で運営しているところが多く、教師や園児数、遊具設備、清潔さなど は様々である。子供の遊べる公園などはほとんど無い。 5.手術 (1)現地で可能な手術 先進機器や器具を必要とする手術や高度な技量を要する手術を除いて、各種手術 が行われている。しかし、緊急性のある手術以外は、第三国(ヨーロッパもしくは南ア フリカ)で手術を受けることが望ましい。 (2)手術設備の状況 コレブ国立教育病院や 37 軍病院には、CT、MRI といった高度医療機器が揃って おり、欧米や南アフリカで研修を受けた技術スタッフが常勤している。そのため、実際 には日常的に様々な手術がわれている。しかし、病院の清潔度や看護のレベル等を 考慮すると、止むを得ない場合を除き当地での手術は勧めない。 (3)その他の留意点 輸血用血液に対して感染症検査(B 型肝炎、C 型肝炎、梅毒、HIV)が行われてい るが、日本では実施されているその他のウイルス検査や肝機能検査などは行われて いない。そのため血液製剤の安全性は低いといわざるをえず、輸血後感染症の感染 可能性は否定できない。やむを得ず現地で輸血を受けた場合には、その後の感染の All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency 有無についてモニタリングが必要である。 6.現地での傷病 (1)一般の疾病 赴任当初に下痢、嘔吐、腹痛、発熱などに罹る人が多い。原因の多くは旅行者下 痢症と言われるもので、数日の後には自然に回復することが多い。しかし、時にはア メーバ赤痢、ランブル鞭毛虫などの腸管寄生虫疾患や細菌感染による消化器系疾患 に罹る可能性もある。これは食物や飲物からの経口感染であるため、不衛生と思わ れる飲食物には注意が必要である。下痢症状が 3 日以上続く場合は、医療機関を受 診することをすすめる。ただし、1 日 10 回以上の水様便や、発熱を伴う下痢の場合は 何らかの感染症に罹患している可能性が高いことや、脱水になり易いので早めに受 診したほうがよい。 12 月から 3 月にかけてのハマターンの時期(サハラ砂漠から大量の砂塵が舞い降 りる時期)は俗に「アポロ」と呼ばれる流行性結膜炎をはじめとし、目、鼻、のどなどの 粘膜系を痛めることが多い。 乾季は日差しも大変強いため、屋外ではできるだけ影に入るようにし直射日光を避 ける。紫外線予防として、肌の露出をできるだけ少なくし、帽子やサングラスの装用、 日焼け止めを塗るなどの対策も必要である。 皮膚のトラブルも多く、主に原因不明の湿疹、虫刺され、アレルギー性皮膚疾患、 外傷、マンゴーかぶれなどがある。小さな傷や湿疹や虫刺され後の掻いた傷がすぐ に化膿するので、強く掻かない、化膿しないように皮膚を清潔に保つなどの対応が必 要である。 (2)風土病、感染症 首都、地方問わず、ガーナ全土にマラリアが蔓延している。マラリアの中でも最も 悪性である熱帯熱マラリアが多くを占める。マラリアの感染率は雨季、乾季問わず非 常に高い。マラリアは予防可能な疾患であり、防蚊対策の徹底と予防薬内服を強く勧 める。予防薬はメフロキンやドキシサイクリン等がある。防蚊対策としては、蚊帳、蚊 取線香、防虫スプレー(クリーム)の利用、白い長袖、長ズボン、靴下、靴の着用、ハ マダラ蚊の活動する夕方から朝方の外出を控える等の対策が有効である。 その他、細菌性下痢、細菌性赤痢、アメーバ赤痢、ランブル鞭毛虫、A 型肝炎、B 型肝炎、破傷風、狂犬病などもみられる。また、ガーナではHIVの感染率は 2%以下 All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency と比較的低いが、売春婦では 50-75% ともいわれ社会問題となっている。住血吸虫 のように、淡水の飲用や接触による寄生虫感染症や、ブヨによって感染するオンコセ ルカ症(フィラリアの一種)もある。ギニアワームは 2014 年に駆逐された。 また、コレラはガーナではほぼ 1 年中みられ、時に大流行することがある。2014 年 の大流行は、アクラから始まり全土へと広がった。約 3 万人弱が感染し 243 名の死者 をだしたが、完全収束することは無く 2015 年もそのまま発生が続いている。 12 月から 3 月のハマターン時期には、サハラ砂漠から大量の砂塵が飛来し、視界 が悪くなり砂が湿気を吸収するため低湿度(15-40%)となる。またアポロ病と呼ばれ る急性出血性結膜炎も流行り、この時期はコンタクトレンズ使用を控え眼鏡を利用し た方がよい。 隣国ブルキナファソやガーナ北部で流行性髄膜炎が流行し毎年死者が報告されて いる。関係者にはアクラ在住であっても髄膜炎ワクチン(4種混合の ACWY)を推奨し ている。 腸チフスは国内において、マラリアに次ぐ傷病件数の多い風土病である。