4月 19 日 月曜朝会 校長講話 「校訓 自立と共生」 玄関に掲げてある「鯉」の絵を見ましたか。この絵は、荒川区出身の片岡鶴太郎さん が汐入東小学校の開校を祝って、学校に寄贈してくださったものです。 この絵の中には、教育目標「ともにかがやく」と一緒に、 「自立と共生」という言葉 が書かれています。 今日は、この校訓「自立と共生」について話します。 校訓とは、学校の根本となる考え方である理念を、学校の中だけでなく、周りの多く の人にも、言葉できちんと示すものです。 一人ひとりが「自立」して自分の考えと生き方をしっかりもっていなければ、「とも にかがやく」という汐入東小学校の教育目標にたどりつくことはできません。他の人と とともに頑張れるためには、自分の考えをもち、正しいことと間違ったことを判断する 力をもっていなければなりません。これは「自立」です。 自立している子どもが、結びつきをもって一緒に生活することによって「ともにかがや く」世界ができます。結びつきをもって、ともに生きることが、「共生」です。 つまり「自立と共生」は、 「ともにかがやく」という教育目標の土台になる言葉です。 低学年の皆さんには、今は難しいかもしれませんが、これから汐入東小学校で学んで いく中で、先生、主事さん方、お家の皆さん、地域の皆さんと一緒に、この意味を理解 していってください。 さて、はじめの鶴太郎氏の絵にはなぜ「鯉」が描かれているかの話に戻ります。 第一に、「鯉の滝昇り」という言葉があります。鯉は、激流をさかのぼり、障害を克 服できる魚と信じられ、大きな目的を成し遂げる強さや勇気をもつもののシンボルとな っています。汐入東小学校の子どもたちは、様々な困難や苦労にも負けずに、力強く生 きていって欲しいとの鶴太郎氏の願いがこめられています。 第二は、鯉は、縄張りをもちません。だから、鯉同士のけんかはないとのことです。 一匹一匹がそれぞれに生きています。でも、鯉は群れをつくっています。「鯉」という 魚は、自立していて、それでも、多くの仲間と一緒に生きる、つまり「共生」できる魚 なのです。鶴太郎氏は、汐入東小学校の校訓「自立と共生」につながる「鯉」の絵を皆 さんに贈ってくださったのです。 感謝して、その意味を語りついでいきましょう。 この話を聞いて、正面玄関の絵を見つめてみてください。鯉は、皆さんにもっともっ といろいろなことを語りかけてくれるはずです。
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