19 地区だより

2010 年(平成 22 年)6月1日 No.1934
結ぶ。平成 22 年3月に開通した第二京阪道
小町塚,万葉集の撰者として知られた橘諸兄
路は京滋バイパス,名神,近畿道と直結し,
の旧阯。宇治田原には三十六歌仙の一人猿丸
松井山手 PA から関西空港までバスで1時間
太夫を祭神とする猿丸神社や,宇治茶の極み
余りで結ばれた。京奈和道路は通称「どんぐ
「青製煎茶製法」を開発・普及させた永谷宗
り街道」,従来からドングリ(楢,樫,櫟)
円生家。田辺には国宝十一面観音像を有する
の雑木林が多い地域で,子供に人気のカブト
奈良時代の名刹・大御堂観音寺,とんちの一
ムシやクワガタムシが多く生息する。田圃や
休さん(一休禅師)のお寺で名高い一休寺(酬
小川には兜海老,田鰻や泥鰌もいて,子育て
恩庵),江戸期の庄屋・澤井家住宅。八幡に
には本当に楽しい土地である。子育てといえ
は伊勢神宮に次ぐ国家第二の宗廟,ご存じ石
ば行政の子育て支援は医療費にも手厚く,住
清水八幡宮や,ライト兄弟より早く飛行機を
宅も増えて転入家族も多いので,少子化の昨
作った二宮忠八の飛行神社などなど。旧跡や
今ながら子供の数は減らずに推移している。
文化財も枚挙にいとまがない。石清水八幡宮
綴喜には綴喜医師会がある。京都新聞に月
の社僧で寛永の三筆といわれた松花堂昭乗ゆ
一回の市民向け健康コラムを会員が交代で執
かりの松花堂庭園。「松花堂弁当」の発祥も
筆・連載し(毎月,相楽医師会と交代で),
八幡。エジソン発明の電球のフィラメントは
ホームページも開設している。地域住民を対
八幡男山の竹であった。一方,新しく輝く今
象とした健康教室と講演会も毎年開催し,市
の町は松井山手。マダムもヤングもスイーツ
民への啓蒙や健康指導に力を入れている。予
やケーキ。お洒落な街は今日も賑わっている。
防接種は地区の相互乗り入れを推進し,MR
唯一残念であるのは地酒がないこと。「酒屋
ワクチンの中学生への集団予防接種にも府下
神社」はあるのに…。地鶏「普賢寺香珍」は
で早くから取り組み接種率の向上に成果をあ
あるのに…。
げてきた。休日応急診療所は八幡と京田辺の
綴喜には道がある。古代,奈良時代は官道
2カ所を持ち,内科小児科外科の会員を中心
に山本駅が設けられ(現在の京田辺三山木),
に当番で診療にあたって地域医療に尽力して
木津川の水運・物資輸送で繁栄した。宇治田
いる。田辺中央病院をはじめ病院と診療所,
原は官道「田原道」で大和と東国をつないで
勤務会員と管理会員とは良好な協力と連携を
いたという。翻って現在,京阪線・近鉄線・
持って地域医療を支えている。歯科医師会,
JR 奈良線が京都へ。JR 学研都市線が大阪へ。
薬剤師会とも三師会懇談会を行い,意見交換
第二京阪,京奈和道,国道1号・24 号・307
と病診・病病連携を構築している。会員向け
号など幹線道路が大阪・京都・奈良・滋賀を
の学術講演会は相楽医師会と合同で毎月交互
に開催し,会員の研鑽と生涯教育をはかって
いる。毎年 11 月には,診療所と病院勤務医
から 10 題以上の演題の発表と招聘講師の特
別講演からなる学術集談会を開催し,個々の
勉学に,病診・診診連携に,大いに役立てて
いる。
桃畑と学研都市線電車
地区だより
統菓子も数多い。井手には小野小町ゆかりの
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