高熱を主 症状としているため、マラリアとの鑑別が重要である。マラリアが否定された場合には、 腸チフスが疑われることが多い。 当地で高熱が出た場合は、何らかの熱帯感染症をまず疑う必要がある。治療が遅 れることで重症化し、重い後遺症が残ることもある。とくに熱帯熱マラリアの場合は、 いったん発病すると自然治癒はなく、マラリア原虫が体内で爆発的に増殖し短期間で 重症化するため、できるだけ早く治療につなげることが重要である。 季節性インフルエンザはガーナでも時々流行がみられ、外国人の利用が多いクリ ニックではワクチンを用意するところもある。鳥インフルエンザは、2007 年 5 月に野口 記念医療研究所において、鳥インフルエンザウイルス(H5N1)が国内で初めて確認さ れた。2015 年 5 月には、周辺国で流行していた鳥インフルエンザがガーナ国内でも 発生している。 2009 年の新型インフルエンザは世界中に感染拡大し、ガーナでも集団発生がみら れた。 2011 年末頃から、蚊が媒介する黄熱病の流行がガーナ北部で見られ、黄熱ワクチ ンの集団接種が行われた。 ネズミが保有するウイルスが原因のラッサ熱の流行も、一部では報じられている。 All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency (3)有害動物、病害虫 防蚊対策は年間を通じて必要。ハマダラ蚊のほか、ゴキブリ、ブヨ、ネズミ、毒蛇、 ムカデ、サソリもいる。蛇は毒のないものも多いと言われているが、中にはブラックコ ブラやグリーンスネークといった毒蛇もいる。自宅の窓やドアには網を取り付け、住居 周辺には材木やガラクタ、ダンボールなどの不用品を放置せず、草もこまめに刈って おくこと。蛇に咬まれた場合は、可能であれば写真に撮り、蛇の特徴などを覚えてお き、できるだけ早く病院を受診する。ハエの卵が衣類を通して皮膚に入り、体内で孵 化することがある。これを防ぐため、洗濯物には必ずアイロンをかけること。ダニ被害、 アリ被害も多い。害虫用の殺虫剤は現地で入手可能。 7.保健衛生 (1)飲料水 アクラをはじめとした主要都市では上水道も利用できるが、水質管理がよいとはい えない。直接の飲用は避け、濾過し煮沸後の飲用が望ましい。国内のいたるところで 「ピュア ウォーター」 と呼ばれるビニール袋入 (500ml) の水が安価で売られており、 現地の人が飲用している。しかし、これは、たんなる濾過水であったり、消毒方法が不 明である場合も多く、衛生面や安全性で問題のあるものも少なくない。できるだけペッ トボトルの飲用水をすすめる。 ペットボトルの飲用水は、国産品、輸入品など多種類出回っている。国産の「Voltic」 という銘柄が一般的に飲用されている。ガーナでは訪問者に水を出す慣習があり、ア クラ市内の事務所や施設、病院などでは、20 リットル用の給水器が広く設置されてい る。一般家庭でも購入設置が可能である。 地方ではまだ水道設備が少なく、井戸水や雨水、川の水を利用しているため、濾 過して煮沸することが必要である。 (2)濾過器の入手 アクラ市内では、イギリス製の濾過器が入手可能。組み立ての 2 層式で、中に濾過 棒 2 本を使用する。濾過棒は定期的に(半年に 1 度)交換すること。 入手できる店は Water Health Care(電話: 024-4648680/021-310251) (3)その他の留意点 娯楽やスポーツ施設の少なさから、運動不足、酒の飲みすぎ、食べ過ぎに陥りや All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency すい。長期滞在者は、特にこれらに注意し、自己健康管理に努める必要がある。自身 の体力を過信せず、疲れた時は十分休息をとるよう心がけること。アクラでは、ショッ ピングモールやテニスコート、ゴルフ場、映画館、プール、ジムなどの施設がある。ま たヨガ教室やジョギングクラブなどもあり気分転換の一助になる。趣味のものがあれ ば持参するとよい。気分転換をはかることでストレス防止になる。 ガーナの気温は年中高温で陽射しは非常に強い。南部は高湿度でものがカビやす く、北部は高温、乾燥地帯のため皮膚が乾燥しやすい。大量に汗をかきやすく脱水症 や熱中症になりやすいため、こまめに水分を摂取し一日 2 リットル以上の水分摂取を 心がけたい。 日常生活で多くの病原体にさらされるため、感染予防として、外出後や調理前、食 前の手洗いとうがいの励行を勧める。 All Rights Reserved, Copyright (c) 2016 Japan International Cooperation Agency
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