、 第 25 号 ひびこれこうじつ 2005 年 2 月 25 日 発行所:NPO 法人たかつき 大阪府高槻市奈佐原 933 Tel/Fax 072-696-0131 http://npo-takatsuki.org/ 【街かどデイハウス晴耕雨読舎 月刊誌】 2 月恒例のみそ作りが始まりまし た。今年は 12 回に分けて、合計 360kg を作る予定。できあがりが 楽しみです。 恒例、みそづくり ←今年の目玉は丹波の 無農薬黒豆。蒸しあが ったところ ↓黒豆みそ。どんな味 になるのか楽しみです ↓3 人で「つく」 作業も慣れたも のです ↑今年の新兵器は「せいろ」 昨年までの大豆を「茹でる」 方法から今年は「蒸す」に 変更。大豆の美味しさを逃 がしません 春の訪れ カラフルドライフラワー 昨年たくさん種をまき、収穫して加工したド ライフラワー、今年は使い方の趣向を変えて 色を塗りました。黄色や赤、青といった塗料 で染めたドライフラワーはひと味違う楽し みです。 東野さんが持 っているのは 菜花。鮮やかな 黄色が春の訪 れを感じさせ ます。美味しい 食材でもあり ます。 ←色づけ作業。塗料 で青や赤や黄色の色 をつけます 〜二月のできごと〜 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ↑できた作品 ←見学者と一緒に作品づくり みそ作り 菜の花収穫 ドライフラワー 土づくり タマネギ追肥 しいたけ収穫 ・ ・ ・ ・ 温床完成 トマト・ナス播種 サツマイモ苗作り キンセンカ開花 日々是好日 一生懸命 第 25 号 平成 17 年 2 月 25 日発行 晴耕雨読舎利用者の方おひとりおひとりを紹介するコーナー。長年生きてこ られた人生の厚みを感じていただければと思います。 山門カネさん 平成 16 年 8 月から晴耕雨読舎を利用。大正 11 年生まれ。現在 82 歳。 私は大正 11 年 11 月 18 日に北海道室蘭に生まれました。8 人兄弟の長女で、女は私と一番下の妹で、 間は 6 人の弟です。その頃父は炭鉱で働いていて、私が小学校 4 年頃まで室蘭で暮らしていました。小さ い頃は、スキーやスケート、ソリで滑ってよく遊んでいました。ある時父の競馬が大当たりました。もうビックリです!そして父 は外国へ移住したいと言い出しました。これにもビックリですが、親の説得もあって名古屋に行くことになりそこで航空関係の 仕事をするようになりました。私たちも一緒に行き、約 2 年間名古屋で過ごしました。その後尼崎に引っ越して、中学、女学校 に通いました。少女時代は運動が大好きで、かなり活発でした。女学校卒業後は、学校の推薦で大手鉄鋼会社に就職し (S14)、営業事務の仕事をしていました。「他の人には負けられん」とバリバリ働いて、女性社員では最高の給料をもらってい ました。そしてその働きぶりが社長の目に留まり、営業事務をしながら社長秘書もしていました。会社のクラブにも積極的に 参加して、バレー部や卓球部にも所属していました。またこの会社時代に給料の中からミシンを買って、それ以来ずっと洋裁 もしています。 ところで私たちの会社は、太平洋戦争や朝鮮戦争などの特需に沸き急成長していきましたが、その停戦後は仕事量が減 少していき、大労働闘争もむなしく、昭和 29 年に解散となりました。私の勤続年数は 15 年。愛着のあった会社がなくなってし まったことは悲しいことですが、様々な思い出を作ることができました。会社が解散後どうしようかと悩みましたが、自分の好 きなことを職にして生きていこうと思い、洋裁店を開くことに決めました。そして外人さんのところでさらに洋裁を学び、1 年後 に「装苑」という看板で洋裁店を開きました(33 歳)。職人は私の他に 5 人いて、ミシンは 3 台。女性の洋服の仕立てを中心に 仕事をして、馴染みのお客さんも徐々に増えていきました。私は 1 つのことにはとことん打ち込むタイプで、仕事となれば徹夜 も辞さず、ミシンを踏み出すと寝る間も惜しんで無我夢中といった感じです。仕事をしながら更に勉強もして、舞台衣装も縫え るようになりました。そうして洋裁店が軌道に乗ってきた頃、知人の紹介で同い年の主人と知り合い結婚しました(37 歳)。子 供は息子が一人。店は出産前にたたみ、大阪淀川区に移りました。しかし、馴染みのお客さんが多くあって、子育てをしなが ら看板は出さずに洋裁の仕事はずっとしていました。現在は息子夫婦と一緒に住んでいますが、いまだに昔のお客さんがあ り、ミシンを踏んでいます。晴耕雨読舎には昨年 8 月から週 1 回通っています。 【私と戦争】 住んでいた尼崎は工場も多くて空襲もよくあり大変だった思い出がありますが、幸いにして家や会社が焼けてしまうことはあ りませんでした。 【人生最良の時】 8 人兄弟、10 人家族で賑やかに食卓を囲んでいた頃。育ち盛りの男の子が 6 人もいたので、食事の時間は大変です。 【人生で最も苦労したこと】 8 人兄弟、10 人家族は楽しかったけれど、大変でした。 【得意なこと・趣味】 洋裁。店をたたんでからは「なぜ看板を出さないのか」とよく言われました。 スキー、スケート、卓球、バレーなどの運動。山登りも好きです。 【その他言いたいこと】 特になし 知恵の宝庫 『横槌(よこづち)』(浦本さん・北村さん伝承) →製作作業 「横槌」ご存知ですか? 農家にはある道具でわらをたた く時などに使用します。晴耕雨読舎 でも時々使うのですが、なかなか手 に入りません。そこで、作りました。 クスノキやケヤキの丸太を材料に してこつこつ削って作ります。 ↑わらをたたく
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