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「ワイヤレスM2M回線」導入事例
ヒビノ株式会社 様
創業 : 1964年11月13日
住所 : 東京都港区港南3-5-14
事業概要 : 業務用音響機器の販売、システム設計及び施工、メンテナンス
映像ディスプレイ及び周辺機器の開発・製造・販売
コンサート・イベント音響システム、映像システムの企画立案、機器貸出、オペレート
コンサート・イベントの録音、中継、トラックダウン、オーサリング
「ユニバーサル型LED防災ボード」に
KCCSのワイヤレスM2M回線を採用
~自然災害など緊急情報の迅速な伝達に貢献~
コンサートやイべントなどで利用される音響システムや
差 し 替 え
LEDボード。その販売やレンタルなどを行うヒビノ
株式会社(ヒビノ)は、天気予報やニュース、地震・津波
などの緊急情報を素早く自動表示する「ユニバーサル
型LED防災ボード infoLED」(以下、LED防災ボード)を
開発した。通信回線には京セラコミュニケーション
システム株式会社(KCCS)のワイヤレスM2M回線を
採用。KCCSが開発したルータ自動再起動機能により、
安定した通信が確保される仕組みを構築している。
(右から)
京セラコミュニケーションシステム株式会社
ネットワークソリューション営業部 ネットワークソリューション営業課 課長 市川 稔
ヒビノ株式会社
ヒビノGMC 総務事業企画本部 R&Dセンター 担当部長 鈴木 泰男氏
京セラコミュニケーションシステム株式会社
コミュニケーションサービス事業部 サービス部 ネットワークサービス課 三浦 慎也
背景・課題
緊急情報を素早く自動表示する
「ユニバーサル型LED防災ボード」
を開発
光回線は幹線から引き込むのに
工事を必要とし、無線による通信
が不可欠だった
選定のポイント
ネットワークに関する
豊富な経験とノウハウ
ヒビノの要件に適した
通信環境を迅速に提案
導入効果
リモートで、表示内容の更新や
カメラ監視、メンテナンスに必要な
ログデータを取得
万が一のトラブルに備え、
ルータ自動再起動機能を実装し、
安心・安定した通信の確保
「ユニバーサル型LED防災ボード」の運用概要図
KYOCERA Communication Systems
背景・課題
表示ボード提供企業としての社会的使命から開発を決定
コンサートやイベントでは 、さまざまな音響
国内外の店舗外壁、野球場の外野フェンスなど
得なかった。
システムやLEDボードなどの映像機器が使われ
で使われるLEDボードなどの開発や販売などを
このような状況下で、ヒビノでは経営層が「災害時
ている。ヒビノは業務用音響機器の販売・
手掛けている。「私たちのLEDディスプレイ・
にこそ、情報を広く伝えるものが必要である」と
シ ステ ム設 計 、L E Dディ ス プ レ イ ・ シ ステムの
システムはコンサートやTV放送などで使われる
判断し、LED防災ボードを開発することにした。
開発・製造・販売、コンサート・イベントの音響・
ことが多く、色の再現性や適切な精細度を特に
そこでは、表示ボード提供企業としての社会的
映像サービスまで「音と映像のプレゼンテーター」
追求して開発しています」と語るのはヒビノ
使命を強く意識し、電力供給が途絶えても一定
というコンセプトのもと、あらゆる分野で実績を
ヒビノGMC 総務事業企画本部 R&Dセンター
時間は情報提供が可能であること、聴覚障害者
持っ て いる 。例 えば 、年末 恒例の 歌謡番組の
担当部長の鈴木 泰男氏だ。
や色弱者の方、日本語に不慣れな外国の方など
バックボードや国立競技場のさよならコンサート
2011年の東日本大震災直後、電力供給の問題
にも理解できることを基本にして、「ユニバーサル
のLED大型表示ボード、渋谷ハチ公前交差点
やコマーシャルの自粛などで、ヒビノが納めた
型LED防災ボード」の開発を始めた。
などの大型商業ビルや大手衣料品チェーンの
LEDディスプレイはことごとく消灯せざるを
選定のポイント 品川駅港南口に設置が決定、無線による通信が不可欠の要件に
に必要なログデータの取得、カメラ監視を行える
打ち合わせを受けて、ヒビノではKCCSの
表示し続けられる低消費電力、文字だけでなく
ようにした。
