法とジャーナリズム <第 3版

序にかえて――言論法(情報法)
とは何か
本書は表現の自由に関わる法領域を、ジャーナリズムと法の双方の観点から
考察した、「言論法」の体系的な概説書である。主にマスメディア関連や情報
に関わり合いのある法・倫理のあり方を扱うことから、「
(マス)メディア法」
とか「情報法」とも呼ばれている法分野である。
もちろん、研究者や学生を念頭において書かれたものであるが、同時に、取
材・編集・報道・制作の一線で活躍するジャーナリスト、印刷や流通、映画・
放送や通信に従事する人、さらに図書館司書や博物館学芸員などが、業務に関
わるさまざまな問題に直面した際に、少しでもその問題解決のための参考にし
てもらえるように心がけた。
インターネット上の表現をめぐってさまざまな人権侵害が生じたり、地上デ
ジタル放送など新しいコミュニケーションの形態が毎年のように生まれるな
か、情報のデジタル化にどう向き合っていけばよいのか、メディアをどのよう
に規定するか、一般市民の表現の自由をどのように保障し、あるいは行き過ぎ
を戒めるのかについては、課題が山積している。しかも、その変化のスピード
は速く、立ち止まってじっくり考える暇がなかなかとれない状況にある。
そうしたなかで2000年前後から、表現の自由に関する法律が相次いで制定さ
れてきた。情報公開法は市民の知る権利を実質的に保障し、表現の自由の枠を
広げるものであるが、一方で、新たな社会状況に対応するために作られた法
が、結果的にメディアや市民の表現の自由を狭める可能性も指摘されている。
特定秘密保護法や、インターネット上のプロバイダーに関する法律、個人情報
保護に関する法律群がそれにあたる。
さらには、子どもポルノやヘイトスピーチに対し、より強力な法規制がなさ
れたり、それを求める声が強まってきている。そしてこれらに対し一般市民の
反応はむしろ規制を支持するようにさえ思えるし、有識者も反対する市民やメ
ディアに対して冷淡な対応をとることが少なくない。さらにメディアのなかで
すら対応が分かれ、「醜い表現」や「悪いメディア」は規制されて当然との考
え方が増えてきている。
これらの次々生まれる新しい状況に対し、どのように問題を整理し、具体的
に対処していけばよいのか、そのためにも表現の自由の基本的な知識と問題ア
-3-
プローチの方法を身に付けておくことが現代人には求められている。本書のな
かで、個別問題の知識や結論よりも問題解決に向けての考え方に、より説明の
ページを割いたのはそうした理由からである。
憲法や民法、あるいは刑法などと違って、言論法(情報法)という固有の法
律がないことはいうまでもない。全体を通じて、新しい法分野であるだけに、
既存法の法解釈とともに立法・行政政策を考えねばならないこともあるだろ
う。それだけに、この法領域を学ぶには、さまざまな知識を総動員する必要が
ある。表現の自由を中心に据える限り、大きな括りでは公法と呼ばれるカテゴ
リーに分類されることが多いが、当然、民法や会社法といった私法の法律もよ
く顔を出すし、国内法に限らず、国際法の知識も必要である。国際人権法の1
つとして言論法を捉える姿勢である。
さらに、日々動くメディア状況に対応していかなければならないために、技
術的な側面にも気を配らなくてはならない。また、純粋な法律解釈だけでな
く、社会における言論・報道機関の役割といった社会学的な要素も重要である
し、だからこそ「言論」というワードにこだわる必要がある。そして、メディ
アの状況を考えるにあたっては、これまで主に注目されてきた編集面だけでな
く、その経営面からの考察も加えた。
表現の自由や権利を考える場合、すべて法律だけで問題が解決するとは限ら
ない。むしろ、倫理やモラルが問題解決の処方箋として活用されることが多
い。具体的には、プロフェッショナルとしての職業倫理や報道機関の自主規制
といった形で現れることになる。しかもそうした行動規範や基準は、社会の動
きに応じて日々変化するものも多い。
こうした対象領域の広がりや流動性は、学問としての言論法の難しさである
とともに、最大のおもしろさである。ひとりでも多くの方に、表現の自由の大
切さとともに、ジャーナリズムと法の関係を考えることの楽しさに触れていた
だければと願う。
法を学ぶ場合の基本は、理論と実際の双方に目配りをすることである。言論
法の分野でいえば、法理論とジャーナリズムの現場の状況ということになる。
本書の第1の特徴は、単なる法律解釈や判例紹介にとどまらず、現場でその法
律がどのように運用されているか、課題があるかに触れている点である。でき
る限り具体的な事例、それも現在進行形の状況を題材に、その歴史的背景を探
-4-
ると同時に、法的状況を把握し、必要に応じて処方戔を示すことを心がけた。
もちろん考える時の基本は、現行法規定と判例である。したがって、ページ
