アクセサリーも年功序列 ?! (M先生) マナー講座の第1回目は、華やか

アクセサリーも年功序列 ?!
(M先生)
マナー講座の第1回目は、華やかに真珠のネックレスのお話から始めましょう。
真珠のネックレスは古来よく母から娘に贈られるもの、わたしも母からもらったパールを
今も大切に使っています。
昼間にキラキラ光る宝石を付けるのは、昔から下品なこととされているので、光を内側に
秘めた真珠は、日中に付ける宝石としては最適です。お葬式の際などにも、結婚指輪と真珠
のネックレスだけは、付けることが許されています。ただし二重三重のネックレスは、不幸
が二重三重になるといけないということで、マナー違反になります。結婚式の場合は、喜び
が二重三重になるからよい、という説と、何度も結婚することになっては大変だからだめと
いう説と両方あるようです。
皇室では、皇后様が二重のネックレスをしているときには、雅子様も紀子様も、一連だけ
のネックレスにするそうです。アクセサリーも年功序列、目上の人を超えて付けてはマナー
違反です。 制服の下にこっそりアクセサリーを付けている人がもしいたら、今の内にそっと
はずしておきましょう。
声かけはマナーの基本
(F先生)
今日は職員室や廊下でのマナーについて考えてみましょう。
職員室に用があるとき、ある生徒はカバンを入り口横に置き、先生をお呼びし、先生が来
られたら廊下に出て、お話をします。
また、ある生徒は、カバンを肩にかけ 両手に荷物を持ったまま先生をお呼びし、先生がい
らっしゃると、ドアをふさぐようにその場で長話をします。
どちらが人に迷惑をかけず失礼にならない態度か、皆さんにも分かりますね。
カバンは廊下に置き、オーバーコートなどは脱いで手にかけて先生をお呼びする、そしてお
話は廊下で、というのが、正しいマナーです。
また、廊下で先生とお話しするときは、カバンなどの荷物は足下に置き、身だしなみや姿
勢を正してお話ししましょう。よく、両足でカバンを挟んでお話をしている生徒を見かけま
すが、これは大変なマナー違反です。
廊下や階段でお掃除をしてくださっている方たちにを見かけたら、笑顔で「ありがとうご
ざいます」と声をかけてみましょう。礼儀正しく優しい声かけは、何よりもすてきなマナー
の基本なのです。
1 秒 の 心 遣 い
(T先生)
今日のポイントは「一秒の心遣い」です。
お客様をお茶でもてなす時、茶碗を片手で持って、ただ「ハイッ」と渡すのと、もう片方
の手をすっと添えてお茶碗をいったん置き、「どうぞ」とすすめるのでは、どちらが気持ちい
いでしょう。というよりもどちらのお茶がおいしそうですか。
片手でお茶碗をぽんと置くのでなく、もう片方の手を添える、これが「一秒の心遣い」で
す。相手への敬意を表わす小さな、それでいて最大の表現なのです。
両手でちょっと勧める時に、ほんの一秒、間ができます。このたった1秒の間があるおか
げで、心がこもるのです。この1秒をおろそかにしてはいけません。
これはいろいろな場面で使えそうです。
挨拶をする時ぺこぺこ頭を下げるのでなく、ほんの1秒、相手の姿を見てお辞儀をすると
か、テストや通知票を早くもらいたい心を、1 秒だけおさえて、片方の手を添えていただくと
か。それだけで、その場が、落ち着いた心地よい空間になりそうですね。
-1-
「ありがとう」 は人間関係の潤滑油
(T先生)
今日は、「ありがとう」の大切さについてお話したいと思います。
先日、私が読んだ本の中にこのようなことが書かれていました。
「マナーとは、気持ちよく楽しく生活する為の決まりごとです。お店で店員さんに品物を探
してもらったり、包んでもらったりしたら、『ありがとうございます』、クラスメイトが落し
物を拾ってくれたり、宿題をおしえてくれたりした時も『ありがとう』、 『ありがとう』と
言われてイヤな気分になる人はまずいません。皆さんが誰かに何かしてもらって『ありがと
う』と言えば、相手は笑顔を返してくれるでしょう。
『ありがとう』は人間関係の潤滑油です。
言えば言うほど、ギスギスした感情から遠く離れることができます。」
皆さんいかがでしょうか?どんな些細な事でも「ありがとう」と相手に伝えていますか?
