帝王切開術後鎮痛としてのアセトアミノフェン静注剤の

帝王切開術後鎮痛としてのアセトアミノフェン静注剤の定時投与の
鎮痛効果と肝逸脱酵素に及ぼす影響
1. 研究の背景・目的
2013 年 11 月 25 日よりアセトアミノフェン静注剤が本邦で使用開始となり、術
後鎮痛の選択肢が増えた。当院において 2015 年 3 月より帝王切開の術後に 6 時間
毎に内服開始までの約 2 日間、定時投与で術後鎮痛に使用するクリニカルパスが
運用されている。アセトアミノフェン静注剤の副作用として、肝機能障害があげ
られる。本邦において、アセトアミノフェン静注剤を帝王切開術後に定時投与と
して使用した報告は現時点ではない。そこで、アセトアミノフェン静注剤を帝王
切開術後の患者に使用した場合、術後の鎮痛効果と肝逸脱酵素にどのように影響
するか、当院の帝王切開患者において術後補助鎮痛薬使用状況,術前、術翌日、
術後 3 または 4 日目時点の AST,ALT,LDH の推移を後方視的に比較検討する。
2. 研究方法
クリニカルパスに沿って帝王切開を脊髄くも膜下麻酔、または、硬膜外麻酔併
用脊髄くも膜下麻酔で行った患者を産科麻酔データベースから抽出する。術後鎮
痛補助薬使用状況,術前、術翌日、術後 3 または 4 日目の採血の AST,ALT,LDH
の値を電子カルテより抽出する。クリニカルパスでアセトアミノフェン静注製剤
が定時的に使用された者と、定時的に使用されていない者で二群に分ける。各群
間で術後補助鎮痛薬使用状況と,
術前、
術翌日と術後 3 または 4 日目の AST,ALT,
LDH の値を比較検討する。
3.研究期間
倫理委員会承認後~2016 年 3 月 31 日
4.調査対象の症例
調査対象の期間:2014 年 12 月 1 日~2015 年 6 月 30 日までの症例
(2015 年 3 月よりクリニカルパスでアセトアミノフェン静注剤定時投与施行開始)
目標症例数:200 例
各群 100 例
5.調査項目
年齢、身長、体重、ASA 分類、合併症、帝王切開適応理由、分娩週数、母体合併
症
アセトアミノフェン静注製剤の使用状況
補助鎮痛薬使用状況
2012.7.26 様式改訂
術前、術翌日、術後 3 または 4 日目の AST,ALT,LDH の値
クリニカルパスからの逸脱の有無とその原因
6.個人情報の取扱い
診療録からデータを抽出する時点で、匿名化を行う。匿名化は長根亜佐子(麻酔科,
研究部外者)に依頼し、匿名化対応表は作成しない。匿名化されたデータはパスワ
ード保護機能を有する USB で保存し、診療科長の鍵付きロッカー内で保管する。
また、研究終了後は USB に保存された全データを診療部長監視のもと完全に消去
する。
7.被験者に理解を求め同意を得る方法
研究計画書をホームページに掲載し、被験者からの問い合わせに適切に対処する。
8.知的財産権
本研究の成果は,埼玉医科大学総合医療センター産科麻酔科に帰属する.
9.利益相反
利益相反なし
10.研究組織
【研究責任者】
照井
克生
(産科麻酔科,診療部長,教授)
【研究代表者(申請者)】
加藤
梓
(産科麻酔科,助教)
【共同研究者】
田村
和美
(産科麻酔科,診療副部長,助教)
松田
祐典
(産科麻酔科,助教)
吉松
文
(産科麻酔科,臨床フェロー)
【連絡先】
埼玉医科大学総合医療センター
産科麻酔科
(049-228-3834)
2012.7.26 様式改訂