が許す限り、根拠法や参考となる判例を掲載した。これが第2の特徴である。
本書で扱うような法令は、残念ながら小型の六法全集などには掲載されていな
いものが多いし、判例集も他の法分野のように豊富ではない。それだけに、ハ
ンディさを保ちつつ、最低限「これ1冊」ですむような工夫を試みた。
その1つが、左右ページ割りである。左側のページには基本的な説明を、右
側ページにはより専門的な説明と参考資料を掲載している。法律専門家や法学
部学生でなくても、左側のページはおおよそ読み進むことができるものになっ
ているはずである。さらに、理解を助けるためのグラフィックも随所に織り込
んだ。これが、本書第3の特徴である。
そして第4には、本書が現代社会に生起する表現の自由に関する諸問題をで
きる限り多く扱うなかで、基本的には「国家対個人」という枠組みのなかで表
現の自由の問題を分類して、目次だてを行っている。また、メディア形態や表
現内容に着目して、実際に問題になりやすい項目別に細分することで、必要な
箇所にすぐ行き着けるようにした。目の前の問題に対応しやすくするための工
夫である。
最後に改めて、表現の自由を考えるうえで、もっとも大切なこととして、多
様な価値観を知ることを挙げておきたい。情報を送る側と受けとる側、見たい
側と見たくない側、知りたい側と知られたくない側、取材・報道する側とされ
る側、情報を収集・利用する側とされる側――往々にしてその利益は衝突し、
場合によってはその人の人生を大きく左右したり、国家や社会のレゾンデート
ルを揺るがすことにもなる。
だからこそ、ある一定の画一的な結論を最初から用意することもできない
し、その時々に応じて、自分の頭でそれぞれが考える力を養っていかなければ
ならない。そうした判断を、国任せにしたり、識者任せにすることは必ずしも
よい結果を招くとは限らない。自分で考える力を身に付けることこそが、安易
に法規制に頼ったり、行き過ぎた表現行為の歯止めとなり、表現の自由を大切
にすることにつながると信ずるからである。
本書が、皆さんとともに表現の自由を考えるための1冊になることを、心か
ら願う。
-5-
目
次
序にかえて
凡
……………………………………………………………………3
例 ……………………………………………………………………………6
参考文献 …………………………………………………………………………8
第1部
総論
1 民主主義社会と表現の自由 …………………………………………18
Ⅰ
表現の自由の意義と保障
18
1 なぜ表現の自由が大切なのか/2 人権としての表現の自由
Ⅱ
民主主義と言論
24
1 表現の自由の優越的地位/2 表現の自由は絶対か/
3 違憲立法審査の諸基準
Ⅲ
表現の自由と国家観
30
1 思想の自由市場と闘う民主主義思想/
2 表現の自由のパラダイム転換
2 検閲の禁止と表現規制類型 …………………………………………36
Ⅰ
表現の自由の歴史
36
1 表現の自由の源流/2 表現の自由の確立
Ⅱ
日本における表現の自由と検閲
40
1 例外と自由の逆転/2 検閲禁止の意味
Ⅲ
表現規制の類型
46
1 情報の流れ・媒体による類型/2 規制主体・理由による類型
3 取材・報道の自由と報道定義 ………………………………………54
Ⅰ
メディアの自由と権利
54
1 取材・報道の自由の法的保障/2 取材活動をめぐる規制
Ⅱ
取材源の秘匿
58
1 証言拒否/
2 ビデオテープ提出および押収・差押え
Ⅲ
報道定義と記者クラブ制度
64
1 報道もしくはプレスの定義/2
-11-
記者クラブ制度の現状と課題
4 プレスの公共性と特恵的待遇 ………………………………………74
Ⅰ
現代メディア状況と社会的役割
74
1 社会における表現の自由の状況/2 プレスの社会的役割と公共性
Ⅱ
プレスの法的・社会的特権
80
1 編集上の優遇制度/2 経営上の優遇制度
Ⅲ
メディアの公共性とメディア政策
88
1 言論公共空間の維持/2 メディアの社会的責任の要請
5 開かれた政府の実現 ……………………………………………………96
Ⅰ
情報化社会における表現の自由
96
1 知る権利の誕生/2 情報公開制度の全体像
Ⅱ
情報公開法の特徴
102
1 情報公開法の法目的と対象情報/2 適用除外情報と救済方法
Ⅲ
広がる公的情報の公開
110
1 歴史文書の保存・公開/2 各種法人の情報公開制度
6 個人情報の保護 …………………………………………………………118
Ⅰ
高度情報化と個人情報
118
1 個人情報とは何か/2 個人情報保護法の特徴
Ⅱ
個人情報運用の新たな展開
126
1 運用の実態と民間対応/2「安心・安全」社会と個人情報
Ⅲ
個人情報の集積と拡散
134
1 住基ネットと行政効率化/2 共通番号制度の導入
7 立法・司法情報へのアクセス ………………………………………144