相手に感謝し、その気持ちを伝えることで、お互いにすがすがしい気持ちになるでしょう。
気持ちよく楽しく生活する為に、私も「ありがとう」という感謝の言葉をきちんと相手に
伝えるよう心掛けています。皆さんも「ありがとう」という感謝の言葉をいつも使えるよう
に心掛けましょう。
食事中に髪にさわるのはマナー違反です
(M先生)
「音を立てて食べてはいけない」これは洋食も和食も同じです。ただ、和食の場合、おそば
をすすって食べることはマナー違反ではありません。もそもそしずしず・・・とおそばを食べ
いき
るのは、粋ではありません。
口に食べ物が入ったままで話してはいけないのはもちろん、話す場合も、注意が必要です。
話題にしてはいけないとされているのが下品な話、また、どの政党を支持しているか、どのプ
ロ野球チームがいいかなど、熱が入りすぎて不愉快になってしまいそうな話題も避けたほうが
よいとされます。
ひじ
はし
テーブルに肘をついたり、髪にさわったりしながら食べてはいけません。どれにしようかお箸
をうろうろさせること(迷い箸)、お料理を刺して食べること(刺し箸)もだめ。和食の場合、
こばち
わん
お皿を持って食べてもよいのはお刺身の小皿、小鉢、ご飯のお茶碗やお汁のお椀どんぶりなど。
お刺身や焼き魚のお皿、揚げ物のお皿、大きなお皿は持ってはいけません。
おかしら
尾 頭付きの焼き魚は、上の実を頭の方からしっぽに向かって食べていき、上を食べ終えたら
頭を押さえて中骨を外して下の実を食べます。外した中骨はお皿の向こう側に置くとよいでし
ょう。
にぎり寿司は一口で食べるのが基本ですが、無理そうなら、先にご飯の部分を半分食べて残
りをネタにくるんで食べます。
「なんか」はNGワード !?
(W先生)
マナーの本の中に、相手を不快にさせる NG ワードが挙げられていました。その中に「な
んか」というものがありました。言葉を発する最初に「なんか」をつけるのです。私は大学
生の時に、自分の口癖がこの「なんか」であることに気が付きました。私は直す決心をし、
私が「なんか」を言ったら、友達にしっぺを一回してもらいました。結局直りませんでした。
今でも使ってしまいます。でもこの言葉は NG ワードに載ってしまうくらいの言葉なのだか
ら、これを機会に直してみようと思います。皆さんも、自分の口癖の中で、他の人を不快に
させている言葉がないか、考えてみてください。
-2-
「いただきます」「ごちそうさま」は感謝の気持ちで
(M先生)
あけましておめでとうございます。
年末・年始は、何かと食べる機会が多かったのではないでしょうか?
そこで、今日は食事のマナーの中で、基本的ですが私が大切だと思っていることについて
お話したいと思います。
それは、食前・食後の「いただきます」、「ごちそうさま」という挨拶です。
皆さんは、これらの挨拶の意味について考えたことがありますか?
「いただきます」は、目の前にある食事を食べますと、ただ宣言しているわけではありませ
ん。私たちが毎日食べているお米、肉、魚、野菜などこれらは皆生きていました。私たちの
・ ・ ・ ・
命は様々な動植物の命をいただくことによって成り立っているのです。
「いただきます」には、
そういった自然への感謝の気持ちが込められています。
また、「ご馳走」の「馳」は漢字で馬偏に他という字の右側を書いたもの、「走」は走ると
いう漢字です。「馳」「走」共に走るという意味をもちます。つまり、「ごちそうさま」は食事
を用意するために走り回ってくれた全ての人たち(生産者、流通・加工に携わった人たち、
そして食事を用意してくれたお父さん・お母さん)に対する感謝の気持ちを表した言葉です。
この 2 つの挨拶は大変意味のある言葉であり、素晴らしい日本の習慣だと思います。ぜひ、
この挨拶を習慣にしてください。
「江戸仕草」に学ぶ
(K先生)
コマーシャルなどで紹介されていたので、
みなさんは「江戸しぐさ」を知っていますか?
