close

Enter

Log in using OpenID

たったひとつのたからもの

embedDownload
多様な考えや価値観を引き出すことで,個人及び集団の考えを発展させた事例
主題名 精一杯生きる
資料名
たったひとつのたからもの(出典:「心つないで 2」 教育出版)
第2学年 3-(1)生命の尊重
1 本時の目標
秋雪さんが家族とともに精一杯生きたことへの共感を通して,自分の生命を精一杯生きようとする心情を
培う。
2 評価の観点
生命の尊さについて理解を深め,精一杯自分の命を輝かそうとする気持ちをもっている。
他者(家族)とのかかわりから,生命の大切さについて考えている。
3 主題設定の理由
(1) ねらいとする価値
指導内容3-(1)では,「生命の尊さを理解し,かけがえのない自他の生命を尊重する」ことをねらい
としている。生命はかけがえのないものであり,生命を尊ぶことは限りある生をもてる限りの力で精一杯生
きることである。しかし,中学2年の時期は,学校生活に慣れ,伸び伸びと学習や生活を謳歌する一方,精
一杯生きるという価値から離れやすい時期であるともいえる。震災以降,生命の大切さは,中学生にもより
身近な話題となっているが,「精一杯命の炎を燃やす大切さ」をこの時期の生徒に共感させたい。
そこで,命を大切にして生きるとはどういうことかを考えることをとおして,今ここにある自他の生命を
尊重し,慈しみながら,精一杯生きようとする自覚を深めたいと考え,本主題を設定した。
(2) 資料について
本資料は,先天的なダウン症障害と心内膜床欠損症をもつ加藤秋雪さんの思い出を綴った母浩美さんの手
記をもとに作成されたものである。生後1年しか生きられないと宣告されながらも,様々な困難を乗り越え
成長していく秋雪さんとの6年間を大切に過ごした母親の思いをとおし,人の幸せや生命の尊さについて考
えさせてくれる資料である。
「人の幸せは命の長さではない」という医師の言葉,
「常に全力疾走していた秋
雪の命が『精一杯』を教えてくれた」ということに対する母からの「ありがとう」という言葉は,生徒の共
感を得られるであろう。また,それを自分の生と比較することで,かけがえのない生命に対する自覚を深め
ることができると思われる。
4 指導と評価の計画(本時の展開)
過程
導
入
学習活動と主な発問
学習の様子を見取る視点
指導上留意点
1 自分の大切な人について考える。
○あなたには,大切な人がいますか。
◇「大切にする」とはどういうこ ○本時のねらいとす
・CM映像を見て,「たったひとつのたから
とか考えている。
る価値について方
もの」について学習することを知る。
向付けを行う。
2 資料を読んで,母親の心情の変化につい
て考える。
展
開
前
○ダウン症と心内膜床欠損症の合併症を知 ◇不安を乗り越え,秋雪さんの障
ってからの母親の気持ちはどうだったか。
害に向き合う,母親の覚悟を理
解している。
○初めて立って歩いた秋雪さんを見たとき ◇困難を乗り越え,「すばらしい
の母親の気持ちはどうだったか。
こと」がある喜びに共感してい
る。
3 「たったひとつのたからもの」という写
真のタイトルに込められた母親の思いか
ら,秋雪さんの命について考える。
◎6年という短い人生だった秋雪さんは
幸せだっただろうか。
段
◇「幸せとは」
「生命を大切にす
る」とはどういうことか考え
ている。
○生命の危険と隣り
あわせの生活の大
変さを理解させる。
○精一杯努力して実
らせる秋雪さんと
母親の喜びに共感
させる。
○「幸せ」につい
て多様な価値
観を引き出す。
精一杯生きる
ことの尊さに
気付かせる。
☆期待する反応がみられなかった場合の指導
・なぜ「たったひとつのたからもの」というタイトルなのか考えさせる。
・「人の幸せは,命の長さではない」という医師の言葉にふれる。
展
開
後
段
終
末
4 再度CMを見ることで,精一杯生きた秋
雪さんに対する「ありがとう」の意味を考
え,今までの自分を振り返る。
○これからの人生をどのように生きていこ ◇自分はこれからどう生きてい ○「ありがとう」とい
うと考えるか。
きたいか,自分の言葉で思いを
う言葉から,自他と
書いている。
の関わりあいにも
目を向けさせ,自分
だけの生命ではな
☆期待する姿がみられなかった場合の指導
いことを自覚させ
・「ありがとう」という言葉から,秋雪さんが母親に教えてくれたことを考え
る。
させる。
○これまでの自分の
生き方を振り返ら
せる。
5 友達の感想や教師の話を聞いて,精一杯 ◇価値の自覚を深めている。
生きることに対する関心を広げる。
5 学習指導と評価の様子
(1) 道徳的価値の自覚を深めるために行った言語活動について
「秋雪さんは幸せだっただろうか。」という中心発問に対し,その根拠となる理由を伝え合う活動を位
置付けることで,「幸せ」についての多様な考えや価値観を引き出し,個人及び集団の考えを発展させ,
ねらいとする価値の自覚を促す。
(2) 生徒の変容の様子
「秋雪さんは幸せだっただろうか」という中心発問に対して,多くの生徒が幸せだったと答え,「両親
に愛され見守られていたこと」「6年間,精一杯生きたこと」等をその理由に挙げていた。幸せではなか
ったと答えた生徒は,「6年間しか生きられなかったこと」をその理由に挙げていた。「幸せかどうかは
何で決まるのか」とそれぞれの考えを伝え合う中で,「幸せとはどのくらい生きるか」ではなく「どのよ
うに生きるか」であると考えを深めることができた。
展開後段の「これからどのように生きていきたいか」という発問には,「精一杯生きていきたい」「一
日一日を大切に価値あるものにしたい」「後悔しないように生きたい」「生きていることに感謝し,前向
きに生きていきたい」等の記述があった。命を大切にして生きるとはどういうことかを自覚し,自分自身
の生き方を見つめなおすことができたと思われる。
(3) 継続する事後指導
・本時の感想を,学級通信を通して生徒や家庭に通知し,家庭での話題にしていく。
・精一杯頑張ろうとする気持ちを大切にするように,日常生活の中で支援する。
・学校生活で精一杯活動している場面を取り上げ,認め合う機会を設ける。
Author
Document
Category
Uncategorized
Views
13
File Size
229 KB
Tags
1/--pages
Report inappropriate content