Ⅰ
司法情報へのアクセス
144
1 裁判の公開と知る権利/2 裁判記録公開の原則と例外の逆転
Ⅱ
裁判員裁判と取材・報道
148
1 法廷侮辱による裁判報道規制/2 裁判員制度下の取材・報道規制
Ⅲ
立法情報へのアクセス
154
1 議会の公開と知る権利/2 議会報道および国政調査権
-12-
8 情報流通・頒布の自由 ………………………………………………162
Ⅰ
情報流通の自由の射程範囲
162
1 公権力による流通規制/2 社会的勢力・自主的な流通規制
Ⅱ
著作物の流通システムの保護
168
1 流通の実態/2 著作物再販制度
Ⅲ
図書館・博物館の自由
176
1 図書館と表現の自由/2 博物館と表現の自由
9 放送の自由と放送政策 ………………………………………………184
Ⅰ
放送事業の自由と規律
184
1 放送メディアに対する特殊な規制/2 ハードとソフトの分離
Ⅱ
放送番組の自由と規律
192
1 番組内容の公平・公正原則/2 番組準則と調和原則
Ⅲ
公共放送と商業放送の並立
202
1 NHK・民放をめぐる法的問題/2 所有・番組内容の規制緩和
10 サイバースペースの表現の自由 …………………………………210
Ⅰ
インターネットをめぐる状況
210
1 放送と通信の逆転化現象/2 デジタル・ネットワーク化の特性
Ⅱ
表現の自由の例外拡大
216
1 プロバイダの責任/
2 インターネット上の問題拡大と自主規制
Ⅲ
自由と責任のバランス
224
1 個人情報発信の自由度と危険性/2 アクセス規制の拡大
-13-
第2部
各論
11 国家安全保障と知る権利 ……………………………………………232
Ⅰ
国家秘密の保護と表現の自由
232
1 守秘義務と軍事秘密保護/2 有事立法と表現規制
Ⅱ
特定秘密保護法と政府監視
240
1 過去の経緯と新たな動き/2 新たな秘密保護法制
12 国家利益との衝突 ………………………………………………………250
Ⅰ
教育水準の確保と表現の自由
250
1 学校における表現の自由/2 教科書検定制度
Ⅱ
被収容者・公務員の表現の自由
256
1 被収容者の読む自由/2 公務員の意見表明の自由
13 選挙と表現の自由 ………………………………………………………262
Ⅰ
選挙活動の自由
262
1 候補者の表現の自由規制/2 選挙広告・政見放送の自由と限界
Ⅱ
選挙報道の自由
268
1 メディア媒体の限定/2 公正な報道・論評の意味
14 政治をめぐる表現の自由 ……………………………………………274
Ⅰ
憲法改正と意見の表明
274
1 国民投票運動と広報活動/2 厳しいテレビ規制
Ⅱ
政府・政党の表現行為
278
1 政府言論/2 政党の政治活動
15 社会秩序の維持と大衆表現 …………………………………………286
Ⅰ
社会秩序の維持
286
1 破壊活動に関連する表現規制/2 サイバー犯罪対策
Ⅱ
大衆表現の規制
290
1 デモ規制と基準の曖昧性/2 ビラ規制とパブリックフォーラム論
-14-
16 平等社会の実現と差別表現 …………………………………………300
Ⅰ
差別的表現の実態と国際ルール
300
1 集団的名誉毀損への対応の必要性/
2 人権差別撤廃条約による規制/3 日本の対応と立法化の動き
Ⅱ
差別表現規制の方法と課題
308
1 法規制の可能性と危険性/2 差別用語と自主規制
17 猥褻・性差別表現 ……………………………………………………314
Ⅰ
猥褻表現規制の歴史
314
1 猥褻・ポルノ表現の規制理由/2 猥褻概念の規定
Ⅱ
規制手段と限界と課題
320
1 公権力規制の問題性/2 自主規制の方向性
18 子どもをめぐる表現規制 ……………………………………………330
Ⅰ
子どもを理由とした表現規定
330
1 保護されるべき利益/2 何をどう報道すべきなのか
Ⅱ
報道の自由と救済措置の在り方
338
1 少年法61条の精神/2 ガイドライン規制および民事救済の可能性
19 広告表現の自由 …………………………………………………………346
Ⅰ
広告の自由の射程範囲
346
1 広告表現の憲法的地位/2 広告の自由の規制根拠/
3 特別なルールの適用
Ⅱ
広告規制の態様
354
1 法による規制/2 業界による自主規制/3 媒体責任の範囲
20 著作権と文化財の保護 ………………………………………………368
Ⅰ
著作権の保護領域
368
1 著作権で何を守るのか/2 著作権者の立場/
3 著作権利用者の立場
Ⅱ
デジタル時代の著作権
376
1 データデジタル化と著作権保護/2 新しい時代への対処法
-15-
21 名誉毀損と批判の自由 ………………………………………………384
Ⅰ
名誉毀損法制の基本構造
384
1 守られる名誉とは何か/2 報道範囲の拡大/
