ノルウェー政務月報(2012 年 11 月) 1.外交・防衛 (1)主な出来事 1-3 日 ストルテンベルグ首相がノルウェーの首相として 9 年ぶりに日本を公 式訪問。天皇皇后陛下による御引見,首脳会談等を行ったほか,ワーキ ング・ ホリデー制度の導入に関する口上書を交換した。また,バルグ =ハンセン漁業沿岸相,バイエル首相府副首相,インゲブリグセン元貿 易産業省副大臣,ロクスン漁業沿岸次官らが首相に同行した。 3-4 日 ストルテンベルグ首相はミャンマーを訪問し,テイン・セイン大統領, アウン・サン・スー・チー女史らとの会談および大使館事務所の開設等 を行った。 5日 ASEM 首脳会合にストルテンベルグ首相らが出席。同会合において,ノル ウェーの ASEM 正式加盟が承認された。 3-9 日 アイデ外相は,アジアを歴訪(ミャンマー,ラオス,シンガポール, インドネシア)。ミャンマー及びラオスでは首相に同行し,シンガポー ルでは外相と会談したほか,北極に関する講演を実施,インドネシアで はバリ民主主義フォーラムに出席した。 8日 外務省は,ハリケーンの被害に見舞われたハイチとキューバに対し, 1500 万クローネを拠出することを発表。 13 日 外務省は,米州開発銀行に 1400 万クローネを拠出することを発表。 16 日 外務省は,コートジボアールに対する債務の全額(3270 万ドル)放棄を 発表。 26-28 日 ホーコン皇太子同妃両殿下は,インドネシアを公式訪問。 28 日 外務省は,国連におけるパレスチナの総会決議案を支持する旨発表。 28 日 ストルテンベルグ首相はフランス(パリ)を訪問し,オランド大統領ら と金融危機,気候変動,中東和平,北アフリカ情勢等について議論。 29-30 日 アザロフ・ウクライナ首相がノルウェーを訪問。ストルテンベルグ 首相との昼食会,アイデ外相と会談を行ったほか,原子力の安全強化に 関する協定に署名した。 (2)ノルウェー政府要人(主に外交・防衛分野)による主な外国訪問 ア ストルテンベルグ首相 1-3 日 日本 3-4 日 ミャンマー 5日 ラオス 1 28 日 フランス(パリ) イ アイデ外相 3-5 日 ミャンマー 5-6 日 ラオス 7 日 シンガポール(政務協議) 8-9 日 インドネシア(バリ民主主義フォーラムに出席) ウ ホルモス開発援助相 26-30 日 マラウィ,南アフリカ,モザンビーク エ トールゲイル・ラーシェン副外相 12-13 日 アイスランド 13-15 日 エジプト(EU-エジプト・タスクフォースに出席) 30 日 メキシコ(大統領就任式に出席) オ ガッギル副外相 7-9 日 ブラジル(国際腐敗防止会議に出席) 29-30 日 ドーハ,カタール(国連気候変動会議に出席) カ グリー・ラーシェン副外相 26-30 日 インドネシア(ホーコン皇太子同妃両殿下に同行) キ ホーコン皇太子同妃両殿下 26-28 日 インドネシア (2)主な外国要人(外交・防衛分野)のノルウェー訪問 6 日 ウガンダ財務大臣(ホルモス開発援助相) 8 日 ラテンアメリカ・カリブ経済委員会社会開発局長(ホルモス開発援 助相) 29-30 日 アザロフ・ウクライナ首相 内政 (1) 主な出来事 【6日】極北地方,北極における石油開発のための研究センターの設置 ノルウェー外務省と石油・エネルギー省は,極北地方及び北極での石油開発 に関し,高度な研究に向けた環境整備のため,新たな研究センターの設置と年 間計1千万NOKの拠出を決定した。 【15 日】トロン・アリー・リンスタへの国王勲功メダル授与の撤回 ノルウェー王室は,国王勲功メダルの授与が予定されていたトロン・アリー・ 2 リンスタへのメダル授与を撤回する旨発表。同氏は長年に亘る国内のイスラム 教徒の国民統合運動を行ってきたことが評価され,国王勲功メダルを授与され るはずであったが,過去の同氏の発言が反ユダヤ的であることが報じられ,批 判的な声が広がっていた。同氏は,反ユダヤ的意図はなかったとしたが,スタ ング・オスロ市長が授与式参加を拒否し,セレモニーも中止となる等,波紋が 広がったことから,最終的には王室がメダル授与の撤回を発表した。 【19 日】スカンジナビア航空の経営破綻回避 経営者側と組合側との協議が行われていた経営難にあるスカンジナビア航空 が 12 日,最終的にすべての組合と合意が交わされ,スウェーデン,デンマーク, ノルウェーの各政府及び 7 つの民間銀行等から最大 35 億スウェーデンクローネ の融資を受けることが決まり,経営破綻を回避したと発表(融資総額の内ノル ウェー政府の分担額は 5 億スウェーデンクローネ)。なお,ノルウェーの地方都 市を結んでいる同社の子会社であるヴィデロー航空は近く売却されることとな った。 【26 日】7 月 22 日公聴会の終了 全 5 回に亘る国会の「7 月 22 日公聴会」が 26 日に終了。この間,閣僚や官僚, 警察署長等の総勢 30 人のトップリーダーたちが,憲法・監督委員会の質問に応 じた。最終日にはストルテンベルグ首相及びストールベルゲ前法務警察大臣の ヒアリングが行われ,官庁街の危機対応体制が脆弱であったことや緊急性を感 じていなかったこと等の発言があった。 (2)各政党支持率 2012 年 11 月における各政党支持率(主要各紙およびメディアの 10 世論調査の 平均)。(http://www.aardal.onfo/partibarometre.html) 政党支持率(カッコ内は 10 月の支持率との差) 2012 年 11 月 労働党(Ap) 29.4%(+1.2) 進歩党(FrP) 16.8% (-0.6) 保守党(H) 31.7%(-1.7) 左派社会党(SV) 4.4% (+0.2) 自由党(V) 5.0% (+0.5) キリスト教民主党(KrF) 5.0% (-0.1) 中央党(Sp) 4.5% (+0.2) (了) 3
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