知っている人もたくさんいるかもしれません。
文化文政の頃、江戸には推定 100 万人以上が住んでおり、ロンドン、パリをしのぐ世界最
大の都市だったといわれています。全国から出てきた習慣も気風も違う人々がトラブルを避
け、気持ちよく暮らすためのルールや工夫が自然に生まれてきて、それが「江戸しぐさ」に
なりました。「江戸しぐさ」の一つ一つをじっくり見ていくと、そこには相手に対する思いや
りの心の表れが感じられます。現在そういったしぐさができる人を見かけると、とても「粋
だな」「素敵だな」と思います。
道で行き交うときに肩を後ろに引き体を斜めにしてすれ違う「肩引き」や、雨の降る日に
こちらの傘のしずくが相手にかからないように傘を少し傾ける「傘かしげ」などのしぐさを、
皆さんも実践してみませんか? 我先にと自分のことしか目に入っていない人というのは、
はたから見ていてとっても格好悪いものですね。
自分の心にゆとりと思いやりの心を持って、「田舎しぐさ」ではなく「江戸しぐさ」を身に
つけて「粋」な人になりましょう。
ちなみに、「渋滞学」を研究している西成活裕准教授によると、大勢の人が狭いドアを通っ
て一斉に外に出るとき、「競い合う」場合と「譲り合う」場合でどちらが速く出られるかの実
験を行ったところ、
「譲り合う」場合の方が速く出られるという結果が告されているそうです。
「みんなが損をして得をとることを学べば、住みやすい社会になる」と彼は言います。思い
やりの心を持って譲り合えば、社会はもっと住みやすくなり、効率化にもつながるのです。
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「降らずとも傘の用意」・・・・・利休七則
(N先生)
みなさんは、利休七則について何か聞いたことはありますか?利休七則とは、茶道を大成
した千利休が説いた、茶の湯における7つの原則的な教えです。この教えには、茶道の世界
にとどまらず、普段の私たちの生活においても意識しておきたい教えが含まれているように
思えます。具体的には次のような教えです:
「茶は服のよきように点て、炭は湯の沸くように置き、花は野にあるように、さて夏は涼し
く冬は暖かに、刻限は早めに、降らずとも傘の用意、相客に心せよ」
この教えには、様々な解釈がありますが、一例を紹介したいと思います。
1則の「茶は服のよきように点て」は、お客に喜ばれるよう、おいしいお茶をたてましょう、
という意味、第2則の「炭は湯の沸くように置き」は、お湯がきちんと沸くよう、上手な炭
のつぎかたを学べ、すなわち準備、段取りの要となるツボをしっかり抑えなさい、というこ
とです。第3則の「花は野にあるように」は、花は自然にあるよう生けなさい、つまり野に
咲く花の美しさと、自然から与えられた命の尊さを大切に、ということ、第4則「夏は涼し
く、冬は暖かに」は、物理的な夏の暑さ、冬の寒さに対抗できる強靭な精神力を持ち、気持
ちの上で心地よく感じるようつとめなさい、ということ、第5則の「刻限は早めに」は、文
字通り、時間にはゆとりを持って早めに行動せよ、ゆとりとは時間を尊重することである、
という意味です。第6則「降らずとも傘の用意」は、どんなときにでも落ち着いて行動でき
る心の準備を怠ってはならない、ということ、そして、最後の「相客に心せよ」とは、お茶
席にて一緒になった客同士、お互いを尊重しあい、楽しいひと時を過ごすようにつとめよ、
ということです。
心にゆとりを持つこと、他者の気持ちを考え、自然環境や周りの人間関係を尊重することの
大切さを説いたこの教えは、私たちの生活にも深く根付いているものと思いませんか?ごく
当たり前のことだ、と思われるかもしれませんが、「言うは易く、行なうは難し」です。少し
ずつでも実践できるようつとめましょう。
相手を思いやり気遣う言葉遣いを
(H先生)
おはようございます。皆さんはどんな女性を気品があって素敵だと思いますか?言葉は財
産と言われてます。美しい言葉を話す人は素敵です。でもなぜか、きれいな言葉づかいとそ
つのない身のこなしであっても、失礼ながら、気品がある人とは思えないことってあります
ね。
言 葉は大切ですが、それ以上に、その人の生き方すべてがその人の品格をあらわしている
からなのだと思います。つまり言葉の前にまず心があり、言葉のあとに実際の行動があって
初めての人の言葉が美しく輝き始めるからです。
皆さんは、今この一瞬一瞬、自分を磨くためにこの晃華学園で学んでいます。まずは、相
手を思いやり、相手を気遣う言葉を選んで使ってください。優しい言葉を使うように心がけ
てくさい。目上の方には「~です」、「~ます」を使って話しましょう。
人間は自分が丁寧な扱いを受けたと感じたときに嬉しくなる生き物です。毎日の生活の積
み重ねの中で、どうぞ丁寧な物言いを心がけ、たとえ親しい友人同士でも、声高に、乱暴な
言葉を使うことが下品だと意識してきてください。
あなたが丁寧な言葉を使い始めると、あなたの周りの人たちがあなたを丁寧に扱うように
なはずです。ぜひ、ためしてみてくださいね。
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