3 名誉毀損の判断基準
Ⅱ
免責要件
392
1 公共性・公益性/2 真実性・真実相当性
22 プライバシー侵害 ………………………………………………………400
Ⅰ
権利の成立と展開
400
1 プライバシー権の確立と発展/
2 日本におけるプライバシー権の権利性
Ⅱ
権利侵害の成立要件
404
1 プライバシー権侵害の要件/2 違法性阻却事由/
3 刑事事件におけるプライバシー
Ⅲ
肖像権
412
1 肖像権・パブリシティ権の概念/2 写真撮影の自由と限界
23 報道被害の規制と救済 ………………………………………………418
Ⅰ
名誉毀損・プライバシー侵害の救済手段
418
1 損害賠償と名誉回復処分/2 差止め請求
Ⅱ
事件報道免責規定と論評の自由
422
1 特例による事件報道の免責/
2 論評による名誉毀損と配信記事の責任/
3 通信社や執筆者の責任
感謝の辞………………………………………………………………………431
索引……………………………………………………………………………435
-16-
第
1講 民主主義社会と表現の自由
!
1
表現の自由の意義と保障
なぜ表現の自由が大切なのか
もし、自分の思っていることが自由に話せなかったら、どんなにか辛いだろ
う。本も読めない、映画も見られない、音楽も聴けない生活は、つまらないに
違いない。人が人であるためには、自由に見たり聞いたり、話したり書いたり
できることが大切である。
いろいろな知識を得ることによって自分を高めることもできるし、芸術を鑑
賞することで感性を磨くこともできる。閉ざされた世界で情報から完全に遮断
されてしまったのでは、自己の発達は望めないだろう。これを一般に、表現の
第
1
講
民
主
主
義
社
会
と
表
現
の
自
由
自由は「自己実現の価値」を持っているという。
また、仕入れた知識をもとに友達と議論することで、自分の考え方がより洗
練され、情報の交換によってその精度が高まっていくことは、日常の生活のな
かでも十分に実感できることだ。民主主義社会の発展には十分な審議や討論が
大切で、そのためには表現の自由が不可欠であるという考え方で、「自己統治
の価値」(自分で自分を治めること、すなわち民主制)と呼ばれる。
こうした、自由に情報を受け、求め、伝えることを、
「表現の自由」と呼ん
できたわけであるが、パフォーマンスは、好きな時に、好きな場所で、好きな
内容を、収集・発表・伝達できることが重要である。それはもし、
「政権批判
をしてもいいけど、その政権が倒れてから」「映画を上映してもいいけれど、
無人島で」といわれたのでは、そうした批判や上映が意味を持たなくなってし
まうことがあるからである。形式的に自由が与えられたとしても、表現の自由
が保障されたとはいわないゆえんである。
では、限りなく自由ならよいのかといえば、そうではないことは容易に想像
がつく。それがために、さまざまな法律によって、行き過ぎた表現行為を戒め
たり、衝突する利害を調整するための仕掛けを作っている。あるいは、経験や
常識に基づく社会ルールが存在する。
判断にあたって、法律や判例は1つの参考にはなっても、とりわけ表現の自
● 表現の自由のさまざまなかたち
たとえば平和を訴えるのに、新聞やテレビといったマスメディア以外にも、インターネット
や絵画、音楽、デモといったさまざまな表現手法が存在する。ジョン・レノンの「イマジン」
やパブロ・ピカソの「ゲルニカ」も、当時の戦争や紛争を憂いての作品である。
2003年のイラク戦争
また、
に際し「PACE
(パーチェ)
」
(イタリア語で平和)旗が
世界の多くの国の街角で掲
げ ら れ た(写 真 は イ タ リ
ア・ピエモンテ州のレスト
ラ ン。2003年9月 筆 者 撮
影)
。日常生活がすなわち
表現 行 為 そ の も の で あ っ
て、本書ではこれら一切の
表現の自由を念頭に、主に
はメディアをめぐる法と倫
理の問題を考えていくこと
になる。
● 日本の表現の自由規定
11.
3公布、1947.
5.
3施行)
日本国憲法(1946.
第21条[表現の自由] !集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障
する。
Freedom of assembly and association as well as speech, press and all other forms of expression are guaranteed.
"検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。
No censorship shall be maintained, nor shall the secrecy of any means of communication be violated.
