任天堂の経営戦略とこれから 経営学部2回 田中 匠 目次 ・任天堂の歴史 ・任天堂の経営戦略 ・ケーススタディ ・個人的見解 任天堂とは ・1889年に京都に花札会社として創業した老舗。 ・1980年以降はゲームソフト・ハードの製造・開発を 主に手がけている。 ・総資産 1兆1120億円(2013) ・営業利益 △358億円(2013) 任天堂の経営戦略 任天堂の経営戦略は大きく分けて A.1949~2002年 B.2002年以降 に分類できる。 山内博(やまうちひろし) 任天堂の歴史 1949年 山内博が任天堂社長を襲名 1953年 日本初のプラスチック製のトランプを製造・販売を 開始 1959年 ディズニートランプの大ヒット →子供向け玩具(ボードゲームなど)の業界に進出 1960~70年台に多角的経営を試みるも… →経営悪化し借金を抱える 1980年 ゲーム&ウォッチ発売 爆発的な人気により借金を完済 1983年 据え置き型ゲーム機「ファミリーコンピュー タ」を発売 1989年 携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」を発売 1990年 「スーパーファミコン」を発売 この頃の主な経営戦略は… 山内社長によるワンマン体制 ワンマン体制とは ・一人の人が考え、それを実行すること ・企業の初期段階において成長していくためには 必要不可欠な段階 ・決断速度が速いので、経営者のカリスマ性に よって長所にも短所にもなる →経営者によって良くも悪くもなる経営体制 山内博の「鶴の一声」 ・1980年にゲーム&ウォッチ事業が成功した後、任天堂は 山内博の一言で業務用ゲーム機事業を廃止し、ファミコン 事業に集中した。 ・山内博は他企業との「差別化」を強く意識 1980年度の売上高は239億円営業利益は43億円 ↓ 1992年度の売上高は6346億円営業利益は1592億円 一見順調に見えるが… やっぱりソニーがナンバー1!? 1994年にソニー・コンピュータ・エンタテイメントが 「PlayStation」を発売 グラフィックが2次元から3次元の世界へと移行し、ソフ トにCD-ROMを採用 任天堂はNINTENDO64で対抗するも販売台数で大きく 差を広げられる 山内博の引退 2002年に山内博は社長を引退 次期社長に岩田聡を指名 →ワンマン体制からの変革 岩田聡の掲げた経営戦略は… 「ゲーム人口拡大戦略」 ゲーム人口拡大戦略 ・背景には、ゲーム人口の減少 ・ファミコンから20年経ち、ゲームをしない方が 徐々に増えていった。 ・山内博によるワンマン経営から取締役による 合議制の経営へとシフトしていった。 →DSとWiiによる逆襲が始まる DSとWiiの投入 DS 2画面、下画面のタッチパネルという新しいアイデアで市場 を独占 ← ハードの柔軟性に合わせたソフトの開発 ex. NINTENDOGs どうぶつの森 脳トレ Wii コントローラーを振って遊ぶという新しい遊び方 発売前は期待されていなかったが、任天堂の素早い 対応や宣伝により世界中で大ヒットする →いずれも以前になかった発想の商品を開発 成功の背景には ・2画面やコントローラーを振って遊ぶなど、 従来とは異なる発想の商品を開発←山内博の助言 ・開発部門の大規模な組織改革 ・ハード開発・ソフト開発の部門を2つに集約 ・ハードソフト関係なく部門の壁を超えたコラボ レーションの実現へ ・横の繋がりが一番深くなっている時期で、次々 とソフト開発が進んでいった。 ケーススタディ 2013年任天堂は据え置き型ゲーム機の販売に苦戦しています。 携帯型ゲーム機「3DS」は豊富なソフトやソシャゲーからの復帰組により 今年は盛り返すと予想されますが、据え置き型ゲーム機「Wii U」は目標台数 下方修正したにも関わらず、目標台数を達成することができませんでした。 その理由として、ハードの魅力を伝えきれていない、値段が高い、ソフトが 十分に揃っていないなどが挙げられます。 なので皆さんには、現ソフトハードの販売戦略又は新しい据え置き型の アイデアを考えてください。 任天堂のゲームの特徴 ソフトは基本的に全年齢対象(若干低年齢向け) ハードは丈夫に作られており、ローパワーハイパフォ ーマンスを目指している 量より質→量と質へ Wiiは新たな市場を開拓した一方で 既存のユーザーに対するソフトが不足している Wii Uは機能の付け過ぎでソフトがハードの性能を使い 切れていない 個人的見解 Wii Uは捨てる! →新しい据え置き型の製作 スマホとの連動 据え置き型のゲームの機能の一部をスマホで行 えるようにする 据え置きの機能を減らし、よりコンパクトに まとめ 任天堂が発展してきた背景には、イノベー ションと山内博の存在があった。 今後、任天堂が再び発展するには、亡き 山内博氏が残した言葉を噛みしめていか なければならない。 「僕たちのビジネスというものは、勝ったら天に 昇るけれども、負けたら地に沈む。 だから、それはもう、素晴らしい発想が出てくる のか、こないのか、アイデアにかかっている」 参考文献 ・任天堂 驚きを生む方程式 井上理 2009 ・経営戦略とマーケティング競争 田村 直樹 2013 ・Wikipedia「任天堂」参照 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%BB%E5%A4 %A9%E5%A0%82#.E5.89.B5.E6.A5.AD
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