ワイヤレスM2M回線の採用を決め、VPNルータ
アイコン表示が可能な精細度と色弱者の方でも
こうした機能を備えた LED防災ボード1号機は
の設定までの通信関連の工程をKCCSに依頼
判別できるフルカラー、平常時でも防災をはじめ
港区に納入され、品川駅港南口「ふれあい広場」
した。KCCSに決めた理由について鈴木氏は、
とするメッセージ表示ができることなどを要件と
に設置されることになった。そこで大きな問題に
「対応が非常に速かったこと。そしてネットワーク
した。さらに、J-ALERT(全国瞬時警報システム)
なったのが通信回線だった 。「当初、光回線を
に関する豊富な経験やノウハウを持っていたこと
を装備し緊急地震速報、津波情報、防災気象
予定していましたが、幹線から引き込むのに公園
です。私たちはネットワークに関する専門的な
情報に加え、国民保護情報については日本語・
の敷石を剥がすなどの工事が必要なことが
知識があまりなかったのですが、さまざまな場面
英語・中国語・韓国語を瞬時に自動表示させると
分かり、急きょ無線に切り替え、KCCSに相談を
で的 確 に 対 応 して いた だ ける と 判 断 しお願 い
ともに、リモートで表示内容の更新やメンテナンス
持ち掛けました」(鈴木氏)。
しました」と話す。
開発にあたっては、バッテリーでも24時間程度
導入効果
KCCSのワイヤレスM2M回線を採用し、ルータ自動再起動機能を実装
依頼を受けたKCCSでは、ヒビノの機能要件・
させたところ、通信が途切れたままになってしまう
ならないかとKCCSに相談したところ、KCCSが
設置要件を検討し、最適な通信環境を目指して、
ことがあった。「再接続には、ルータの再起動が
プログラムを開発してくれることになりました。
最も繋がりやすくエリアも広域である3G回線と
必 要 で す 。 そ こ で 、一 定 期 間 接 続 を認 識 で き
プログラム完成後、再度テストを行ったのですが、
通信制御に欠かせない機能となるグローバル
なかった場合、自動的に再接続するプログラムを
自動的に再起動し正常に接続されたのを見て、
固定IPサービスを提供した。
作り込み、システムに加えました。これにより、
これで安心だと胸をなで下ろしました」(鈴木氏)。
「構築では、セキュリティや利用の仕方も考慮に
万が一トラブルが起きても安心してお使い
ヒビノでは今後、LED防災ボードの採用を他の
入れ ながら 作業 を進めま した 。設置場 所には
いただけるようにしました」と説明するのはKCCS
自 治 体 に 働 き か ける ととも に 、 避 難 所 に 指 定
普段は人が行かず、コントロールボックスも
サービス部 ネットワークサービス課 三浦 慎也だ。
されている施設やパブリックスペース、公共性の
開けないので、ルータに万一トラブルが起きても、
2014年5月、港区や警察、消防などの関係者が
高い遊園地や娯楽施設、騒音で声が聞き取り
自動復旧できるように念には念を入れて
出席して点灯式が行われ、LED防災ボードの
にくい駅周辺など、さまざまな場所への納入を
チューニングをしました」と語るのはKCCS
品川駅港南口ふれあい広場での運用が始まった。
目指していく考えだ。
ネットワークソリューション営業部 ネットワーク
ヒビノでは今後、港区と連携しながら、運用の中
KCCSでは、今後も信頼性・安定性の高い
ソリューション営業課 課長 市川 稔だ。
で出てくる課題を明らかにして、LED防災ボードを
サービスを提供し、M2Mビジネスの支援を行って
ヒビノでは、製品完成後に自社で2週間、実運用
改善し、次の展開につなげていく予定だ。
いく。
状態でランニングテストを行った。テストの中で
「振り返ってみると、一番大変だったのはランニン
電圧が低下した非常に劣悪な環境を作って動作
グテストでトラブルが発生した時でした。何とか
本事例の詳細は ⇒ http://www.kccs.co.jp/case/1401/index.html
KCCSカスタマーサポートセンター
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KYOCERA Communication Systems
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2014-1