第19条[思想・良心の自由] 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
第20条[信教の自由・政教分離] !信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかな
る宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
"何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
#国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
第23条[学問の自由] 学問の自由は、これを保障する。
第97条[基本的人権の本質] この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわ
たる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来
の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
由の規制は何が正解かをみつけるのが大変難しい。しかも、常識的な判断を持
ち出すことも、時と場合によっては大変危険である。「そんなのは表現の自由
には入らないよ」とか「そのくらいなら我慢させるべきではないか」といわれ
-18-
-19-
るような表現行為は、往々にしてその時代の社会において少数意見であった
り、弱い立場にある表現であることが多いからだ。
さらに一般論でいうならば、表現規制は「火のないところには煙は立たな
い」のであって、なにがしかの「弱み」がある場合が多い。たとえば、ポルノ
グラフィックや暴力表現がそれにあたる。また実際、そういった弱みにつけ込
んで、この際だから一気に懲らしめてやろう、といった意図をもって規制をす
る場合も少なくない。とりわけ、公権力が行う規制にそういった色彩が含まれ
ている場合、一般に反対がしづらいだけに規制傾向が強まり、まっとうな社会
的評価ができなくなる危険性が高まる。
しかしこの場合、そうした「弱い立場」の表現が規制されたあと、次にはさ
らに周辺の表現行為が攻められ、徐々に自由の範囲は縮まっていく可能性が高
第
1
講
民
主
主
義
社
会
と
表
現
の
自
由
い。しかも、一度失った自由が回復しづらい「デリケートで傷つきやすい性
格」であることも表現の自由の特色である。だからこそ、表現の自由の問題を
考える場合は、大きな想像力をもって、「もし」を考えることが期待される。
あるいは、過去の経験に即して最悪の場合を常に予測することが求められる。
そういった意味で、2000年以降に法整備が進んだ有事の際の表現規制を考え
るには、湾岸戦争やイラク侵攻における米軍等の検閲行為は参考になるし、日
本の戦前・戦中の言論状況を学ぶことも無駄ではないはずである。場合によっ
ては想像力の手助けに、小説の力を借りることも悪くはない。これらの力を総
動員して、これから先に述べるさまざまな表現の自由の問題を考えていきたい。
2
人権としての表現の自由
人権(human rights)とは、人間であればだれにでも認められる普遍的な
道徳的権利である。この道徳的権利が公平と正義の一般原則(道理)に基づく
権利であるのに対し、法的権利は法律で定められた権利である。
また、人は等しく人権(権利)を持っている一方で、人権によって課されて
いる義務も等しく負っている。「すべての人は、皆、ある権利を持っている」
とは、「われわれは、われわれの仲間である人々の権利を認め、尊重し、支持
する義務を負っている」と同義であることを覚えておかなくてはならない。
● 表現の自由に関する国際ルール
世界人権宣言(1948.
12.
10採択)
第19条 すべて人は、意見及び表現の自由に対する権利を有する。この権利は、干渉を受ける
ことなく自己の意見をもつ自由並びにあらゆる手段により、また、国境を越えると否とにかか
わりなく、情報及び思想を求め、受け、伝える自由を含む。
第18条 すべて人は、思想、良心及び宗教の自由に対する権利を有する。この権利は、宗教又
は信念を変更する自由並びに単独で又は他の者と共同して、公的に又は私的に、布教、行事、
礼拝及び儀式によって宗教又は信念を表明する自由を含む。
第20条 !すべての人は、平和的集会及び結社の自由に対する権利を有する。
"何人も、結社に属することを強制されない。
市民的及び政治的権利に関する国際規約〔自由権規約〕(1966採択、1979.
8.
4条約7)
第19条 !すべての者は、干渉されることなく意見を持つ権利を有する。
"すべての者は、表現の自由についての権利を有する。この権利には、口頭、手書き若しくは
印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の
情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含む。
#"の権利の行使には、特別の義務及び責任を伴う。したがって、この権利の行使について
は、一定の制限を課すことができる。ただし、その制限は、法律によって定められ、かつ、次
の目的のために必要とされるものに限る。
(a)他の者の権利又は信用の尊重
(b)国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護
第18条 !すべての者は、思想、良心及び宗教の自由についての権利を有する。この権利に
は、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由並びに、単独で又は他の者と共同し
て及び公に又は私的に、礼拝、儀式、行事及び教導によってその宗教又は信念を表明する自由
を含む。
"何人も、自ら選択する宗教又は信念を受け入れ又は有する自由を侵害するおそれのある強制
を受けない。
#宗教又は信念を表明する自由については、法律で定める制限であって公共の安全、公の秩
序、公衆の健康若しくは道徳又は他の者の基本的な権利及び自由を保護するために必要なもの
のみを課することができる。
$この規約の締約国は、父母及び場合により法定保護者が、自己の信念に従って児童の宗教的
及び道徳的教育を確保する自由を有することを尊重することを約束する。
主要な人権条約としては上記以外に、社会権規約(経済的、社会的及び文化的権利に関する
国際規約)
、人種差別撤廃条約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約、障害者権利条約、拷
問禁止条約、ジェノサイド条約、難民条約、強制失踪条約、国際組織犯罪防止条約、移住労働
者権利条約などがある。批准した国際条約については国内法と同様の法効力を持つ。
そして、ある種の人権は他の人権よりも重要で、「基礎的」であるとされて
いる。生きる権利は、あらゆる権利のなかでもっとも基礎的であることはいう
までもなかろう。それは、生きる権利なしには他のあらゆる権利はほとんど存
-20-
-21-
第
11講 国家安全保障と知る権利
表現の自由を制限する公的規制の形態を分類する場合、従来は一般に、国家
の安全をはかるため(国家的利益)
、社会秩序を維持するため(社会的利益)
、
個人の尊厳を尊重するため(個人的利益)――の3つが挙げられてきた。
こうした分け方は刑法が保護しようとする法益の典型的分類にならうもので
もあるが、その基本に「公(国家)対私(市民)
」の二元論的対立構造をおい
ている。ただし、今日的状況のなかで考えると、むしろ実際は報道被害に代表
されるように、メディア対市民といったかたちで「私対私」で表現の自由が問
題になる例が増えてきている。
それからすると、ここで提示した分類法は少し「古臭い」ものであるが、最
近の戦争取材規制などを考えると、古典的な公権力による表現規制類型で考え
ることも重要な意味を持つだろう。そこで、まず最初に、国家として守るべき
法益を優先させ、表現行為を制限する場合から考えてみることにしたい。
第
11
講
国
家
安
全
保
障
と
知
る
権
利
!
国家秘密の保護と表現の自由
政府が保有する情報に関しては、どの国にも共通の秘密保護制度が存在する
が、そのなかでもっともオーソドックスなかたちが「軍事・外交上の秘密」を
保護する制度である。多くの国では刑法等の一般法のほか特別法で、国の安全
を脅かすような秘密を公開することや、政府の転覆や革命を煽ったりすること
を禁止している。情報公開制度が存在する国においては、そもそも制度の枠外
● 米軍のための秘密保護
MSA 秘密保護法<日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法>(1954.
6.
9法166)
第1条[定義] #この法律において「特別防衛秘密」とは、左に掲げる事項及びこれらの事
項に係る文書、図画又は物件で、公になつていないものをいう。
第3条[罰則] !左の各号の一に該当する者は、10年以下の懲役に処する。
一 わが国の安全を害すべき用途に供する目的をもつて、又は不当な方法で、特別防衛秘密
を探知し、又は収集した者
二 わが国の安全を害する目的をもつて、特別防衛秘密を他人に漏らした者
第5条 #第3条第1項の罪を犯すことを教唆し、又はせん動した者は、第1項と同様とし、
同条第2項の罪を犯すことを教唆し、又はせん動した者は、前項と同様とする。
第7条[この法律の解釈適用] この法律の適用にあたつては、これを拡張して解釈して、国
民の基本的人権を不当に侵害するようなことがあつてはならない。
刑事特別法<日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設
及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法>
5.
7法138)
(1952.
第6条[合衆国軍隊の機密を侵す罪] !合衆国軍隊の機密を、合衆国軍隊の安全を害すべき
用途に供する目的をもつて、又は不当な方法で、探知し、又は収集した者は、10年以下の懲役
に処する。
"合衆国軍隊の機密で、通常不当な方法によらなければ探知し、又は収集することができない
ようなものを他人に漏らした者も、前項と同様とする。
#前二項の未遂罪は、罰する。
第7条 !前条第1項又は第2項の罪の陰謀をした者は、5年以下の懲役に処する。
"前条第1項又は第2項の罪を犯すことを教唆し、又はせん動した者も、前項と同様とする。
#前項の規定は、教唆された者が、教唆に係る犯罪を実行した場合において、刑法総則に定め
る教唆の規定の適用を排除するものではない。
においたり、公開の対象からはずして不開示項目の1つに挙げることが一般的
である。
日本の場合、従来は特別法による軍事(防衛)秘密保護法制と、公務員法に
よる軍事以外の秘密保護法制に分けることができた。また行政情報公開法で
も、適用除外事項として「国の安全が害されるおそれ」など防衛・外交上の国
家秘密が挙げられている。しかし2013年末に特定秘密保護法が成立し、国の秘
密をめぐる状況は大きく変わることになった。ここでは以前と以後の制度を順
を追ってみていくことにする。
1
守秘義務と軍事秘密保護
軍事秘密保護法制に該当するものとしては、!刑事特別法による米軍の秘密
日米秘密軍事情報保護協定<秘密軍事情報の保護のための秘密保持の措置に関する日本国政府
8.
10締結)
とアメリカ合衆国政府との間の協定>(2007.
第2条 秘密軍事情報の保護 一方の締約国政府により他方の締約国政府に対し直接又は間接
に提供される秘密軍事情報は、この協定の規定が当該情報を受領する締約国政府の国内法令に
合致する限り、当該規定に基づき保護される。
第4条 秘密軍事情報の秘密指定及び表示 アメリカ合衆国政府にあっては、秘密軍事情報
は、「Top Secret」
、「Secret」又は「Confidential」と表示される。日本国政府にあっては、
自衛隊法に従って「防衛秘密」に指定される秘密軍事情報は、「防衛秘密」と表示され、「防衛
秘密」に指定されない他の秘密軍事情報は、当該情報の機微の程度に従って「機密」
、「極秘」
又は「秘」と表示される。
「防衛秘密」であって追加的な表示である「機密」が付されるものには、合衆国の「Top Secret」と同等の保護が与えられる。「防衛秘密」には、合衆国の「Secret」と同等の保護が与
えられる。(以下、略)
保護の制度、"特定秘密保護法による米軍から日本に供与された防衛秘密の保
-232-
-233-
護制度、#自衛隊法による自衛隊や防衛省が固有に保持する秘密保護の制度、
$有事・テロ対策法制による国家安全上の秘密保護の制度――がある。
!"は直接的な秘密保護立法であるが、駐留米軍、供与兵器の秘密保護を目
的とするもので、直接的に日本の国家秘密を保護する法律ではない。また、!
"は直接、報道機関の取材行為が秘密探知にあたる可能性があるのに対し、#
は公務員の守秘義務を通して秘密の保護をはかるもので、報道機関は秘密の漏
示をそそのかした場合などにおいて、間接的・限定的に刑事罰を受ける点で違
いがある。これに対し、$は日本政府が保有する防衛情報を直接的に保護する
ための法制度で、その規制対象に一般市民とともに報道機関を対象に含むかた
ちをとる。なお、2007年には日米秘密軍事情報保護協定が締結され、軍事(防
衛)情報の保護法制がいっそう強化された。
● 秘密指定の強化と報道活動の規制
2007年の自衛隊法改正によって、防衛大臣は自衛隊情報を事実上、自由に秘密指定すること
、その秘密の漏洩行為については自衛隊のほか、その他の公務員、民
が可能となり(96条の2)
間関係者が従来に比して格段の厳罰で処罰されることになった。また、過失犯や未遂犯も取締
。
りの対象に追加された(122条)
防衛省における秘密は、同省の所掌する事務に関する知識及びそれらの知識に係る文書もし
くは図画または物件であって、「特別防衛秘密の保護に関する訓令」「防衛秘密の保護に関する
訓令」「秘密保全に関する訓令」の規定によりそれぞれ、特別防衛秘密、防衛秘密、秘の指定
を受けたものをいう。改正された秘密保全に関する訓令で、従来存在していた「機密」「極
秘」は保全の程度に応じ「秘」「防衛秘密」に移行している。防衛秘密を漏洩させた場合の刑
事処分は5年以下の懲役で、防衛省職員・自衛隊員のほか、防衛秘密の製造等に携わる業者等
にも適用される。なお、特別防衛秘密は MSA 秘密保護法に基づき指定されたもので、前述の
。罰則はもっとも重く最大10年
防衛秘密とは別である(2001年までは防衛秘密と呼んでいた)
の懲役である。
秘密の範囲等については、!"は法規中に別表のかたちで明文化している一
第
11
講
国
家
安
全
保
障
と
知
る
権
利
方で、#は「秘密保全に関する訓令」や通達によって「秘」指定を受けたもの
で(従来は、機密・極秘・秘の三段階に区分されていたが、2007年改正で変
更)
、省秘は10万件、200万点に達するともいわれている。また、自衛隊法の2007
年改正により、防衛大臣の権限で秘より罰則が重い「防衛秘密」の指定が可能
となったことから、対象の拡大と厳罰化が進んだ。
軍事以外の秘密保護法制は、事務次官会議申し合わせ「秘密文書等の取扱い
について」や各省庁の定める文書管理規程によって、秘密の格付けや取扱い方
法が定められている。そのうえで、国家公務員法、地方公務員法、自衛隊法の
3つの法律が、ほぼ同じ条文によって公務員の守秘義務を規定している(裁判
員法に基づく守秘義務規定については第7講参照)
。
守秘義務の規定は、公務員が「職務上知ることのできた秘密」を在職中はも
ちろん、職を退いた後も「漏らしてはならない」と禁じている、身分犯規定に
あたる。身分犯であるから当該公務員だけが対象になるはずであるが、同時に
報道機関の記者が教唆犯、幇助犯に問われ、有罪判決を受けたケースとして外
務省沖縄密約事件がある。同事件では、取材活動が国家公務員法111条にいう
自衛隊法(1954.
6.
9法165)
第96条の2[防衛秘密] !防衛大臣は、自衛隊についての別表第4に掲げる事項であつて、
公になつていないもののうち、我が国の防衛上特に秘匿することが必要であるものを防衛秘密
として指定するものとする。
"前項の規定による指定は、次の各号のいずれかに掲げる方法により行わなければならない。
一 政令で定めるところにより、前項に規定する事項を記録する文書、図画若しくは物件又
は当該事項を化体する物件に標記を付すこと。
二 前項に規定する事項の性質上前号の規定によることが困難である場合において、政令で
定めるところにより、当該事項が同項の規定の適用を受けることとなる旨を当該事項を取り扱
う者に通知すること。
● 実質秘判断
12.
19、刑集31.
7.
1053)では「国家機関が単にあ
徴税トラの巻事件最高裁決定(最決1977.
る事項につき形式的に秘扱の指定をしただけでは足りず、右『秘密』とは、非公知の事項で
あって、実質的にもそれを秘密として保護すると認められるものをいう」とされた。一方、外
10.
18、下 級 刑 集10.
10.
務省秘密電文事件(北朝鮮電信文 事 件)地 裁 判 決(東 京 地 判1968.
1014)では、「会談の内容、経過が新聞等により報道されたからといって、その一事をもって
直ちに、本件「極秘」および「秘」扱い電信文を秘密のものとして秘匿すべき必要が消滅した
として、その実質的秘密性を否定することはできない」とした。
「秘密漏示のそそのかし」にあたると解釈することで、行政情報へのアクセス
の枠が結果として狭まることとなった。
裁判でも、秘密指定された文書等が本当に守る秘密がある実質秘か、形式的
にマル秘印が押してあるだけの形式秘かが大きな争点となるが、公開の裁判で
その内容を審議すること自体、秘密の内容を明らかにするという矛盾をかかえ
-234-
-235-
山田 健太 (やまだ けんた)
1959 年、京都生まれ。専修大学文学部人文・ジャーナリズム学科教授・学科長。専門は、
言論法、人権法、ジャーナリズム論。早稲田大学大学院ジャーナリズムコース、法政大学法
学部等で講師を務めるほか、日本ペンクラブ理事・言論表現委員会委員長、放送批評懇談会
理事、情報公開クリアリングハウス理事、世田谷区情報公開・個人情報保護審議会委員等を
務める。日本公法学会、国際人権法学会、日本マス・コミュニケーション学会(理事)、日
本出版学会(理事)、日本編集者学会(監事)等に所属。BPO(放送倫理・番組向上機構)
放送人権委員会委員、公益社団法人自由人権協会理事・事務局長など歴任。日本新聞協会職
員、日本新聞博物館学芸員、英国エセックス大学国際人権法研究所訪問研究員を経て、2012
年より現職。近著に、『3・11 とメディア』(トランスビュー、2013 年)、『言論の自由』(ミネ
ルヴァ書房、2012 年)
、
『ジャーナリズムの行方』
(三省堂、2011 年)
。共編書に、
『現代ジャー
ナリズム事典』(三省堂、2014 年)、『3・11 の記録』全 3 巻(日外アソシエーツ、2013 ∼
2014 年)、『よくわかるメディア法』(ミネルヴァ書房、2011 年)、『政治のしくみと議員のし
ごと』(トランスビュー、2013 年)、『放送法を読みとく』(商事法務、2009 年)、『刑事裁判
と知る権利』(三省堂、1994 年)、『新版 マス・コミュニケーション概論』(学陽書房、2009
年)ほか多数。
法とジャーナリズム <第3版>
2004年 5 月20日 初 版 発 行
2009年4月30日 初 版 第 5 刷 発 行
2010年4月14日 第 2 版 発 行
2011年 3 月25日 第2版第3刷発行
2014年10月 6 日 第 3 版 発 行
やま だ
けん た
著 者
山田 健太
発行者
佐久間 重嘉
発行所
株式会社 学陽書房
〒102−0072 東京都千代田区飯田橋1-9-3
営業部 TEL 03−3261−1111 FAX 03−5211−3300
編集部 TEL 03−3261−1112 FAX 03−5211−3301
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カバー・デザイン 野村浩(N/TWORKS)/協力 足立 本文デザイン/印刷
加藤文明社
製 本
東京美術紙工
^Kenta Yamada, 2014 ISBN978−4−313−34024−4 C3036
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